JPH10180199A - 被洗浄物の洗浄方法 - Google Patents

被洗浄物の洗浄方法

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JPH10180199A
JPH10180199A JP35909796A JP35909796A JPH10180199A JP H10180199 A JPH10180199 A JP H10180199A JP 35909796 A JP35909796 A JP 35909796A JP 35909796 A JP35909796 A JP 35909796A JP H10180199 A JPH10180199 A JP H10180199A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】洗浄の際にはフロンや塩素系有機溶剤を必要と
せず、また板状材が束ねられた被洗浄物をばらさずにそ
のままの状態で、該被洗浄物から汚れを効率よく除去し
うる方法を提供すること。 【解決手段】間隙を設けて板状面がたがいに隣接するよ
うに配置された複数枚の板状材からなる被洗浄物を洗浄
する方法であって、前記被洗浄物を水性洗浄液中に浸漬
し、ノズルから噴射された水性洗浄液が、たがいに隣接
する板状面の全面と接触するように、前記ノズルから板
状材間の間隙に水性洗浄液を噴射させることを特徴とす
る被洗浄物の洗浄方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被洗浄物の洗浄方
法に関する。さらに詳しくは、スライスしたウェハ、リ
ードフレーム等の電子部品、機械部品類等の被洗浄物の
洗浄に好適に使用しうる被洗浄物の洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】板状面が間隙を設けてたがいに隣接する
ように配置された複数枚の板状材からなる被洗浄物とし
ては、シリコーン、ガリウム・砒素、ガリウム・燐等の
半導体・結晶材料をはじめ、水晶、石英、ガラス等の電
子部品関連材料をスライスして得られたウェハーの板状
材束、金属板をスタンピングすることによって得られた
部品が積載され、板金表面に付着した加工油の表面張力
によって密着し、数μm〜数十μmの間隙を有する部品
の板状材束等がある。
【0003】これらの被洗浄物を使用するに際しては、
一般に、板状材の間隙に付着した汚れ等を取り除き、板
状材同士が密着することを避けるために板状材同士を剥
離させ、また加工時の取扱い性を向上させるために、前
記被洗浄物を洗浄している。
【0004】前記被洗浄物は、従来、フロンR−113
に代表されるフロンや、1、1、1−トリクロロエタン
に代表される塩素系有機溶剤を用い、超音波によって洗
浄されている。
【0005】しかしながら、大気環境保全面から、フロ
ンや塩素系有機溶剤は、その使用が規制されるようにな
ったため、これらと代替可能な洗浄剤による洗浄技術の
開発が急務とされている。
【0006】そこで、フロンや塩素系有機溶剤を使用し
ないで、被洗浄物を洗浄することができる方法として、
板状材が束ねられたブロック状の被洗浄物を粗洗浄した
のち、該板状材をばらして単枚とし、精密に洗浄し、洗
浄後に再び集束してブロック状に束ねるという方法が提
案されている。
【0007】しかしながら、前記方法には、板状材が束
ねられたブロック状の被洗浄物をばらした後、再度束ね
るといった煩雑な操作を必要とするのみならず、洗浄の
際には大がかりなスペースを要するという欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、洗浄の際にはフロンや
塩素系有機溶剤を必要とせず、また板状材が束ねられた
被洗浄物をばらさずにそのままの状態で、該被洗浄物か
ら汚れを効率よく除去しうる方法を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、間隙を
設けて板状面がたがいに隣接するように配置された複数
枚の板状材からなる被洗浄物を洗浄する方法であって、
前記被洗浄物を水性洗浄液中に浸漬し、ノズルから噴射
された水性洗浄液が、たがいに隣接する板状面の全面と
接触するように、前記ノズルから板状材間の間隙に水性
洗浄液を噴射させることを特徴とする被洗浄物の洗浄方
法に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の被洗浄物の洗浄方法は、
前記したように、間隙を設けて板状面がたがいに隣接す
るように配置された複数枚の板状材からなる被洗浄物を
洗浄する方法であって、前記被洗浄物を水性洗浄液中に
浸漬し、ノズルから噴射された水性洗浄液が、たがいに
隣接する板状面の全面と接触するように、前記ノズルか
ら板状材間の間隙に水性洗浄液を噴射させることを特徴
とする。
【0011】本発明の洗浄方法に適用しうる被洗浄物と
