JPH10180910A - 管状体 - Google Patents

管状体

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JPH10180910A
JPH10180910A JP34849696A JP34849696A JPH10180910A JP H10180910 A JPH10180910 A JP H10180910A JP 34849696 A JP34849696 A JP 34849696A JP 34849696 A JP34849696 A JP 34849696A JP H10180910 A JPH10180910 A JP H10180910A
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JP
Japan
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tubular body
reinforced plastic
fiber reinforced
prepreg
layer
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JP34849696A
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Takehiko Hirose
武彦 広瀬
Kenichi Yoshioka
健一 吉岡
Kenichi Noguchi
健一 野口
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】軽量であり、十分に柔らかく、かつ高強度を有
し、特に釣り竿の穂先などとして好適に用い得る管状体
を提供する。 【解決手段】炭素繊維強化プラスチック層とガラス繊維
強化プラスチック層が周方向に積層されてなる内径d(m
m)、肉厚t(mm)の管状体において、曲げ試験における最
大たわみ量 Y(mm) が次式を満足することを特徴とする
管状体。 140≦Y×(d+2t)≦600

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維強化プラスチ
ック(以下、FRPと略す)製の管状体に関する。
【0002】
【従来の技術】FRP製の管状体は、曲げ強度などの機
械的強度が高いことから、釣り竿、ゴルフクラブ用シャ
フト、スキーポールなどといった各種スポーツ/レジャ
ー用品におけるシャフト、ポール、支柱等として用いら
れたり、航空機、自動車、自転車等の他、ポンプや刈払
い機などの産業機械等における各種フレーム、パイプ、
シャフトとして用いられている。
【0003】このような管状体において、強度が高いと
いう特性に加えて、管状体の曲げやすさが求められるこ
とがある。
【0004】例えば、釣り竿、特に穂先の様に比較的細
い管状体に、軽量、高強度、高剛性の要求を満たすため
に炭素繊維強化プラスチックが使用されることが多い。
この様な比較的細い管状体において、管状体の強度は特
に重要な要因の一つである。特に釣り竿の穂先、もしく
はそれに近い2番、3番手などでは、魚をつり上げるた
め、従来、引張強度や曲げ強度が重要視されていた。し
かし、釣竿、特に釣竿穂先の曲げ剛性を小さくして、し
なりやすくすることにより釣果が向上する。特開平5-27
6855に記載されているように、釣竿は、その長手方向
(いわゆる軸方向)に繊維が配向した中実竿や、軸方向
と周方向に補強繊維が配向された中空竿の形状をしてい
る。そして、この様な管状体では、軸方向層が主体であ
り、それに、潰れや成形性などを考慮して周方向層を持
っているが、そこでは、軸方向層と周方向層いずれにも
炭素繊維強化プラスチックが用いられているため、高強
度であるとともに、高弾性率であるので、管状体の曲げ
剛性を小さくするために、内径が極めて小さくされてい
る。
【0005】一方、近年、釣り糸を釣り竿の内側に通す
竿、いわゆる中通し竿が増えてきた。そのため、内径が
大きくなって竿が硬くなりすぎてしまい、竿の調子が変
わったり、魚をつり上げる際に釣り糸のみが変形負担し
て糸切れするなどが起こりやすくなるという問題があっ
た。
【0006】この様な問題を解決するには、ある程度の
内径を確保しつつ、十分な強度と柔らかさが必要とな
る。釣り竿穂先の強度が強ければ折れにくく、また、柔
