JPH10182166A - ガラス溶融用部材 - Google Patents
ガラス溶融用部材Info
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- JPH10182166A JPH10182166A JP34290896A JP34290896A JPH10182166A JP H10182166 A JPH10182166 A JP H10182166A JP 34290896 A JP34290896 A JP 34290896A JP 34290896 A JP34290896 A JP 34290896A JP H10182166 A JPH10182166 A JP H10182166A
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- JP
- Japan
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- platinum
- glass
- aluminum oxide
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- Pending
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B5/00—Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture
- C03B5/16—Special features of the melting process; Auxiliary means specially adapted for glass-melting furnaces
- C03B5/42—Details of construction of furnace walls, e.g. to prevent corrosion; Use of materials for furnace walls
- C03B5/43—Use of materials for furnace walls, e.g. fire-bricks
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B5/00—Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture
- C03B5/16—Special features of the melting process; Auxiliary means specially adapted for glass-melting furnaces
- C03B5/26—Outlets, e.g. drains, siphons; Overflows, e.g. for supplying the float tank, tweels
- C03B5/265—Overflows; Lips; Tweels
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Furnace Details (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 少ない白金量により溶融ガラスの漏出を防止
して装置寿命を長くすることができるガラス溶融用部材
を提供する。 【解決手段】 層厚が0.02mm〜1.0mmの単層
の酸化アルミニウム層12を各々の層厚が0.1mm〜
3.0mmの2層の白金層11の間に設け、白金層1
1、酸化アルミニウム層12、白金層11の順に交互積
層して交互層薄板13とし、これによってガラス溶融用
部材を形成することで、最外層の白金層11が劣化して
亀裂が生じても次層の酸化アルミニウム層12で溶融ガ
ラスの漏出を防ぐことができることになり、白金の使用
量を少なくしながら装置寿命を長くできる。
して装置寿命を長くすることができるガラス溶融用部材
を提供する。 【解決手段】 層厚が0.02mm〜1.0mmの単層
の酸化アルミニウム層12を各々の層厚が0.1mm〜
3.0mmの2層の白金層11の間に設け、白金層1
1、酸化アルミニウム層12、白金層11の順に交互積
層して交互層薄板13とし、これによってガラス溶融用
部材を形成することで、最外層の白金層11が劣化して
亀裂が生じても次層の酸化アルミニウム層12で溶融ガ
ラスの漏出を防ぐことができることになり、白金の使用
量を少なくしながら装置寿命を長くできる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス溶融装置等
の溶融ガラス流路の内張部材などに使用されるガラス溶
融用部材に関する。
の溶融ガラス流路の内張部材などに使用されるガラス溶
融用部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス溶融炉のガラス溶融槽から
溶融ガラスを流出させるガラス流出口やガラス通路など
