JPH10181618A - 動力舵取装置用負荷感応型流量制御装置 - Google Patents

動力舵取装置用負荷感応型流量制御装置

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JPH10181618A
JPH10181618A JP8350083A JP35008396A JPH10181618A JP H10181618 A JPH10181618 A JP H10181618A JP 8350083 A JP8350083 A JP 8350083A JP 35008396 A JP35008396 A JP 35008396A JP H10181618 A JPH10181618 A JP H10181618A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポンプ回転数感応型動力舵取装置用流量制
御装置において、ポンプより吐出された圧力流体を操舵
負荷に応じても動力舵取装置に供給できるようにして、
一層の省エネルギー化を図るとともに、高速域での急転
舵時においても、安定した操舵感を得ることができるよ
うにする。 【解決手段】 ポンプ回転数増加に応じてポンプ吐出流
量が増加するポンプ3より吐出された圧力流体を、供給
通路中の固定絞り通路14を介して負荷に応じて車両の動
力舵取装置に供給し、余剰圧力流体をバイパス通路7の
開度を調整する流量調整用スプール弁4、5によりポン
プ3の吸入側3b に還流するようにした動力舵取装置用
負荷感応型流量制御装置1において、ポンプ3の吐出部
3c と吸入部3d とをつなぐ循環路38中に負荷感知弁36
を設け、該負荷感知弁36を固定絞り通路14を通った後の
圧力流体の圧力P4 により作動させて、前記循環路38を
開閉調整するようにしたことを特徴とする動力舵取装置
用負荷感応型流量制御装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願の発明は、車両の動力舵
取装置用負荷感応型流量制御装置に関し、特にポンプ回
転数感応型すなわちエンジン回転数感応型の動力舵取装
置用流量制御装置において、ポンプより吐出された圧力
流体を操舵負荷に応じても動力舵取装置に供給できるよ
うにして、一層の省エネルギー化を図るとともに、高速
域での急転舵時においても、安定した操舵感を得ること
ができるようにした動力舵取装置用負荷感応型流量制御
装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来のポンプ回転数感応型動力舵取装置用
流量制御装置として、実開平7−28779号公報に記
載されたものがある。このものにおいては、図8に図示
されるように、流量制御装置01のケーシング02に、図示
されないエンジンからベルトによって駆動される油圧ポ
ンプ03が一体に組込まれ、該油圧ポンプ03の吐出流量
は、エンジンの回転数に比例して増減するようになって
いる。
【0003】また、ケーシング02には、流量調整用スプ
ール04を摺動自在に嵌挿することができるスプール収納
孔05が形成され、該スプール収納孔05に、軸方向へ所定
距離だけ離れて開口する吐出通路06とバイパス通路07と
が形成され、該吐出通路06は、油圧ポンプ03の吐出口03
a に連通されるとともに、該バイパス通路07は、油圧ポ
ンプ03の図示されない吸入口に連通されている。
【0004】さらに、図示されない動力舵取装置に圧油
を供給するための円筒状の圧油供給孔08は、スプール収
納孔05とその中心軸線をずらし、スプール収納孔05と平
行に形成され、該圧油供給孔08には、動力舵取装置に連
通するパイプを接続するためのコネクタ09が嵌着されて
いる。
【0005】さらにまた、スプール収納孔05は、流量調
整用スプール04により第1弁室010と第2弁室011 とに
仕切られ、第2弁室011 には、流量調整用スプール04を
