JPH10184788A - 免震用支承体およびその製造方法 - Google Patents

免震用支承体およびその製造方法

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JPH10184788A
JPH10184788A JP10876597A JP10876597A JPH10184788A JP H10184788 A JPH10184788 A JP H10184788A JP 10876597 A JP10876597 A JP 10876597A JP 10876597 A JP10876597 A JP 10876597A JP H10184788 A JPH10184788 A JP H10184788A
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adhesive
seismic isolation
hard plate
elastomer layer
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JP10876597A
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Kazuo Suga
和 生 菅
Yoshihiro Soeda
田 善 弘 添
Yoko Hotta
田 陽 子 堀
Susumu Hatanaka
中 進 畑
Shiyuuichi Onoi
秀 一 尾ノ井
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Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一連の製造工程が簡便で、構造物の施工現場で
の支承体組立に可能な、軽量物への適用にも優れる支承
体およびその製造方法の提供。 【解決手段】安定板としての硬質板と、前記硬質板に積
層されたエラストマー層から構成される支承体用ユニッ
トが常温硬化型接着剤を介して硬質板−エラストマー間
接着により積層された免震用支承体およびその製造方法
により、上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造物の免震等に
利用される免震用支承体(以下、支承体という)および
その製造方法に関し、詳しくは、硬質板とエラストマー
層を、あるいは、これらを積層体とした支承体用ユニッ
トを常温硬化型接着剤を介して構造物の施工現場等で複
数個接着した支承体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、振動エネルギーの吸収装置、すな
わち、防振、除振、免震装置等が急速に普及しつつあ
る。このような吸収装置の一形態として、鋼板とゴム層
を交互に積層した免震用積層ゴムが挙げられる。免震用
積層ゴムは、鉛直方向には非常に硬い物体として振る舞
い、水平方向に対しては単体のゴム塊の場合と同様に大
きくずれて、柔らかい物体として振る舞うことから、例
えば建物、橋架等の支承体として用いた場合に、地面の
揺れが直接建物等に伝わるのを抑制し、建物等を保護す
る。
【0003】一方、従来、ゴムと鋼板の積層体は、未加
硫ゴムおよび鋼板を交互に積層した後、圧着しつつ、1
30〜180℃で長時間加硫することにより形成されて
いた。また、その改良として、特開平2−251586
号公報では、ゴムセメントを二つの加硫ゴム表面に塗布
し、未加硫ゴムをその塗布面で挟み込み、0〜100℃
で熱圧着させて強固な接着を得ることが提案されてい
る。しかしながら、これらの製造法では、積層体製品の
最終形状に合わせた大型のモールド(金型)が必要とな
り、積層体の多数の層を積層させ、加圧下に加硫を行う
必要があるため、加硫設備が大型となり、しかも、加硫
は一般的に工場内で行われるため、大型の積層体である
製品を工場から施工現場に運搬しなければならず、製造
から施工に至るまでの工程が大掛かりなものとなり、不
利不便を生じていた。
【0004】また、加硫ゴムと鋼板とを、室温あるいは
低温で接着させるには、エポキシ樹脂等の接着剤を塗布
する方法が提案されている(日本ゴム協会誌vol.6
5、No2(1992))。しかし、使用されるゴムは
アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)あるいはク
ロロプレンゴム(CR)といった溶解度パラメーター
(SP値)が大きいものが中心であり、天然ゴム(N
R)、スチレン・ブタジエン共重合ゴム(SBR)等の
SP値が低いゴムでは十分な接着力が得られない場合が
あった。このため、接着力が向上するよう加硫ゴム表
面、鋼板表面を表面処理する必要があり、例えば、加硫
ゴムの表面を酸、塩基等の薬品で処理する方法や、鋼板
表面にサンドブラスト処理を施し未加硫ゴム・金属用加
硫接着剤を塗布し、未加硫ゴムを貼り合わせて加硫接着
する方法が採られている。しかし、サンドブラスト処理
後の鋼板は、表面に金属酸化物が生成し接着力が低下し
てしまうため、鋼板をサンドブラスト処理後、直ちに接
着剤を塗布し、加硫成形まで連続して進めなければなら
ないという問題がある。
【0005】また、地震発生時には大きな剪断が生じる
ため、ゴムと鋼板とを積層してなる免震用支承体では、
ゴムと鋼板には強固な接着力が必要であるが、十分な接
着力を得るために、表面処理した鋼板と未加硫ゴムを接
着剤を介して貼りあわせ加熱接着する上述の方法では、
長時間、加圧加硫しなければならなかった。
【0006】特開平6−50025号公報には、鋼板の
周りに薄いゴムを加硫接着したものと加硫ゴムシートを
非接着で積層する、または、鋼板を薄いゴムでくるみ、
一方を未加硫ゴムと積層して加硫したものを重ねる積層
ゴム支承体が開示されている。しかしながら、各層間は
建物等の荷重のみで密着させた非接着構造のため、震動
が加わった時に、非接着面がずれてゴムが面板端部から
外へはみ出してしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みてなされたもので、一連の製造工程が簡便で、構造
物の施工現場での支承体組立も可能な、軽量物への適用
にも優れる支承体およびその製造方法を提供することを
目的とする。
【0008】さらに、本発明は、硬質板としての鋼板と
エラストマー層としての加硫ゴムとの接着力が強固な支
承体と、長時間の加硫工程を必要とせずに、常温におい
て硬質板としての鋼板とエラストマー層としての加硫ゴ
ムとを強固に接着させることができる支承体の製造方法
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、安
定板としての硬質板と、前記硬質板に積層されたエラス
トマー層から構成される支承体用ユニットが常温硬化型
接着剤を介して硬質板−エラストマー間接着により積層
されたことを特徴とする免震用支承体を提供する。ここ
で、支承体用ユニットが表面処理された後、常温硬化型