の溶融ガラスと接触する壁面等の内面材、あるいはるつ
ぼに、白金や白金合金の単層板が所定形状に成形するこ
とで、また必要に応じ耐火物で裏打ちするようにした形
態で用いられている。
溶融ガラスを流出させるガラス流出口やガラス通路など
の溶融ガラスと接触する壁面等の内面材、あるいはるつ
ぼに、白金や白金合金の単層板が所定形状に成形するこ
とで、また必要に応じ耐火物で裏打ちするようにした形
態で用いられている。
【0003】しかし、このような従来技術においては、
白金(Pt)が溶融ガラスによる侵食のきわめて少ない
材料であるものの、還元性物質との高温での接触に対し
ては非常に反応性が強く、高温下での還元性物質との接
触が白金や白金合金の劣化または破損原因の主因となっ
ている。そして燃焼方式の重油燃焼炉等のガラス溶融部
では燃焼廃ガスに含まれているCOやその他炭化物の接
触による白金や白金合金の劣化があり、電気加熱方式の
炭化けい素(SiC)を発熱体として用いた電気加熱炉
においては発熱体のSiC中のCが酸化することで発生
したCO2 による劣化があった。また、その他に溶融ガ
ラス中に含まれている還移元素や高Pb,Fe含有ガラ
ス自体等も白金や白金合金の劣化を促進させるものであ
り、さらに溶融ガラス中に異物として混入してくる還元
性物質との接触も破損の原因となっていた。
白金(Pt)が溶融ガラスによる侵食のきわめて少ない
材料であるものの、還元性物質との高温での接触に対し
ては非常に反応性が強く、高温下での還元性物質との接
触が白金や白金合金の劣化または破損原因の主因となっ
ている。そして燃焼方式の重油燃焼炉等のガラス溶融部
では燃焼廃ガスに含まれているCOやその他炭化物の接
触による白金や白金合金の劣化があり、電気加熱方式の
炭化けい素(SiC)を発熱体として用いた電気加熱炉
においては発熱体のSiC中のCが酸化することで発生
したCO2 による劣化があった。また、その他に溶融ガ
ラス中に含まれている還移元素や高Pb,Fe含有ガラ
ス自体等も白金や白金合金の劣化を促進させるものであ
り、さらに溶融ガラス中に異物として混入してくる還元
性物質との接触も破損の原因となっていた。
【0004】そして、ガラス溶融炉においては、上記の
原因による劣化や破損で白金や白金合金によって形成し
た内面材に亀裂等の損傷が生じ、これが進行して溶融ガ
ラスが漏出したりする虞があった。このような溶融ガラ
スの漏出が生じないようにガラス溶融炉等の装置寿命の
延命を図るとすると、白金や白金合金でなる内面材の肉
厚を厚くすることが必要となる。しかし、肉厚を厚くす
ることは高価な金属材料である白金の使用量を増加させ
ることになり、装置コストが高くなり、さらには製品の
製造コストを高いものとしてしまう。
原因による劣化や破損で白金や白金合金によって形成し
た内面材に亀裂等の損傷が生じ、これが進行して溶融ガ
ラスが漏出したりする虞があった。このような溶融ガラ
スの漏出が生じないようにガラス溶融炉等の装置寿命の
延命を図るとすると、白金や白金合金でなる内面材の肉
厚を厚くすることが必要となる。しかし、肉厚を厚くす
ることは高価な金属材料である白金の使用量を増加させ
ることになり、装置コストが高くなり、さらには製品の
製造コストを高いものとしてしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような状況に鑑
みて本発明はなされたもので、その目的とするところは
白金の使用量を少なくしながらも溶融ガラスの漏出を防
ぐようにして装置寿命の延命を図ることのできるガラス
溶融用部材を提供することにある。
みて本発明はなされたもので、その目的とするところは
白金の使用量を少なくしながらも溶融ガラスの漏出を防
ぐようにして装置寿命の延命を図ることのできるガラス
溶融用部材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のガラス溶融用部
材は、層厚が0.02mm〜1.0mmの少なくとも1
層の酸化アルミニウム層と、層厚が0.1mm〜3.0
mmの少なくとも2層の白金層または白金合金層とを、
最外層が白金層または白金合金層で構成されるよう交互
積層した交互層薄板により形成されていることを特徴と
するものであり、さらに、白金合金層が、Pt−Rh
系、またはPt−Ir系、またはPt−Pd系の白金合
金で形成されたものであることを特徴とするものであ
る。
材は、層厚が0.02mm〜1.0mmの少なくとも1
層の酸化アルミニウム層と、層厚が0.1mm〜3.0
mmの少なくとも2層の白金層または白金合金層とを、
最外層が白金層または白金合金層で構成されるよう交互
積層した交互層薄板により形成されていることを特徴と
するものであり、さらに、白金合金層が、Pt−Rh
系、またはPt−Ir系、またはPt−Pd系の白金合
金で形成されたものであることを特徴とするものであ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
