JPH10184841A - 無段変速機 - Google Patents

無段変速機

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JPH10184841A
JPH10184841A JP8351227A JP35122796A JPH10184841A JP H10184841 A JPH10184841 A JP H10184841A JP 8351227 A JP8351227 A JP 8351227A JP 35122796 A JP35122796 A JP 35122796A JP H10184841 A JPH10184841 A JP H10184841A
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variable transmission
shaft
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Yoshiaki Tsukada
善昭 塚田
Kazuhiko Nakamura
一彦 中村
Hiroaki Shikayama
博明 鹿山
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無段変速機の主変速機及び副変速機を合理的
に配置して該無段変速機を小型化する。 【解決手段】 無段変速機はコーン式の主変速機T1
ギヤ列よりなる副変速機T2 とを備える。副変速機T2
の最終出力部材である減速ギヤ71をボールベアリング
70でケーシング3に支持するとともに、減速ギヤ71
の軸線Lに沿って穿設した支持孔711 に主変速機T1
の出力軸22の端部をニードルベアリング72及びボー
ルベアリング73を介して同軸に支持することにより、
無段変速機の半径方向の寸法が小型化される。前記ボー
ルベアリング70及びニードルベアリング72は軸線L
方向にオーバーラップしており、これにより無段変速機
の軸線L方向の寸法が小型化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力軸及び出力軸
よりなる変速機主軸を有して入力軸の回転を無段変速し
て出力軸に伝達する主変速機と、出力軸の回転を更に減
速する副変速機とをケーシングの内部に収納してなる無
段変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる無段変速機は、例えば特公平2−
39667号公報に記載されているように既に知られて
いる。この無段変速機はベルト式の主変速機と、複数の
ギヤを含むギヤ列よりなる副変速機とをケーシングの内
部に備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ものは、副変速機が軸線の異なる3本の軸(即ち、主変
速機の出力軸、中間軸及び車軸)を備えているため、変
速機全体が大型化するだけでなく部品点数が増加してコ
スト面でも不利であった。
【0004】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、主変速機及び副変速機を合理的に配置して無段変速
機を小型化することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明では、副変速機の最終出
力部材が第1ベアリングを介してケーシングに支持さ
れ、この最終出力部材の軸線に沿って穿設した支持孔に
第2ベアリングを介して主変速機の端部が同軸上に支持
されるので、部品点数が削減されるとともに無段変速機
の半径方向の寸法が小型化される。
【0006】また請求項2に記載された発明によれば、
第1ベアリング及び第2ベアリングの少なくとも一部が
軸線方向にオーバーラップするので、無段変速機の軸線
方向の寸法が小型化される。
【0007】また請求項3に記載された発明では、変速
機主軸の入力軸及び出力軸が同軸上に配置されるので、
