JPH10184302A - 流体機械 - Google Patents

流体機械

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JPH10184302A
JPH10184302A JP9077756A JP7775697A JPH10184302A JP H10184302 A JPH10184302 A JP H10184302A JP 9077756 A JP9077756 A JP 9077756A JP 7775697 A JP7775697 A JP 7775697A JP H10184302 A JPH10184302 A JP H10184302A
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JP
Japan
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rotating shaft
bearing
thrust
fluid machine
thrust load
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Application number
JP9077756A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Fukunaga
剛 福永
Yorihide Higuchi
順英 樋口
Hiroyuki Yamaji
洋行 山路
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10184302A publication Critical patent/JPH10184302A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速回転時における回転軸(13)のスラス
ト荷重が動圧型スラスト気体軸受(11)により支持さ
れるターボ圧縮機において、回転軸(13)の静止時を
含む低速回転時に動圧型スラスト気体軸受(11)が損
傷するのを未然に防止できるようにする。 【解決手段】 回転軸(13)を上下方向に延びるよう
に配置するとともに、圧縮機構部(30)を、高速回転
時の回転軸(13)に上向きのスラスト荷重を発生させ
て重力による下向きのスラスト荷重に抗して回転軸(1
3)を上昇移動させるように構成した上で、動圧型スラ
スト気体軸受(11)を、上向きのスラスト荷重のみを
支持するように設ける一方、回転軸(13)の静止時を
含む低速回転時に該回転軸(13)の軸心(P)回りの
回転が可能な状態で下向きのスラスト荷重を支持するス
ラストタッチダウン軸受(14),(14)を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速回転時におけ
る回転軸のスラスト荷重が動圧型スラスト気体軸受によ
り支持されるターボ圧縮機等の流体機械に関し、特に上
記回転軸の静止時や低速回転時における上記スラスト軸
受での接触を回避する対策に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、ターボ圧縮機では、駆動機構部
の回転軸にインペラが回転一体に連結されていて、この
インペラが回転軸により回転駆動されることで気体を圧
縮するようになされている。その際に、上記回転軸の軸
受としては、高速回転が可能なように、また高速回転を
利用できるというメリットから、一般には、動圧型の気
体軸受が用いられている。つまり、回転軸の高速回転に
より該回転軸との間に気体膜を生成し、この気体膜によ
って上記回転軸を非接触状態で回転可能に支持するよう
になっている。
【0003】ところで、上記動圧型気体軸受では、回転
軸の高速回転時には軸受負荷能力が発揮されるが、回転
軸の静止時や低速回転時には軸受負荷能力は発揮されな
い。このために、ターボ圧縮機の起動時や停止時には、
上記軸受部分が直接に接触してその軸受寿命を著しく低
下させる虞れがある。そこで、上記気体軸受の損傷を未
然に防止できるようにするために、回転軸に対し何等か
のタッチダウン軸受を設けておく必要がある。そのよう
なタッチダウン軸受としては、その目的からして、上記
気体軸受部分が直接に接触するようになる前に軸受機能
を発揮できるものでなくてはならないし、また、軸受動
作中には上記気体軸受部分において回転軸の振れ回りに
起因する接触が生じないものである必要もある。
【0004】ここで、上記のような要求を満たすタッチ
ダウン軸受の一例として、転がり軸受を用いることが挙
げられる。その場合には、転がり軸受のクリアランスを
気体軸受のクリアランスよりも小さく設定しておき、回
転軸が転がり軸受にタッチダウンして回転する際に気体
軸受部分で接触が生じないようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記動
圧型気体軸受では、その軸受クリアランスが非常に小さ
いので、それよりも小さいクリアランスで上述の転がり
軸受を配置することは困難である。また、転がり軸受自
体の回転精度に起因する振れもある。したがって、これ
らのことから、転がり軸受を用いたタッチダウン軸受で
上記気体軸受を保護できるようにすることは困難であ
る。
【0006】そこで、別の対策として、上記タッチダウ
ン軸受を、能動型(制御型)の磁気軸受で構成すること
が考えられる。ところが、この磁気軸受の場合には、そ
のクリアランスを管理する上で、クリアランスを検出す
