JPH10181360A - 車両用燃料タンク - Google Patents
車両用燃料タンクInfo
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- JPH10181360A JPH10181360A JP34851396A JP34851396A JPH10181360A JP H10181360 A JPH10181360 A JP H10181360A JP 34851396 A JP34851396 A JP 34851396A JP 34851396 A JP34851396 A JP 34851396A JP H10181360 A JPH10181360 A JP H10181360A
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- JP
- Japan
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- fuel
- chamber
- separation membrane
- fuel chamber
- injection pipe
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- Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 分離膜の耐久性を高める。
【解決手段】 燃料タンク1の上側部分2および下側部
分3により画定される内部空間を変形可能な分離膜5に
より空気室と燃料室7とに分離する。燃料室7に燃料注
入管13を接続して燃料注入管13を介し燃料室7内に
燃料を注入する。分離膜5の周縁部を、固定部8を介し
燃料タンク1内壁面に固定して分離膜5の中央部が燃料
室7内の燃料液面に密着しつつ燃料液面と共に上下動す
るようにする。燃料注入管13の出口端部13bに案内
部材13cを取り付けて給油時に燃料注入管13から燃
料室7内に流入する燃料を燃料室7の周方向に案内し、
それによって給油時に燃料室7内に流入した燃料でもっ
て鉛直軸線K回りの旋回流Sを形成する。
分3により画定される内部空間を変形可能な分離膜5に
より空気室と燃料室7とに分離する。燃料室7に燃料注
入管13を接続して燃料注入管13を介し燃料室7内に
燃料を注入する。分離膜5の周縁部を、固定部8を介し
燃料タンク1内壁面に固定して分離膜5の中央部が燃料
室7内の燃料液面に密着しつつ燃料液面と共に上下動す
るようにする。燃料注入管13の出口端部13bに案内
部材13cを取り付けて給油時に燃料注入管13から燃
料室7内に流入する燃料を燃料室7の周方向に案内し、
それによって給油時に燃料室7内に流入した燃料でもっ
て鉛直軸線K回りの旋回流Sを形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用燃料タンクに
関する。
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、燃料タンク内で発生した蒸発
燃料が大気中に放出されるのを阻止するために、燃料タ
ンクの上部空間内の蒸発燃料をチャコールキャニスタに
導いてチャコールキャニスタ内の活性炭に吸着させるよ
うにした内燃機関が知られている。この場合、チャコー
ルキャニスタに導かれる蒸発燃料量が多いとチャコール
キャニスタの容量を大きくしなければならず、したがっ
てチャコールキャニスタを小型化するためには燃料タン
ク内で発生する蒸発燃料量をできるだけ少なくする必要
がある。
燃料が大気中に放出されるのを阻止するために、燃料タ
ンクの上部空間内の蒸発燃料をチャコールキャニスタに
導いてチャコールキャニスタ内の活性炭に吸着させるよ
うにした内燃機関が知られている。この場合、チャコー
ルキャニスタに導かれる蒸発燃料量が多いとチャコール
キャニスタの容量を大きくしなければならず、したがっ
てチャコールキャニスタを小型化するためには燃料タン
ク内で発生する蒸発燃料量をできるだけ少なくする必要
がある。
【0003】燃料タンク内で発生する蒸発燃料量を低減
するためには燃料タンクの上部空間の容積を低減すれば
よい。そこで、燃料タンクの内部空間を燃料室と空気室
とに分離する分離膜を具備し、燃料室に燃料注入管を接
続してこの燃料注入管を介し燃料室内に燃料を注入し、
分離膜にほぼ同心状をなす複数の環状の折り目を形成す
ると共に分離膜の周縁部を、固定部を介し燃料タンク内
壁面に固定し、それにより分離膜の中央部が燃料室内の
燃料液面に密着して燃料液面と共に上下動するようにし
た車両用燃料タンクが公知である(米国特許第3701
540号明細書参照)。
するためには燃料タンクの上部空間の容積を低減すれば
よい。そこで、燃料タンクの内部空間を燃料室と空気室
とに分離する分離膜を具備し、燃料室に燃料注入管を接
続してこの燃料注入管を介し燃料室内に燃料を注入し、
分離膜にほぼ同心状をなす複数の環状の折り目を形成す
ると共に分離膜の周縁部を、固定部を介し燃料タンク内
壁面に固定し、それにより分離膜の中央部が燃料室内の
燃料液面に密着して燃料液面と共に上下動するようにし
た車両用燃料タンクが公知である(米国特許第3701
540号明細書参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、給油時に燃
料注入管から燃料室内に流入する燃料は或る程度の流速
でもって燃料室内に流入するのでこの燃料によって燃料
