JPH10180436A - 溶鋼容器の注湯口充填用耐火性材料 - Google Patents
溶鋼容器の注湯口充填用耐火性材料Info
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- JPH10180436A JPH10180436A JP35394696A JP35394696A JPH10180436A JP H10180436 A JPH10180436 A JP H10180436A JP 35394696 A JP35394696 A JP 35394696A JP 35394696 A JP35394696 A JP 35394696A JP H10180436 A JPH10180436 A JP H10180436A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶鋼容器内に溶鋼が長時間収容されていて
も、耐火性材料内部で生じる焼結現象による過度の強度
発現を防止し、溶鋼容器の溶鋼を排出する際における自
然開孔率を向上する。 【解決手段】 溶鋼容器の注湯口の充填材に使用される
粒度が3mm以下の耐火性材料において、該耐火性材料
の示す特性が下記〜の条件を満足することを特徴と
する溶鋼容器の注湯口充填用耐火性材料。 化学成分において融点が1600℃超である成分を9
8wt%以上含有する。 粒度1mm以下の原料粒子が生成する液相率が160
0℃において15%超である。粒度1mm以下の原料
粒子が生成する液相率が1400℃において15%下で
ある。1400℃で焼成した焼成体の常温での圧縮強
度が2kg/cm2 以下である。
も、耐火性材料内部で生じる焼結現象による過度の強度
発現を防止し、溶鋼容器の溶鋼を排出する際における自
然開孔率を向上する。 【解決手段】 溶鋼容器の注湯口の充填材に使用される
粒度が3mm以下の耐火性材料において、該耐火性材料
の示す特性が下記〜の条件を満足することを特徴と
する溶鋼容器の注湯口充填用耐火性材料。 化学成分において融点が1600℃超である成分を9
8wt%以上含有する。 粒度1mm以下の原料粒子が生成する液相率が160
0℃において15%超である。粒度1mm以下の原料
粒子が生成する液相率が1400℃において15%下で
ある。1400℃で焼成した焼成体の常温での圧縮強
度が2kg/cm2 以下である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自然開孔性に優れ
る溶鋼容器の注湯口に充填する耐火性材料に関するもの
である。
る溶鋼容器の注湯口に充填する耐火性材料に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、溶鋼容器に溶鋼を収容するに
際しては予め注湯口内に耐火性の充填物を充填してい
る。この溶鋼容器の注湯口に充填される耐火性材料が発
現しなければならない機能として、鋼の融点近傍で溶融
層を形成することで注湯された溶鋼の注湯口内への浸透
防止がある。そのため、耐火性材料としては、一般的
に、例えば特公昭59−5388号公報に提案の比較的
融点の低いシリカを主成分とした耐火性材料が使用され
ている。
際しては予め注湯口内に耐火性の充填物を充填してい
る。この溶鋼容器の注湯口に充填される耐火性材料が発
現しなければならない機能として、鋼の融点近傍で溶融
層を形成することで注湯された溶鋼の注湯口内への浸透
防止がある。そのため、耐火性材料としては、一般的
に、例えば特公昭59−5388号公報に提案の比較的
融点の低いシリカを主成分とした耐火性材料が使用され
ている。
【0003】さらに、溶鋼容器内で在湯時に、熱伝導に
より注湯口に充填された耐火性材料内部での温度上昇
で、耐火性材料の原料粒子間で焼結が進行するが、この
焼結によりもたらされる過度の強度発現が原因で、溶鋼
容器の注湯口から容器内の溶鋼を排出する際に発生する
不開孔と称せられる、注湯口に充填された耐火性材料の
閉塞現象が発生することがある。
より注湯口に充填された耐火性材料内部での温度上昇
で、耐火性材料の原料粒子間で焼結が進行するが、この
焼結によりもたらされる過度の強度発現が原因で、溶鋼
