JPH10182602A - 新規ピロリジノン誘導体 - Google Patents

新規ピロリジノン誘導体

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JPH10182602A
JPH10182602A JP29222597A JP29222597A JPH10182602A JP H10182602 A JPH10182602 A JP H10182602A JP 29222597 A JP29222597 A JP 29222597A JP 29222597 A JP29222597 A JP 29222597A JP H10182602 A JPH10182602 A JP H10182602A
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三田  成良
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洋 長瀬
Hajime Iizuka
肇 飯塚
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貴久 小口
Kazuya Sakasai
一也 逆井
Kazutoshi Horigome
和利 堀込
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高市 三輪
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗精神病活性を有する医薬品を提供すること
にある。 【解決手段】 一般式(1)で示される化合物、その薬
学的に許容される塩、その薬学的に許容される塩の水和
物、その光学分割方法、製造中間体および本発明化合物
を有効成分として含有する抗精神病薬。 【効果】 本発明化合物、その薬学的に許容される塩、
その薬学的に許容される塩の水和物は、高い抗精神病活
性を有することから、抗精神病薬として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規ピロリジノン
誘導体に関する。詳しくは、精神分裂病、痴呆症、そう
うつ病、不安症、薬物中毒、虚血性脳疾患などの中枢神
経系疾患、免疫異常や内分泌異常に伴う疾患、消化器系
潰瘍などの疾患に対して有用な一般式(1)で表される
化合物、その薬学的に許容される塩、その薬学的に許容
される塩の水和物、その製造のための光学分割方法およ
び製造中間体に関するものである。
【0002】さらに、本発明は一般式(1)で表される
化合物、その薬学的に許容される塩およびその薬学的に
許容される塩の水和物を有効成分として含有することを
特徴とする、上記疾患の治療および/または予防剤に関
するものである。
【0003】
【従来の技術】現代社会において、精神分裂病、痴呆
症、そううつ病、不安症、薬物中毒、脳虚血による神経
細胞死などの中枢神経系疾患は、大きな問題になってお
り、これらを治療、改善あるいは予防する方法の確立へ
の要望が特に強まっている。
【0004】精神分裂病は130人に1人という高率で
発生し、特に青年期に多発する。放置すれば進行的に人
格が解体し、人間らしい自己発展機能が全く崩れてしま
い、社会的にも大きな問題である。精神分裂病の原因の
一つとしては、脳内でのドーパミン伝達異常が指摘され
ており、クロルプロマジンやハロペリドールなどのドー
パミン拮抗薬が抗精神病薬として有効であることは、こ
の指摘を裏付けるものといえる。
【0005】しかし、ドーパミン拮抗薬は、抗精神病薬
としての活性とともに、急性ジストニア、パーキンソニ
ズムのような錐体外路性副作用、特に遅発性ジスキネジ
アを高率に発現させることが知られており、使用の際の
大きな問題点となっている。
【0006】これに対して、近年、従来の作用機序とは
異なる側面からアプローチが試みられている。例えば、
シグマ受容体拮抗薬はそのひとつである。シグマ受容体
作動薬であるSKF−10047がヒトに対して精神病
様の症状を誘発することが明らかになっているので、こ
の作動薬に対する拮抗薬は抗精神病薬としての作用が期
待できる。さらに、ドーパミン受容体に対して親和性を
もたない場合、錐体外路性副作用を伴わない抗精神病薬
となることが考えられる。
【0007】また、シグマ受容体拮抗薬は、精神分裂
病、痴呆症、そううつ病、不安症、薬物中毒、脳虚血に
よる神経細胞死などの中枢神経系疾患のみならず、消化
器系疾患や免疫系疾患、あるいは喘息などにも治療効果
が期待される。ピロリジノン誘導体として、米国特許4
767759に一般式I[化3]に示す化合物
【0008】
【化3】
【0009】[式I中、R1は水素またはメチル基を表
し、R2は炭素数1〜2のアルコキシ、フッ素、塩素、
臭素、トリフルオロメチルまたは炭素数1〜4のアルキ
ルによりモノまたはジ置換されていてもよいフェニル基
またはピリジル基を表し、R3およびR4は同一または異
なっていてもよく、水素または炭素数1〜2のアルキル
基を表すか、あるいはR3およびR4の2個の基は窒素原
子と一緒になって、さらにOまたはNを別のヘテロ原子
として含有していてもよく、および場合によりメチル基
により置換されていてもよい飽和5または6員環を形成
しているか、またはこれらの基はイミダゾール環を形成
しており、そしてこのアミノアルキル基は4−または5
−位置に存在する。]が、抗痴呆活性を持つことが記載
されている。しかしシグマ受容体に関する記述、抗精神
病活性に関する記載はない。また、本発明者らは特開平
7−252219号公報に一般式II[化4]に示す化
合物
【0010】
【化4】
【0011】[式II−A中、R1は炭素数1〜12の
アルキル基、置換または無置換のフェニル基、置換また
は無置換のフェニルアルキル基を表す。kは1から2の
整数を表す。QはII−Bの構造を表し、ここで、
1、G2は水素、低級アルキル基を表し、Zは水素原
子、炭素数1〜18のアルキル基、置換アシル基、置換
カルバモイル基、フェニル基、置換フェニル基、フェニ
ルアルキル基、置換フェニルアルキル基、あるいは置換
ヘテロ環基を表す。]を開示している。さらに、本発明
者らは特開平9−40667号公報に一般式III[化
5]に示す化合物
【0012】
【化5】
【0013】[式III中、R1及びR2はそれぞれ独立
に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル
基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜3のパー
フルオロアルキル基あるいは炭素数1〜3のパーフルオ
ロアルコキシ基を示し、R3は、水素原子、水酸基、炭
素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ
基、炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基あるいは炭
素数1〜3のパーフルオロアルコキシ基、炭素数2〜5
のアルケニルオキシ基あるいは炭素数3〜5のアルキニ
ルオキシ基を示し、nは4〜7の整数を示す。]を開示
している。
【0014】シグマ受容体拮抗薬としては、リムカゾー
ル(Rimcazole)が知られているが、シグマ受
容体に対する親和性および特異性はまだ不充分である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、薬剤
としての有効性などについて、より改善された抗精神病
薬を提供することである。また本発明の他の課題は、抗
精神病薬として有用な光学活性体を効率的な光学分割方
法により製造できる方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、課題解決
のため抗精神病薬として有用な化合物について鋭意検討
を行った結果、特定構造のピロリジノン誘導体、その薬
学的に許容される塩およびその薬学的に許容される塩の
水和物において、抗精神病薬として優れた特性を有する
ことを見いだし、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明は、
【0017】[1] 一般式(1)[化6]〔式中、R
1は水素原子またはハロゲン原子を示し、R2は水素原
子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数2〜3のアルケ
ニル基または炭素数2〜3のアルキニル基を示し、nは
2〜3の整数を示す。〕で表されるピロリジノン誘導
体、その薬学的に許容される塩およびその薬学的に許容
される塩の水和物。
【0018】
【化6】
【0019】[2] 一般式(1)において、R1が塩
素または臭素、R2が炭素数1〜3のアルキル基、nが
2である[1]記載のピロリジノン誘導体、その薬学的
に許容される塩およびその薬学的に許容される塩の水和
物。
【0020】[3] 一般式(1)において、R1が塩
素、R2がメチル基、nが2である[1]記載のピロリ
ジノン誘導体、その薬学的に許容される塩およびその薬
学的に許容される塩の水和物。
【0021】[4] 一般式(2)[化7]〔式中、R
は水素原子またはハロゲン原子を示し、R2は水素原
子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数2〜3のアルケ
ニル基または炭素数2〜3のアルキニル基を示し、nは
2〜3の整数を示す。〕で表される[1]記載の光学活
性ピロリジノン誘導体、その薬学的に許容される塩およ
びその薬学的に許容される塩の水和物。
【0022】
【化7】
【0023】[5] 一般式(2)において、R1が塩
素、R2がメチル基、nが2である[4]記載の光学活
性ピロリジノン誘導体、その薬学的に許容される塩およ
びその薬学的に許容される塩の水和物。
【0024】[6] 一般式(2)において、R1が塩
素、R2がメチル基、nが2である[4]記載の光学活
性ピロリジノン誘導体の薬学的に許容される塩の二水和
物。
【0025】[7] 一般式(1)〔式中、R1は水素
原子またはハロゲン原子を示し、R2は水素原子、炭素
数1〜3のアルキル基、炭素数2〜3のアルケニル基ま
たは炭素数2〜3のアルキニル基を示し、nは2〜3の
整数を示す。〕で表されるピロリジノン誘導体のラセミ
体と光学活性マンデル酸または光学活性酒石酸よりジア
ステレオマー塩の混合物を得る工程、前記ジアステレオ
マー塩の混合物から請求項4に記載の光学活性ピロリジ
ノン誘導体のジアステレオマー塩を分離する工程および
分離されたジアステレオマー塩から請求項4に記載の光
学活性ピロリジノン誘導体を分離・回収する工程を有す
ることを特徴とする光学分割方法。
【0026】[8] 一般式(1)において、R1が塩
素、R2がメチル基、nが2である[7]記載の光学分
割方法。
【0027】[9] 一般式(2)において、R1が塩
素、R2がメチル基、nが2である[4]記載の光学活
性ピロリジノン誘導体と光学活性マンデル酸または光学
活性酒石酸とからなる[4]記載の化合物を製造するた
めの中間体としての塩。
【0028】[10] [1]〜[6]のいずれかに記
載の化合物を有効成分として含有してなる抗精神病薬。
【0029】
【発明の実施の形態】次に本発明化合物についてさらに
詳細に説明する。一般式(1)におけるR1のハロゲン
原子とは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を示し、好まし
くは塩素または臭素であり、さらに好ましくは塩素であ
る。R1の置換位置はパラ位、メタ位が好ましい。
【0030】R2の炭素数1〜3のアルキル基として
は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基などを挙げることができる。これらの中で
はメチル基、エチル基が好ましく、さらにはメチル基が
好ましい。R2の炭素数2〜3のアルケニル基として
は、例えば、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、
イソプロペニル基などを挙げることができる。
【0031】R2の炭素数2〜3のアルキニル基として
は、例えば、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロ
ピニル基などを挙げることができる。nは2〜3の整数
