JPH10185460A - 伝熱管 - Google Patents

伝熱管

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Publication number
JPH10185460A
JPH10185460A JP34406996A JP34406996A JPH10185460A JP H10185460 A JPH10185460 A JP H10185460A JP 34406996 A JP34406996 A JP 34406996A JP 34406996 A JP34406996 A JP 34406996A JP H10185460 A JPH10185460 A JP H10185460A
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JP
Japan
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heat transfer
pipe
tube
refrigerant
heat
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JP34406996A
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English (en)
Inventor
Makoto Nakajima
良 中島
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D7/00Heat-exchange apparatus having stationary tubular conduit assemblies for both heat-exchange media, the media being in contact with different sides of a conduit wall
    • F28D7/0008Heat-exchange apparatus having stationary tubular conduit assemblies for both heat-exchange media, the media being in contact with different sides of a conduit wall the conduits for one medium being in heat conductive contact with the conduits for the other medium
    • F28D7/0016Heat-exchange apparatus having stationary tubular conduit assemblies for both heat-exchange media, the media being in contact with different sides of a conduit wall the conduits for one medium being in heat conductive contact with the conduits for the other medium the conduits for one medium or the conduits for both media being bent

Abstract

(57)【要約】 【課題】構造的に堅固でかつ高い限界熱流束特性を有
し、除熱機能の優れた高熱負荷冷却用の伝熱管を提供す
る。 【解決手段】高熱負荷を受ける部位に配置され冷媒を流
通させて除熱を行う伝熱管であって、中心部をなす直円
管11と、この直円管11の外周に複数螺旋状に巻き付
けて固定した細管12とを備え、これらの細管12およ
び直円11管に冷媒を流通させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば核融合炉,
超高速航空機,レーザー機器などにおいて高熱負荷を受
ける部位を冷却するために用いられる伝熱管に関する。
【0002】
【従来の技術】核融合炉、超高速航空機、レーザー機器
などにおいては、極めて高い熱負荷を受ける機器を備え
ている。例えば、核融合炉を例にとると、ダイバータな
どのプラズマ対向機器、あるいは中性粒子ビーム入射装
