JP2008189787A - 産業廃棄物又は一般廃棄物に堆肥を添加した固形燃料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】産業廃棄物又は一般廃棄物をより安全で安定した有効利用方法として大量に生産され余剰となって焼却処分されるなどしている堆肥を固形燃料の添加材とすることで有効活用を促進する。
【解決手段】産業廃棄物又は一般廃棄物のいずれかを破砕又は粉砕し、堆肥及び石灰もしくは石膏、高炉スラグおよび焼却灰の内少なくとも1種類以上を水と混合させて固化させたところ、圧縮強度、落下試験及び崩壊性において十分耐えうる固形燃料の製造方法を発明し、更なる研究の結果、これらの固形燃料は燃料として使用後、土壌改良材及び、ブロックとしても再利用ができる。又、これらの固形燃料は燃料として使用後の灰は固形燃料を製造する際に、ふただび、固形燃料の添加材として利用することができるので循環型の資源化が可能になった。
【選択図】 図1
Description
本発明は、産業廃棄物又は一般廃棄物に堆肥を添加した固形燃料の利用に関するものであって、固形燃料を安全に安定して有効利用できる手段として、大量に生産され余剰となって焼却処分されるなどしている堆肥を固形燃料の添加材とすることで有効活用を促進する。
従来の産業廃棄物又は一般廃棄物の有効利用方法として、現状、最も多くの再資源化は再生製品として利用されているか又は、RPF、RDFからなる固形燃料として高炉メーカーや製紙メーカーへボイラーの熱源とされて、エネルギー利用されているが産業廃棄物を主原料にしたRPFは廃プラスチック80%廃棄紙、古紙、木屑、建設廃材20%を破砕、粉砕後、圧縮、冷却成型して製造されている。
また、熱源としては高カロリーを得られるが限定された廃棄物しか利用ができず食品廃棄物や食品が付着したプラスチックを含む包装容器は原料として利用する事はできない。
また、一般廃棄物を主原料にしたRDFは一般家庭から排出される廃棄物のため、食品廃棄物や生ゴミが付着したプラスチックを含む包装容器であることから含水量が多く含まれる状態で冷却成型し、製造されることから結果、熱源が低カロリーしか得られない。
結果、含水量が多く含まれたまま冷却成型されていることから保管貯蔵時に有機物が付着した一般廃棄物との科学反応で発酵現象が起こり二酸化炭素を発生する可能性もあり、そのために貯蔵温度が上昇し火災や爆破事故につながる危険性が極めて大きいことから安全性が低く環境負荷も大きく影響される。
こうした産業廃棄物又は一般廃棄物を利用した固形燃料を製造方法として、堆肥を添加材とした固化方法を利用することでより安全で安定した固形燃料を製造することができた。
さらにこれらの産業廃棄物又は一般廃棄物の固化方法として利用される堆肥は食品廃棄物又は剪定枝及び刈草を利用する事で現在大量に堆肥化され利用されずに一部では余に生産された堆肥を焼却する始末であることから、特に道路工事、河川敷から発生する剪定枝及び刈草に置いては、その有効利用が叫ばれるようになり法整備されてきているが実情である。
そして、これらの膨大に発生する食品廃棄物又は剪定枝及び刈草を堆肥として、利用するのではなく産業廃棄物又は一般廃棄物の固化方法として、これらの堆肥を添加することでより安全で安定した固形燃料を製造することができる。
さらに堆肥の有効利用も促進することができる。
また固形燃料の製造方法として特許文献1が出願されている。可燃ごみを炭化処理して圧縮・成型機に供給して圧縮し、成型して固形燃料の製造方法が発明されているが炭化処理をしているので二酸化炭素を排出することから環境保護を考えた技術ではない。さらに特許文献2のように刈草を自然乾燥して廃棄物と混合しているが自然乾燥しただけでは有機物である刈草は腐食し、においが発生するため固形燃料には使用できない。
以上に述べたように固形燃料を安全で安心して有効利用できる手段として、大量に生産され余剰となっている堆肥を産業廃棄物又は一般廃棄物の添加材として利用することで焼却処分されるなどしている。堆肥の利用を促進する物であり、本発明が解決する課題は、これら余剰に生産される堆肥を農地への還元以外に利用するものであり、具体的に堆肥を添加した固形燃料の製造する技術である。
