JP3595403B2 - ゴム・金属接着複合体の製造方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する分野】
本発明はゴムと金属との複合体の製造方法に係り、特に加硫ゴムと金属とを強固に接着して複合体化することにより多様なゴム・金属接着複合体製品の製造に応用可能となす発明に関する。
【0002】
【従来の技術】
ゴムと金属の接着複合体の製造方法としては、一般的には金属の表面に適宜の表面処理を施し、該金属表面に含塩素ゴム系加硫接着剤を塗布し、未加硫ゴムを該金属に当接して加硫接着する方法が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
未加硫ゴムと金属の加硫接着は、ゴム加硫反応とゴム・金属接着反応を同時に行うため、未加硫ゴムを加硫する金型中で接着複合体が製造される。
しかし、この2つの化学反応を同時に行う従来技術としての加硫接着技術は、確実なゴム・金属複合体の接着品質を獲得することが出来、かつ非常に経済的な接着複合体の製造方法であるが、次のような欠点もある。
【0004】
▲1▼ ゴム・金属接着複合体の形状が複雑になった場合には、加硫金型を用いてのゴム加硫が金型の設計面で困難な場合が多くなる。このような場合、ゴムまたは金属の形状的に複雑な部分を接着複合体製造後に接合するが、そのための製造コストは著しく高くなる。
▲2▼ 接着複合体の金属部分の防錆機能は、複合体製造後に、一般には金属めっきや塗装を施すことで発揮されるが、ゴム自身及びゴム・金属複合体の接着品質の劣化或いはゴムの特性変化を避けるために、高温での熱処理を伴う塗装、例えば170℃〜190℃の焼き付けを施すエポキシ樹脂系電着塗装、或いは強酸・強アルカリの薬品処理を伴う金属めっき等は高い防錆機能を有するものの、接着複合体には適用されない。
従って、一般には、塗装後の乾燥焼き付け温度が100〜120℃位の、防錆力の低い塗装系が選ばれて適用されている。
▲3▼ 加硫金型を適用しての加硫接着は、製品(ゴム・金属接着複合体)が大きい場合、当然のことながら製品の大きさに対応するだけの大きな金型が必要となる。
【0005】
しかも、製品の体積に占めるゴム部分が小さい場合、この製品の大きさに見合う大きな金型を準備することのデメリットが顕著となり、具体的には大きな金型を作成するための費用、場所及び大きな金型で生産することによる生産性の低下は製品の製造コストを大幅に上昇させる。
【0006】
以上の問題を解決するためにゴム・金属接着複合体を構成する製品を製造する場合に、製品の金属部分とゴム部分を別々に製造した後に接着する技術を開発すべく検討を重ね、上記課題を解決するに至ったものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、請求項1に記載の如く、ゴム・金属接着複合体の製造方法において、該金属部品には予め電気亜鉛めっきした金属部品の表面に、更に金属表面処理剤として亜鉛の黄色クロメート処理或いは亜鉛のオリーブクロメート処理のどちらか一方の処理を施したものと、他方、加硫ゴムには有機ハロゲン化合物を適用して塩素化処理を施したもの、とを合成樹脂接着剤を用いて両者を接着接合したことを特徴とするゴム・金属接着複合体の製造方法としたことである。
更には、請求項2に記載の如く、前記合成樹脂接着剤がエポキシ樹脂系またはウレタン樹脂系の接着剤を用いて接着接合したことを特徴とするゴム・金属接着複合体の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
一般に異種材料の接着に構造用接着剤を適用することは行われている。しかし、加硫ゴムと異種材料との接着は、代表的なエポキシ樹脂系接着剤及びウレタン樹脂系接着剤を適用した場合でも、両者の強固な接着は困難であり、通常加硫ゴムと接着剤間の剥離を誘発する。これを改善するには、加硫ゴム表面の接着性を向上させるために、その一手段としてその表面を改質し接着剤との反応性を高めることが不可欠である。
【0009】
以下に本発明の詳細を説明する。