置のビームダンプなどの機器である。これらの機器が受
ける熱負荷は1cm2 当たりに1kWを越え、何等かの
冷却を施さなければ、構成材料が即座に溶融する高温に
達してしまうことになる。
【0003】したがって、このような高熱負荷を受ける
機器には、伝熱管を多数配設した冷却管群が設けられ、
これら冷却管内に冷媒を流通して機器の除熱が行われて
いる。この場合、上記機器を冷却することにより熱エネ
ルギーが冷媒に移行し、冷媒は温度上昇する。そして、
冷媒と接する伝熱管の管壁面温度が高くなると、冷媒は
沸騰し始める。熱負荷が比較的低く、管壁面温度がそれ
ほど高くない場合には、沸騰の形態は核沸騰と呼ばれる
状態にある。これは、管壁面からの気泡の発生と離脱と
が繰り返される状態である。さらに、熱負荷が上昇する
と、気泡の発生頻度は高くなり、ついには管内面が冷媒
の蒸気泡で覆われ、液体が管内面に直接接触しない膜沸
騰状態へと移行する。
【0004】通常、気泡の熱伝導率は、液体のそれに比
べて著しく低いため、管内面の温度は1000℃以上の
高温に達し、通常の金属材料では融点を越えて溶融破断
に至る。この核沸騰から膜沸騰への移行はバーンアウト
現象と呼ばれ、その時の単位時間、単位面積当たりの熱
量、すなわち熱流束を限界熱流束という。このバーンア
ウト現象が生じると、機器に致命的な損傷を及ぼすた
め、これを極力防ぐための方策が考えられている。
【0005】冷却性能を高めれば、限界熱流束の値が高
くなり、バーンアウト現象が起こり難くなるので、冷却
性能を高めるための手段がいくつか知られている。これ
は、例えば管の内面にフィンを設けて伝熱面積を拡大し
熱伝達性能を高める手段や、管内に螺旋状のコイルを挿
入して乱流の促進を図り、熱伝達の向上を図る手段など
である。
【0006】また、核融合装置の実験装置などで実際に
使用され、多くの研究が行われている技術としては、伝
熱管内に螺旋状のねじりテープを挿入し、冷媒に旋回流
を生じさせて伝熱を促進する手段がある。この手段は、
旋回力により生じた遠心力の作用により、壁面に発生し
た蒸気泡の離脱を促進し、壁面への冷媒の供給を容易に
する効果があるため、限界熱流束が向上して通常の直円
管のストレー卜流よりもバーンアウト現象が生じ難くな
る(参考文献:例えば「伝熱工学資料改訂第4版」、
p.194、日本機械学会、1986年発行)。
【0007】図5〜図8は、このような従来の高熱負荷
を受ける部位に使用される伝熱管を示しており、図5は
従来の高熱負荷冷却機器に用いられる伝熱管の構成を示
す部分断面正面図、図6は図5の平面図、図7は図5の
部分断面側面図である。図8は図5の伝熱管の内部構造
を示す断面図である。
【0008】図5〜図7に示すように、除熱のための伝
熱管1は、直円管状に形成され、多数隣接しかつ複数段
状をなし、その各端部が一定間隔で互いに平行に配置さ
れた冷媒入口配管2および冷媒出口配管3にそれぞれ連
通して接続されている。この従来例では、図7に示すよ
うに伝熱管1は上方から見て隙間がないように上下2段
に積層され、かつ等間隔で平行に並べられている。ま
た、伝熱管1の内部には、図5に示すように螺旋状にね
じられた螺旋状テープ4が各伝熱管1の軸方向に沿って
それぞれ挿入されている。
【0009】この冷却のための装置が高熱負荷源、例え
ば中性粒子ビーム5の照射に晒される場合は、その照射
域をカバーするように伝熱管1が隙間なく配置される。
この伝熱管1に冷媒入口配管2から供給された冷媒6
が、図8に示すように螺旋状テープ4により旋回流とな
って伝熱管1内を流れ、中性粒子ビーム5によって加熱
された受熱面を冷却した後に冷媒出口配管3から排出さ
れる。この時、冷媒6には旋回流による遠心力効果が作
用し、伝熱管1は高い熱流束にもバーンアウトせずに耐
えることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5〜
図8に示したような高熱負荷を受ける機器においては、
中性粒子ビーム5を漏れなく受け止めるために、数多く
の伝熱管1を並べて設置する必要がある。敷設する伝熱
管1の本数は可及的に少ないことが望ましいが、中性粒
子ビーム5の照射面積を少ない本数でカバーするために
は、各伝熱管1の径を大きくしなければならない。
【0011】しかるに、同じ管内流速で、円管の場合に
は内径が、非円形の管の場合には水力学的直径が、小さ
いほど限界熱流束は高いことが知られており、大きな直
