JP2006162339A - 熱交換器及び原子炉 - Google Patents

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    • F28F2265/30Safety or protection arrangements; Arrangements for preventing malfunction for preventing vibrations

Abstract

【課題】熱交換器及び原子炉において、伝熱管の密度波振動を抑制して安定した熱交換用流体の流動を可能とする。
【解決手段】原子炉容器11内にライザー14を設けて下部に炉心槽17を設けることで、内部に充填した一次冷却材を中央部と外周部との間で自然循環可能とし、ライザー14の外周側上部に、外部から二次冷却材の供給路44が連結された入口ヘダー42と、外部から二次冷却材の排出路45が連結された出口ヘダー43とを設け、U字形状をなす複数の伝熱管46の各上端部を入口ヘダー42と出口ヘダー43にそれぞれ連結し、各伝熱管46の上流側端部に振動抑制手段としてのオリフィス61を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、伝熱管の外部を流動する一次流体とこの伝熱管の内部を流動する二次流体との間で熱交換を行う熱交換器、並びに蒸気発生器を容器の内部に収容した原子炉に関する。
近年、原子力発電設備は、電力の自由化や需要の鈍化により大型炉の経済性を確保すると共に高い安全性を確保できる小型の原子力プラントが要望されている。この要望に沿うものとして、例えば、一体型モジュラー軽水炉(IMR)が提案されている。この一体型モジュラー軽水炉は、炉心を冷却する冷却系統としての蒸気発生器を原子炉容器内に一体化して内蔵することで、原子炉と蒸気発生器をつなぐ配管と循環ポンプを削除し、この冷却系統内で冷却材を自然循環させることによって蒸気発生器によって炉心から熱出力を取り出すようにしたものである。
そして、この一体型モジュラー軽水炉の蒸気発生器では、一次冷却材が自然循環するその循環経路にU字形状をなす多数の伝熱管が配設され、伝熱管内を流れる二次冷却材は、この伝熱管の外部を流動する高温の一次冷却材から熱を奪って液体から気体(蒸気)となり、外部に移送されてタービンを駆動する。なお、このような原子炉としては、下記特許文献1に記載されたものがある。
特開2003−043176号公報
上述した一体型モジュラー軽水炉の蒸気発生器では、伝熱管内を流れる二次冷却材が、外部を流動する高温の一次冷却材から熱を奪うことで液体から気体になるが、伝熱管の上流側では、液体の中に気体としての気泡が混入する2相状態となっている。そして、この状態で、例えば、伝熱管に供給する冷却材の流量が変動すると、この2相状態の領域が上下に変動して圧力損失が増減し、冷却材の不安定流動による密度波振動が発生してしまう。この密度波振動は、電熱管内での冷却材の安定した流動に悪影響を与えるものであり、原子炉の冷却効率や発電効率が低下してしまうという問題がある。
本発明は上述した課題を解決するものであり、伝熱管の密度波振動を抑制して安定した熱交換用流体の流動を可能とした熱交換器及び原子炉を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための請求項1の発明の熱交換器は、内部に熱交換用一次流体の流路が形成された容器と、前記容器内における前記流路に配設された複数の伝熱管と、該各伝熱管の一端部が連結されると共に熱交換用二次流体の供給路が連結された入口ヘダーと、前記各伝熱管の他端部が連結されると共に熱交換用二次流体の排出路が連結された出口ヘダーと、前記入口ヘダーまたは前記出口ヘダーまたは前記各伝熱管における上流側端部に設けられて前記伝熱管の内部に発生する密度波振動を抑制する振動抑制手段とを具えたことを特徴とするものである。
請求項2の発明の熱交換器では、前記伝熱管は、U字形状をなして上方に位置する各端部が前記入口ヘダー及び前記出口ヘダーに連結されたことを特徴としている。
請求項3の発明の熱交換器では、前記伝熱管内の熱交換用二次流体は、熱交換用一次流体との熱交換により液体及び気体の2相状態で移送可能であることを特徴としている。
請求項4の発明の熱交換器では、前記振動抑制手段は、前記伝熱管の上流側端部に設けられたオリフィスであることを特徴としている。
請求項5の発明の熱交換器では、前記振動抑制手段は、前記伝熱管の上流側における内周面に長手方向に沿って設けられたフィンであることを特徴としている。
請求項6の発明の熱交換器では、前記振動抑制手段は、前記伝熱管の上流側における内周面に螺旋方向に沿って設けられたガイド部であることを特徴としている。
請求項7の発明の熱交換器では、前記振動抑制手段は、前記入口ヘダーに設けられて内部に供給された熱交換用二次流体に旋回流を付与する旋回流付与手段を有することを特徴としている。
請求項8の発明の熱交換器では、前記伝熱管における少なくとも内表面に酸化被膜を形成すると共に、該酸化被膜に対して放射線を照射する放射線照射手段を設けたことを特徴としている。