接着剤を介して硬質板−エラストマー間接着されるのが
好ましい。
【0010】また、本発明は、安定板としての硬質板と
エラストマー層が常温硬化型接着剤を介して互いに積層
して接着されたことを特徴とする免震用支承体を提供す
る。ここで、安定板としての硬質板および/またはエラ
ストマー層が表面処理された後、常温硬化型接着剤を介
して互いに積層して接着されるのが好ましい。
【0011】また、前記表面処理がバフ処理、塩素化処
理または酸化処理であるのが好ましい。
【0012】また、前記エラストマー層が表面処理され
たエラストマー層であって、該表面処理が、下記式
(1)で表される官能基を少なくとも1つ有するスルホ
ン酸化合物の溶液、好ましくはアルキルベンゼンスルホ
ン酸の溶液、さらに好ましくはドデシルベンゼンスルホ
ン酸の溶液による表面処理であるのが好ましい。
【化5】
【0013】また、前記エラストマー層が表面処理され
た加硫ゴムであって、該表面処理が、下記式(2)で表
される結合を少なくとも1つ有する有機活性ハロゲン化
合物の溶液、好ましくはイソシアヌル酸の溶液、さらに
好ましくはトリクロロイソシアヌル酸の溶液による表面
処理であるのが好ましい。
【化6】 (式中、Xはハロゲン原子を示す)
【0014】また、本発明は、前記硬質板がサンドブラ
スト処理され、プライマーを焼付処理されてなる硬質板
であり、前記エラストマー層がバフ処理されてなるエラ
ストマー層である免震用支承体を提供する。
【0015】前記免震用支承体の側面が常温硬化型接着
剤を介して接着されエラストマーシートにより被覆され
た免震用支承体を提供する。
【0016】また、前記常温硬化型接着剤として、フェ
ノール系接着剤、ウレタン系接着剤、変性シリコーン系
接着剤、ゴム系接着剤、シアノアクリレート系接着剤お
よびエポキシ系接着剤、アクリル系接着剤からなる群か
ら選択される少なくとも1つを用いるのが好ましい。前
記常温硬化型接着剤を、前記硬質板側と前記エラストマ
ー層側との2層に設けてもよい。
【0017】さらに、本発明は、安定板としての硬質板
と、前記硬質板に積層されたエラストマー層から構成さ
れる支承体用ユニットを、常温硬化型接着剤を介して硬
質板−エラストマー間接着して積層して免震用支承体と
することを特徴とする免震用支承体の製造方法を提供す
る。また、安定板としての硬質板とエラストマー層を、
常温硬化型接着剤を介して互いに積層して接着して免震
用支承体とすることを特徴とする免震用支承体の製造方
法を提供する。前記常温硬化型接着剤が、フェノール系
接着剤、ウレタン系接着剤、変性シリコーン系接着剤、
ゴム系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エポキシ
系接着剤およびアクリル系接着剤からなる群から選択さ
れる少なくとも1つであるのが好ましい。
【0018】また、安定板としての硬質板と表面処理さ
れたエラストマー層とを、常温硬化型接着剤を介して互
いに積層して接着して構造物の免震用支承体とする免震
用支承体の製造方法を提供する。前記エラストマー層に
施される表面処理が下記式(1)で表される官能基を少
なくとも1つ有するスルホン酸化合物の溶液、好ましく
はアルキルベンゼンスルホン酸の溶液、さらに好ましく
はドデシルベンゼンスルホン酸の溶液による処理である
のが好ましい。
【化7】
【0019】また、安定板としての硬質板とエラストマ
ー層としての加硫ゴムを表面処理したものとを、常温硬
化型接着剤を介して互いに積層して接着して構造物の免
震用支承体とする免震用支承体の製造方法を提供する。
前記加硫ゴムの表面処理が下記式(2)で表される結合
を少なくとも1つ有する有機活性ハロゲン化合物の溶
液、好ましくはイソシアヌル酸の溶液、さらに好ましく
はトリクロロイソシアヌル酸の溶液による塩素化処理で
あるのが好ましい。
【化8】 (式中、Xはハロゲン原子を示す)
【0020】また、本発明は、前記硬質板が、サンドブ
ラスト処理されプライマーを塗布し、焼付処理された硬
質板であり、前記エラストマー層が、バフ処理されたエ
ラストマー層である免震用支承体の製造方法を提供す
る。
【0021】さらに、上述の方法により製造された免震
用支承体の側面に常温硬化型接着剤を介してエラストマ
ーシートを接着して構造物の免震用支承体とする免震用
支承耐の製造方法を提供する。
【0022】前記常温硬化型接着剤が、フェノール系接
着剤、ウレタン系接着剤、変性シリコーン系接着剤、ゴ
ム系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エポキシ系
接着剤およびアクリル系接着剤からなる群から選択され
る少なくとも1つであるのが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の支承体およびその
製造方法について図示例の好適実施例に基づいて詳細に
説明する。
【0024】支承体は、ビル等の構造物を支え耐震性を
与えるために、通常、施工地面を半地下とし、建物の下
部との間に設けられるゴム積層体であり、安定板として
鋼板等の硬質板を用い、これとゴム板を強固に接着した
構造物である。その型状や構造は施工される構造物の大
きさや形状、施工場所に応じて種々のものが考えられ、
特に限定されない。図3に支承体1の好適例を示す。こ
の例では硬質板2とエラストマー3の積層体は円柱状に
構成され、側面は被覆ゴム6で被覆され、上面と下面は
鋼板のフランジ7が設けられる。フランジ7には固定用
ボルト穴8が設けられ、このボルト穴8を介して構造物
と接合されて施工される。
【0025】図1に、本発明の支承体の一例の断面図を
示す。図示例の支承体1は、硬質板2とエラストマー層
3とを有する支承体用ユニット4を常温硬化型接着剤5
を介して積層したものである。
【0026】支承体用ユニット4は、硬質板2の上にエ
ラストマー層3が積層されたシート状の積層部材であ
り、常温硬化型接着剤5を介して積層されることにより
支承体1を形成するものである。図示例の支承体用ユニ
ット4は、硬質板2の表面が他方のユニット4のエラス
トマー層3と常温硬化型接着剤を介して接着されうる接
着面2aで、エラストマー層3の表面が他方のユニット
4の硬質板2と常温硬化型接着剤を介して接着されうる
接着面3aであることが特徴である。この接着面2aお
よび3aは、常温硬化型接着剤5を用いて工場や構造物
の施工現場で接着し、強固な接着となる面である。この
ような接着面2aおよび3aは、物理的、化学的な表面
処理を行って形成することもできるし、常温硬化型接着
剤5の種類、硬質板の種類(後述するように、例えば、
一般構造用鋼板、冷間圧延鋼板等)、エラストマー又は
加硫ゴムの種類との組合せで形成することもできる。
【0027】さらに、硬質板2の接着面2aは、物理的
な表面処理を行なってから、プライマーを塗布し、該プ
ライマーに含有される樹脂が硬化する程度に焼き付けて
形成することもできる。このように、硬質板2の接着面
2aにプライマーを塗布し、焼付け処理をすると、常温
において、硬質板と、エラストマー層として特に加硫ゴ