径にするとバーンアウトし易くなってしまう。これを回
避するには流量を増やして管内流速を上げ、限界熱流束
を向上することが必要である。
【0012】しかし、管径を大きくすると、管一本あた
りの受熱面積は管径に比例して大きくなるが、冷媒流量
は管径の二乗に比例して増加するため、受熱面積の増加
に対応して冷媒流量を著しく増加させる必要がある。
【0013】一方、管の内径が小さいほど限界熱流束は
向上するが、別の間題も生じる。すなわち、管内径が小
さいと流量が少なく、冷媒の温度上昇が大きいため、流
路の下流では冷却性能が低下してしまう問題である。高
熱流束の冷却用冷媒としては、飽和温度よりも温度が低
く過冷却した冷媒を用いるのが一般的であるが、過冷却
度が高いほど冷却性能、限界熱流束は高い。
【0014】しかし、管が細く冷媒流量が少ない場合に
は、下流側での過冷却度が小さくなってしまうために、
冷却性能が悪くなってしまう。これを回避するために大
流量を流すとなると、圧力損失が増大して大きなポンプ
設備が必要となる。したがって、細い管を用いた場合に
は、軸方向に長い受熱面構造を採用できず、設計上の大
きな支障となる。
【0015】また、螺旋状テープ4を挿入した伝熱管1
の場合、管の径が大きいと螺旋状テープ4に作用する流
体力も大きくなり、螺旋状テープ4を安定に固定するこ
とが難しくなる。螺旋状テープ4を堅固に固定するた
め、螺旋状テープ4を管内壁に食い込んで固定する方法
が採られるが、その食い込み部は亀裂進展の切っ掛けと
なり易く、大流量でポンプの脈動などが発生した場合に
は、伝熱管1と螺旋状テープ4との接合部から疲労破壊
する可能性も高くなる問題がある。
【0016】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、構造的に堅固でかつ高い限界熱流束特性を有
し、除熱機能の優れた高熱負荷冷却用の伝熱管を提供す
ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の請求項1は、高熱負荷を受ける部位に
配置され冷媒を流通させて除熱を行う伝熱管であって、
中心部をなす直円管と、この直円管の外周に複数螺旋状
に巻き付けて固定した細管とを備え、これらの細管およ
び前記直円管に冷媒を流通させることを特徴とする。
【0018】請求項2は、高熱負荷を受ける部位に配置
され冷媒を流通させて除熱を行う伝熱管であって、第1
の直円管と、この第1の直円管の内面軸方向に螺旋状に
複数突出形成したフィンと、これらのフィンの先端に接
するように前記第1の直円管と同心状に挿入した第2の
直円管とを備え、前記第1の直円管,フィンおよび第2
の直円管にて多数の螺旋状流路を形成したことを特徴と
する。
【0019】請求項3は、請求項2記載の伝熱管におい
て、第2の直円管に代えて丸棒としたことを特徴とす
る。
【0020】請求項4は、請求項2記載の伝熱管におい
て、第2の直円管の内面軸方向に、螺旋状に複数内側に
突出形成した第2のフィンと、これらのフィンの先端に
接するように前記第2の直円管と同心状に挿入した小径
管とから構成された螺旋フィン付き管を設け、螺旋状流
路を内周側および外周側に二重に形成したことを特徴と
する。
【0021】請求項5は、請求項4記載の伝熱管におい
て、内側螺旋フィン付き管を複数設け、螺旋状流路を多
重に形成したことを特徴とする。
【0022】請求項6は、請求項2または4記載の伝熱
管において、第2の直円管の一部に連通孔を穿設し、こ
の連通孔を通して外周側冷媒流路と内周側冷媒流路とを
互いに連通したことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0024】図1(A),(B)は本発明に係る伝熱管
の第1実施形態を示す正面図,断面図である。なお、図
1(A)において冷媒および中性粒子ビームは従来と同
様の符号を用いている。以下の各実施形態でも同様であ
る。
【0025】図1(A),(B)に示すように、伝熱管
10は多数隣接しかつ複数段状をなし、その各端部が一
定間隔で互いに平行に配置された冷媒入口配管および冷
媒出口配管にそれぞれ連通して接続され、高熱負荷を受
ける部位に配置されて除熱を行うために使用される。
【0026】この第1実施形態の伝熱管10は、中心部
をなす直円管11の外周に、複数の細管12を螺旋状に