るための被検出部材等を回転軸側に設けておく必要があ
り、したがって、例えば上記磁気軸受で回転軸のスラス
ト荷重を支持させるようにする場合には、回転系の軸長
が長くなって共振点が下がるという別の問題が生じる。
【0007】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その主な目的は、回転軸のスラスト荷重が動圧
型気体軸受により支持されるターボ圧縮機等の流体機械
において、上記回転軸の静止時を含む低速回転時に該回
転軸のスラスト荷重を支持するスラストタッチダウン軸
受を適正に設けることで、回転軸の静止時を含む低速回
転時における上記動圧型気体軸受の損傷を未然に防止で
きるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、回転軸を縦置きにして重力による下
向きのスラスト荷重を加えるとともに、高速回転時の回
転軸に上向きのスラスト荷重を発生させるようにし、そ
の上向きのスラスト荷重のみを動圧型スラスト気体軸受
に支持させる一方、静止時ないし低速回転時の回転軸の
下向きのスラスト荷重をスラストタッチダウン軸受に支
持させるようにした。
【0009】具体的には、請求項1の発明では、図1に
示すように、回転軸(13)が動圧型スラスト気体軸受
(11)及び動圧型ジャーナル気体軸受(12),(1
2)を介して高速回転可能に支持されてなる駆動機構部
(10)と、この駆動機構部(10)に駆動されて流体
に作用する作用機構部(30)とを備えた流体機械が前
提である。
【0010】そして、上記回転軸(13)を、上下方向
に延びるように配置するとともに、上記作用機構部(3
0)を、高速回転時の上記回転軸(13)に上向きのス
ラスト荷重を発生させて該回転軸(13)を重力による
下向きのスラスト荷重に抗して上昇移動させるように構
成する。その上で、上記動圧型スラスト気体軸受(1
1)を、上記上向きのスラスト荷重のみを支持するよう
に設ける一方、上記回転軸(13)の静止時を含む低速
回転時に上記下向きスラスト荷重を該回転軸(13)の
軸心(P)回りの回転が可能な状態で支持するスラスト
タッチダウン軸受(14)を設けることとする。
【0011】上記のように構成された流体機械におい
て、回転軸(13)の高速回転時には、該回転軸(1
3)に上向きのスラスト荷重が発生し、この上向きのス
ラスト荷重により、重力による下向きのスラスト荷重に
抗して上記回転軸(13)が上昇移動しようとすると
き、その上向きのスラスト荷重は、動圧型スラスト気体
軸受(11)により支持される。一方、回転軸(13)
の静止時を含む低速回転時には、上記上向きのスラスト
荷重は発生しないか又は減少するので、回転軸(13)
は、上記下向きのスラスト荷重により下降移動しようと
する。このとき、その下向きのスラスト荷重は、スラス
トタッチダウン軸受(14)により支持される。したが
って、流体機械の起動時や停止時には、回転軸(13)
のスラスト荷重はスラストタッチダウン軸受(14)に
より支持される一方、回転軸(13)が高速回転すよう
になるとそのスラスト荷重は上記動圧型スラスト気体軸
受(11)により支持されるようになるので、起動時や
停止時に、このスラスト軸受(11)の部分で直接の接
触が生じることは回避される。
【0012】請求項2の発明では、上記請求項1の発明
において、作用機構部(30)を、回転軸(13)に回
転一体に連結されたインペラ(31)を有していて、図
2に模式的に示すように、上記回転軸(13)の高速回
転時に上記インペラ(31)の下面側に加わる流体圧
(同図の上向きの矢印)が該インペラ(31)の上面側
に加わる流体圧(同図の下向きの矢印)よりも大きくな
って上記回転軸(13)に上向きのスラスト荷重を発生
させるように設けることとする。
【0013】上記の構成において、回転軸(13)の高
速回転時に、作用機構部(30)のインペラ(31)が
回転駆動されて、その作動によりインペラ(31)の上
面側と下面側とに流体圧がそれぞれ加わるようになると
きに、上記インペラ(31)の下面側に加わる流体圧
は、インペラ(31)の上面側に加わる流体圧よりも大
きくなるので、その差圧によりインペラ(31)には上
向きの荷重が発生することになり、その結果、回転軸
(13)に上向きのスラスト荷重が発生するようにな
る。
【0014】請求項3の発明では、上記請求項1の発明
において、駆動機構部(10)が、固定側に設けられた
ステータ(16)と、回転軸(13)に一体に設けられ
たロータ(17)とからなる電動モータ(15)を有す
るものである場合に、スラストタッチダウン軸受(1
4)を、図3に模式的に示すように、上記ステータ(1
6)と、上記回転軸(13)の静止時を含む低速回転時
に上記ステータ(16)との間の磁気吸着力により下降
移動が抑えられるように配置されたロータ(17)とで
構成する。
【0015】上記の構成において、回転軸(13)の静
止時を含む低速回転時に該回転軸(13)が下降移動す
るのに応じて、電動モータ(15)においてステータ
(16)に対しロータ(17)が下方に偏位するように
なるときに、これらステータ(16)及びロータ(1
7)間には磁気吸引力が働いているので、この磁気吸引
力により上記ロータ(17)の下方移動は抑えられる。
これにより、回転軸(13)の下向きのスラスト荷重は
支持されるようになる。
【0016】請求項4の発明では、上記請求項1の発明
において、スラストタッチダウン軸受(14)は、図4