容器の注湯口から容器内の溶鋼を排出する際に発生する
不開孔と称せられる、注湯口に充填された耐火性材料の
閉塞現象が発生することがある。
【0004】この閉塞現象を解消することを目的として
例えば特開平8−103864号公報に提案のように注
湯口への耐火性材料の充填方法が実操業で採用されてい
る。この特開平8−103864号公報で提案の充填方
法とは、図1に示すように注湯口下部に焼結による過度
の強度発現を防止するために高融点の耐火性材料8を充
填し、注湯口上部に鋼の融点近傍で溶融層を形成する融
点の低い耐火性材料7を充填する方法である。なお、図
中3は内張り耐火物で、4はスライディングノズル、5
はスライディングノズルプレートを示す。
例えば特開平8−103864号公報に提案のように注
湯口への耐火性材料の充填方法が実操業で採用されてい
る。この特開平8−103864号公報で提案の充填方
法とは、図1に示すように注湯口下部に焼結による過度
の強度発現を防止するために高融点の耐火性材料8を充
填し、注湯口上部に鋼の融点近傍で溶融層を形成する融
点の低い耐火性材料7を充填する方法である。なお、図
中3は内張り耐火物で、4はスライディングノズル、5
はスライディングノズルプレートを示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高級鋼
の需要の増大とともに溶鋼容器を用いた溶鋼の二次精錬
処理比率が増加し、溶鋼の容器内での在湯時間が延長し
てきている。そのため、溶鋼容器の注湯口に充填されて
いる耐火性材料が高温度の溶鋼に接触する時間が長くな
っている。その結果、熱伝導により耐火性材料内部の温
度上昇を招き、前記注湯口下部に充填した耐火性材料8
内部で焼結現象が進行して、原料粒子間で結合が生成さ
れ過度の強度が発現するために、前記特開平8−103
864号公報においても溶鋼容器の注湯口から容器内の
溶鋼を排出する際に溶鋼の静圧のみでは溶鋼容器の注湯
口に充填された耐火性材料は、自然開孔せず溶鋼の排出
が不可能となる現象が多々発生し、生産性や溶鋼歩留が
大きく低下する等の問題が顕在化した。
の需要の増大とともに溶鋼容器を用いた溶鋼の二次精錬
処理比率が増加し、溶鋼の容器内での在湯時間が延長し
てきている。そのため、溶鋼容器の注湯口に充填されて
いる耐火性材料が高温度の溶鋼に接触する時間が長くな
っている。その結果、熱伝導により耐火性材料内部の温
度上昇を招き、前記注湯口下部に充填した耐火性材料8
内部で焼結現象が進行して、原料粒子間で結合が生成さ
れ過度の強度が発現するために、前記特開平8−103
864号公報においても溶鋼容器の注湯口から容器内の
溶鋼を排出する際に溶鋼の静圧のみでは溶鋼容器の注湯
口に充填された耐火性材料は、自然開孔せず溶鋼の排出
が不可能となる現象が多々発生し、生産性や溶鋼歩留が
大きく低下する等の問題が顕在化した。
【0006】本発明は、溶鋼容器内に溶鋼が長時間収容
されていても、耐火性材料内部で生じる焼結現象による
過度の強度発現を防止し、溶鋼容器の溶鋼を排出する際
における自然開孔率を向上することを課題とする。
されていても、耐火性材料内部で生じる焼結現象による
過度の強度発現を防止し、溶鋼容器の溶鋼を排出する際
における自然開孔率を向上することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたもので、その手段1は溶鋼容器の
注湯口の充填材に使用される粒度が3mm以下の耐火性
材料において、該耐火性材料の示す特性が下記〜の
条件を満足することを特徴とする溶鋼容器の注湯口充填
用耐火性材料。 化学成分において融点が1600℃超である成分を9
8wt%以上含有する。 粒度1mm以下の原料粒子が生成する液相率が160
0℃において15%超である。 粒度1mm以下の原料粒子が生成する液相率が140
0℃において15%下である。 1400℃で焼成した焼成体の常温での圧縮強度が2
kg/cm2 以下である。
決するためになされたもので、その手段1は溶鋼容器の
注湯口の充填材に使用される粒度が3mm以下の耐火性
材料において、該耐火性材料の示す特性が下記〜の
条件を満足することを特徴とする溶鋼容器の注湯口充填