しては、間隙を設けて板状面がたがいに隣接するように
配置された複数枚の板状材からなるものが用いられる。
【0012】前記被洗浄物の具体例としては、例えば、
加工油が付着し、束ねられた金属板、平板を得るために
柱状物をスライスした基板、油性汚れが付着した平板を
均一に治具に整列した部品等があげられる。前記加工油
が付着し、束ねられた金属板の例としては、スタンピン
グ等の加工処理後に金属板を束ねた際に、その表面に付
着した油性汚れの表面張力でこれら金属板が密着した金
属板ブロックがあげられる。また、平板を得るために柱
状物をスライスした基板の例としては、シリコーン、ガ
リウム・砒素、ガリウム・燐等の半導体・結晶材料、水
晶、石英、ガラス、圧電材料等の電子部品関連材料、フ
ェライト、サマリウム・コバルト等の磁性材料、磁気ヘ
ッド等の磁気材料、セラミック等の無機材料の柱状物、
インゴットを内周刃式やバンドソー式の切断装置等でス
ライスした板状物やウェハ等があげられる。また、油性
汚れの付着した平板を均一に治具に整列した部品として
は、ギャップ中に液晶が付着した液晶パネルを治具中に
水平配置したもの等があげられる。本発明の洗浄方法
は、これらの中でも特にスライスしたシリコーンのウェ
ハおよびスタンピング後のリードフレームに対して、卓
越した洗浄性を呈する。
【0013】前記板状材の形状としては、例えば、円盤
形、角盤形、不定形盤形等があげられるが、本発明はか
かる形状のみに限定されるものではない。
【0014】前記板状材の大きさおよび厚さについても
特に限定がないが、通常、大きさは20〜500mm程
度、また厚さは0.1〜30mm程度である。
【0015】前記板状材同士の間隙は、特に限定がない
が、通常、5〜5000μm、なかんづく、10〜50
0μm程度であることが、本発明の洗浄方法によって優
れた洗浄効果を発現させる観点から好ましい。
【0016】前記間隙に介在する汚れとしては、例えば
油性汚れを含むもの等があげられるが、本発明はかかる
被洗浄物の種類に特に限定がない。前記油性汚れとして
は、特に限定がないが、例えば、水性洗浄液で洗浄した
際に溶解または乳化するような性状を有する油性汚れで
あることが好適である。前記油性汚れとしては、例え
ば、切削油、圧延油、グリース、液晶、フラックス、ワ
ックス等があげられる。これらの油性汚れの中には固形
分が含まれている場合であっても、本発明の洗浄方法
は、優れた洗浄効果を発現する。
【0017】本発明の洗浄方法に用いられる水性洗浄液
は、水を含有したものである。したがって、前記水性洗
浄液は、例えばテルペン系溶剤、炭化水素系溶剤、アル
コール系溶剤等を含有した溶剤系洗浄液のように引火の
おそれがないので、安全性にすぐれ、また火災の防止設
備等を必要としないという利点がある。
【0018】前記水性洗浄液の形態には特に限定がな
く、かかる形態としては、例えば、均一な水溶液、乳化
液、懸濁液等の分散液などがあげられる。
【0019】前記水性洗浄液の代表例としては、水と界
面活性剤とを含有した水性洗浄液があげられる。
【0020】前記水と界面活性剤を含有した水性洗浄液
の中では、リードフレームやシリコーンウェハに水性洗
浄液を適用する場合には、炭化水素、ポリアルキレンオ
キサイド、非イオン性界面活性剤および水を特定の比率
で混合して得られた水性洗浄液を用いることが好まし
い。
【0021】前記炭化水素の代表例としては、例えば、
炭素数が10〜18であるものがあげられる。かかる炭
化水素の具体例としては、例えば、デカン、ドデカン、
テトラデカン、ヘキサデカン、オクタデカン、デセン、
ドデセン、テトラデセン、ヘキサデセン、オクタデセン
等の直鎖または分岐鎖を有する不飽和の炭化水素;ノニ
ルベンゼン、ドデシルベンゼン等のアルキルベンゼン;
メチルナフタレン、ジメチルナフタレン等のナフタレン
化合物;シクロデカン、シクロドデセン等のシクロ系化
合物等があげられる。これらの炭化水素のなかでは、炭
素数が12〜18である直鎖または分岐鎖を有する飽和
または不飽和の炭化水素が好ましく、特に洗浄性、取扱
い性等を考慮すると、オレフィン系炭化水素が好まし
い。
【0022】前記水性洗浄液において、炭化水素の含有
量は、洗浄性および濯ぎ性の点から、2.5〜65重量
%、好ましくは3〜60重量%であることが望ましい。
【0023】前記ポリアルキレンオキサイドの代表例と
しては、例えば、一般式(I): R1 −O−(Ck 2kO)j −H (I) (式中、R1 は炭素数1〜8の炭化水素基、kは2また
は3、jは1〜3の整数を示す)で表わされるポリアル
キレンオキサイド、一般式(II): R2 −O−(Cm 2mO)n −R3 (II) (式中、R2 およびR3 はそれぞれ独立して炭素数1〜
8の炭化水素基、mは2または3、nは1〜3の整数を
示す)で表わされるポリアルキレンオキサイド等があげ
られる。
【0024】前記一般式(I)で表わされるポリアルキ