無段変速機を半径方向に更に小型化することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0009】図1〜図5は本発明の第1実施例を示すも
ので、図1は車両用パワーユニットの縦断面図、図2は
図1の要部拡大図、図3は図2の3−3線断面図、図4
は図2の4−4線断面図、図5は図1の要部拡大図であ
る。
【0010】図1に示すように、このパワーユニットP
は自動二輪車に搭載されるものであって、エンジンE及
び無段変速機Tを収納するケーシング1を備える。ケー
シング1は、センターケーシング2と、センターケーシ
ング2の左側面に結合される左ケーシング3と、センタ
ーケーシング2の右側面に結合される右ケーシング4と
に3分割される。センターケーシング2及び左ケーシン
グ3に一対のボールベアリング5,5を介して支持され
たクランクシャフト6は、同じくセンターケーシング2
及び左ケーシング3に支持されたシリンダブロック7に
摺動自在に嵌合するピストン8にコネクティングロッド
9を介して連接される。
【0011】クランクシャフト6の左端には発電機10
が設けられており、この発電機10は左ケーシング3の
左側面に結合された発電機カバー11により覆われる。
右ケーシング4の内部に延出するクランクシャフト6の
右端外周にドライブギヤ12が相対回転自在に支持され
ており、このドライブギヤ12はクランクシャフト6の
右端に設けた自動遠心クラッチ13によって該クランク
シャフト6に結合可能である。
【0012】次に、図2を併せて参照しながら無段変速
機Tの主変速機T1 の構造を説明する。主変速機T1
変速機主軸21は内側の出力軸22と、この出力軸22
の外周にニードルベアリング24を介して相対回転自在
に嵌合するスリーブ状の入力軸23とから構成されてお
り、出力軸22の両端が左ケーシング3及び右ケーシン
グ4間に架設される。入力軸23に前記ドライブギヤ1
2に噛合するドリブンギヤ25が固定される。ドリブン
ギヤ25は入力軸23にスプライン結合された内側ギヤ
半体26と、この内側ギヤ半体26に複数個のゴムダン
パー28…を介して僅かに相対回転し得るように結合さ
れて前記ドライブギヤ12に噛合する外側ギヤ半体27
とから構成される。ドライブギヤ12からドリブンギヤ
25を経て入力軸23に伝達されるエンジントルクが変
動したとき、前記ゴムダンパー28…の変形によりショ
ックの発生が軽減される。
【0013】入力軸23の外周には半径方向外側を向く
環状の当接部291 を備えたドライブフェース29がス
プライン結合されるとともに、出力軸22の外周には半
径方向内側を向く環状の当接部301 を備えたドリブン
フェース30が相対回転自在に支持される。
【0014】概略円錐状に形成された第1コーンホルダ
ー31が、ドリブンフェース30のボス部302 外周に
ニードルベアリング32を介して相対回転可能且つ軸方
向摺動可能に支持される。図3を併せて参照すると明ら
かなように、第1コーンホルダー31をケーシング1に
対して回り止めするトルクカム機構33は、第1コーン
ホルダー31の外周に半径方向に植設したピン34と、
このピン34にボールベアリング35を介して軸支した
ローラ36と、このローラ36を案内すべく右ケーシン
グ4の内壁面に形成されたガイド溝41 とから構成され
る。ガイド溝4 1 の方向は変速機主軸21の軸線Lに対
して角度αだけ傾斜している。
【0015】第1コーンホルダー31に形成された複数
の窓孔311 …を横切るように複数のダブルコーン支持
軸37…が架設されており、各ダブルコーン支持軸37
にニードルベアリング38,38を介してダブルコーン
39が回転自在に支持される。ダブルコーン支持軸37
…は変速機主軸21の軸線Lを中心線とする円錐母線上
に配置されており、ドライブフェース29の当接部29
1 とドリブンフェース30の当接部301 との間を横切
っている。各ダブルコーン39は底面を共有する第1コ
ーン40及び第2コーン41から構成されており、第1
コーン40にドライブフェース29の当接部291 が当
接するとともに、第2コーン41にドリブンフェース3