請求項9の発明の熱交換器では、前記振動抑制手段は、前記入口ヘダー内または前記出口ヘダー内に設けられ、前記各伝熱管の連結部をブロックごとに仕切ると共に、各ブロック間での熱交換用二次流体の流動を可能とする連通孔を有する仕切部材であることを特徴としている。
請求項10の発明の熱交換器では、前記伝熱管の上流側端部に内部を流動する熱交換用二次流体に対して流動抵抗を付与する抵抗付与手段を設けたことを特徴としている。
また、請求項11の発明の原子炉は、密閉式の原子炉容器と、前記原子炉容器の内部に充填された一次冷却材を中央部と外周部との間で循環させる循環通路を形成するライザーと、該ライザーの内側に配設された炉心と、前記原子炉容器内における前記ライザーの外周側に配設されて外部から二次冷却材の供給路が連結された入口ヘダーと、前記原子炉容器内における前記ライザーの外周側に配設されて外部から二次冷却材の排出路が連結された出口ヘダーと、U字形状をなして各上端部が入口ヘダーと出口ヘダーにそれぞれ連結された複数の伝熱管と、前記入口ヘダーまたは前記出口ヘダーまたは前記各伝熱管における上流側端部に設けられて前記伝熱管の内部に発生する密度波振動を抑制する振動抑制手段とを具えたことを特徴とするものである。
請求項12の発明の原子炉では、前記振動抑制手段は、前記伝熱管の上流側端部に内部を流動する二次冷却材に対して流動抵抗を付与する抵抗付与手段を設けたことを特徴としている。
請求項13の発明の原子炉では、前記振動抑制手段は、前記入口ヘダー内または前記出口ヘダー内に設けられ、前記各伝熱管の連結部をブロックごとに仕切ると共に、各ブロック間での二次冷却材の流動を可能とする連通孔を有する仕切部材であることを特徴としている。
請求項1の発明の熱交換器によれば、容器内に形成された熱交換用一次流体の流路に複数の伝熱管を配設し、熱交換用二次流体の供給路が連結された入口ヘダーに各伝熱管の一端部を連結し、熱交換用二次流体の排出路が連結された出口ヘダーに各伝熱管の他端部を連結し、入口ヘダーまたは出口ヘダーまたは各伝熱管における上流側端部に伝熱管の内部に発生する密度波振動を抑制する振動抑制手段を設けたので、伝熱管内の二次流体は、外部を流動する高温の一次流体から熱を奪って熱交換が行われ、このとき、伝熱管内で発生する密度波振動は、振動抑制手段により入口ヘダーまたは出口ヘダーまたは伝熱管の上流側端部で抑制されることととなり、安定した熱交換用二次流体の流動を可能とすることができる。
請求項2の発明の熱交換器によれば、伝熱管をU字形状として上方に位置する各端部を入口ヘダー及び出口ヘダーに連結したので、入口ヘダーから各伝熱管に供給された二次流体は、流動中に一次流体から熱を奪って出口ヘダーに至ることとなり、この流動中に液相から気相に適正に変化することができる。
請求項3の発明の熱交換器によれば、伝熱管内の熱交換用二次流体が、熱交換用一次流体との熱交換により液体及び気体の2相状態で移送可能としたので、この2相状態の領域が変動することはなく、安定して二次流体の流動させることができる。
請求項4の発明の熱交換器によれば、振動抑制手段を伝熱管の上流側端部に設けられたオリフィスとしたので、オリフィスにより流動する二次流体に対して流動抵抗を付与することで密度波振動を抑制することができ、全体として構造の簡素化を図ることができる。
請求項5の発明の熱交換器によれば、振動抑制手段を伝熱管の上流側における内周面に長手方向に沿って設けられたフィンとしたので、フィンにより流動する二次流体に対して流動抵抗を付与することで密度波振動を抑制することができると共に、フィンにより伝熱面積を拡大することで伝熱を促進することができ、全体として構造の簡素化を図ることができる。
請求項6の発明の熱交換器によれば、振動抑制手段を伝熱管の上流側における内周面に螺旋方向に沿って設けられたガイド部としたので、伝熱管に流入する二次流体は、ガイド部により螺旋流となることで流動抵抗が付与されて密度波振動を抑制することができ、全体として構造の簡素化を図ることができる。
請求項7の発明の熱交換器によれば、振動抑制手段を入口ヘダーに設けられて内部に供給された熱交換用二次流体に旋回流を付与する旋回流付与手段としたので、入口ヘダーに供給された二次流体は、旋回流付与手段により旋回流とになってから伝熱管に流入することとなり、二次流体に流動抵抗が付与されて密度波振動を抑制することができ、全体として構造の簡素化を図ることができる。
請求項8の発明の熱交換器によれば、伝熱管における少なくとも内表面に酸化被膜を形成すると共に、この酸化被膜に対して放射線を照射する放射線照射手段を設けたので、放射線照射手段により伝熱管の酸化被膜に対して放射線が照射されることで、伝熱管内面の親水性が向上し、限界熱流束を向上することができる。
請求項9の発明の熱交換器によれば、振動抑制手段を、入口ヘダー内または出口ヘダー内に設けられて各伝熱管の連結部をブロックごとに仕切ると共に、各ブロック間での熱交換用二次流体の流動を可能とする連通孔を有する仕切部材としたので、各伝熱管内で発生する密度波振動は、仕切部材により入口ヘダーや出口ヘダーで抑制されることととなり、この密度波振動が他の伝熱管に伝達されることはなく、安定した熱交換用二次流体の流動を可能とすることができる。