乃至図4を参照して説明する。図1は交互層薄板の一部
断面で示す斜視図であり、図2はガラス溶融槽の断面図
であり、図3はガラス流出口部材の斜視図であり、図4
は交互層薄板の変形形態を示す部分断面図である。
乃至図4を参照して説明する。図1は交互層薄板の一部
断面で示す斜視図であり、図2はガラス溶融槽の断面図
であり、図3はガラス流出口部材の斜視図であり、図4
は交互層薄板の変形形態を示す部分断面図である。
【0008】図1乃至図4において、1はガラス溶融炉
の耐火物、例えばアルミナ・ジルコニア・シリカ系電鋳
れんがによって構成されたガラス溶融槽であり、2はガ
ラスを溶融し貯留する溶融貯留部で、3は溶融貯留部2
にガラス原料を投入するよう槽側壁に開口された原料投
入部、4は溶融貯留部2に隣接し連通するよう設けられ
溶融ガラスGを槽外に送り出すためのガラス流出部であ
る。そして、炭化けい素(SiC)により形成された発
熱体5が溶融貯留部2においては天井部分に、ガラス流
出部4においては溶融ガラスGの流出方向に沿って天井
部分及び側壁部分に取り付けられている。これにより、
ガラス溶融槽1でガラス溶融を行う際に発熱体5を発熱
させ、溶融貯留部2の温度を所定温度にまで上昇させ、
内部に溶融ガラスGを貯留し、またガラス流出部4の温
度を所定温度にまで上昇させる。
の耐火物、例えばアルミナ・ジルコニア・シリカ系電鋳
れんがによって構成されたガラス溶融槽であり、2はガ
ラスを溶融し貯留する溶融貯留部で、3は溶融貯留部2
にガラス原料を投入するよう槽側壁に開口された原料投
入部、4は溶融貯留部2に隣接し連通するよう設けられ
溶融ガラスGを槽外に送り出すためのガラス流出部であ
る。そして、炭化けい素(SiC)により形成された発
熱体5が溶融貯留部2においては天井部分に、ガラス流
出部4においては溶融ガラスGの流出方向に沿って天井
部分及び側壁部分に取り付けられている。これにより、
ガラス溶融槽1でガラス溶融を行う際に発熱体5を発熱
させ、溶融貯留部2の温度を所定温度にまで上昇させ、
内部に溶融ガラスGを貯留し、またガラス流出部4の温
度を所定温度にまで上昇させる。
【0009】また、ガラス流出部4には溶融貯留部2か
らの溶融ガラスGを流出させるガラス流出口6が、所定
形状に成形されたガラス流出口部材7を溶融貯留部2と
ガラス流出部4の境界壁部分8に取着することによって
設けられており、境界壁部分8の耐火物がガラス流出口
部材7を裏打ちする構成となっている。そして、ガラス
流出口部材7は断面形状がコ字状をなし先端側部分が下
向きに折れ曲がった樋状部9と、この樋状部9の基端側
部分に略直交するよう設けられた境界壁部分8に取着す
るための平板状の取付け板10によって構成されてい
る。さらにガラス流出口部材7は白金(Pt)層11を
両最外層とした白金層11と酸化アルミニウム(Al2
O3 )層12の交互層薄板13をプレス成形することに
よって形成したもので、本実施形態の交互層薄板13は
単層の酸化アルミニウム層12を備えたものとしてあ
る。
らの溶融ガラスGを流出させるガラス流出口6が、所定
形状に成形されたガラス流出口部材7を溶融貯留部2と
ガラス流出部4の境界壁部分8に取着することによって
設けられており、境界壁部分8の耐火物がガラス流出口
部材7を裏打ちする構成となっている。そして、ガラス
流出口部材7は断面形状がコ字状をなし先端側部分が下
向きに折れ曲がった樋状部9と、この樋状部9の基端側
部分に略直交するよう設けられた境界壁部分8に取着す
るための平板状の取付け板10によって構成されてい
る。さらにガラス流出口部材7は白金(Pt)層11を
両最外層とした白金層11と酸化アルミニウム(Al2
O3 )層12の交互層薄板13をプレス成形することに
よって形成したもので、本実施形態の交互層薄板13は
単層の酸化アルミニウム層12を備えたものとしてあ
る。
【0010】また、交互層薄板13の形成は、片方側の
最外層の白金層11となる0.1mm〜3.0mmの厚
さの白金薄板の一表面に、溶射法等によりAl2 O3 を
0.02mm〜1.0mmの厚さに被着して酸化アルミ
ニウム層12を形成し、さらに酸化アルミニウム層12
の表面に加圧ローラによる圧着により0.1mm〜3.
0mmの厚さの白金薄板を被着して他方側の最外層の白
金層11を形成するようにして行われる。なお、この白
金層11の形成は、ローラ圧着に限らず、酸化アルミニ
ウム層12を形成した白金薄板の酸化アルミニウム層1
2側に、単に白金薄板を重ねて端部を部分的に封止また
は係止したのみでもよく、また後述するように側端部を
封着し、減圧下で白金層間の気体を完全に抜き去ってか
ら気密封止することにより大気圧により圧着させてもよ
い。
最外層の白金層11となる0.1mm〜3.0mmの厚
さの白金薄板の一表面に、溶射法等によりAl2 O3 を
0.02mm〜1.0mmの厚さに被着して酸化アルミ
ニウム層12を形成し、さらに酸化アルミニウム層12
の表面に加圧ローラによる圧着により0.1mm〜3.