0の当接部301 が当接する。
【0016】クランクシャフト6に対向する第1コーン
ホルダー31の上部に1個の窓孔312 が開設される。
第1コーンホルダー31の内部に収納されたドリブンギ
ヤ25の歯面は前記窓孔312 に臨んでおり、この窓孔
312 を介してドライブギヤ12とドリブンギヤ25と
が噛合する。
【0017】ドリブンギヤ25の右側に、入力軸23の
回転数に応じて第1コーンホルダー31を軸方向に摺動
させることにより無段変速機Tの変速比を変更する遠心
機構51が設けられる。遠心機構51は、入力軸23の
外周に固定されたスリーブ52と、ブッシュ53を介し
てスリーブ52の外周に摺動自在に嵌合するカム部材5
4と、ドリブンギヤ25の内側ギヤ半体26の右側面に
形成した固定カム面261 及びカム部材54の左側面に
形成した可動カム面541 間に配置された複数の遠心ウ
エイト55…とから構成される。第1コーンホルダー3
1の右端には遠心機構51を覆う第2コーンホルダー5
6の外周がクリップ57で固定されており、この第2コ
ーンホルダー56の内周はボールベアリング58を介し
てカム部材54に支持される。
【0018】第1コーンホルダー31と第2コーンホル
ダー56とは協働して変速機主軸21を囲む空間を画成
しており、その内部にドリブンギヤ25、ドライブフェ
ース29及び遠心機構51が収納される。前記空間はド
リブンギヤ25の歯面が臨む1個の窓孔312 とダブル
コーン39…を支持する窓孔311 …とを介してケーシ
ング1の内部空間に連通する。
【0019】前記スリーブ52の右端に嵌合する段付き
のカラー59はボールベアリング60を介して出力軸2
2の右端外周に支持されており、このボールベアリング
60の右側面はコッター61により出力軸22に固定さ
れる。出力軸22及び入力軸23よりなる変速機主軸2
1は、入力軸23の外周に嵌合するボールベアリング6
2を介して右ケーシング4に支持される。前記ボールベ
アリング62に支持したスプリングリテーナ63と第2
コーンホルダー56との間にスプリング64が縮設され
ており、このスプリング64の弾発力で第2コーンホル
ダー56及び第1コーンホルダー31が左方向に付勢さ
れる。
【0020】而して、入力軸23の回転数が増加すると
遠心力で遠心ウエイト55…が半径方向外側に移動して
両カム面261 ,541 を押圧するため、カム部材54
がスプリング64の弾発力に抗して右方向に移動し、こ
のカム部材54にボールベアリング58を介して接続さ
れた第2コーンホルダー56及び第1コーンホルダー3
1が右方向に摺動する。
【0021】出力軸22の左端にスプライン結合されて
コッター65で固定された出力ギヤ66の右端と、前記
ドリブンフェース30の左端との間に調圧カム機構67
が設けられる。図4から明らかなように、調圧カム機構
67は、出力ギヤ66の右端に形成した複数の凹部66
1 …とドリブンフェース30の左端に形成した複数の凹
部303 …との間にボール68…を挟持したものであ
り、出力ギヤ66とドリブンフェース30とに間にはド
リブンフェース30を右方向に付勢する予荷重を与える
ように皿バネ69が介装される。ドリブンフェース30
にトルクが作用して出力ギヤ66との間に相対回転が生
じると、調圧カム機構67によりドリブンフェース30
が出力ギヤ66から離反する方向(右方向)に付勢され
る。
【0022】図5から明らかなように、左ケーシング3
にボールベアリング70を介して第3減速ギヤ71が回
転自在に支持される。第3減速ギヤ71の右端面には軸
線Lに沿って形成された支持孔711 が開口しており、
支持孔711 の内部に設けたにニードルベアリング72
及びボールベアリング73を介して出力軸22の左端が
同軸に支持される。左ケーシング3及び中央ケーシング
2に一対のボールベアリング74,74を介して減速軸
75が支持されており、減速軸75に設けた第1減速ギ
ヤ76及び第2減速ギヤ77がそれぞれ前記出力ギヤ6
6及び第3減速ギヤ71に噛合する。左ケーシング4か