押圧するスプリング012 が介装され、該スプリング012
のバネ力により流量調整用スプール04の先端がスプール
収納孔05の底面に当接した状態では、吐出通路06とバイ
パス通路07との連通が、第1弁室010 内において流量調
整用スプール04により遮断されるようになっている。
【0006】また、スプール収納孔05の底部と圧油供給
孔08の上側部とは、固定オリフィス013 を有する固定絞
り通路014 で連通されるとともに、スプール収納孔05の
底部と圧油供給孔08の下側部とは、連通路015 で連通さ
れている。
【0007】さらに、圧油供給孔08内には、円筒状のア
ウタバレル(筒状バルブユニットケーシング)016 が嵌
合され、該アウタバレル016 の中心孔017 には、制御サ
ブスプール018 が摺動自在に嵌装され、キャップ019 で
中心孔017 が塞がれ、アウタバレル016 の中心孔017 内
にて、アウタバレル016 と制御サブスプール018 とにス
プリング020 が介装されており、スプリング020 のバネ
力により、制御サブスプール018 は、キャップ019 に押
付けられるようになっている。
【0008】さらにまた、アウタバレル016 の上先端部
合流部021 は平面状に欠除され、上基端部022 には、中
心孔017 と平行で、スプール収納孔05の第2弁室011 と
前記上先端部合流部021 とを連通する連通路024 の延長
線に指向した係止孔023 が形成されており、矩形状薄鋼
板を円筒状に形成したスプリングピン025 が、該係止孔
023 と連通路024 とに嵌挿されており、このスプリング
ピン025 により、アウタバレル016 は、圧油供給孔08内
で位置決めされるようになっている。
【0009】しかも、アウタバレル016 の下部には、連
通路015 と中心孔017 とを連通させるための連通孔026
が設けられ、アウタバレル016 の上部には、アウタバレ
ル016 の中心孔017 と合流部021 とを連通させるための
2個の可変オリフィス孔027が周方向に並んで形成され
ている。そして、これらの可変オリフィス孔027 、中心
孔017 、連通孔026 により、可変オリフィス通路が形成
されるようになっている。
【0010】また、アウタバレル016 の中心孔017 内に
おいて、制御サブスプール018 とキャップ019 とに挟ま
れた制御油圧室028 と油圧ポンプ03の吐出口03a とは、
油通路029 、油通路03e で連通され、該制御油圧室028
には、第1弁室010 から連通孔026 を経て中心孔017 に
導かれる油圧P2 より高圧の油圧P1 が導入されるよう
になっている。
【0011】さらに、流量調整用スプール04内には、リ
リーフ案内弁030 が設けられており、合流部021 の圧力
が所定圧以上に上昇した場合、その上昇した圧力は、ス
プリングピン025 内に形成された絞り油路025aと連通路
024 とを経て第2弁室011 へ導かれ、リリーフ案内弁03
0 が開くことにより、流量調整用スプール04は左方へ移
動し、バイパス通路07を開放して、油圧ポンプ03から吐
出された油量をその吸入口に戻すことができるようにな
っている。
【0012】前記従来のものは、前記のように構成され
ているので、油圧ポンプ03が停止して圧油を発生しない
状態では、流量調整用スプール04および制御サブスプー
ル018 は、スプリング012 およびスプリング020 のバネ
力で、図8に図示された位置に置かれており、吐出通路
06とバイパス通路07とは遮断されるとともに、可変オリ
フィス孔027 は開口されている。
【0013】この状態において、油圧ポンプ03が所定の
低速回転数Na以下で回転した場合には、油圧ポンプ03
で発生した圧油は、吐出通路06を介してスプール収納孔
05の第1弁室010 内に流入し、該第1弁室010 内の圧油
の一部は、固定オリフィス013 を有する固定絞り通路01