に拡大して示すように、回転軸(13)の下端面に下向
きに突出するように設けられていてその最下端が該回転
軸(13)の軸線(P)上に位置する突部(18)と、
上記回転軸(13)の下方の固定側に設けられていて該
回転軸(13)の静止時を含む低速回転時に上記突部
(18)の最下端を支承可能な支承面(19)とを有し
てなるものとする。
【0017】上記の構成において、回転軸(13)の静
止時を含む低速回転時に該回転軸(13)が下降移動し
て突部(18)の最下端が支承面(19)に接触し、こ
の接触点において回転軸(13)の下向きのスラスト荷
重が支持されるときに、上記最下端が回転軸(13)の
軸線(P)上に位置しているので、回転軸(13)の回
転に伴う振れは生じない。
【0018】請求項5の発明では、上記請求項4の発明
において、支承面(19)は、突部(18)よりも硬度
の高い材料により形成されているものとする。
【0019】ここで、回転軸(13)の静止時を含む低
速回転時に該回転軸(13)が下降移動してその突部
(18)の最下端が支承面(19)に接触し、この接触
点において回転軸(13)の下向きのスラスト荷重が支
持されるときに、上記接触点における摩擦熱が高くなり
過ぎる場合には、その摩擦熱により支承面(19)に塑
性変形が生じ易くなる。もしも、そのような塑性変形が
生じると、その後の接触では塑性変形による変形形状に
拘束された回転となることから、回転軸(13)の軸線
(P)を回転中心とするタッチダウンが損なわれる虞れ
がある。このとき、上記支承面(19)が突部(18)
よりも硬度の高い材料により形成されているので、この
支承面(19)に上述のような塑性変形は生じず、よっ
て、適正なタッチダウンが何度でも行なわれるようにな
る。
【0020】請求項6の発明では、上記請求項5の発明
において、支承面(19)の形成材料を、セラミックと
する。
【0021】上記の構成において、支承面(19)の形
成材料がセラミックであるので、この支承面(19)は
塑性変形を起こさない。よって、上記請求項5の発明で
の作用は具体的にかつ適正に営まれる。
【0022】請求項7の発明では、上記請求項4の発明
において、突部(18)及び支承面(19)を、共にセ
ラミック材料により形成する。
【0023】上記の構成において、突部(18)及び支
承面(19)が、共にセラミック材料であるので、上記
請求項6の発明における支承面(19)の塑性変形のし
難さに加え、上記突部(19)も塑性変形を起こさな
い。よって、上記請求項5の発明の場合よりも、さらに
適正なタッチダウンが長期に亘って行なわれるようにな
る。
【0024】請求項8の発明では、上記請求項1の発明
において、スラストタッチダウン軸受(14)は、図5
〜図8に示すように、回転軸(13)の下端部に配置さ
れた回転側永久磁石(20)と、上記回転軸(13)の
下方の固定側に配置されていて該回転軸(13)の静止
時を含む低速回転時に上記回転側永久磁石(20)に上
向きでかつ求心方向の磁気反発力を与える固定側永久磁
石(21)とを有してなるものとする。
【0025】上記の構成において、回転軸(13)の静
止時を含む低速回転時に該回転軸(13)が下降移動す
るときには、回転側の永久磁石(20)が、固定側の永
久磁石(21)により上向きでかつ求心方向の磁気反発
力を受けるので、回転軸(13)の下向きのスラスト荷
重は、該回転軸(13)の軸心(P)回りの回転が可能
な状態で支持される。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。 (実施形態1)図1は、本発明の実施形態1に係るター
ボ圧縮機の全体構成を示しており、この圧縮機は、冷媒
回路において冷媒ガスを圧縮するために用いられる。
【0027】上記圧縮機は、回転軸(13)が動圧型ス
ラスト気体軸受(11)及び動圧型ジャーナル気体軸受
(12),(12)を介して高速回転可能に支持されて
なる駆動機構部(10)と、この駆動機構部(10)に
駆動されて冷媒ガスを圧縮する作用機構部としての圧縮
機構部(30)とを備えている。また、この圧縮機で
は、上記回転軸(13)を上下方向に延びるように配置
した縦置形とされていて、圧縮機構部(30)の上方か
ら冷媒ガスを吸い込んで該圧縮機構部(30)の側方に
吐出するようになされている。
【0028】上記駆動機構部(10)は、ターボ圧縮機
の設置面上に載置される下部ブロック(1)と、この下
部ブロック(1)の上に配置された円筒部(2)と、こ
の円筒部(2)の上に配置されていて上記回転軸(1
3)が上下方向に貫通する上部ブロック(3)とからな
るハウジングを有する。そして、上部ブロック(3)の
上方に上記スラスト軸受(11)が配置されている一
方、それら各ブロック(3),(1)の2箇所に各々の
上記ジャーナル軸受(12)が配置されている。
【0029】具体的には、上記上部ブロック(3)の上
面側には断面円形状の凹部が設けられており、この凹部
内に収容された状態で、上記スラスト軸受(11)のス
ラストカラー(11a)が回転軸(13)に回転一体に
設けられている。そして、上部ブロック(3)の上に
は、回転軸(13)に上下方向に貫通された隔壁(4)
が上記スラストカラー(11a)の上面との間に所定の
クリアランスをおいて上記凹部を覆うように配置されて
いる。また、スラストカラー(11a)の上面には、図
示は省略するが、回転軸(13)の回転に伴って上記隔
壁(4)の下面との間に気体膜を形成する溝部が設けら
れている。
【0030】一方、上記ジャーナル軸受(12)は、回