をとり得るが、2が好ましい。
【0032】水和物における水とは、結晶水あるいは付
着水もしくはその両方を指す。また水和物の水和数は、
0.001〜10であり、好ましくは0.001〜4、
さらに好ましくは0.001〜3である。もちろん水和
数が整数値に限定されることはない。
【0033】本発明化合物を以下の表1〜3[表1〜
3]に例示するが、本発明がそれらのみに限定されるこ
とがないのはいうまでもない。なお表中に示した化合物
は、(R)−体、(S)−体、それらの混合物(ラセミ
体を含む)を表す。
【0034】
【表1】表1
【0035】表1(続−1)
【0036】表1(続−2)
【0037】表1(続−3)
【0038】表1(続−4)
【0039】表1(続−5)
【0040】表1(続−6)
【0041】表1(続−7)
【0042】表1(続−8)
【0043】表1(続−9)
【0044】表1(続−10)
【0045】
【表2】表2
【0046】表2(続−1)
【0047】表2(続−2)
【0048】表2(続−3)
【0049】表2(続−4)
【0050】表2(続−5)
【0051】表2(続−6)
【0052】
【表3】表3
【0053】表3(続−1)
【0054】表3(続−2)
【0055】表3(続−3)
【0056】表3(続−4)
【0057】表3(続−5)
【0058】表3(続−6)
【0059】表3(続−7)
【0060】表3(続−8)
【0061】表3(続−9) 次に、本発明化合物の代表的な製造法について説明す
る。まず一般式(1)の化合物は、例えば以下の製造ル
ート1[化8]を利用して製造できる。
【0062】
【化8】 [式中、R1、R2、nは一般式(1)におけるものと同
様に定義され、Aはメチル基またはエチル基を表し、L
はハロゲン原子、トシルオキシ基またはメシルオキシ基
を表す。] 化合物(4)は、一般式(3)で表されるアニリン誘導
体とγ−ブチロラクトンを脱水縮合して製造される。こ
の反応は無溶媒で、50〜250℃、好ましくは150
〜200℃の温度条件下5〜20時間、好ましくは10
〜15時間の条件で行う。このとき必要に応じて塩酸の
ような酸触媒を加えてもよい。
【0063】化合物(5)は、化合物(4)を不活性溶
媒中、塩基存在下アルコキシカルボニル基を導入するこ
とによって製造される。反応温度は30〜200℃、好
ましくは70〜150℃で3〜20時間、さらに好まし
くは5〜15時間反応させる。用いられる不活性溶媒と
しては、例えばベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳
香族炭化水素類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキ
サン、ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエ
ーテルなどのエーテル類、メタノール、エタノール、プ
ロパノールなどのアルコール類が挙げられる。アルコキ
シカルボニル基導入の反応試剤としては、例えば炭酸ジ
メチル、炭酸ジエチル、ホスホノギ酸エチル、シュウ酸
ジエチルなどのエステル類が挙げられる。塩基として
は、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、ナトリウム
アミド、水素化ナトリウムのほか、トリエチルアミン、
トリプロピルアミン、ピリジン、1,8−ジアザビシク
ロ〔5.4.0〕ウンデセン−7(DBU)、カリウム
tert−ブトキシドなどの有機塩基などを使用でき
る。
【0064】化合物(6)は、化合物(5)を不活性溶
媒中、還元することによって製造される。反応温度は−
75〜200℃、好ましくは0〜100℃で1〜20時
間、さらに好ましくは5〜15時間反応させる。用いら
れる不活性溶媒としては、例えばベンゼン、トルエンな
どの芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエ
タン、エチレングリコールジメチルエーテルなどのエー
テル類、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジク
ロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、メタノール、
エタノールなどのアルコール類を単独もしくは混合して
使用できる。還元の反応試剤としては、例えば水素化ア
ルミニウム、水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ
素ナトリウム、水素化リチウムアルミニウムと塩化アル
ミニウムの組み合わせ、水素化ホウ素ナトリウムと塩化
カルシウムの組み合わせ、水素化ホウ素ナトリウムと塩
化アルミニウムの組み合わせなどを使用できる。
【0065】化合物(7)は、化合物(6)をチオニル
ハライドまたはリンハライドにより相当するハロメチル
化合物に、あるいはトシルハライドまたはメシルハライ
ドにより相当するトシルエステルまたはメシルエステル
に変換することによって製造される。この反応はクロロ
ホルム、ジクロロメタン、テトラヒドロフランまたは
N,N−ジメチルホルムアミドのような不活性有機溶媒
を使用して、室温から使用溶媒の沸点の間で行うのが好
ましい。中間体として生成されるハロメチル化合物ある
いはトシルエステルまたはメシルエステルは単離しても
よく、またはそのままさらに反応させることもできる。
【0066】化合物(7)を一般式(8)で表されるア
ミンと反応させると、目的とする一般式(1)の化合物
が得られる。この反応はテトラヒドロフラン、1,4−
ジオキサン、アセトニトリルまたはN,N−ジメチルホ
ルムアミド中で実施できる。反応温度は50〜150℃
であるが、個別の条件はアミンの塩基性度および沸点に
よって変わる。用いられる塩基としては、例えば炭酸カ
リウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素
ナトリウム、ナトリウムアミド、水素化ナトリウム、ト
リエチルアミン、トリプロピルアミン、ピリジン、1,
8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセン−7(D
BU)などの有機塩基などを使用できる。この反応はま
た過剰のアミン中で溶媒を使用することなく実施するこ
ともできる。
【0067】また上記反応には、必要に応じて反応促進
剤として、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウムなどのヨ
ウ化アルカリ金属化合物を添加することができる。上記
反応における一般式(7)で表される化合物と一般式
(8)で表される化合物との使用割合は、特に限定され
ないが、通常前者に対し後者を等モル以上、好ましくは
等モル〜5倍モルとすればよい。一般式(8)で表され
る化合物は、例えば以下の製造ルート2[化9]を利用
して得ることができる。
【0068】
【化9】
【0069】[式中、R2、nは一般式(1)における
ものと同様に定義され、Xは塩素、臭素またはヨウ素を
示す。] 式(9)で表されるホルミルピペラジンと一般式(1
0)で表されるハライドとをアルコールなどの溶媒中
で、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどの塩基の存在
下、30〜150℃、好ましくは50〜100℃で1〜
15時間、さらに好ましくは3〜10時間反応させ、一
般式(11)の化合物を得る。上記反応におけるホルミ
ルピペラジンと一般式(10)で表される化合物との使
用割合は、前者に対し後者を等モル〜2倍モル、好まし
くは等モルである。
【0070】化合物(11)をメタノールなどの溶媒
中、塩酸/1,4−ジオキサンなどの酸、あるいは水酸
化ナトリウムなどの塩基により保護基を外し、一般式
(8)の化合物を得る。
【0071】また一般式(8)で表される化合物は、t
ert−ブトキシカルボニル基などでアミノ基を保護し
たヒドロキシアルキルピペラジンとハロゲン化アルキル
を塩基の存在下反応させた後、脱保護することによって
も製造できる。アルキル化に使用される塩基としては、
ナトリウムアミド、炭酸カリウム、トリエチルアミン、
水酸化ナトリウム、酸化バリウム、酸化銀、水素化ナト
リウムなどが挙げられる。また溶媒としては、ジメチル
スルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、1,2
−ジメトキシエタン、テトラヒドロフランが使用され
る。反応は0℃から溶媒の沸点の範囲で実施され、反応
時間は、数十分から24時間である。
【0072】以上のようにして得られた一般式(1)の
化合物のラセミ体から、光学分割剤を用いて、光学活性
体である一般式(2)の化合物を単離することができ
る。この光学分割は、ピロリジノン誘導体のラセミ体に
光学分割剤を反応させてジアステレオマー塩を形成さ
せ、各ジアステレオマー塩の溶解度の差を利用して、目
的とする光学活性ピロリジノン誘導体を得る方法によっ
て行うことができる。
【0073】ここで使用する光学分割剤としては、光学
活性ジベンゾイル酒石酸、光学活性10−カンファース
ルホン酸、光学活性ジ−p−トルオイル酒石酸、光学活
性酒石酸、光学活性チアゾリジン−4−カルボン酸、光
学活性3−フェニル乳酸、光学活性マンデル酸、光学活
性カンファー酸、光学活性3−ブロモカンファー−8−
スルホン酸、光学活性ピログルタミン酸、光学活性2’
−ニトロタルトラニル酸、光学活性リンゴ酸、光学活性
N−アセチルフェニルグリシン、光学活性N−アセチル
フェニルアラニン、光学活性カンファン酸などが挙げら
れる。
【0074】これらの中では、光学活性マンデル酸、光
学活性酒石酸、光学活性ジベンゾイル酒石酸、光学活性
ジ−p−トルオイル酒石酸が好適であり、好ましくは光
学活性マンデル酸、光学活性酒石酸が挙げられる。
【0075】光学分割剤の使用量は、ラセミ体のピロリ
ジノン誘導体に対して0.5〜2.0倍モル、好ましく
は0.9〜1.1倍モルである。溶媒としては、アセト
ン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、1,4−ジ
オキサン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸プロピル、メ
タノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどが
挙げられる。またこれらの溶媒を混合して用いてもかま
わない。ジアステレオマー塩の起晶は0〜50℃、好ま
しくは10〜30℃である。
【0076】かくして生成したジアステレオマー塩を濾
別することにより、光学純度の高い(R)体あるいは
(S)体を得ることができるが、さらに光学純度を高め
たい場合は再結晶を数回繰り返せばよい。再結晶溶媒は
特に限定されないが、酢酸エチル、エタノール、メタノ
ールなどが好ましい。
【0077】ジアステレオマー塩から目的とする光学活
性体を得るにはジアステレオマー塩を水に溶解または懸
濁させ、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナト
リウム、炭酸水素ナトリウムなどの塩基を作用させて脱
塩させ、生成した光学活性ピロリジノン誘導体を濾取あ
るいは抽出することにより容易に実施できる。
【0078】本発明の一般式(1)の化合物は、通常の
薬理的に許容される酸と容易に塩を形成し得る。その酸
としては、例えば塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝
酸、硫酸、燐酸などの無機酸、酢酸、フマル酸、マレイ
ン酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、トリフルオロ酢
酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエ
ンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、光学活性乳酸、光
学活性マンデル酸、光学活性カンファン酸、光学活性カ
ンファー酸、光学活性酒石酸、光学活性ベンゾイル酒石
酸、光学活性ジベンゾイル酒石酸、またはアミノ酸など
の有機酸が挙げられる。
【0079】なお一塩基酸、二塩基酸を使用した場合、