0mmの厚さの白金薄板を被着して他方側の最外層の白
金層11を形成するようにして行われる。なお、この白
金層11の形成は、ローラ圧着に限らず、酸化アルミニ
ウム層12を形成した白金薄板の酸化アルミニウム層1
2側に、単に白金薄板を重ねて端部を部分的に封止また
は係止したのみでもよく、また後述するように側端部を
封着し、減圧下で白金層間の気体を完全に抜き去ってか
ら気密封止することにより大気圧により圧着させてもよ
い。
【0011】ここで白金層11を0.1mm〜3.0m
mの厚さとしたのは、0.lmmより薄いと強度が低下
して加工性が悪くなり、3.0mmよりも厚いと高額材
料である白金の使用量が増してコストメリットがなくな
り実用的でなくなるからである。また酸化アルミニウム
層12を0.02mm〜1.0mmの厚さとしたのは、
0.02mmより薄いと均一な厚さの層を形成させるの
が困難でピンホール等を生じる虞があり、1.0mmを
越えた厚さとなると白金層11との熱膨脹率の違いによ
って加熱時、冷却時に変形を引き起こす問題が生じるか
らである。
mの厚さとしたのは、0.lmmより薄いと強度が低下
して加工性が悪くなり、3.0mmよりも厚いと高額材
料である白金の使用量が増してコストメリットがなくな
り実用的でなくなるからである。また酸化アルミニウム
層12を0.02mm〜1.0mmの厚さとしたのは、
0.02mmより薄いと均一な厚さの層を形成させるの
が困難でピンホール等を生じる虞があり、1.0mmを
越えた厚さとなると白金層11との熱膨脹率の違いによ
って加熱時、冷却時に変形を引き起こす問題が生じるか
らである。
【0012】さらに、交互層薄板13の側端部は、積層
した白金層11と酸化アルミニウム層12の層剥離を防
止するために図示しないが最外層の両白金層11の側端
部分を溶着させるなどの封着処理をするか、または側端
部分を折り曲げるなどの封着処理を施してある。なお、
交互層薄板13の側端部の封着処理に際しては、両白金
層11の間に形成されている酸化アルミニウム層12の
内部に存在する気体が、昇温時に外部に排出されるよう
図示しない排出口を側端部に設けるか、または内部の気
体を完全に抜き去ってから封着処理がなされている。こ
れにより、内部の気体膨脹による変形やそれに伴う耐久
性の低下が防止できる。
した白金層11と酸化アルミニウム層12の層剥離を防
止するために図示しないが最外層の両白金層11の側端
部分を溶着させるなどの封着処理をするか、または側端
部分を折り曲げるなどの封着処理を施してある。なお、
交互層薄板13の側端部の封着処理に際しては、両白金
層11の間に形成されている酸化アルミニウム層12の
内部に存在する気体が、昇温時に外部に排出されるよう
図示しない排出口を側端部に設けるか、または内部の気
体を完全に抜き去ってから封着処理がなされている。こ
れにより、内部の気体膨脹による変形やそれに伴う耐久
性の低下が防止できる。
【0013】そして、上記のように構成されたもので
は、発熱体5を発熱させて溶融貯留部2を所定温度にし
て内部に溶融ガラスGを貯留した後、溶融ガラスGは、
同じく発熱体5の発熱によって所定温度となっているガ
ラス流出部4内にガラス流出口6のガラス流出口部材7
の樋状部9を通じて流れ込み、槽外の図示しない清澄槽
や作業槽等に送り出されて所定のガラス製品が形成され
る。
は、発熱体5を発熱させて溶融貯留部2を所定温度にし
て内部に溶融ガラスGを貯留した後、溶融ガラスGは、
同じく発熱体5の発熱によって所定温度となっているガ
ラス流出部4内にガラス流出口6のガラス流出口部材7
の樋状部9を通じて流れ込み、槽外の図示しない清澄槽
や作業槽等に送り出されて所定のガラス製品が形成され
る。
【0014】このように溶融ガラスGを取り扱う中で、
白金層11と酸化アルミニウム層12の交互層薄板13
で形成されたガラス流出口部材7は高温状態で発熱体の
SiC中のCが酸化されて発生したCO2 に晒される。
そして、白金層11は、耐蝕性、耐熱性があり高融点で
非常に安定した機能を持つものの還元物や還移原因によ
り脆化するので、高温下でCO2 に接触することによっ
て徐々に劣化が進行する。その結果、最上層、すなわち
片方側の最外層の白金層11に劣化進行に伴う亀裂を生
じ、次層の酸化アルミニウム層12が露出し溶融ガラス
Gの漏出を防止する。
白金層11と酸化アルミニウム層12の交互層薄板13
で形成されたガラス流出口部材7は高温状態で発熱体の
SiC中のCが酸化されて発生したCO2 に晒される。
そして、白金層11は、耐蝕性、耐熱性があり高融点で
非常に安定した機能を持つものの還元物や還移原因によ
り脆化するので、高温下でCO2 に接触することによっ
て徐々に劣化が進行する。その結果、最上層、すなわち
片方側の最外層の白金層11に劣化進行に伴う亀裂を生
じ、次層の酸化アルミニウム層12が露出し溶融ガラス
Gの漏出を防止する。
【0015】また、露出し高温下でCO2 に接触するこ
とになった酸化アルミニウム層12も高融点で耐熱性、
耐薬品性に優れ、非常に安定した機能を有するため、継
続してガラス流出口部材7を通じて溶融ガラスGを酸化
