JP3529009B2 - 炭素繊維強化複合材 - Google Patents
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Description
に関する。特に本発明はゴルフクラブシャフトや釣り
竿、ロボットアーム等に適する、振動減衰特性に優れた
炭素繊維強化複合材に関する。
品分野では軽量、高強度、剛性設計の高自由度等のよう
な高性能化を目指しており、炭素繊維強化複合材料等の
繊維強化複合材料が多く使用されるようになってきてい
る。
性が高いことが挙げられ、ゴルフシャフト、釣り竿、宇
宙構造物、自動組立機部品等で高振動減衰特性が要求さ
れている。例えばゴルフシャフトでは振動減衰特性が高
いと打球時に手がしびれにくい。
リックス樹脂の改質やインターリーフ層の設置があった
が、耐吸湿性が低下したり、成形方法の変更を余儀なく
されたり、層間強度が低下するといった問題があった。
という)系炭素繊維と振動減衰性に優れるアラミド繊維
を組み合わせる方法もあるが、耐吸湿性が要求される用
途には適さないという問題があった。
課題を解消し、振動減衰特性に優れる炭素繊維強化複合
材を提供することを目的とする。
00〜600GPaのポリアクリロニトリル系炭素繊維
からなるプリプレグシートを複数枚積層してなる炭素繊
維強化複合材からなる筒状成形体において、該成形体の
平均径以下に細くなった積層部分、または該成形体の先
端から全長の0.42〜0.74の割合の中間部分の積
層部分であって、前記プリプレグシートの1層以上が、
その各層の10分の1以上2分の1以下(面積比)の部
分が引張弾性率400〜1000GPaのピッチ系炭素
繊維のみからなるプリプレグで置き換えられた置換プリ
プレグシートであることを特徴とする前記筒状成形体に
関する。
は、炭素繊維強化複合材料でできた全ての成形体のこと
であり、板状等の縦長成形体および筒状成形体等のこと
をいう。
横の長さに対する縦の長さの比が通常2〜500であ
り、平板状成形体だけでなく、表面に凹凸を有する板状
成形体や断面がI型、T型、L型等の成形体をも含む。
体のような側壁のみからなる中空体だけでなく、本質的
に四方を閉ざされたような中空状の成形体でもよく、具
体的には円筒状成形体、中空の三角柱状成形体、中空の
六角柱状の成形体、釣竿やゴルフシャフト、ロボットア
ーム等のようなテーパを有する筒状成形体等が例示さ
れ、特にゴルフシャフト等のテーパを有するシャフトに
好ましく用いられる。
性率100〜600GPaのポリアクリロニトリル系炭
素繊維からなるプリプレグシートの、そのシートの面積
比で10分の1以上2分の1以下、好ましくは10分の
2以上10分の4以下の部分を、引張弾性率が400〜
1000GPaのピッチ系炭素繊維のみからなるプリプ
レグで置き換えた炭素繊維プリプレグシート(置換プリ
プレグシートという)を、通常1〜20層含ませること
ができる。
引張弾性率を有するPAN系炭素繊維よりも振動減衰特
性に優れており、このようなピッチ系炭素繊維として通
常引張弾性率が400〜1000GPa、好ましくは6
00〜1000GPaのものが用いられる。
体にしたときにより大きな振動減衰率を発現することが
好ましい。具体的には、該ピッチ系炭素繊維のみからな
り繊維体積含有率60vol%の炭素繊維強化プラスチ
ックの一方向材片持ちばりに、100μεの曲げ歪みを
加えたときの該片持ちばりの振動減衰率が、通常0.0
1〜0.05、好ましくは0.02〜0.05という性
能を有するピッチ系炭素繊維、からなるプリプレグを使
用することが望ましい。具体的には、引張弾性率400
〜1000GPaのピッチ系炭素繊維がこのような性能
を有する。
しては、織物プリプレグおよび一方向プリプレグを使用
することができるが、繊維の配向角を制御しやすいため
一方向プリプレグが好ましく用いられる。
400〜1000GPa、好ましくは600〜1000
GPaのピッチ系炭素繊維のみからなるプリプレグは、
該成形体の平均厚み以下、好ましくは平均厚みの90%
以下、より好ましくは平均厚みの80%以下に薄くなっ
た部分の最上層および/あるいは最下層の部分、即ち縦
長成形体のより大きな歪みの発生する部分に用いること
ができる。
400〜1000GPa、好ましくは600〜1000
GPaのピッチ系炭素繊維のみからなるプリプレグは、
該成形体の平均径以下、好ましくは平均径の90%以
下、より好ましくは平均径の80%以下に細くなった積
層部分に、即ち筒状成形体のより大きな歪みの発生する
部分に用いることが望ましく、例えばゴルフシャフトで
はクラブヘッドの付け根部分、釣り竿では先端部分、片