塩の組成比(一般式(1)の化合物のフリー体と酸との
比)が、1:1である化合物および1:2である化合物
をそれぞれ別々に製造することができる。
【0080】光学活性な一般式(1)の化合物の塩を医
薬として使用する際、その塩が光学活性マンデル酸塩ま
たは光学活性酒石酸塩の場合、光学分割剤として光学活
性マンデル酸または光学活性酒石酸を使用して光学分割
することにより、ジアステレオマー塩の脱塩工程および
光学活性マンデル酸または光学活性酒石酸との造塩工程
を経ることなく製造することが可能である。
【0081】一般式(1)の化合物の塩の水和物は、そ
れぞれの塩を10〜80℃、好ましくは20〜60℃、
さらに好ましくは25〜40℃の温度下、相対湿度50
〜90%、好ましくは60〜80%の条件で、3時間〜
1週間、好ましくは6時間〜2日間、放置することによ
り製造できる。
【0082】また含水溶媒中で塩を形成させるか、ある
いは含水溶媒中で再結晶することによっても製造でき
る。これらの塩およびこれらの塩の水和物についても、
フリー体の一般式(1)の化合物と同様に、本発明の有
効成分化合物として用いることができる。
【0083】こうして得られる有効成分化合物は、抗精
神病薬として有効であり、これらは一般的な医薬製剤の
形態で用いられる。製剤は通常使用される充填剤、増量
剤、結合剤、付湿剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤など
の希釈剤あるいは賦形剤を用いて調製される。この医薬
製剤としては各種の形態が治療目的に応じて選択でき、
その代表的なものとして錠剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁
剤、乳剤、顆粒剤、カプセル剤、坐剤および注射剤(液
剤、懸濁剤など)が挙げられる。
【0084】錠剤の形態に成形するに際しては、担体と
してこの分野で従来よりよく知られている各種のものを
広く使用することができる。その例としては、乳糖、白
糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、デンプン、炭酸カルシ
ウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸などの賦形
剤、水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブド
ウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、カルボキシメチル
セルロース、セラック、メチルセルロース、リン酸カリ
ウム、ポリビニルピロリドンなどの結合剤、
【0085】乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カ
ンテン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリ
オキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル
硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプ
ン、乳糖などの崩壊剤、白糖、ステアリン酸、カカオバ
ター、水素添加植物油などの崩壊抑制剤、第4級アンモ
ニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウムなどの吸収促進
剤、グリセリン、デンプンなどの保湿剤、デンプン、乳
糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸などの
吸着剤、タルク、ステアリン酸塩、ホウ酸末、ポリエチ
レングリコールなどの滑沢剤などを使用できる。さらに
錠剤は必要に応じ通常の剤皮を施した錠剤、例えば糖衣
錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコーティング
錠あるいは二層錠、多層錠とすることができる。
【0086】丸剤の形態に成形するに際しては、担体と
して従来この分野で公知のものを広く使用できる。その
例としては、ブドウ糖、乳糖、デンプン、カカオ脂、硬
化植物油、カオリン、タルクなどの賦形剤、アラビアゴ
ム末、トラガント末、ゼラチンなどの結合剤、カルメロ
ースカルシウム、カンテンなどの崩壊剤が挙げられる。
【0087】坐剤の形態に成形するに際しては、担体と
して従来この分野で公知のものを広く使用できる。その
例としては、例えばポリエチレングリコール、カカオ
脂、高級アルコール、高級アルコールのエステル類、ゼ
ラチン、半合成グリセライドなどを挙げることができ
る。カプセル剤は常法に従い、通常有効成分化合物を上
記で例示した各種の担体と混合して硬質ゼラチンカプセ
ル、軟質カプセルなどに充填して調製される。
【0088】注射剤として調製する場合、液剤、乳剤お
よび懸濁剤は殺菌され、かつ血液と等張であることが好
ましく、これらの形態に成形するに際しては、希釈剤と
してこの分野において慣用されているもの、例えば水、
エタノール、マクロゴール、プロピレングリコール、エ
トキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシ化イソ
ステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステル類などを使用できる。なお、この場合等
張性の溶液を調製するのに充分な量の食塩、ブドウ糖あ
るいはグリセリンを医薬製剤中に含有させてもよく、ま
た通常の溶解補助剤、緩衝剤、無痛化剤などを添加して
もよい。
【0089】さらに必要に応じて着色剤、保存剤、香
料、風味剤、甘味剤などや他の医薬品を医薬製剤中に含
有させることもできる。本発明のこれらの医薬製剤中に
含有されるべき有効成分化合物の量としては、特に限定
されずに広範囲から適宜選択されるが、通常製剤組成物
中に約1〜70重量%、好ましくは約5〜50重量%と
するのがよい。
【0090】本発明のこれら医薬製剤の投与方法は特に
制限はなく、各種製剤形態、患者の年齢、性別その他の
条件、疾患の程度に応じた方法で投与される。例えば錠
剤、丸剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤およびカプセル
剤の場合には、経口投与される。また注射剤の場合に
は、単独でまたはブドウ糖、アミノ酸などの通常の補液
と混合して静脈内投与され、さらに必要に応じて単独で
筋肉内、皮下もしくは腹腔内投与される。坐剤の場合は
直腸内投与される。
【0091】本発明のこれら医薬製剤の投与量は、用
法、患者の年齢、性別その他の条件、疾患の程度により
適宜選択されるが、通常有効成分化合物の量が一日当た
り体重1kg当たり、約0.0001〜50mg程度とするのが
よい。また投与単位形態の製剤中には有効成分化合物が
約0.001〜1,000mgの範囲で含有されるのが望ましい。
【0092】本発明化合物は、薬理試験に用いた有効性
を示した用量において、重篤な副作用および死亡は観察
されなかった。
【0093】
【実施例】以下に、本発明の化合物の製造例、製剤例お
よび評価例を記載するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。 製造例1 1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2−メトキ
シエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2−ピロリ
ジノンの製造(表1の化合物番号146のラセミ体) (1) 1−(4−クロロフェニル)−2−ピロリジノ
ンの合成 p−クロロアニリン372gとγ−ブチロラクトン25
1gとを混合し、塩酸75mlを加えた。徐々に加温
し、内温110〜115℃で9時間還流した。さらに還
流液を除きながら内温を徐々に上げ、140℃で8時間
反応し、還流液(約80ml)を留出させた。内温を7
0℃まで冷却後、酢酸エチル2000mlに溶かし、
水、炭酸ナトリウム水溶液、水の順にて洗浄した。硫酸
マグネシウムで乾燥後、約1000mlまで濃縮して析
出晶を濾取した。濾液をさらに約200mlまで濃縮
し、析出晶を先のものと合わせ酢酸エチルで洗浄した。
これを減圧乾燥し、目的物347gを得た。1 H NMR(CDCl3,δppm):2.17(2
H,quintet),2.61(2H,t),3.8
3(2H,t),7.32(2H,d),7.58(2
H,d)
【0094】(2) 1−(4−クロロフェニル)−3
−エトキシカルボニル−2−ピロリジノンの合成 水素化ナトリウム(60%油性)25gのテトラヒドロ
フラン(100ml)懸濁液に炭酸ジエチル37gを加
え、還流下1−(4−クロロフェニル)−2−ピロリジ
ノン52.0gのテトラヒドロフラン(150ml)溶
液を約1.5時間かけて滴下した。4.5時間還流した
後、冷却し、氷水中に注意深くあけた。希塩酸で弱アル
カリ性とし、酢酸エチル300mlで抽出した。有機層
を水、重曹水、水の順にて洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、濃縮して油状物を得た。n−ヘキサン20
0mlを加えて析出した結晶を濾取した。次にn−ヘキ
サンで洗浄し、減圧乾燥して目的物60gを得た。1 H NMR(CDCl3,δppm):1.32(3
H,t),2.35−2.61(2H,m),3.60
−3.66(1H,m),3.75−3.86(1H,
m),3.89−4.07(1H,m),4.26(2
H,q),7.33(2H,d),7.58(2H,
d)
【0095】(3) 1−(4−クロロフェニル)−3
−ヒドロキシメチル−2−ピロリジノンの合成 1−(4−クロロフェニル)−3−エトキシカルボニル
−2−ピロリジノン30.0gおよび無水塩化カルシウ
ム15gのメタノール(150ml)溶液に、氷冷下、
水素化ホウ素ナトリウム3.9gを分割装入した。反応
終了後、濃縮し、水と酢酸エチルを加え、希塩酸で酸性
にした。分液して得た有機層を水洗し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。濃縮後、n−ヘキサン−エチルエー
テルにて結晶化させた。結晶を濾取後、n−ヘキサンと
ジエチルエーテルの混合溶媒で洗浄し、減圧乾燥して目
的物23.3gを得た。1 H NMR(CDCl3,δppm):1.94−2.
09(1H,m),2.23−2.35(1H,m),
2.83−2.94(1H,m),2.99(1H,b
s),3.75−3.89(3H,m),3.94−
4.00(1H,m),7.33(2H,dd),7.
59(2H,dd)
【0096】(4) 1−(4−クロロフェニル)−3
−メシルオキシメチル−2−ピロリジノンの合成 1−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシメチル−
2−ピロリジノン23.2gおよびトリエチルアミン1
2.5gのジクロロメタン(200ml)溶液に、氷冷
下、メタンスルホニルクロリド14.0gを滴下した。
2時間反応後、水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶液を濃縮して結晶化させ、ジエチルエーテルにて
スラッジした。濾取後さらにジエチルエーテルで洗浄
し、減圧乾燥して目的物29.8gを得た。1 H NMR(CDCl3,δppm):2.16−2.
50(2H,m),2.87−3.18(4H,m),
3.77−3.87(2H,m),4.43−4.67
(2H,m),7.34(2H,d),7.58(2
H,d)
【0097】(5) 1−ホルミル−4−(2−メトキ
シエチル)ピペラジンの合成 N−ホルミルピペラジン37.1gおよび無水炭酸ナト
リウム37.1gのメタノール(50ml)溶液に、メ
トキシエチルブロミド53.15gを滴下し、3.5時
間還流した。室温まで冷却後、不溶物を濾去し、濾液を
濃縮した。濾液に水、クロロホルムを加えて分液し有機
層を得た。水層をクロロホルムで抽出し、先の有機層と
合わせて無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して目的
物57.2gを得た。1 H NMR(CDCl3,δppm):2.45−2.