請求項10の発明の熱交換器によれば、伝熱管の上流側端部に内部を流動する熱交換用二次流体に対して流動抵抗を付与する抵抗付与手段を設けたので、各伝熱管内で発生する密度波振動は、抵抗付与手段により抑制され、且つ、仕切部材により他の伝熱管に伝達されることはなく、安定した熱交換用二次流体の流動を可能とすることができる。
また、請求項11の発明の原子炉によれば、原子炉容器内にライザーを設けて一次冷却材を中央部と外周部との間で循環させる循環通路を形成し、このライザーの内側に炉心を配設し、ライザーの外周側に、外部から二次冷却材の供給路が連結された入口ヘダーと、外部から二次冷却材の排出路が連結された出口ヘダーとを設け、U字形状をなす複数の伝熱管の上端部を入口ヘダーと出口ヘダーにそれぞれ連結し、入口ヘダーまたは出口ヘダーまたは各伝熱管の上流側端部に伝熱管の内部に発生する密度波振動を抑制する振動抑制手段を設けたので、伝熱管内の二次冷却材は、外部を流動する高温の一次冷却材から熱を奪って熱交換が行われ、このとき、伝熱管内で発生する密度波振動は、振動抑制手段により入口ヘダーまたは出口ヘダーまたは伝熱管の上流側端部で抑制されることととなり、安定した熱交換用流体の流動を可能とすることができ、原子炉の冷却効率及び発電効率を向上することができる。
請求項12の発明の原子炉によれば、振動抑制手段を伝熱管の上流側端部に内部を流動する二次冷却材に対して流動抵抗を付与する抵抗付与手段としたので、各伝熱管内で発生する密度波振動は、抵抗付与手段により抑制されることとなり、安定した二次冷却材の流動を可能とすることができる。
請求項13の発明の原子炉によれば、振動抑制手段を入口ヘダー内または前記出口ヘダー内に設けられて各伝熱管の連結部をブロックごとに仕切ると共に、各ブロック間での二次冷却材の流動を可能とする連通孔を有する仕切部材としたので、各伝熱管内で発生する密度波振動は、仕切部材により入口ヘダーや出口ヘダーで抑制されることととなり、この密度波振動が他の伝熱管に伝達されることはなく、安定した二次冷却材の流動を可能とすることができる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る熱交換器及び原子炉の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例1に係る原子炉における蒸気発生器の一部を表す概略図、図2は、実施例1の原子炉の概略構成図、図3は、図2のIII−III断面図、図4は、実施例1の液相部の蒸気発生器の概略図である。
実施例1の原子炉は、蒸気発生器を原子炉容器内に一体化して内蔵する一体型モジュラー軽水炉(IMR)であり、本発明の熱交換器を原子炉内に配設される蒸気発生器に適用して説明する。一体型モジュラー軽水炉において、図1乃至図3に示すように、原子炉容器11は、その内部に炉内構造物が挿入できるように、原子炉容器本体12とその上部に固定される原子炉容器蓋13により構成されている。原子炉容器本体11は検討形状をなし、下部に対して上部が拡大してその内径が大きくなるように形成されている。この原子炉容器本体11内には、この原子炉容器本体11より小径の円筒形状をなすライザー14が配設されており、上端部及び下端部が原子炉容器本体11に固定されており、上部に蒸気流出孔14a及び一次冷却材流出孔14bが複数形成されている。
このライザー14内にて、下部に固定された上下の炉心板15,16により炉心槽17が支持されており、内部に燃料集合体18が挿入されている。ライザー14の中間部には、制御棒クラスタ案内支持板19が固定され、上部炉心板15との間に多数の制御棒クラスタ案内管20が支持されており、ライザー14の上部には、炉心支持板21が固定され、制御棒クラスタ案内支持板19との間に多数の駆動軸案内管22が支持されている。また、ライザー14の上部には、制御棒駆動装置支持板23が固定され、ここに制御棒駆動装置24が支持されており、各制御棒クラスタ25が駆動軸案内管22、制御棒クラスタ案内管20内を通って燃料集合体18まで延出されている。
従って、制御棒駆動装置24により制御棒クラスタ25を移動して燃料集合体18に挿入することで、炉心槽17内で核分裂を起こし、発生した熱エネルギーにより原子炉容器11内に充填された一次冷却材が加熱されて沸騰し、気泡が発生する。この沸騰した一次冷却材は、この気泡を伴って炉心槽17からその上方へと対流作用によって上昇し、一次冷却材の液面まで上昇すると、蒸気となって液相部から気相部へと移行する。そして、一次冷却材は一次冷却材流出孔14bを通ってライザー14の外側へ、また、蒸気は蒸気流出孔14aを通ってライザー14の外側へ流動し、後述する蒸気発生器に熱を奪われて冷却・凝縮され、ライザー14の外側を通って下方へと炉心槽17まで下降する。ここに、ライザー14により一次冷却材を原子炉容器11内の中央部と外周部との間で自然循環させる循環通路が形成されることとなる。