互いに密に巻き付け固定して構成し、これらの細管12
および直円管11に冷媒6を流通させるものである。
【0027】次に、第1実施形態の作用を説明する。
【0028】第1実施形態では、直円管11の外周側に
設けられた複数の細管12によってそれぞれの流路13
が螺旋状に形成されるため、伝熱管10内において直円
管11および細管12を流通する冷媒6に遠心力が作用
し、直円管11および細管12の内壁から発生した蒸気
泡をそれぞれの壁面から除去し、限界熱流束を高める効
果を発揮することができる。
【0029】また、第1実施形態では、伝熱管10全体
の外径に比べてそれぞれの流路13の水力学的直径が小
さいので、高い限界熱流束特性を有する。そして、従来
例のように螺旋状テープを用いていないので、テープ食
い込み部などからの疲労破壊などの可能性が低く、構造
的に堅固にすることができる。
【0030】さらに、第1実施形態では、ストレート管
の場合に比べて一つの流路当たりの中性粒子ビーム5の
照射面積が小さくなるので、冷媒6の温度上昇は低く、
長い軸方向距離に渡って受熱することができる。そし
て、受熱面側で発生した蒸気泡は、熱負荷を受けない背
面側を流通する間に過冷却の冷媒6と十分に撹拌混合さ
れて消滅あるいは滅少するため、冷却性能が維持され
る。
【0031】また、中性粒子ビーム5の照射を直接受け
ない中心部の直円管11にも冷媒6を流通させることに
より、外周側に固定した螺旋状の細管12内の昇温した
冷媒6と熱交換され、一段と長い軸方向距離に渡って冷
却性能を維持することが可能となる。
【0032】図2(A),(B)は本発明に係る伝熱管
の第2実施形態を示す正面図,断面図である。図2
(A),(B)に示すように、第2実施形態の伝熱管2
0は、直円管(第1の直円管)21の内面軸方向に螺旋
状のフィン22が複数突出形成され、これらのフィン2
2は直円管21の径方向に対して放射状に形成されてい
る。
【0033】また、これらのフィン22の先端に接する
ように、第2の直円管としての直円管23または丸棒
(図2では直円管)が直円管21と同心状に挿入して固
定され、直円管21,フィン22および直円管23によ
り多数の螺旋状流路24が形成されている。
【0034】次に、第2実施形態の作用を説明する。
【0035】直円管23の外周に多数の螺旋状流路24
が形成されたことにより、伝熱管20内における直円管
21および直円管23を流通する冷媒6には遠心力が作
用し、直円管21および直円管23の内壁から発生した
蒸気泡をそれぞれの壁面から除去し、限界熱流束を高め
る効果を発揮することができる。
【0036】また、前記第1実施形態と同様に、ストレ
ート管の場合に比べてそれぞれの流路の中性粒子ビーム
5の照射面積が小さいので、冷媒6の温度上昇は低く、
長い軸方向距離に渡って受熱することができる。
【0037】さらに、受熱面側で発生した蒸気泡は、熱
負荷を受けない背面側を流通する間に過冷却冷媒と十分
に撹拌混合されて消滅あるいは減少するため、冷却性能
が維持される。
【0038】また、図2(B)に示したように、丸棒の
代わりに直円管21を用いた場合、この直円管21にも
冷媒6を流通させることにより、外周側の螺旋状流路2
4内の昇温した冷媒6と熱交換され、さらに長い距離に
渡って冷却性能を維持することが可能である。一方、直
円管21の代わりに丸棒を用いても、これ以外の上述し
た効果を得ることができる。
【0039】そして、従来例のように螺旋状のねじりテ
ープを用いていないので、テープ食い込み部などからの
疲労破壊などの可能性が低く、構造的にも堅固になる。
【0040】図3(A),(B)は本発明に係る伝熱管
の第3実施形態を示す正面図,断面図である。なお、前
記第2実施形態と同一の部分には、図2と同一の符号を
付して説明する。
【0041】図3(A),(B)に示すように、第3実
施形態の伝熱管30は、第2実施形態の伝熱管20の構
成に加え、直円管23の内面軸方向に螺旋状の第2のフ
ィンとしてのフィン31が複数突出形成され、これらの
フィン31は直円管23の径方向に対して放射状に形成
されている。
【0042】また、これらのフィン31の先端に接する
ように、小径管32が直円管23と同心状に挿入固定さ
れて螺旋フィン付き管33を構成し、螺旋状流路(第3
実施形態では、外周側冷媒流路という。)24と内周側
冷媒流路34とで二重の螺旋状流路が形成されている。