らかければ十分曲がるため、竿が釣り糸の抵抗になりに
くく、折れたり、糸切れしにくくなる。
【0007】したがって、FRP製の管状体において、
高強度と柔らかさを両立させる得る技術が求められてい
るが、これまでは、上述したような高強度と柔らかさを
両立することは極めて難しい状況にあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、従
来の管状体の上述した問題点を解決し、管状体として、
軽量であり、十分に柔らかく、かつ高強度を有し、特に
釣り竿の穂先などとして好適に用い得る管状体を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次の構成を有する。すなわち、炭素繊維強
化プラスチック層とガラス繊維強化プラスチック層が周
方向に積層されてなる内径d(mm)、肉厚t(mm)の管状体
において、曲げ試験における最大たわみ量 Y(mm) が次
式を満足することを特徴とする管状体である。
【0010】140≦Y×(d+2t)≦600
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の望ましい実施の
形態とともに、本発明について詳細に説明する。
【0012】本発明の管状体は、炭素繊維強化プラスチ
ック(以下、CFRPと略す)層とガラス繊維強化プラ
スチック(以下、GFRPと略す)層が厚さ方向に積層
されてなる。炭素繊維としては、ポリアクリロニトリル
系(以下、PAN系と称す)やピッチ系などの炭素繊維
を用いることができる。特に圧縮強さ、曲げ強さに優れ
るPAN系炭素繊維を用いるのが良い。なお、炭素繊維
やガラス繊維以外の補強繊維を併用することもできる
し、同じ種類のものであっても、特性の異なるものを併
用することができる。
【0013】また、本発明においてCFRP層やGFR
P層を構成するマトリックス樹脂としては、エポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、その他の熱硬化性樹脂を
使用することができる。なかでも、耐熱性、耐水性、接
着性に優れたエポキシ樹脂を用いることが好ましい。エ
ポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型
エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ウレタン変性エポ
キシ樹脂、ブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂な
どを使用することができる。これらのエポキシ樹脂は、
単独または2種類以上を併用して使用することができ、
さらには液状のものから固体状のものまで使用すること
ができる。通常、エポキシ樹脂には硬化剤を加えて用い
られる。
【0014】本発明では、炭素繊維の高強度とガラス繊
維の高伸度を利用して、管状体に高い強度と柔らかさを
バランスよく両立させているため、管状体が適格なしな
り量を有する。すなわち、内径d(mm)、肉厚(mm)の管状
体であって、曲げ試験における最大たわみ量Y(mm)が次
式を満足するのである。
【0015】140≦Y×(d+2t)≦600 ここで、曲げ試験における管状体のたわみ量は、次のよ
うにして求める。
【0016】すなわち、管状体を、下部支点間距離30
0mm、上部支点間距離100mm、負荷速度10mm/minと
して4点曲げ試験を行い荷重−変位線図を記録する。こ
こで、荷重立ち上がりから管状体が破壊するまでの上部
圧子の変位を最大たわみ量とする。なお、後述する実施
例では、最大曲げモーメントから曲げ強さも求めた。
【0017】Y×(d+2t)は、“しなる”ということを示
すしなり量の指標である。このしなり量が140より小
さいと、管状体は剛直となりすぎ、十分にしならなくな
る。逆に600より大きいと、管状体として強度と剛性
のバランスがくずれるため不適である。 しなり量は、
好ましくは140〜500、より好ましくは150〜5
00とするのがよい。本発明の管状体は、例えば釣り竿
穂先として用いると、その性能が十分発揮できる。
【0018】特に本発明の管状体を中通し竿などの釣
竿、特に釣竿の穂先として用いる場合、内径dは通常
0.8〜5mmであり、内径と肉厚の比t/dは、釣竿に
当てはめた場合、釣竿の重量と形状から、0.05〜
0.4、好ましくは0.05〜0.3、より好ましくは