用耐火性材料。 化学成分において融点が1600℃超である成分を9
8wt%以上含有する。 粒度1mm以下の原料粒子が生成する液相率が160
0℃において15%超である。 粒度1mm以下の原料粒子が生成する液相率が140
0℃において15%下である。 1400℃で焼成した焼成体の常温での圧縮強度が2
kg/cm2 以下である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の耐火性材料の粒度を3m
m以下とするのは、溶鋼容器に収容された溶鋼の注湯口
内への浸透防止を図るためである。耐火性材料の粒度が
3mm超では注湯口に充填された時の耐火性材料の充填
構造が疎となり、収容された溶鋼が容易に耐火性材料を
通して注湯口内へ浸透するからである。
m以下とするのは、溶鋼容器に収容された溶鋼の注湯口
内への浸透防止を図るためである。耐火性材料の粒度が
3mm超では注湯口に充填された時の耐火性材料の充填
構造が疎となり、収容された溶鋼が容易に耐火性材料を
通して注湯口内へ浸透するからである。
【0009】耐火性材料の化学成分において融点が16
00℃超である成分の含有量を98wt%以上とするの
は、耐火性材料が熱を受けたときに焼結によりもたらさ
れる過度の強度発現を防止し、自然開孔率を向上させる
ためである。耐火性材料の化学成分において融点が16
00℃超である成分の含有量が95wt%未満では、耐
火性材料が熱を受けたときに、不純物成分に起因して焼
結が進行し過度の強度が発現するために、自然開孔を阻
害させるからである。
00℃超である成分の含有量を98wt%以上とするの
は、耐火性材料が熱を受けたときに焼結によりもたらさ
れる過度の強度発現を防止し、自然開孔率を向上させる
ためである。耐火性材料の化学成分において融点が16
00℃超である成分の含有量が95wt%未満では、耐
火性材料が熱を受けたときに、不純物成分に起因して焼
結が進行し過度の強度が発現するために、自然開孔を阻
害させるからである。
【0010】従来技術で提案の溶鋼容器の注湯口の充填
材として使用される前記した耐火性材料は、熱を受けた
時に、図2に示すような溶融層1、焼結層2及び未焼結
層6を形成する。そして、図2の焼結層2においては、
耐火性材料が示す支配的な焼結機構は液相焼結機構と固
相焼結機構とに大別される。
材として使用される前記した耐火性材料は、熱を受けた
時に、図2に示すような溶融層1、焼結層2及び未焼結
層6を形成する。そして、図2の焼結層2においては、
耐火性材料が示す支配的な焼結機構は液相焼結機構と固
相焼結機構とに大別される。
【0011】一方、熱伝導解析から、注湯口に充填され
た耐火性材料内部で自然開孔を阻害させる過度の強度発
現が見られる領域、すなわち、焼結層2の温度は約14
00℃であることが判明した。そこで、各々の焼結機構
により焼結が支配的に進行する耐火性材料について、1
400℃における耐火性材料の焼結特性と実操業での自
然開孔性との関係を調査した。
た耐火性材料内部で自然開孔を阻害させる過度の強度発
現が見られる領域、すなわち、焼結層2の温度は約14
00℃であることが判明した。そこで、各々の焼結機構
により焼結が支配的に進行する耐火性材料について、1
400℃における耐火性材料の焼結特性と実操業での自
然開孔性との関係を調査した。
【0012】例えば特公昭59−5388号公報で提案
のシリカ質の耐火性材料では、この焼結層2において、
シリカと耐火性材料に含有される酸化ナトリウム、酸化
カリウム、酸化アルミニウム等の不純物成分との反応で
生成される液相により焼結が支配的に進行する。しか
も、耐火性材料の組織解析結果から、溶融して液相を生
成する原料粒子の粒度は1mm以下のものであることも
判明した。それ故に、液相焼結が支配的な焼結機構で焼
結が進行する耐火性材料においては、1mm以下の粒度
の原料粒子が溶融して生成する液相の割合、すなわち液
相率が焼結特性を制御する重要な因子となる。
のシリカ質の耐火性材料では、この焼結層2において、
シリカと耐火性材料に含有される酸化ナトリウム、酸化
カリウム、酸化アルミニウム等の不純物成分との反応で
生成される液相により焼結が支配的に進行する。しか