したがって、第3実施形態の伝熱管30は、螺旋フィン
付き管33を二重に構成したものである。
【0043】このように第3実施形態によれば、前記第
2実施形態の作用、効果に加え、内周側冷媒流路34も
螺旋状に形成したことにより、対流熱伝達性能が向上す
る。そのため、外周側冷媒流路24の冷媒6の温度上昇
を内周側冷媒流路34による冷却で抑える効果を高める
ことが可能となる。
【0044】なお、第3実施形態において、螺旋フィン
付き管33を複数設け、螺旋状流路を多重に形成すれ
ば、第3実施形態の伝熱管の作用、効果を一段と高める
ことができる。
【0045】図4(A),(B)は本発明に係る伝熱管
の第4実施形態を示す正面図,断面図である。なお、前
記第3実施形態と同一の部分には、図3と同一の符号を
付して説明する。図4(A),(B)に示すように、第
4実施形態の伝熱管40は、直円管23の一部に連通孔
41を穿設し、この連通孔41を通して外周側冷媒流路
24と内周側冷媒流路34とが互いに連通されている。
【0046】したがって、第4実施形態の伝熱管40で
は、直円管23の一部に連通孔41を穿設し、この連通
孔41を通して外周側冷媒流路24と内周側冷媒流路3
4とを互いに連通させたことにより、各冷媒流路24,
34の冷媒6が直接混合することができるため、例えば
熱負荷に著しい分布があるなどして各冷媒流路24,3
4の冷媒6に温度差が大きくなった場合でも、連通孔4
1を通して冷媒6が混合して各冷媒流路24,34の温
度差が解消され、局部的な冷却性能の劣化を防ぐことが
できる。
【0047】また、第4実施形態の伝熱管40の特別な
使用例として、伝熱管40を回転場で用いる場合には、
回転の影響による熱対流でアンバランスな温度差が生
じ、各冷媒流路24,34への流量配分が不均一になる
可能性がある。このような場合でも、本実施形態では、
各冷媒流路24,34は連通しているので、流量分配の
不均一を解消することが可能である。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
によれば、高熱負荷を受ける部位に配置され冷媒を流通
させて除熱を行う伝熱管であって、中心部をなす直円管
と、この直円管の外周に複数螺旋状に巻き付けて固定し
た細管とを備え、これらの細管および直円管に冷媒を流
通させることにより、高熱負荷を受ける部分の流路は螺
旋状で冷媒が遠心力を受け、高い限界熱流束を保持する
ことができる。
【0049】また、細管のそれぞれの流路については水
力学直径の小さい限界熱流束特性に優れた流路であり、
周期的にしか高熱流束に晒されないため、冷媒の温度上
昇を抑えることができ、長い軸方向距離に渡って使用す
ることが可能である。そして、伝熱管としての外径は大
きいため、冷却装置全体に敷設する伝熱管本数は少なく
て済むという利点がある。
【0050】さらに、請求項1の伝熱管には螺旋状テー
プを挿入していないため、テープと管壁の接触部が疲労
破壊する可能性を低減させ、構造的に堅固にすることが
できる。
【0051】請求項2によれば、高熱負荷を受ける部位
に配置され冷媒を流通させて除熱を行う伝熱管であっ
て、第1の直円管と、この第1の直円管の内面軸方向に
螺旋状に複数突出形成したフィンと、これらのフィンの
先端に接するように第1の直円管と同心状に挿入した第
2の直円管とを備え、第1の直円管,フィンおよび第2
の直円管にて多数の螺旋状流路を形成したことにより、
請求項1の効果に加え、第2の直円管を流通する冷媒と
螺旋状流路内の昇温した冷媒とが熱交換され、さらに長
い距離に渡って冷却性能を維持することが可能である。
【0052】請求項3によれば、請求項2記載の伝熱管
において、第2の直円管に代えて丸棒としたことによ
り、請求項1と同様の効果が得られる。
【0053】請求項4によれば、請求項2記載の伝熱管
において、第2の直円管の内面軸方向に、螺旋状に複数
内側に突出形成した第2のフィンと、これらのフィンの
先端に接するように第2の直円管と同心状に挿入した小
径管とから構成された螺旋フィン付き管を設け、螺旋状
流路を内周側および外周側に二重に形成したことによ
り、請求項1の効果に加え、内周側冷媒流路も螺旋状に
形成され、対流熱伝達性能が向上する。その結果、外周
側冷媒流路の冷媒の温度上昇を内周側冷媒流路による冷
却で抑える効果を高めることが可能となる。
【0054】請求項5によれば、請求項4記載の伝熱管