0.05〜0.2とするのが適当である。0.4より大
きいと管状体の内径が大きくなるため曲げ剛性が高くな
りすぎ、また、0.05より小さいと、管状体重量の余
分な増加にしかならないし、中通し竿用の釣竿穂先に用
いることが困難となる。
【0019】一方、管状体を製作する上で各層の厚さ
は、成形後の管状体に大きな影響を及ぼす。例えば管状
体を成形するとき、マトリックス樹脂を含浸してなる補
強繊維をシート状にしたプリプレグシートを用い、管状
体の内径と同じ外径を持つマンドレルに、上記プリプレ
グシートを巻き付けることによって成形する方法による
場合、シートを巻き始める場所と巻き終わる場所にシー
トの不連続箇所が管状体の軸方向にできる。この様にし
てできた管状体は管状体断面で各層が不均一な状態にな
りやすい。これにより管状体の持つ特性を十分発揮しな
い可能性がある。そこでシートの厚さは、薄い方がよ
く、特に管状体を成形する上で、後で述べるような炭素
繊維プリプレグとガラス繊維プリプレグからなるプリプ
レグを使用して成形すると上述の不連続箇所の厚さを小
さくする必要があるため、ガラス繊維プリプレグはより
薄い方がよく、管状体に成形後、GFRP層の厚さが
0.08mm/1層以下、好ましくは0.07mm/1
層以下とするのがよい。
【0020】上述のようなGFRP層は、1層当たり1
0〜80g/m2、好ましくは15〜70g/m2、より好まし
くは20〜60g/m2のガラス繊維を含むことがよく、ま
た、GFRP層には、ガラス繊維はほぼ同一方向に配さ
れていてもよいが、織物でもよい。織り方は平織りなど
の従来知られたものでよく、また、目地の比較的荒いス
クリムクロスを用いることもできる。特にクロスを用い
ると、成形性や成型品の出来映えも良く、本発明の管状
体を製作するに好ましい材料である。
【0021】CFRP層の全厚さtgとGFRP層の全
厚さtcの比率tg/tcが0.4より小さければ、管
状体の曲げ剛性が大きくなり、硬くなってしまう。tg
/tcが2より大きければ管状体の強度が十分発現しな
くなる。好ましくは0.5≦tg/tc≦2、さらには
0.5≦tg/tc≦1.8が望ましい。ここで言う全
厚さとは、個々のCFRP層またはGFRP層の厚みの
円筒断面肉厚方向での総和である。
【0022】さらに、本発明の管状体においては、本発
明の効果をより高めるために、CFRP層を構成する炭
素繊維の配向角と、GFRP層を構成するガラス繊維の
配向角とを、次の2つの態様のいずれかとなるようにす
るのがよい。
【0023】(1) CFRP層を構成する炭素繊維が
管状体の軸方向に対し、0〜±50゜、好ましくは0〜
±45゜、より好ましくは0〜±15゜の角度になって
おり、かつ、GFRP層を構成するガラス繊維が管状体
軸方向、ならびに管状体周方向に実質的に配向してい
る。この炭素繊維が管状体軸方向に配された構成は、特
に軸方向の強度向上を最重要視しながら、曲げ剛性の適
正化を狙ったものであり、±50゜以下の構成は、曲げ
剛性を低く適正化することを最重要視した構成で、ねじ
り力も考慮している。さらには、曲げ剛性が低くできる
だけでなく、管状体を曲げていった時の曲率も大きくで
きる。炭素繊維の配向角が±50゜より大きくなると、
曲げ強さの低下が大きくなりやすい。
【0024】(2) CFRP層を構成する炭素繊維が
管状体の軸方向になっており、かつ、GFRP層を構成
するガラス繊維が管状体軸方向に対し、±30〜±60
゜、好ましくは±40〜±50゜、最も好ましくは±4
5゜付近の角度になっている。この構成は、軸方向の強
度向上を重要視しながらも、曲げ剛性を低く設定するこ
とを狙ったもので、さらに、管状体のねじり力について
も考慮している。
【0025】一方、CFRP層とGFRP層は、管状体
の内側より、CFRP層、GFRP層、CFRP層、と
いうようにCFRP層とGFRP層が交互に配されてい
るのが好ましい。
【0026】本発明の管状体を得るためには、プリプレ
グを用いるのが簡便であり、例えば、あらかじめ上述し
てきたように本発明に適した炭素繊維プリプレグとガラ
ス繊維プリプレグを使用すればよい。
【0027】本発明の管状体におけるCFRP層やGF
RP層の繊維含有率は、使用する補強繊維配向角に応じ
て、その特性、特に機械的特性を考慮して決められる
が、通常、30〜80体積%、好ましくは30〜65体
積%、より好ましくは30〜55体積%の範囲とする。
