JPH10182849A - 再生プラスチック成形物及び液状燃料 - Google Patents

再生プラスチック成形物及び液状燃料

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JPH10182849A
JPH10182849A JP29564697A JP29564697A JPH10182849A JP H10182849 A JPH10182849 A JP H10182849A JP 29564697 A JP29564697 A JP 29564697A JP 29564697 A JP29564697 A JP 29564697A JP H10182849 A JPH10182849 A JP H10182849A
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JP
Japan
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waste
plastic
organic matter
recycled plastic
recycled
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Application number
JP29564697A
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English (en)
Inventor
Kihachiro Okamoto
喜八郎 岡本
Kenzo Okamoto
憲三 岡本
Mitsunori Yoshida
光則 吉田
Ikio Horie
猪喜緒 堀江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OKAMOTO KAGAKU KK
Original Assignee
OKAMOTO KAGAKU KK
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Solid Fuels And Fuel-Associated Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄プラスチック及び廃棄有機物の処分方法
として、新たな再生利用を提示する。 【解決手段】 廃棄プラスチック3と、廃棄有機物4、
含水した廃棄有機物若しくは廃棄有機物及びゲル状有機
物とを混合して一体成形した再生プラスチック成形物
1、廃棄プラスチックを主体としたプラスチック成形物
の表面に廃棄プラスチックと廃棄有機物との混合層を形
成した再生プラスチック成形物、又は廃棄有機物を主体
とした有機成形物の表面に廃棄プラスチックと廃棄有機
物との混合層を形成した再生プラスチック成形物であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄プラスチック
及び廃棄有機物からなる生物分解性を有し、燃焼カロリ
ーの加減調整が可能な再生プラスチック成形物及び液状
燃料に関する。
【0002】
【従来の技術】様々な廃棄物の処理についての問題、い
わゆる「ゴミ問題」は近年の重要な社会問題であり、廃棄
物を処分するにしても、再生するにしても、未だ決定的
な解決手段が見出されていないのが現状である。例え
ば、簡便な容器として多用されているプラスチック製品
の廃棄物、すなわち廃棄プラスチックは、焼却処分又は
埋立処分され、一部回収されて再生プラスチックとして
再利用が図られている。また、生ゴミや厨芥、汚泥をは
じめとする廃棄有機物は、焼却処分又は埋立処分される
ほか、最近では肥料又は飼料として再生されるようにな
ってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】廃棄プラスチックは、
そのまま燃やすと燃焼カロリーが高すぎ、燃焼炉を傷め
やすく、有害ガスや灰塵を多く発生させるため、近年で
は規制されるようになってきており、コストとの兼ね合
いから焼却処分は進んで用いる処分方法ではなくなって
きている。また、廃棄プラスチックの多くは生物分解性
がなく、次々に埋立用地を必要とするため、埋立処分に
も限界がある。そこで、再生利用が注目されるわけであ
るが、従来の再生プラスチック成形物は利用分野が限ら
れており、当然その再生プラスチック成形物についても
前記処分の問題が付随していた。
【0004】また、廃棄有機物、特に食品工場等から排