第一の発明は産業廃棄物又は一般廃棄物のいずれかを破砕又は粉砕し、堆肥及び石灰に水を混合して固化させることを特徴とする産業廃棄物又は一般廃棄物50%〜80%と残部が堆肥と石灰からなる固形燃料の製造方法。
第二の発明は第一において、さらに石膏、高炉スラグおよび焼却灰の内少なくとも1種類以上を混合させたことを特徴とする第一記載の固形燃料の製造方法。
第三の発明は前記、包装物に食品が付着した包装加工された食品廃棄物を発酵させて前記に混合、添加したことを特徴とする固形燃料の製造方法。
第四の発明は第一、第二、第三、に記載された固化される際において水のかわりに、堆肥に水を浸漬してのちに得られた発酵抽出液を混合して固化させることを特徴とする固形燃料の製造方法。
第二の発明は第一において、さらに石膏、高炉スラグおよび焼却灰の内少なくとも1種類以上を混合させたことを特徴とする第一記載の固形燃料の製造方法。
第三の発明は前記、包装物に食品が付着した包装加工された食品廃棄物を発酵させて前記に混合、添加したことを特徴とする固形燃料の製造方法。
第四の発明は第一、第二、第三、に記載された固化される際において水のかわりに、堆肥に水を浸漬してのちに得られた発酵抽出液を混合して固化させることを特徴とする固形燃料の製造方法。
産業廃棄物又は一般廃棄物を破砕、粉砕した上で堆肥を添加材として、固形燃料を製造するために、堆肥及び石灰又は石灰と石膏、高炉スラグおよび焼却灰の内少なくとも1種類以上からなる添加材と水分を混ぜて、よく練り、型枠に入れて成型し、室内で放置乾燥して固形燃料を製造した。
具体的な実施例として、産業廃棄物又は一般廃棄物500グラムを破砕、粉砕し、十分に発酵されている堆肥50〜80グラムに対し石灰もしくは石灰と石膏、高炉スラグおよび焼却灰の内少なくとも1種類以上からなる添加材20〜50グラムと水150〜250mlの割合で混合しよく練り合わせるようにしてから、型枠に入れたのち乾燥させて固形燃料とする。乾燥方法は、室内で放置すればよく、燃焼高炉のような燃料を使う必要はないが、これに限定されるものではない。
前述の方法によれば、強度試験において最大圧縮値強度18.8kPaの固形燃料が得られた。最大時圧縮量は、0.06mm以下であり、落下試験では1m以上の高さから落として破壊されなかった。添加材として使用した堆肥は堆肥由来の臭いもなく実用に耐えることがわかった。また実験の結果から固形燃料を安定して安全に輸送することができる。
また、さらに強度を増すために試験したところ、廃棄物と堆肥及び添加材を混ぜ合わせるときに、堆肥に水を浸漬してのちに得られた発酵抽出水にて混ぜ合わせたところ、柔軟性が増し、落下強度が15%増すことが分かった。
更なる研究の結果、これらの固形燃料は燃料として使用後、土壌改良材及び、ブロックとしても再利用ができる。
又、これらの固形燃料は燃料として使用後の灰は固形燃料を製造する際に、ふただび、固形燃料の添加材として利用することができる。
以上のように製造された固形燃料を、屋外に置いても耐久性があり、また、純水浸漬後、土壌PHを上げることがないので環境に負荷をかけることもなく実用に十分耐えるものであることが分かった。また、添加材として使用した堆肥と比較して、においの閾値テストでは、約100倍であり有機物のにおいはほとんど匂わないことがわかった。
発明の実施の形態を図面にもとづき説明する。
