JPH10183451A - 編織布の用途に適合したシート - Google Patents
編織布の用途に適合したシートInfo
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- JPH10183451A JPH10183451A JP35966096A JP35966096A JPH10183451A JP H10183451 A JPH10183451 A JP H10183451A JP 35966096 A JP35966096 A JP 35966096A JP 35966096 A JP35966096 A JP 35966096A JP H10183451 A JPH10183451 A JP H10183451A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 フリース、不織布等のウエブから編織布の用
途に適合したシートを得る。 【解決手段】 フリース、不織布等からなるウエブに、
ニードルパンチあるいはウオータージェットを施して見
掛け密度が０．０５〜０．４ｇ／ｃｍ３の範囲内になる
ように交絡させた後、ステッチボンド加工を施してなる
シート。
途に適合したシートを得る。 【解決手段】 フリース、不織布等からなるウエブに、
ニードルパンチあるいはウオータージェットを施して見
掛け密度が０．０５〜０．４ｇ／ｃｍ３の範囲内になる
ように交絡させた後、ステッチボンド加工を施してなる
シート。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明はフリース、不織布
等からなるウエブを素材とするシートであり、編織布の
用途に適合したシートに関する。
等からなるウエブを素材とするシートであり、編織布の
用途に適合したシートに関する。
【０００２】
【従来の技術】フリースあるいは不織布等からなるウエ
ブを素材とするシートは引張り強度等物理的耐久性に劣
るため、ウエブにニードルパンチを施したり、ウオータ
ージェット加工を行ったり、あるいはステッチボンド加
工を行ったりして繊維の交絡性を良好にして、物理的耐
久性を高めることは行われているが、これらは編織布の
用途に適合するシートではなく、また、ウエブにニード
ルパンチを施しさらにステッチボンド加工を施した後、
ウエブの繊維１００重量部に対し、２〜２０重量部の熱
可塑性樹脂を含浸もしくは塗布してなる耐摩耗性自動車
内装表皮材を出願人は特開平８−１３３０５号として提
案しているが、これはその説明から明らかなように、優
れた成形追従性を必須機能とする自動車内装用表皮材に
関するものであって、この発明が課題とする編織布の用
途に適合するシートとは異なる発明である。
ブを素材とするシートは引張り強度等物理的耐久性に劣
るため、ウエブにニードルパンチを施したり、ウオータ
ージェット加工を行ったり、あるいはステッチボンド加
工を行ったりして繊維の交絡性を良好にして、物理的耐
久性を高めることは行われているが、これらは編織布の
用途に適合するシートではなく、また、ウエブにニード
ルパンチを施しさらにステッチボンド加工を施した後、
ウエブの繊維１００重量部に対し、２〜２０重量部の熱
可塑性樹脂を含浸もしくは塗布してなる耐摩耗性自動車
内装表皮材を出願人は特開平８−１３３０５号として提
案しているが、これはその説明から明らかなように、優
れた成形追従性を必須機能とする自動車内装用表皮材に
関するものであって、この発明が課題とする編織布の用
途に適合するシートとは異なる発明である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】これら従来のもののよ
うにウエブにニードルパンチ、ウオータージェット加
工、ステッチボンド加工を、それぞれ施したシートであ
っても、繊維の交絡性が良好となり、物理的耐久性が高
まるものとなるとはいうものの、このシートは編織布の
用途に適合する程度には物性が向上されていないのが実
情であり、物理的耐久性をあまり必要としない吸水シー
ト、おしぼりその他、工業用資材や産業用資材としての
用途に使用されているのが実情である。これらのことか
ら、この発明はシートの物理的耐久性を著しく向上する