出される汚物等は、再生品の肥料又は飼料としての品質
の良さが認められ、次第に再生利用が高まりつつある
が、廃棄される量があまりに多いために、全てを再生利
用することができず、やはり従来通り焼却処分又は埋立
処分される場合が少なくない。しかし、埋立処分のため
の埋立用地については、我が国では取得するのが難しい
状況になってきている。このため、何らかの新たな再生
利用の道を摸索しなければならない。
【0005】そこで、廃棄プラスチックに関しては再生
品の利用範囲の拡充を狙って、また廃棄有機物に関して
は新たな再生利用分野を開拓することを前提として、廃
棄プラスチック及び廃棄有機物の処分方法について検討
することにした。
【0006】
【課題を解決するための手段】検討の結果開発したもの
が、(1)廃棄プラスチックと廃棄有機物との混合物を主
体として一体成形した再生プラスチック成形物である。
プラスチック層に廃棄有機物が混在することで、製造し
た再生プラスチック成形物に生物分解性が付与され、再
度の廃棄の際に埋立処分しても環境を害する虞がなく、
逆に廃棄有機物が溶け出すことにより土壌改良の作用が
ある。プラスチック層における廃棄有機物の混合割合
は、廃棄プラスチック:廃棄有機物=2:8〜8:2、
できれば4:6〜6:4が好ましい。廃棄プラスチック
が多ければ、表面が滑らかで弾性を有し、高い燃焼カロ
リーで焼却処分できる再生プラスチック成形物となり、
廃棄有機物が多ければ、表面が粗雑で剛性が高く、前記
製品の燃焼カロリーを抑えて焼却処分できる製品とな
る。
【0007】また、上記混合割合を加減することで、再
生プラスチック成形物の燃焼カロリーの調整を可能に
し、更に誘電率を加減する。廃棄有機物は、廃棄プラス
チックが溶融した状態で混合することになるが、更に溶
融したプラスチックに圧力を掛け、廃棄有機物を圧入し
て両者を混合した状態で型成形すると、得られる再生プ
ラスチック成形物の構造強度も十分なものとすることが
できる。
【0008】前記再生プラスチック成形物を、(2)廃棄
プラスチックと含水した廃棄有機物との混合物を主体と
して一体成形したり、(3)廃棄プラスチックと廃棄有機
物及びゲル状有機物との混合物を主体として一体成形す
ると、製造した再生プラスチック成形物のプラスチック
層に、廃棄有機物から蒸散する水分による空隙が無数に
形成され、発泡成形品となり、美観又は触感の優れた製
品を提供できるようになる。空隙は、廃棄有機物の酸化
程度、すなわち乾燥、酸化又は炭化状態となって空隙内
に残存する廃棄有機物の割合により、大きさを調節する
ことができる。更に、廃棄有機物を除去すれば、完全な
発泡成形品を得ることができる。
【0009】また、上記空隙は、プラスチック層内外の
通気性、通水性を確保し、例えば本発明による鉢に土を
盛り込んだときに、鉢内の湿度又は温度の調節機能を発
揮して、鉢内の環境の安定化を図ることができる。そし
て、空隙内に残存する廃棄有機物は、特に炭化状態とな
ることでフィルタとしての機能を有するようになり、例
えば前記鉢の例でいえば、鉢内への異物の侵入又は鉢外
への異物の排出を防止する。このほか、この空隙は、後
述する液状燃料において、微細化した再生プラスチック
成形物と水又は油との混合状態を良好にするように働
く。
【0010】本発明の再生プラスチック成形物は、プラ
スチック又は有機物のみの成形物との組合せも考えられ
る。(4)廃棄プラスチックを主体としたプラスチック成
形物の表面に廃棄プラスチックと廃棄有機物との混合物
を主体とした混合層を形成した再生プラスチック成形
物、(5)廃棄有機物を主体とした有機成形物の表面に廃
棄プラスチックと廃棄有機物との混合物を主体とした混
合層を形成した再生プラスチック成形物はこの例であ
る。混合層を形成するのは、プラスチック成形物や有機
成形物の片面であっても、両面であってもよい。
【0011】プラスチック成形物の表面に混合層を形成
する方法には、廃棄プラスチックと廃棄有機物との混合
物をバインダー(定着材)と共に吹きつけたり、再生プラ
スチック成形時に、プラスチック成形物と混合層をなす
プラスチック成形物とを一体に成形する方法(溶射、溶
融ラミネートを含む)等がある。また、廃棄有機物(例え
ば再生紙、再生ダンボール紙)の表面に混合層を形成す
る方法には、廃棄有機物に廃棄プラスチックと廃棄有機
物との混合物を吹きつけたり、別体で製造した廃棄有機
物と混合層をなすプラスチック成形物とを貼り合わせる
方法等がある。
【0012】プラスチック成形物又は有機成形物の表面
に形成した混合層は、生物分解性を実現する。また、上