レンオキサイドにおいて、R1 は炭化水素が1〜8の炭
化水素基である。前記炭素数は、あまりにも多くなる
と、水に対する溶解性が低下し、また粘度が高くなりす
ぎるようになるので、炭素数が8以下、好ましくは3〜
6であることが望ましい。
【0025】前記R1 の具体例としては、例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アリル
基、ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、2−エチル
ヘキシル基、オクチル基、フェニル基、ベンジル基等が
あげられる。
【0026】前記jは、1〜3の整数を示す。jが3を
越える場合、粘度が上昇し、作業性が低下することがあ
る。
【0027】前記水性洗浄液における一般式(I)で表
わされるポリアルキレンオキサイドの含有量は、洗浄
性、濯ぎ性および板状材同士の剥離性の点から、1.5
〜45重量%、好ましくは3〜40重量%であることが
望ましい。
【0028】前記一般式(II)で表わされるポリアルキ
レンオキサイドにおいて、R2 およびR3 はそれぞれ炭
素数1〜8の炭化水素基である。前記炭素数は、あまり
にも多くなると、水に対する溶解性が低下し、また粘度
が高くなりすぎるようになるので、1〜4であることが
好ましい。
【0029】前記R2 およびR3 の具体例としては、例
えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、アリル基、ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、
2−エチルヘキシル基、オクチル基、フェニル基、ベン
ジル基等があげられる。
【0030】前記nは、1〜3の整数を示す。nが3を
越える場合、粘度が上昇し、作業性が低下することがあ
る。
【0031】前記水性洗浄液における一般式(II)で表
わされるポリアルキレンオキサイドの含有量は、洗浄
性、濯ぎ性および板状材同士の剥離性の点から、0.5
〜15重量%、好ましくは1〜10重量%であることが
望ましい。
【0032】前記非イオン性界面活性剤の代表例として
は、例えば、平均HLBが4〜18のものが好ましい。
かかる非イオン界面活性剤の具体例としては、例えば、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタンモノ
アルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノ
アルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタントリ
アルキルエステル等があげられる。
【0033】前記水性洗浄液において、非イオン界面活
性剤の含有量は、洗浄性および濯ぎ性の点から、0.5
〜30重量%、好ましくは1〜25重量%であることが
望ましい。
【0034】前記水としては、特に限定がないが、通
常、水道水、イオン交換水、純水等があげられる。
【0035】前記水性洗浄液において、水の含有量は、
洗浄操作中における発火等の危険性が生じないようにす
る等の点から、3〜95重量%、好ましくは7〜93.
5重量%であることが望ましい。
【0036】前記水性洗浄液には、必要に応じて、例え
ば、ビルダー、キレート化剤、防錆剤、消泡剤、各種ア
ルカリ物質等を適宜配合してもよい。
【0037】本発明においては、まず、前記被洗浄物を
水性洗浄液中に浸漬する。
【0038】前記被洗浄物を水性洗浄液中に浸漬する際
には、前記被洗浄物を水性洗浄液中に完全に浸漬させる
ことが洗浄効果を高めるうえで好ましい。
【0039】前記被洗浄物を水性洗浄液中に浸漬したの
ちには、ノズルから噴射された水性洗浄液が被洗浄物を
構成している板状材の板状面の全面と接触するように、
前記ノズルから板状材間の間隙に水性洗浄液を噴射させ
る。
【0040】このとき、被洗浄物を水性洗浄液中に保持
し、該水性洗浄液中で、ノズルから水性洗浄液を被洗浄
物に高圧で噴射させる液中噴流法が好ましい。かかる液
中噴流法を採用した場合には、板状材間の間隙に強制的
に水性洗浄液が送り込まれ、汚れを洗い出す効果に優れ
ると同時に、隣接する板状材間の間隔が水性洗浄液の噴
射圧力によって押し広げられ、板状材間に存在する汚れ
の除去が促進されるので好ましい。
【0041】前記ノズルの種類には、特に限定がない。
かかるノズルとしては、例えば、噴射パターンが扇形、
充円錐形、空円錐形、充角錐形、空角錐形、直射形等の
形状であるノズル等があげられる。ここで、噴射パター
ンとは、ノズルから噴射された水性洗浄液のノズル方向
に対して垂直方向の噴射領域の断面形状をいう。
【0042】前記ノズルのなかでは、気中で水性洗浄液
を噴射させた時に、図1(A)に示されるように、その
長軸aが直線状である扇形の噴射パターン1を形成する
ものや、図1(B)に示されるように、その長軸aが弧