持ちばりでは固定端側部分である。
形体の肉薄部や細径部等前記のような特定の部分を占め
る量は、成形体の体積比で通常20分の1〜2分の1、
好ましくは10分の1〜10分の4とすることができ
る。
維からなるプリプレグシートの特定部分を切り取り、切
り取った部分をピッチ系炭素繊維のみからなるプリプレ
グに置き換えることによって得られる。
を構成するPAN系炭素繊維の配向に対する置き換えた
プリプレグを構成するピッチ系炭素繊維の配向角は、好
ましくは−5〜5°以内、より好ましくは−3〜3°以
内である。
AN系炭素繊維からなるプリプレグとピッチ系炭素繊維
のみからなるプリプレグの境界は、実質的に互いに重な
り合わせないようにしかつ、該プリプレグ同士の隙間が
開かないようにすることが好ましい。
において、引張弾性率が400〜1000GPaのピッ
チ系炭素繊維のみからなるプリプレグを使用する以外の
部分には、通常主として引張弾性率100〜600GP
a、好ましくは200〜300GPaのPAN系炭素繊
維からなるプリプレグを使用する。
度500〜2500MPa、好ましくは700〜250
0MPa、より好ましくは1000〜2500MPaの
ものを用いることができる。
000GPa、好ましくは600〜1000GPaのピ
ッチ系炭素繊維のみからなるプリプレグは、成形体の実
質的な最上層、最下層、最内層あるいは最外層等の一部
に使用することができる。
性率100〜600GPaのPAN系炭素繊維からなる
プリプレグシートをマンドレルの周りに通常1〜20層
巻回した後、置換プリプレグシートを、図1(1)に示
すように成形体の一端から特定部分までに引張弾性率4
00〜1000GPaのピッチ系炭素繊維からなるプリ
プレグ(1a)が、残りの部分に主として引張弾性率1
00〜600GPaのPAN系炭素繊維からなるプリプ
レグ(2a)が位置するように、通常1〜20層巻回す
ることができる。
示すように、筒状成形体の一端から特定部分までに前記
ピッチ系炭素繊維プリプレグ(1a)が、残りの部分に
主として引張弾性率100〜600GPaのPAN系炭
素繊維からなるプリプレグ(2a)が位置するようにマ
ンドレルに通常1〜20層巻回した後、主として引張弾
性率100〜600GPaのPAN系炭素繊維からなる
プリプレグシートをその周りに通常1〜20層巻回する
こともできる。
繊維を1あるいは2以上の異なる配向にすることができ
る。
レート層から構成することができる。例えば筒状成形体
は、強化繊維が該成形体の軸方向に対して傾斜した斜交
層と、ほぼ軸方向に配向したストレート層から構成する
ことがでる。板状等の縦長成形体は、強化繊維が該成形
体のほぼ長手方向に配向したストレート層と、長手方向
に対して角度を有して配向している斜交層から構成する
ことができる。
あり、正の斜交層は、その強化繊維が板状等の縦長成形
体の長手方向あるいは筒状成形体の軸方向に対して30
°〜60°、好ましくは35°〜55°、より好ましく
は40°〜50°に配向するように積層あるいはマンド
レルに巻回する。
の強化繊維と交差するように配向しており、板状等の縦
長成形体の長手方向あるいは筒状成形体の軸方向に対し
て−30°〜−60°、好ましくは−35°〜−55
°、より好ましくは−40°〜−50°に配向するよう
に積層あるいはマンドレルに巻回する。
縦長成形体の長手方向あるいは筒状成形体の軸方向に対
して−20°〜20°、好ましくは−10°〜10°に
配向するように積層あるいはマンドレルに巻回する。
積層順序は、どちらを先に積層してもよい。
合、斜交層としては、該成形体の細径端部からある程度
径が太くなるまでの部分に引張弾性率が400〜100
0GPaのピッチ系炭素繊維からなるプリプレグが、残
りの部分に主として引張弾性率100〜600GPaの
PAN系炭素繊維からなるプリプレグが位置するような
置換プリプレグシートを使用することができ、ストレー
ト層としては、主として引張弾性率100〜600GP
aのPAN系炭素繊維からなるプリプレグシートを使用
することができる。
場合、ストレート層として、該成形体の細径端部からあ
る程度径が太くなるまでの部分に引張弾性率が400〜
1000GPaのピッチ系炭素繊維からなるプリプレグ
が、残りの部分に主として引張弾性率100〜600G
PaのPAN系炭素繊維からなるプリプレグが位置する
ような置換プリプレグシートを使用し、斜交層として、
主として引張弾性率100〜600GPaのPAN系炭
素繊維からなるプリプレグシートを使用することもでき
る。
かかり易い製品には、前者のように斜交層に置換プリプ
レグシートを使用し、釣竿やロボットアーム等の曲げ歪