室内の燃料に大きな乱れが生じ、すなわち給油時に燃料
室内の燃料が揺動または脈動する恐れがある。しかしな
がら、給油時に燃料室内の燃料が揺動または脈動すると
それに伴って分離膜が揺動または脈動し、その結果分離
膜、特に固定部周りの分離膜に引っ張り応力や圧縮応力
などの大きな負荷が作用して分離膜が破損する恐れがあ
るという問題点がある。
料注入管から燃料室内に流入する燃料は或る程度の流速
でもって燃料室内に流入するのでこの燃料によって燃料
室内の燃料に大きな乱れが生じ、すなわち給油時に燃料
室内の燃料が揺動または脈動する恐れがある。しかしな
がら、給油時に燃料室内の燃料が揺動または脈動すると
それに伴って分離膜が揺動または脈動し、その結果分離
膜、特に固定部周りの分離膜に引っ張り応力や圧縮応力
などの大きな負荷が作用して分離膜が破損する恐れがあ
るという問題点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に1番目の発明によれば、燃料タンクの内部空間を燃料
室と空気室とに分離する変形可能な分離膜を具備し、燃
料室に燃料注入管を接続してこの燃料注入管を介し燃料
室内に燃料を注入し、分離膜が燃料室内の燃料液面に密
着しつつ燃料液面と共に上下動するようにした車両用燃
料タンクにおいて、給油時に燃料注入管から注入された
燃料でもって燃料室内に鉛直軸線回りの旋回流を形成す
るようにしている。すなわち1番目の発明では、給油時
に燃料室内の燃料が揺動または脈動するのが阻止される
ので分離膜に大きな負荷が作用するのが阻止される。
に1番目の発明によれば、燃料タンクの内部空間を燃料
室と空気室とに分離する変形可能な分離膜を具備し、燃
料室に燃料注入管を接続してこの燃料注入管を介し燃料
室内に燃料を注入し、分離膜が燃料室内の燃料液面に密
着しつつ燃料液面と共に上下動するようにした車両用燃
料タンクにおいて、給油時に燃料注入管から注入された
燃料でもって燃料室内に鉛直軸線回りの旋回流を形成す
るようにしている。すなわち1番目の発明では、給油時
に燃料室内の燃料が揺動または脈動するのが阻止される
ので分離膜に大きな負荷が作用するのが阻止される。
【0006】また、上記課題を解決するために2番目の
発明によれば1番目の発明において、上記燃料注入管の
出口端部の中心軸線が隣接する燃料室内壁面に指向する
か或いはこの内壁面に対し平行となるように燃料注入管
を配置している。すなわち2番目の発明では、燃料注入
管の配置位置を定めることのみにより旋回流が形成され
る。
発明によれば1番目の発明において、上記燃料注入管の
出口端部の中心軸線が隣接する燃料室内壁面に指向する
か或いはこの内壁面に対し平行となるように燃料注入管
を配置している。すなわち2番目の発明では、燃料注入
管の配置位置を定めることのみにより旋回流が形成され
る。
【0007】
【発明の実施の形態】図1から図3までを参照すると、
車両用燃料タンク1は例えば金属または合成樹脂材料か
らなる上側部分2と下側部分3とを具備する。これら上
側部分2および下側部分3はそれぞれのフランジ部2
a,3aにおいて互いに密封的に連結される。上側部分
2および下側部分3により画定される内部空間4内には
例えばポリエチレン、ナイロンのように可撓性および燃
料不透過性を備えた材料からなる分離膜5が配置され
る。この分離膜5は内部空間4を上方の空気室6と下方
の燃料室7とに分離する。
車両用燃料タンク1は例えば金属または合成樹脂材料か
らなる上側部分2と下側部分3とを具備する。これら上
側部分2および下側部分3はそれぞれのフランジ部2
a,3aにおいて互いに密封的に連結される。上側部分
2および下側部分3により画定される内部空間4内には
例えばポリエチレン、ナイロンのように可撓性および燃
料不透過性を備えた材料からなる分離膜5が配置され
る。この分離膜5は内部空間4を上方の空気室6と下方
の燃料室7とに分離する。
【0008】分離膜5はその周縁部5aが固定部8にお
いて燃料タンク1の内壁面に密封的に固定される。すな
わち、本実施態様では分離膜5の周縁部5aは全周にわ
たって、上側部分2および下側部分3のフランジ部2
a,3a間に把持されつつ固定されている。また、分離
膜5にはほぼ同心状に配置された複数の環状の折り目5
bが形成される。分離膜5はこれら折り目5bに沿って
変形可能になっており、その結果後述するように分離膜
5の中央部が燃料室7内の燃料液面に密着して燃料液面
と共に上下動可能となっている。なお、本実施態様にお
いて折り目5bはほぼ等間隔で形成されている。
いて燃料タンク1の内壁面に密封的に固定される。すな
わち、本実施態様では分離膜5の周縁部5aは全周にわ
たって、上側部分2および下側部分3のフランジ部2
a,3a間に把持されつつ固定されている。また、分離
膜5にはほぼ同心状に配置された複数の環状の折り目5
bが形成される。分離膜5はこれら折り目5bに沿って
変形可能になっており、その結果後述するように分離膜
5の中央部が燃料室7内の燃料液面に密着して燃料液面
と共に上下動可能となっている。なお、本実施態様にお
いて折り目5bはほぼ等間隔で形成されている。
【0009】図3に示されるように、空気室6は空気室
内圧制御弁9およびエアクリーナ10を介して大気に連
通される。空気室内圧制御弁9は互いに並列配置された
正圧リリーフ弁11および大気圧リリーフ弁12を具備
する。正圧リリーフ弁11は空気室6内の圧力が予め定
められた正圧を越えて上昇したときに開弁し、一方大気