4 を介して合流部021 内に流入するとともに、第1弁室
010 内の圧油の残部は、連通路015 、連通孔026 、中心
孔017 および可変オリフィス孔027 を介して合流部021
内に流入し、その間第1弁室010 内の圧油圧力は上昇し
て、流量調整用スプール04は、スプリング012 に打勝っ
て左方へ移動するが、吐出通路06とバイパス通路07との
連通が遮断されたままとなるので、合流部021 内で合流
された圧油は、コネクタ09内の通路031 、図示されない
パイプを介して動力舵取装置に供給され、したがって、
図9の0−aに示されるように、油圧ポンプ03の回転数
に略比例した油量の圧油が動力舵取装置に供給される。
【0014】また、油圧ポンプ03が所定の低速回転数N
aを超え、これより大きな所定の回転数Nbに達するま
での中速回転域で回転した場合には、スプール収納孔05
の第1弁室010 内の圧油圧力P2 の上昇で、流量調整用
スプール04がさらに左方へ移動し、バイパス通路07が吐
出通路06と連通し、その連通開口面積が油圧ポンプ03の
吐出流量増加に対応して増大するため、図9のa−bに
示されるように、略一定流量の圧油が動力舵取装置に供
給される。以上のようにして、低・中速走行時における
動力舵取装置の操舵の軽快感が得られるようになってい
る。
【0015】さらに、油圧ポンプ03が所定の中速回転数
Nbを越えると、制御油圧室028 内の圧油圧力P1 と中
心孔017 内の圧油圧力P2 との圧力差が拡大し、その圧
力差による制御サブスプール018 の左方向の押圧力がス
プリング020 のバネ力に打勝って、制御サブスプール01
8 が左方に移動すると、可変オリフィス孔027 の開口面
積が絞られ、第1弁室010 から連通路015 、連通孔026
、中心孔017 および可変オリフィス孔027 を介して合
流部021 に流入する圧油流量が低下するので、図9のb
−cに示されるように、油圧ポンプ03の回転数増加に対
応して動力舵取装置への供給油量は減少する。
【0016】さらにまた、油圧ポンプ03が所定の高速回
転数Ncに達すると、制御油圧室028 内の圧油圧力P1
と中心孔017 内の圧油圧力P2 との圧力差の増大で、制
御サブスプール018 が左方にさらに移動して、可変オリ
フィス孔027 が完全に閉塞され、動力舵取装置へは固定
絞り通路014 を通過した圧油のみが供給され、しかも、
第2弁室011 には、固定オリフィス013 を通過して圧力
がP4 に低下した合流部021 内の圧油が絞り油路025a、
連通路024 を経由して導入されるので、圧油圧力P2
3 との圧力差がさらに増大して、流量調整用スプール
04がさらに左方へ移動し、バイパス通路07の還流流量が
再び増加し、かくして、図9のc−dに示されるよう
に、動力舵取装置への供給油量は、低水準の一定油量に
保持される。以上のようにして、高速走行時における動
力舵取装置の操舵の安定感が得られるようになってい
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】前記のとおり、従来の
ものは、動力舵取装置への圧油の供給が油圧ポンプ03の
回転数に依存してなされており、このため、油圧ポンプ
03の回転数が中・低速域にある場合においては、動力舵
取装置が転舵されて、操舵負荷がかかった状態にあろう
と、動力舵取装置が転舵されなくて、操舵負荷がかかっ
ていない状態にあろうと、該流量制御装置からは前記油
圧ポンプ03の回転数に依存した比較的高水準の所定量の
圧油が動力舵取装置へ供給されており、動力舵取装置が
転舵されなくて、操舵負荷がかかっていない状態にある
にもかかわらず、該比較的高水準の所定量の圧油が動力
舵取装置へ供給される分、該油圧ポンプ03は、動力を無
駄に消費していることになる。
【0018】また、油圧ポンプ03の回転数が高速域にあ
る場合においては、低水準の一定量の圧油が動力舵取装