54(4H,m),2.59−2.63(2H,m),
3.35−3.43(2H,m),3.36(3H,
s),3.50−3.61(4H,m),8.02(1
H,s)
【0098】(6) 1−(2−メトキシエチル)ピペ
ラジン二塩酸塩の合成 1−ホルミル−4−メトキシエチルピペラジン57.2
gのメタノール(100ml)溶液に、4N−塩酸/
1,4−ジオキサン180mlを1.5時間かけて滴下
した。室温で1時間攪拌後結晶を濾取し、イソプロピル
エーテルで洗浄、減圧乾燥して、目的物68.8gを得
た。
【0099】(7) 1−(2−メトキシエチル)ピペ
ラジンの合成 1−メトキシエチルピペラジン二塩酸塩68.8gの水
溶液(50ml)に、水酸化ナトリウム33.0gの水
溶液(100ml)を滴下した。クロロホルムで抽出、
無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、溶媒を溜去して目的
物41.3gを得た。1 H NMR(CDCl3,δppm):1.80(1
H,s),2.47−2.60(6H,m),2.90
−2.94(4H,m),3.36(3H,s),3.
52(2H,t)
【0100】(8) 1−(4−クロロフェニル)−3
−(4−(2−メトキシエチル)ピペラジン−1−イ
ル)メチル−2−ピロリジノンの合成 1−(4−クロロフェニル)−3−メシルオキシメチル
−2−ピロリジノン18.5gおよび1−(2−メトキ
シエチル)ピペラジン17.6gのアセトニトリル(5
0ml)溶液にトリエチルアミン8.0gを加え、4時
間加熱還流した。反応混合物を濃縮後、水を加えて析出
した結晶を濾取し、減圧乾燥して目的物18.5gを得
た。 融点:103−105℃1 H NMR(CDCl3,δppm):2.01−2.
12(1H,m),2.29−2.62(12H,
m),2.78−2.94(2H,m),3.35(3
H,s),3.51(2H,t),3.74−3.80
(2H,m),7.32(2H,d),7.59(2
H,d)
【0101】製造例2 1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2−メトキ
シエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2−ピロリ
ジノン二塩酸塩の製造(表2の化合物番号50のラセミ
体) 1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2−メトキ
シエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2−ピロリ
ジノン1.41gのメタノール(10ml)溶液に、4
N塩酸/1,4−ジオキサンを加えて酸性にした。析出
した結晶を濾取後、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧乾
燥して目的物1.62gを得た。 融点:261−262℃1 H NMR(DMSO,δppm):2.00−2.
12(1H,m),2.55(1H,m),3.31
(3H,s),3.31−3.84(17H,m),
7.46(2H,d),7.72(2H,d)
【0102】製造例3 1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2−ヒドロ
キシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2−ピロ
リジノンの製造(表1の化合物番号145のラセミ体) 1−(4−クロロフェニル)−3−メシルオキシメチル
−2−ピロリジノンと1−ヒドロキシエチルピペラジン
を原料とし、製造例1(8)と同様の方法で製造した。 融点:130−131℃1 H NMR(CDCl3,δppm):2.01−2.
13(1H,m),2.30−2.93(14H,
m),3.61(2H,t),3.75−3.80(2
H,m),7.29−7.35(2H,m),7.56
−7.62(2H,m)
【0103】製造例4 1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2−ヒドロ
キシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2−ピロ
リジノン二塩酸塩の製造(表2の化合物番号49のラセ
ミ体) 製造例2と同様の方法で製造した。 融点:269.6−271.3℃1 H NMR(D2O,δppm):2.03−2.15
(1H,m),2.50−2.60(1H,m),3.
37−3.59(4H,m),3.69−4.04(1
3H,m),7.48(4H,s)
【0104】製造例5 1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(3−ヒドロ
キシプロピル)ピペラジン−1−イル)メチル−2−ピ
ロリジノンの製造(表1の化合物番号157のラセミ
体) (1) 1−(3−ヒドロキシプロピル)ピペラジンの
合成 ホルミルピペラジンと3−ブロモ−1−プロパノールを
出発物質とし、製造例1(5)〜(7)と同様の方法で
製造した。1 H NMR(CDCl3,δppm):1.67−1.
84(2H,m),2.32−2.52(2H,m),
2.59−2.67(4H,m),2.88−2.94
(4H,m),3.77−3.82(2H,m)
【0105】(2) 1−(4−クロロフェニル)−3
−(4−(3−ヒドロキシプロピル)ピペラジン−1−
イル)メチル−2−ピロリジノンの合成 1−(4−クロロフェニル)−3−メシルオキシメチル
−2−ピロリジノンと1−ヒドロキシプロピルピペラジ
ンを原料とし、製造例1(8)と同様の方法で製造し
た。1 H NMR(CDCl3,δppm):1.66−1.
86(2H,m),1.92−2.14(1H,m),
2.29−2.41(1H,m),2.43−2.66
(11H,m),2.76−2.96(2H,m),
3.75−3.82(4H,m),7.32(2H,
d),7.59(2H,d)
【0106】製造例6 1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(3−ヒドロ
キシプロピル)ピペラジン−1−イル)メチル−2−ピ
ロリジノン二塩酸塩の製造(表2の化合物番号61のラ
セミ体) 製造例2と同様の方法で製造した。 融点:263.8−264.2℃1 H NMR(D2O,δppm):1.98−2.14
(3H,m),2.48−2.60(1H,m),3.
32−4.04(17H,m),7.48(4H,s)
【0107】製造例7 1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2−エトキ
シエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2−ピロリ
ジノンの製造(表1の化合物番号147のラセミ体) (1) 1−(2−エトキシエチル)ピペラジンの合成 ホルミルピペラジンと2−ブロモエチルエチルエーテル
を出発物質とし、製造例1(5)〜(7)と同様の方法
で製造した。1 H NMR(CDCl3,δppm):1.19(3
H,t),2.46−2.49(2H,m),2.55
−2.61(4H,m),2.88−2.92(4H,
m),3.45−3.59(4H,m)
【0108】(2) 1−(4−クロロフェニル)−3
−(4−(2−エトキシエチル)ピペラジン−1−イ
ル)メチル−2−ピロリジノンの合成 1−(4−クロロフェニル)−3−メシルオキシメチル
−2−ピロリジノンと1−エトキシエチルピペラジンを
原料とし、製造例1(8)と同様の方法で製造した。1 H NMR(CDCl3,δppm):1.20(3
H,t),1.98−2.16(1H,m),2.29
−2.41(1H,m),2.49−2.61(11
H,m),2.77−2.93(2H,m),3.46
−3.58(4H,m),3.74−3.80(2H,
m),7.32(2H,d),7.59(2H,d)
【0109】製造例8 1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2−エトキ
シエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2−ピロリ
ジノン二塩酸塩の製造(表2の化合物番号51のラセミ
体) 製造例2と同様の方法で製造した。 融点:261.0−261.4℃1 H NMR(D2O,δppm):1.21(3H,
t),1.99−2.15(1H,m),2.50−
2.61(1H,m),3.34−3.46(1H,
m),3.53−4.13(18H,m),7.48
(4H,s)
【0110】製造例9 1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2−(2−
プロピニルオキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)メ
チル−2−ピロリジノンの製造(表1の化合物番号15
6のラセミ体) (1) 1−tert−ブトキシカルボニル−4−(2
−ヒドロキシエチル)ピペラジンの合成 1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン10.00g
の1,4−ジオキサン(70ml)溶液中に、二炭酸ジ
−tert−ブチル16.43gの1,4−ジオキサン
(30ml)溶液を室温攪拌しながら滴下した。反応終
了後、濃縮残渣にn−ヘキサンを加え、固体を濾取、乾
燥して目的物14.11gを得た。
【0111】(2) 1−tert−ブトキシカルボニ
ル−4−(2−(2−プロピニル)エチル)ピペラジン
の合成 還流した水素化ナトリウム1.67gのテトラヒドロフ
ラン(20ml)溶液に、1−tert−ブトキシカル
ボニル−4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン9.
00gのテトラヒドロフラン(15ml)溶液を滴下
し、さらにプロパルギルブロミド5.63gを滴下し
た。反応終了後濃縮し、氷水にあけ、酢酸エチルで抽出
した。有機層を無水マグネシウムで乾燥後、溶媒を溜去
して目的物10.70gを得た。
【0112】(3) 1−(2−(2−プロピニルオキ
シ)エチル)ピペラジン二塩酸塩の合成 1−tert−ブトキシカルボニル−4−(2−(2−
プロピニル)エチル)ピペラジン10.70gの1,4
−ジオキサン溶液に4N塩酸/1,4−ジオキサンを加
え、60℃で攪拌した。反応終了後、濃縮残渣にジエチ
ルエーテルを加え、固体を濾取、乾燥して目的物11.
83gを得た。
【0113】(4) 1−(2−(2−プロピニルオキ
シ)エチル)ピペラジンの合成 1−(2−(2−プロピニルオキシ)エチル)ピペラジ
ン二塩酸塩11.83gの水溶液(10ml)に水酸化
ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機
層を無水マグネシウムで乾燥後、溶媒を溜去して目的物
3.09gを得た。1 H NMR(CDCl3,δppm):2.42(1
H,t),2.41−2.49(2H,m),2.60
(4H,t),2.91(4H,t),3.67(2
H,t),4.18(2H,d)
【0114】(5) 1−(4−クロロフェニル)−3
−(4−(2−(2−プロピニルオキシ)エチル)ピペ
ラジン−1−イル)メチル−2−ピロリジノンの合成 1−(4−クロロフェニル)−3−メシルオキシメチル
−2−ピロリジノンと1−(2−(2−プロピニルオキ
シ)エチル)ピペラジンを原料とし、製造例1(8)と
同様の方法で製造した。1 H NMR(CDCl3,δppm):1.94−2.
12(1H,m),2.29−2.39(1H,m),
2.42(1H,t),2.53−2.74(11H,
m),2.78−2.94(2H,m),3.65−
3.71(2H,m),3.74−3.80(2H,
m),4.18(2H,d),7.32(2H,d),
7.59(2H,d)
【0115】製造例10 1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2−(2−
プロピニルオキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)メ
チル−2−ピロリジノン二塩酸塩の製造(表2の化合物
番号60のラセミ体) 製造例2と同様の方法で製造した。 融点:246.2−247.0℃1 H NMR(D2O,δppm):1.99−2.14
(1H,m),2.48−2.60(1H,m),2.