転軸(13)の上下2箇所に設けられている。先ず、上
側のジャーナル軸受(12)について説明する。上部ブ
ロック(3)の貫通孔の周壁面は、回転軸(13)との
間に所定のクリアランスが確保されるように設けられて
いる。そして、回転軸(13)の上記周壁面と対面する
側周面の部分には、回転軸(13)の回転に伴って該周
壁面との間に気体膜を生成するためのヘリングボーン溝
部(12a)が設けられている。
【0031】次に、下側のジャーナル軸受(12)につ
いて説明する。上記下部ブロック(1)の上面中央に
は、回転軸(13)の下端部が遊挿可能な断面円形状の
凹部(1a)が設けられており、この凹部(1a)の周
壁面は、回転軸(13)の下端部との間に所定のクリア
ランスが確保されるようになされている。そして、回転
軸(13)の上記周壁面と対面する側周面の部分にも、
回転軸(13)の回転に伴って該周壁面との間に気体膜
を生成するためのヘリングボーン溝部(12a)が設け
られている。
【0032】上記円筒部(2)の内部には、回転軸(1
3)を回転駆動する電動モータとしてのブラシレスDC
モータ(14)が配置されている。すなわち、円筒部
(2)の内周面には、強磁性体製のステータコアにステ
ータコイルが配置されてなるステータ(16)が設けら
れており、一方、回転軸(13)には、強磁性体製のロ
ータコアに永久磁石が埋設されてなるロータ(17)が
回転一体に設けられている。また、円筒部(2)には、
該円筒部(2)内に冷媒ガスを導入するための導入管
(2a)と、円筒部(2)内の冷媒ガスを外部に導出す
るための導出管(2b)とがそれぞれ接続されている。
【0033】上記圧縮機構部(30)は、上記回転軸
(13)の上端に回転一体に連結されていて該回転軸
(13)に回転駆動されて冷媒ガスに遠心方向のエネル
ギーを付与するインペラ(31)と、このインペラ(3
1)を覆うように上部ブロック(3)の上に配置された
ケーシング(32)とを有する。上記ケーシング(3
2)の中央には、冷媒ガスの吸入通路を形成する吸入部
(32a)が上方に向かって突出するように設けられて
おり、この吸入部(32a)は図外の配管により上記導
出管(2b)に接続されている。つまり、冷媒回路の冷
媒ガスは、上記円筒部(2)内を経由して圧縮機構部
(30)に吸い込まれるようになっている。また、ケー
シング(32)内のインペラ(31)外周側には、該イ
ンペラ(31)から遠心方向に放出された冷媒ガスを昇
圧させるための昇圧室(33)が形成されている。そし
て、ケーシング(32)の側部には、上記圧縮された冷
媒ガスを吐出するための吐出管(32b)が側方に向か
って突出するように設けられている。
【0034】さらに、上記隔壁(4)におけるインペラ
(31)の下方部分は、該インペラ(31)の下面に接
触しないように凹設されている。また、回転軸(13)
が貫通している隔壁(4)の貫通孔の周壁面には、上記
インペラ(31)から放出された高圧の冷媒ガスがスラ
スト軸受(11)の側に漏出するのを抑えるシール装置
(34)が設けられている。
【0035】そして、本実施形態では、図2に模式的に
示すように、上記回転軸(13)の高速回転時に上記イ
ンペラ(31)の下面側に加わるガス圧(同図の上向き
の矢印)が該インペラ(31)の上面側に加わるガス圧
(同図の下向きの矢印)よりも大きくなるように上記シ
ール装置(34)によるシール径が小径化されており、
このことで、高速回転時の上記回転軸(13)に上向き
のスラスト荷重を発生させて該回転軸(13)を重力に
よる下向きのスラスト荷重に抗して上昇移動させるよう
になされている。また、上記スラスト軸受(11)は、
スラストカラー(11a)と隔壁(4)とによって上記
上向きのスラスト荷重のみを支持するように設けられて
おり、さらに、回転軸(13)の静止時を含む低速回転
時に上記下向きのスラスト荷重により回転軸(13)が
下降移動したときに上記スラストカラー(11a)の下
面が上部ブロック(3)の上面と接触しないように、該
上部ブロック(3)におけるスラストカラー(11a)
の下方部分は凹設されている。
【0036】一方、静止時を含む低速回転時に上記下向
きのスラスト荷重を回転軸(13)の軸心(P)回りの
回転が可能な状態で支持するために、2種類のスラスト
タッチダウン軸受(14)が設けられている。
【0037】その1つは、上記ブラシレスDCモータ
(15)により構成されている。すなわち、スラストタ
ッチダウン軸受(14)は、ブラシレスDCモータ(1
5)のステータ(16)と、上記回転軸(13)の静止
時を含む低速回転時に上記ステータ(16)との間の磁
気吸着力により下降移動が抑えられるように配置された
ロータ(17)とからなっている。具体的には、上記ロ
ータ(17)は、図3に模式的に示すように、ステータ
(16)に対し回転軸(13)の静止時を含む低速回転
時に回転軸(13)の下降移動に伴って下方に偏位する
ように配置されており、これらステータ(16)及びロ
ータ(17)間の磁気吸引力により上記回転軸(13)
を回転可能に支持するようになされている。
【0038】もう1つは、回転軸(13)の下端面に下
向きに突出するように設けられていて、その最下端が該
回転軸(13)の軸心(P)に位置する突部としての半
球部(18)と、上記下部ブロック(1)の凹部(1
a)の底面(19)とによって構成されている。具体的
には、上記半球部(18)は、図4に拡大して示すよう
に、回転軸(13)の下端面に設けられた半球状の凹部