述のように発泡させることで、美観又は触感に優れた製
品を提供できたり、例えばプラスチック板の片面に発泡
した混合層を形成し、この混合層を内向きにして箱を形
成した場合、混合層は緩衝機能を発揮し、収容物を傷つ
けずに保管、運搬できる箱とすることができる。
【0013】本発明で利用できる廃棄プラスチックとし
ては、緩衝材としての発泡スチロール、合成樹脂製水道
配管、ペットボトル等で、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、特にPETが好ましく、廃棄有機物には、植物性のも
のとしてフスマ(小麦の製造の際に出る固形物(粕))、お
から、酒粕、茶粕、コーヒー殻、おがくずやパルプ屑、
古紙、ナッツの実、椰子の実ガラ等があり、動物性のも
のとして羽毛、魚介類の加工屑、家畜(鶏、牛、豚等)の
骨等があり、このほか一般的な生ゴミや食品加工工場か
ら出る厨芥や汚泥でもよい。茶粕やコーヒー殻等は、他
の廃棄有機物から出る異臭を抑え、芳香剤的な働きを有
する。ゲル状有機物としては、ゼラチンや寒天等がよ
い。なお、廃棄プラスチック、植物性廃棄有機物は、互
いに混合しやすい大きさのペレット状や砂粒等、粉粒体
とするのが好ましく、植物性廃棄有機物については、多
量の水分を含んで液状化したものでも構わない。
【0014】上述までに示した各再生プラスチック成形
物は、混在する廃棄有機物の割合によって燃焼カロリー
が加減できる。そこで、本発明の各再生プラスチック成
形物をペレット状又は棒状に成形して固体燃料とするほ
か、廃棄プラスチックと廃棄有機物との混合物を主体と
した一体成形物を微細化して水又は油と混合した液状燃
料とし、取扱い容易な燃料として利用できる。この場
合、一体成形を経ず、廃棄プラスチック及び廃棄有機物
をそれぞれ微細化して水又は油と混合しても同等の液状
燃料とすることができる。微細化したプラスチック成形
物、廃棄プラスチック、廃棄有機物を水又は油中に均等
に分散させるには、各種凝固防止剤を混合するとよい。
この液状燃料は、廃棄有機物の混合割合によって燃焼カ
ロリーの加減調整が可能であり、例えば廃棄有機物とし
てコークスや炭を選択すると、着火しやすく、良好な燃
焼が実現できる。また、異臭の発生を防ぐ意味から、廃
棄有機物として茶粕やコーヒー殻を用いたり、別途消臭
剤や芳香剤を再生プラスチック成形物や混ぜ合わせる水
又は油に混入してもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図を参照しながら説明する。図1は廃棄プラスチッ
クとしてポリプロピレン、動物性廃棄有機物として粉末
状にした牛骨を用い、ポリプロピレン:牛骨=4.5:5.5
の割合で混合、一体に成形して得られた再生プラスチッ
ク製鉢1に土2を入れた状態を表した一部破断斜視図で
あり、図2は再生プラスチック製鉢1の一部拡大断面図
である。図1に見られるように、本発明の再生プラスチ
ック鉢1は、表面が粗雑となりやや剛性の高いもので、
外観的には従来のプラスチック製品となんら変わるとこ
ろはない。
【0016】ところが、本発明の再生プラスチック鉢1
は、図2に見られるように、ポリプロピレン3中に混在
する粉末状にした牛骨4が時間を掛けて溶け出すことで
土2に栄養分を与えることができ、土壌改良の効果を発
揮することによって、植物の育成を助ける働きを持って
いる。しかも、ポリプロピレン3中の粉末状にした牛骨
4の存在が、鉢内外の通気性、通水性を確保し、土を一
定の湿度及び温度に保つことができる特徴を有してい
る。このように、本発明の再生プラスチック成形物は、
自然に調和しやすい特性を有しているということができ
る。
【0017】図3はポリプロピレン3を主体とした再生
プラスチック鉢1の表面に、粉末状にした牛骨4とバイ
ンダーとの混合物を吹きつけて混合層5を形成した再生
プラスチック鉢1の図2相当図である。混合層5におけ
るポリプロピレン3と牛骨4との混合割合は、上記再生
プラスチック鉢の例と同じである。上述した土壌改良の
効果は、図3に見られるように、特に鉢1の内側面に粉
末状にした牛骨4を吹きつけた場合にこの牛骨4が溶け
出しやすくなるため、顕著に現れる。鉢の内側面に、ポ
リプロピレンと粉末状にした牛骨との混合物を溶射又は
溶融ラミネートして複合層を形成するようにしてもよ
い。
【0018】図4は図1に見られる再生プラスチック鉢
1から粉末状にした牛骨4を取り除き、発泡成形品とし
た再生プラスチック鉢1の図2相当図である。本例で