まず、本発明にて適用されるゴムの成分については、天然ゴム、或いは構造式中に炭素−炭素の二重結合を有する合成ゴムを単独或いは2種類以上ブレンドしたもの、或いは天然ゴムと上記合成ゴムをブレンドしたものが好適に使用できる。
これらの加硫ゴム表面の改質法としては、以下に示す方法が一般的に適用されている。
1)接着阻害物質の除去(例えばバフ掛け、溶剤による脱脂等)
2)環化法(濃硫酸に浸せき処理して加硫ゴム表面に接着を助長する細かいクラックを入れる)
3)塩素化法(加硫ゴム表面に塩素基を導入し、接着剤との反応により接着力の向上を図る)
【0010】
更に、加硫ゴム成形体表面の塩素化処理としては、次の▲1▼〜▲3▼の方法を採用することが出来る。
▲1▼ 加硫ゴム成形体を次亜塩素酸ナトリウムと塩酸の水溶液中に浸漬処理する方法。
▲2▼ 加硫ゴム成形体を塩素ガス雰囲気中にさらして処理する方法。
▲3▼ 塩素を加硫ゴムに与え得る有機化合物を有機溶剤に溶かした溶液を加硫ゴム成形体に塗布する等して処理する方法。
これらのうち、特に▲3▼の方法が、処理操作の安全性、接着効果等の面で最も有利である。
【0011】
本発明は、これら各種の加硫ゴムの表面処理方法の内、上記「0009」の3)の塩素化法を採用することによって加硫ゴム・金属接着複合体を製造することが可能となる。
特に、「0010」の▲3▼に記載の、一般に採用される「有機ハロゲン化合物を有機溶剤に溶かした溶液を加硫ゴム表面に塗布する等して処理する方法」が最も高い接着品質を発現し、また各種有機ハロゲン化合物の中でもTCCA(トリクロロイソシアヌル酸)が最高の接着性を発現する。
【0012】
一方、本発明において使用できる金属部品の材料としては鋼材、アルミニウムなどが推奨される。
そして、金属部品材料の接着前処理として、亜鉛めっきされたものが使用されるが、本発明では電気亜鉛めっきされた表面上に施される 亜鉛のクロメート処理が、黄色クロメート処理またはオリーブ(緑色)クロメート処理に限定される。
【0013】
また、同様に本発明において使用する構造用接着剤としては、エポキシ樹脂系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤が好適に適用できる。
本発明は、ゴム・金属接着複合体の製造において、接着前処理及び防錆処理を施した金属部品と、有機ハロゲン化合物を適用して塩素化処理を施した加硫ゴムとを各々別々に作成し、これらを合成樹脂接着剤、好ましくはエポキシ樹脂系またはウレタン樹脂系接着剤を用いて接着接合することにより製品に要求される高い防錆力と、従来の加硫接着剤を金属側に適用し、未加硫ゴムと金属とを加硫接着した場合のゴム・金属接着品質と同等以上の接着品質を得ることが出来る。
特にエポキシ樹脂系接着剤を適用した場合、腐食環境で接着複合体が使用された場合の接着耐久性が向上する。
【0014】
【実施例】
以下に、本発明を実施例を用いて説明するが、勿論本実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
本実施例に用いたゴム組成物の配合を表1に示す。
また本実施例に用いた金属部材は鋼材とした。
【0015】
【表1】
【0016】
JIS−K6256(93)において規定される丸型の加硫ゴム・金属接着体「図1」の作製のため、表1に示す配合のゴム組成物を加硫する。加硫後、該加硫ゴム表面にトリクロロイソシアヌル酸の3%アセトン溶液を塗布して塩素化処理を行った。
一方、金属部材は電気亜鉛めっき上に亜鉛の黄色クロメート(日本表面化学(株)社製:「ローメイト#62」)処理を施す。
これらの部材に市販のエポキシ樹脂系接着剤(THE DEXTER CORPORATION社製、HYSOL「EA9460」)を使用、塗布し、圧着した状態で100℃、20分間加熱・硬化させて接着試験片を作製した。
【0017】
[実施例2]
実施例1と同様のゴム組成物、加硫、表面処理を行い、金属部材は金属亜鉛めっき上に亜鉛の黄色クロメート(日本表面化学(株)社製:「ローメイト#62」処理を施し、これらの部材に市販のエポキシ樹脂系接着剤に代えて、ウレタン樹脂系接着剤(コニシ(株)社製、「KU661/662」)を用い、圧着した状態で120℃、30分間加熱・硬化させた以外は実施例1と同様にして試験片を製作した。