アルミニウム層12が劣化し破損するまで流すことがで
きる。さらに、継続して使用することによって酸化アル
ミニウム層12が破損した場合には、最下層、すなわち
他方側の最外層の白金層11により溶融ガラスGの漏出
を防止し、最下層の白金層11に亀裂が生じ、ガラス流
出口部材7とこれを裏打ちする境界壁部分8との間に溶
融ガラスGが漏出する前にガラス流出口部材7の交換等
の処置を行う。
とになった酸化アルミニウム層12も高融点で耐熱性、
耐薬品性に優れ、非常に安定した機能を有するため、継
続してガラス流出口部材7を通じて溶融ガラスGを酸化
アルミニウム層12が劣化し破損するまで流すことがで
きる。さらに、継続して使用することによって酸化アル
ミニウム層12が破損した場合には、最下層、すなわち
他方側の最外層の白金層11により溶融ガラスGの漏出
を防止し、最下層の白金層11に亀裂が生じ、ガラス流
出口部材7とこれを裏打ちする境界壁部分8との間に溶
融ガラスGが漏出する前にガラス流出口部材7の交換等
の処置を行う。
【0016】このように酸化アルミニウム層12を間に
設けることによって白金層11の厚さを薄くし、白金の
使用量を少なくしながらもガラス流出口部材7の損傷等
によって溶融ガラスGが漏出する時期を引き延ばすこと
ができ、ガラス流出口部材7が長時間使用できるように
なって、ガラス溶融槽1の寿命を長くすることができ
る。
設けることによって白金層11の厚さを薄くし、白金の
使用量を少なくしながらもガラス流出口部材7の損傷等
によって溶融ガラスGが漏出する時期を引き延ばすこと
ができ、ガラス流出口部材7が長時間使用できるように
なって、ガラス溶融槽1の寿命を長くすることができ
る。
【0017】なお、上記の実施形態においては交互層薄
板13を、2層の白金層11の間に単層の酸化アルミニ
ウム層12を設けた3層構造のものとしたが、図4に示
す変形形態のような多層構造のものとしてもよい。すな
わち、図4において交互層薄板14は白金層11を両最
外層とし、これら最外層の間に白金層11と酸化アルミ
ニウム層12とを所定の厚さとなるまで交互に複数積層
するようにして構成したもので、各白金層11の厚さは
0.1mm〜3.0mm、各酸化アルミニウム層12の
厚さは0.02mm〜1.0mmとなっている。白金層
11と酸化アルミニウム層12の各層厚は上記の実施形
態のように、それぞれの加工性やコストメリット等に基
づいて設定されており、このようにすることで交互層薄
板14は比較的板厚の厚い寿命の長いものとすることが
できる。
板13を、2層の白金層11の間に単層の酸化アルミニ
ウム層12を設けた3層構造のものとしたが、図4に示
す変形形態のような多層構造のものとしてもよい。すな
わち、図4において交互層薄板14は白金層11を両最
外層とし、これら最外層の間に白金層11と酸化アルミ
ニウム層12とを所定の厚さとなるまで交互に複数積層
するようにして構成したもので、各白金層11の厚さは
0.1mm〜3.0mm、各酸化アルミニウム層12の
厚さは0.02mm〜1.0mmとなっている。白金層
11と酸化アルミニウム層12の各層厚は上記の実施形
態のように、それぞれの加工性やコストメリット等に基
づいて設定されており、このようにすることで交互層薄
板14は比較的板厚の厚い寿命の長いものとすることが
できる。
【0018】さらに、上記の実施形態及び変形形態では
交互層薄板13,14を白金層11と酸化アルミニウム
層12とで構成したが、白金層11を、これと同様の層
厚で構成した例えばPt−Rh系、Pt−Ir系、Pt
−Pd系の白金合金層とし、この白金合金層と酸化アル
ミニウム層12とで交互層薄板を構成するようにしても
よく、このようにすることでも同等の作用、効果が得ら
れる。またさらに、酸化アルミニウム層12を、これと
同様の層厚で構成した白金と合金を作らず高温安定性を
有する例えば酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム等と
して交互層薄板を構成するようにしてもよく、このよう
にすることでも同等の作用、効果が得られる。
交互層薄板13,14を白金層11と酸化アルミニウム
層12とで構成したが、白金層11を、これと同様の層
厚で構成した例えばPt−Rh系、Pt−Ir系、Pt
−Pd系の白金合金層とし、この白金合金層と酸化アル
ミニウム層12とで交互層薄板を構成するようにしても
よく、このようにすることでも同等の作用、効果が得ら
れる。またさらに、酸化アルミニウム層12を、これと
同様の層厚で構成した白金と合金を作らず高温安定性を
有する例えば酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム等と
して交互層薄板を構成するようにしてもよく、このよう
にすることでも同等の作用、効果が得られる。
【0019】なおまた、電気加熱式ガラス溶融炉のガラ
ス溶融槽1のガラス流出口部材7について説明したが、
上記材料をガラス溶融槽1の内壁やガラス通路あるいは
ガラスの流出口6等の壁材、またはルツボ等に成形して