と共に、手触りや外観等の点にあってもウエブとしての
特徴を生かしながらウエブとしては、これまで難かしか
った編織布の用途に適合するシートを提供することを課
題とする。
うにウエブにニードルパンチ、ウオータージェット加
工、ステッチボンド加工を、それぞれ施したシートであ
っても、繊維の交絡性が良好となり、物理的耐久性が高
まるものとなるとはいうものの、このシートは編織布の
用途に適合する程度には物性が向上されていないのが実
情であり、物理的耐久性をあまり必要としない吸水シー
ト、おしぼりその他、工業用資材や産業用資材としての
用途に使用されているのが実情である。これらのことか
ら、この発明はシートの物理的耐久性を著しく向上する
と共に、手触りや外観等の点にあってもウエブとしての
特徴を生かしながらウエブとしては、これまで難かしか
った編織布の用途に適合するシートを提供することを課
題とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記した課題を達するた
め、この発明はフリース、不織布等からなるウエブにニ
ードルパンチあるいはウオータージェットを施して見掛
け比重が０．０５〜０．４ｇ／ｃｍ３になるように交絡
させた後、ステッチボンド加工を施したシートとするこ
とによって、このシートは編織布の用途に適合したシー
トとなった。
め、この発明はフリース、不織布等からなるウエブにニ
ードルパンチあるいはウオータージェットを施して見掛
け比重が０．０５〜０．４ｇ／ｃｍ３になるように交絡
させた後、ステッチボンド加工を施したシートとするこ
とによって、このシートは編織布の用途に適合したシー
トとなった。
【０００５】また、この発明は、フリース、不織布等か
らなり、かつこれらを構成する繊維より低融点の繊維を
混合したウエブに、ニードルパンチあるいはウオーター
ジェットを施して見掛け密度が０．０５〜０．４ｇ／ｃ
ｍ３になるように交絡させた後、ステッチボンド加工を
施し、さらに熱処理を行って混在する低融点繊維と他の
繊維とを熱融着させたシートとすることによってこのシ
ートは編織布の用途に適合したシートとなった。。
らなり、かつこれらを構成する繊維より低融点の繊維を
混合したウエブに、ニードルパンチあるいはウオーター
ジェットを施して見掛け密度が０．０５〜０．４ｇ／ｃ
ｍ３になるように交絡させた後、ステッチボンド加工を
施し、さらに熱処理を行って混在する低融点繊維と他の
繊維とを熱融着させたシートとすることによってこのシ
ートは編織布の用途に適合したシートとなった。。
【０００６】この発明にあってはウエブを構成する繊維
は天然繊維、合成繊維、半合成繊維あるいは、これらを
混合した繊維等多くの種類の繊維が用いられるが、それ
らの一例を挙げれば、ポリエステル繊維、ポリアミド繊
維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリ塩化
ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、エチレン・酢酸
ビニル共重体繊維、等の合成繊維、レーヨン繊維、アセ
テート繊維等の半合成繊維や綿、羊毛等の天然繊維であ
り、またこれらを混合してなる繊維であり、またこれら
の繊維は長繊維や短繊維の別は問わない。
は天然繊維、合成繊維、半合成繊維あるいは、これらを
混合した繊維等多くの種類の繊維が用いられるが、それ
らの一例を挙げれば、ポリエステル繊維、ポリアミド繊
維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリ塩化
ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、エチレン・酢酸
ビニル共重体繊維、等の合成繊維、レーヨン繊維、アセ
テート繊維等の半合成繊維や綿、羊毛等の天然繊維であ
り、またこれらを混合してなる繊維であり、またこれら
の繊維は長繊維や短繊維の別は問わない。
【０００７】この発明にあってはウエブを構成する繊維
に、この繊維より低融点の繊維を混合したウエブを用
い、ステッチボンド加工後、熱処理することによって得
られたシートは、低融点繊維の混率が多くなる程、硬い
触感のウエブが得られ、またウエブの強度、伸度、剛
性、表面耐久性、耐摩耗性等の性質はその混率の多少に