置へ供給されているが、この場合においても、動力舵取
装置が急転舵されるような状況下においては、該動力舵
取装置にかなりの負荷がかかり、その転舵操作にひっか
かり感を感じることがある。しかしながら、このような
状況下においても、前記低水準の一定量の圧油しか動力
舵取装置へ供給されないため、該転舵操作のひっかかり
感は、依然として解消されない。
【0019】
【課題を解決するための手段および効果】本願の発明
は、前記のような問題を解決した動力舵取装置用負荷感
応型流量制御装置であり、その請求項1に記載された発
明は、ポンプ回転数増加に応じてポンプ吐出流量が増加
するポンプより吐出された圧力流体を、供給通路中の固
定絞り通路を介して負荷に応じて車両の動力舵取装置に
供給し、余剰圧力流体をバイパス通路の開度を調整する
流量調整用スプール弁によりポンプの吸入側に還流する
ようにした動力舵取装置用負荷感応型流量制御装置にお
いて、前記ポンプの吐出部と吸入部とをつなぐ循環路中
に負荷感知弁を設け、該負荷感知弁を前記固定絞り通路
を通った後の圧力流体の圧力により作動させて前記循環
路を開閉調節するようにしたことを特徴とする動力舵取
装置用負荷感応型流量制御装置である。
【0020】請求項1に記載された発明は、前記のよう
に構成されているので、ポンプの吐出部と吸入部とをつ
なぐ循環路が、固定絞り通路を通った後の圧力流体の圧
力により作動する負荷感知弁により開閉調節され、か
つ、この固定絞り通路を通った後の圧力流体の圧力は、
動力舵取装置において必要とされるパワーアシスト力
(操舵負荷)を反映するものであるので、動力舵取装置
にパワーアシストのための圧力流体が必要とされるとき
(操舵負荷が生じたとき) には、該負荷を圧力流体の圧
力変動として感知した負荷感知弁により該循環路が閉じ
られ、ポンプより吐出され該循環路を循環していた圧力
流体が、固定絞り通路を介して動力舵取装置に供給され
る。
【0021】また、動力舵取装置にパワーアシストのた
めの圧力流体が必要とされないとき(操舵負荷が生じな
いとき) には、負荷感知弁が圧力流体の圧力変動を感じ
ないので、逆に該循環路が開かれ、ポンプより吐出され
た圧力流体の一部が該循環路を循環し、その分固定絞り
通路を介して動力舵取装置に供給される量が減少され
る。
【0022】以上の結果、特にポンプ回転数の中・低速
域において、操舵負荷がないときには圧力流体の供給が
削減されるので、ポンプ動力の無駄な消費が抑制され
て、省エネルギー化が図られる。また、ポンプ回転数の
高速域において、動力舵取装置が急転舵されて操舵負荷
が生じた時には、必要な圧力流体が供給されるので、操
舵のひっかかり感を感じるようなことがなくなり、安定
した操舵感が得られるようになる。
【0023】さらに、固定絞り通路を通った後の圧力流
体の圧力は、動力舵取装置において必要とされるパワー
アシスト力(操舵負荷)を直接に反映するものであるの
で、該圧力流体の圧力により作動する負荷感知弁による
動力舵取装置への圧力流体の供給量制御が、固定絞り通
路より上流側の圧力流体の圧力により作動する負荷感知
弁による同様の制御より、より正確に行われる。
【0024】また、請求項2記載のように請求項1記載
の発明を構成することにより、動力舵取装置に操舵負荷
が生じない場合に、ポンプより吐出された圧力流体の一
部を動力舵取装置を迂回して循環させるのに、ポンプの
吐出通路を通さずにすみ、短い経路を循環して迂回させ
ることができるようになるので、その分圧力流体が受け
る流通管路抵抗が低減され、ポンプ動力が節減される。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図1ないし図7に図示され
る本願の請求項1および請求項2記載の発明の一実施形
態について説明する。図1は、本実施形態における動力
舵取装置用負荷感応型流量制御装置の全体構成を説明す
るための図であって、一部を截断して示す図、図2はそ