ら外部に突出する第3減速ギヤ71の軸部先端に、無端
チェーン78を巻き掛けた駆動スプロケット79が設け
られる。従って、出力軸22の回転は出力ギヤ66、第
1減速ギヤ76、第2減速ギヤ77、第3減速ギヤ7
1、駆動スプロケット79及び無端チェーン78を介し
て駆動輪に伝達される。出力ギヤ66、第1減速ギヤ7
6、第2減速ギヤ77、第3減速ギヤ71及び減速軸7
5は副変速機T2 を構成する。
【0023】このように副変速機T2 の最終出力部材で
ある第3減速ギヤ71を、主変速機T1 の出力軸22と
同軸上に配置したので、主変速機T1 の出力軸22及び
入力軸23を同軸上に配置したことと相俟って無段変速
機Tの半径方向寸法を小型化することができる。また出
力軸22の左端を第3減速ギヤ71の支持孔711 に支
持するニードルベアリング72と、第3減速ギヤ71を
左ケーシング3に支持するボールベアリング70とを、
軸線L方向にオーバーラップして配置したので、無段変
速機Tの軸線L方向の寸法を小型化することができる。
【0024】右ケーシング4の内部に穿設したオイル通
路42 は出力軸22の内部を軸方向に貫通するオイル通
路221 に連通しており、このオイル通路221 から第
1コーンホルダー31及び第2コーンホルダー56の内
部空間に供給されたオイルにより無段変速機Tの各部が
潤滑される。
【0025】次に、前述の構成を備えた本発明の実施例
の作用について説明する。
【0026】図2に示すように、変速機主軸21の軸線
Lから測ったドライブフェース29の当接部291 の距
離Aは一定値となり、ダブルコーン支持軸37から測っ
たドライブフェース29の当接部291 の距離Bは可変
値(BL ,BT )となる。また、ダブルコーン支持軸3
7から測ったドリブンフェース30の当接部301 の距
離Cは可変値(CL ,CT )となり、変速機主軸21の
軸線Lから測ったドリブンフェース30の当接部301
の距離Dは一定値となる。
【0027】ドライブフェース29の回転数をNDR
し、ドリブンフェース30の回転数をNDNとして変速比
RをR=NDR/NDNで定義すると、変速比Rは、 R=NDR/NDN=(B/A)×(D/C) により与えられる。
【0028】さて、図2の上半部に示すように、エンジ
ンEの低速回転時にはドライブギヤ12により駆動され
るドリブンギヤ25の回転数が低いため、遠心機構51
の遠心ウエイト55…に作用する遠心力も小さくなり、
第2コーンホルダー56及び第1コーンホルダー31は
スプリング64の弾発力で左方向に移動する。第1コー
ンホルダー31が左方向に移動すると、ドライブフェー
ス29の当接部291がダブルコーン39の第1コーン
40の底面側に移動して距離Bは最大値BL に増加する
とともに、ドリブンフェース30の当接部301 がダブ
ルコーン39の第2コーン41の頂点側に移動して距離
Cが最小値CL に減少する。
【0029】このとき、前記距離A,Dは一定値である
ため、距離Bが最大値BL に増加し、距離Cが最小値C
L に減少すると、前記変速比Rが大きくなってLOWレ
シオに変速される。
【0030】一方、図2の下半部に示すように、エンジ
ンEの高速回転時にはドライブギヤ12により駆動され
るドリブンギヤ25の回転数が高いため、遠心機構51
の遠心ウエイト55…に作用する遠心力も大きくなり、
第2コーンホルダー56及び第1コーンホルダー31は
遠心力で半径方向外側に移動する遠心ウエイト55…の
作用でスプリング64の弾発力に抗して右方向に移動す
る。第1コーンホルダー31が右方向に移動すると、ド
ライブフェース29の当接部291 がダブルコーン39
の第1コーン40の頂点側に移動して距離Bが最小値B
T に減少するとともに、ドリブンフェース30の当接部
301 がダブルコーン39の第2コーン41の底面側に
移動して距離Cが最大値CT に増加する。
【0031】このとき、前記距離A,Dは一定値である
ため、距離Bが最小値BT に減少し、距離Cが最大値C
T に増加すると、前記変速比Rが小さくなってTOPレ