また、原子炉容器本体12の上部であって、ライザー14の外側には、上述した蒸気発生器が設けられているが、この蒸気発生器は、気相部の蒸気発生器(SGV)31と、液相部の蒸気発生器(SGL)41とから構成され、潜熱と顕熱によって炉心からの熱移送を行うようにしすると共に、沸騰量制御及び出力制御を行うようにしている。
即ち、気相部の蒸気発生器31において、原子炉容器11内におけるライザー14の外周側には、2組(図1では1組だけ示してある)の入口ヘダー32及び出口ヘダー33が周方向に沿って配設されている。この入口ヘダー32及び出口ヘダー33は密閉中空箱型形状をなし、入口ヘダー32に原子炉容器11の外部から二次冷却材の供給路34が連結される一方、出口ヘダー33に原子炉容器11の外部から二次冷却材の排出路35が連結されている。そして、この入口ヘダー32と出口ヘダー33との間には、ライザー14の外側にその周方向に沿って複数の伝熱管36が架設されており、入口ヘダー32の二次冷却材をこの複数の伝熱管36を通して出口ヘダー33に移送可能となっており、二次冷却材が伝熱管36内を流動するとき、前述したように、一次冷却材の蒸気から熱を奪って熱交換を行うことができる。
また、液相部の蒸気発生器41において、原子炉容器11内におけるライザー14の外周側であって、蒸気発生器31の下方には、入口ヘダー42及び出口ヘダー43が隣接して設けられ、この入口ヘダー42及び出口ヘダー43が周方向に沿って4組配設されている。この入口ヘダー42及び出口ヘダー43は密閉中空箱型形状をなし、入口ヘダー42に原子炉容器11の外部から二次冷却材の供給路44が連結される一方、出口ヘダー43に原子炉容器11の外部から二次冷却材の排出路45が連結されている。そして、この入口ヘダー42と出口ヘダー43との間には、ライザー14の外側にその長手方向に沿って複数の伝熱管46が架設されている。この複数の伝熱管46はU字形状をなし、所定間隔ごとに管支持板47によって原子炉容器本体12に支持されており、各上端部が入口ヘダー42及び出口ヘダー43にそれぞれ連結されている。従って、入口ヘダー42の二次冷却材をこの複数の伝熱管46を通して出口ヘダー43に移送可能であり、二次冷却材が伝熱管46内を流動するとき、前述したように、高温の一次冷却材から熱を奪って熱交換を行うことができる。
そして、各蒸気発生器31,41における二次冷却材の供給路34,44及び排出路35,45は、タービン51、循環ポンプ52をループ状の循環路53に連結されている。従って、各蒸気発生器31,41の伝熱管36,46にて熱交換した二次冷却材の蒸気は、出口ヘダー33,43から排出路35,45を通って循環路53に送られ、タービン51を駆動して発電を行う。その後、この発電に供された二次冷却水の蒸気は、図示しない復水器によって復水されて液体となり、循環ポンプ52によって各入口ヘダー32,42に移送され、再び、各伝熱管36,46内を流動することで熱交換を行う。
ところで、上述した蒸気発生器31,41では、各伝熱管36,46内を流れる二次冷却材が高温の一次冷却材から熱を奪うことで液体から気体になるが、各伝熱管36,46の上流側では、液体の中に気体としての気泡が混入する2相状態となっており、特に、液相部の蒸気発生器41では、伝熱管46がU字形状であるため、二次冷却材の流量が変動すると、この2相状態の領域が上下に変動して圧力損失が増減し、二次冷却材の不安定流動による密度波振動が発生しやすい。
そこで、実施例1では、図1に示すように、液相部の蒸気発生器41にて、複数の伝熱管46における上流側端部に、この伝熱管46の内部に発生する密度波振動を抑制する振動抑制手段を設けている。本実施例にて、この振動抑制手段は、各伝熱管46の上流側端部に設けられたオリフィス61である。
即ち、入口ヘダー42の底面には複数(図示は1つ)の貫通孔62が形成されると共に、その周囲に伝熱管46と同径の取付フランジ63が形成されている。円筒形状をなす連結部材64は、内部に細孔65と傾斜孔66とからなるオリフィス61が形成されている。そして、入口ヘダー42の取付フランジ63に連結部材64の基端部が嵌合する一方、伝熱管46の基端部に連結部材64の先端部が嵌合し、溶接などの結合手段により取付フランジ63と連結部材64と伝熱管46とが一体に連結されている。
また、各伝熱管46における内面及び外面に酸化チタンなどにより酸化被膜が形成されている。そのため、原子炉の運転中は、炉心槽17での核分裂(放射線照射手段)によりガンマ(γ)線が発生し、このガンマ線が伝熱管46に形成された酸化被膜に照射することで、伝熱管46の親水性が向上し、限界熱流束が向上する。
従って、本実施例の原子炉にて、図2に示すように、運転中は、炉心槽17での核分裂エネルギーの発生により一次冷却材が原子炉容器11内の中央部と外周部との間で自然循環することとなり、蒸気発生器31,41にて、高温の一次冷却材と低温の二次冷却材との間で熱交換が行われ、生成された蒸気によりタービン51を駆動することができる。