圧リリーフ弁12は空気室6内の圧力が大気圧を越えて
低下したときに開弁する。したがって、空気室6内の圧
力はほぼ大気圧以上でありかつ正圧リリーフ弁11の開
弁圧よりも低い正圧に維持されることになる。
内圧制御弁9およびエアクリーナ10を介して大気に連
通される。空気室内圧制御弁9は互いに並列配置された
正圧リリーフ弁11および大気圧リリーフ弁12を具備
する。正圧リリーフ弁11は空気室6内の圧力が予め定
められた正圧を越えて上昇したときに開弁し、一方大気
圧リリーフ弁12は空気室6内の圧力が大気圧を越えて
低下したときに開弁する。したがって、空気室6内の圧
力はほぼ大気圧以上でありかつ正圧リリーフ弁11の開
弁圧よりも低い正圧に維持されることになる。
【0010】一方、燃料室7には燃料注入管13が密封
的に接続される。燃料注入管13の上端開口部13aに
は燃料キャップ14が着脱自在に取り付けられ、この上
端開口部に隣接する燃料注入管13内には燃料キャップ
14の挿着時に燃料キャップ14の外周面と接触するシ
ール部材15と、給油時に燃料注入管13内に挿入され
る給油ノズルの外周面と接触するシール部材16と、通
常ばね力によって燃料注入管13を遮断している蒸発燃
料遮断弁17とが配置される。一方、燃料注入管13の
下端開口部すなわち出口端部13bには給油時に燃料注
入管13から燃料室7内に流入する燃料の流動方向を規
制してこの燃料を燃料室7の周方向に案内する案内部材
13cが取り付けられる。
的に接続される。燃料注入管13の上端開口部13aに
は燃料キャップ14が着脱自在に取り付けられ、この上
端開口部に隣接する燃料注入管13内には燃料キャップ
14の挿着時に燃料キャップ14の外周面と接触するシ
ール部材15と、給油時に燃料注入管13内に挿入され
る給油ノズルの外周面と接触するシール部材16と、通
常ばね力によって燃料注入管13を遮断している蒸発燃
料遮断弁17とが配置される。一方、燃料注入管13の
下端開口部すなわち出口端部13bには給油時に燃料注
入管13から燃料室7内に流入する燃料の流動方向を規
制してこの燃料を燃料室7の周方向に案内する案内部材
13cが取り付けられる。
【0011】図1および図3を参照すると燃料室7には
さらに、上側部分2のフランジ部2aよりも外側に突出
する下側部分3により画定される燃料ポンプ室18が接
続される。この燃料ポンプ室18内には燃料ポンプ19
と、燃圧レギュレータ20と、燃料フィルタ21とが配
置されており、燃料ポンプ19から吐出された燃料は燃
圧レギュレータ20により調圧された後に燃料供給管2
2を介して図示しない燃料噴射弁に供給される。このよ
うに燃料室7に連通する燃料ポンプ室18内に燃圧レギ
ュレータ20を配置すると、燃料供給管22からの燃料
を各燃料噴射弁に分配するための燃料分配管から燃料タ
ンク1まで延びる燃料戻し通路を設ける必要がなくな
り、しかもシリンダヘッド付近で加熱されて蒸発燃料を
含む燃料が燃料タンク1内に戻ることがなくなるので燃
料タンク1内における蒸発燃料の発生が抑制される。ま
た、燃料タンク1内に燃料ポンプ19を配置することに
より燃料ポンプ19の騒音を低減することができる。
さらに、上側部分2のフランジ部2aよりも外側に突出
する下側部分3により画定される燃料ポンプ室18が接
続される。この燃料ポンプ室18内には燃料ポンプ19
と、燃圧レギュレータ20と、燃料フィルタ21とが配
置されており、燃料ポンプ19から吐出された燃料は燃
圧レギュレータ20により調圧された後に燃料供給管2
2を介して図示しない燃料噴射弁に供給される。このよ
うに燃料室7に連通する燃料ポンプ室18内に燃圧レギ
ュレータ20を配置すると、燃料供給管22からの燃料
を各燃料噴射弁に分配するための燃料分配管から燃料タ
ンク1まで延びる燃料戻し通路を設ける必要がなくな
り、しかもシリンダヘッド付近で加熱されて蒸発燃料を
含む燃料が燃料タンク1内に戻ることがなくなるので燃
料タンク1内における蒸発燃料の発生が抑制される。ま
た、燃料タンク1内に燃料ポンプ19を配置することに
より燃料ポンプ19の騒音を低減することができる。
【0012】さらに図3を参照すると、燃料注入管13
の出口端部13bよりも上方でありかつ固定部8の直下
方の燃料室7内に開口する循環管23が燃料注入管13
の上側部分に開口せしめられる。また、燃料ポンプ室1
8の上方空間18aは蒸発燃料排出管24を介して循環
管23の上端開口部よりも上方の燃料注入管13に接続
され、この蒸発燃料排出管24の上端開口部よりも上方
の燃料注入管13は蒸発燃料パージ管25を介して活性
炭を具備したチャコールキャニスタ(図示しない)に接
続される。したがって、燃料室7内、燃料注入管13
内、および燃料ポンプ室18内で発生した蒸発燃料は蒸
発燃料排出管24および蒸発燃料パージ管25を介しチ
ャコールキャニスタに導かれて活性炭に吸着され、斯く
して蒸発燃料が大気中に放出されるのが阻止されてい
る。この活性炭に吸着された燃料は例えば機関運転状態
に応じて機関吸気通路内にパージされる。
の出口端部13bよりも上方でありかつ固定部8の直下
方の燃料室7内に開口する循環管23が燃料注入管13
の上側部分に開口せしめられる。また、燃料ポンプ室1
8の上方空間18aは蒸発燃料排出管24を介して循環
管23の上端開口部よりも上方の燃料注入管13に接続
され、この蒸発燃料排出管24の上端開口部よりも上方
の燃料注入管13は蒸発燃料パージ管25を介して活性