みがかかり易い製品には、後者のようにストレート層に
置換プリプレグシートを使用することができる。
レート層として筒状成形体に使用する場合、そのピッチ
系炭素繊維は、同じシート内のPAN系炭素繊維に対し
て、好ましくは−5〜5°以内、より好ましくは−2〜
2°以内、さらに好ましくは実質同じ方向に配向させ
る。
レグシートとしては、織物プリプレグおよび一方向プリ
プレグを使用することができるが、繊維の配向角を制御
しやすいため一方向プリプレグが好ましく用いられる。
プリプレグシートとしては、繊維の配向を制御し易いた
め一方向プリプレグが好ましく用いられる。
脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、フェ
ノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ユリ
ア樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂が用いられ、好
ましくはエポキシ樹脂が用いられる。
付は、通常50〜180g/m2 、好ましくは75〜1
50g/m2 の範囲である。目付が180g/m2 より
大きいと、ストレート層の場合、成形体の裁断形状や重
量設計における自由度が制限されやすく、斜交層の場
合、成形体の重量設計における自由度が制限されるう
え、製造時におけるプリプレグシートのマンドレルへの
巻き付き性も劣る等の弊害が生じやすい。
層を一組として重ね合わせて積層あるいはマンドレル等
に巻回することができ、また正の斜交層を積層あるいは
マンドレル等に巻回した後その上から負の斜交層を積層
あるいは巻回することもできる。
〜10層、好ましくは4〜8層である。テーパを有する
筒状成形体の場合、斜交層の積層厚さは太径部と細径部
で異なってもよい。
た数である。巻回数は正負の斜交層を一つにつなげた場
合のマンドレルへの巻回数と対応しており、テーパを有
する筒状成形体で細径側と太径側で巻回数が異なるよう
にプリプレグシートをカットした場合は、シャフト軸
(軸方向)に垂直な任意の断面において該巻回数は連続
的に変化する。
400〜1000GPa、好ましくは600〜1000
GPaのピッチ系炭素繊維を使用する場合は、正負の斜
交層を、その繊維が製造される成形体の長手方向あるい
は軸方向に対して対称に配向するように一対で使用する
ことができる。
維としては、通常圧縮強度500〜2500MPa、好
ましくは700〜2500MPa、より好ましくは10
00〜2500MPaのものが用いられる。
うに裁断することができる。
ート層に、引張弾性率400〜1000GPa、好まし
くは600〜1000GPaのピッチ系炭素繊維のみか
らなるプリプレグを含んだ置換プリプレグシートを使用
することができる。
その最外層あるいは最上層に、削りしろとして織物プリ
プレグあるいは一方向プリプレグを積層することができ
る。
の後の加工精度を上げるために通常0.01〜1mmほ
ど削り取るが、このとき削りしろの全部あるいは一部を
削ることができる。
成形体は、通常繊維体積含有率が50〜70vol%で
ある。
り振動の対数減衰率は、以下のように測定した。
り付けた筒状成形体(シャフト)2を細径側を下にして
おもり付き円盤3上に垂直に立て、太径側を万力4に固
定した状態で該成形体を振動させ、そのときのねじり歪
みの振動波形を測定し、これを基に対数減衰率を算出し
た。
得られるよう2軸0/90゜トルク用歪みゲージ2枚を
用いて4アクティブゲージ法で行った。歪みゲージは筒
状成形体の細先端から92mmと920mmの2カ所に
貼り付けた(一つのみ図示)。
し、ブリッヂボックス、動歪み計、ADコンバーターを
介してパーソナルコンピュータに取り込ませた。歪みの
データをパーソナルコンピュータに取り込む際のサンプ
リングタイムは10-4〜10-3秒、サンプリングポイン
ト数は1000〜8192ポイントとした。
均等に配分されているおもり付き円盤3に、その中心と
該成形体の軸とが一致するように固定する。この円盤3
上のおもり5の大きさ、材質、使用枚数を変えること
で、シャフト軸まわりの慣性モーメントを変えることが
できる。おもり付き円盤3の直径と円周との2つの交点
に糸6を取り付け、曲げモーメントがかからないよう同
時にそれら2本の糸6を引いて成形体にねじりモーメン
トを与えた後に、そのモーメントを一気に解放し自由減
衰振動させる。ねじりの振動の測定は、力が解放された
直後から数秒間行う。
の振幅An 、An+1 の比の自然対数をもって対数減衰率
とした。
精度を向上させるため、間隔をあけた振幅の比から求め