に球状部材を半分だけ露出する状態に埋設して形成され
ている。また、上記底面(19)は、回転軸(13)の
軸心(P)と直交する水平面とされていて、回転軸(1
3)の静止時を含む低速回転時に上記半球部(18)の
最下端を支承可能な本発明の支承面を構成している。
【0039】以上のように構成されたターボ圧縮機にお
けるスラストタッチダウン軸受(14),(14)の作
動について説明する。上記ターボ圧縮機において、回転
軸(13)の高速回転時には、圧縮機構部(30)のイ
ンペラ(31)が回転駆動され、その作動によりインペ
ラ(31)の上面側と下面側とにそれぞれガス圧が加わ
るようになる。このとき、上記インペラ(31)の下面
側に加わるガス圧は、インペラ(31)の上面側に加わ
るガス圧よりも大きいので、その差圧によりインペラ
(31)には上向きの荷重が発生することになり、その
結果、回転軸(13)に上向きのスラスト荷重が発生す
るようになる。そして、この上向きのスラスト荷重によ
り、重力による下向きのスラスト荷重に抗して上記回転
軸(13)は上昇移動しようとする。このとき、上記上
向きのスラスト荷重は、動圧型スラスト気体軸受(1
1)により支持される。
【0040】一方、上記回転軸(13)の静止時を含む
低速回転時には、上記上向きのスラスト荷重は発生しな
いか又は減少するので、回転軸(13)は、下向きのス
ラスト荷重により下降移動しようとする。このとき、そ
の下向きのスラスト荷重は、各スラストタッチダウン軸
受(14)により支持される。
【0041】したがって、本実施形態によれば、回転軸
(13)が動圧型スラスト気体軸受(11)及び動圧型
ジャーナル気体軸受(12),(12)を介して高速回
転可能に支持されてなる駆動機構部(10)と、この駆
動機構部(10)に駆動されて冷媒ガスを圧縮する圧縮
機構部(30)とを備えたターボ圧縮機において、上記
回転軸(13)を上下方向に延びるように配置するとと
もに、上記圧縮機構部(30)を、高速回転時の上記回
転軸(13)に上向きのスラスト荷重を発生させて該回
転軸(13)を重力による下向きのスラスト荷重に抗し
て上昇移動させるように構成した上で、上記動圧型スラ
スト気体軸受(11)を、上記上向きのスラスト荷重の
みを支持するように設ける一方、回転軸(13)の静止
時を含む低速回転時に上記下向きのスラスト荷重を該回
転軸(13)の軸心(P)回りの回転が可能な状態で支
持するスラストタッチダウン軸受(14),(14)を
設けるようにしたので、上記回転軸(13)の静止時を
含む低速回転時に上記動圧型スラスト気体軸受(11)
の部分での接触を回避することができ、そのような接触
に起因するスラスト気体軸受(11)の寿命低下を未然
に防止することができる。
【0042】尚、上記実施形態1では、インペラ(3
1)の上下両面に加わるガス圧の差圧によって回転軸
(13)に上向きのスラスト荷重を発生させるようにし
ているが、そのような上向きのスラスト荷重を発生させ
る手段は、上記ガス圧以外であってもよい。
【0043】また、上記実施形態1では、スラストタッ
チダウン軸受(14)として、電動モータ(15)を利
用したものと、突部(18)及び支承面(19)からな
るものとの2種類を併用するようにしているが、何れか
一方のみで回転軸(13)の下向きのスラスト荷重を支
持できる場合には、その一方のみを用いるようにしても
よい。
【0044】また、上記実施形態1では、突部及び支承
面からなるスラストタッチダウン軸受の突部として、半
球部(18)を用いるようにしているが、上記突部とし
ては最下端の尖ったピン状の突起であってもよい。
【0045】さらに、上記実施形態1では、ターボ圧縮
機に本発明を適用した場合について説明しているが、本
発明は、その他の流体機械に適用することもできる。
【0046】(実施形態2)次に、本発明の実施形態2
に係るターボ圧縮機のスラストタッチダウン軸受(1
4)について説明する。このスラストタッチダウン軸受
(14)は、上記実施形態1の下側スラストタッチダウ
ン軸受(14)(図4参照)に改良を加えたものであっ
て、実施形態1の場合と同じ部分には同じ符号が付され
ている。
【0047】本実施形態では、下部ブロック(1)の凹
部(1a)の底面(19)は、回転軸(13)の半球部
(18)よりも硬度の高い材料により形成されている。
具体的には、上記半球部(18)は金属材料からなって
おり、これに対し、上記底面(19)の形成材料は、セ
ラミックである。尚、その他の構成は実施形態1の場合
と同じであるので説明は省略する。
【0048】上記のように構成されたスラストタッチダ
ウン軸受(14)において、回転軸(13)の静止時を
含む低速回転時に該回転軸(13)が下降移動してその
半球部(18)の最下端が底面(19)に接触し、この
接触点において回転軸(13)の下向きのスラスト荷重
が支持されるとき、上記接触点における摩擦熱が高くな
り過ぎる場合には、図5に誇張して示すように、その摩
擦熱により底面(c)に塑性変形が生じ易くなる。もし
も、そのような塑性変形が生じると、その後の接触では
塑性変形による変形形状に拘束された回転となることか
ら、回転軸(a)の軸線(P)を回転中心とするタッチ
ダウンが損なわれる虞れがある。このとき、上記底面
(19)が半球部(18)よりも硬度の高い材料として
のセラミックにより形成されているので、この底面(1
9)に上述のような塑性変形は生じず、よって、適正な
タッチダウンが何度でも行なわれるようになる。
【0049】したがって、本実施形態によれば、実施形