炭を具備したチャコールキャニスタ(図示しない)に接
続される。したがって、燃料室7内、燃料注入管13
内、および燃料ポンプ室18内で発生した蒸発燃料は蒸
発燃料排出管24および蒸発燃料パージ管25を介しチ
ャコールキャニスタに導かれて活性炭に吸着され、斯く
して蒸発燃料が大気中に放出されるのが阻止されてい
る。この活性炭に吸着された燃料は例えば機関運転状態
に応じて機関吸気通路内にパージされる。
【0013】特に図2に示されるように、下側部分3の
側壁3bの内壁面は全体として、固定部8から下側部材
3の底壁3に向かうにつれて内方に傾斜している。さら
に、側壁3bの内壁面には内方に向けて突出するほぼ環
状の突出部29が複数設けられており、したがって側壁
3bの内壁面は階段状断面を有することになる。その結
果、補強部材を追加することなく下側部分3の剛性を高
めることができる。
側壁3bの内壁面は全体として、固定部8から下側部材
3の底壁3に向かうにつれて内方に傾斜している。さら
に、側壁3bの内壁面には内方に向けて突出するほぼ環
状の突出部29が複数設けられており、したがって側壁
3bの内壁面は階段状断面を有することになる。その結
果、補強部材を追加することなく下側部分3の剛性を高
めることができる。
【0014】ところで、給油をすべきときにはまず燃料
キャップ14が燃料注入管13の上端開口部13aから
取り外される。燃料キャップ14が取り外されても蒸発
燃料遮断弁17が閉弁状態に保持されているので燃料注
入管13の上端開口部13aから蒸発燃料が大気に放出
されるのが阻止されている。次いで、図示しない給油ノ
ズルが燃料注入管13の上端開口部13aに挿入され、
給油ノズルの先端部によりばね付勢に抗して蒸発燃料遮
断弁17が開弁される。この場合、給油ノズルの外周面
にシール部材15,16が接触しているのでこの場合に
も燃料注入管13の上端開口部13aから蒸発燃料が大
気に放出されるのが阻止されている。次いで、給油が開
始されると燃料が燃料注入管13を介して燃料室7内に
注入される。
キャップ14が燃料注入管13の上端開口部13aから
取り外される。燃料キャップ14が取り外されても蒸発
燃料遮断弁17が閉弁状態に保持されているので燃料注
入管13の上端開口部13aから蒸発燃料が大気に放出
されるのが阻止されている。次いで、図示しない給油ノ
ズルが燃料注入管13の上端開口部13aに挿入され、
給油ノズルの先端部によりばね付勢に抗して蒸発燃料遮
断弁17が開弁される。この場合、給油ノズルの外周面
にシール部材15,16が接触しているのでこの場合に
も燃料注入管13の上端開口部13aから蒸発燃料が大
気に放出されるのが阻止されている。次いで、給油が開
始されると燃料が燃料注入管13を介して燃料室7内に
注入される。
【0015】このとき、燃料室7内に流入する燃料は案
内部材13cにより案内されて燃料室7の周方向に進行
し、次いで下側部分3の側壁3bの内壁面に沿いつつ進
行し、斯くして燃料室7内に燃料注入管13から注入さ
れた燃料によって鉛直軸線K回りの旋回流S(図1参
照)が形成される。燃料室7内にこのような旋回流Sが
形成されると給油時における燃料室7内の燃料の乱れが
低減され、すなわち燃料室7内の燃料が揺動または脈動
するのが阻止される。したがって給油時に分離膜5が揺
動または脈動するのを阻止することができるので分離膜
5およびその固定部に大きな負荷が作用するのを阻止す
ることができ、斯くして分離膜5の耐久性を高めること
ができる。また、このように給油時における燃料室7内
の燃料の乱れが低減されると燃料注入管13および燃料
室7の流体抵抗を低減することができるので給油速度を
高めることができ、したがって給油時間を短縮すること
ができる。さらに、給油時に燃料室7内の燃料が泡立つ
のを阻止することができるので給油時に燃料タンク1内
で発生する蒸発燃料量をさらに低減することができる。
内部材13cにより案内されて燃料室7の周方向に進行
し、次いで下側部分3の側壁3bの内壁面に沿いつつ進
行し、斯くして燃料室7内に燃料注入管13から注入さ
れた燃料によって鉛直軸線K回りの旋回流S(図1参
照)が形成される。燃料室7内にこのような旋回流Sが
形成されると給油時における燃料室7内の燃料の乱れが
低減され、すなわち燃料室7内の燃料が揺動または脈動
するのが阻止される。したがって給油時に分離膜5が揺
動または脈動するのを阻止することができるので分離膜
5およびその固定部に大きな負荷が作用するのを阻止す
ることができ、斯くして分離膜5の耐久性を高めること
ができる。また、このように給油時における燃料室7内
の燃料の乱れが低減されると燃料注入管13および燃料
室7の流体抵抗を低減することができるので給油速度を
高めることができ、したがって給油時間を短縮すること
ができる。さらに、給油時に燃料室7内の燃料が泡立つ
のを阻止することができるので給油時に燃料タンク1内
で発生する蒸発燃料量をさらに低減することができる。
【0016】なお、案内部材13cにより案内された燃
料が下側部分3の側壁3bに指向されるようにすると、
燃料室7内の燃料量が極めて少ないときに燃料室7内に
流入した燃料は側壁3bに沿いつつ進行した後にその時
点の燃料液面まで落下する。一方、燃料液面は次第に上
昇しており、その結果燃料室7内の燃料の乱れが増大さ
れる恐れがある。そこで、本実施態様では図3に示され
るように、案内部材13cにより案内された燃料が燃料
室7の周方向にかつ下側部分3の底壁3cに指向される
