JPH10182515A - 2,2−ジフルオロヨードエチレンの製造方法 - Google Patents
2,2−ジフルオロヨードエチレンの製造方法Info
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Abstract
ルカリの存在下で脱塩化水素化反応させて2,2-ジフルオ
ロヨードエチレンを製造するに際し、目的物を好収率で
生成させる方法を提供する。 【解決手段】 上記反応を4級アンモニウム塩、4級ホ
スホニウム塩またはクラウンエーテルの存在下で行う。
Description
ードエチレンの製造方法に関する。更に詳しくは、2,2-
ジフルオロ-2-クロロヨウ化エチルを脱塩化水素化反応
させて2,2-ジフルオロヨードエチレンを製造する方法に
関する。
958)には、 CF2ClCH2I → CF2=CHI なる脱塩化水素化反応が記載されていて、目的物たる2,
2-ジフルオロヨードエチレンの収率は65.4%であると述
べられている。この反応は、J. Am. Chem. Soc.第78巻
第59〜62頁(1956)に記載されている CF2ClCHFI → CF2=CFI なる脱塩化水素化反応の反応条件、即ちミネラルオイル
中にけん濁させたKOHけん濁液中に95℃で出発物質をけ
ん濁させるという方法に準じて行われたとされている。
についてのそれ以上の記述はなく、後記比較例2の結果
に示されるように、それの追試結果では目的物はわずか
6%の収率でしか得られていない。
ジフルオロ-2-クロロヨウ化エチルをアルカリの存在下
で脱塩化水素化反応させて2,2-ジフルオロヨードエチレ
ンを製造するに際し、目的物を好収率で生成させる方法
を提供することにある。
上記反応を4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩ま
たはクラウンエーテルの存在下で行うことによって達成
される。
れる2,2-ジフルオロ-2-クロロヨウ化エチルは、フッ化
ビニリデンに塩化ヨウ素を反応させることにより得られ
る。 CF2=CH2+ICl → CF2ClCH2I
は液体ICl中にフッ化ビニリデンガスをバブリングする
ことによって行われる。また、反応系を密閉し、減圧下
でこれら両者を反応させることもできる。反応温度は約
0〜120℃、好ましくは約10〜70℃、更に好ましくは約20
〜50℃である。約10℃以下では反応速度が遅く、一方約
70℃以上では反応が急激に起きたりあるいは生成物の蒸
発が起こり得る可能性がみられる。
れの脱色は水性媒体中で水溶性還元剤を用いて、一般に
アルカリ性条件下で行われる。水溶性還元剤としては、
例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アン
モニウム、亜硫酸カルシウム等の水溶性亜硫酸塩が用い
られる。
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウ
ム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸アンモニウム、リン酸水素二ナトリウム、リン
酸水素二カリウム、四ホウ酸ナトリウム、クエン酸カリ
ウム等のアルカリ性物質が用いられる。
2O5、MgSO4、モレキュラシーブを用いて乾燥させると、
約90%以上の好収率で2,2-ジフルオロ-2-クロロヨウ化エ
チルを得ることができる。
脱塩化水素化反応は、4級アンモニウム塩、4級ホスホ
ニウム塩またはクラウンエーテルおよびアルカリの存在
下で行われる。4級塩としては、塩化物、臭化物、ヨウ
化物、水酸化物、硫酸水素化物等が一般に用いられる。
ルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウム
ブロマイド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライ
ド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド、ベン
ジルトリエチルアンモニウムブロマイド、テトラブチル
アンモニウムハイドロオキサイド、テトラブチルアンモ
ニウムハイドロジェンサルフェイト、テトラブチルホス
ホニウムブロマイド、テトラプロピルホスホニウムブロ
マイド等が挙げられる。
12-クラウン-4、15-クラウン-5、18-クラウン-6、ジベ
ンゾ-18-クラウン-6、21-クラウン-7、24-クラウン-8等
が用いられる。
は、2,2-ジフルオロ-2-クロロヨウ化エチルに対して触
媒量で用いられる。また、脱塩化水素化剤としてのアル
カリとしては、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウ
ム等が2,2-ジフルオロ-2-クロロヨウ化エチルに対し
て、1当量以上の割合で水溶液として用いられる。
は、約0〜150℃、好ましくは約50〜100℃、更に好まし
くは約90〜100℃の温度で行われる。約50℃以下では反
応速度がかなり遅く、一方約100℃以上では収率の低下
がみられる。
せると、収率の著しい増加がみられる。極性溶媒として
は、例えばアセトン、メチルエチルケトン、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、酢
酸等が用いられ、好ましくはジオキサンが用いられる。
フルオロヨードエチレンが生成するので、これを-10℃
に冷却した系外のトラップに捕捉し、それを蒸留するこ
とにより純粋な目的物を得ることができる。
2,2-ジフルオロヨードエチレンを得ることができる。こ
の2,2-ジフルオロヨードエチレンを含フッ素エラストマ
ー中に共重合させると、含フッ素共重合体中に有効な架
橋部位を形成させる。
器に仕込み、そこにフッ化ビニリデンガスをバブリング
した。温度は、直ぐに22〜24℃に下がり、この温度を維
持しながら、もはやフッ化ビニリデンの消費が起こらな
くなる迄、フッ化ビニリデンのバブリングを継続した。
反応終了後、得られた暗色の反応混合物を、水100ml中