も、耐火性材料の組織解析結果から、溶融して液相を生
成する原料粒子の粒度は1mm以下のものであることも
判明した。それ故に、液相焼結が支配的な焼結機構で焼
結が進行する耐火性材料においては、1mm以下の粒度
の原料粒子が溶融して生成する液相の割合、すなわち液
相率が焼結特性を制御する重要な因子となる。
【0013】そこで、1400℃において耐火性材料の
1mm以下の粒度の原料粒子が溶融して生成する液相率
と耐火性材料の自然開孔率との関係を調査した結果、図
3に示すように、液相率が15%以下になると、耐火性
材料は自然開孔率100%を達成することが判明した。
1mm以下の粒度の原料粒子が溶融して生成する液相率
と耐火性材料の自然開孔率との関係を調査した結果、図
3に示すように、液相率が15%以下になると、耐火性
材料は自然開孔率100%を達成することが判明した。
【0014】ここで、1400℃における耐火性材料の
1mm以下の粒度の原料粒子が溶融して生成する液相率
とは、以下に定義されるものである。 液相率(%)=(粒度が1mm以下の原料粒子の重量分
率)×(粒度が1mm以下の原料粒子の平均化学成分よ
り計算状態図から算出される1400℃での液相率)
1mm以下の粒度の原料粒子が溶融して生成する液相率
とは、以下に定義されるものである。 液相率(%)=(粒度が1mm以下の原料粒子の重量分
率)×(粒度が1mm以下の原料粒子の平均化学成分よ
り計算状態図から算出される1400℃での液相率)
【0015】しかし、特開平8−103864号公報で
提案の耐火性材料では、図2の焼結層2では、1400
℃において耐火性材料の1mm以下の粒度の原料粒子が
溶融して生成する液相率は15%以下であるにも関わら
ず、隣接する原料粒子間で固相焼結が支配的な機構で焼
結が進行するために、過度に強度が発現し、耐火性材料
は、自然開孔せず溶鋼の排出が不可能となる現象も多々
発生した。そのために、固相焼結が支配的な機構で焼結
が進行する耐火性材料については、液相率以外の因子で
焼結特性を規定する必要がある。
提案の耐火性材料では、図2の焼結層2では、1400
℃において耐火性材料の1mm以下の粒度の原料粒子が
溶融して生成する液相率は15%以下であるにも関わら
ず、隣接する原料粒子間で固相焼結が支配的な機構で焼
結が進行するために、過度に強度が発現し、耐火性材料
は、自然開孔せず溶鋼の排出が不可能となる現象も多々
発生した。そのために、固相焼結が支配的な機構で焼結
が進行する耐火性材料については、液相率以外の因子で
焼結特性を規定する必要がある。
【0016】固相焼結は、耐火性材料において隣接する
原料粒子間での結合生成により引き起こされることか
ら、固相焼結が進行すると耐火性材料に強度が発現され
ることになる。この現象に着目し、耐火性材料を140
0℃で焼成した焼成体の常温での圧縮強度を測定するこ
とにより、固相焼結が支配的な機構で焼結が進行する耐
火材料の焼結特性を評価することが可能となる。
原料粒子間での結合生成により引き起こされることか
ら、固相焼結が進行すると耐火性材料に強度が発現され
ることになる。この現象に着目し、耐火性材料を140
0℃で焼成した焼成体の常温での圧縮強度を測定するこ
とにより、固相焼結が支配的な機構で焼結が進行する耐
火材料の焼結特性を評価することが可能となる。
【0017】1400℃で焼成した焼成体の常温での圧
縮強度と耐火性材料の自然開孔率との関係を調査した結
果、図4に示すように、1mm以下の粒度の原料粒子が
溶融して生成する液相率が15%以下である耐火性材料
に対しても、1400℃で焼成した焼成体の常温での圧
縮強度が2kg/cm2 以下になると、自然開孔率10
0%を達成することが判明した。
縮強度と耐火性材料の自然開孔率との関係を調査した結
果、図4に示すように、1mm以下の粒度の原料粒子が
溶融して生成する液相率が15%以下である耐火性材料
に対しても、1400℃で焼成した焼成体の常温での圧
縮強度が2kg/cm2 以下になると、自然開孔率10
0%を達成することが判明した。
【0018】耐火性材料の1mm以下の粒度の原料粒子
が生成する液相率が1600℃において15%超とする
のは、溶鋼容器に収容された溶鋼の注湯口内への浸透防