ようにしている。このようにすると、燃料室7内の燃料
量が極めて少ないときに燃料室7内の燃料の乱れが増大
されるのを阻止することができる。
料が下側部分3の側壁3bに指向されるようにすると、
燃料室7内の燃料量が極めて少ないときに燃料室7内に
流入した燃料は側壁3bに沿いつつ進行した後にその時
点の燃料液面まで落下する。一方、燃料液面は次第に上
昇しており、その結果燃料室7内の燃料の乱れが増大さ
れる恐れがある。そこで、本実施態様では図3に示され
るように、案内部材13cにより案内された燃料が燃料
室7の周方向にかつ下側部分3の底壁3cに指向される
ようにしている。このようにすると、燃料室7内の燃料
量が極めて少ないときに燃料室7内の燃料の乱れが増大
されるのを阻止することができる。
【0017】燃料室7内の燃料量が増大するのに伴って
燃料液面が上昇し、この燃料液面の上昇に伴って分離膜
5も上昇する。この場合、燃料室7内に鉛直軸線回りの
旋回流Sが形成されているので燃料室7内の燃料液面は
ほぼ水平面内に維持される。その結果、分離膜5を全体
的に持ち上げることができ、すなわち燃料により分離膜
5に作用する上向きの応力を、燃料液面に密着する分離
膜5のほぼ全面にわたって一様にすることができる。し
たがって、分離膜5の上昇時に分離膜5の動きが抑制さ
れるので分離膜5に大きな負荷が作用するのを阻止する
ことができ、斯くして分離膜5の耐久性をさらに高める
ことができる。
燃料液面が上昇し、この燃料液面の上昇に伴って分離膜
5も上昇する。この場合、燃料室7内に鉛直軸線回りの
旋回流Sが形成されているので燃料室7内の燃料液面は
ほぼ水平面内に維持される。その結果、分離膜5を全体
的に持ち上げることができ、すなわち燃料により分離膜
5に作用する上向きの応力を、燃料液面に密着する分離
膜5のほぼ全面にわたって一様にすることができる。し
たがって、分離膜5の上昇時に分離膜5の動きが抑制さ
れるので分離膜5に大きな負荷が作用するのを阻止する
ことができ、斯くして分離膜5の耐久性をさらに高める
ことができる。
【0018】なお、正確に言うと、燃料室7内の燃料量
が少ない場合には遠心力でもって燃料室7内の燃料液面
の中央部に凹部が形成されている。しかしながら、この
場合分離膜5の中央部は下方に向けて突出しており、し
たがってこの場合にも燃料による上向きの応力が、燃料
液面に密着する分離膜5のほぼ全面にわたって一様に作
用することとなる。その結果、燃料室7内の燃料量が少
ない場合にも分離膜5に大きな負荷が作用するのを阻止
することができる。
が少ない場合には遠心力でもって燃料室7内の燃料液面
の中央部に凹部が形成されている。しかしながら、この
場合分離膜5の中央部は下方に向けて突出しており、し
たがってこの場合にも燃料による上向きの応力が、燃料
液面に密着する分離膜5のほぼ全面にわたって一様に作
用することとなる。その結果、燃料室7内の燃料量が少
ない場合にも分離膜5に大きな負荷が作用するのを阻止
することができる。
【0019】ところで、燃料液面周りの旋回流Sは下側
部分3の側壁3b内壁面上の突出部29と、分離膜5の
折り目5b間に形成される空間内を進行する。一方、こ
れら突出部29および折り目5bは燃料室7のほぼ全周
にわたってかつほぼ水平方向に延びている。その結果、
これら突出部29および折り目5bによって旋回流Sが
水平方向に案内されるようになり、すなわち鉛直方向に
関し規制されることになり、斯くして旋回流Sが安定化
される。したがって、給油時における分離膜5の動きを
さらに抑制することができる。
部分3の側壁3b内壁面上の突出部29と、分離膜5の
折り目5b間に形成される空間内を進行する。一方、こ
れら突出部29および折り目5bは燃料室7のほぼ全周
にわたってかつほぼ水平方向に延びている。その結果、
これら突出部29および折り目5bによって旋回流Sが
水平方向に案内されるようになり、すなわち鉛直方向に
関し規制されることになり、斯くして旋回流Sが安定化
される。したがって、給油時における分離膜5の動きを
さらに抑制することができる。
【0020】なお、燃料室7内の燃料量が増大して燃料
液面が上昇する場合分離膜5は燃料液面に密着した状態
に保持されており、すなわち燃料室7内の燃料液面上方
の容積をほぼゼロにすることができ、したがって給油時
に燃料タンク1内で発生する蒸発燃料量をさらに低減す
ることができる。一方、分離膜5が上昇するのに伴って
空気室6の容積が次第に小さくなり、その結果空気室6
内の正圧が次第に上昇する。この空気室6内の正圧は分
離膜5を燃料室7に向けて付勢し、斯くして分離膜5が
燃料液面に確実に密着せしめられる。なお、空気室6内
の圧力が正圧リリーフ弁11の開弁圧を越えると正圧リ
リーフ弁が開弁するので給油時に正圧リリーフ弁11が
一旦開弁した後は空気室6内の圧力は正圧リリーフ弁1
1の開弁圧にほぼ維持される。このときの燃料室7内の
圧力も正圧リリーフ弁11の開弁圧にほぼ維持される。
液面が上昇する場合分離膜5は燃料液面に密着した状態
に保持されており、すなわち燃料室7内の燃料液面上方
の容積をほぼゼロにすることができ、したがって給油時
に燃料タンク1内で発生する蒸発燃料量をさらに低減す
ることができる。一方、分離膜5が上昇するのに伴って
空気室6の容積が次第に小さくなり、その結果空気室6
内の正圧が次第に上昇する。この空気室6内の正圧は分
離膜5を燃料室7に向けて付勢し、斯くして分離膜5が