の要部拡大図であって、いずれも該装置が静止状態にあ
る場合の図である。
【0026】これらの図において、流量制御装置1のケ
ーシング2には、図示されないエンジンからベルトによ
って駆動される油圧ポンプ3が一体に組込まれ、該油圧
ポンプ3の吐出流量は、エンジンの回転数に比例して増
減するようになっている。
【0027】また、ケーシング2には、流量調整用スプ
ール4を摺動自在に嵌挿することができるスプール収納
孔5が形成され、該スプール収納孔5に、軸方向へ所定
距離だけ離れて開口する吐出通路6とバイパス通路7と
が形成され、該吐出通路6は、油圧ポンプ3の吐出口3
a に連通されるとともに、該バイパス通路7は、油圧ポ
ンプ3の吸入口3b に連通されている。
【0028】さらに、スプール収納孔5は、流量調整用
スプール4により第1弁室10と第2弁室11とに仕切ら
れ、第2弁室11には、流量調整用スプール4を押圧する
スプリング12が介装され、該スプリング12のバネ力によ
り流量調整用スプール4の先端がスプール収納孔5の底
面に当接した状態では、吐出通路6とバイパス通路7と
の連通が、第1弁室10内において流量調整用スプール4
により遮断されるようになっている。
【0029】また、スプール収納孔5の底部と動力舵取
装置に圧油を供給する圧油供給管32とは、固定オリフィ
ス13を有する固定絞り通路14で連通されるとともに、ス
プール収納孔5の第2弁室11と圧油供給管32とは、絞り
油路33を有する連通路34で連通されている。
【0030】さらに、流量調整用スプール4内には、リ
リーフ案内弁30が設けられており、圧油供給管32内の圧
力が所定の圧力以上に上昇した場合、その上昇した圧力
は、連通路34と絞り油路33とを経て第2弁室11に導か
れ、リリーフ案内弁30が開くことにより、流量調整用ス
プール4は左方へ移動し、バイパス通路7を開放して、
油圧ポンプ3から吐出された油量をその吸入口3b に戻
すことができるようになっている。
【0031】さらに、油圧ポンプ3のポンプ室(カム
室)3e に直接臨んで形成される吐出部3c と吸入部3
d とは循環路35を介して連通されており、該循環路35の
途中には、負荷感知弁36が設けられており、これによ
り、吐出部3c から吐出された加圧された圧油の一部
は、吐出口3a 、吐出通路6を経由することなく、循環
路35を介して吸入部3d に戻ることができるようになっ
ている。
【0032】前記負荷感知弁36は、そのサブスプール収
納孔39内にサブスプール弁体40が収納され、該サブスプ
ール弁体40により仕切られたサブスプール収納孔39内の
一方の制御油圧室41は、連通路46を介して連通路34に連
通され、他方の油圧室42には、吸入ポート43と吐出ポー
ト44とが開口形成され、該吸入ポート43は、前記循環路
35の上流側部分であり固定オリフィス37a を有する連通
路37を介して油圧ポンプ3の吐出部3c に連通され、該
吐出ポート44は、前記循環路35の下流側部分である連通
路38を介して油圧ポンプ3の吸入部3d に連通されてい
る。そして、これにより、制御油圧室41内に導入された
圧油供給管32内の圧油の圧力P4 が所定の圧力以上にな
ると、サブスプール弁体40がスプリング45のバネ力に抗
して図において下方に移動して、これら吸入ポート43と
吐出ポート44との連通が遮断され、油圧ポンプ3の吐出
部3c と吸入部3d との連通が遮断されて、これらをつ
なぐ循環路35を介してのポンプ吐出流体の循環が停止さ
れるようになっている。なお、油圧ポンプ3の吐出口3
a と吐出部3c 、吸入口3b と吸入部3d とは、図示さ
れない油圧ポンプ3の側壁に形成された通路により連通
されている。
【0033】次に、本実施形態の作用について説明す
る。先ず、油圧ポンプ3が停止して圧油を発生していな
い状態では、流量調整用スプール4およびサブスプール
弁体40は、スプリング12およびスプリング45のバネ力に