より異なる数値のウエブが得られる。そして、用いられ
る低融点繊維の一例を挙げると、ポリエステル系繊維、
ポリプロピレン系繊維、ポリエチレン系繊維、ポリアミ
ド系繊維、エチレン−酢酸ビニル系重合体系繊維等の単
体、もしくはそのコンジュゲート繊維等である。
に、この繊維より低融点の繊維を混合したウエブを用
い、ステッチボンド加工後、熱処理することによって得
られたシートは、低融点繊維の混率が多くなる程、硬い
触感のウエブが得られ、またウエブの強度、伸度、剛
性、表面耐久性、耐摩耗性等の性質はその混率の多少に
より異なる数値のウエブが得られる。そして、用いられ
る低融点繊維の一例を挙げると、ポリエステル系繊維、
ポリプロピレン系繊維、ポリエチレン系繊維、ポリアミ
ド系繊維、エチレン−酢酸ビニル系重合体系繊維等の単
体、もしくはそのコンジュゲート繊維等である。
【０００８】この発明にあっては、ウエブを構成する繊
維に、難粘性繊維や不燃性繊維を混合したウエブを用い
る時には得られたシートには難燃性能が、特別な工程を
増加することなく付与されるものとなる。この難燃性付
与にあたって用いられる繊維の一例を挙げると、難燃ポ
リエステル繊維、モダアクリル繊維、ポリクラール繊
維、アクリル系繊維、難燃ポリノジック繊維、難燃ナイ
ロン繊維、ウール系難燃繊維、コットン系難燃繊維、ア
ラミド系難燃繊維等があり、また不燃性繊維としては、
ガラス繊維等の無機繊維、カーボン繊維、フェノール系
繊維、金属繊維等がある。
維に、難粘性繊維や不燃性繊維を混合したウエブを用い
る時には得られたシートには難燃性能が、特別な工程を
増加することなく付与されるものとなる。この難燃性付
与にあたって用いられる繊維の一例を挙げると、難燃ポ
リエステル繊維、モダアクリル繊維、ポリクラール繊
維、アクリル系繊維、難燃ポリノジック繊維、難燃ナイ
ロン繊維、ウール系難燃繊維、コットン系難燃繊維、ア
ラミド系難燃繊維等があり、また不燃性繊維としては、
ガラス繊維等の無機繊維、カーボン繊維、フェノール系
繊維、金属繊維等がある。
【０００９】この発明にあっては通常の繊維からなるウ
エブはもちろん、低融点繊維を混合したウエブ、あるい
は難燃性繊維または不燃性繊維を混合したウエブから得
られたシートは、染料または顔料で染色あるいはプリン
トを施すことが可能であり、特に短繊維を素材とする不
織布からなるウエブで作成された従来のシートに染色あ
るいはプリントを施すことは、シートの形状の不安定さ
や表面の耐久性のため、柄伸びやピリング等が生じ、安
定した加工が困難であったが、この発明によって得られ
た短繊維不織布のシートは通常の編織布と同様の染色や
プリントを行うことができるようになった。この発明に
あってはウエーブに、ニードルパンチあるいはウオータ
ージェットを施して、その見掛け密度が０．０５〜０．
４ｇ／ｃｍ３の範囲内にあるようにするが、その見掛け
密度が０．４ｇ／ｃｍ３以上になると、これに続いて施
されるステッチボンド加工に際し、ウエブが引緊りすぎ
て、ステッチボンド加工が円滑に行われないおそれがあ
り、一方、０．０５ｇ／ｃｍ３以下となるときにはステ
ッチボンド加工して得られたシートは、ステッチボンド
加工を行った効果が得られないシートであるおそれがあ
る。
エブはもちろん、低融点繊維を混合したウエブ、あるい
は難燃性繊維または不燃性繊維を混合したウエブから得
られたシートは、染料または顔料で染色あるいはプリン
トを施すことが可能であり、特に短繊維を素材とする不
織布からなるウエブで作成された従来のシートに染色あ
るいはプリントを施すことは、シートの形状の不安定さ
や表面の耐久性のため、柄伸びやピリング等が生じ、安
定した加工が困難であったが、この発明によって得られ
た短繊維不織布のシートは通常の編織布と同様の染色や
プリントを行うことができるようになった。この発明に
あってはウエーブに、ニードルパンチあるいはウオータ
ージェットを施して、その見掛け密度が０．０５〜０．
４ｇ／ｃｍ３の範囲内にあるようにするが、その見掛け
密度が０．４ｇ／ｃｍ３以上になると、これに続いて施
されるステッチボンド加工に際し、ウエブが引緊りすぎ
て、ステッチボンド加工が円滑に行われないおそれがあ
り、一方、０．０５ｇ／ｃｍ３以下となるときにはステ