燃料液面に確実に密着せしめられる。なお、空気室6内
の圧力が正圧リリーフ弁11の開弁圧を越えると正圧リ
リーフ弁が開弁するので給油時に正圧リリーフ弁11が
一旦開弁した後は空気室6内の圧力は正圧リリーフ弁1
1の開弁圧にほぼ維持される。このときの燃料室7内の
圧力も正圧リリーフ弁11の開弁圧にほぼ維持される。
【0021】給油時において燃料室7内の燃料液面が循
環管23の下端開口部に達して循環管23が遮断される
と給油ノズルの先端周りに発生している負圧が急激に増
大する。給油ノズルは給油ノズル周りの燃料注入管13
内にこのような大きな負圧が発生すると給油作用を自動
的に停止するようになっており、このため燃料液面が高
くなって循環管23が燃料により遮断されると給油が停
止される。したがって、循環管23の下端開口部の高さ
によって燃料室7内に注入される燃料量が定められるこ
とになる。本実施態様では図3に示されるように、循環
管23の下端開口部は固定部8に隣接配置されており、
したがって燃料液面がほぼ固定部8の高さになるまで給
油が行われる。
環管23の下端開口部に達して循環管23が遮断される
と給油ノズルの先端周りに発生している負圧が急激に増
大する。給油ノズルは給油ノズル周りの燃料注入管13
内にこのような大きな負圧が発生すると給油作用を自動
的に停止するようになっており、このため燃料液面が高
くなって循環管23が燃料により遮断されると給油が停
止される。したがって、循環管23の下端開口部の高さ
によって燃料室7内に注入される燃料量が定められるこ
とになる。本実施態様では図3に示されるように、循環
管23の下端開口部は固定部8に隣接配置されており、
したがって燃料液面がほぼ固定部8の高さになるまで給
油が行われる。
【0022】なお、本実施態様では分離膜5の中心面が
ほぼ平坦になるまで給油が行われる。このようにすると
燃料タンク1の内部空間4のほぼすべてを燃料室7とす
ることができ、燃料タンク1内に多量の燃料を蓄えるこ
とができる。給油が完了して給油ノズルが引き抜かれる
と蒸発燃料遮断弁17が再び閉弁される。次いで、燃料
キャップ14が取り付けられる。
ほぼ平坦になるまで給油が行われる。このようにすると
燃料タンク1の内部空間4のほぼすべてを燃料室7とす
ることができ、燃料タンク1内に多量の燃料を蓄えるこ
とができる。給油が完了して給油ノズルが引き抜かれる
と蒸発燃料遮断弁17が再び閉弁される。次いで、燃料
キャップ14が取り付けられる。
【0023】機関の運転が開始されて燃料室7内の燃料
量が減少するとそれに伴って燃料室7内の燃料液面が次
第に低下する。その結果、分離膜5が燃料液面と共に下
降して分離膜5の中心面が燃料室7内に突出するように
なる。この場合、分離膜5は燃料液面に密着した状態に
保持されつつ下降し、したがって給油以外のときにも燃
料タンク1内で発生する蒸発燃料量が低減される。この
ように燃料タンク1において発生する蒸発燃料量を極め
て少なくすることができるとチャコールキャニスタを小
型化することができ、あるいはチャコールキャニスタを
設ける必要がなくなる。
量が減少するとそれに伴って燃料室7内の燃料液面が次
第に低下する。その結果、分離膜5が燃料液面と共に下
降して分離膜5の中心面が燃料室7内に突出するように
なる。この場合、分離膜5は燃料液面に密着した状態に
保持されつつ下降し、したがって給油以外のときにも燃
料タンク1内で発生する蒸発燃料量が低減される。この
ように燃料タンク1において発生する蒸発燃料量を極め
て少なくすることができるとチャコールキャニスタを小
型化することができ、あるいはチャコールキャニスタを
設ける必要がなくなる。
【0024】分離膜5が下降するのに伴って空気室6の
容積が次第に大きくなり、その結果空気室6内の圧力が
次第に低下する。しかしながら、空気室6内の圧力が大
気圧以下となるとただちに大気圧リリーフ弁12が開弁
するので空気室6内の圧力が負圧になることはない。し
たがって、燃料室7内の圧力も大気圧以上に維持される
ことになる。
容積が次第に大きくなり、その結果空気室6内の圧力が
次第に低下する。しかしながら、空気室6内の圧力が大
気圧以下となるとただちに大気圧リリーフ弁12が開弁
するので空気室6内の圧力が負圧になることはない。し
たがって、燃料室7内の圧力も大気圧以上に維持される
ことになる。
【0025】ところで、車両の加減速や旋回などによっ
て燃料室7内の燃料が揺動するのに伴って分離膜5が水
平方向に移動すると分離膜5に作用する大きな負荷、す
なわち引っ張り応力や圧縮応力などが作用するので好ま
しくない。そこで本実施態様では、下側部分3の側壁3
bを下方に向かうにつれ内方に傾斜させることにより燃
料液面の位置に応じた分離膜5の位置に関わらず分離膜
5の水平方向移動を制限するようにしている。また、側
壁3bが突出部29を具備しているので分離膜5が揺動
したときに、突出部29が内方に突出している分だけ分
離膜5が突出部29に速やかに接触する。その結果、分
離膜5の水平方向および上下方向の動きをさらに規制す
ることができる。また、突出部29を固定部8から底壁
3cに向けて連続的に形成しているので隣接する一対の
突出部29間に凹部が形成されることになる。これら凹
部は下方に向けて突出する折り目5bをその内部に保持
し、斯くして分離膜5の動きをさらに規制することがで
きる。その結果、分離膜5に好ましくない大きな負荷が
作用するのを阻止することができるので分離膜5が破損
するのを阻止することができ、斯くして分離膜5の耐久