シオに変速される。
【0032】而して、エンジンEの回転数に応じて無段
変速機Tの変速比をLOWとTOP側との間で無段階に
変化させることができる。しかも前記変速比制御は遠心
機構51により自動的に行われるため、ケーシング1の
外部から手動により変速操作を行う変速制御装置を設け
る場合や、電子的な変速制御装置を設ける場合に比べ
て、構造の簡略化によるコストの削減と無段変速機Tの
小型化とを図ることができる。
【0033】上述のようにしてドライブフェース29の
回転はダブルコーン39…を介してドリブンフェース3
0に所定の変速比Rで伝達され、更にドリブンフェース
30の回転は調圧カム機構67を介して出力ギヤ66に
伝達される。このとき、ドリブンフェース30に作用す
るトルクで出力ギヤ66との間に相対回転が生じると、
調圧カム機構67によりドリブンフェース30が出力ギ
ヤ66から離反する方向に付勢される。この付勢力は皿
バネ69による付勢力と協働して、ドライブフェース2
9の当接部291 をダブルコーン39の第1コーン40
に圧接する面圧と、ドリブンフェース30の当接部30
1 をダブルコーン39の第2コーン41に圧接する面圧
とを発生させる。
【0034】ところで、前記調圧カム機構67による付
勢力は出力ギヤ66を左方向に押圧するが、出力ギヤ6
6の左端はコッター65で出力軸22の左端に固定され
ているため、前記左方向の押圧力は出力軸22に伝達さ
れる。また前記調圧カム機構67による付勢力はドリブ
ンフェース30を右方向に押圧するが、その押圧力はド
リブンフェース30からダブルコーン39…、ドライブ
フェース29、内側ギヤ半体26、スリーブ52、ボー
ルベアリング62、カラー59、ボールベアリング60
及びコッター61を介して出力軸22の右端に伝達され
る。
【0035】従って、調圧カム機構67が出力ギヤ66
及びドリブンフェース30を左右方向に押圧する荷重は
出力軸22の引張荷重として作用し、その引張荷重は出
力軸22の内部応力によりキャンセルされることにな
り、調圧カム機構67の押圧荷重がケーシング1に伝達
されることはない。これにより、ケーシング1の強度を
前記押圧荷重に耐えるように強化する必要がなくなり、
無段変速機Tの軽量化に寄与することができる。しか
も、1個の調圧カム機構67でドライブフェース29及
びドリブンフェース30の両方を付勢しているので、ド
ライブフェース29及びドリブンフェース30をそれぞ
れ別個の調圧カム機構67で付勢する場合に比べて部品
点数及びコストを削減することができる。
【0036】また、無段変速機Tが変速を行っていると
き、第1コーンホルダー31はドライブフェース29の
伝達トルク反力によって変速機主軸21回りに回転しよ
うとするが、その伝達トルク反力は第1コーンホルダー
31に支持したトルクカム機構33のローラ36が右ケ
ーシング4に形成したガイド溝41 に係合することによ
り受け止められ、第1コーンホルダー31は回転するこ
となく軸方向に摺動することができる。
【0037】さて、車両の走行中に急加速しようとして
エンジントルクを急増させた場合、前記エンジントルク
の急増に伴って第1コーンホルダー31に作用する伝達
トルク反力も増大する。その結果、図3に示すように、
ローラ36が傾斜したガイド溝41 の壁面に荷重Fで圧
接され、その荷重Fのガイド溝41 方向の成分F1 によ
って第1コーンホルダー31は図2の左側(LOWレシ
オ側)に付勢される。即ち、トルクカム機構33の作用
によって変速比が自動的にLOWレシオ側に変化するた
め、所謂キックダウン効果が発揮されて車両を効果的に
加速することができる。
【0038】しかも前記キックダウン時の変速比制御
は、特別の変速制御装置を設けることなく、トルクカム
機構33がエンジントルクの変化に応じて自動的に行う
ため、構造の簡略化によるコストの削減と無段変速機T
の小型化とを達成することができる。またトルクカム機
構33のガイド溝41 の形状を変化させるだけで、変速
比の変化特性を容易に調整することができる。