は、ポリプロピレン:牛骨=6:4として、表面が滑ら
かでやや弾性のある再生プラスチック鉢1としている。
図4に見られるように、再生プラスチック鉢1から粉末
状にした牛骨4を取り除いて発泡成形品とすると、通水
性、通気性を向上させることができる。なお、粉末状に
した牛骨は完全に除去しなくても、酸化又は炭化状態と
することで、空隙における粉末状にした牛骨の体積割合
を減らして、通水性又は通気性を高めることができる。
【0019】図5は廃棄プラスチックとしてポリエチレ
ン、植物性廃棄有機物として粉末状にした椰子の実ガラ
を用い、両者を混合状態で一体に成形して得られた再生
プラスチック製石灯篭11の使用状態を示した斜視図、図
6は廃棄プラスチックとしてポリエチレン、植物性廃棄
有機物として粉末状にした椰子の実ガラを用い、両者を
混合状態で一体に成形して得られた再生プラスチック製
魚礁12の使用状態を示した斜視図である。再生プラスチ
ック製石灯篭11では、図5に見られるように、接地面13
から地面14へと養分が溶けだし、土壌改良の効果が見込
まれる。また、再生プラスチック製魚礁12では、図6に
見られるように、養分が溶け出して藻15の生育を促し、
良好な海中生物の生育空間の構築を可能にする。なお、
再生プラスチック製魚礁では沈降用のベース部位を残し
て経時的に分解し、一定期間経過した後は痕跡を残さず
消滅するので、海洋汚染の問題もない利点がある。
【0020】図7は廃棄プラスチックとしてポリエチレ
ン、植物性廃棄有機物としてパルプ屑を用い、パルプ屑
から再生ダンボールを製造し、再生ダンボールの外側面
にポリエチレンと茶粕との混合層となる再生プラスチッ
ク成形物を貼着した再生プラスチック箱6に、ポリプロ
ピレンとコーヒー殻及びゼラチンとを混合して発泡させ
た再生プラスチック成形物による緩衝材7とリンゴ8と
を収納した状態を表した一部破断斜視図で、図8は再生
プラスチック箱6の一部拡大断面図である。本例は、ポ
リエチレン:パルプ屑=5:5、ポリエチレン:茶粕=
6:4、そしてポリプロピレン:コーヒー殻:ゼラチン
=4.5:4.5:1の割合で混合している。
【0021】リンゴを初めとした果物や野菜は、通常ダ
ンボール箱に収納した状態で出荷される。従来のダンボ
ール箱は純然たる紙製であったため、過度の衝撃に対し
ては弱く、収納した果物又は野菜の間に緩衝材を密に充
填しなければならなかった。再生プラスチック箱6は、
図7又は図8に見られるように、ダンボール9の内側面
に形成したプラスチック層10が箱体としての構造強度を
高め、収容物(本例ではリンゴ8)を傷めず、外側面のダ
ンボール9が外部からの衝撃から収容物を保護してくれ
る。このため、発泡成形物とした本発明の再生プラスチ
ック成形物による緩衝材7は、図7に見られるように、
密に充填しなくても構わず、また必ずしも同梱しなくて
もよい。この発泡成形物は、圧力を掛けた状態で成形型
に溶融した廃棄プラスチックと廃棄有機物及びゲル状有
機物を詰め、急激に圧力を落とすことで発泡率を高め、
より緩衝材に適した製品とすることができる。
【0022】なお、緩衝材7が含むコーヒー殻は消臭機
能を発揮するが、再生プラスチック箱6に含まれるパル
プ屑等の廃棄有機物は異臭を放つ虞がある。そこで、例
えば本例の場合、廃棄処理するリンゴをすり下ろしてパ
ルプ屑に混ぜ合わせ、再生プラスチック箱からリンゴの
香りを匂わせるとよい。また、この再生プラスチック箱
6は、各廃棄有機物の混合割合に従った低燃焼カロリー
で焼却処分することができ、埋立処分しても生物分解性
により環境汚染の心配がない利点がある。
【0023】図9は、廃棄プラスチックとしてポリエチ
レン、廃棄有機物として椰子の実ガラを混合して得られ
た再生プラスチック成形物を微細化した粉18と油19とを
混ぜ合わせた液状燃料16をビーカー17に入れた状態を表
した斜視図である。この液状燃料16は、再生プラスチッ
ク成形物に含まれる廃棄有機物の混合割合によって燃焼
カロリーが加減調整でき、液状燃料の使用目的に合わせ
て自由に混合割合を変更できる。微細化は、図9に見ら
れるように粉末状にすることが好ましいが、ペレット状
程度に粗いものでも構わない。また、燃焼カロリーを調
整するため、別途個別に微細化した廃棄プラスチック又
は廃棄有機物を混入したり、この微細化した廃棄プラス
チック又は廃棄有機物のみを混入して液状燃料としても
よい。油は廃棄される鉱物油等を用いることができる。
【0024】油19に対して微細化した再生プラスチック
成形物(本例では粉18)を混ぜ合わせた場合、微細化した