より、図1および図2に図示された位置に置かれてお
り、吐出通路6とバイパス通路7との連通は遮断される
とともに、油圧ポンプ3の吐出部3c と吸入部3d と
は、循環路35を介して連通されている。
【0034】この状態において、油圧ポンプ3が回転し
た場合には、動力舵取装置の操舵状態に応じて、次のよ
うに作用は異なってくる。まず、動力舵取装置が操舵さ
れず、操舵負荷が生じていない状況下においては、動力
舵取装置に接続される圧油供給管32内の圧油の圧力P4
は、油圧ポンプ3の回転数の如何に関わらず、相対的に
低い値に止まっているので、該圧油供給管32内の圧油が
制御油圧室41内に導かれても、未だスプール弁体40をス
プリング45のバネ力に抗して下方に移動させるには至ら
ず、したがって、スプール弁体40は初期の状態を維持
し、油圧ポンプ3の吐出部3c と吸入部3d とは循環路
35を介して連通されており、油圧ポンプ3で発生して吐
出部3c から吐出された圧油の一部は、固定オリフィス
37a により略油圧ポンプ3の吸入圧にまで減圧されつ
つ、該循環路35を介して循環している。
【0035】他方、油圧ポンプ3の吐出部3c から吐出
された圧油の残部は、吐出通路6を介してスプール収納
孔5の第1弁室10内に流入し、次いで、油圧ポンプ3の
回転数が所定の低速回転数Na(略アイドリング回転
数)以下である場合には、固定オリフィス13を有する固
定絞り通路14を通って圧油供給管32内に流入する。この
間、第1弁室10内の圧油の圧力P2 と第2弁室11内の圧
油の圧力P3 (この圧力は、連通路34を介して第2弁室
11内に圧油の流れが生じないときには、圧油供給管32内
の圧油の圧力P4 とほとんど等しい。)との圧力差は小
さくて、流量調整用スプール4をスプリング12のバネ力
に抗して左方向に移動させはするが、吐出通路6とバイ
パス通路7とを連通させるには至らず、このため、吐出
通路6とバイパス通路7とは遮断されたままである(図
3参照)。したがって、固定絞り通路14を通る圧油の流
量は、図7の0−a´に示されるように、油圧ポンプ3
の回転数の増大に比例して増大する。
【0036】そして、油圧ポンプ3の回転数が増大し
て、所定の低速回転数Naを越えると、第1弁室10内の
圧油の圧力P2 が増大し、該第1弁室10内の圧油の圧力
2 と第2弁室11内の圧油の圧力P3 との圧力差も増大
するので、流量調整用スプール4がスプリング12のバネ
力に抗して左方向に移動して、吐出通路6とバイパス通
路7とを連通させる(図4参照)。この結果、油圧ポン
プ3で発生した圧油の増量分は、バイパス通路7を通っ
て油圧ポンプ3の吸入口3bに還流されるので、圧油供
給管32を経て動力舵取装置に供給される圧油の量は、図
7のa´−dに示されるように、油圧ポンプ3の回転数
の増大に関わらず、略一定の低水準に維持される。
【0037】次に、動力舵取装置が操舵されて、操舵負
荷が生じている状況下においては、動力舵取装置に接続
される圧油供給管32内の圧油の圧力P4 は、油圧ポンプ
3の回転数の如何に関わらず、相対的に高い値にあるの
で、該圧油供給管32内の圧油が制御油圧室41内に導かれ
ると、スプール弁体40がスプリング45のバネ力に抗して
下方に移動させられ、この結果、吸入ポート43と吐出ポ
ート44との連通が遮断され、油圧ポンプ3の吐出部3c
と吸入部3d との連通が遮断されて、油圧ポンプ3の吐
出部3c から吐出された圧油の循環路35を介しての循環
は生じない。
【0038】したがって、油圧ポンプ3で発生した圧油
の全量は、吐出通路6を介してスプール収納孔5の第1
弁室10内に流入し、該第1弁室10内に流入した圧油は、
油圧ポンプ3の回転数が所定の低速回転数Na以下であ
る場合には、固定オリフィス13を有する固定絞り通路14
を通って圧油供給管32内に流入する。この間、第1弁室
10内の圧油の圧力P2 と第2弁室11内の圧油の圧力P3