において、内側螺旋フィン付き管を複数設け、螺旋状流
路を多重に形成したことにより、請求項1の効果を一段
と高めることができる。
【0055】請求項6によれば、請求項2または4記載
の伝熱管において、第2の直円管の一部に連通孔を穿設
し、この連通孔を通して外周側冷媒流路と内周側冷媒流
路とを互いに連通したことにより、各冷媒流路の冷媒が
直接混合することができるため、例えば熱負荷に著しい
分布があるなどして各冷媒流路の冷媒に温度差が大きく
なった場合でも、冷媒が混合して各冷媒流路の温度差が
解消され、局部的な冷却性能の劣化を防ぐことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A),(B)は本発明に係る伝熱管の第1実
施形態を示す正面図,断面図。
【図2】(A),(B)は本発明に係る伝熱管の第2実
施形態を示す正面図,断面図。
【図3】(A),(B)は本発明に係る伝熱管の第3実
施形態を示す正面図,断面図。
【図4】(A),(B)は本発明に係る伝熱管の第4実
施形態を示す正面図,断面図。
【図5】従来の高熱負荷冷却機器に用いられる伝熱管の
構成を示す部分断面正面図。
【図6】図5の平面図。
【図7】図5の部分断面側面図。
【図8】図5の伝熱管の内部構造を示す断面図。
【符号の説明】
5 中性粒子ビーム 6 冷媒 10 伝熱管 11 直円管 12 細管 13 流路 20 伝熱管 21 直円管(第1の直円管) 22 フィン 23 直円管(第2の直円管) 24 螺旋状流路(外周側冷媒流路) 30 伝熱管 31 フィン(第2のフィン) 32 小径管 33 螺旋フィン付き管 34 内周側冷媒流路 40 伝熱管 41 連通孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高熱負荷を受ける部位に配置され冷媒を
    流通させて除熱を行う伝熱管であって、中心部をなす直
    円管と、この直円管の外周に複数螺旋状に巻き付けて固
    定した細管とを備え、これらの細管および前記直円管に
    冷媒を流通させることを特徴とする伝熱管。
  2. 【請求項2】 高熱負荷を受ける部位に配置され冷媒を
    流通させて除熱を行う伝熱管であって、第1の直円管
    と、この第1の直円管の内面軸方向に螺旋状に複数突出
    形成したフィンと、これらのフィンの先端に接するよう
    に前記第1の直円管と同心状に挿入した第2の直円管と
    を備え、前記第1の直円管,フィンおよび第2の直円管
    にて多数の螺旋状流路を形成したことを特徴とする伝熱
    管。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の伝熱管において、第2の
    直円管に代えて丸棒としたことを特徴とする伝熱管。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の伝熱管において、第2の
    直円管の内面軸方向に、螺旋状に複数内側に突出形成し
    た第2のフィンと、これらのフィンの先端に接するよう
    に前記第2の直円管と同心状に挿入した小径管とから構
    成された螺旋フィン付き管を設け、螺旋状流路を内周側
    および外周側に二重に形成したことを特徴とする伝熱
    管。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の伝熱管において、内側螺
    旋フィン付き管を複数設け、螺旋状流路を多重に形成し
    たことを特徴とする伝熱管。
  6. 【請求項6】 請求項2または4記載の伝熱管におい
    て、第2の直円管の一部に連通孔を穿設し、この連通孔
    を通して外周側冷媒流路と内周側冷媒流路とを互いに連
    通したことを特徴とする伝熱管。
JP34406996A 1996-12-24 1996-12-24 伝熱管 Pending JPH10185460A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100491787B1 (ko) * 2002-05-17 2005-05-31 주식회사 삼동테크 고효율 열교환기 및 그 열교환기를 이용한 온수공급 시스템
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