ッチボンド加工して得られたシートは、ステッチボンド
加工を行った効果が得られないシートであるおそれがあ
る。
【００１１】
（実施例１）単糸繊度３ｄ、繊維長５１ｍｍのポリエス
テル短繊維１００％かなり、均一に開繊積層されたウエ
ブ（見掛け密度０．００２ｇ／ｃｍ３）に、ニードルパ
ンチマシンによって、打ち込み深さ１０ｍｍで上下方向
から各１５０パンチ／ｃｍ２のニードルパンチ加工を施
して、見掛け密度０．１ｇ／ｃｍ３のウエブ（目付１８
０ｇ／ｍ２厚さ１．８ｍｍ）を得た。このウエブにステ
ッチボンドマシンにより、ポリエステルフィラメント糸
（繊度２２５Ｄ、７２フィラメント）を打ち込み針目ゲ
ージが１４ゲーチ／吋、打ち込みコースが１８コース／
吋で２枚筏でステッチボンド加工を行った。この時使用
したラッピングパターンはチェーン／トリコットパター
ン（打込み糸量９５ｇ／ｍ２）であった。得られたシー
トの物性は表１に示す通りであって、コノシートは編織
布用途に適用が好ましいシートであった。
テル短繊維１００％かなり、均一に開繊積層されたウエ
ブ（見掛け密度０．００２ｇ／ｃｍ３）に、ニードルパ
ンチマシンによって、打ち込み深さ１０ｍｍで上下方向
から各１５０パンチ／ｃｍ２のニードルパンチ加工を施
して、見掛け密度０．１ｇ／ｃｍ３のウエブ（目付１８
０ｇ／ｍ２厚さ１．８ｍｍ）を得た。このウエブにステ
ッチボンドマシンにより、ポリエステルフィラメント糸
（繊度２２５Ｄ、７２フィラメント）を打ち込み針目ゲ
ージが１４ゲーチ／吋、打ち込みコースが１８コース／
吋で２枚筏でステッチボンド加工を行った。この時使用
したラッピングパターンはチェーン／トリコットパター
ン（打込み糸量９５ｇ／ｍ２）であった。得られたシー
トの物性は表１に示す通りであって、コノシートは編織
布用途に適用が好ましいシートであった。
【００１２】（比較例１）単糸繊度３ｄ、繊維長５１ｍ
ｍのポリエステル短繊維１００％からなり、均一に開繊
積層されたウエブ（見掛け密度０．００２ｇ／ｃｍ３）
に、ニードルパンチマシンによって打ち込み深さ８ｍｍ
で上下方向から各６０パンチ／ｃｍ２のニードルパンチ
加工を施して、見掛け密度０．０３ｇ／ｃｍ３のウエブ
（目付１８０ｇ／ｍ２、厚さ６．０ｍｍ）を得た。この
ウエブにステッチボンドマシンによりポリエステルフィ
ラメント系（繊度２２５Ｄ、７２フィラメント）を打ち
込み針目ゲージが１４ゲージ／吋、打ち込みコースが１
８コース／吋で２枚筏でステッチボンド加工を行った。
この時使用したラッピングパターンは実施例１と同様で
あった。得られたシートの物性は表１に示す通りであっ
て、ステッチボンドの効果があまり得られず、編織布の
用途に好ましいシートは得られなかった。
ｍのポリエステル短繊維１００％からなり、均一に開繊
積層されたウエブ（見掛け密度０．００２ｇ／ｃｍ３）
に、ニードルパンチマシンによって打ち込み深さ８ｍｍ
で上下方向から各６０パンチ／ｃｍ２のニードルパンチ
加工を施して、見掛け密度０．０３ｇ／ｃｍ３のウエブ
（目付１８０ｇ／ｍ２、厚さ６．０ｍｍ）を得た。この
ウエブにステッチボンドマシンによりポリエステルフィ
ラメント系（繊度２２５Ｄ、７２フィラメント）を打ち
込み針目ゲージが１４ゲージ／吋、打ち込みコースが１
８コース／吋で２枚筏でステッチボンド加工を行った。
この時使用したラッピングパターンは実施例１と同様で
あった。得られたシートの物性は表１に示す通りであっ
て、ステッチボンドの効果があまり得られず、編織布の
用途に好ましいシートは得られなかった。
【００１３】（比較例２）単糸繊度３ｄ、繊維長５１ｍ
ｍのポリエステル短繊維１００％からなり、均一に開繊
積層されたウエブ（見掛け密度０．００２ｇ／ｃｍ３）
に、ニードルパンチマシンによって、打ち込み深さ１２
ｍｍで上下方向から各５８０パンチ／ｃｍ２のニードル
パンチ加工を施して、見掛け密度０．４５ｇ／ｃｍ３の
ウエブ（目付１８０ｇ／ｍ２、厚さ０．４ｍｍ）を得
た。このウエブにステッチボンドマシンによりポリエス
テルフィラメント系（繊度２２５Ｄ、７２フィラメン
ト）を打ち込み針目ゲージが１４ゲージ／吋、打ち込み
コースが１８コース／吋で２枚筏でステッチボンド加工
を行った。この時使用したラッピングパターンは実施例
１と同様であったが、ウエブが緊密でありすぎて、ステ