95(1H,t),3.32−3.49(1H,m),
3.51−4.23(16H,m),4.29(2H,
d),7.48(4H,s)
【0116】製造例11 1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(3−メトキ
シプロピル)ピペラジン−1−イル)メチル−2−ピロ
リジノンの製造(表1の化合物番号158のラセミ体) (1) 1−(3−メトキシプロピル)ピペラジンの合
成 1−ピペラジンプロパノールを出発物質とし、製造例9
(1)〜(4)と同様の方法で製造した。1 H NMR(CDCl3,δppm):1.72−1.
82(2H,m),2.37−2.43(6H,m),
2.89(4H,t),3.33(3H,s),3.4
2(2H,t)
【0117】(2) 1−(4−クロロフェニル)−3
−(4−(3−メトキシプロピル)ピペラジン−1−イ
ル)メチル−2−ピロリジノンの合成 1−(4−クロロフェニル)−3−メシルオキシメチル
−2−ピロリジノンと1−(3−メトキシプロピル)ピ
ペラジンを原料とし、製造例1(8)と同様の方法で製
造した。1 H NMR(CDCl3,δppm):1.71−1.
82(2H,m),2.01−2.12(1H,m),
2.29−2.73(12H,m),2.78−2.9
3(2H,m),3.33(3H,s),3.42(2
H,t),3.74−3.82(2H,m),7.32
(2H,d),7.59(2H,d)
【0118】製造例12 1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(3−メトキ
シプロピル)ピペラジン−1−イル)メチル−2−ピロ
リジノン二塩酸塩の製造(表2の化合物番号62のラセ
ミ体) 製造例2と同様の方法で製造した。 融点:264.1−265.0℃1 H NMR(D2O,δppm):2.02−2.14
(3H,m),2.49−2.60(1H,m),3.
37(3H,s),3.32−4.04(17H,
m),7.48(4H,s)
【0119】製造例13 1−(3−クロロフェニル)−3−(4−(2−メトキ
シエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2−ピロリ
ジノンの製造(表1の化合物番号122のラセミ体) (1) 1−(3−クロロフェニル)−3−メシルオキ
シメチル−2−ピロリジノンの合成 m−クロロアニリンとγ−ブチロラクトンを出発物質と
し、製造例1(1)〜(4)と同様の方法で製造した。1 H NMR(CDCl3,δppm):2.17−2.
32(1H,m),2.36−2.48(1H,m),
2.99−3.08(1H,m),3.06(3H,
s),3.82−3.87(2H,m),4.48−
4.52(1H,m),4.58−4.63(1H,
m),7.10−7.13(1H,m),7.20−
7.34(1H,m),7.50−7.54(1H,
m),7.69−7.70(1H,m)
【0120】(2) 1−(3−クロロフェニル)−3
−(4−(2−メトキシエチル)ピペラジン−1−イ
ル)メチル−2−ピロリジノンの合成 1−(3−クロロフェニル)−3−メシルオキシメチル
−2−ピロリジノンと1−(2−メトキシエチル)ピペ
ラジンを原料とし、製造例1(8)と同様の方法で製造
した。1 H NMR(CDCl3,δppm):1.98−2.
25(1H,m),2.30−2.42(1H,m),
2.53−2.65(11H,m),2.78−2.9
4(2H,m),3.35(3H,s),3.49−
3.54(2H,m),3.71−3.84(2H,
m),7.10−7.13(1H,m),7.25−
7.31(1H,m),7.54−7.58(1H,
m),7.67−7.69(1H,m)
【0121】製造例14 1−(3−クロロフェニル)−3−(4−(2−メトキ
シエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2−ピロリ
ジノン二塩酸塩の製造(表2の化合物番号2のラセミ
体) 製造例2と同様の方法で製造した。 融点:227.6−228.1℃1 H NMR(D2O,δppm):2.02−2.14
(1H,m),2.49−2.60(1H,m),3.
33−3.46(1H,m),3.42(3H,s),
3.49−3.57(3H,m),3.67−4.04
(13H,m),7.32−7.38(1H,m),
7.41−7.48(2H,m),7.61(1H,
s)
【0122】製造例15 1−(4−ブロモフェニル)−3−(4−(2−メトキ
シエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2−ピロリ
ジノンの製造(表1の化合物番号218のラセミ体) (1) 1−(4−ブロモフェニル)−3−メシルオキ
シメチル−2−ピロリジノンの合成 p−ブロモアニリンとγ−ブチロラクトンを出発物質と
し、製造例1(1)〜(4)と同様の方法で製造した。 融点:120−123℃
【0123】(2) 1−(4−ブロモフェニル)−3
−(4−(2−メトキシエチル)ピペラジン−1−イ
ル)メチル−2−ピロリジノンの合成 1−(4−ブロモフェニル)−3−メシルオキシメチル
−2−ピロリジノンと1−(2−メトキシエチル)ピペ
ラジンを原料とし、製造例1(8)と同様の方法で製造
した。1 H NMR(CDCl3,δppm):1.98−2.
12(1H,m),2.29−2.41(1H,m),
2.53−2.63(11H,m),2.78−2.9
4(2H,m),3.35(3H,s),3.51(2
H,t),3.74−3.82(2H,m),7.46
(2H,d),7.54(2H,d)
【0124】製造例16 1−(4ブロモフェニル)−3−(4−(2−メトキシ
エチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2−ピロリジ
ノン二塩酸塩の製造(表2の化合物番号146のラセミ
体) 製造例2と同様の方法で製造した。 融点:272.1−272.6℃1 H NMR(DMSO,δppm):1.99−2.
07(1H,m),3.05−3.84(18H,
m),3.31(3H,s),7.58(2H,d),
7.66(2H,d)
【0125】製造例17 1−(3−ブロモフェニル)−3−(4−(2−メトキ
シエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2−ピロリ
ジノンの製造(表1の化合物番号194のラセミ体) (1) 1−(3−ブロモフェニル)−3−メシルオキ
シメチル−2−ピロリジノンの合成 m−ブロモアニリンとγ−ブチロラクトンを出発物質と
し、製造例1(1)〜(4)と同様の方法で製造した。1 H NMR(CDCl3,δppm):2.21−2.
39(1H,m),2.41−2.48(1H,m),
2.83−3.06(1H,m),3.07(3H,
s),3.82−3.87(2H,m),4.48−
4.53(1H,m),4.58−4.64(1H,
m),7.22−7.33(2H,m),7.57−
7.61(1H,m),7.82−7.84(1H,
m)
【0126】(2) 1−(3−ブロモフェニル)−3
−(4−(2−メトキシエチル)ピペラジン−1−イ
ル)メチル−2−ピロリジノンの合成 1−(3−ブロモフェニル)−3−メシルオキシメチル
−2−ピロリジノンと1−(2−メトキシエチル)ピペ
ラジンを原料とし、製造例1(8)と同様の方法で製造
した。1 H NMR(CDCl3,δppm):2.01−2.
12(1H,m),2.34−2.60(12H,
m),2.78−2.94(2H,m),3.35(3
H,s),3.48−3.53(2H,m),3.74
−3.80(2H,m),7.19−7.28(2H,
m),7.59−7.64(1H,m),7.81(1
H,d)
【0127】製造例18 1−(3−ブロモフェニル)−3−(4−(2−メトキ
シエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2−ピロリ
ジノン二塩酸塩の製造(表2の化合物番号98のラセミ
体) 製造例2と同様の方法で製造した。 融点:237.8−238.8℃1 H NMR(DMSO,δppm):2.04(1
H,m),3.31(3H,s),3.31−3.86
(18H,m),7.36−7.37(2H,m),
7.60−7.62(1H,m),8.00(1H,
s)
【0128】製造例19 (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン(R)−(−)−マンデル酸塩の製造
(表3の化合物番号148の(R)−体) 加熱した1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン66.6gの酢酸エチル(350ml)
溶液に、加熱した(R)−(−)−マンデル酸の酢酸エ
チル(120ml)溶液を加えた。冷却後析出した結晶
を濾取して酢酸エチルで洗浄し、減圧乾燥して目的物3
6.4gを得た。 融点:137−138℃ 鏡像異性体過剰率 99%ee以上(HPLC面積比よ
り算出)
【0129】なお鏡像異性体過剰率は、キラルカラムを
用いた液体クロマトグラフィーによりピーク面積から算
出した。以下も同様である。1 H NMR(DMSO,δppm):1.83−1.
97(1H,m),2.19−2.97(14H,
m),3.23(3H,s),3.41−3.48(2
H,m),3.70−3.81(2H,m),4.94
(1H,s),7.21−7.38(5H,m),7.
41(2H,d),7.69(2H,d)
【0130】製造例20 (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノンの製造(表1の化合物番号146の
(R)−体) エタノール(100ml)にて再結晶した(R)−1−
(4−クロロフェニル)−3−(4−(2−メトキシエ
チル)ピペラジン−1−イル)メチル−2−ピロリジノ
ン(R)−(−)−マンデル酸塩30.5gを水(30
0ml)に溶解し、炭酸ナトリウムで脱塩後、酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、濃縮して目的物19.5gを得た。
【0131】融点:102−103℃ 旋光性:+ 鏡像異性体過剰率 99%ee以上1 H NMR(CDCl3,δppm):2.04(1
H,m),2.35(1H,m),2.4−2.7(1
1H,m),2.81(1H,m),2.91(1H,
dd),3.35(3H,s),3.51(2H,
t),3.77(2H,m),7.32(2H,d),
7.59(2H,d)
【0132】本化合物は、以下の方法でも合成できる。 1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2−メトキ
シエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2−ピロリ
ジノン351mgのエタノール(6ml)溶液にL−酒
石酸150mgのエタノール(1.5ml)溶液を加え
た。析出した固体を炭酸ナトリウム水溶液で脱塩して目
的物を得た。 鏡像異性体過剰率 25%ee
【0133】製造例21 (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン二塩酸塩の製造(表2の化合物番号50
の(R)−体) (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン18.7gのメタノール(130ml)
溶液に、4N塩酸/1,4−ジオキサンを加えて酸性に
した。析出した結晶を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄
し、減圧乾燥して目的物22.6gを得た。 融点:252−253℃(分解) 旋光性:− 鏡像異性体過剰率 99%ee以上1 H NMR(D2O,δppm):2.06(1H,
m),2.52(1H,m),3.41(3H,s),
3.32−4.03(17H,m),7.48(4H,
s)
【0134】製造例22 (S)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン(S)−(+)−マンデル酸塩の製造
(表3の化合物番号156の(S)−体) 1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2−メトキ
シエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2−ピロリ
ジノン352mgの酢酸エチル(3ml)溶液に、加熱
条件下(S)−(+)−マンデル酸152mgを加え
た。冷却して析出した結晶を濾取し、減圧乾燥して目的
物180mgを得た。1 H NMR(DMSO,δppm):1.83−1.