性をさらに高めることができる。
て燃料室7内の燃料が揺動するのに伴って分離膜5が水
平方向に移動すると分離膜5に作用する大きな負荷、す
なわち引っ張り応力や圧縮応力などが作用するので好ま
しくない。そこで本実施態様では、下側部分3の側壁3
bを下方に向かうにつれ内方に傾斜させることにより燃
料液面の位置に応じた分離膜5の位置に関わらず分離膜
5の水平方向移動を制限するようにしている。また、側
壁3bが突出部29を具備しているので分離膜5が揺動
したときに、突出部29が内方に突出している分だけ分
離膜5が突出部29に速やかに接触する。その結果、分
離膜5の水平方向および上下方向の動きをさらに規制す
ることができる。また、突出部29を固定部8から底壁
3cに向けて連続的に形成しているので隣接する一対の
突出部29間に凹部が形成されることになる。これら凹
部は下方に向けて突出する折り目5bをその内部に保持
し、斯くして分離膜5の動きをさらに規制することがで
きる。その結果、分離膜5に好ましくない大きな負荷が
作用するのを阻止することができるので分離膜5が破損
するのを阻止することができ、斯くして分離膜5の耐久
性をさらに高めることができる。
【0026】さらに、このような突出部29を設けると
燃料室7内に形成される空気層、すなわち燃料液面と分
離膜5間の空気層の容積を極めて小さくすることができ
る。その結果、燃料室7内において発生する蒸発燃料量
を極めて少なくすることができる。ところで、図1に示
されるように出口端部13bの中心軸線Mが燃料室7の
中心部を指向するように燃料注入管13を下側部分3に
固定した場合、案内部材13cを設けることなく給油を
行うとこのとき燃料注入管13から燃料室7内に流入す
る燃料が直接分離膜5に衝突し、その結果分離膜5が損
傷する恐れがある。特に、給油が行われるときの燃料室
内の燃料液面すなわち分離膜の形状は給油毎に大きく変
化するものではないので燃料注入管13から燃料室7内
に流入する燃料は給油が行われる度に分離膜5の特定の
部分に衝突することになる。その結果、この分離膜5部
分に亀裂が生ずる恐れがある。
燃料室7内に形成される空気層、すなわち燃料液面と分
離膜5間の空気層の容積を極めて小さくすることができ
る。その結果、燃料室7内において発生する蒸発燃料量
を極めて少なくすることができる。ところで、図1に示
されるように出口端部13bの中心軸線Mが燃料室7の
中心部を指向するように燃料注入管13を下側部分3に
固定した場合、案内部材13cを設けることなく給油を
行うとこのとき燃料注入管13から燃料室7内に流入す
る燃料が直接分離膜5に衝突し、その結果分離膜5が損
傷する恐れがある。特に、給油が行われるときの燃料室
内の燃料液面すなわち分離膜の形状は給油毎に大きく変
化するものではないので燃料注入管13から燃料室7内
に流入する燃料は給油が行われる度に分離膜5の特定の
部分に衝突することになる。その結果、この分離膜5部
分に亀裂が生ずる恐れがある。
【0027】これに対して、本実施態様では出口端部1
3bに案内部材13cを設けて燃料注入管13から燃料
室7内に流入する燃料を燃料室7の周方向に案内してお
り、すなわち分離膜5に直接衝突するのを阻止するよう
にしている。したがって、分離膜5の良好な耐久性およ
び信頼性が確保される。図4に別の実施態様を示す。
3bに案内部材13cを設けて燃料注入管13から燃料
室7内に流入する燃料を燃料室7の周方向に案内してお
り、すなわち分離膜5に直接衝突するのを阻止するよう
にしている。したがって、分離膜5の良好な耐久性およ
び信頼性が確保される。図4に別の実施態様を示す。
【0028】図4を参照すると、出口端部13bの中心
軸線Mが隣接する下側部分3の側壁3bに対しほぼ平行
となるように、燃料注入管13を下側部分3に固定して
いる。このようにすると、上述した実施態様における案
内部材13cを設けることなく給油時において燃料室7
内に旋回流Sを形成することができる。なお、出口端部
13bの中心軸線Mが隣接する下側部分3の側壁3bを
指向するように、燃料注入管13を下側部分3に固定し
てもよい。その他の燃料タンク1の構成および作用は図
1から図3を参照して説明した実施態様と同様であるの
で説明を省略する。
軸線Mが隣接する下側部分3の側壁3bに対しほぼ平行
となるように、燃料注入管13を下側部分3に固定して
いる。このようにすると、上述した実施態様における案
内部材13cを設けることなく給油時において燃料室7
内に旋回流Sを形成することができる。なお、出口端部
13bの中心軸線Mが隣接する下側部分3の側壁3bを
指向するように、燃料注入管13を下側部分3に固定し
てもよい。その他の燃料タンク1の構成および作用は図
1から図3を参照して説明した実施態様と同様であるの
で説明を省略する。
【0029】これまで述べてきた実施態様では、固定部
8を燃料タンク1の比較的上方に設けて燃料室7内の燃
料量が減少するのに伴い分離膜5の中心面が燃料室7内
に向け突出するようにしている。しかしながら、固定部
8を燃料タンク1の比較的下方に設けて燃料室7内の燃
料量が増大するのに伴い分離膜5の中心面が空気室6内
に向け突出するようにすることもできる。このようにす
ると、分離膜5がほぼ全面にわたって燃料液面に密着す
るので燃料室7内に形成される空気層の容積を極めて小
さくすることができ、したがって燃料室7内で発生する
蒸発燃料量を極めて少なくすることができる。