また、液相部の蒸気発生器41にて、図1に示すように、循環ポンプ62により供給路44から入口ヘダー42に供給された二次冷却材は、複数の伝熱管46を通して出口ヘダー43に移送される。このとき、入口ヘダー42から伝熱管46に浸入した直後の二次冷却材は液相状態であるが、高温の一次冷却材により加熱されて気泡が発生し、伝熱管46の中間部で蒸気となって出口ヘダー43に至る。この場合、各伝熱管46に導入される二次冷却材の流量が変動すると、液相に気泡が混入する2相状態の領域が上下に変動して圧力損失が増減し、二次冷却材の不安定流動による密度波振動が発生しやすい。ところが、伝熱管46の上流側端部にオリフィス61が設けられているため、伝熱管46内での流動抵抗が増大することで密度波振動の発生が抑制されることととなり、伝熱管46により二次冷却材を安定して流動させることができる。
このように実施例1の原子炉によれば、原子炉容器11内にライザー14を設けて下部に炉心槽17を設けることで、内部に充填した一次冷却材を中央部と外周部との間で自然循環可能とし、ライザー14の外周側上部に、外部から二次冷却材の供給路44が連結された入口ヘダー42と、外部から二次冷却材の排出路45が連結された出口ヘダー43とを設け、U字形状をなす複数の伝熱管46の各上端部を入口ヘダーと42出口ヘダー43にそれぞれ連結し、各伝熱管46の上流側端部に振動抑制手段としてのオリフィス51を設けている。
従って、液相部の蒸気発生器41にて、伝熱管46内を流動する低温の二次冷却材は、外部を流動する高温の一次冷却材から熱を奪って熱交換が行われ、生成された蒸気によりタービン51を駆動する。このとき、伝熱管46に浸入した二次冷却材は高温の一次冷却材により加熱されて気泡が発生し、液相に気泡が混入した2相領域が生成され、二次冷却材の不安定流動による密度波振動が発生しやすいが、伝熱管46に導入された二次冷却材はオリフィス61により流動抵抗が増大して密度波振動の発生が抑制されることととなり、伝熱管46により二次冷却材を安定して流動させることができ、その結果、原子炉の冷却効率及び発電効率を向上することができる。
また、伝熱管46での二次冷却材の密度波振動の発生を抑制する振動抑制手段として、オリフィス51を設けたことで、伝熱管の構造がそれほど複雑化することはなく、全体構造の簡素化を図ることができる。
そして、伝熱管46をU字形状として上方に位置する各端部を入口ヘダー42及び出口ヘダー43に連結したことで、入口ヘダー42から各伝熱管46に供給された二次冷却材は、流動中に一次冷却材から熱を奪って出口ヘダー43に至ることとなり、この流動中に液相から気相に適正に変化することができる。更に、各伝熱管46における内面及び外面に酸化チタンなどにより酸化被膜を形成しており、原子炉の運転中に炉心槽17で発生したガンマ線が伝熱管46に形成された酸化被膜に照射することで、伝熱管46の親水性が向上し、限界熱流束を向上することができる。
図5は、本発明の実施例2に係る原子炉における蒸気発生器の一部を表す概略図、図6は、図5のVI−VI断面図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例2において、図5及び図6に示すように、蒸気発生器41にて、複数の伝熱管46における上流部に、この伝熱管46の内部に発生する密度波振動を抑制する振動抑制手段として、各伝熱管46の上流部の内面にフィン71を設けている。即ち、このフィン71は、伝熱管46の内面にその長手方向に沿って4つ固定され、各フィン71は周方向均等間隔に位置している。また、各フィン71は、伝熱管46の入口ヘダー42に連結される基端部から、出口ヘダー43に連結される先端部側に向けて所定の領域Lに設けられており、この領域Lは二次冷却水が液相単独、または気泡を含む2相の領域である。
従って、入口ヘダー42から伝熱管46に浸入した直後の二次冷却材は高温の一次冷却材により加熱されて気泡が発生し、伝熱管46の中間部で蒸気となって出口ヘダー43に至る。この場合、各伝熱管46に導入される二次冷却材の流量が変動すると、液相に気泡が混入する2相状態の領域が上下に変動して圧力損失が増減し、二次冷却材の不安定流動による密度波振動が発生しやすい。ところが、伝熱管46の上流部にフィン71が設けられているため、伝熱管46内での流動抵抗が増大することで密度波振動の発生が抑制されることととなり、伝熱管46により二次冷却材を安定して流動させることができる。
このように実施例2の原子炉によれば、蒸気発生器41における各伝熱管46の上流部に振動抑制手段としてのフィン71を設けている。従って、伝熱管46に浸入した二次冷却材は高温の一次冷却材により加熱されて気泡が発生し、液相に気泡が混入した2相領域が生成され、二次冷却材の不安定流動による密度波振動が発生しやすいが、伝熱管46に導入された二次冷却材はフィン71により流動抵抗が増大して密度波振動の発生が抑制されることととなり、伝熱管46により二次冷却材を安定して流動させることができる。また、伝熱管46内は、フィン71により内部の伝熱面積が拡大されており、一次冷却水から二次冷却水への伝熱を促進することができる。