97(1H,m),2.19−2.97(14H,
m),3.23(3H,s),3.41−3.48(2
H,m),3.70−3.81(2H,m),4.94
(1H,s),7.21−7.38(5H,m),7.
41(2H,d),7.69(2H,d)
【0135】製造例23 (S)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノンの製造(表1の化合物番号146の
(S)−体) (S)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン(S)−(+)−マンデル酸塩180m
gを水(2ml)に溶解し、炭酸ナトリウムで脱塩後、
酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウム
で乾燥後、濃縮して目的物120mgを得た。 融点:105−106℃ 旋光性:− 鏡像異性体過剰率 92%ee1 H NMR(CDCl3,δppm):2.01−2.
12(1H,m),2.30−2.63(12H,
m),2.78−2.94(2H,m),3.35(3
H,s),3.51(2H,t),3.74−3.80
(2H,m),7.30−7.35(2H,m),7.
56−7.62(2H,m)
【0136】製造例24 (S)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン二塩酸塩の製造(表2の化合物番号50
の(S)−体) (S)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン1.0gのエタノール(50ml)溶液
に、4N塩酸/1,4−ジオキサンを加えて酸性にし
た。析出した結晶を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄
し、減圧乾燥して目的物1.18gを得た。 融点:258℃(分解) 旋光性:+ 鏡像異性体過剰率 99%ee以上1 H NMR(D2O,δppm):2.06(1H,
m),2.52(1H,m),3.41(3H,s),
3.32−4.03(17H,m),7.48(4H,
s)
【0137】製造例25 (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン二塩酸塩二水和物の製造(表2の化合物
番号74の(R)−体) (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン二塩酸塩1.98gを相対湿度75%、
温度25℃に保った恒温槽に24時間放置し、目的物
2.14gを得た。 融点:264.6−265.1℃(分解) 旋光性:− 鏡像異性体過剰率 99%ee以上1 H NMR(D2O,δppm):2.06(1H,
m),2.52(1H,m),3.41(3H,s),
3.32−4.03(17H,m),7.48(4H,
s)
【0138】本化合物は、以下の方法でも合成できる。
還流下、(R)−1−(4−クロロフェニル)−3−
(4−(2−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)
メチル−2−ピロリジノン二塩酸塩100mgのエタノ
ール(3ml)懸濁液に、反応系が均一になるまで水を
滴下した。室温まで放冷後、析出した固体を濾取し、乾
燥して目的物88.5mgを得た。
【0139】製造例26 (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン二臭化水素酸塩の製造(表3の化合物番
号11の(R)−体) 47%臭化水素酸水溶液379mgとエタノール(10
ml)の混合物中に、(R)−1−(4−クロロフェニ
ル)−3−(4−(2−メトキシエチル)ピペラジン−
1−イル)メチル−2−ピロリジノン352mgのエタ
ノール(10ml)溶液を加えた。室温で攪拌後冷却
し、析出した固体を濾取、乾燥して目的物488mgを
得た。 融点:244.1−245.1℃1 H NMR(DMSO,δppm):1.90−2.
60(1H,m),2.40−2.55(1H,m),
2.78−4.00(20H,m),7.46(2H,
d),7.73(2H,d)
【0140】製造例27 (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン硫酸塩一水和物の製造(表3の化合物番
号32の(R)−体) (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン352mgのエタノール(10ml)溶
液中に、濃硫酸101mgのエタノール(5ml)溶液
を加えた。室温で攪拌後3mlまで濃縮し、酢酸エチル
(5ml)を加え、析出した固体を濾取、乾燥して目的
物389mgを得た。 融点:166.4−166.7℃1 H NMR(DMSO,δppm):1.84−1.
99(1H,m),2.15−4.35(21H,
m),7.44(2H,d),7.71(2H,d)
【0141】製造例28 (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノンベンゼンスルホン酸塩一水和物の製造
(表3の化合物番号132の(R)−体) ベンゼンスルホン酸一水和物176mgのエタノール
(10ml)溶液に、(R)−1−(4−クロロフェニ
ル)−3−(4−(2−メトキシエチル)ピペラジン−
1−イル)メチル−2−ピロリジノン352mgのエタ
ノール(10ml)溶液を加えた。濃縮残渣をエタノー
ルでスラッジ後、固体を濾取、乾燥して目的物407m
gを得た。 融点:82.2−85.9℃1 H NMR(DMSO,δppm):1.88−1.
99(1H,m),2.31−3.81(21H,
m),7.31−7.36(3H,m),7.43(2
H,d),7.59−7.68(2H,m),7.69
−7.72(2H,m)
【0142】製造例29 (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン二ベンゼンスルホン酸塩三.五水和物の
製造(表3の化合物番号139の(R)−体) ベンゼンスルホン酸一水和物352mgの酢酸エチル
(10ml)溶液に、(R)−1−(4−クロロフェニ
ル)−3−(4−(2−メトキシエチル)ピペラジン−
1−イル)メチル−2−ピロリジノン352mgの酢酸
エチル(10ml)溶液を加えた。室温で攪拌後冷却
し、析出した固体を濾取、乾燥して目的物585mgを
得た。 融点:162.5−163.4℃1 H NMR(DMSO,δppm):1.78−1.
97(1H,m),2.18−3.84(21H,
m),7.23−7.36(6H,m),7.45−
7.49(2H,m),7.58−7.64(4H,
m),7.70−7.75(2H,m)
【0143】製造例30 (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン二p−トルエンスルホン酸塩二水和物の
製造(表2の化合物番号129の(R)−体) p−トルエンスルホン酸一水和物380mgの酢酸エチ
ル(10ml)溶液に、(R)−1−(4−クロロフェ
ニル)−3−(4−(2−メトキシエチル)ピペラジン
−1−イル)メチル−2−ピロリジノン352mgの酢
酸エチル(10ml)溶液を加えた。室温で攪拌後冷却
し、析出した固体を濾取、乾燥して目的物712mgを
得た。 融点:209.8−210.3℃1 H NMR(DMSO,δppm):1.85−2.
10(1H,m),2.25−2.50(1H,m),
2.29(6H,s),2.70−3.95(20H,
m),7.12(4H,d),7.30(2H,d),
7.45−7.49(6H,m)
【0144】製造例31 (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノンメタンスルホン酸塩の製造(表3の化合
物番号107の(R)−体) (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン880mgの酢酸エチル(15ml)溶
液に、メタンスルホン酸240mgの酢酸エチル(5m
l)溶液を加えた。室温で攪拌後冷却し、析出した固体
を濾取、乾燥して目的物892mgを得た。1 H NMR(D2O,δppm):1.95−2.10
(1H,s),2.41−2.55(1H,s),2.
74−3.45(13H,m),2.80(3H,
s),3.39(3H,s),3.73−3.77(2
H,m),3.81−3.97(2H,m),7.46
(4H,s)
【0145】製造例32 (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン二メタンスルホン酸塩の製造(表3の化
合物番号111の(R)−体) (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン880mgの酢酸エチル(15ml)溶
液に、メタンスルホン酸480mgの酢酸エチル(5m
l)溶液を加えた。室温で攪拌後冷却し、析出した固体
を濾取、乾燥して目的物1127mgを得た。1 H NMR(D2O,δppm):1.98−2.13
(1H,m),2.49−2.62(1H,m),2.
80(6H,s),3.31−4.19(17H,
m),3.41(3H,s),7.48(4H,s)
【0146】製造例33 (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノンL−乳酸塩の製造(表3の化合物番号1
40の(R)−体) (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン352mgの酢酸エチル(10ml)溶
液中に、85%L−乳酸水溶液106mgと酢酸エチル
(10ml)の混合物を加えた。室温で攪拌後、濃縮残
渣をジエチルエーテルでスラッジし、乾燥して目的物1
80mgを得た。1 H NMR(DMSO,δppm):1.23(3
H,d),1.80−2.00(1H,m),2.15
−4.10(23H,m),7.43(2H,d),
7.70(2H,d)
【0147】製造例34 (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノンL−酒石酸塩の製造(表3の化合物番号
180の(R)−体) L−酒石酸150mgのエタノール(10ml)溶液
に、(R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−
(2−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル
−2−ピロリジノン352mgの酢酸エチル(10m
l)溶液を加えた。室温で攪拌後冷却し、析出した固体
を濾取、乾燥して目的物488mgを得た。 融点:183.2−184.9℃1 H NMR(DMSO,δppm):1.82−1.
94(1H,m),2.21−3.79(21H,
m),4.17(2H,s),7.40−7.46(2
H,m),7.67−7.73(2H,m)
【0148】本化合物は、以下の方法でも合成できる。 (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン5.00gとL−酒石酸2.13gを1
8%水−エタノール(62ml)に懸濁した。加熱還流
して均一溶液とした後、冷却し、析出した固体を濾取、
乾燥して目的物6.39gを得た。
【0149】製造例35 (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン二L−酒石酸塩二水和物の製造(表3の
化合物番号186の(R)−体) L−酒石酸300mgのエタノール(20ml)溶液
に、(R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−
(2−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル
−2−ピロリジノン352mgのエタノール(10m
l)溶液を加えた。室温で攪拌後冷却し、析出した固体
を濾取、乾燥して目的物205mgを得た。 1 H NMR(DMSO,δppm):1.87−1.
98(1H,m),2.25−2.89(14H,
m),3.25(3H,s),3.41−3.51(2
H,m),3.74−3.80(2H,m),4.21
(4H,s),7.42(2H,dd),7.70(2
H,dd)
【0150】製造例36 (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン二D−酒石酸塩の製造(表3の化合物番
号192の(R)−体) (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン176mgのエタノール(3ml)溶液
に、D−酒石酸75mgのエタノール(3ml)溶液を
加えた。室温で攪拌後冷却し、析出した固体を濾取、乾
燥して目的物110mgを得た。1 H NMR(DMSO,δppm):1.86−1.