8を燃料タンク1の比較的上方に設けて燃料室7内の燃
料量が減少するのに伴い分離膜5の中心面が燃料室7内
に向け突出するようにしている。しかしながら、固定部
8を燃料タンク1の比較的下方に設けて燃料室7内の燃
料量が増大するのに伴い分離膜5の中心面が空気室6内
に向け突出するようにすることもできる。このようにす
ると、分離膜5がほぼ全面にわたって燃料液面に密着す
るので燃料室7内に形成される空気層の容積を極めて小
さくすることができ、したがって燃料室7内で発生する
蒸発燃料量を極めて少なくすることができる。
【0030】また、分離膜5を膨張収縮可能な材料から
なる袋状に形成してこの袋の内部空間に空気室6を画定
し、袋の外部に位置する燃料タンク1の内部空間4に燃
料室7を画定することもできる。
なる袋状に形成してこの袋の内部空間に空気室6を画定
し、袋の外部に位置する燃料タンク1の内部空間4に燃
料室7を画定することもできる。
【0031】
【発明の効果】分離膜の耐久性を高めることができる。
【図1】一部の構成要素を省略して簡素化した燃料タン
クの頂面図である。
クの頂面図である。
【図2】図1の線II−IIに沿ってみた燃料タンクの
断面図である。
断面図である。
【図3】図1の線III−IIIに沿ってみた燃料タン
クの断面図である。
クの断面図である。
【図4】別の実施態様を示す図1と同様な燃料タンクの
頂面図である。
頂面図である。
1…燃料タンク 2…上側部分 3…下側部分 4…内部空間 5…分離膜 5a…分離膜の周縁部 6…空気室 7…燃料室 8…固定部 13…燃料注入管 13b…燃料注入管の出口端部 13c…案内部材 K…鉛直軸線 S…旋回流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 真吾 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 三浦 克幸 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 後藤 禎二郎 愛知県豊田市鴻ノ巣町2丁目26番地 堀江 金属工業株式会社内 (72)発明者 石川 ▲琢▼也 愛知県豊田市鴻ノ巣町2丁目26番地 堀江 金属工業株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 燃料タンクの内部空間を燃料室と空気室
とに分離する変形可能な分離膜を具備し、燃料室に燃料
注入管を接続して該燃料注入管を介し該燃料室内に燃料
を注入し、分離膜が燃料室内の燃料液面に密着しつつ該
燃料液面と共に上下動するようにした車両用燃料タンク
において、給油時に燃料注入管から注入された燃料でも
って燃料室内に鉛直軸線回りの旋回流を形成するように
した車両用燃料タンク。 - 【請求項2】 上記燃料注入管の出口端部の中心軸線が
隣接する燃料室内壁面に指向するか或いは該内壁面に対
し平行となるように燃料注入管を配置した請求項1に記
載の車両用燃料タンク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34851396A JPH10181360A (ja) | 1996-12-26 | 1996-12-26 | 車両用燃料タンク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34851396A JPH10181360A (ja) | 1996-12-26 | 1996-12-26 | 車両用燃料タンク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10181360A true JPH10181360A (ja) | 1998-07-07 |
Family
ID=18397524
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34851396A Pending JPH10181360A (ja) | 1996-12-26 | 1996-12-26 | 車両用燃料タンク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10181360A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011500419A (ja) * | 2007-10-19 | 2011-01-06 | エアバス オペレーションズ リミティド | 区画内に流体を含有するためのタンク |
CN112135745A (zh) * | 2018-02-28 | 2020-12-25 | 考特克斯·特克斯罗恩有限公司及两合公司 | 具有容积元件的机动车辆储罐 |
-
1996
- 1996-12-26 JP JP34851396A patent/JPH10181360A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011500419A (ja) * | 2007-10-19 | 2011-01-06 | エアバス オペレーションズ リミティド | 区画内に流体を含有するためのタンク |
CN112135745A (zh) * | 2018-02-28 | 2020-12-25 | 考特克斯·特克斯罗恩有限公司及两合公司 | 具有容积元件的机动车辆储罐 |
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