再生プラスチック成形物により、燃えやすい油の燃焼カ
ロリーを調整できるようになる。例えば、廃棄有機物と
してコークスや炭等を用いれば、逆に燃焼カロリーを高
くすることもできる。また、水に対して微細化した再生
プラスチック成形物を混ぜ合わせた場合、水自体は不燃
性であるが、混ぜ合わせた再生プラスチック成形物が可
燃性であるために、例えば噴霧するなどして十分燃料と
しての使用が可能であり、水は燃料としての粉末状再生
プラスチック成形物を流動化させ、取扱い性を改善する
効果をもたらす。
【0025】以上見られたように、本発明の再生プラス
チック成形物は、従来の容器や箱に見られなかった様々
な優れた特性を有している。そして、最も重要な点が、
原材料が廃棄プラスチック及び廃棄有機物であるため、
こうした特性を持つ製品の製造コストが安くつく点にあ
る。このように、費用対効果(コストパフォーマンス)が
極めて優れているのが、本発明の最大の特徴である。
【0026】
【実施例】本発明の再生プラスチック成形物について、
得られる製品と成形温度との関係を調べた。使用した廃
棄プラスチックはペットボトルに使われているPET、廃
棄有機物としては椰子の実ガラ(椰子の実表面の堅い皮
からボタンを製造した際に出る粉等)であり、ゼラチン
を混ぜて発泡させた。混合比は、PET:椰子の実ガラ:
ゼラチン=4.5:4.5:1である。成形手段として、射出
成形を用いた。すなわち、本試験では射出温度が成形温
度となる。
【0027】射出温度160℃では、得られる製品の表面
は淡いクリーム色で滑らかであり、内部は適度に発泡し
ているが椰子の実ガラの炭化は見られず、若干芳ばしい
香りがしていた。外観が審美性に優れ、異臭もしないの
で、上述の例で言えば、鉢(図1参照)、石灯篭(図5参
照)、魚礁(図6参照)や箱(図7参照)のいずれにも使用
可能なものとなっている。
【0028】射出温度200℃では、得られる製品の表面
は黄土色となり、若干粗雑面を形成している。内部は発
泡している上、椰子の実ガラは一部が炭化して、通気
性、通水性に優れた製品となっている。上述の例では、
箱(図7参照)を除き、鉢(図1参照)、石灯篭(図5参照)
や魚礁(図6参照)に使用可能である。また、椰子の実ガ
ラの炭化から、棒状又はペレット状に成形することで、
燃焼カロリーを抑えた固形燃料としての使用も可能にな
っている。
【0029】射出温度260℃では、得られる製品の表面
は更に色の濃い黄土色となり、若干粗雑面を形成してい
る。内部は発泡している上、椰子の実ガラは完全に炭化
している。この状態の製品では、外観の審美性が劣るこ
とから鉢(図1参照)や石灯篭(図5参照)の使用に不適と
なり、むしろ棒状又はペレット状に成形することで、燃
えやすい固形燃料としての使用に適している。実際に燃
焼を試みたところ、約5,000kcalの燃焼カロリーが得ら
れた。
【0030】最後に、本発明による再生プラスチック成
形物の製造コストの試算例を示す。原料には、別途用意
したプラスチックと有機物とを用いてもよいが、本発明
ではいずれも廃棄物を利用することで、非常に低コスト
な製品を得ることができる。例えば、ペットボトルに代
表される廃棄プラスチックは約−5円/kg(廃棄する企業
側が引取費用等を負担する)、廃棄有機物として椰子の
実ガラは約3円/kg、おからは約−5円/kg、汚泥は約−
10円/kgである。成形費用は電気代や水道代を含めても
約1円/kgであるから、再生プラスチック成形物は高く
ても約30円/kgにしかならず、従来のプラスチック成形
物に比して約1/6程度で済む。また、微細化して液状燃
料とした場合、約3円/kgで製造可能となる。このよう
に、本発明による再生プラスチック成形物、そしてこれ
を用いた液状燃料は、非常に低コストで提供できるよう
になるのである。
【0031】
【発明の効果】本発明の再生プラスチック成形物によ
り、従来廃棄処分されていた廃棄プラスチック及び廃棄
有機物の有効な再生利用方法及びより広範な利用範囲が
確立できた。例えば、上述の例に見られる再生プラスチ
ック鉢は、有機物が養分として溶けだしたり、通水性、
通気性に優れるために土の環境を一定に保つなど、より
好ましい植生環境の構築を助ける。しかも、こうした再
生プラスチック成形物は、生物分解性を有し、含有する
廃棄有機物の割合を増やすことで燃焼カロリーを低く抑
えることができることから、埋立処分しても環境を阻害
することがないし、焼却処分による焼却炉の破損といっ
た問題が生じない。そして、誘電率が下がることによ