【0018】
[実施例3]
実施例1において、金属部材に電気亜鉛めっきした上に亜鉛のオリーブ(緑色)クロメート(日本表面化学(株)社製:「ストロングリン#333」)処理とした以外は実施例1と同様にして試験片を作製した。
【0019】
[実施例4]
実施例3において、部材にエポキシ樹脂系接着剤の代わりにウレタン樹脂系接着剤(コニシ(株)社製、「KU661/662」)を用いた以外は実施例3と同様にして試験片を作成した。
【0020】
[比較例1]
実施例1において、金属部材に電気亜鉛めっきした上に亜鉛の光沢クロメート(日本表面化学(株)社製:「ローメイト#60」)処理とした以外は実施例1と同様にして試験片を作製した。
【0021】
[比較例2]
実施例1において、金属部材に電気亜鉛めっきした上に亜鉛の光沢クロメート(日本表面化学(株)社製:「ローメイト#60」)処理とし、エポキシ樹脂系接着剤の代わりにウレタン樹脂系の接着剤(コニシ(株)社製、「KU661/662」)を用いた以外は実施例1と同様にして試験片を作製した。
【0022】
[比較例3]
実施例1において、金属部材に電気亜鉛めっきした上に亜鉛の黒色クロメート(日本表面化学(株)社製:「MF−323」)処理とした以外は実施例1と同様にして試験片を作製した。
【0023】
[比較例4]
比較例3において、エポキシ樹脂系接着剤の代わりにウレタン樹脂系接着剤(コニシ(株)社製、「KU661/662」)を用いた以外は比較例3と同様にして試験片を作成した。
【0024】
[比較例5]
金属部材は、実施例1と同様の表面処理を行い、これに市販の二液塗工型加硫接着剤(米国ロード社製「ケムロック220」及び「ケムロック205」)を使用して未加硫ゴムを加硫接着し接着試験片を作製した。
【0025】
[比較例6]
金属部材は、実施例3と同様の表面処理を行い、これに市販の二液塗工型加硫接着剤(米国ロード社製「ケムロック220」及び「ケムロック205」)を適用して未加硫ゴムを加硫接着し接着試験片を作製した。
【0026】
[比較例7]
金属部材は、それぞれ、比較例1と同様の表面処理を行い、これに市販の二液塗工型加硫接着剤(米国ロード社製「ケムロック220」及び「ケムロック205」)を適用して未加硫ゴムを加硫接着し接着試験片を作製した。
【0027】
以上、上記の各実施例、比較例のそれぞれの製造条件、ゴム接着性、接着体の防錆力についての評価結果を「表2−1」・「表2−2」に示す。
【0028】
【表2−1】
【表2−2】
【0029】
尚、上記ゴムと金属(鋼材)との接着性の評価は、JIS−K6256(93)で規定された方法で実施し、評価は試験時のゴム破壊割合で行った。
また、接着体の防錆力は、塩化ナトリウムの5%・中性水溶液を噴霧する塩水噴霧試験にて評価し、金属部分の発錆までの時間で評価した。
【0030】
【発明の効果】
以上、上記にその詳細を記載し、検討した結果、本発明の加硫ゴム・金属複合体の製造方法を採用することにより、金属の高い防錆力と加硫ゴム・金属の確実・強固な接着特性を持った接着複合体を実現することが出来、自動車用、産業用、例えば、エンジンマウント等の防振ゴムや、ベルト、ホース、クローラ等、或いは建築用防振、防音、制振材等の製品を本発明の方法を用いて製造すれば、これらの製品の従来の製造方法に比べ簡便さや優位さなどを持った製造方法として利用価値が非常に高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】加硫ゴム・金属接着体の断面図
【符号の説明】
1 金属部材
2 ゴム
【発明の属する分野】
本発明はゴムと金属との複合体の製造方法に係り、特に加硫ゴムと金属とを強固に接着して複合体化することにより多様なゴム・金属接着複合体製品の製造に応用可能となす発明に関する。
【0002】
【従来の技術】
ゴムと金属の接着複合体の製造方法としては、一般的には金属の表面に適宜の表面処理を施し、該金属表面に含塩素ゴム系加硫接着剤を塗布し、未加硫ゴムを該金属に当接して加硫接着する方法が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