ムとの強固な接着を得ることが出来、長時間の加硫工程
を必要とせずに、常温において免震用支承体を作製する
ことができる。さらに、硬質板に該プライマーを塗布
し、焼付け処理することで、従来、硬質板表面に生成し
エラストマーとの接着性の低下の原因となっていた金属
酸化物の生成を防止することが出来、硬質板をストック
しておくことができる。
【0028】硬質板2とエラストマー層3の厚さ、大き
さおよび形状は、支承体1が適用される用途に応じて適
宜決定されるものであり、特に限定されない。支承体ユ
ニット4の形状は、橋梁用の場合は角板状、建物用の場
合には円板状とするのが一般的である。また、必ずしも
支承体1の全平面の形状を有する必要もなく、円柱状の
支承体に対して半円の平面形状を有していてもよい。
【0029】支承体用ユニットとしては、図1のような
硬質板2の上にエラストマー層3を一層だけ積層したも
のに限られず、少なくともユニットを常温硬化型接着剤
を用いて組み立てて支承体とする際に硬質板−エラスト
マー層間の接着で支承体が得られる構成であれば、特に
限定されるものではない。従って、支承体用ユニット
は、何層であってもよく、上記図示例の2層のシート状
積層部材に限定されず、硬質板の両面にエラストマー層
を有する、あるいは、エラストマー層の両面に硬質板を
有する3層のシート状積層部材、さらには多層構造のブ
ロック状積層部材としてもよい。
【0030】あるいは、図2に示されるように、硬質
板、エラストマー層を予め積層しないでそれぞれ単独で
用いて、常温硬化型接着剤5を介して組み立てて支承体
としてもよい。ユニット4内における硬質板とエラスト
マー層との間は接着剤で接着する。エラストマー層とし
て後述するゴム層を用いれば加硫接着してもよい。常温
硬化型接着剤による接着は、予め工場等で行なってもよ
いし、施工現場で行なってもよい。または、一部、工場
で行なって支承体ユニットとし、施工現場で支承体の完
成品としてもよい。
【0031】また、図2に示される支承体においても、
硬質板、エラストマー層は複数層あってよく、例えば、
図4に示されるように、複数の硬質板と複数のエラスト
マー層を常温硬化型接着剤5を介して接着して交互に積
層し、支承体とすることができる。
【0032】さらに、例えば、図5に示されるように、
複数層の硬質板と複数層のエラストマー層を常温硬化型
接着剤等の接着剤を介して交互に積層して組み立てた支
承体の側面に、常温硬化型接着剤5を介してエラストマ
ーシート9を接着して被覆して支承体としてもよい。す
なわち、安定板としての硬質板とエラストマー層とが積
層した支承体ユニットもしくは、硬質板とエラストマー
層を交互に積層してなる支承体の側面が常温硬化型接着
剤を介して接着されたエラストマーシートにより被覆さ
れてなる免震用支承体としてもよい。
【0033】支承体ユニット4は、最終製品の支承体1
が図3で説明したフランジ7を有する構成とする必要が
あれば、図1で説明した支承体ユニット4のエラストマ
ー層の表面または硬質板の表面にフランジ7が固着され
た構成であってもよい。
【0034】以下に、上述の支承体の各構成要件を説明
する。 〔1〕 硬質板2は、支承体用ユニット4内に安定板と
して用いるもので、従来公知の各種鋼板等が使用でき、
特に限定されるものではないが、例えば、一般構造用鋼
板、冷間圧延鋼板等が挙げられる。
【0035】〔2〕 エラストマー層3としては、加硫
ゴム、熱可塑性エラストマー、熱硬化性エラストマーの
いずれかを用いればよい。エラストマー層は、高減衰特
性を有する公知の組成物を用いることができる。加硫ゴ
ムに原料として用いる未加硫ゴムとしては、天然ゴム
(NR)系、イソプレンゴム(IR)系、スチレン・ブ
タジエン共重合ゴム(SBR)系、天然ゴム/スチレン
・ブタジエン共重合ゴム(NR/SBR)系、天然ゴム
/ブタジエンゴム(NR/BR)系、天然ゴム/アクリ
ロニトリルブタジエンゴム(NR/NBR)系、クロロ
プレンゴム(CR)系等が好適に例示される。この未加
硫ゴムには、必要に応じて、充填剤、可塑剤、老化防止
剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤等の種々の添加剤を
配合することができる。充填剤としては、HAFカーボ
ン、SAFカーボン等のカーボンブラック等が、可塑剤
としては、アロマオイル、ワックス等が、加硫剤として
は、硫黄、亜鉛華等が、加硫促進剤としては、N−シク
ロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド
(CBS)、ジベンゾチアジルジスルフィド(DM)等
が、加硫助剤としては、ステアリン酸等が挙げられる。
【0036】一方、熱可塑性エラストマーとしては、エ
ステル系、アミド系、ウレタン系、スチレン系、オレフ
ィン系、塩化ビニル系のエラストマー、さらにはこれら
にゴムを分散させたエラストマー等が挙げられる。熱硬
化性エラストマーとしては、ウレタン系、シリコーン
系、変性シリコーン系、ポリサルファイド系、変性エポ
キシ系等のエラストマーが挙げられる。
【0037】〔3〕 表面処理としては、前述した硬質
板の接着面2aに表面処理を施しても、エラストマー層
の接着面3aに表面処理を施してもよい。接着面2aと
3aを接着して支承体ユニットとしてから支承体の表面
処理を行なってもよい。表面処理として、簡易にはバフ
処理が挙げられるが、後述の本発明の支承体の製造方法
で詳述するように、硬質板には、サンドブラスト処理し
た後、プライマーを塗布焼付ける処理が挙げられ、エラ
ストマー層には、特に、本発明のスルホン酸化合物処
理、または、エラストマー層としての加硫ゴムを有機活
性ハロゲン化合物で塩素化する処理が挙げられる。これ
らの表面処理は、各々単独に行なってもよいし、併用し
てもよい。
【0038】〔4〕 常温硬化型接着剤5としては、1
液型でも2液型でもよいが、フェノール系接着剤、ウレ
タン系接着剤、変性シリコーン接着剤、ゴム系接着剤、
シアノアクリレート系接着剤、エポキシ系接着剤、アク
リル系接着剤が挙げられる。使用する接着剤の種類は、
用いるエラストマーおよび硬質板の種類、必要とされる
接着力等に応じて適宜決定すればよく、支承体とした場
合に圧縮破壊してもゴム破壊となる程度の接着力とする
のが好ましい。また、これらを単独で用いても、二種以
上を併用してもよい。さらに、硬質板側とエラストマー
層側にそれぞれ同種、または異種の接着剤層を設けても
よく、特に硬質板側には硬質板とのぬれ性の良い接着剤
を用い、エラストマー層側にはエラストマーとのぬれ性
の良い接着剤を用いて、この2層の接着剤間を強固に接
着すれば高い接着力が得られる。好ましい硬質板とエラ
ストマーと常温硬化型接着剤との組合せの例は、鋼板と
エステル系エラストマーとウレタン/ゴム系接着剤、鋼
板とアミド系エラストマーとフェノール/ゴム系接着剤
が好適に例示される。
【0039】フェノール系接着剤としては、ビニルフェ
ノリック型、エポキシフェノリック型、ニトリルフェノ