り、静電気を嫌う商品にも利用できる。
【0032】また、上記例に見られた再生ダンボール紙
表面に複合層を形成した再生プラスチック成形物のよう
に、これまでの再生プラスチック成形物とは違った利用
分野が開拓でき、しかも従来の収納容器よりも収容物に
優しい箱を提供したり、同梱する緩衝材としての発泡成
形物の製造が容易にできる。もちろん、得られた再生プ
ラスチック成形物を素原料として流通させることもでき
る。
【0033】更に、廃棄有機物の混合割合を加減するこ
とで燃焼カロリーの調整が可能な固形燃料として、また
得られた製品を微細化したり、廃棄プラスチック及び廃
棄有機物を直接微細化して水又は油と混ぜ合わせること
で、取扱いの容易な液状燃料とすることもでき、これま
でにない廃棄プラスチック及び廃棄有機物に利用を可能
にするのである。近年、古紙の回収率が再生率を上回
り、やむなく集めた古紙を焼却処分する例が多く見られ
る。また、一方では自動車のオイル等の廃油処理の問題
がある。そこで本発明を用いれば、古紙と廃棄プラスチ
ックとから固形燃料、更には廃油を加えて液状燃料を作
ることができる。このように、本発明は、古紙の新たな
リサイクル方法を提供し、有効な廃油処理を可能にする
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の再生プラスチック製鉢に土を入れた状
態の一部破断斜視図である。
【図2】再生プラスチック製鉢の一部拡大断面図であ
る。
【図3】プラスチック鉢の表面に粉末状にした牛骨の粉
粒体とバインダーとの混合物を吹きつけた再生プラスチ
ック鉢の図2相当図である。
【図4】発泡成形品とした再生プラスチック鉢の図2相
当図である。
【図5】再生プラスチック製石灯篭の使用状態を示した
斜視図である。
【図6】再生プラスチック製魚礁の使用状態を示した斜
視図である。
【図7】再生プラスチック箱にリンゴを収納した状態の
一部破断斜視図である。
【図8】再生プラスチック箱の一部拡大断面図である。
【図9】液状燃料をビーカーに入れた状態を表した斜視
図である。
【符号の説明】
1 再生プラスチック鉢 2 土 3 ポリプロピレン 4 粉末状にした牛骨 5 混合層 6 再生プラスチック箱 7 再生プラスチック成形物による緩衝材 8 リンゴ 9 ダンボール 10 プラスチック層 11 再生プラスチック製石灯篭 12 再生プラスチック製魚礁 13 接地面 14 地面 15 藻 16 液状燃料 17 ビーカー 18 再生プラスチック成形物を微細化した粉 19 油
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 101:00 105:26 B29L 9:00 (72)発明者 岡本 憲三 兵庫県氷上郡氷上町西中89番地 (72)発明者 吉田 光則 兵庫県氷上郡氷上町横田745番地 (72)発明者 堀江 猪喜緒 岡山県倉敷市連島町連島35−47

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄プラスチックと廃棄有機物との混合
    物を主体として一体成形してなることを特徴とする再生
    プラスチック成形物。
  2. 【請求項2】 廃棄プラスチックと含水した廃棄有機物
    との混合物を主体として一体成形してなることを特徴と
    する再生プラスチック成形物。
  3. 【請求項3】 廃棄プラスチックと廃棄有機物及びゲル
    状有機物との混合物を主体として一体成形してなること
    を特徴とする再生プラスチック成形物。
  4. 【請求項4】 廃棄プラスチックを主体としたプラスチ
    ック成形物の表面に廃棄プラスチックと廃棄有機物との
    混合物を主体とした混合層を形成してなることを特徴と
    する再生プラスチック成形物。
  5. 【請求項5】 廃棄有機物を主体とした有機成形物の表
    面に廃棄プラスチックと廃棄有機物との混合物を主体と
    した混合層を形成してなることを特徴とする再生プラス
    チック成形物。
  6. 【請求項6】 廃棄プラスチックと廃棄有機物との混合
    物を主体として一体成形し、該成形物を微細化して水又
    は油と混合してなることを特徴とする液状燃料。
  7. 【請求項7】 廃棄プラスチック及び廃棄有機物をそれ
    ぞれ微細化して水又は油と混合してなることを特徴とす
    る液状燃料。
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