【0039】更に、無段変速機Tの第1コーンホルダー
31及び第2コーンホルダー56の下部はケーシング1
の底部に溜まったオイルに浸かっているが、ダブルコー
ン39…を支持する窓孔311 …及びドリブンギヤ25
の歯面が臨む窓孔322 はオイルの油面OLよりも高い
位置にあるため(図2参照)、第1コーンホルダー31
及び第2コーンホルダー56の内部空間にケーシング1
の底部から多量のオイルが浸入することはない。また出
力軸22の内部を貫通するオイル通路221 から第1コ
ーンホルダー31及び第2コーンホルダー56の内部空
間に潤滑用のオイルが供給されても、そのオイルはドリ
ブンギヤ25の回転による遠心力で外部に撥ね飛ばされ
てしまうため、第1コーンホルダー31及び第2コーン
ホルダー56の内部空間には潤滑に必要な最小限のオイ
ルだけが保持される。
【0040】而して、ドリブンギヤ25は少量のオイル
を攪拌するだけであり、不必要なオイル攪拌による動力
損失を最小限に抑えることができる。しかも第1コーン
ホルダー31及び第2コーンホルダー56によってオイ
ルの阻止を行っているので、特別のオイル阻止部材を設
ける必要がなくなって部品点数が削減される。
【0041】上述したように、第1コーンホルダー31
及び第2コーンホルダー56によって画成された空間内
にドリブンギヤ25を配置したことにより、そのドリブ
ンギヤ25を前記空間外に配置した場合に比べてオイル
攪拌抵抗を減少させることができるだけでなく、ドリブ
ンギヤ25の左右両側にドライブフェース29及び遠心
機構51を振り分けて配置したので、前記空間の容積を
有効利用して無段変速機Tをコンパクト化することがで
きる。
【0042】次に、図6に基づいて本発明の第2実施例
を説明する。
【0043】第2実施例は、第1実施例の無段変速機T
の副変速機T2 に、ドライブポジション及びニュートラ
ルポジションを切り換えるシフト機構を付加したもので
ある。出力ギヤ66と第1減速ギヤ76とは直接噛合し
ておらず、シフトギヤ81を介して間接的に噛合可能で
ある。即ち、シフトギヤ81は前記出力ギヤ66に噛合
可能な外歯811 と、前記第1減速ギヤ76に噛合可能
な内歯812 とを備えており、フォーク82によって減
速軸75上を摺動する。左ケーシング3及びセンターケ
ーシング2に回転自在に支持されたシフト軸83に、外
周にカム溝84 1 を有する円柱状のシフトドラム84が
固定される。シフトドラム84の外周に嵌合するフォー
ク82の基端には、前記カム溝841 に係合するピン8
5が植設される。シフト軸83はスプリング86及びボ
ール87を備えたディテント機構88により、ドライブ
ポジション及びニュートラルポジションに対応する2位
置において安定的に停止する。
【0044】而して、図示せぬシフトレバーの操作によ
りシフト軸83を一方向に回転させると、シフトドラム
84のカム溝841 にピン85を案内されてシフトフォ
ークが図示した左位置に移動し、シフトギヤ81を介し
て出力ギヤ66が第1減速ギヤ76に噛合してドライブ
ポジションが確立される。逆に、シフト軸83を他方向
に回転させると、シフトドラム84のカム溝841 にピ
ン85を案内されてシフトフォークが右位置に移動し、
シフトギヤ81が第1減速ギヤ76から離反してニュー
トラルポジションが確立される。
【0045】次に、図7に基づいて本発明の第3実施例
を説明する。
【0046】第3実施例は副変速機T2 に遊星歯車機構
を用いたものである。遊星歯車機構の最終出力部材とし
てのプラネタリキャリヤ91がボールベアリング70を
介して左ケーシング3に支持されており、このプラネタ
リキャリヤ91の軸線Lに沿って穿設した支持孔911
に設けたニードルベアリング72及びボールベアリング
73に出力軸22の左端が同軸に支持される。左ケーシ
ング3の内面にリングギヤ92がボルト93で固定され
るとともに、出力軸22にサンギヤ94が固定される。
そしてプラネタリキャリヤ91に設けた複数のピニオン
95…が、前記リングギヤ92及びサンギヤ94に噛合