との圧力差は小さくて、流量調整用スプール4をスプリ
ング12のバネ力に抗して左方向に移動させはするが、吐
出通路6とバイパス通路7とを連通させるには至らず、
このため、吐出通路6とバイパス通路7とは遮断された
ままである(図5参照)。この結果、固定絞り通路14を
通る圧油の流量は、図7の0−aに示されるように、油
圧ポンプ3の回転数の増大に比例して増大する。なお、
この流量は、循環路35を介しての循環が生じていない分
だけ、動力舵取装置が操舵されず操舵負荷が生じていな
い状況下における供給油量0−a´よりも多くなる。
【0039】そして、油圧ポンプ3の回転数が増大し
て、所定の低速回転数Naを越えると、第1弁室10内の
圧油の圧力P2 が増大し、該第1弁室10内の圧油の圧力
2 と第2弁室11内の圧油の圧力P3 との圧力差も増大
するので、流量調整用スプール4がスプリング12のバネ
力に抗して左方向に移動して、吐出通路6とバイパス通
路7とを連通させる(図6参照)。この結果、油圧ポン
プ3で発生した圧油の増量分は、バイパス通路7を通っ
て油圧ポンプ3の吸入口3bに還流されるので、圧油供
給管32を経て動力舵取装置へ供給される圧油の量は、図
7のa−eに示されるように、油圧ポンプ3の回転数の
増大に関わらず、略一定の高水準に維持される。
【0040】以上のような動力舵取装置の2つの異なる
操舵状況下において、操舵状態に変動が生じたとする
と、例えば、動力舵取装置が操舵されず、操舵負荷が生
じていない状態から、動力舵取装置が操舵されて、操舵
負荷が生じる状態に変動したとすると、その時の動力舵
取装置への圧油の供給量は、図7の0−a´−dに示さ
れる量を越えて増大し、また、例えば、動力舵取装置が
操舵されて、操舵負荷が生じている状態から、動力舵取
装置が操舵されず、操舵負荷が生じない状態に変動した
とすると、その時の動力舵取装置への圧油の供給量は、
図7の0−a−eに示される量を越えて減少し、いずれ
の状態変動の場合にあっても、動力舵取装置への圧油の
供給量は、その時の油圧ポンプ3の回転数と操舵負荷の
大きさに応じて、図7の0−a−eに示される量を最大
とし、同0−a´−dに示される量を最小として、0−
a−e−d−a´−0で囲まれる領域中のいずれかの点
により与えられることになる。
【0041】これに対して、図8に図示される従来のポ
ンプ回転数感応型動力舵取装置用流量制御装置における
動力舵取装置への供給油量特性は、操舵負荷の有無に関
わらず、図9の0−a−b−c−dの折れ線により与え
られていたから、これを本実施形態における上記のよう
な供給油量特性と比較すると(図7および図9参照)、
油圧ポンプ3の回転数が所定の中速回転数Nb近傍の回
転数以下の中・低速域にある場合においては、操舵負荷
の減少に応じて、従来のものにおける特性値0−a−b
−cより供給油量が減少することとなり、ポンプ動力の
観点からみると、その供給油量の減少分だけ、無駄な消
費が抑制されて、省エネルギー化が図られることとな
る。
【0042】また、油圧ポンプ3の回転数が、高速回転
数Nc近傍の回転数を越えて高速域にある場合において
は、動力舵取装置が急転舵されて、操舵負荷が急増した
としても、該負荷の急増に対応して、従来のものにおけ
る特性値b−c−dより増大した量の圧油が動力舵取装
置に供給されるので、高速域における動力舵取装置の急
転舵時の転舵操作のひっかかり感が解消されることとな
る。
【0043】本実施形態においては、循環路35が、油圧
ポンプ3のポンプ室(カム室)3eに直接臨んで形成さ
れる吐出部3c と吸入部3d とをつないで構成されるの
で、動力舵取装置に操舵負荷が生じない場合に、油圧ポ
ンプ3の吐出部3c から吐出された圧油の一部を動力舵
取装置を迂回させて循環させるのに、油圧ポンプ3の吐
出通路6を通さずに短い経路で循環させることができる
ようになり、その分圧油が受ける流通管路抵抗が低減さ