状の曲線状である扇形の噴射パターン1を形成するもの
が好ましい。このような扇形の噴射パターン1を呈する
ノズルは、充円錐形や空円錐形の噴射パターンと対比し
て、ノズルから噴射される水性洗浄液の噴射速度が同じ
である場合、被洗浄物の表面に及ぼす物理的洗浄力が高
くなり、洗浄効果の向上を図ることができるという利点
がある。図1(A)〜(B)に示された噴射パターンを
呈するノズルのなかでは、短軸aと長軸bとの比(a/
b)は、5/1〜500/1であることが好ましい。
【0043】前記噴射パターンが扇形であるノズルを用
いる場合、図2に示されるように、噴射パターンの長軸
aが、被洗浄物を構成している板状材3、4の間隙に対
して垂直となるように、ノズル2を配置することが好ま
しい。このようにノズル2を配置した場合には、板状材
3、4間で水性洗浄液が流動しやすいので、板状材3、
4間の汚れ5に対して優れた洗浄効果を発現させること
ができるという利点がある。
【0044】なお、前記ノズルを用いて水性洗浄液中
で、水性洗浄液を噴射させた場合には、その水性洗浄液
の抵抗により、気中に噴射させた場合のような明瞭な噴
射パターンが形成されない。
【0045】また、図3に示されるように、水性洗浄液
は、ノズル2から噴射角θをもって噴射される。かかる
噴射角θは、噴射パターン1が扇状形、楕円形等を呈す
る場合には、噴射パターン1の長軸方向における角度を
いう。
【0046】前記噴射角θは、噴射パターン1が扇形、
充円錐形、空円錐形、充角錐形または空角錐形である場
合には、水性洗浄液の噴射時の圧力にもよるが、被洗浄
物の単位面積あたりに付与される水性洗浄液による物理
的応力が大きくなりすぎて被洗浄物が破損するおそれを
なくし、また被洗浄物を構成している板状材の板状面の
全面に水性洗浄液を接触させるのに多数のノズルが必要
とならないようにするために、5度以上とすることが好
ましく、また、被洗浄物に噴射される水性洗浄液の物理
的洗浄力が低下しないようにして洗浄効果を高めるため
に、20度以下であることが好ましい。
【0047】なお、本発明においては、ノズルから噴射
される水性洗浄液の噴射角θが20度以下である領域が
たがいに隣接する板状面の全面と接触するように複数の
ノズルを配置することが好ましい。
【0048】ノズル孔のオリフィス径は、特に限定がな
いが、通常、被洗浄物に噴射される水性洗浄液量を洗浄
に適した量とし、また操作圧力が高圧化しないようにす
るために0.5mm以上、なかんづく1mm以上とする
ことが好ましく、また大量の水性洗浄液を噴射させるた
めの大がかりな給液装置を必要としないようにするため
に10mm以下、なかんづく5mm以下であることが好
ましい。なお、ノズル孔の形状が楕円形等の真円を有し
ない場合には、長軸と短軸との相乗平均値をオリフィス
径とする。
【0049】水性洗浄液をノズルから噴射させる際のノ
ズルからの噴射速度は、板状材間の間隙に水性洗浄液を
効果的に送り込み、洗浄性を高めるために、5m/秒以
上、好ましくは20m/秒以上であることが望ましい。
なお、かかる噴射速度の上限値は、被洗浄物の破損を防
止する観点から、100m/秒以下であることが好まし
い。
【0050】前記ノズルに水性洗浄液を送給する装置の
代表的なものとしては、ポンプがあげられる。かかるポ
ンプとしては、例えば渦巻きポンプ、ギヤポンプ、ピス
トンポンプ、プランジャーポンプ、ダイヤフラムポンプ
等があげられる。
【0051】前記ノズルから被洗浄物までの距離(最短
距離)は、水性洗浄液が被洗浄物を構成している板状材
の先端部に当たる程度であればよく、特に限定がない。
前記ノズルから被洗浄物までの距離とノズルの噴射孔の
オリフィス径との比(ノズルから被洗浄物までの距離/
ノズルオリフィス径)の値は、被洗浄物を構成している
板状材同士の間隙に水性洗浄液を十分な量で供給するこ
とができるようにするために、50以下であることが好
ましく、特に10以下であることが好ましい。
【0052】被洗浄物を洗浄する際に用いられるノズル
の本数は、本発明の被洗浄物の洗浄方法の態様によって
異なる。前記ノズルを複数本用いる場合には、前記ノズ
ルの本数は、通常、間隙を設けてたがいに隣接するよう
に配置された板状面の全面に水性洗浄液が接触すること
ができる本数であればよい。また、前記ノズルを複数本
用いる場合には、洗浄液を供給する配管の長手方向に所
定の間隔で、前記板状面の全面に水性洗浄液が接触する
ように設置することが好ましい。
【0053】ノズルから噴射された水性洗浄液が、たが
いに隣接する板状材の板状面の全面と接触するように、
ノズルから板状材間の間隙に水性洗浄液を噴射させる方
法としては、例えば、(A)ノズルから噴射された水性
洗浄液が、前記たがいに隣接する板状面の全面と接触す
るように、ノズルまたは被洗浄物を移動させる方法、
(B)水性洗浄液が、たがいに隣接する板状面の全面と
接触するように、複数のノズルを用いて該ノズルから水