ッチボンド加工の途中でステッチボンド加工を続行でき
ず、ために物性の測定ができなかった。
ｍのポリエステル短繊維１００％からなり、均一に開繊
積層されたウエブ（見掛け密度０．００２ｇ／ｃｍ３）
に、ニードルパンチマシンによって、打ち込み深さ１２
ｍｍで上下方向から各５８０パンチ／ｃｍ２のニードル
パンチ加工を施して、見掛け密度０．４５ｇ／ｃｍ３の
ウエブ（目付１８０ｇ／ｍ２、厚さ０．４ｍｍ）を得
た。このウエブにステッチボンドマシンによりポリエス
テルフィラメント系（繊度２２５Ｄ、７２フィラメン
ト）を打ち込み針目ゲージが１４ゲージ／吋、打ち込み
コースが１８コース／吋で２枚筏でステッチボンド加工
を行った。この時使用したラッピングパターンは実施例
１と同様であったが、ウエブが緊密でありすぎて、ステ
ッチボンド加工の途中でステッチボンド加工を続行でき
ず、ために物性の測定ができなかった。
【００１４】
【表１】
【００１５】表１における引張り強さ（ｋｇｆ／ｃｍ
幅）と伸び率（％）とは、幅５ｃｍ、長さ２０ｃｍの試
験片５枚を用意し、ＪＩＳ Ｌ１０６８に準じて、引張
速度が２０ｃｍ／分で引張り、破断時の伸び率と応力と
を測定してその平均値を求めたものであり、また耐摩耗
性は次のようにして求めたものである。試験片として直
径１２０ｍｍの大きさで、中央部に直径的６ｍｍの穴を
開けたものを用意する。この試験片をテーパー摩耗試験
機に取り付け、ＣＳ＃１０摩耗輪により、荷重４９Ｎ
〔５００ｇｆ〕で１０００回転摩耗を行う。１０００回
転後の試験片について表面の摩耗状態を観察し、次に定
める等級で判定して判定等級で示す。 Ａ パイルのない試験片のもの ５級 状態の変化がないもの。 ４級 やや毛羽立ちのあるもの。 ３級 毛羽立ちの多いもの。 ２級 毛羽立ちが多く糸が細くなっているもの。 １級 糸切れがあるもの。 Ｂ パイルのある試験片のもの ５級 状態の変化のないもの。 ４級 やや摩耗面の目立つもの。 ３級 パイルが摩耗面に沿って倒れるもの。 ２級 パイルが集まり、からみ合ったもの、パイル抜
けがあるが地糸が見えないもの。 １級 パイル抜けがあり地糸が見えるもの。
幅）と伸び率（％）とは、幅５ｃｍ、長さ２０ｃｍの試
験片５枚を用意し、ＪＩＳ Ｌ１０６８に準じて、引張
速度が２０ｃｍ／分で引張り、破断時の伸び率と応力と
を測定してその平均値を求めたものであり、また耐摩耗
性は次のようにして求めたものである。試験片として直
径１２０ｍｍの大きさで、中央部に直径的６ｍｍの穴を
開けたものを用意する。この試験片をテーパー摩耗試験
機に取り付け、ＣＳ＃１０摩耗輪により、荷重４９Ｎ
〔５００ｇｆ〕で１０００回転摩耗を行う。１０００回
転後の試験片について表面の摩耗状態を観察し、次に定
める等級で判定して判定等級で示す。 Ａ パイルのない試験片のもの ５級 状態の変化がないもの。 ４級 やや毛羽立ちのあるもの。 ３級 毛羽立ちの多いもの。 ２級 毛羽立ちが多く糸が細くなっているもの。 １級 糸切れがあるもの。 Ｂ パイルのある試験片のもの ５級 状態の変化のないもの。 ４級 やや摩耗面の目立つもの。 ３級 パイルが摩耗面に沿って倒れるもの。 ２級 パイルが集まり、からみ合ったもの、パイル抜
けがあるが地糸が見えないもの。 １級 パイル抜けがあり地糸が見えるもの。
【００１６】表１には実施例１および比較例１，２によ
り得られたシートの引張り強さ、伸び率および耐摩耗性
についての数値を示したが、このほか、参考のために、
この発明が目標とする用途である編織布としての一例で
ある平織物、トリコット編物（経編物）インターロック
編物（緯編物）およびニードルパンチ加工を施しただけ
の不織布についての引張り強さ、伸び率および耐摩耗性
についての数値を示した。
り得られたシートの引張り強さ、伸び率および耐摩耗性
についての数値を示したが、このほか、参考のために、
この発明が目標とする用途である編織布としての一例で
ある平織物、トリコット編物（経編物）インターロック
編物（緯編物）およびニードルパンチ加工を施しただけ
の不織布についての引張り強さ、伸び率および耐摩耗性
についての数値を示した。
【００１７】表１にみる様にこの発明により得られたシ
ートである実施例１によるシートは、引張り強さにおい