未加硫ゴムと金属の加硫接着は、ゴム加硫反応とゴム・金属接着反応を同時に行うため、未加硫ゴムを加硫する金型中で接着複合体が製造される。
しかし、この2つの化学反応を同時に行う従来技術としての加硫接着技術は、確実なゴム・金属複合体の接着品質を獲得することが出来、かつ非常に経済的な接着複合体の製造方法であるが、次のような欠点もある。
【0004】
▲1▼ ゴム・金属接着複合体の形状が複雑になった場合には、加硫金型を用いてのゴム加硫が金型の設計面で困難な場合が多くなる。このような場合、ゴムまたは金属の形状的に複雑な部分を接着複合体製造後に接合するが、そのための製造コストは著しく高くなる。
▲2▼ 接着複合体の金属部分の防錆機能は、複合体製造後に、一般には金属めっきや塗装を施すことで発揮されるが、ゴム自身及びゴム・金属複合体の接着品質の劣化或いはゴムの特性変化を避けるために、高温での熱処理を伴う塗装、例えば170℃〜190℃の焼き付けを施すエポキシ樹脂系電着塗装、或いは強酸・強アルカリの薬品処理を伴う金属めっき等は高い防錆機能を有するものの、接着複合体には適用されない。
従って、一般には、塗装後の乾燥焼き付け温度が100〜120℃位の、防錆力の低い塗装系が選ばれて適用されている。
▲3▼ 加硫金型を適用しての加硫接着は、製品(ゴム・金属接着複合体)が大きい場合、当然のことながら製品の大きさに対応するだけの大きな金型が必要となる。
【0005】
しかも、製品の体積に占めるゴム部分が小さい場合、この製品の大きさに見合う大きな金型を準備することのデメリットが顕著となり、具体的には大きな金型を作成するための費用、場所及び大きな金型で生産することによる生産性の低下は製品の製造コストを大幅に上昇させる。
【0006】
以上の問題を解決するためにゴム・金属接着複合体を構成する製品を製造する場合に、製品の金属部分とゴム部分を別々に製造した後に接着する技術を開発すべく検討を重ね、上記課題を解決するに至ったものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、請求項1に記載の如く、ゴム・金属接着複合体の製造方法において、該金属部品には予め電気亜鉛めっきした金属部品の表面に、更に金属表面処理剤として亜鉛の黄色クロメート処理或いは亜鉛のオリーブクロメート処理のどちらか一方の処理を施したものと、他方、加硫ゴムには有機ハロゲン化合物を適用して塩素化処理を施したもの、とを合成樹脂接着剤を用いて両者を接着接合したことを特徴とするゴム・金属接着複合体の製造方法としたことである。
更には、請求項2に記載の如く、前記合成樹脂接着剤がエポキシ樹脂系またはウレタン樹脂系の接着剤を用いて接着接合したことを特徴とするゴム・金属接着複合体の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
一般に異種材料の接着に構造用接着剤を適用することは行われている。しかし、加硫ゴムと異種材料との接着は、代表的なエポキシ樹脂系接着剤及びウレタン樹脂系接着剤を適用した場合でも、両者の強固な接着は困難であり、通常加硫ゴムと接着剤間の剥離を誘発する。これを改善するには、加硫ゴム表面の接着性を向上させるために、その一手段としてその表面を改質し接着剤との反応性を高めることが不可欠である。
【0009】
以下に本発明の詳細を説明する。
まず、本発明にて適用されるゴムの成分については、天然ゴム、或いは構造式中に炭素−炭素の二重結合を有する合成ゴムを単独或いは2種類以上ブレンドしたもの、或いは天然ゴムと上記合成ゴムをブレンドしたものが好適に使用できる。
これらの加硫ゴム表面の改質法としては、以下に示す方法が一般的に適用されている。
1)接着阻害物質の除去(例えばバフ掛け、溶剤による脱脂等)
2)環化法(濃硫酸に浸せき処理して加硫ゴム表面に接着を助長する細かいクラックを入れる)
3)塩素化法(加硫ゴム表面に塩素基を導入し、接着剤との反応により接着力の向上を図る)
【0010】
更に、加硫ゴム成形体表面の塩素化処理としては、次の▲1▼〜▲3▼の方法を採用することが出来る。
▲1▼ 加硫ゴム成形体を次亜塩素酸ナトリウムと塩酸の水溶液中に浸漬処理する方法。
▲2▼ 加硫ゴム成形体を塩素ガス雰囲気中にさらして処理する方法。