リック型等が挙げられ、他の接着剤と併用して用いられ
る。ウレタン系接着剤としては、ポリイソシアネートと
ポリエーテルあるいはポリエステルポリオールを主原料
とするプレポリマーをベースに、炭酸カルシウム、カー
ボンブラック等のフィラーと三級アミン、錫触媒等の添
加剤を配合したものを用いればよい。また、ポリオール
としてエポキシ変性、ゴム変性体、ゴムの末端や内部に
水酸基を付加したもの、フェノール樹脂等も接着向上の
ために好適に用いられる。
【0040】変性シリコーン系接着剤は、ポリオールの
末端をアルコキシシリル化したポリマーであり、一般的
には鐘淵化学工業のMSポリマーが好適に用いられる。
前記同様にフィラー、触媒等の添加剤を配合したもの、
また、ポリオールは変性したものを用いることが好まし
い。
【0041】ゴム系接着剤は、塩素化天然ゴム、クロロ
プレン、ポリブタジエン等のゴムと、テトラメチルチウ
ラムジスルフィド(TT)やテトラメチルチウラムモノ
スルフィド(TS)等の低温硬化剤、フェノール樹脂、
レゾール樹脂、また必要に応じて、イソシアネート等が
添加された溶液タイプのものを用いればよい。また、フ
ィラーとしてカーボンブラック、チタン、炭酸カルシウ
ム等を加えるのが好ましい。これらの中でも、クロロプ
レンゴム(CR)にイソシアネートが添加された2液性
の溶液タイプのものの例としては、例えば、主剤がCR
ゴム系成分10〜20重量%で、トリクロロエチレン、
イソプロピルアルコール等で希釈されており、硬化剤が
MDI、TDI等のイソシアネート10〜40重量%
で、酢酸エチル、トルエン、ノルマルヘキサン等で希釈
されたものを挙げることができる。このような2液性C
R・イソシアネート系接着剤としては、各種の市販品を
利用することができ、具体例としては、横浜ゴム株式会
社製のQパック、ブリジストン社製のMr.つくぞう、
バンドー化学社製のサンパットS、チップトップジャパ
ン社製のSC2000、パング社製のPANGOFOL
HARTER等を挙げることができる。
【0042】シアノアクリレート系接着剤は、いわゆる
瞬間接着剤と呼ばれるもので、東亜合成化学(株)等か
ら市販されている2−シアノアクリレート並びにその誘
導体をベースとしたものを用いればよいが、単独ではな
く、他と併用することが好ましい。エポキシ系接着剤
は、グリシジルエーテル型、グリシジルエステル型、グ
リシジルアミン型、脂環型等のエポキシ樹脂と、ポリア
ミドアミン、ポリチオール、酸無水物等の硬化剤、触
媒、フィラー等から構成されるものを用いればよい。エ
ポキシ樹脂は、フェノールノボラック型やオルソクレゾ
ールノボラック型に変性、あるいはゴム変性したもの、
またアミン硬化剤もゴム変性したものを必要に応じて用
いる。
【0043】アクリル系接着剤は、例えば、アクリルモ
ノマーまたはアクリルオリゴマー、触媒、エラストマー
を含有するものが使用でき、必要に応じて、硬化触媒、
促進剤、安定剤等を含んでもよい。アクリルモノマーと
しては、メチルメタクリルレート、メタクリル酸、エチ
レングリコールジメタクリレート、ブチルメタクリレー
ト等を挙げることができる。これらの接着剤は被着体で
あるエラストマー種に対応して、単独もしくは複数用い
られる。
【0044】〔5〕 図示例の支承体1は、上述の支承
体ユニット4をその接着面2a−3a間で常温硬化型接
着剤を介して接着することにより複数個積層した構造体
である。支承体ユニット4は、必要により被覆ゴム6
(図3参照)をさらに有するものであってもよい。ま
た、図示例の支承体ユニット4に限らず、上述の各種の
シート状またはブロック状積層部材や、単独の硬質板お
よび単独のエラストマー層を用いて支承体を形成してよ
いのは勿論である。これらの各種を併用してもよい。
【0045】以上説明した図示例の支承体用ユニット4
を用いた支承体1の製造方法の一例について説明する。
まず、未加硫ゴムに適宜添加剤を添加して、混練し、所
定の厚さに圧延した後、所定の形状に打ち抜いて、未加
硫ゴムシートを得る。一方、硬質板2には、サンドブラ
ストにより表面処理した後、脱脂し、接着剤を塗布す
る。接着剤が乾燥した後、未加硫ゴムシートを積層し、
加硫接着することにより、支承体用ユニット4を得る。
また、接着剤塗布乾燥後、硬質板2表面にゴムセメント
を塗布してから未加硫ゴムシートを積層させ加硫しても
よい。
【0046】ここで、得られた支承体用ユニット4の接
着面2aおよび3aは、常温硬化型接着剤を介して互い
に接着されうるよう構成される。また、接着面2aおよ
び3aは予めバフ処理等の機械的処理、塩素化処理また
は酸化処理等の化学的処理、あるいは段差や凹凸を設け
る等の機械的加工を施してもよい。また、プライマーを
塗布してもよい。このような接着面を有するので、支承
体用ユニット4は常温硬化型接着剤を介して高い接着力
で積層することができ好ましい。例えばバフ処理として
は、研磨機等でゴムあるいは硬質板の表面を荒らすこと
により、塩素化処理としては、次亜塩素酸ナトリウムと
塩酸の溶液でゴムを塩素化することにより、酸化処理と
しては、プラズマ処理、UV処理、あるいはコロナ放電
処理により行うが、これらの方法に限定されない。な
お、これらの処理、工程を複数併用してもよい。
【0047】上述のようにして得られた支承体用ユニッ
ト4を、構造物の施工現場で硬質板表面の接着面2aお
よびエラストマー層3表面の接着面3aに上記常温硬化
型接着剤5を塗布し、接着面2a−3a間を接着して積
層することにより支承体1を作製する。
【0048】上述の接着面2aと3aに行なわれる表面
処理としては、さらに好ましくは以下の3つの表面処理
を示すことができる。第1の態様は次のとおりである。
エラストマー層の接着面3aを、下記式(1)で表され
る官能基を少なくとも1個有するスルホン酸化合物の溶
液で表面処理するのが好ましい。
【化9】 このようにして表面処理された接着面3aと、安定板と
しての硬質板の接着面2aとを、前述の常温硬化型接着
剤を介して接着し積層するよう構成する。このように構
成した硬質板とエラストマー層とを、交互に接着し積層
して、図1、図2、もしくは図4に示す支承体を作製す
ることができる。また、この支承体の側面に常温硬化型
接着剤を介してエラストマーシートを接着して積層し
て、図5に示す支承体を作製することができる。上述の
スルホン酸化合物は、分子中の上記式(1)で表される
官能基を1個のみ有していてもよいし、2個以上有して
いてもよい。第1の態様において、このスルホン酸化合
物は、1種でも又2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。上記スルホン酸化合物としては、例えば、炭素数3
〜30の炭化水素や芳香族炭化水素に、上記式(1)の
官能基を有するスルホン酸化合物を用いることができ、
例えば、タウリン、システイン酸等の天然物を始め、ス
ルホ酢酸等の脂肪族スルホン酸、スルホ安息香酸やスル
ホサリチル酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等の芳香族