にそれぞれ5gのNa2SO3およびNa2CO3を溶解させた水溶液
で洗浄し、水洗、MgSO4で乾燥させて、純度98%以上(ガ
スクロマトグラフィーによる)の2,2-ジフルオロ-2-クロ
ロヨウ化エチルを209g(収率92.5%)得た。
クロロヨウ化エチルの内の33.9g(0.15モル)を、0.7gの
テトラブチルアンモニウムブロマイド(2.1ミリモル)を
溶解させた70℃の60重量%水酸化カリウム水溶液28ml中
に加え、沸点80〜90℃以上の留分を同時に留去しながら
攪拌条件下で加熱還流させた。反応はガスの発生を伴
い、このガスはマススペクトルのデーターからフッ化ビ
ニリデンであることが確認された。
gSO4で乾燥した後再蒸留して、沸点40〜42℃の2,2-ジフ
ルオロヨードエチレン7.6gと沸点92〜94℃の出発物質
(2,2-ジフルオロ-2-クロロヨウ化エチル)1.7gとに分留
した。出発物質分を差し引いた目的物の収率は、28%で
あった。
エチル22.6g(0.1モル)、18-クラウン-6 0.5g(1.9ミリモ
ル)および60重量%水酸化カリウム水溶液30mlの混合物を
ゆっくりと還流し、揮発性物質を-10℃に冷却したトラ
ップに留出させた。トラップ内容物(殆んど純粋な目的
物中に痕跡量の出発物質が含まれている)を、MgSO4で乾
燥させた後再蒸留して、沸点40〜42℃の2,2-ジフルオロ
ヨードエチレンを7.4g(収率39%)得た。
エチル50g(0.22モル)、100gの水酸化カリウムを水60ml
に溶解させた水酸化カリウム水溶液、ジオキサン25mlお
よび18-クラウン-6 0.75g(2.8ミリモル)の混合物を80〜
90℃の温度で攪拌し、揮発性物質を-10℃に冷却したト
ラップに留出させた。トラップ内容物の有機層を分け、
MgSO4で乾燥させて、目的物/出発物質/ジオキサン(気
-液クロマトグラフィーによる組成比44.6:46.5:8.9)
混合物43gを得た。この混合物を更に蒸留し、沸点40〜4
2℃の2,2-ジフルオロヨードエチレンを18.1gを得た。出
発物質分を差し引いた目的物の収率は、72%であった。
エチルの内の33.9g(0.15モル)と50重量%水酸化カリウム
水溶液30mlとを、激しく攪拌しながら1時間還流させた
が、2,2-ジフルオロヨードエチレンの形成はみられなか
った。
圧にしながらフッ化ビニリデン45gおよびICl 114gを仕
込み、オートクレーブ内を攪拌しながらその温度を25℃
に保ち、約3時間反応させ、2,2-ジフルオロ-2-クロロヨ
ウ化エチルを101g(収率64%)得た。
油と水酸化カリウムとを仕込み、攪拌してけん濁液を形
成させ、95℃に加熱した。温度が一定になった時点で、
上記(1)で得られた2,2-ジフルオロ-2-クロロヨウ化エチ
ルの内の50gをゆっくりと滴下ロートから滴下し、滴下
終了後約1時間反応を継続して、揮発性物質を-10℃に冷
却したトラップに集めた。トラップ内容物をP2O5上で乾
燥させた後蒸留し、沸点40℃の2,2-ジフルオロヨードエ
チレンを2.54g(収率6%)得た。
ルオロオクタン酸アンモニウム30g、リン酸水素二ナト
リウム10gおよび水5Lを仕込み、そこに窒素ガスを導入
して雰囲気ガスを置換、脱気した後、減圧下に フッ化ビニリデン[VdF] 530g ヘキサフルオロプロペン[HFP] 940g テトラフルオロエチレン[TFE] 210g 2,2-ジフルオロヨードエチレン 10.2g を仕込んだ。次いで、オートクレーブ内を攪拌しなが
ら、反応器内の温度を70℃迄昇温させた。
℃に安定した時点で、パーオキシ二硫酸アンモニウム3.
0gおよび1,4-ジヨードパーフルオロブタン13.5gをオー
トクレーブ内に圧入し、重合反応を開始させた。重合反
応は約6時間継続させ、この間VdF-HFP-TFE(モル比61.
9:21.8:16.3)混合ガスを追加しながら、重合圧を34kg
/cm2Gに保った。
化カルシウム水溶液で凝集させ、水洗、乾燥させて、共
重合体2.64kgを得た。 溶液粘度(35℃、メチルエチルケトン):0.57 ムーニー粘度ML1+10(121℃):21.7 共重合体組成(モル比):VdF/HFP/TFE=64.6/19.3/16.1
分間プレス加硫して、シート状およびリング状(P-24)に
加硫成形した。
れた。 ムーニー粘度、スコーチ:JIS K-6300準拠 常態物性:DIN 53 505,DIN 53 504準拠 耐熱老化性:230℃、70時間後の物性変化 圧縮永久歪:DIN 53 517準拠 (200℃、70時間)
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 2,2-ジフルオロ-2-クロロヨウ化エチル
を4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩またはクラ
ウンエーテルおよびアルカリの存在下で脱塩化水素化反
応させることを特徴とする2,2-ジフルオロヨードエチレ
ンの製造方法。 - 【請求項2】 極性溶媒の共存下で反応が行われる請求
項1記載の2,2-ジフルオロヨードエチレンの製造方法。
Priority Applications (1)
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JP35642596A JP3225432B2 (ja) | 1996-12-26 | 1996-12-26 | 2,2−ジフルオロヨードエチレンの製造方法 |
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CN114516781A (zh) * | 2022-03-17 | 2022-05-20 | 山东大学 | 一种全氟辛基乙基碘和全氟辛基乙烯的制备方法 |
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1996
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