JPH10184689A - 滑り軸受およびテンションプーリの支点軸受 - Google Patents

滑り軸受およびテンションプーリの支点軸受

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JPH10184689A
JPH10184689A JP34703396A JP34703396A JPH10184689A JP H10184689 A JPH10184689 A JP H10184689A JP 34703396 A JP34703396 A JP 34703396A JP 34703396 A JP34703396 A JP 34703396A JP H10184689 A JPH10184689 A JP H10184689A
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JP
Japan
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bearing
layer
resin
porous sintered
sintered layer
Prior art date
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Pending
Application number
JP34703396A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisashi Hayakawa
久 早川
Satoshi Kitano
聡 北野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受面の摩耗や付着の現象を低減し、長時間
安定した軸受性能を発揮する滑り軸受を提供する。 【解決手段】 金属から成る筒体1の内径面に金属粉末
から成る多孔質焼結層2を設ける。スーパエンプラから
成る樹脂を多孔質焼結層2に含浸させて樹脂軸受層3を
形成する。樹脂軸受層3の表面に多孔質焼結層2の一部
を露出させ、その多孔質焼結層2によって荷重を支持
し、潤滑性を有する樹脂軸受層3の摩耗を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回転部材を支持
する滑り軸受およびその滑り軸受を用いたテンションプ
ーリの支点軸受に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3(I)、(II)に示すように、内燃
機関のシリンダブロックにねじ込まれるボルト10の締
付けにより筒状の支点軸11を取付け、その支点軸11
を中心として揺動自在に支持されたプーリアーム12に
オートテンショナ13の調整力を付与してプーリアーム
12を偏向し、そのプーリアーム12の先端部に支持さ
れた回転自在のプーリ14をベルト15に押し付けて、
ベルト15の張力を一定に保つようにしたベルトの張力
調整装置は従来から知られている。
【0003】上記張力調整装置においては、ベルト15
の張力変化に対してプーリ14を円滑に追従させるた
め、プーリアーム12の揺動中心となる軸受部に滑り軸
受を組込んでプーリアーム12を揺動自在に支持してい
る。
【0004】上記滑り軸受として、金属製筒体の軸受面
に樹脂軸受層を設けたものが従来から知られている。こ
の滑り軸受は本願を示す図1(III )を引用して説明す
ると、硬質の金属材料から成る筒体1の内面に金属粉末
を多孔質に焼付けて多孔質焼結層2を設け、その多孔質
焼結層2に樹脂軸受層3を設けている。
【0005】上記の構成から成る滑り軸受は図3に示す
ように、プーリアーム12に形成された挿入孔16内に
圧入され、上記プーリアーム12の揺動時に、滑り軸受
Aの内径側に形成された樹脂軸受層3を支点軸11に対
して滑り接触させるようにしている。このとき、樹脂軸
受層3はフッ素等から形成されてきわめて優れた潤滑性
を有するため、プーリアーム12を滑らかに揺動させる
ことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記滑り軸
受においては、ベルト15からプーリアーム12に作用
する微振幅の揺動に伴う変動荷重、あるいはベルト15
の張力変化によってプーリアーム12に作用するモーメ
ント荷重が、多孔質焼結体層2の全体を覆う柔軟な樹脂
軸受層3と支点軸11の接触部に負荷され、これらの荷
重は接触部の全体にわたって均一でなく、偏荷重として
作用するため、上記樹脂軸受層3が摩耗し易く、その摩
耗粉が支点軸11に付着し、その付着量が多いという問
題があった。
【0007】この発明の課題は、潤滑性に優れた樹脂軸
受層の摩耗を抑制し、長時間安定した軸受性能を発揮す
る滑り軸受およびテンションプーリの支点軸受を提供す
ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明に係る滑り軸受においては、金属から成
る筒体の内径面と外径面のうち、軸受面となる側の面に
金属粉末から成る多孔質焼結層を設け、その多孔質焼結
層に潤滑性を有する樹脂を含浸させて樹脂軸受層を形成
した滑り軸受において、前記樹脂軸受層の表面に多孔質
焼結層の一部を露出させた構成を採用している。
【0009】ここで、多孔質焼結層の露出に際しては、
筒体の表面に金属粉末を多孔質に焼付けて多孔質焼結層
を形成したのち、フッ素樹脂等の潤滑性を有する樹脂を
含浸させて、上記多孔質焼結層の全体を樹脂で覆い、そ
の樹脂軸受層を旋削する方法を採用することができる。
【0010】また、この発明に係る支点軸受において
は、上記の構成から成る滑り軸受を、テンションプーリ
を揺動自在に支持する支点軸に嵌合した構成を採用して
いる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1に基づいて説明する。