スルホン酸が挙げられる。これらの中でも、接着面2a
と3aの接着を特に強固とする点で、アルキルベンゼン
スルホン酸が好ましく、ドデシルベンゼンスルホン酸が
特に好ましい。
【0049】第2の態様は次のとおりである。エラスト
マー層として、特に加硫ゴムを用いる場合、該加硫ゴム
の接着面3aを、下記式(2)で表される結合を少なく
とも1個有する有機活性ハロゲン化合物の溶液で表面処
理するのが好ましい。
【化10】 (式中、Xはハロゲン原子を表す) このようにして表面処理された接着面3aと、安定板と
しての硬質板の接着面2aとを、前述の常温硬化型接着
剤を介して接着し積層するよう構成する。このように構
成した硬質板と加硫ゴムとを、交互に接着し積層して、
図1、図2、もしくは図4に示す支承体を作製すること
ができる。また、この支承体の側面に常温硬化型接着剤
を介してエラストマーシートを接着して積層して、図5
に示す支承体を作製することができる。上記式(2)
中、Xはハロゲン原子を表し、例えば、塩素原子、臭素
原子、ヨウ素原子等が挙げられ、この中でも、特に塩素
原子が、接着面2aと3aの接着力を強固にする点で好
ましい。上述の有機活性ハロゲン化合物は、分子中の上
記式(2)で表される結合を1個のみ有していてもよい
し、2個以上有していてもよい。第2の態様において、
この有機活性ハロゲン化合物は、1種でも又2種以上を
組み合わせて用いてもよい。上記有機活性ハロゲン化合
物としては、例えば、トリクロロイソシアヌル酸等のイ
ソシアヌル酸誘導体、N−ブロモスクシンイミド、ジク
ロロメチルヒンダードイミン、t−ブチルハイポクロラ
イド等が挙げられる。これらの中でも、接着面2aと3
aの接着を特に強固とする点で、イソシアヌル酸誘導体
が好ましく、トリクロロイソシアヌル酸が特に好まし
い。有機活性ハロゲン化合物としては、各種の市販品を
利用することができ、例えば、四国化成工業(株)製の
ネオクロール90が挙げられる。
【0050】上記スルホン酸化合物や有機活性ハロゲン
化合物の溶液を調整するための溶媒は、これらの化合物
を溶解できるものならばよく、特に制限されない。例え
ば、酢酸エチル、アセトン、ベンゼン、トルエン、ジエ
チルエーテル、ジオキサン、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン等が挙げられる。これらの中でも、揮発性
が高く、毒性が少ない点で、酢酸エチルが好ましい。こ
れらの溶媒は、1種でも又2種以上を組み合わせて用い
てもよい。溶媒中のスルホン酸化合物や有機活性ハロゲ
ン化合物の濃度は、0.2〜10重量%、好ましくは
0.5〜5重量%である。0.2重量%未満では、接着
面3aに塗布される常温硬化型接着剤5と加硫ゴム等の
エラストマー層3との親和性が向上せず接着面2aと3
aとの接着性が強固とならないので好ましくない。10
重量%超では、エラストマー層3表面にクラックが発生
するおそれがあり好ましくない。スルホン酸化合物や有
機活性ハロゲン化合物の溶液による接着面3aの表面処
理は、浸漬、塗布、噴霧等の方法で行なえばよいが、特
にエラストマー層を溶液に浸漬する方法が好ましい。浸
漬によって処理する場合、溶液へのエラストマー層の浸
漬時間は、用いられる溶液中のスルホン酸化合物や有機
活性ハロゲン化合物の濃度にもよるが、通常、1分以内
で十分である。溶液の温度は、通常、10〜30℃であ
る。
【0051】第3の態様は、次のとおりである。接着面
2aをサンドブラスト処理し、その後、プライマーを塗
布し、該プライマーに含有される樹脂が硬化する程度に
焼付け処理をするのが好ましい。この場合、エラストマ
ー層の接着面3aを、バフ処理、例えばサンダーあるい
はサンドペーパー等で表面を荒らし、トルエン、メチル
エチルケトン(MEK)等の有機溶媒で脱脂することに
よる表面処理をするのが好ましい。エラストマー層とし
ては、加硫ゴム、熱可塑性エラストマーや熱硬化性エラ
ストマー等を用いればよい。このように表面処理された
接着面2aと3aは、前述のゴム系接着剤等の常温硬化
型接着剤を介して互いに圧着されうるよう構成される。
上述のプライマーとは、フェノール樹脂、レゾルシノー
ル樹脂、エポキシ樹脂、ハロゲン化ゴム(好ましくは塩
素ゴム)等を主成分としたものである。未加硫ゴムと鋼
板等の硬質板を接着させるために用いられる各種の市販
の、未加硫ゴムと金属の加熱接着用プライマーも使用で
きる。使用するプライマーの種類や塗布量は、用いるエ
ラストマーおよび硬質板の種類、必要とされる接着力等
に応じて適宜決定すればよく、支承体とした場合に圧縮
破壊してもゴム破壊となる程度の接着力とするのが好ま
しい。通常は、塗布量は、乾燥後の塗布量として50〜
500〔g/m2 〕程度で十分である。これらは単独で
用いても、二種以上を併用してもよい。また、該プレポ
リマーの焼付け温度および焼付け時間は、150℃程度
で約15分間焼き付ければよい。プライマーとしては、
フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、エポキシ樹脂、
ハロゲン化ゴム等を主成分としてもので、具体的には、
ロード・ファー・イースト・インコーポレイテッド社製
のケムロック205、207、250、252、252
X、252HX、252HT、253;東洋化学研究所
社製のメタロックA、;モートン インターナショナル
社製のシクソンP−15、P−6−1、OSN−2、等
が挙げられる。
【0052】上述のようにして構成された支承体の側面
は、図5に示すように、支承体を保護するために、エラ
ストマーシート9をさらに有するものであってもよい。
エラストマーシート9としては、加硫ゴム、熱可塑性エ
ラストマー、室温または熱硬化性エラストマーを用いる
ことができる。具体的には、耐候性、耐オゾン性、耐薬
品性等に優れる点で、クロロプレンゴム、ニトリルゴム
/EPDMブレンド、ブチルゴム、エチレン−プロピレ
ンゴム、エチレン−酢酸ビニルゴム、アクリルゴム、エ
チレン−アクリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレ
ン、塩素化ポリエチレン、多硫化ゴム等の未加硫ゴムの
加硫物;ポリオレフィン系、1,2−ポリブタジエン
系、エチレン−酢酸ビニル系、ポリ塩化ビニル系、フッ
素ゴム系、スチレン系等の熱可塑性エラストマー;ウレ
タン系、シリコーン系、変性シリコーン系、ポリサルフ
ァイド系、変性エポキシ系等の室温硬化、または、熱硬
化型エラストマーを挙げることができる。エラストマー
シート9の膜厚は、支承体1が用いられるところのビル
や橋梁といった構造物の種類や、支承体の構造物中の部
位等に応じて適宜決定すればよいが、耐候性、耐オゾン
性等の観点から、通常、0.2〜5cmとすればよい。
【0053】このような本発明によれば、支承体用ユニ
ットあるいはエラストマー層単位で加硫あるいは成型を
行うため、支承体製品の最終形状に合わせた大型のモー
ルド(金型)を必要とすることなく支承体の製造が可能