図7は、本発明の実施例3に係る原子炉における蒸気発生器の伝熱管の断面図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例3において、図7に示すように、蒸気発生器41にて、伝熱管46の内部に発生する密度波振動を抑制する振動抑制手段として、この伝熱管46の上流部の内面に内部フィン71を設けると共に、外面に外部フィン72を設けている。内部フィン71は、前述した実施例2と同様に、伝熱管46の内面に4つ固定され、二次冷却水が液相単独、または気泡を含む2相の領域に設けられている。一方、外部フィン72は、伝熱管46の外面にその長手方向に沿って全域に、且つ、周方向に均等間隔に固定さている。
従って、この実施例3の原子炉によれば、蒸気発生器41における各伝熱管46の上流部に内部フィン71を設けると共に、全域に外部フィン72を設けたので、伝熱管46に導入された二次冷却材はこの外部フィン71により流動抵抗が増大して密度波振動の発生が抑制されることととなり、伝熱管46により二次冷却材を安定して流動させることができる。また、伝熱管46は、内部フィン71及び外部フィン72により全体の伝熱面積が拡大されており、一次冷却水から二次冷却水への伝熱を促進することができる。
図8は、本発明の実施例4に係る原子炉における蒸気発生器の伝熱管の縦断面図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例4において、図8に示すように、蒸気発生器41にて、伝熱管46の内部に発生する密度波振動を抑制する振動抑制手段として、この伝熱管46の上流部の内面に螺旋溝(ガイド部)73を設けている。この螺旋溝73は、前述した実施例2のフィン71と同様に、二次冷却水が液相単独、または気泡を含む2相の領域に設けられている。
従って、この実施例4の原子炉によれば、蒸気発生器41における各伝熱管46の上流部に螺旋溝73を設けたので、伝熱管46に導入された二次冷却材はこの螺旋溝73により螺旋流となることで流動抵抗が増大し、密度波振動の発生が抑制されることととなり、伝熱管46により二次冷却材を安定して流動させることができる。また、伝熱管46内を流動する二次冷却材は、螺旋流となるために流路長が長くなり、一次冷却水から二次冷却水への伝熱を促進することができる。
図9は、本発明の実施例5に係る原子炉における蒸気発生器の伝熱管の縦断面図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例5において、図9に示すように、蒸気発生器41にて、伝熱管46の内部に発生する密度波振動を抑制する振動抑制手段として、この伝熱管46の上流部の内面に螺旋溝73を設けると共に、外面に外部フィン72を設けている。この螺旋溝73は、前述した実施例4と同様に、二次冷却水が液相単独、または気泡を含む2相の領域に設けられており、外部フィン72は、前述した実施例3と同様に、伝熱管46の長手方向全域に設けられている。
従って、この実施例5の原子炉によれば、蒸気発生器41における各伝熱管46の上流部の内面に螺旋溝73を設けると共に、外面に外部フィン72を設けたので、伝熱管46に導入された二次冷却材はこの螺旋溝73により螺旋流となることで流動抵抗が増大し、密度波振動の発生が抑制されることととなり、伝熱管46により二次冷却材を安定して流動させることができる。また、伝熱管46内を流動する二次冷却材は、螺旋流となるために流路長が長くなると共に、伝熱面積が拡大されてることとなり、一次冷却水から二次冷却水への伝熱を促進することができる。
図10は、本発明の実施例6に係る原子炉における蒸気発生器の伝熱管の縦断面図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例6において、図10に示すように、蒸気発生器41にて、伝熱管46の内部に発生する密度波振動を抑制する振動抑制手段として、入口ヘダー42における伝熱管46との連結部に螺旋溝(旋回流付与手段)74を設けている。入口ヘダー42の底面には伝熱管46と同径の連結フランジ75が一体に形成され、この連結フランジ75の内面に螺旋溝74が形成されている。そして、入口ヘダー42の連結フランジ75と伝熱管46の基端部が適合した状態で、連結リング76により両者が一体に連結されている。
従って、この実施例6の原子炉によれば、蒸気発生器41の入口ヘッダ42における伝熱管46との連結部の内面に螺旋溝74を設けたので、伝熱管46に導入された二次冷却材は入口ヘッダ42の螺旋溝73により事前に螺旋流となって導入されることとなり、伝熱管46での流動抵抗が増大し、密度波振動の発生が抑制されることととなり、伝熱管46により二次冷却材を安定して流動させることができる。また、旋回溝74を入口ヘダー42に形成したことで、多数の伝熱管46の形状を変更する必要はなく、製造コストを低減することができる。