止を図るためである。耐火性材料の1mm以下の粒度の
原料粒子が生成する液相率が1600℃において15%
以下では、耐火性材料が溶鋼と接触した時に生成する液
相量が少ないために、溶鋼が注湯口内へ浸透し注湯口に
充填された耐火性材料に閉塞現象を引き起こし、溶鋼容
器の注湯口から容器内の溶鋼を排出する際に溶鋼の静圧
のみでは溶鋼搬送容器の注湯口に充填された耐火性材料
は、自然開孔せず、溶鋼の排出が不可能となるからであ
る。
が生成する液相率が1600℃において15%超とする
のは、溶鋼容器に収容された溶鋼の注湯口内への浸透防
止を図るためである。耐火性材料の1mm以下の粒度の
原料粒子が生成する液相率が1600℃において15%
以下では、耐火性材料が溶鋼と接触した時に生成する液
相量が少ないために、溶鋼が注湯口内へ浸透し注湯口に
充填された耐火性材料に閉塞現象を引き起こし、溶鋼容
器の注湯口から容器内の溶鋼を排出する際に溶鋼の静圧
のみでは溶鋼搬送容器の注湯口に充填された耐火性材料
は、自然開孔せず、溶鋼の排出が不可能となるからであ
る。
【0019】ここで、1600℃における耐火性材料の
1mm以下の粒度の原料粒子が溶融して生成する液相率
とは、以下に定義されるものである。 液相率(%)=(粒度が1mm以下の原料粒子の重量分
率)×(粒度が1mm以下の原料粒子の平均化学成分よ
り計算状態図から算出される1600℃での液相率)
1mm以下の粒度の原料粒子が溶融して生成する液相率
とは、以下に定義されるものである。 液相率(%)=(粒度が1mm以下の原料粒子の重量分
率)×(粒度が1mm以下の原料粒子の平均化学成分よ
り計算状態図から算出される1600℃での液相率)
【0020】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。表1に本発明
の実施例を表2には比較例についき、それぞれの耐火性
材料の特性を示すとともに、容量360t溶鋼鍋の注湯
口の充填材として500回使用した時の自然開孔率を示
す。
の実施例を表2には比較例についき、それぞれの耐火性
材料の特性を示すとともに、容量360t溶鋼鍋の注湯
口の充填材として500回使用した時の自然開孔率を示
す。
【0021】また、表1および表2に中での1400℃
で焼成した耐火性材料の常温での圧縮強度の測定は、炭
素坩堝に自然充填した耐火性材料を大気中で1400℃
に保持した電気炉内に挿入して3時間保持焼成し、その
後、再度大気中で600℃で長時間焼成して炭素坩堝を
焼却除去させて前記焼成耐火性材料を得、これを常温ま
で冷却して、JIS−R2206に準拠して圧縮強度を
測定したものである。
で焼成した耐火性材料の常温での圧縮強度の測定は、炭
素坩堝に自然充填した耐火性材料を大気中で1400℃
に保持した電気炉内に挿入して3時間保持焼成し、その
後、再度大気中で600℃で長時間焼成して炭素坩堝を
焼却除去させて前記焼成耐火性材料を得、これを常温ま
で冷却して、JIS−R2206に準拠して圧縮強度を
測定したものである。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】本実施例の1〜5は、100%の自然開孔
を達成し、優れた自然開孔性を示した。これに対し、比
較例1は耐火性材料の粒度及び1600℃における粒度
1mm以下の原料粒子が生成する液相率が本発明の範囲
を外れたため自然開孔性が75%と低い例である。
を達成し、優れた自然開孔性を示した。これに対し、比
較例1は耐火性材料の粒度及び1600℃における粒度
1mm以下の原料粒子が生成する液相率が本発明の範囲
を外れたため自然開孔性が75%と低い例である。
【0025】また、比較例2は融点が1600℃超であ
る化学成分の含有量及び1400℃における粒度1mm
以下の原料粒子が生成する液相率、更には、常温に於け
る圧縮強度が本発明の範囲を外れたため自然開孔性が5
5%と低い例である。
る化学成分の含有量及び1400℃における粒度1mm
以下の原料粒子が生成する液相率、更には、常温に於け
る圧縮強度が本発明の範囲を外れたため自然開孔性が5
5%と低い例である。
【0026】比較例3は1400における粒度1mm以