となる。また、支承体用ユニットの積層(以下、最終組
立という)に至るまでは、支承体用ユニット、硬質板、
エラストマー層という部品単位での取扱いが可能となる
ため、運搬等の取扱いが簡便であり、かつ、比較的狭い
場所で最終組立を行うことができる。さらに、最終組立
の際には、支承体用ユニット、硬質板あるいはエラスト
マー間の接着を常温硬化型接着剤を用いて行うことによ
り、熱源や大型機材が不要となるので、場所的に限定さ
れずに、例えば実際の施工現場で最終組立を行う施工方
法とすることが可能である。しかも、この接着剤の使用
により最終組立に要する時間も短くて済む。また、建物
や橋梁の構造や要求特性に応じて、様々な形状や大きさ
の支承体を製造するために、個々のモールドが必要であ
ったが、本発明の支承体は、複数のユニットを組み合わ
せることにより、容易に各種サイズの支承体を製造でき
る。従って、一連の製造工程が極めて簡便でありなが
ら、積層体間でズレを生じることがない優れた支承体を
得ることが可能となる。
【0054】さらに、加硫ゴム等のエラストマーの表面
を、本発明のスルホン酸化合物や有機活性ハロゲン化合
物で処理することにより、エラストマーにスルホン官能
基やハロゲン官能基が導入され、エラストマーの極性が
上がるとともに、エラストマーを構成するポリマーを若
干切断して表面を粗化することができ、このことによ
り、エラストマーに地震等による初期歪みが与えられた
時、エラストマーの剛性が下がり、支承体のエネルギー
吸収性能を維持しながら、支承体がその下部に設けられ
ているところの構造物に対し、初期の衝撃をやわらげ
る。また、硬質板とエラストマー層を常温硬化型接着剤
を介して接着するのに先立ち、硬質板表面にプライマー
を塗布し焼き付けることにより、常温で硬質板とエラス
トマー層との強固な接着力を得ることができる。このこ
とにより、硬質板とエラストマー層とを強固に接着する
ための長時間の加硫工程を必要とすることなく、常温か
つ短時間で支承体の製造が可能となる。また、支承体の
側面にエラストマーシートを接着し積層することによ
り、支承体の耐候性が向上する。また、硬質板表面にプ
ライマーを塗布し焼付けることにより、硬質板表面への
金属酸化物の生成を防止することができ、硬質板の保存
が可能となった。さらに、硬質板、エラストマー層の表
面処理に、酸、塩基等を用いない場合には、支承体作製
の作業環境の安全衛生上、さらに好ましい。
【0055】このような本発明の製造方法により得られ
た支承体は高弾性率であり、しかも極低周波の振動エネ
ルギーをも吸収するので、例えば大型道路橋の支承や、
ビルの基礎支承等に好適に使用可能である。また、接着
剤を介して積層しているため、軽量の建造物等の支承に
対しても支承体用ユニット間でズレを生じることがな
く、好適に使用可能である。
【0056】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。 (実施例1−1〜1−5)まず、表1に示される5種類
の組成の未加硫ゴム組成物を混練し、圧延した後、所定
の形状に打ち抜いて得られた未加硫ゴムシートを、2M
Pa、150℃×30分の条件で加硫することにより、
5種類の加硫ゴムシート(厚さ0.3cm×13.0c
m角)を各4枚作製した。一方、鋼板(厚さ0.32c
m×13.0cm角)に、予めサンドブラストにより表
面処理を施した後、脱脂して、表面処理鋼板を得た。得
られた鋼板3枚に、エポキシ−フェノール系接着剤を塗
布し、一方加硫ゴムシート4枚の表面に、常温硬化型接
着剤として、ウレタン系接着剤/ゴム系接着剤=30/
70(重量部)を塗布して交互に積層して支承体を作製
した。また、この時の接着剤の硬化時間を硬化温度とと
もに測定した。
【0057】(積層精度)作製した支承体について、鋼
板間の加硫ゴム厚の精度(バラツキ)をX線により測定
した。結果を表1に示す。
【0058】(破壊試験)JIS K 6301−8.
3に準拠して、作製した支承体から支承体用ユニットを
剥離して、加硫ゴムの破壊率を測定した。結果を表1に
示す。なお、破壊率の数値はゴム破壊の割合(%)であ
る。
【0059】(比較例1−1)実施例1と同様の鋼板
(厚さ0.32cm×13.0cm角)3枚と、実施例
1と同様の組成の未加硫ゴムシート(厚さ0.3cm×
13.0cm角)4枚とを交互に積層し、150℃×3
0分の条件で加硫して、積層ゴム支承体を作製し、実施
例と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
【0060】(比較例1−2)実施例1と同様の鋼板
(厚さ0.32cm×13.0cm角)3枚と、実施例
1と同様の組成の加硫ゴムシート(厚さ0.3cm×1
3.0cm角)4枚とを接着剤を用いずに非接着の状態
で交互に積層して、積層ゴム支承体を作製し、実施例と
同様の評価を行った。結果を表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】次に、本発明のエラストマー層の表面処理
に関して、エラストマー表面をスルホン酸化合物により
表面処理する態様について、測定評価した実施例を示
す。エラストマー層には、加硫ゴムを用いた。 (実施例2−1〜2−7)表2に示される組成の未加硫
ゴム組成物を混練し、圧延した後、所定の形状に打ち抜
いて得られた未加硫ゴムシートを、2MPa、150℃
×30分の条件で加硫することにより、加硫ゴムシート
(厚さ0.5cm×75cmφ)を各4枚作製し、ドデ
シルベンゼンスルホン酸の3重量%酢酸溶液に10秒程
度浸漬して表面処理した。得られた表面処理した加硫ゴ
ムシート4枚と鋼板(厚さ0.32cm×75cmφ)
3枚を、表2に示される接着剤を介して接着し交互に積
層して支承体を作製した。また、この時の接着剤の硬化
時間を硬化温度とともに測定した。尚、表2に示される
接着剤は以下のものを用いた。 *1:エポキシ系接着剤:ビスフェノールA型エポキシ
樹脂とポリアミドアミンを含むエポキシ系接着剤 *2:アクリル系接着剤:ハードロック(電気科学社
製) *3:ウレタン系接着剤:タイライト(ロード(株)
製)
【0063】作製した支承体について、実施例1−1〜
1−5と同様にして、積層精度と破壊試験の評価を行な
った。結果を表2に示す。
【0064】(比較例2−1)実施例1と同様の鋼板
(厚さ0.32cm×75cmφ)3枚に、加硫接着剤
を塗布し、実施例1と同様の組成の未加硫ゴムシート
(厚さ1.0cm×75cmφ)4枚と交互に積層し、
150℃×30分の条件で加硫して、積層ゴム支承体を
作製し、実施例と同様の評価を行った。結果を表2に示
す。
【0065】
【表2】
【0066】次に、本発明のエラストマー層としての加
硫ゴムの表面処理に関して、加硫ゴム表面を有機活性ハ
ロゲン化合物により表面処理する態様について、測定評
価した実施例を示す。 (実施例3−1〜3−7)表3に示される組成の未加硫
ゴム組成物を用いて、実施例2と同様の製造方法により
支承体を作製した。また、この時の接着剤の硬化時間を