【0012】図示のように、筒体1は鋼等の金属から成
る。筒体1の内径面には多孔質焼結層2が設けられ、そ
の多孔質焼結層2に樹脂軸受層3が含浸され、上記多孔
質焼結層2の一部が樹脂軸受層3の表面に露出されてい
る。
【0013】ここで、多孔質焼結層2は青銅等の金属粉
末から成る。この金属粉末は、筒体1の内面に多孔質に
焼付けられて所定厚みの層に形成される。
【0014】樹脂軸受層3は、潤滑性に優れた樹脂から
成る。そのような樹脂として、スーパエンプラ、具体的
には、フッ素樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリエー
テルエーテルケトン樹脂、ポリエーテル=トリル樹脂、
ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリ
エーテルサルフォン樹脂、ポリイミド樹脂を挙げること
ができる。
【0015】このような樹脂は、鉛、黒鉛、二硫化モリ
ブデン等の充填材が混合され、その混合物が前記多孔質
焼結層2に含浸される。
【0016】実施の形態では、図1(III )に示すよう
に、樹脂軸受層3によって多孔質焼結層2の全体を覆
い、その多孔質焼結層2の表面の旋削によって多孔質焼
結層2の一部を樹脂軸受層3の表面に露出させている。
【0017】上記のように、多孔質焼結層2の一部を樹
脂軸受層3の表面に露出させることにより、図3に示す
ベルト張力調整装置への組込みによる使用において、樹
脂軸受層3によって支点軸11との接触部を潤滑するこ
とができ、多孔質焼結層2によってプーリアーム12に
負荷される荷重を受けることができる。
【0018】このため、樹脂軸受層3に大きな負荷がか
からず、樹脂軸受層2の摩耗を抑制し、支点軸11に対
する摩耗粉の付着量の低減化を図ることができる。
【0019】因みに、フッ素樹脂から成る樹脂軸受層3
の表面に青銅粉末から成る多孔質焼結層2を面積率にお
いて20%程度露出させた滑り軸受(サンプルNo.3、
No.4)と、図1(III )に示すように、青銅粉末から
成る多孔質焼結層2の全体をフッ素樹脂から成る樹脂軸
受層3で覆った滑り軸受(サンプルNo.1、No.2)を
図3に示すベルト張力調整装置に組込んで、樹脂軸受層
3の摩耗量と支点軸11に対する摩耗粉の付着量とを測
定したところ、図2に示す結果を得た。ここで、ベルト
張力調整装置の支点軸11はSCM435によって形成
されている。
【0020】試験は、1000Nの荷重が負荷されたプ
ーリ14に回転体を接触し、その回転体を偏心回転させ
て、プーリ14に100Hzの振動を加えた。また、サ
ンプルNo.1〜No.4のそれぞれを100℃程度加熱し
た。
【0021】上記試験結果から明かなように、樹脂軸受
層3に多孔質焼結層2の一部を露出させたサンプルNo.
3およびNo.4の滑り軸受においては、樹脂軸受層3の
摩耗が少なく、支点軸11に対する摩耗粉の付着も少な
いことが判る。
【0022】なお、実施の形態では、滑り軸受の内径面
を軸受面とするため、筒体1の内径面に多孔質焼結層2
および樹脂軸受層3を形成したが、滑り軸受の外径面を
軸受面とする滑り軸受においては、筒体1の外径面に多
孔質焼結層2および樹脂軸受層3を形成する。
【0023】
【発明の効果】以上のように、この発明においては、樹
脂軸受層の表面に多孔質焼結層の一部を露出させたの
で、その露出する多孔質焼結層によって荷重を受けるこ
とができる。このため、樹脂軸受層の摩耗を抑制し、支
点軸に対する摩耗粉の付着量の低減を図ることができる
と共に、樹脂軸受層によって軸受面を潤滑することがで
きるため、長時間、安定した軸受性能を発揮する耐久性
に優れた滑り軸受および支点軸受を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(I)はこの発明に係る滑り軸受の実施の形態
を示す一部切欠斜視図、(II)はその拡大断面図、(II
I )は同上の樹脂軸受層の旋削前の状態を示す拡大断面
【図2】同上の滑り軸受の試験結果を示す図
【図3】(I)はベルト張力調整装置の正面図、(II)
は(I)のa−a線に沿った断面図
【符号の説明】
1 筒体 2 多孔質焼結層 3 樹脂軸受層 11 支点軸 14 テンションプーリ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属から成る筒体の内径面と外径面のう
    ち、軸受面となる側の面に金属粉末から成る多孔質焼結
    層を設け、その多孔質焼結層に潤滑性を有する樹脂を含
    浸させて樹脂軸受層を形成した滑り軸受において、前記
    樹脂軸受層の表面に多孔質焼結層の一部を露出させたこ
    とを特徴とする滑り軸受。
  2. 【請求項2】 前記樹脂軸受層の表層の旋削によって多
    孔質焼結層の一部を露出させたことを特徴とする請求項
    1に記載の滑り軸受。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の滑り軸受を、テンショ
    ンプーリを揺動自在に支持する支点軸に嵌合したことを
    特徴とするテンションプーリの支点軸受。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の滑り軸受を、テンショ
    ンプーリを揺動自在に支持する支点軸に嵌合したことを
    特徴とするテンションプーリの支点軸受。
JP34703396A 1996-12-26 1996-12-26 滑り軸受およびテンションプーリの支点軸受 Pending JPH10184689A (ja)

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Cited By (6)

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