態1のスラストタッチダウン軸受(14)において、そ
の底面(19)を、金属製である半球部(18)よりも
硬度の高い材料であるセラミックで形成するようにした
ので、スラストタッチダウン時の摩擦熱に起因する上記
底面(19)の塑性変形を生じなくさせることができ、
そのような摩擦熱に起因するタッチダウン軸受機能の低
下を未然に防止することができる。
【0050】尚、上記実施形態2では、半球部(18)
を金属製としていて、底面(19)の形成材料のみをセ
ラミックとしているが、本発明の別の実施形態として、
半球部(18)及び底面(19)を共にセラミック材料
により形成するようにしてもよい。
【0051】(実施形態3)図6及び図7は、本発明の
実施形態3に係るターボ圧縮機の要部を模式的に示して
いる。尚、上記実施形態1の場合と同じ部分は同じ符号
で示されている。
【0052】本実施形態では、スラストタッチダウン軸
受(14)は、回転軸(13)の下端部に配置された回
転側永久磁石(20)と、上記回転軸(13)の下方の
固定側に配置されていて、該回転軸(13)の静止時を
含む低速回転時に上記回転側永久磁石(20)に上向き
でかつ求心方向の磁気反発力を与える固定側永久磁石
(21)とにより構成されている。
【0053】具体的には、上記回転側永久磁石(20)
は、円柱状をなしていて、その両磁極が上下方向に位置
付けられる状態で回転軸(13)の下端面に同心状に配
置埋設されている。一方、上記固定側永久磁石(21)
は、回転軸(13)の下端部よりも大径の略円柱状をな
していて、その両磁極が上下方向に位置付けられかつ上
側の磁極が上記回転側永久磁石(20)の下側の磁極と
同じである状態(図示する例では互いにN極)で凹部
(1a)内に配置されている。また、固定側永久磁石
(21)の上面側中央には、回転軸(13)の下端部よ
りも大径でかつ深さが該磁石(21)の上下寸法の半分
未満である円形凹部(21a)が設けられている。
【0054】つまり、回転軸(13)の静止時を含む低
速回転時に下向きのスラスト荷重により回転軸(13)
が下降移動するときに、回転側永久磁石(20)が、固
定側永久磁石(21)により上向きでかつ求心方向の磁
気反発力を受けるようになされている。尚、その他の構
成は上記実施形態1の場合と同じであるので説明は省略
する。
【0055】したがって、本実施形態によっても、上記
実施形態1の場合と同じ効果を奏することができる。
【0056】(実施形態4)図8及び図9は、本発明の
実施形態4に係るターボ圧縮機の要部を模式的に示して
いる。尚、上記実施形態1及び3の場合と同じ部分は同
じ符号で示されている。
【0057】本実施形態では、上記実施形態3のスラス
トタッチダウン軸受(14)において、固定側永久磁石
(21)は複数(図示する例では4つ)とされており、
各磁石(21)は回転側永久磁石(20)と略同じ大き
さである。そして、これらの固定側永久磁石(21),
(21),…は、各々の両磁極が上下方向に位置付けら
れかつ上側の磁極が上記回転側永久磁石(20)の下側
の磁極と同じである状態(図示する例では互いにN極)
で回転軸(13)の軸心(P)周りに円環状に配置され
ている。
【0058】したがって、本実施形態によっても、上記
実施形態3の場合と同じ効果を得ることができる。
【0059】−比較例− ここで、上記各スラストタッチダウン軸受の比較例とし
て、アンギュラ型のジャーナル転がり軸受を用いてス
ラストタッチダウン軸受を構成した場合、スラスト転
がり軸受を用いた場合、球軸受を用いた場合、固定
側に配置した球で回転軸の下端面を支持するようにした
場合、ピン状の突起の先端で回転軸の下端面を支持す
るようにした場合、回転側永久磁石に対し固定側永久
磁石により単に上向きの磁気反発力を付与するようにし
た場合の各々について、図10〜図16を参照しながら
各不具合を説明する。
【0060】〔比較例1〕図10に示すように、回転軸
(a)の下端側に小径部(b)を設ける一方、下部ブロ
ック(c)の凹部(d)の開口縁にアンギュラ型ジャー
ナル転がり軸受(e)を配置し、その軸受(e)のアウ
タレースを固定側に固定してインナレースの内周面で上
記小径部(b)を、またインナレースの上端面で回転軸
(a)の本体の下端面をそれぞれ支持するようにした場
合には、回転軸(a)の軸心(P)と軸受(e)のセン
タ(Q)との間にずれ(Δr)があり、両者(P),
(Q)を合わせることは困難である。
【0061】また、上記軸心(P)とセンタ(Q)との
位置合わせが理想的になされていたとしても、実際のタ
ッチダウンの瞬間には、図11に誇張して示すように、
回転軸(a)と軸受(e)との接触は、センタ(Q)か
ら或る寸法(r1 )だけ離れた1点で起こるので、その
瞬間に該接触点(f)を中心とした振れ回りを起こし、
その振れ回りにより動圧型気体軸受の部分で接触が生じ
易くなる。
【0062】〔比較例2〕図12に示すように、下部ブ
ロック(c)上にスラスト転がり軸受(g)を配置し、
この軸受(g)で回転軸(a)の下端面を支持するよう
にした場合でも、上記の比較例1の場合と同様に、回転
軸(a)の軸心(P)と軸受(g)のセンタ(Q)との
間にずれ(Δr)があるとともに、センタ(Q)から或
る寸法だけ離れた1点で接触することになる。
【0063】〔比較例3〕図13に示すように、下部ブ
ロック(c)の上面中央に設けられたV字状の凹部
(d)に球(h)を配置する一方、回転軸(a)の下端
面にV字状の凹部(i)を設けた場合には、僅かな軸心