性洗浄液を噴射させる方法等があげられるが、本発明は
かかる方法のみに限定されるものではない。
【0054】前記(A)ノズルまたは被洗浄物を移動さ
せる方法としては、例えば、図4に示されるように、被
洗浄物6およびノズル2が洗浄槽7内の水性洗浄液8中
に浸漬された状態で、矢印Aに示されるように、被洗浄
物6またはノズル2を上下方向に移動させる方法等があ
げられる。なお、ノズル2を矢印Aに示されるように、
上下方向に移動させる場合には、例えば、かご、クラン
プ等の洗浄治具で被洗浄物6を保持して移動させればよ
い。
【0055】また、前記(B)複数のノズルを用いて該
ノズルから水性洗浄液を噴射させる方法としては、例え
ば、、図5に示されるように、被洗浄物6および複数の
ノズル2が洗浄槽7内の水性洗浄液8中に浸漬された状
態で、被洗浄物6を移動させずに、複数のノズル2から
水性洗浄液を噴射させて被洗浄物6を構成している板状
材の板状面の全面に接触させる方法等があげられる。
【0056】なお、本発明においては、板状材間の間隙
に水性洗浄液をノズルから噴射させた後、該板状材間の
間隙にノズルから圧縮空気を噴射させる操作を1回以上
行なうことが、洗浄性を向上させる点で好ましい。かか
る操作は、具体的には、例えば、板状材間の間隙に水性
洗浄液をノズルから噴射させた後、被洗浄物を水性洗浄
液から取り出し、板状材間の間隙に圧縮空気を噴射させ
た後、再度、水性洗浄液中に浸漬させることによって行
なうことができる。
【0057】圧縮空気は、高圧ボンベやコンプレッサー
等の高圧装置から供給することができる。かかる圧縮空
気の圧力は、特に限定がないが、板状材同士の間隙に存
在する水性洗浄液の交換を十分に行なうことにより洗浄
効率を高めるために、通常、1kgf/cm2 以上であ
ることが好ましく、また被洗浄物に破損等が発生しない
ようにし、また高圧に対応するための設備が大型化しな
いようにするために、通常、20kgf/cm2 以下で
あることが好ましく、10kgf/cm2 以下であるこ
とがより好ましい。
【0058】圧縮空気を被洗浄物に噴射させるためのノ
ズルとしては、特に限定がなく、種々のものを用いるこ
とができる。かかるノズルから噴射された噴射パターン
としては、例えば、扇形、充円錐形、空円錐形、充角錐
形、空角錐形、直射形、扇形等があげられる。前記噴射
ノズルを設ける位置は、特に限定がないが、ノズルから
噴射される領域が被洗浄物を構成している板状材間の間
隙に十分に圧縮空気が入り込む位置であることが好まし
い。
【0059】前記板状材間の間隙に水性洗浄液をノズル
から噴射させた後、該板状材間の間隙にノズルから圧縮
空気を噴射させる操作は、1回行なうだけでも十分に洗
浄効果が発現されるが、かかる操作を繰り返し行なうこ
とが洗浄効果を高めるうえで好ましい。通常、かかる操
作は、2〜10回程度繰り返すことが好ましい。
【0060】なお、本発明においては、被洗浄物を洗浄
した後には、被洗浄物の表面に存在している水性洗浄
液、水性洗浄液中に溶解または分散された汚れ等を濯ぎ
水により濯ぎ落とすことが好ましい。
【0061】このように、濯ぎを行なう場合には、例え
ば、シャワー法、浸漬法、揺動法、液中シャワー法等の
公知の方法を採用することができる。
【0062】また、濯ぎを行なう場合には、濯ぎ水とし
て、例えば、水道水、イオン交換水、純水等を用いるこ
とができる。
【0063】かくして本発明の被洗浄物の洗浄方法によ
れば、洗浄の際にはフロンや塩素系有機溶剤を必要とせ
ず、また板状材が束ねられた被洗浄物をばらさずにその
ままの状態で、該被洗浄物から汚れを効率よく除去する
ことができる。
【0064】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定される
ものではない。
【0065】実施例1 被洗浄物の洗浄の際に、図4に示される洗浄槽7(40
0mm×400mm×400mm)を用いた。
【0066】洗浄槽7内に、たがいに対向し、被洗浄物
6までの最短距離が9cmとなるように充円錐形ノズル
(セオノズル(株)製、商品名:TK−799、オリフ
ィス径:3mm)2を2個を配設し、該洗浄槽7内に、
60℃の水性洗浄液(花王(株)製、商品名:クリンス
ルーLC−841、水分量:10重量%)8を注入し、
そのなかにスタンピングにより、油性汚れが付着したニ
ッケル合金製リードフレーム(95mm×40mm×
0.1mm厚、初期残油量:24.3mg/枚)が50
枚束なった被洗浄物(リードフレーム間の間隙:20μ
m)6を浸漬し、各ノズル2から10m/秒の噴射速度
で60℃の水性洗浄液(花王(株)製、商品名:クリン
スルーLC−841、水分量:10重量%)を噴射させ
ながら、被洗浄物6を2cm/分の速度で矢印Aに示さ
れるように上下方向に100mmの距離を移動させて被
洗浄物6の洗浄を10分間行なったのち、洗浄槽7内の
水性洗浄液8を市水に置き換えた。