硬化温度とともに測定した。尚、表3に示される接着剤
は、実施例2で用いたエポキシ系接着剤、アクリル系接
着剤、ウレタン系接着剤と同じものを用いた。
【0067】作製した支承体について、実施例1−1〜
1−5と同様にして、積層精度と破壊試験の評価を行な
った。結果を表3に示す。
【0068】(比較例3−1)実施例1と同様の鋼板
(厚さ0.32cm×75cmφ)3枚に、加硫接着剤
を塗布し、実施例1と同様の組成の未加硫ゴムシート
(厚さ1.0cm×75cmφ)4枚と交互に積層し、
150℃×30分の条件で加硫して、積層ゴム支承体を
作製し、実施例と同様の評価を行なった。結果を表3に
示す。
【0069】
【表3】
【0070】次に、本発明の安定板としての硬質板の表
面処理に関して、鋼板表面にプライマーを塗布すること
により表面処理する態様について、測定評価した実施例
を示す。 (実施例4−1〜4−8)鉄板(SS400)に、予め
サンドブラストにより表面処理を施した後、表4に示さ
れるプライマーを塗布し、150℃×15分間の条件で
焼付け、表面処理鋼板を得た。一方、表4に示される組
成の未加硫ゴム組成物を混練し、圧延した後、所定の形
状に打ち抜いて得られた未加硫ゴムシートを、150℃
×30分の条件で加硫することにより、加硫ゴムシート
を作製した。加硫ゴムシートの表面をサンダーで粗し、
トルエンあるいはMEKで脱脂した。
【0071】(鉄板のストック)実施例4−7と4−8
で得られた表面処理鉄板についてのみ評価した。表中、
「有り」は、室温雰囲気下で、24時間放置した後、接
着させたことを表し、「なし」は、焼付後、直ちに接着
したことを表す。結果を表4に示す。
【0072】(剥離試験)実施例4−1〜4−8で得ら
れた表面処理鉄板と表面処理した加硫ゴムに、表4に示
される接着剤を塗布し、圧着後、25℃にて72時間放
置した。JISK 6301に準拠して、表面処理鉄板
に接着した表面処理した加硫ゴムを90°方向に剥離
し、剥離力〔N/15mm〕を測定し剥離状態を評価し
た。結果を表4に示す。
【0073】(圧縮破壊試験)実施例4−1〜4−8で
得られた表面処理した加硫ゴムと、後述する表面処理鋼
板とを用いて、免震用支承体を作製し、この免震用支承
体に圧縮下(面圧30kgf/cm2 )で剪断を与え、
破壊時の剪断歪み〔%〕を測定評価した。結果を表4に
示す。免震用支承体の作製は、以下の方法に拠った。5
枚の鋼板(厚さ0.16cm×13.0cm角)に、予
めサンドブラストにより表面処理を施し、トルエンある
いはMEKで脱脂し後、表4に示されるプライマーを塗
布し、150℃×15分間の条件で焼付け、5枚の表面
処理鋼板を作製した。一方、実施例4−1〜4−8で得
られた加硫ゴムシート(厚さ0.3cm×13.0cm
角)の表面をサンダーで粗し、トルエンあるいはMEK
で脱脂して、表面処理された加硫ゴムシート4枚を作製
した。1枚の表面処理鋼板と1枚の表面処理した加硫ゴ
ムシートに、表4に示される接着剤を塗布し、貼り合わ
せ、1つの支承体用ユニットを作製した。同様の方法で
4組の支承体用ユニットを作製した。さらに、1つの支
承体用ユニットの鋼板側と1つの支承体ユニットのゴム
側に、表4に示す接着剤を塗布し、貼り合わせ、同様に
して、順次4組の支承体ユニットを貼り合わせて積層
し、最後に最外層となっている表面処理鋼板と表面処理
した加硫ゴムシートのうち、表面処理した加硫ゴムシー
ト上に、表4に示す接着剤を塗布し、最後に残った5枚
目の表面処理鋼板を貼り合わせ、免震用支承体を作製し
た。
【0074】
【表4】
【0075】なお、未加硫ゴムに以下の化合物を添加し
た。 老化防止剤:6C、大内新興化学工業(株)社製、(N
−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−
フェニレンジアミン) 加硫促進剤:CZ、大内新興化学工業(株)社製、(N
−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンア
ミド) TS、大内新興化学工業(株)社製、(テトラメチルチ
ウラムモノスルフィド)
【0076】(比較例4−1、4−2、4−4)鉄板
(SS400)にプライマーを塗布せず、接着剤として
表4に示す接着剤を用いた以外は、実施例4−1と同様
にして、表面処理鉄板と表面処理した加硫ゴムシートを
作製し、実施例4−1と同様にして、剥離力〔N/15
mm〕を測定し剥離状態を評価した。また、実施例4−
1と同様にして、圧縮破壊試験を行い、破壊時の剪断歪
み〔%〕を測定評価した。結果を表5に示す。
【0077】(比較例4−3)実施例4−1と同様にし
て、表面処理鉄板と表面処理した加硫ゴムシートとを作
製した。表面処理鉄板と表面処理した加硫ゴムシートと
に、接着剤を塗布せずに接着を試みた。結果を表5に示
す。
【0078】(比較例4−5)鉄板(SS400)に、
表4に示される接着剤を塗布し、表4に示される組成の
未加硫ゴムシート(厚さ0.30mm×1.35cm
角)を貼り合わせ、150℃×30分の条件で加熱加硫
した。 (剥離試験)上述の加熱加硫接着方法で接着した鉄板と
ゴムシートについて、実施例4−1と同様にして、剥離
力〔N/15mm〕を測定し剥離状態を評価した。ま
た、実施例4−1と同様にして、圧縮破壊試験を行い、
破壊時の剪断歪み〔%〕を測定評価した。結果を表5に
示す。
【0079】
【表5】
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、支承体製品の形状に合
わせた大型のモールド(金型)を必要とすることなく支
承体の製造が可能である。また、最終組立に至るまでの
間部品単位での取扱いが可能なため、運搬等の取扱いが
簡便であり、かつ、比較的狭い場所で最終組立を行うこ
とができる。さらに、最終組立の際には、熱源や大型機
材が不要となるので、場所的に限定されずに最終組立を
行うことができ、しかも、この組立に要する時間も短
い。
【0081】また、本発明による加硫ゴム等のエラスト
マー層の表面処理と、硬質板の表面処理を施すことによ
り、常温において、ゴムと硬質板との接着が極めて強固
な免震用支承体の製造が可能である。従って、一連の製
造工程が極めて簡便でありながら、積層体間でズレを生
じることがなく、各層間の接着が強固な、優れた支承体
を得ることが可能となる。
【0082】また、得られた支承体は、軽量の建造物等
の支承にも好適に用いることができ、積層精度も良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の支承体の一例を示す断面図である。
【図2】 本発明の支承体の他の一例を示す断面図であ
る。
【図3】 本発明の支承体のフランジを設けた一例を示
す断面図である。
【図4】 本発明の支承体の他の一例を示す断面図であ
る。