(P)のずれで接触箇所が変化し、或る半径(r2 )の
1点で接触して振れ回りを起こす。また、比較例1の場
合と同様に、軸心(P),(Q)を合わせ難いととも
に、たとえ両者(P),(Q)が理想的に合っていたと
しても、実際には接触箇所は1点であるので、その1点
を中心として振れ回るようになる。
【0064】〔比較例4〕図14に示すように、固定側
に配置した球(h)で回転軸(a)の下端面を支持する
ようにした場合には、ずれ量は軸心(P)及びセンタ
(Q)間のずれのみになるが、固定側のセンタ(Q)上
の接触点回りに回転することになるために、やはり動圧
型気体軸受の損傷の虞れがある。
【0065】〔比較例5〕図15に示すように、下部ブ
ロック(c)にピン状の突起(j)を設けてその先端で
回転軸(a)の下端面を支持するようにした場合には、
上記の比較例4の場合と同じ不具合が発生する他、突起
(j)の傾きも悪影響を及ぼす。
【0066】〔比較例6〕図16に示すように、回転側
永久磁石(k)に対し、固定側永久磁石(l)を単に対
向させて配置した場合には、上記回転側永久磁石(k)
には、上向きの反発力が付与されるのみならず、半径方
向に逃げる力が発生する。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、回転軸が動圧型スラスト気体軸受及び動圧型ジ
ャーナル気体軸受を介して高速回転可能に支持されてな
る駆動機構部と、該駆動機構部に駆動されて流体に作用
する作用機構部とを備えた流体機械において、上記回転
軸を上下方向に延びるように配置するとともに、上記作
用機構部を、高速回転時の上記回転軸に上向きのスラス
ト荷重を発生させて該回転軸を重力による下向きのスラ
スト荷重に抗して上昇移動させるように構成した上で、
上記動圧型スラスト気体軸受を、上記上向きのスラスト
荷重のみを支持するように設ける一方、回転軸の静止時
を含む低速回転時に上記下向きのスラスト荷重を該回転
軸の軸心回りの回転が可能な状態で支持するスラストタ
ッチダウン軸受を設けるようにしたので、上記回転軸の
静止時を含む低速回転時に上記動圧型スラスト気体軸受
部分での接触を回避することができ、よって、そのよう
な直接の接触に起因する動圧型スラスト気体軸受の寿命
低下を未然に防止することができる。
【0068】請求項2の発明によれば、上記作用機構部
を、回転軸に回転一体に連結されたインペラを有してい
て、上記回転軸の高速回転時に上記インペラの下面側に
加わる流体圧が該インペラの上面側に加わる流体圧より
も大きくなって上記回転軸に上向きの荷重を発生させる
ように設けることとしたので、上記請求項1の発明によ
る効果を具体的にかつ適正に得ることができる。
【0069】請求項3の発明によれば、上記駆動機構部
が、固定側に設けられたステータと、回転軸に一体に設
けられたロータとからなる電動モータを有するものであ
る場合に、上記スラストタッチダウン軸受を、上記ステ
ータと、上記回転軸の静止時を含む低速回転時に上記ス
テータとの間の磁気吸着力により下降移動が抑えられる
ように配置されたロータとで構成するようにしたので、
上記請求項1の発明による効果を具体的にかつ適正に得
ることができる。
【0070】請求項4の発明によれば、上記スラストタ
ッチダウン軸受を、回転軸の下端面に下向きに突出する
ように設けられ、その最下端が該回転軸の軸線上に位置
する突部と、上記回転軸の下方の固定側に設けられ、該
回転軸の静止時を含む低速回転時に上記突部の最下端を
支承可能な支承面とで構成するようにしたので、この発
明によっても、上記請求項3の発明の場合と同じく、請
求項1の発明による効果を具体的にかつ適正に得ること
ができる。
【0071】請求項5の発明によれば、上記支承面を、
突部よりも硬度の高い材料により形成するようにしたの
で、スラストタッチダウン時の摩擦熱に起因する上記支
承面の塑性変形を生じなくさせることができ、そのよう
な摩擦熱に起因するタッチダウン軸受機能の低下を未然
に防止することができる。
【0072】請求項6の発明によれば、上記支承面の形
成材料をセラミックとしたので、上記請求項5の発明に
よる効果を具体的にかつ適正に得ることができる。
【0073】請求項7の発明によれば、上記突部及び支
承面を、共にセラミック材料により形成するようにした
ので、上記請求項5の発明による効果をさらに高めるこ
とができる。
【0074】請求項8の発明によれば、上記スラストタ
ッチダウン軸受を、回転軸の下端部に配置された回転側
永久磁石と、上記回転軸の下方の固定側に配置され、該
回転軸の静止時を含む低速回転時に上記回転側永久磁石
に上向きでかつ求心方向の磁気反発力を与える固定側永
久磁石とで構成するようにしたので、この発明によって
も、上記請求項3及び4の発明の場合と同じく、請求項
1の発明による効果を具体的にかつ適正に得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るターボ圧縮機の全体
構成を示す縦断面図である。
【図2】インペラの上下両面に加わるガス圧の状態を示
す模式図である。
【図3】上側スラストタッチダウン軸受の作用を示す模
式図である。
【図4】下側スラストタッチダウン軸受の作用を示す模
式図である。
【図5】本発明の実施形態2に係るターボ圧縮機の下側
スラストタッチダウン軸受に関連してその支承面に摩擦
熱に起因する塑性変形が生じた場合を誇張して示す図4
相当図である。
【図6】本発明の実施形態3に係るターボ圧縮機の下側
スラストタッチダウン軸受を模式的に示す図4相当図で