図1の原料1はプラスチック、ビニール、包装用プラスチック製品、発砲スチロール、ゴム屑、繊維屑、マット、布団、紙、廃棄紙、フスマ、木、木屑、建築残材、製材工場等残材、オガ粉、モミガラ、林地残材、梱材包資、畳、を含む産業廃棄物は破砕又は粉砕加工する。図2の原料2は、プラスチック、ビニール、包装用プラスチック製品、発砲スチロール、ゴム屑、繊維屑、マット、布団、紙、廃棄紙、木、木屑、剪定枝、刈草、稲わら、を含む一般廃棄物は破砕又は粉砕加工する。図3の原料1と原料2を混合して利用した方法。図4の原料3は、食品包装加工廃棄物、食品付着包装紙、食品付着プラスチック、食品付着ビニール、食品付着発砲スチロール、食品付着木質包装物を含む産業廃棄物及び一般廃棄物を破砕及び粉砕加工する。また、原料3の包装物に食品が付着した包装加工された食品廃棄物は含水量が多いため固形燃料の原料として従来は使用できないとされてきたものであるが、破砕及び粉砕後にバクテリアを添加して発酵処理をしてから使用すれば問題なく原料として、安全で安心して固形燃料を製造することができる。又、すべてを原料として使っても良いが、これにこだわるものではない。
図1の原料1はプラスチック、ビニール、包装用プラスチック製品、発砲スチロール、ゴム屑、繊維屑、マット、布団、紙、廃棄紙、フスマ、木、木屑、建築残材、製材工場等残材、オガ粉、モミガラ、林地残材、梱材包資、畳、を含む産業廃棄物は破砕又は粉砕加工する。図2の原料2は、プラスチック、ビニール、包装用プラスチック製品、発砲スチロール、ゴム屑、繊維屑、マット、布団、紙、廃棄紙、木、木屑、剪定枝、刈草、稲わら、を含む一般廃棄物は破砕又は粉砕加工する。図3の原料1と原料2を混合して利用した方法。図4の原料3は、食品包装加工廃棄物、食品付着包装紙、食品付着プラスチック、食品付着ビニール、食品付着発砲スチロール、食品付着木質包装物を含む産業廃棄物及び一般廃棄物を破砕及び粉砕加工する。また、原料3の包装物に食品が付着した包装加工された食品廃棄物は含水量が多いため固形燃料の原料として従来は使用できないとされてきたものであるが、破砕及び粉砕後にバクテリアを添加して発酵処理をしてから使用すれば問題なく原料として、安全で安心して固形燃料を製造することができる。又、すべてを原料として使っても良いが、これにこだわるものではない。
実験例として、原料500gを破砕又は粉砕し、堆肥50〜80g、添加材20〜50gを加える。
水150〜250gの割合で、水分調整したのち攪拌して練り合わせる。
型枠に入れて成型する。
型枠から取り出して放置、自然乾燥させる。
強度試験を行った結果を表に表す。下表は、発明の方法によって製造した固形燃料の強度試験の結果をまとめたものである。
こうしてできた固形燃料に着火してみたところ、RPF及びRDFと同様に問題なく使用でき、一定の強度があることから、高炉メーカーや製紙メーカーに輸送しても安全であり崩壊することがなく十分使用に耐えることが分かった。また、現在使用されているRPF及びRDFは、原料を限定されるかもしくは食品が付着した物が使用できない、又、安全性から考えても問題になっているが、この堆肥を添加した固形燃料であれば、安全で安心して使用できる。
Claims (4)
- 産業廃棄物又は一般廃棄物のいずれかを破砕又は粉砕し、堆肥及び石灰に水を混合して固化させることを特徴とする産業廃棄物又は一般廃棄物50%〜80%と残部が堆肥と石灰からなる固形燃料の製造方法。
- 請求項1において、さらに石膏、高炉スラグおよび焼却灰の内少なくとも1種類以上を混合させたことを特徴とする請求項1記載の固形燃料の製造方法。
- 前記、包装物に食品が付着した包装加工された食品廃棄物を発酵させて前記に混合、添加したことを特徴とする固形燃料の製造方法。
- 請求項1、請求項2、請求項3、に記載された固化される際において水のかわりに、堆肥に水を浸漬してのちに得られた発酵抽出液を混合して固化させることを特徴とする固形燃料の製造方法。
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JP2007025049A JP2008189787A (ja) | 2007-02-05 | 2007-02-05 | 産業廃棄物又は一般廃棄物に堆肥を添加した固形燃料の製造方法 |
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2007
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