【0067】次に、被洗浄物6を構成している板状材間
の間隙に、ノズル2から10m/秒の噴射速度で市水を
噴射させることにより、被洗浄物6の濯ぎを10分間行
なうという濯ぎ操作を2回繰り返したのち、洗浄槽7か
ら被洗浄物6を取り出し、熱風乾燥を120℃で30分
間行なった。
【0068】次に、被洗浄物の洗浄性として、剥離率お
よび残油量を以下の方法にしたがって調べた。その結果
を表1および表3に示す。
【0069】(剥離率)前記被洗浄物を乾燥させた後、
力を加えずに被洗浄物の板状材を1枚ずつ持つことがで
きたときに「剥離した」と判断し、式: 剥離率(%)=〔剥離した板状材の数/全板状材の数〕
×100 にしたがって求める。
【0070】(残油量)被洗浄物の表面に残留している
油性汚れを四塩化炭素で抽出した後、油分測定装置(H
ORIBA(株)、商品名:OCMA−220)で残油
量を測定する。
【0071】比較例1 超音波洗浄機(シャープ(株)製、商品名:UT−20
4)内に水性洗浄液として60℃のエタンを入れたの
ち、実施例1で用いたのと同じ被洗浄物をそのなかに浸
漬し、超音波による洗浄を10分間行なった。次に、該
超音波洗浄機内のエタンを濯ぎ液として60℃のエタン
に置き換え、該被洗浄物の濯ぎを10分間行ない、次い
でさらに同じ濯ぎ操作を2回繰り返したのち、熱風乾燥
を120℃の条件で30分間行なった。
【0072】次に、該洗浄機から被洗浄物6を取り出
し、熱風乾燥を120℃の条件で30分間行なった後、
被洗浄物の洗浄性として、剥離率および残油量を実施例
1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
【0073】比較例2 比較例1において、エタンのかわりに水性洗浄液(花王
(株)製、商品名:クリンスルーLC−841、水分
量:10重量%)を用い、濯ぎ液としてエタンのかわり
に市水を用いたほかは、比較例1と同様にして洗浄、濯
ぎおよび乾燥を行なった。
【0074】次に、該洗浄機から被洗浄物6を取り出
し、熱風乾燥を120℃の条件で30分間行なった後、
被洗浄物の洗浄性として、剥離率および残油量を実施例
1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
【0075】
【表1】
【0076】表1に示された結果から、実施例1の被洗
浄物の洗浄方法は、リードフレームを移動させながら、
洗浄、濯ぎ、乾燥を行なうという操作が採られているの
で、従来の比較例1〜2における超音波洗浄による洗浄
方法よりも優れた洗浄効果が発現されることがわかる。
【0077】実施例2 被洗浄物の洗浄の際に、実施例1と同様に、図4に示さ
れる洗浄槽7を用いた。
【0078】洗浄槽7内に、たがいに対向し、被洗浄物
6までの最短距離が9cmとなるように充円錐形ノズル
(スプレーイングシステムス・ジャパン(株)製、商品
名:GG1、オリフィス径:0.89mm)2を2個を
配設し、該洗浄槽7内に、60℃の水性洗浄液(第一工
業製薬(株)製、商品名:DKビークリアCW−552
0の20重量%水溶液、水分量:80重量%)5を注入
し、そのなかに、スタンピングされたステンレス鋼板か
らなる基板(148mm×39mm×0.4mm厚、初
期残油量:125mg/枚)が50枚束なった被洗浄物
(基板間距離:27μm)6を浸漬し、各ノズル2から
25m/秒の噴射速度で60℃の水性洗浄液(第一工業
製薬(株)製、商品名:DKビークリアCW−5520
の20重量%水溶液、水分量:80重量%)を噴射させ
ながら、被洗浄物6を2cm/5分の速度で上下方向に
150mmの距離で移動させて被洗浄物6の洗浄を40
分間行なったのち、洗浄槽7内の水性洗浄液を市水に置
き換えた。
【0079】次に、被洗浄物6を構成している板状材間
の間隙に、ノズル2から10m/秒の噴射速度で市水を
噴射させて前記と同様にノズル2を移動させながら被洗
浄物6の濯ぎを10分間行なうという濯ぎ操作を3回繰
り返したのち、該洗浄槽7から被洗浄物6を取り出し、
熱風乾燥を120℃の条件で40分間行なった。
【0080】次に、被洗浄物の洗浄性として、剥離率お
よび残油量を実施例1と同様にして調べた。その結果を
表2に示す。
【0081】実施例3 被洗浄物の洗浄の際に、図5に示される洗浄槽7(40
0mm×400mm×400mm)を用いた。
【0082】洗浄槽7内に、たがいに対向し、被洗浄物
6までの距離が9cmとなるように充円錐形ノズル(ス
プレーイングシステムス・ジャパン(株)製、商品名:
GG1、オリフィス径:0.89mm)2を5cmの等
間隔で4個を均等配置し、該洗浄槽7内に50℃の水性
洗浄液(第一工業製薬(株)製、商品名:DKビークリ
アCW−5520の20重量%水溶液、水分量:80重
量%)を注入したのち、そのなかに実施例2で用いたも
のと同種の被洗浄物を浸漬させた。
【0083】次に、各ノズル2から25m/秒の噴射速