94(1H,m),2.25−3.00(14H,
m),3.25(3H,s),3.47−3.51(2
H,m),3.74−3.80(2H,m),4.22
(2H,s),7.43(2H,d),7.70(2
H,d)
【0151】本化合物は、以下の方法でも合成できる。 1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2−メトキ
シエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2−ピロリ
ジノン1056mgのエタノール(6ml)溶液に、外
温50〜60℃でD−酒石酸450mgのエタノール
(6ml)溶液を滴下した。放冷後析出した固体を濾取
し、その固体をエタノール(10ml)で再結晶して、
目的物372mgを得た。 鏡像異性体過剰率 97%ee
【0152】製造例37 (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン二コハク酸塩の製造(表3の化合物番号
75の(R)−体) (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン880mgのエタノール(20ml)溶
液に、コハク酸591mgのエタノール(20ml)溶
液を加えた。室温で攪拌後冷却し、析出した固体を濾
取、乾燥して目的物356mgを得た。 融点:98.1−99.1℃1 H NMR(DMSO,δppm):1.82−1.
96(1H,m),2.18−2.97(14H,
m),2.41(4H,s),3.23(3H,s),
3.41−3.45(2H,m),3.70−3.81
(2H,m),7.43(2H,d),7.70(2
H,d)
【0153】製造例38 (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン二フマル酸塩の製造(表3の化合物番号
59の(R)−体) (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン5.00gとフマル酸3.30gを13
%水−エタノール(62ml)に懸濁した。加熱還流し
て均一溶液とした後、冷却し、析出した固体を濾取、乾
燥して目的物7.45gを得た。 融点:192−193℃1 H NMR(DMSO,δppm):1.82−1.
97(1H,m),2.19−2.31(1H,m),
2.35−2.97(13H,m),3.24(3H,
s),3.44−3.48(2H,m),3.73−
3.79(2H,m),6.60(4H,s),7.4
3(2H,d),7.70(2H,d)
【0154】製造例39 (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン二マレイン酸塩の製造(表3の化合物番
号67の(R)−体) (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2
−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2
−ピロリジノン5.00gとマレイン酸3.30gを9
%水−エタノール(62ml)に懸濁した。加熱還流し
て均一溶液とした後、冷却し、析出した固体を濾取、乾
燥して目的物7.10gを得た。 融点:178.5−179.1℃1 H NMR(DMSO,δppm):1.76−1.
98(1H,m),2.23−2.35(1H,m),
2.66−3.30(13H,m),3.30(3H,
s),3.60−3.72(2H,m),3.76−
3.81(2H,m),6.14(4H,s),7.4
4(2H,d),7.71(2H,d)
【0155】製剤例1 以下の各成分を用いて錠剤を調製した。 (R)−1−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2−メトキシ エチル)ピペラジン−1−イル)メチル−2−ピロリジノン二塩酸塩 (製造例21の化合物) 120 g クエン酸 1 g ラクトース 35 g リン酸二カルシウム 72 g プルロニックF−68 30 g ラウリル硫酸ナトリウム 20 g ポリビニルピロリドン 14 g ポリエチレングリコール(カルボワックス1500) 5 g ポリエチレングリコール(カルボワックス6000) 45 g コーンスターチ 33 g 乾燥ステアリン酸ナトリウム 3 g 乾燥ステアリン酸マグネシウム 3 g エタノール 適量
【0156】まず、上記のピロリジノン誘導体の塩酸
塩、クエン酸、ラクトース、リン酸二カルシウム、プル
ロニックF−68およびラウリル硫酸ナトリウムを混合
した。得られた混合物をNo.60スクリーンでふる
い、ポリビニルピロリドン、カルボワックス1500お
よび同6000を含むアルコール性溶液で湿式粒状化し
た。その際、必要に応じてアルコールを添加して粉末を
ペースト状塊にした。得られた粒状化物にコーンスター
チを添加し、均一な粒子が形成されるまで混合を続け
た。混合物をNo.10スクリーンを通過させ、トレイ
に入れ、100℃のオーブンで12〜15時間乾燥させ
た後、No.16スクリーンでふるい、乾燥ラウリル硫
酸ナトリウムおよび乾燥ステアリン酸マグネシウムを加
えて混合し、打錠機で所望の形状に圧縮し、素錠を得
た。
【0157】この素錠をワニスで処理し、タルクを散布
することで吸湿防止処理を行った後、その周囲に下塗り
層(ワニス被覆層)を被覆した。この下塗り層は、内服
用のために充分な回数のワニス塗布によって形成した。
錠剤を完全に丸くかつ平滑にするためにさらに下塗り層
および平滑被覆をワニスを用いて行った。所望の被覆が
得られるまでさらに着色被覆を行い、乾燥後、被覆錠剤
を磨いて均一な光沢の錠剤にした。
【0158】評価例1(σ1受容体のラジオレセプター
アッセイ) [方法] Vilnerらの方法(B.J.Vilne
r and W.D.Bowen,in Multiple Sigma
and PCP Receptor Ligands:Mechanisms forNeuromo
dulation and Neuroprotection ?,NPP Book
s:pp 341(1992))を変更してσ1受容体
に対するラジオレセプターアッセイを行った。小脳、延
髄を除いたモルモット全脳より調製したP2画分(20
mg/ml)を被験薬および3H−ligand(3n
3H−(+)pentazocine(NEN))
とともに室温で2時間インキュベートした。
【0159】脳組織をセル・ハーベスター(Brand
el社、LL−12)にてグラスファイバー濾紙(Wh
atman,GF/B)に吸引濾過し、bufferで
3ml、2回洗浄した。グラスファイバー濾紙をバイア
ルに入れ、シンチレーター(Amersham,ACS
II)を3.5ml加えて10時間放置した後、液体シ
ンチレーションカウンターにて受容体に結合した3H−
ligandの量を測定した。なお、blankの測定
には(+)−pentazocine(10μM)を使
用した。
【0160】各被験薬濃度における3H−ligand
の受容体に対する結合率を、被験薬無添加の時を100
%、blank物質の時を0%としてグラフを作成し、
結合率が50%になる被験薬濃度を求めてIC50値とし
た。これよりKi値を次式[数1]より求めた。
【0161】
【数1】 D3H−ligandと受容体との解離定数であり、
3H−ligand濃度を変化させた時の受容体に対す
る結合をScatchard plotすることにより
求めた。またリムカゾールについても併せて評価した。 [結果] 結果は表4[表4]に示した。本発明化合物
は、σ1受容体に対して高い親和性を示した。
【0162】評価例2(D2受容体ラジオレセプターア
ッセイ) [方法] Burtらの方法(D.R.Burt et
al.,Proc.Natl.Acad.Sci.
U.S.A.72:4655(1975))に従って、
3H−spiperone(Amersham)と被験
薬をラット脳線条体部位ホモジネートとともにインキュ
ベートし、上記のσ1ラジオレセプターアッセイと同様
にしてKi値を計算した。またリムカゾールについても
併せて評価した。
【0163】[結果] 結果は表4[表4]に示した。
本発明化合物は、D2受容体に対して親和性を示さなか
った。
【0164】
【表4】 表4.受容体親和性 ─────────────────────────── 化合物 Ki(nM) (製造例の番号) σ12 ─────────────────────────── 2 85 >3300 8 14 >3300 10 10 >3300 18 7.5 >2800 21 72 >3900 ─────────────────────────── リムカゾール 1000 11600 ───────────────────────────
【0165】評価例3(抗SKF作用) [方法] 抗精神病活性をマウスを使用してシグマ受容
体作動薬SKF−10047誘発head weavi
ng行動により調べた。実験には5週齢のddY系雄性
マウス(日本SLC)を1群10匹使用した。試験開始
1時間前に測定ケージに入れ、安静化させた。被験薬を
経口投与し、60分後にSKF−10047を20mg
/kgの用量で皮下投与した。その20分後から10分
間headweaving数を測定した。薬効の評価
は、SKF−10047投与20分後から10分間の各
群のスコアーの平均値よりcontrol群に対する抑
制率を求め、ED50値を算出して行った。また特開平7
−252219号公報に記載の式IV[化10]に示す
化合物についても併せて評価した。
【0166】
【化10】 [結果] 結果は表5[表5]に示した。本発明化合物
は、式IVの化合物を上回る高い抗精神病活性を示し
た。
【0167】評価例4(抗PCP作用) 抗精神病活性をラットを使用してフェンサイクリジン
(PCP)誘発headweaving行動により調べ
た。実験には4週齢のWistar(ST)系雄性ラッ
ト(日本SLC)を使用した。試験開始1時間前に測定
ケージに入れ、安静化させた。被験薬を経口投与60分
後にPCPを7.5mg/kgの用量で腹腔内投与し、
その20分後から10分間head weaving数
を測定した。各群のスコアーの平均値からcontro
l群に対する抑制率を求め、ED50値を算出した。 ま
た、特開平7−252219号公報に記載の式IVに示
す化合物についても併せて評価した。 [結果] 結果は表5[表5]に示した。本発明化合物
は、式IVの化合物を上回る高い抗精神病活性を示し
た。
【0168】
【表5】 表5.抗精神病活性 ────────────────────────────────── 化合物 ED50(mg/kg) 経口60分前処置 (製造例の番号) 抗SKF 抗PCP ────────────────────────────────── 2 2.1 1.3 16 0.52 1.9 21 0.77 0.75 37 − 1.15 38 − 1.48 39 − 1.08 ────────────────────────────────── 式IVの化合物 14 11 ──────────────────────────────────
【0169】評価例5(抗SKF作用持続性) [方法] 抗精神病活性の持続性をマウスを使用してシ
グマ受容体作動薬SKF−10047誘発head w
eaving行動により調べた。実験には5週齢のdd
Y系雄性マウス(日本SLC)を1群10匹使用した。
試験開始1時間前に測定ケージに入れ安静化させた。被
験薬の経口投与4時間後に、SKF−10047を20
mg/kgの用量で皮下投与し、その20分後から10
分間head weaving数を測定した。薬効の評
価はSKF−10047投与20分後から10分間の各
群のスコアーの平均値よりcontrol群に対する抑
制率を求め、ED50値を算出して行った。また、特開平
7−252219号公報に記載の式IVに示す化合物お
よび特開平9−40667号公報に記載の式V[化1
1]に示す化合物についても併せて評価した。
【0170】
【化11】
【0171】[結果] 結果は表6[表6]に示した。