【0028】本発明の管状体を得るためには、シャフト
内径と同じテーパをもった外径のマンドレルに最内層か
ら最外層まで順番にプリプレグを巻き付け、ラッピング
テープを巻き付け成形する方法、フィラメントワインデ
ィング法、テープワインド法などを用いることができ
る。
【0029】本発明の管状体は、高強度と柔らかさを求
められる用途であれば、いずれにも適用できるが、中で
も、釣竿、特に中通し竿として好適に用いられる。さら
には、かかる釣竿の穂先に適用すれば本発明の効果はよ
り顕著に発揮される。また、本発明の管状体は、スキー
ポール(スキーストック)に適用してもその効果がより
顕著に発揮される。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに具体的
に説明する。
【0031】なお、本実施例中、管状体の大変形量は次
のようにして求めた。図1のような試験方法を用い、管
状体を大変形させ、導糸の移動量を測定した。ここで、
管状体の長さは800mm、導糸はステンレスワイヤー、
変形速度は27mm/minとした。
【0032】本実施例において用いるプリプレグは、次
のようにして作製した。
【0033】プリプレグA:東レ(株)製PAN系炭素
繊維A(引張強さ:3530MPa、引張弾性率:23
0GPa)を互いに並行かつシート状に引き揃えたもの
にエポキシ樹脂を含浸してなる一方向プリプレグ。マト
リックス樹脂目付は10g/m2、マトリックス樹脂含有率
は50重量%であった。厚さは0.015mmであっ
た。
【0034】プリプレグB:東レ(株)製PAN系炭素
繊維A(引張強さ:3530MPa、引張弾性率:23
0GPa)を互いに並行かつシート状に引き揃えたもの
にエポキシ樹脂を含浸してなる一方向プリプレグ。マト
リックス樹脂目付は15g/m2、マトリックス樹脂含有率
は42重量%であった。厚さは0.025mmであっ
た。
【0035】プリプレグC:東レ(株)製PAN系炭素
繊維A(引張強さ:3530MPa、引張弾性率:23
0GPa)を互いに並行かつシート状に引き揃えたもの
にエポキシ樹脂を含浸してなる一方向プリプレグ。マト
リックス樹脂目付は20g/m2、マトリックス樹脂含有率
は42重量%であった。厚さは0.033mmであっ
た。
【0036】プリプレグD:東レ(株)製PAN系炭素
繊維D(引張強さ:4020MPa、引張弾性率:29
5GPa)を互いに並行かつシート状に引き揃えたもの
にエポキシ樹脂を含浸してなる一方向プリプレグ。マト
リックス樹脂目付は33g/m2、マトリックス樹脂含有率
は37重量%であった。厚さは0.06mmであった。
【0037】プリプレグE:日東紡(株)製ガラス繊維
E(引張強さ:2500MPa、引張弾性率:74GP
a)を互いに交錯して織りあげ、かつシート状に引き揃
えたものにエポキシ樹脂を含浸してなるスクリムクロス
プリプレグ。ガラス繊維目付は25g/m2、マトリックス
樹脂目付は8.8g/m2、マトリックス樹脂含有率は26
重量%であった。厚さは0.02mmであった。
【0038】プリプレグF:日東紡(株)製ガラス繊維
E(引張強さ:2500MPa、引張弾性率:74GP
a)を互いに交錯して織りあげ、かつシート状に引き揃
えたものにエポキシ樹脂を含浸してなるスクリムクロス
プリプレグ。ガラス繊維目付は48.5g/m2、マトリッ
クス樹脂目付は17g/m2、マトリックス樹脂含有率は2
6重量%であった。厚さは0.03mmであった。
【0039】(実施例1)外径1.5mmφのテーパー無
しのストレート型のステンレス製マンドレルに、離形処
理を処し、プリプレグEとプリプレグCをプリプレグC
の補強繊維方向とプリプレグEの補強繊維の一方向がほ
ぼ同方向に、もう一方向がほぼ直角に成るようにあらか
じめ貼り合わせ、プリプレグCの繊維方向がマンドレル
軸方向になるように、かつプリプレグCが内側になるよ
うに4周巻き付けた。しかる後に、ラッピングテープを
巻き付けることにより加圧し、硬化炉で加熱硬化後、ラ
ッピングテープを取り去り管状体を得た。この管状体の
tg/tcは0.7、t/dは0.14であった。この
管状体につき、4点曲げ試験、大変形試験を行った結果
を表1に示す。
【0040】(実施例2)プリプレグEの補強繊維方向
がプリプレグCの補強繊維方向に対しほぼ±45°とな
るように変更した以外は実施例1と同様にして管状体を
得た。この管状体のtg/tcは0.7、t/dは0.