度で50℃の水性洗浄液(第一工業製薬(株)製、商品
名:DKビークリアCW−5520の20重量%水溶
液、水分量:80重量%)を噴射することにより、被洗
浄物6の洗浄を40分間行なった。そののち、水性洗浄
液を市水に置き換え、被洗浄物を構成している板状材間
の間隙に各ノズル2から25m/秒の噴射速度で市水を
噴射させて被洗浄物2の濯ぎを40分間行なう濯ぎ操作
を4回繰り返したのち、熱風乾燥を120℃で40分間
行なった。
【0084】次に、被洗浄物の洗浄性として、剥離率お
よび残油量を実施例1と同様にして調べた。その結果を
表2に示す。
【0085】実施例4 実施例3において、ノズル(噴射角:17.9度)を
1.5cmの等間隔で10個を均等に配置したほかは実
施例3と同様にして、洗浄、濯ぎ、乾燥を行なった。
【0086】次に、被洗浄物の洗浄性として、剥離率お
よび残油量を実施例1と同様にして調べた。その結果を
表2に示す。
【0087】
【表2】
【0088】表2に示した結果から、実施例2の被洗浄
物を移動させる方法および実施例3〜4の複数のノズル
を用いて該ノズルから水性洗浄液を噴射させる方法のい
ずれの方法においても、優れた洗浄効果が発現されるこ
とがわかる。
【0089】また、実施例4の方法の結果から、ノズル
の噴射角度が20度以内となるようにノズルを配設する
ことにより、洗浄性を向上させることができることがわ
かる。
【0090】実施例5 実施例1において、充円錐形ノズルを扇形ノズル(セオ
ノズル(株)製、商品名:TK−799、オリフィス
径:3mm)2に変更し、ノズル2から噴射される水性
洗浄液の噴射パターンの長軸が被洗浄物を構成している
板状材間の間隙と垂直かつ対向するように配設したほか
は、実施例1と同様にして洗浄、濯ぎ、乾燥を行なっ
た。
【0091】次に、被洗浄物の洗浄性として、剥離率お
よび残油量を実施例1と同様にして調べた。その結果を
表3に示す。
【0092】実施例6 被洗浄物の洗浄の際に、図6に示される洗浄槽7(40
0mm×400mm×400mm)を用いた。ワイヤソ
ーでスライスされた直径が8インチ(約203.2m
m)のシリコーンウェハ(1mm厚、初期残油量:2.
4g/枚)が200枚束なった被洗浄物(板状材間の間
隙:250μm)6を洗浄槽7内に支持体9で懸下し、
被洗浄物6を構成している板状材間の間隙に、被洗浄物
6までの距離を5cmに設定して充円錐形ノズル(セオ
ノズル(株)製、商品名:TK−15、オリフィス径:
4mm)2から15m/秒の噴射速度で60℃の水性洗
浄液((花王(株)製、商品名:クリンスルーKS−1
000、水分量:10重量%)を噴射させ、被洗浄物6
を速度2cm/分で、紙面前後方向に移動させながら、
被洗浄物6の洗浄を10分間行なった。
【0093】次に、洗浄槽7内の水性洗浄液8を市水に
置き換え、被洗浄物6を構成している板状材間の間隙
に、ノズル2から15m/秒の噴射速度で市水を噴射
し、被洗浄物6の濯ぎを10分間行なう濯ぎ操作を2回
行なったのち、熱風乾燥を80℃で30分間行なった。
【0094】次に、被洗浄物の洗浄性として、剥離率お
よび残油量を実施例1と同様にして調べた。その結果を
表3に示す。
【0095】実施例7 実施例6において、充円錐形ノズルを扇形ノズル(セオ
ノズル(株)製、商品名:TK−799、オリフィス
径:3mm)2に変更し、ノズル2から噴射された噴射
パターンの長軸が被洗浄物6を構成している板状材間の
間隙と平行となるように配設したほかは、実施例6と同
様にして洗浄、濯ぎ、乾燥を行なった。
【0096】次に、被洗浄物の洗浄性として、剥離率お
よび残油量を実施例1と同様にして調べた。その結果を
表3に示す。
【0097】実施例8 実施例5において、ノズル2から噴射させる水性洗浄液
の噴射速度を2m/秒、5m/秒または50m/秒に変
更した以外は、実施例5と同じ条件で、洗浄、濯ぎ、乾
燥を行なった。
【0098】次に、被洗浄物の洗浄性として、剥離率お
よび残油量を実施例1と同様にして調べた。その結果を
表3に示す。
【0099】実施例9 実施例5において、ノズルから被洗浄物までの距離を2
cmまたは20cmに変更した以外は、実施例5と同じ
条件で、洗浄、濯ぎ、乾燥を行なった。
【0100】次に、被洗浄物の洗浄性として、剥離率お
よび残油量を実施例1と同様にして調べた。その結果を
表3に示す。
【0101】実施例10 実施例6において、洗浄を行なっている途中に、被洗浄
物6を水性洗浄液8から取り出し、加圧ボンベから3k
gf/cm2 の圧力で被洗浄物6を構成している板状材
の間隙に圧縮空気を1分間噴射し、再び水性洗浄液8に
該被洗浄物6を浸漬する操作を2回行なった後、実施例
10と同様にして洗浄、濯ぎ、乾燥を行なった。
【0102】次に、被洗浄物の洗浄性として、剥離率お
よび残油量を実施例1と同様にして調べた。その結果を
表3に示す。
【0103】
【表3】