て、平織物より若干劣るものの、トリコット編物やイン
ターロック編物よりは優位であり、伸び率にあっては、
平織物よりは伸び率が高いのは当然ではあるが、トリコ
ット編物とほぼ同様であって、インターロック編物より
ははるかに伸び難いシートであることを示している。ま
た耐摩耗性にあっては、平織物には僅かに及ばないもの
の、トリコット編物、インターロック編物と同じ水準の
ものとなっていて、これら物性を綜合してみると、この
発明になるシートは、フリース、不織布等からなるウエ
ブによるシートにもかかわらず、編織布の用途に適合し
たシートであることを示している。
ートである実施例１によるシートは、引張り強さにおい
て、平織物より若干劣るものの、トリコット編物やイン
ターロック編物よりは優位であり、伸び率にあっては、
平織物よりは伸び率が高いのは当然ではあるが、トリコ
ット編物とほぼ同様であって、インターロック編物より
ははるかに伸び難いシートであることを示している。ま
た耐摩耗性にあっては、平織物には僅かに及ばないもの
の、トリコット編物、インターロック編物と同じ水準の
ものとなっていて、これら物性を綜合してみると、この
発明になるシートは、フリース、不織布等からなるウエ
ブによるシートにもかかわらず、編織布の用途に適合し
たシートであることを示している。
【００１８】また比較例１によるシートは実施例１のウ
エブと同様のウエブを用いながら、ニードルパンチによ
り、見掛け密度を０．０３ｇ／ｃｍ３程度のものとした
ものに、ステッチボンド加工を施してみても、編織布の
用途に適合したシートは得られず、また比較例２による
シートは、比較例１と同様であるが、ニードルパンチに
よる見掛け密度を０．４５ｇ／ｃｍ３程度とした処、ウ
エブが緊密にすぎて、ステッチボンド加工の途中で、加
工を続行できないものとなり、これも編織布の用途に適
合したシートとはならなかった。
エブと同様のウエブを用いながら、ニードルパンチによ
り、見掛け密度を０．０３ｇ／ｃｍ３程度のものとした
ものに、ステッチボンド加工を施してみても、編織布の
用途に適合したシートは得られず、また比較例２による
シートは、比較例１と同様であるが、ニードルパンチに
よる見掛け密度を０．４５ｇ／ｃｍ３程度とした処、ウ
エブが緊密にすぎて、ステッチボンド加工の途中で、加
工を続行できないものとなり、これも編織布の用途に適
合したシートとはならなかった。
【００１９】
【発明の効果】この発明は以上に詳細に説明したよう
に、フリース、不織布等からなるウエブに、ニードルパ
ンチあるいはウオータージェットを施して見掛け密度が
０．０５〜０．４ｇ／ｃｍ３になるように交絡させた
後、ステッチボンド加工を施して得られたシートは、そ
の物性が、編織布と同様な数値にまで向上していること
から、フリース、不織布等からなるウエブを素材とする
シートであるにもかかわらず、通常の織手段や編手段に
よって得られた編織布と同様の用途に供することができ
るシートとなったもので、従来のフリース、不織布等か
らなるウエブから得られたシートでは適用できなかった
範囲である編織布用途に適用可能なシートとなったもの
であり、さらに、ウエブを構成する繊維中に、それより
低融点の繊維を混合し、ステッチボンド加工後に加熱処
理を行って低融点繊維を熱融着させることによって耐摩
耗性などの物理的耐久性がさらに一層向上するものとな
り、またウエブを構成する繊維中に、難燃性繊維または
不燃性繊維を混合することによって、シートに難燃性や
不燃性を付与するものとなり、フリース、不織布等から
なるウエブが利用される範囲を一挙に、編織布の用途に
まで適合拡大させたものとなった。
に、フリース、不織布等からなるウエブに、ニードルパ
ンチあるいはウオータージェットを施して見掛け密度が
０．０５〜０．４ｇ／ｃｍ３になるように交絡させた
後、ステッチボンド加工を施して得られたシートは、そ
の物性が、編織布と同様な数値にまで向上していること
から、フリース、不織布等からなるウエブを素材とする
シートであるにもかかわらず、通常の織手段や編手段に
よって得られた編織布と同様の用途に供することができ
るシートとなったもので、従来のフリース、不織布等か
らなるウエブから得られたシートでは適用できなかった
範囲である編織布用途に適用可能なシートとなったもの