14であった。この管状体につき、4点曲げ試験、大変
形試験を行った結果を表1に示す。
【0041】(実施例3)外径1.5mmφのテーパー無
しのストレート型のステンレス製マンドレルに、離形処
理を処し、プリプレグAを互いの補強繊維方向がほぼ直
角になるようにあらかじめ貼り合わせ、さらにプリプレ
グEをプリプレグAの補強繊維方向とプリプレグEの補
強繊維方向がほぼ±45°になるように貼り合わせ、プ
リプレグEの補強繊維の一方向がマンドレル軸方向にな
るように、かつプリプレグAが内側になるように4周巻
き付けた。しかる後に、ラッピングテープを巻き付ける
ことにより加圧し、硬化炉で加熱硬化後、ラッピングテ
ープを取り去り管状体を得た。この管状体のtg/tc
は0.67、t/dは0.13であった。この管状体に
つき、4点曲げ試験、大変形試験を行った結果を表1に
示す。
【0042】(実施例4)マンドレルを、外径5mmφの
テーパー無しのストレート型のステンレス製マンドレル
に変更した以外は、実施例1と同様にして管状体を得
た。この管状体のtg/tcは0.7、t/dは0.0
4であった。この管状体につき、4点曲げ試験、大変形
試験を行った結果を表1に示す。
【0043】(実施例5)プリプレグEをプリプレグF
に、プリプレグCをプリプレグBに変更し、かつ、プリ
プレグBを互いの繊維方向がほぼ同じとなるように2枚
重ねた以外は実施例1と同様にして管状体を得た。この
管状体のtg/tcは2.4、t/dは0.23であっ
た。この管状体につき、4点曲げ試験、大変形試験を行
った結果を表1に示す。
【0044】(比較例1)外径1.5mmφのテーパー無
しのストレート型のステンレス製マンドレルに、離形処
理を処し、プリプレグDとプリプレグAをプリプレグD
の補強繊維方向とプリプレグAの補強繊維方向がほぼ直
角になるようにあらかじめ貼り合わせ、プリプレグDの
繊維方向がマンドレル軸方向になるように、かつプリプ
レグDが内側になるように4周巻き付けた。しかる後
に、ラッピングテープを巻き付けることにより加圧し、
硬化炉で加熱硬化後、ラッピングテープを取り去り管状
体を得た。この管状体のtg/tcは0、t/dは0.
2であった。この管状体につき、4点曲げ試験、大変形
試験を行った結果を表1に示す。
【0045】(比較例2)プリプレグDとプリプレグA
をいずれもプリプレグCに変更した以外は比較例1と同
様にして管状体を得た。この管状体のtg/tcは0、
t/dは0.18であった。この管状体につき、4点曲
げ試験、大変形試験を行った結果を表1に示す。
【0046】(比較例3)プリプレグDを、プリプレグ
Cに変更した以外は比較例1と同様にして管状体を得
た。この管状体のtg/tcは0、t/dは0.13で
あった。この管状体につき、4点曲げ試験、大変形試験
を行った結果を表1に示す。
【0047】(比較例4)外径1.5mmφのテーパー無
しのストレート型のステンレス製マンドレルに、離形処
理を処し、プリプレグDを互いの補強繊維方向が約10
゜異なるようにあらかじめ貼り合わせ、プリプレグDの
繊維方向がマンドレル軸方向に対し、補強繊維方向がほ
ぼ±5゜になるように4周巻き付けた。しかる後に、ラ
ッピングテープを巻き付けることにより加圧し、硬化炉
で加熱硬化後、ラッピングテープを取り去り管状体を得
た。この管状体のtg/tcは0、t/dは0.16で
あった。この管状体につき、4点曲げ試験、大変形試験
を行った結果を表1に示す。
【0048】(比較例5)マンドレルを、外径0.8mm
φのテーパー無しのストレート型のステンレス製マンド
レルに変更した以外は比較例4と同様にして管状体を得
た。この管状体のtg/tcは0、t/dは0.3であ
った。この管状体につき、4点曲げ試験、大変形試験を
行った結果を表1に示す。
【0049】(比較例6)プリプレグCを、プリプレグ
Dに変更した以外は実施例1と同様にして管状体を得
た。この管状体のtg/tcは0.33、t/dは0.