た。n番目の振幅をAn 、m番目の振幅をAm( 但し、
n<m)とすると、次式のようになる。
衰率は、以下のように測定した。
に立てて下側を固定して、はりを大気中で振動させ(加
振は電磁式トランスデューサーを使用)、はりの中央部
の水平方向の変位を非接触型のセンサーで測定した。
してパーソナルコンピュータに取り込ませた。データを
パーソナルコンピュータに取り込む際のサンプリングタ
イムは10-3〜10-2秒、サンプリングポイント数は4
096ポイントとした。対数減衰率の算出方法は炭素繊
維複合材料筒状成形体の場合に同じとした。
R7601に基づいた。強化繊維の圧縮強度の測定は
JIS K7670に基づき、樹脂の圧縮強度を無視し
て繊維体積含有率から換算して求めた。
定されるものではないことはいうまでもない。
に製造した。
グの裁断形状とそれらのはり合わせ方を模式的に表し
た。同図において、1aはピッチ系炭素繊維(商品名:
XN−80、引張弾性率785GPa)からなるプリプ
レグ(商品名:E8026C−12S、日本グラファイ
トファイバー社製、繊維体積含有率60vol%、目付
125g/m2)を示し、シャフトの先端部分を構成す
る。2aはPAN系炭素繊維(商品名:UM46、引張
弾性率435GPa)からなるプリプレグ(商品名:Q
−R118、東邦レーヨン社製、繊維体積含有率60v
ol%、目付116g/m2)を示し、シャフトの中間か
ら手元部分を構成する。
先端から平均474mmの先端部分にXN−80プリプ
レグを用い、それ以降はUM46プリプレグを使用し、
これらの2つのプリプレグをはり合わせて一枚の正の斜
交層とした。
る負の斜交層とをはり合わせたものを積層した。炭素繊
維の配向角度はシャフト軸方向に対して±45゜、積層
数は8層(4層ずつ)とした。
(商品名:T700S、引張弾性率230GPa)から
なるプリプレグ(商品名:P3052S−12、東レ社
製、繊維体積含有率60vol%、目付125g/m2)
をシャフト全長にわたり使用し、積層数は4層とし前記
斜交層の上から巻回した。
リプレグを巻回し、さらにその上にシュリングテープを
巻回したものを100〜130℃に加熱して硬化させ
た。その後必要に応じてシュリングテープ表面の凸凹を
研磨した。
m、細径端の内径は6mm、外径は8.5mmであり、
太径端の内径は12.5mm、外径は14mmとなっ
た。
優れた振動減衰性を有していた。
れらのはり合わせ方を模式的に表した。同図において、
1bはシャフトの中間部分を構成するピッチ系炭素繊維
XN−80からなるプリプレグE8026C−12S、
2bは先端部分を構成するPAN系炭素繊維UM46か
らなるプリプレグQ−R118、2cは手元部分を構成
するPAN系炭素繊維UM46からなるプリプレグQ−
R118をそれぞれ示す。
の先端より平均474mmから平均826mmの中間部
分にXN−80プリプレグを用い、それよりも先端とそ
れよりも以降はUM46プリプレグを使用し、これらの
3つのプリプレグをはり合わせて一枚の正の斜交層とし
た。それ以外は実施例1と同様にしてシャフトを製造し
た。表1に示すように、実施例2のシャフトは実施例1
に次ぐ優れた振動減衰性を有していた。
れらのはり合わせ方を模式的に表した。同図において、
1cはシャフトの手元部分を構成するピッチ系炭素繊維
XN−80からなるプリプレグE8026C−12S、
2dは先端から中間部分を構成するPAN系炭素繊維U
M46からなるプリプレグQ−R118をそれぞれ示
す。
の先端より平均826mmから平均1120mm(太径
端部)の手元部分にXN−80プリプレグを用い、それ
よりも先端はUM46プリプレグを使用し、これらの2
つの斜交層をはり合わせて一枚の正の斜交層とした。そ
れ以外は実施例1と同様にしてシャフトを製造した。表
1に示すように、実施例3のシャフトは実施例2に次ぐ
振動減衰性を有していた。
た以外は、実施例1と同様にしてシャフトを製造した。
表1に示すように振動減衰性は低かった。
料板(板状成形体)を製造した。ただし、表裏面各2層
ずつについては、片持ちばりの曲げ変形時に応力が最大
となる固定端を含む板長の3分の1の面積の部分にピッ
チ系炭素繊維XN−80からなるプリプレグE8026
C−12Sを用い、その他の部分にはPAN系炭素繊維
UM46からなるプリプレグQ−R118を使用した。
減衰率を有していた。
は、実施例2と同様に板状成形体を製造した。表2のよ
うに振動減衰性は低かった。
れた振動減衰特性を有する。例えば、繊維体積含有率が
50〜70vol%の本発明のシャフトに1000με
の剪断歪みを加えたときには、通常0.005〜0.