【図5】 本発明の支承体の他の一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 支承体 2 硬質板 2a 接着面 3 エラストマー層 3a 接着面 4 支承体用ユニット 5 常温硬化型接着剤 6 被覆ゴム 7 フランジ 8 固定用ボルト穴 9 エラストマーシート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畑 中 進 神奈川県平塚市追分2番1号 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内 (72)発明者 尾ノ井 秀 一 神奈川県平塚市追分2番1号 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】安定板としての硬質板と、前記硬質板に積
    層されたエラストマー層から構成される支承体用ユニッ
    トが常温硬化型接着剤を介して硬質板−エラストマー間
    接着により積層されたことを特徴とする免震用支承体。
  2. 【請求項2】安定板としての硬質板と、前記硬質板に積
    層されたエラストマー層から構成される支承体用ユニッ
    トが表面処理された後、常温硬化型接着剤を介して硬質
    板−エラストマー間接着して積層されたことを特徴とす
    る免震用支承体。
  3. 【請求項3】安定板としての硬質板とエラストマー層が
    常温硬化型接着剤を介して互いに積層して接着されたこ
    とを特徴とする免震用支承体。
  4. 【請求項4】安定板としての硬質板および/またはエラ
    ストマー層が表面処理された後、常温硬化型接着剤を介
    して互いに積層して接着されたことを特徴とする免震用
    支承体。
  5. 【請求項5】前記表面処理がバフ処理である請求項2ま
    たは4に記載の免震用支承体。
  6. 【請求項6】前記表面処理が塩素化処理または酸化処理
    である請求項2または4に記載の免震用支承体。
  7. 【請求項7】前記エラストマー層が表面処理されたエラ
    ストマー層であって、該表面処理が、下記式(1)で表
    される官能基を少なくとも1つ有するスルホン酸化合物
    の溶液による表面処理である請求項1〜6のいずれかに
    記載の免震用支承体。 【化1】
  8. 【請求項8】前記スルホン酸化合物が、アルキルベンゼ
    ンスルホン酸である請求項7に記載の免震用支承体。
  9. 【請求項9】前記スルホン酸化合物がドデシルベンゼン
    スルホン酸である請求項8に記載の免震用支承体。
  10. 【請求項10】前記エラストマー層が表面処理された加
    硫ゴムであって、該表面処理が、下記式(2)で表され
    る結合を少なくとも1つ有する有機活性ハロゲン化合物
    の溶液による表面処理である請求項1〜6のいずれかに
    記載の免震用支承体。 【化2】 (式中、Xはハロゲン原子を示す)
  11. 【請求項11】前記有機活性ハロゲン化合物がイソシア
    ヌル酸誘導体である請求項10に記載の免震用支承体。
  12. 【請求項12】前記イソシアヌル酸誘導体がトリクロロ
    イソシアヌル酸である請求項11に記載の免震用支承
    体。
  13. 【請求項13】前記硬質板が、サンドブラスト処理さ
    れ、プライマーを塗布し、焼付処理されてなる硬質板で
    あり、前記エラストマー層がバフ処理されてなるエラス
    トマー層である請求項1〜12のいずれかに記載の免震
    用支承体。
  14. 【請求項14】請求項1〜13のいずれかに記載の免震
    用支承体の側面が常温硬化型接着剤を介して接着された
    エラストマーシートにより被覆されてなる免震用支承
    体。
  15. 【請求項15】前記常温硬化型接着剤が、フェノール系
    接着剤、ウレタン系接着剤、変性シリコーン系接着剤、
    ゴム系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エポキシ
    系接着剤、およびアクリル系接着剤からなる群から選択
    される少なくとも1つである請求項1〜14のいずれか
    1項に記載の免震用支承体。
  16. 【請求項16】前記常温硬化型接着剤が、前記硬質板側
    と前記エラストマー層側との2層に設けられる請求項1
    〜15のいずれか1項に記載の免震用支承体。
  17. 【請求項17】安定板としての硬質板と、前記硬質板に
    積層されたエラストマー層から構成される支承体用ユニ
    ットを、常温硬化型接着剤を介して硬質板−エラストマ
    ー間接着により積層して構造物の免震用支承体とするこ
    とを特徴とする免震用支承体の製造方法。
  18. 【請求項18】安定板としての硬質板とエラストマー層
    を、常温硬化型接着剤を介して互いに積層して接着して
    構造物の免震用支承体とすることを特徴とする免震用支
    承体の製造方法。
  19. 【請求項19】前記エラストマー層が表面処理されたエ
    ラストマー層であって、該表面処理が、下記式(1)で
    表される官能基を少なくとも1つ有するスルホン酸化合
    物の溶液による表面処理である請求項18に記載の免震
    用支承体の製造方法。 【化3】
  20. 【請求項20】前記スルホン酸化合物が、アルキルベン
    ゼンスルホン酸である請求項19に記載の免震用支承体
    の製造方法。
  21. 【請求項21】前記エラストマー層が表面処理された加
    硫ゴムであって、該表面処理が、下記式(2)で表され
    る結合を少なくとも1つ有する有機活性ハロゲン化合物
    の溶液による表面処理である請求項18に記載の免震用
    支承体の製造方法。 【化4】 (式中、Xはハロゲン原子を示す)
  22. 【請求項22】前記有機活性ハロゲン化合物がイソシア
    ヌル酸誘導体である請求項21に記載の免震用支承体の
    製造方法。
  23. 【請求項23】前記硬質板が、サンドブラスト処理さ
    れ、プライマーを塗布し、焼付処理された硬質板であ
    り、前記エラストマー層がバフ処理されてなるエラスト
    マー層である請求項17または18に記載の免震用支承
    体の製造方法。
  24. 【請求項24】請求項17〜23のいずれかに記載の免
    震用支承体の製造方法により製造された免震用支承体の
    側面に常温硬化型接着剤を介してエラストマーシートを
    接着して構造物の免震用支承体とする免震用支承体の製
    造方法。
  25. 【請求項25】前記常温硬化型接着剤が、フェノール系
    接着剤、ウレタン系接着剤、変性シリコーン系接着剤、
    ゴム系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エポキシ
    系接着剤、およびアクリル系接着剤からなる群から選択
    される少なくとも1つである請求項17〜24のいずれ
    かに記載の免震用支承体の製造方法。
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