▲3▼ 塩素を加硫ゴムに与え得る有機化合物を有機溶剤に溶かした溶液を加硫ゴム成形体に塗布する等して処理する方法。
これらのうち、特に▲3▼の方法が、処理操作の安全性、接着効果等の面で最も有利である。
【0011】
本発明は、これら各種の加硫ゴムの表面処理方法の内、上記「0009」の3)の塩素化法を採用することによって加硫ゴム・金属接着複合体を製造することが可能となる。
特に、「0010」の▲3▼に記載の、一般に採用される「有機ハロゲン化合物を有機溶剤に溶かした溶液を加硫ゴム表面に塗布する等して処理する方法」が最も高い接着品質を発現し、また各種有機ハロゲン化合物の中でもTCCA(トリクロロイソシアヌル酸)が最高の接着性を発現する。
【0012】
一方、本発明において使用できる金属部品の材料としては鋼材、アルミニウムなどが推奨される。
そして、金属部品材料の接着前処理として、亜鉛めっきされたものが使用されるが、本発明では電気亜鉛めっきされた表面上に施される 亜鉛のクロメート処理が、黄色クロメート処理またはオリーブ(緑色)クロメート処理に限定される。
【0013】
また、同様に本発明において使用する構造用接着剤としては、エポキシ樹脂系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤が好適に適用できる。
本発明は、ゴム・金属接着複合体の製造において、接着前処理及び防錆処理を施した金属部品と、有機ハロゲン化合物を適用して塩素化処理を施した加硫ゴムとを各々別々に作成し、これらを合成樹脂接着剤、好ましくはエポキシ樹脂系またはウレタン樹脂系接着剤を用いて接着接合することにより製品に要求される高い防錆力と、従来の加硫接着剤を金属側に適用し、未加硫ゴムと金属とを加硫接着した場合のゴム・金属接着品質と同等以上の接着品質を得ることが出来る。
特にエポキシ樹脂系接着剤を適用した場合、腐食環境で接着複合体が使用された場合の接着耐久性が向上する。
【0014】
【実施例】
以下に、本発明を実施例を用いて説明するが、勿論本実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
本実施例に用いたゴム組成物の配合を表1に示す。
また本実施例に用いた金属部材は鋼材とした。
【0015】
【表1】
【0016】
JIS−K6256(93)において規定される丸型の加硫ゴム・金属接着体「図1」の作製のため、表1に示す配合のゴム組成物を加硫する。加硫後、該加硫ゴム表面にトリクロロイソシアヌル酸の3%アセトン溶液を塗布して塩素化処理を行った。
一方、金属部材は電気亜鉛めっき上に亜鉛の黄色クロメート(日本表面化学(株)社製:「ローメイト#62」)処理を施す。
これらの部材に市販のエポキシ樹脂系接着剤(THE DEXTER CORPORATION社製、HYSOL「EA9460」)を使用、塗布し、圧着した状態で100℃、20分間加熱・硬化させて接着試験片を作製した。
【0017】
[実施例2]
実施例1と同様のゴム組成物、加硫、表面処理を行い、金属部材は金属亜鉛めっき上に亜鉛の黄色クロメート(日本表面化学(株)社製:「ローメイト#62」処理を施し、これらの部材に市販のエポキシ樹脂系接着剤に代えて、ウレタン樹脂系接着剤(コニシ(株)社製、「KU661/662」)を用い、圧着した状態で120℃、30分間加熱・硬化させた以外は実施例1と同様にして試験片を製作した。
【0018】
[実施例3]
実施例1において、金属部材に電気亜鉛めっきした上に亜鉛のオリーブ(緑色)クロメート(日本表面化学(株)社製:「ストロングリン#333」)処理とした以外は実施例1と同様にして試験片を作製した。
【0019】
[実施例4]
実施例3において、部材にエポキシ樹脂系接着剤の代わりにウレタン樹脂系接着剤(コニシ(株)社製、「KU661/662」)を用いた以外は実施例3と同様にして試験片を作成した。
【0020】
[比較例1]
実施例1において、金属部材に電気亜鉛めっきした上に亜鉛の光沢クロメート(日本表面化学(株)社製:「ローメイト#60」)処理とした以外は実施例1と同様にして試験片を作製した。
【0021】
[比較例2]