下の原料粒子が生成する液相率が本発明の範囲を外れた
ため自然開孔性が95%と多少低い例である。
下の原料粒子が生成する液相率が本発明の範囲を外れた
ため自然開孔性が95%と多少低い例である。
【0027】比較例4は1600℃における粒度1mm
以下の原料粒子が生成する液相率が本発明の範囲を外れ
たため自然開孔性が90%と低い例である。
以下の原料粒子が生成する液相率が本発明の範囲を外れ
たため自然開孔性が90%と低い例である。
【0028】比較例5は1600℃における粒度1mm
以下の原料粒子が生成する液相率及び常温に於ける圧縮
強度が本発明の範囲を外れたため自然開孔性が80%と
低い例である。
以下の原料粒子が生成する液相率及び常温に於ける圧縮
強度が本発明の範囲を外れたため自然開孔性が80%と
低い例である。
【0029】
【発明の効果】本発明は、焼結性に極めて低い耐火性材
料を溶鋼容器の注湯羽口の充填材に使用することによ
り、優れた自然開孔性を得ることが可能となり、その結
果、生産性の向上や溶鋼歩留の向上等の効果を奏するも
のである。
料を溶鋼容器の注湯羽口の充填材に使用することによ
り、優れた自然開孔性を得ることが可能となり、その結
果、生産性の向上や溶鋼歩留の向上等の効果を奏するも
のである。
【図1】注湯口に充填された従来の耐火性材料の状態概
念図。
念図。
【図2】注湯口に充填された従来例における耐火性材料
の在湯時の状態概念図。
の在湯時の状態概念図。
【図3】1400℃において耐火性材料の1mm以下の
粒度の原料粒子が生成する液相率と耐火性材料の自然開
孔率との関係を示す。
粒度の原料粒子が生成する液相率と耐火性材料の自然開
孔率との関係を示す。
【図4】1400℃で焼成した耐火性材料の常温での圧
縮強度と耐火性材料の自然開孔率との関係を示す。
縮強度と耐火性材料の自然開孔率との関係を示す。
1 溶融層 2 焼結層 3 内張り耐火物 4 スライディングノズル 5 スライディングノズルプレート 6 未焼結層 7 低融点耐火性材料 8 高融点耐火性材料
Claims (1)
- 【請求項1】 溶鋼容器の注湯口の充填材に使用される
粒度が3mm以下の耐火性材料において、該耐火性材料
の示す特性が下記〜の条件を満足することを特徴と
する溶鋼容器の注湯口充填用耐火性材料。 化学成分において融点が1600℃超である成分を9
8wt%以上含有する。 粒度1mm以下の原料粒子が生成する液相率が160
0℃において15%超である。 粒度1mm以下の原料粒子が生成する液相率が140
0℃において15%下である。 1400℃で焼成した焼成体の常温での圧縮強度が2
kg/cm2 以下である。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35394696A JPH10180436A (ja) | 1996-12-19 | 1996-12-19 | 溶鋼容器の注湯口充填用耐火性材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35394696A JPH10180436A (ja) | 1996-12-19 | 1996-12-19 | 溶鋼容器の注湯口充填用耐火性材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10180436A true JPH10180436A (ja) | 1998-07-07 |
Family
ID=18434286
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35394696A Pending JPH10180436A (ja) | 1996-12-19 | 1996-12-19 | 溶鋼容器の注湯口充填用耐火性材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10180436A (ja) |
-
1996
- 1996-12-19 JP JP35394696A patent/JPH10180436A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040713 |