本発明化合物は、式IVの化合物および式Vの化合物と
比べ、有効性の持続時間が大幅に改善され、投与後4時
間以上効果が持続した。
【0172】
【表6】
【0173】評価例6(メタンフェタミン連投による逆
耐性形成に対する作用) [方法] 実験には5週齢のStd:Wistar(S
T)系雄性ラット(日本SLC)を使用した。被験薬、
特開平7−252219号公報に記載の式IVに示す化
合物および特開平9−40667号公報に記載の式Vに
示す化合物は、精製水または0.5%C.M.C/生理食
塩水に溶解した。またメタンフェタミン(mAMP)は
生理食塩液に溶解した。投与容量は1ml/kg体重と
した。
【0174】[試験方法] a)被験薬およびmAMP連続投与 ラットに被験薬を経口あるいは腹腔内投与し、その60
分後にmAMP2mg/kgを腹腔内投与するスケジュ
ールで10日間反復投与した。なお、ノーマル群として
被験薬およびmAMPの代わりに溶媒のみを投与した
群、コントロール群として溶媒を経口あるいは腹腔内投
与してmAMPを腹腔内投与した群をそれぞれ設けた。
【0175】b)被験薬の逆耐性形成過程に対する作用 連投終了後、7日間の被験薬およびmAMPを投与しな
い休薬期間を設けた。休薬後被験薬は投与せず、mAM
Pのみを2mg/kgの用量で投与した後、常同行動を
観察した。
【0176】c)常同行動の測定 mAMP投与後、10分毎に1分間、60分後まで下記
スコア表を用いて常同行動を測定した。 <スコア> 0:安静状態 1:探索行動を伴う通常の行動 2:運動亢進を伴うsniffing、head-movement 3:周期的な運動亢進を伴う断続的なsniffing、head-m
ovement 4:ほとんど連続的なsniffing、head-movementだが、
時々移所運動を伴う。 5:連続的なsniffing、head-movementで移所運動を伴
わない。 結果は6分間のトータルスコアを用い、下式[数2]に
より算出した逆耐性形成抑制率にて表した。
【0177】
【数2】逆耐性形成抑制率(%)=100−A ここでAは、下式[数3]で算出される値を表す。
【0178】
【数3】
【0179】[結果] 結果は表7[表7]に示した。
本発明化合物はメタンフェタミン逆耐性形成を用量依存
的に抑制し、15mg/kgの用量(経口投与)でほぼ
完全に抑制した。これに対して引例化合物は、30mg
/kgの腹腔内投与時に本発明化合物と同程度の抑制作
用を示し、本発明化合物の活性は、引例化合物を大幅に
上回った。
【0180】
【表7】 表7.(メタンフェタミン連投による逆耐性形成に対する作用) ──────────────────────────────────── 化合物 用量 投与経路 逆耐性抑制率 (製造例の番号) (mg/kg) (%) ──────────────────────────────────── 21 7.5 経口 81.0 21 15.0 経口 93.9 ──────────────────────────────────── 式IVの化合物 30.0 腹腔内 92.9 式Vの化合物 10.0 腹腔内 81.7 式Vの化合物 30.0 腹腔内 87.8 ────────────────────────────────────
【0181】評価例7(血中動態) [方法] 実験には雄性ビーグル犬を使用した。被験薬
は10mg/kgの投与用量で静脈内あるいは経口投与
した。被験薬投与0.25、0.5、1、2、4、6およ
び24時間後に採血した血液から遠心分離により血漿を
分取し、HPLCを用いて被験薬の血漿中濃度を分析し
た。血中半減期は静脈内投与時の結果から算出した。生
物学的利用率は静脈内投与時のAUCに対する経口投与
時のAUCの割合で示した。
【0182】また、特開平9−40667号公報に記載
の式Vに示す化合物についても併せて評価した。 [結果] 結果は表8[表8]に示した。本発明化合物
は、式Vの化合物と比べ、半減期が延長し、かつ生物学
的利用率が大幅に向上した。
【0183】
【表8】 表8.血中動態パラメーター ──────────────────────────────────── 化合物 半減期 CMAX 生物学的利用率 (製造例の番号) (時間) (μg/ml) (%) ──────────────────────────────────── 21 3.5 1.52 83.1 ──────────────────────────────────── 式Vの化合物 1.5 0.46 64.3 ────────────────────────────────────
【0184】評価例8(安全性) [方法] 実験には5週齢のStd:ddY系雄性マウ
スを使用した。マウスの体重測定後観察ケージ内で1時
間以上安静化させた後、被験薬を300mg/kgの用
量で経口投与し、2時間後までの一般症状を観察した。
また、特開平7−252219号公報に記載の式IVに
示す化合物および特開平9−40667号公報に記載の
式Vに示す化合物についても併せて評価した。 [結果] 結果は表9[表9]に示した。本発明化合物
は、毒性が認められず、式IVの化合物と比べ、毒性が
大幅に軽減された。
【0185】
【表9】 表9.マウス簡易急毒 ──────────────────────────────────── 化合物 痙攣例/使用例 死亡例/使用例 (製造例の番号) ──────────────────────────────────── 2 0/6 0/6 8 0/3 0/3 16 0/5 0/5 21 0/4 0/4 ──────────────────────────────────── 式IVの化合物 5/5 5/5 式Vの化合物 1/3 0/3 ────────────────────────────────────
【0186】本発明化合物は、シグマ受容体に親和性を
もち、また高い抗精神病活性(抗SKF作用、抗PCP
作用)を示した。さらには、メタンフェタミン(mAM
P)逆耐性モデル(精神分裂病の再燃モデル)に対して
も高い有効性を示した。本発明化合物は、ドーパミン受
容体に対して親和性をもたず、錐体外路性の副作用を起
こすことなく逆耐性を抑制することから、精神分裂病の
再発・難治化にも有効性が期待できる。
【0187】他にも本発明化合物は、σ2受容体と比べ
てσ1受容体に選択性が高く、PCP誘発異常行動で
は、head weavingのみならずrearin
gについても抑制した。また本発明化合物は驚くべきこ
とに、ドーパミン受容体に対して親和性を持たないにも
拘らず、ドーパミン作用であるapomorphine
誘発climbing行動を抑制した。一方apomo
rphine誘発常同行動(副作用)については、作用
を示さなかった。
【0188】本発明化合物のラセミ体は、光学分割する
ことで、シグマ受容体への親和性がさらに向上した。ま
た抗精神病活性についても、光学分割により高活性化が
なされた。本発明化合物は、特開平7−252219号
公報および特開平9−40667号公報に記載の引例化
合物と比べ、薬効の持続時間が大幅に延長し、生物学的
利用率も向上した。またメタンフェタミン(mAMP)
逆耐性モデルでは、引例化合物と比べ、はるかに高い活
性を示した。さらに特開平7−252219号公報に記
載の化合物に比べ、安全性が大幅に改善された。
【0189】
【発明の効果】本発明の一般式(1)で表されるピロリ
ジノン誘導体、その薬学的に許容される塩およびその薬
学的に許容される塩の水和物は、精神分裂病、痴呆症、
そううつ病、不安症、薬物中毒、虚血性脳疾患などの中
枢神経系疾患、免疫異常や内分泌異常に伴う疾患、消化
器系潰瘍などの疾患の治療および/または予防に有用で
ある。また本発明の一般式(2)で示されるピロリジノ
ン誘導体を製造するための光学分割方法および製造中間
体を提供するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/495 ABB A61K 31/495 ABB ACD ACD ACJ ACJ AED AED // C07M 7:00 (72)発明者 小口 貴久 千葉県茂原市東郷1144番地 三井化学株式 会社内 (72)発明者 逆井 一也 千葉県茂原市東郷1144番地 三井化学株式 会社内 (72)発明者 堀込 和利 千葉県茂原市東郷1900番地1 三井化学株 式会社内 (72)発明者 三輪 高市 千葉県茂原市東郷1900番地1 三井化学株 式会社内 (72)発明者 高橋 真司 千葉県茂原市東郷1900番地1 三井化学株 式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)[化1] 【化1】 〔式中、R1は水素原子またはハロゲン原子を示し、R2
    は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数2〜3
    のアルケニル基または炭素数2〜3のアルキニル基を示
    し、nは2〜3の整数を示す。〕で表されるピロリジノ
    ン誘導体、その薬学的に許容される塩およびその薬学的
    に許容される塩の水和物。
  2. 【請求項2】 一般式(1)において、R1が塩素また
    は臭素、R2が炭素数1〜3のアルキル基、nが2であ
    る請求項1記載のピロリジノン誘導体、その薬学的に許
    容される塩およびその薬学的に許容される塩の水和物。
  3. 【請求項3】 一般式(1)において、R1が塩素、R2
    がメチル基、nが2である請求項1記載のピロリジノン
    誘導体、その薬学的に許容される塩およびその薬学的に
    許容される塩の水和物。
  4. 【請求項4】 一般式(2)[化2] 【化2】 〔式中、R1は水素原子またはハロゲン原子を示し、R2
    は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数2〜3
    のアルケニル基または炭素数2〜3のアルキニル基を示
    し、nは2〜3の整数を示す。〕で表される請求項1記
    載の光学活性ピロリジノン誘導体、その薬学的に許容さ
    れる塩およびその薬学的に許容される塩の水和物。
  5. 【請求項5】 一般式(2)において、R1が塩素、R2
    がメチル基、nが2である請求項4記載の光学活性ピロ
    リジノン誘導体、その薬学的に許容される塩およびその
    薬学的に許容される塩の水和物。
  6. 【請求項6】 一般式(2)において、R1が塩素、R2
    がメチル基、nが2である請求項4記載の光学活性ピロ
    リジノン誘導体の薬学的に許容される塩の二水和物。
  7. 【請求項7】 一般式(1)〔式中、R1は水素原子ま
    たはハロゲン原子を示し、R2は水素原子、炭素数1〜
    3のアルキル基、炭素数2〜3のアルケニル基または炭
    素数2〜3のアルキニル基を示し、nは2〜3の整数を
    示す。〕で表されるピロリジノン誘導体のラセミ体と光
    学活性マンデル酸または光学活性酒石酸よりジアステレ
    オマー塩の混合物を得る工程、前記ジアステレオマー塩
    の混合物から請求項4に記載の光学活性ピロリジノン誘
    導体のジアステレオマー塩を分離する工程および分離さ
    れたジアステレオマー塩から請求項4に記載の光学活性
    ピロリジノン誘導体を分離・回収する工程を有すること
    を特徴とする光学分割方法。
  8. 【請求項8】 一般式(1)において、R1が塩素、R2
    がメチル基、nが2である請求項7記載の光学分割方
    法。
  9. 【請求項9】 一般式(2)において、R1が塩素、R2
    がメチル基、nが2である請求項4記載の光学活性ピロ
    リジノン誘導体と光学活性マンデル酸または光学活性酒
    石酸とからなる請求項4記載の化合物を製造するための
    中間体としての塩。
  10. 【請求項10】 請求項1〜6のいずれかに記載の化合
    物を有効成分として含有してなる抗精神病薬。
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