図11は、本発明の実施例7に係る原子炉における蒸気発生器の入口ヘダーの水平断面図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例7において、図11に示すように、蒸気発生器41にて、伝熱管46の内部に発生する密度波振動を抑制する振動抑制手段として、入口ヘダー77を中空円筒形状(旋回流付与手段)としている。この入口ヘダー77は水平円形断面をなし、二次冷却材がこの入口ヘダー77の外周側に接線方向に沿って導入されるように、二次冷却材の供給路41が入口ヘダー77の外周部に連結されている。
従って、この実施例7の原子炉によれば、蒸気発生器41の入口ヘダー77を中空円筒形状とし、二次冷却材が入口ヘダー77内に接線方向に沿って導入されるように供給路44をこの入口ヘダー77の外周部に連結している。そのため、供給路44から入口ヘダー77内に導入された二次冷却材は、この入口ヘッダ77内で螺旋流となり、旋回流の状態で各伝熱管46内に導入されることとなり、伝熱管46での流動抵抗が増大し、密度波振動の発生が抑制されることととなり、伝熱管46により二次冷却材を安定して流動させることができる。また、入口ヘダー77により振動抑制手段を構成したことで、多数の伝熱管46の形状を変更する必要はなく、製造コストを低減することができる。
図12は、本発明の実施例8に係る原子炉における蒸気発生器の一部を表す概略図、図13は、入口ヘダーと伝熱管との連結部を表す断面図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例8において、図12及び図13に示すように、蒸気発生器41にて、伝熱管46の内部に発生する密度波振動を抑制する振動抑制手段として、入口ヘダー42及び出口ヘダー43における各伝熱管46の連結部をブロックごとに仕切る仕切部材81,82を設けている。この仕切部材81,82は、入口ヘダー42及び出口ヘダー43内を複数の部屋A,B,C・・・に区画するように、この入口ヘダー42及び出口ヘダー43の内部に鉛直方向に沿って複数固定されており、この仕切部材81,82には、各部屋A,B,C・・・を連通して二次冷却材を流通可能な複数の連通孔83,84が形成されている。
従って、この実施例8の原子炉によれば、蒸気発生器41の入口ヘダー42及び出口ヘダー43における各伝熱管46の連結部をブロックごとに仕切ると共に、各部屋A,B,C・・・を連通する連通孔83,84を有する仕切部材81,82を設けている。そのため、供給路44から入口ヘダー42内に導入された二次冷却材は、連通路83を通って各部屋A,B,C・・・に流通し、複数の伝熱管46を通って出口ヘダー43に至り、二次冷却材は伝熱管46の流動時に高温の一次冷却材から熱を奪って熱交換を行う。このとき、伝熱管46に浸入した二次冷却材は液相に気泡が混入した2相領域が生成され、二次冷却材の不安定流動による密度波振動が発生しやすいが、特定の伝熱管46で発生した密度波振動は、入口ヘッダ42及び出口ヘダー43の各仕切部材81,82により他の伝熱管に伝達されることが抑制され、全体の伝熱管46での密度波振動の発生が抑制されることとなり、伝熱管46により二次冷却材を安定して流動させることができる。
なお、この実施例8にて、入口ヘダー42及び出口ヘダー43に仕切部材81,82を設けたが、入口ヘダー42または出口ヘダー43のいずれかに仕切部材81,82を設けても、伝熱管46での密度波振動の発生を抑制することができる。また、この実施例7にて、各伝熱管46に抵抗付与手段として、上述した各実施例のオリフィス61やフィン71、螺旋溝73,74などを設けることで、各伝熱管46単独で密度波振動の発生を抑制すると共に、各ヘダー42,43で伝熱管46での密度波振動の伝達を抑制することができる。
また、上述した実施例1にて、伝熱管46における内面及び外面に酸化チタンなどにより酸化被膜を形成し、炉心槽17での核分裂で発生するガンマ線をこの酸化被膜に照射することで、伝熱管46の親水性が向上して限界熱流束が向上するようにしたが、別途、放射線照射手段を設けてもよく、この放射線もガンマ線に限るものではない。
また、本発明の原子炉を一体型モジュラー軽水炉に適用し、熱交換器をこの軽水炉に用いられる液相部の蒸気発生器に適用して説明したが、適用技術はこれらに限るものではない。例えば、本発明の原子炉を重水炉に適用してもよく、また、熱交換器を気相部の蒸気発生器に適用してもよい。更に、熱交換器を原子炉に限らず、ボイラなどに適用しても良い。
本発明に係る熱交換器及び原子炉は、入口ヘダーや出口ヘダーや伝熱管における上流側端部に伝熱管の内部に発生する密度波振動を抑制する振動抑制手段を設けたものであり、いずれの種類の熱交換器や原子炉にも適用することができる。
本発明の実施例1に係る原子炉における蒸気発生器の一部を表す概略図である。 実施例1の原子炉の概略構成図である。 図2のIII−III断面図である。 実施例1の液相部の蒸気発生器の概略図である。 本発明の実施例2に係る原子炉における蒸気発生器の一部を表す概略図である。 図5のVI−VI断面図である。 本発明の実施例3に係る原子炉における蒸気発生器の伝熱管の断面図である。 本発明の実施例4に係る原子炉における蒸気発生器の伝熱管の縦断面図である。 本発明の実施例5に係る原子炉における蒸気発生器の伝熱管の縦断面図である。 本発明の実施例6に係る原子炉における蒸気発生器の伝熱管の縦断面図である。 本発明の実施例7に係る原子炉における蒸気発生器の入口ヘダーの水平断面図である。 本発明の実施例8に係る原子炉における蒸気発生器の一部を表す概略図である。 入口ヘダーと伝熱管との連結部を表す断面図である。