1、好ましくは0.02〜0.1の対数減衰率が得ら
れ、これはPAN系炭素繊維プリプレグのみからなる同
一樹脂組成、同一形状の成形体の対数減衰率よりも大き
な値である。
各プリプレグの裁断形状とそれらのはり合わせ方を模式
的に表した図。
リプレグ、1b:シャフトの中間部分にあたるピッチ系
炭素繊維プリプレグ、1c:シャフトの手元部分にあた
るピッチ系炭素繊維プリプレグ、2a:シャフトの中間
から手元部分にあたるPAN系炭素繊維プリプレグ、2
b:シャフトの先端部分にあたるPAN系炭素繊維プリ
プレグ、2c:シャフトの手元部分にあたるPAN系炭
素繊維プリプレグ、2d:シャフトの先端から中間部分
にあたるPAN系炭素繊維プリプレグ、1:剪断歪みゲ
ージ、2:筒状成形体(シャフト)、3:おもり付きア
ルミ円盤、4:万力、5:慣性モーメント制御おもり、
6:ミニチュアワイヤまたは糸、7:プーリー、8:導
線、9:検出器。
Claims (5)
- 【請求項1】 引張弾性率100〜600GPaのポリ
アクリロニトリル系炭素繊維からなるプリプレグシート
を複数枚積層してなる炭素繊維強化複合材からなる筒状
成形体において、該成形体の平均径以下に細くなった積層部分であって、
前記 プリプレグシートの1層以上が、その各層の10分
の1以上2分の1以下(面積比)の部分が引張弾性率4
00〜1000GPaのピッチ系炭素繊維のみからなる
プリプレグで置き換えられた置換プリプレグシートであ
ることを特徴とする前記筒状成形体。 - 【請求項2】 引張弾性率100〜600GPaのポリ
アクリロニトリル系炭素繊維からなるプリプレグシート
を複数枚積層してなる炭素繊維強化複合材からなる筒状
成形体において、該成形体の先端から全長の0.42〜0.74の割合の
中間部分の積層部分であって、前記 プリプレグシートの
1層以上が、その各層の10分の1以上2分の1以下
(面積比)の部分が引張弾性率400〜1000GPa
のピッチ系炭素繊維のみからなるプリプレグで置き換え
られた置換プリプレグシートであることを特徴とする前
記筒状成形体。 - 【請求項3】 前記ポリアクリロニトリル系炭素繊維お
よびピッチ系炭素繊維が成形体の軸方向に対して傾斜し
た斜交層と、ほぼ軸方向に配向したストレート層から構
成することを特徴とする請求項1または2に記載の筒状
成形体。 - 【請求項4】 前記斜交層が正および / または負の斜交
層であり、正の斜交層はその強化繊維が筒状成形体の軸
方向に対して30°〜60°に、負の斜交層はその強化
繊維が正の斜交層の強化繊維と交差するように配向して
おり、筒状成形体の軸方向に対して−30°〜−60°
に配向することを特徴とする請求項3に記載の筒状成形
体。 - 【請求項5】 前記ストレート層はその強化繊維が筒状
成形体の軸方向に対して−20°〜20°に配向するこ
とを特徴とする請求項3または4に記載の筒状成形体。
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