であり、さらに、ウエブを構成する繊維中に、それより
低融点の繊維を混合し、ステッチボンド加工後に加熱処
理を行って低融点繊維を熱融着させることによって耐摩
耗性などの物理的耐久性がさらに一層向上するものとな
り、またウエブを構成する繊維中に、難燃性繊維または
不燃性繊維を混合することによって、シートに難燃性や
不燃性を付与するものとなり、フリース、不織布等から
なるウエブが利用される範囲を一挙に、編織布の用途に
まで適合拡大させたものとなった。
Claims (4)
- 【請求項１】 フリース、不織布等からなるウエブに、
ニードルパンチあるいはウオータージェットを施して見
掛け密度が０．０５〜０．４ｇ／ｃｍ３になるように交
絡させた後、ステッチボンド加工を施してなることを特
徴とする編織布の用途に適合したシート。 - 【請求項２】 フリース、不織布等からなり、かつ、こ
れらを構成する繊維より低融点の繊維を混合したウエブ
にニードルパンチあるいはウオータージェットを施し
て、見掛け密度が０．０５〜０．４ｇ／ｃｍ３になるよ
うに交絡させた後、ステッチボンド加工を施し、さらに
熱処理を行って混在する低融点繊維と他の繊維とを熱融
着させてなることを特徴とする編織布の用途に適合した
シート。 - 【請求項３】 フリース、不織布等からなるウエブは、
ウエブを構成する繊維に、難燃性繊維または不燃性繊維
を混合したウエブであることを特徴とする請求項１記載
の編織布の用途に適合したシート。 - 【請求項４】 シートは染料あるいは顔料で染色あるい
はプリントが施されていることを特徴とする請求項１、
請求項２、または請求項３記載の編織布の用途に適合し
たシート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35966096A JPH10183451A (ja) | 1996-12-19 | 1996-12-19 | 編織布の用途に適合したシート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35966096A JPH10183451A (ja) | 1996-12-19 | 1996-12-19 | 編織布の用途に適合したシート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10183451A true JPH10183451A (ja) | 1998-07-14 |
Family
ID=18465640
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP35966096A Pending JPH10183451A (ja) | 1996-12-19 | 1996-12-19 | 編織布の用途に適合したシート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10183451A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2002099175A1 (en) * | 2001-05-30 | 2002-12-12 | Dynic Corporation | Material for flame-retardant sheet |
| JP2016044381A (ja) * | 2014-08-26 | 2016-04-04 | ユニチカ株式会社 | 印刷が施されてなる積層布帛 |
-
1996
- 1996-12-19 JP JP35966096A patent/JPH10183451A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2002099175A1 (en) * | 2001-05-30 | 2002-12-12 | Dynic Corporation | Material for flame-retardant sheet |
| JP2016044381A (ja) * | 2014-08-26 | 2016-04-04 | ユニチカ株式会社 | 印刷が施されてなる積層布帛 |
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