符号の説明
11 原子炉容器
14 ライザー
17 炉心槽
18 燃料集合体
24 制御棒駆動装置
31 気相部の蒸気発生器
41 液相部の蒸気発生器
42 入口ヘダー
43 出口ヘダー
44 供給路
45 排出路
46 伝熱管
51 タービン
61 オリフィス(抵抗付与手段、振動抑制手段)
71 内部フィン(抵抗付与手段、振動抑制手段)
72 外部フィン
73 螺旋溝(ガイド部、抵抗付与手段、振動抑制手段)
74 螺旋溝(ガイド部、旋回流付与手段、振動抑制手段)
77 入口ヘダー(旋回流付与手段、振動抑制手段)
81,82 仕切部材(振動抑制手段)
83,84 連通孔

Claims (13)

  1. 内部に熱交換用一次流体の流路が形成された容器と、前記容器内における前記流路に配設された複数の伝熱管と、該各伝熱管の一端部が連結されると共に熱交換用二次流体の供給路が連結された入口ヘダーと、前記各伝熱管の他端部が連結されると共に熱交換用二次流体の排出路が連結された出口ヘダーと、前記入口ヘダーまたは前記出口ヘダーまたは前記各伝熱管における上流側端部に設けられて前記伝熱管の内部に発生する密度波振動を抑制する振動抑制手段とを具えたことを特徴とする熱交換器。
  2. 請求項1に記載の熱交換器において、前記伝熱管は、U字形状をなして上方に位置する各端部が前記入口ヘダー及び前記出口ヘダーに連結されたことを特徴とする熱交換器。
  3. 請求項1または2に記載の熱交換器において、前記伝熱管内の熱交換用二次流体は、熱交換用一次流体との熱交換により液体及び気体の2相状態で移送可能であることを特徴とする熱交換器。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載の熱交換器において、前記振動抑制手段は、前記伝熱管の上流側端部に設けられたオリフィスであることを特徴とする熱交換器。
  5. 請求項1から3のいずれか一つに記載の熱交換器において、前記振動抑制手段は、前記伝熱管の上流側における内周面に長手方向に沿って設けられたフィンであることを特徴とする熱交換器。
  6. 請求項1から3のいずれか一つに記載の熱交換器において、前記振動抑制手段は、前記伝熱管の上流側における内周面に螺旋方向に沿って設けられたガイド部であることを特徴とする熱交換器。
  7. 請求項1から3のいずれか一つに記載の熱交換器において、前記振動抑制手段は、前記入口ヘダーに設けられて内部に供給された熱交換用二次流体に旋回流を付与する旋回流付与手段を有することを特徴とする熱交換器。
  8. 請求項1から6のいずれか一つに記載の熱交換器において、前記伝熱管における少なくとも内表面に酸化被膜を形成すると共に、該酸化被膜に対して放射線を照射する放射線照射手段を設けたことを特徴とする熱交換器。
  9. 請求項1から3のいずれか一つに記載の熱交換器において、前記振動抑制手段は、前記入口ヘダー内または前記出口ヘダー内に設けられ、前記各伝熱管の連結部をブロックごとに仕切ると共に、各ブロック間での熱交換用二次流体の流動を可能とする連通孔を有する仕切部材であることを特徴とする熱交換器。
  10. 請求項9に記載の熱交換器において、前記伝熱管の上流側端部に内部を流動する熱交換用二次流体に対して流動抵抗を付与する抵抗付与手段を設けたことを特徴とする熱交換器。
  11. 密閉式の原子炉容器と、前記原子炉容器の内部に充填された一次冷却材を中央部と外周部との間で循環させる循環通路を形成するライザーと、該ライザーの内側に配設された炉心と、前記原子炉容器内における前記ライザーの外周側に配設されて外部から二次冷却材の供給路が連結された入口ヘダーと、前記原子炉容器内における前記ライザーの外周側に配設されて外部から二次冷却材の排出路が連結された出口ヘダーと、U字形状をなして各上端部が入口ヘダーと出口ヘダーにそれぞれ連結された複数の伝熱管と、前記入口ヘダーまたは前記出口ヘダーまたは前記各伝熱管における上流側端部に設けられて前記伝熱管の内部に発生する密度波振動を抑制する振動抑制手段とを具えたことを特徴とする原子炉。
  12. 請求項11に記載の原子炉において、前記振動抑制手段は、前記伝熱管の上流側端部に内部を流動する二次冷却材に対して流動抵抗を付与する抵抗付与手段を設けたことを特徴とする原子炉。
  13. 請求項11に記載の原子炉において、前記振動抑制手段は、前記入口ヘダー内または前記出口ヘダー内に設けられ、前記各伝熱管の連結部をブロックごとに仕切ると共に、各ブロック間での二次冷却材の流動を可能とする連通孔を有する仕切部材であることを特徴とする原子炉。
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