【0104】表3に示された結果から明らかなように、
実施例1と実施例5とを対比して、リードフレームを被
洗浄物とし、ノズルの噴射パターンが充円錐形よりも扇
形であるほうが、残油量が少なく、洗浄性に優れること
がわかる。
【0105】また、実施例5および実施例8の結果か
ら、ノズルから水性洗浄液を噴射させる速度を高くする
ことにより、洗浄効果を向上させることができることが
わかる。
【0106】また、実施例5および実施例9の結果か
ら、ノズルと被洗浄物との間の距離を短くすることによ
り、洗浄効果を向上させることができることがわかる。
【0107】また、実施例10では、洗浄の途中で被洗
浄物を取り出し、被洗浄物を構成している板状材間の間
隙に圧縮空気を噴射させるという操作が採られているの
で、洗浄性が実施例5と対比してより一層向上している
ことがわかる。
【0108】また、実施例6と実施例7とを対比した結
果から、シリコーンウェハを被洗浄物とし、ノズルから
噴射される水性洗浄液が該シリコーンウェハ間の板状面
の全面と接触するように、該シリコーンウェハを移動さ
せながら洗浄する際において、ノズルの噴射パターンを
充円錐形から扇形に変更することにより、洗浄効果がよ
り一層向上することがわかる。
【0109】
【発明の効果】本発明の被洗浄物の洗浄方法によれば、
洗浄の際にはフロンや塩素系有機溶剤を必要とせず、ま
た板状材が束ねられた被洗浄物をばらさずにそのままの
状態で、該被洗浄物から汚れを効率よく除去しうるとい
う効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に用いられるノズルの噴射パタ
ーンの一実施態様を示す概略説明図である。
【図2】図2は、本発明に用いられるノズルから水性洗
浄液を噴射させたときの噴射状態の一実施態様を示す概
略説明図である。
【図3】図3は、本発明に用いられるノズルから水性洗
浄液を噴射させたときの噴射状態の一実施態様を示す概
略説明図である。
【図4】図4は、本発明の洗浄方法の一実施態様を示す
概略説明図である。
【図5】図5は、本発明の洗浄方法の一実施態様を示す
概略説明図である。
【図6】図6は、本発明の実施例6における洗浄方法の
実施態様を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 噴射パターン 2 ノズル 3 板状材 4 板状材 5 汚れ 6 被洗浄物 7 洗浄槽 8 水性洗浄液 9 支持体

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 間隙を設けて板状面がたがいに隣接する
    ように配置された複数枚の板状材からなる被洗浄物を洗
    浄する方法であって、前記被洗浄物を水性洗浄液中に浸
    漬し、ノズルから噴射された水性洗浄液が、たがいに隣
    接する板状面の全面と接触するように、前記ノズルから
    板状材間の間隙に水性洗浄液を噴射させることを特徴と
    する被洗浄物の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 ノズルから噴射された水性洗浄液が、た
    がいに隣接する板状面の全面と接触するように、ノズル
    または被洗浄物を移動させる請求項1記載の被洗浄物の
    洗浄方法。
  3. 【請求項3】 水性洗浄液が、たがいに隣接する板状面
    の全面と接触するように、複数のノズルを用い、該ノズ
    ルから水性洗浄液を噴射させる請求項1記載の被洗浄物
    の洗浄方法。
  4. 【請求項4】 ノズルから噴射される水性洗浄液の噴射
    角が20度以下である領域がたがいに隣接する板状面の
    全面と接触するように複数のノズルを配置する請求項3
    記載の被洗浄物の洗浄方法。
  5. 【請求項5】 噴射パターンが扇形であるノズルを用い
    る請求項1〜4いずれか記載の被洗浄物の洗浄方法。
  6. 【請求項6】 水性洗浄液を噴射させる際のノズルから
    の噴射速度を5m/秒以上とする請求項1〜5いずれか
    記載の被洗浄物の洗浄方法。
  7. 【請求項7】 ノズルから被洗浄物までの距離とノズル
    の噴射孔のオリフィス径との比(ノズルから被洗浄物ま
    での距離/ノズルの噴射孔のオリフィス径)の値が50
    以下である請求項1〜6いずれか記載の被洗浄物の洗浄
    方法。
  8. 【請求項8】 板状材がリードフレームまたはスライス
    された基板である請求項1〜7いずれか記載の被洗浄物
    の洗浄方法。
  9. 【請求項9】 板状材間の間隙に水性洗浄液をノズルか
    ら噴射させた後、該板状材間の間隙にノズルから圧縮空
    気を噴射させる操作を1回以上行なう請求項1〜8いず
    れか記載の被洗浄物の洗浄方法。
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