使用したり、燃焼式ガラス溶融炉の対応する部位にも用
いても同等の効果が得られる。
ス溶融槽1のガラス流出口部材7について説明したが、
上記材料をガラス溶融槽1の内壁やガラス通路あるいは
ガラスの流出口6等の壁材、またはルツボ等に成形して
使用したり、燃焼式ガラス溶融炉の対応する部位にも用
いても同等の効果が得られる。
【0020】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、白金の使用量を少なくしながら溶融ガラスの
漏出を防止して装置寿命の延命を図ることできる等の効
果を奏する。
によれば、白金の使用量を少なくしながら溶融ガラスの
漏出を防止して装置寿命の延命を図ることできる等の効
果を奏する。
【図1】本発明の一実施形態に係る交互層薄板の一部断
面で示す斜視図である。
面で示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るガラス溶融槽の断面
図である。
図である。
【図3】本発明の一実施形態を示すガラス流出口部材の
斜視図である。
斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る交互層薄板の変形形
態を示す部分断面図である。
態を示す部分断面図である。
11…白金層 12…酸化アルミニウム層 13,14…交互層薄板
Claims (2)
- 【請求項1】 層厚が0.02mm〜1.0mmの少な
くとも1層の酸化アルミニウム層と、層厚が0.1mm
〜3.0mmの少なくとも2層の白金層または白金合金
層とを、最外層が前記白金層または白金合金層で構成さ
れるよう交互積層した交互層薄板により形成されている
ことを特徴とするガラス溶融用部材。 - 【請求項2】 白金合金層が、Pt−Rh系、またはP
t−Ir系、またはPt−Pd系の白金合金で形成され
たものであることを特徴とする請求項1記載のガラス溶
融用部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34290896A JPH10182166A (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | ガラス溶融用部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34290896A JPH10182166A (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | ガラス溶融用部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10182166A true JPH10182166A (ja) | 1998-07-07 |
Family
ID=18357458
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34290896A Pending JPH10182166A (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | ガラス溶融用部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10182166A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007077004A (ja) * | 2005-08-19 | 2007-03-29 | Nippon Electric Glass Co Ltd | ガラス熔融用耐熱材、ガラス物品製造装置及びガラス物品の製造方法 |
WO2011024680A1 (ja) * | 2009-08-26 | 2011-03-03 | 日本電気硝子株式会社 | ガラス製造用容器、それを備えるガラス製造装置及びそれを用いたガラスの製造方法 |
WO2013011835A1 (ja) * | 2011-07-15 | 2013-01-24 | 日東紡績株式会社 | ガラス溶融装置、ガラス繊維製造装置及びガラス繊維製造方法 |
US8375748B2 (en) | 2009-08-26 | 2013-02-19 | Nippon Electric Glass Co., Ltd. | Glass manufacturing container, glass manufacturing apparatus with the same and glass manufacturing method using glass manufacturing apparatus |
JP2015117160A (ja) * | 2013-12-19 | 2015-06-25 | 日本電気硝子株式会社 | 異質ガラス排出装置 |
-
1996
- 1996-12-24 JP JP34290896A patent/JPH10182166A/ja active Pending
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