21であった。この管状体につき、4点曲げ試験、大変
形試験を行った結果を表1に示す。
【0050】(比較例7)マンドレルを、外径5mmφの
テーパー無しのストレート型のステンレス製マンドレル
に変更した以外は比較例1と同様にして管状体を得た。
この管状体のtg/tcは0、t/dは0.06であっ
た。この管状体につき、4点曲げ試験、大変形試験を行
った結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】この発明の管状体は、上述したような構
成を有することにより、強度と柔らかさを両立できる、
すなわち、曲げ強度が高い上に、曲げ力が加わった時に
十分しなりかつ、折れにくいという効果を有する。した
がって、特に釣竿、なかでも釣竿穂先に好適に適用する
ことができる。また、本発明の管状体は、航空機、自動
車、産業用資材、またゴルフクラブ用シャフトなど各種
レジャー用の高性能管状体としても用いられ、この様な
用途での軽量化に役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】管状体の大変形試験装置を示す側面図である。
【符号の説明】
1:管状体の試験片 2:ステンレスワイヤー

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素繊維強化プラスチック層とガラス繊維
    強化プラスチック層が厚さ方向に積層されてなる内径d
    (mm)、肉厚t(mm)の管状体において、曲げ試験における
    最大たわみ量 Y(mm) が次式を満足することを特徴とす
    る管状体。 140≦Y×(d+2t)≦600
  2. 【請求項2】ガラス繊維強化プラスチック層の厚さが
    0.08mm/1層以下であり、かつ炭素繊維強化プラ
    スチックス層の全厚さtc(mm)とガラス繊維強化プラス
    チック層の全厚さtg(mm)の比tg/tcが0.4〜2
    であることを特徴とする請求項1に記載の管状体。
  3. 【請求項3】内径tと肉厚dの比t/dが0.05〜
    0.4であることを特徴とする請求項1または2に記載
    の管状体。
  4. 【請求項4】ガラス繊維強化プラスチック層を構成する
    ガラス繊維がガラスクロスであり、ガラス繊維強化プラ
    スチック層は1層当たり10〜80g/m2のガラス繊維を
    含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    管状体。
  5. 【請求項5】炭素繊維強化プラスチック層を構成する炭
    素繊維がポリアクリロニトリル系炭素繊維であることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の管状体。
  6. 【請求項6】炭素繊維強化プラスチック層を構成する炭
    素繊維が管状体の軸方向に対し、0〜±50゜の角度に
    配されており、かつ、ガラス繊維強化プラスチック層を
    構成するガラス繊維が管状体軸方向、および周方向に配
    されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに
    記載の管状体。
  7. 【請求項7】炭素繊維強化プラスチック層を構成する炭
    素繊維が管状体の軸方向に配されており、かつ、ガラス
    繊維強化プラスチック層を構成するガラス繊維が管状体
    軸方向に対し、±30〜±60゜の角度に配されている
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の管状
    体。
  8. 【請求項8】管状体が釣竿であることを特徴とする請求
    項1〜7のいずれかに記載の管状体。
JP34849696A 1996-12-26 1996-12-26 管状体 Pending JPH10180910A (ja)

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