ある。
【図7】固定側永久磁石の配置を模式的に示す平面図で
ある。
【図8】本発明の実施形態4に係るターボ圧縮機の下側
スラストタッチダウン軸受を模式的に示す図4相当図で
ある。
【図9】固定側永久磁石の配置を模式的に示す平面図で
ある。
【図10】下側スラストタッチダウン軸受の比較例1を
模式的に示す図4相当図である。
【図11】比較例1の振れ回りを誇張して示す図4相当
図である。
【図12】比較例2を模式的に示す図4相当図である。
【図13】比較例3を模式的に示す図4相当図である。
【図14】比較例4を模式的に示す図4相当図である。
【図15】比較例5を模式的に示す図4相当図である。
【図16】比較例6を模式的に示す図4相当図である。
【符号の説明】
(10) 駆動機構部 (11) 動圧型スラスト気体軸受 (12) 動圧型ジャーナル気体軸受 (13) 回転軸 (14) スラストタッチダウン軸受 (15) ブラシレスDCモータ(電動モータ) (16) ステータ (17) ロータ (18) 半球部(突部) (19) 底面(支承面) (20) 回転側永久磁石 (21) 固定側永久磁石 (30) 圧縮機構部(作用機構部) (31) インペラ (P) 軸心

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸(13)が動圧型スラスト気体軸
    受(11)及び動圧型ジャーナル気体軸受(12),
    (12)を介して高速回転可能に支持されてなる駆動機
    構部(10)と、該駆動機構部(10)に駆動されて流
    体に作用する作用機構部(30)とを備えた流体機械に
    おいて、 上記回転軸(13)を、上下方向に延びるように配置す
    るとともに、 上記作用機構部(30)を、高速回転時の上記回転軸
    (13)に上向きのスラスト荷重を発生させて該回転軸
    (13)を重力による下向きのスラスト荷重に抗して上
    昇移動させるように構成し、 上記動圧型スラスト気体軸受(11)を、上記上向きの
    スラスト荷重のみを支持するように設ける一方、 上記回転軸(13)の静止時を含む低速回転時に上記下
    向きのスラスト荷重を該回転軸(13)の軸心(P)回
    りの回転が可能な状態で支持するスラストタッチダウン
    軸受(14)を設けたことを特徴とする流体機械。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の流体機械において、 作用機構部(30)を、回転軸(13)に回転一体に連
    結されたインペラ(31)を有していて、上記回転軸
    (13)の高速回転時に上記インペラ(31)の下面側
    に加わる流体圧が該インペラ(31)の上面側に加わる
    流体圧よりも大きくなって上記回転軸(13)に上向き
    のスラスト荷重を発生させるように設けたことを特徴と
    する流体機械。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の流体機械において、 駆動機構部(10)は、固定側に設けられたステータ
    (16)と、回転軸(13)に一体に設けられたロータ
    (17)とからなる電動モータ(15)を有し、 スラストタッチダウン軸受(14)は、 上記ステータ(16)と、 上記回転軸(13)の静止時を含む低速回転時に上記ス
    テータ(16)との間の磁気吸着力により下降移動が抑
    えられるように配置されたロータ(17)とからなるこ
    とを特徴とする流体機械。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の流体機械において、 スラストタッチダウン軸受(14)は、 回転軸(13)の下端面に下向きに突出するように設け
    られ、その最下端が該回転軸(13)の軸心(P)上に
    位置する突部(18)と、 上記回転軸(13)の下方の固定側に設けられ、該回転
    軸(13)の静止時を含む低速回転時に上記突部(1
    8)の最下端を支承可能な支承面(19)とを有してな
    ることを特徴とする流体機械。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の流体機械において、 支承面(19)は、突部(18)よりも硬度の高い材料
    により形成されていることを特徴とする流体機械。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の流体機械において、 支承面(19)の形成材料は、セラミックであることを
    特徴とする流体機械。
  7. 【請求項7】 請求項4記載の流体機械において、 突部(18)及び支承面(19)は、共にセラミック材
    料により形成されていることを特徴とする流体機械。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の流体機械において、 スラストタッチダウン軸受(14)は、 回転軸(13)の下端部に配置された回転側永久磁石
    (20)と、 上記回転軸(13)の下方の固定側に配置され、該回転
    軸(13)の静止時を含む低速回転時に上記回転側永久
    磁石(20)に上向きでかつ求心方向の磁気反発力を与
    える固定側永久磁石(21)とを有してなることを特徴
    とする流体機械。
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