実施例1において、金属部材に電気亜鉛めっきした上に亜鉛の光沢クロメート(日本表面化学(株)社製:「ローメイト#60」)処理とし、エポキシ樹脂系接着剤の代わりにウレタン樹脂系の接着剤(コニシ(株)社製、「KU661/662」)を用いた以外は実施例1と同様にして試験片を作製した。
【0022】
[比較例3]
実施例1において、金属部材に電気亜鉛めっきした上に亜鉛の黒色クロメート(日本表面化学(株)社製:「MF−323」)処理とした以外は実施例1と同様にして試験片を作製した。
【0023】
[比較例4]
比較例3において、エポキシ樹脂系接着剤の代わりにウレタン樹脂系接着剤(コニシ(株)社製、「KU661/662」)を用いた以外は比較例3と同様にして試験片を作成した。
【0024】
[比較例5]
金属部材は、実施例1と同様の表面処理を行い、これに市販の二液塗工型加硫接着剤(米国ロード社製「ケムロック220」及び「ケムロック205」)を使用して未加硫ゴムを加硫接着し接着試験片を作製した。
【0025】
[比較例6]
金属部材は、実施例3と同様の表面処理を行い、これに市販の二液塗工型加硫接着剤(米国ロード社製「ケムロック220」及び「ケムロック205」)を適用して未加硫ゴムを加硫接着し接着試験片を作製した。
【0026】
[比較例7]
金属部材は、それぞれ、比較例1と同様の表面処理を行い、これに市販の二液塗工型加硫接着剤(米国ロード社製「ケムロック220」及び「ケムロック205」)を適用して未加硫ゴムを加硫接着し接着試験片を作製した。
【0027】
以上、上記の各実施例、比較例のそれぞれの製造条件、ゴム接着性、接着体の防錆力についての評価結果を「表2−1」・「表2−2」に示す。
【0028】
【表2−1】
【表2−2】
【0029】
尚、上記ゴムと金属(鋼材)との接着性の評価は、JIS−K6256(93)で規定された方法で実施し、評価は試験時のゴム破壊割合で行った。
また、接着体の防錆力は、塩化ナトリウムの5%・中性水溶液を噴霧する塩水噴霧試験にて評価し、金属部分の発錆までの時間で評価した。
【0030】
【発明の効果】
以上、上記にその詳細を記載し、検討した結果、本発明の加硫ゴム・金属複合体の製造方法を採用することにより、金属の高い防錆力と加硫ゴム・金属の確実・強固な接着特性を持った接着複合体を実現することが出来、自動車用、産業用、例えば、エンジンマウント等の防振ゴムや、ベルト、ホース、クローラ等、或いは建築用防振、防音、制振材等の製品を本発明の方法を用いて製造すれば、これらの製品の従来の製造方法に比べ簡便さや優位さなどを持った製造方法として利用価値が非常に高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】加硫ゴム・金属接着体の断面図
【符号の説明】
1 金属部材
2 ゴム
Claims (2)
- ゴム・金属接着複合体の製造方法において、該金属部品には予め電気亜鉛めっきした金属部品の表面に、更に金属表面処理剤として亜鉛の黄色クロメート処理或いは亜鉛のオリーブクロメート処理のどちらか一方の処理を施したものと、他方、加硫ゴムには有機ハロゲン化合物を適用して塩素化処理を施したもの、とを合成樹脂接着剤を用いて両者を接着接合したことを特徴とするゴム・金属接着複合体の製造方法。
- 前記合成樹脂接着剤がエポキシ樹脂系またはウレタン樹脂系の接着剤を用いて接着接合したことを特徴とする請求項1記載のゴム・金属接着複合体の製造方法。
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| JP2756496A JP3595403B2 (ja) | 1996-02-15 | 1996-02-15 | ゴム・金属接着複合体の製造方法 |
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| JPH09221552A JPH09221552A (ja) | 1997-08-26 |
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1996
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