する。而して、出力軸22の回転は減速されて最終出力
部材としてのプラネタリキャリヤ91に伝達される。
【0047】この第3実施例によっても、主変速機T1
の出力軸22と副変速機T2 のプラネタリキャリヤ91
とが同軸上に配置されて無段変速機Tの半径方向寸法が
小型化され、またプラネタリキャリヤ91を左ケーシン
グ3に支持するボールベアリング70と、出力軸22を
プラネタリキャリヤ91の支持孔911 に支持するニー
ドルベアリング72とが軸線L方向にオーバーラップし
て配置されるので、無段変速機Tの軸方向寸法が小型化
される。
【0048】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0049】例えば、実施例ではコーン式の無段変速機
Tを例示したが、本発明のベルト式等の他の無段変速機
に対しても適用可能である。
【0050】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載された発
明によれば、副変速機の最終出力部材を第1ベアリング
を介してケーシングに支持し、一端をケーシングに支持
した変速機主軸の他端を、最終出力部材の軸線に沿って
穿設した支持孔に第2ベアリングを介して支持したの
で、副変速機の最終出力部材を主変速機の変速機主軸と
同一軸線上に配置して無段変速機の半径方向寸法をコン
パクトに構成することができる。
【0051】また請求項2に記載された発明によれば、
第1ベアリング及び第2ベアリングを少なくとも一部に
おいて軸線方向にオーバーラップさせたので、無段変速
機の軸線方向の寸法をコンパクト化することができる。
【0052】また請求項3に記載された発明によれば、
変速機主軸は入力軸及び出力軸を同軸上に備えるので、
無段変速機を半径方向に小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用パワーユニットの縦断面図
【図2】図1の要部拡大図
【図3】図2の3−3線断面図
【図4】図2の4−4線断面図
【図5】図1の要部拡大図
【図6】第2実施例に係る、前記図5に対応する図
【図7】第3実施例に係る、前記図5に対応する図
【符号の説明】
1 ケーシング 21 変速機主軸 22 出力軸 23 入力軸 70 ボールベアリング(第1ベアリング) 71 第3減速ギヤ(最終出力部材) 711 支持孔 72 ニードルベアリング(第2ベアリング) 73 ボールベアリング(第2ベアリング) 91 プラネタリキャリヤ(最終出力部材) 911 支持孔 L 軸線 T1 主変速機 T2 副変速機

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸(23)及び出力軸(22)より
    なる変速機主軸(21)を有して入力軸(23)の回転
    を無段変速して出力軸(22)に伝達する主変速機(T
    1 )と、出力軸(22)の回転を更に減速する副変速機
    (T2 )とをケーシング(1)の内部に収納してなる無
    段変速機において、 副変速機(T2 )の最終出力部材(71,91)を第1
    ベアリング(70)を介してケーシング(1)に支持
    し、一端をケーシング(1)に支持した変速機主軸(2
    1)の他端を、最終出力部材(71,91)の軸線
    (L)に沿って穿設した支持孔(711 ,911 )に第
    2ベアリング(72,73)を介して支持したことを特
    徴とする無段変速機。
  2. 【請求項2】 前記第1ベアリング(70)及び前記第
    2ベアリング(72,73)を少なくとも一部において
    前記軸線(L)方向にオーバーラップさせたことを特徴
    とする、請求項1記載の無段変速機。
  3. 【請求項3】 前記変速機主軸(21)は入力軸(2
    3)及び出力軸(22)を同軸上に備えることを特徴と
    する、請求項1又は2記載の無段変速機。
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