れて、ポンプ動力が節減される。なお、循環路35がつな
ぐ油圧ポンプ3の吐出部と吸入部とを、吐出口3a と吸
入口3b とすることも可能である。
【0044】また、本実施形態においては、圧油供給管
32内の圧油が制御油圧室41内に導入されるようにした
が、制御油圧室41内に導入される圧油は、圧油供給管32
内の圧油に限らず、固定絞り通路14に設けられる固定オ
リフィス13より後流側の流路内の圧油であればよく、本
願の発明の「固定絞り通路を通った後の圧力流体」に
は、このような圧油も含まれる。いずれの場合において
も、これらの流路内の圧油の圧力は、動力舵取装置にお
いて必要とされるパワーアシスト力(操舵負荷)を直接
に反映するものであるので、該圧油の圧力により作動す
る負荷感知弁36による動力舵取装置への圧油の供給量の
制御は、固定オリフィス13より上流側、例えば、スプー
ル収納孔5の第1弁室10内の圧油の圧力により作動する
負荷感知弁36による同様の制御より、より正確に行われ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の請求項1および請求項2記載の発明の実
施形態における動力舵取装置用負荷感応型流量制御装置
の全体構成を説明するための図であって、一部を截断し
て示す図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】図1の実施形態で、動力舵取装置用負荷感応型
流量制御装置の作動状態を示す図である。
【図4】図1の実施形態で、異なる作動状態を示す図3
におけると同様の図である。
【図5】図1の実施形態で、さらに異なる作動状態を示
す図3におけると同様の図である。
【図6】図1の実施形態で、さらに異なる作動状態を示
す図3におけると同様の図である。
【図7】図1の実施形態で、動力舵取装置用負荷感応型
流量制御装置の流量制御特性を従来のものと比較して示
す図である。
【図8】従来例を示す図である。
【図9】従来例の流量制御特性を示す図である。
【符号の説明】
1…流量制御装置、2…ケーシング、3…油圧ポンプ、
3a …吐出口、3b …吸入口、3c …吐出部、3d …吸
入部、3e …ポンプ室(カム室)、4…流量調整用スプ
ール、5…スプール収納孔、6…吐出通路、7…バイパ
ス通路、10…第1弁室、11…第2弁室、12…スプリン
グ、13…固定オリフィス、14…固定絞り通路、30…リリ
ーフ案内弁、32…圧油供給管、33…絞り油路、34…連通
路、35…循環路、36…負荷感知弁、37…連通路、37a …
固定オリフィス、38…連通路、39…サブスプール収納
孔、40…サブスプール弁体、41…制御油圧室、42…油圧
室、43…吸入ポート、44…吐出ポート、45…スプリン
グ、46…連通路。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプ回転数増加に応じてポンプ吐出流
    量が増加するポンプより吐出された圧力流体を、供給通
    路中の固定絞り通路を介して負荷に応じて車両の動力舵
    取装置に供給し、余剰圧力流体をバイパス通路の開度を
    調整する流量調整用スプール弁によりポンプの吸入側に
    還流するようにした動力舵取装置用負荷感応型流量制御
    装置において、 前記ポンプの吐出部と吸入部とをつなぐ循環路中に負荷
    感知弁を設け、該負荷感知弁を前記固定絞り通路を通っ
    た後の圧力流体の圧力により作動させて前記循環路を開
    閉調節するようにしたことを特徴とする動力舵取装置用
    負荷感応型流量制御装置。
  2. 【請求項2】 前記ポンプの吐出部と吸入部とは、前記
    ポンプのポンプ室に直接臨む吐出部と吸入部とされたこ
    とを特徴とする請求項1記載の動力舵取装置用負荷感応
    型流量制御装置。
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