JPH10180073A - 撹拌装置及び高粘度液状物の製造方法 - Google Patents

撹拌装置及び高粘度液状物の製造方法

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JPH10180073A
JPH10180073A JP8357270A JP35727096A JPH10180073A JP H10180073 A JPH10180073 A JP H10180073A JP 8357270 A JP8357270 A JP 8357270A JP 35727096 A JP35727096 A JP 35727096A JP H10180073 A JPH10180073 A JP H10180073A
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stirring
diameter
stirring blade
blade
foam
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JP8357270A
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Akio Shiraishi
昭夫 白石
Masami Yoshiba
正美 吉葉
Shoji Konishi
詔二 小西
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 混合用材料5を仕込む撹拌槽4と、撹拌
槽4内に垂下される撹拌軸2aと撹拌軸2aの先端部に
取り付けられた撹拌翼3とを備えた撹拌機2とを有する
撹拌装置6において、撹拌軸2aに撹拌翼3の上方に位
置して円板状の抑泡板1を固定してなり、抑泡板直径と
撹拌翼径及び撹拌槽径とが抑泡板直径/撹拌翼径=0.
7〜1.7、抑泡板直径/撹拌槽径=0.2〜0.9で
あり、且つ撹拌槽4に仕込まれた混合用材料5の液面と
撹拌翼3との距離をL、抑泡板1と撹拌翼3との距離を
mとしたときに0<m/L≦0.7である撹拌装置6。 【効果】 抑泡板により撹拌軸を中心とする渦流による
気泡の混入を抑制し、撹拌翼回転数をアップしても気泡
の混入なしに撹拌可能なため、撹拌時間の短縮化、混
合、乳化、分散の均一化等を実現可能で、特に高粘度液
状物を好適に製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体等の混合用材
料を混合して、混合溶液、乳化液、分散液等の液状物を
製造することを目的とする撹拌装置において、強い撹拌
力を与えながら気泡の巻込みを抑えることができる撹拌
装置及び該撹拌装置によって高粘度液状物を製造する高
粘度液状物の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】リン
ス、乳液、クリームなどは、一般的に、使用感を良好に
するためにチクソトロピー性を持たせていることから、
撹拌時に気泡が混入するとその除去が困難である。ま
た、シャンプーや液体洗剤等は起泡性が強く、製造時の
抑泡が必須である。この他にも、気泡の混入を嫌う製品
や製造工程は多々見られる。
【0003】一方、これらを製造する際の製造時間を短
縮するためには、撹拌力を上げる必要があり、またそう
でなくても、ある程度の粘度を有する系の撹拌を行うに
は十分な撹拌力を付与する必要があり、通常撹拌力を強
めるためには、撹拌機の回転数を上げることが行われる
が、回転数を上げると気泡の混入も多くなるため、その
矛盾の解決に苦労することがしばしばである。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、強い撹拌力を与えながら気泡の混入を抑える撹拌装
置及び該撹拌装置を使用した高粘度液状物の製造方法を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意検討した結果、撹拌翼の径に対して所
定割合の大きさを有する円板状の抑泡板を撹拌翼と撹拌
槽内の液面との間の所定位置に取り付けることにより、
撹拌翼の回転によって撹拌軸を中心として生じる渦流の
発生を抑制して、このような渦流による気泡の混入を防
止することができ、撹拌槽内の系に強い撹拌力を与えて
も気泡の混入が抑えられることを見い出し、本発明をな
すに至った。即ち、撹拌による気泡の混入は、撹拌翼の
回転によって生じる渦流の最深部(通常、撹拌軸近辺が
最も深い)が、撹拌翼の近辺まで達して気体と直接に接
するようになった時に、急激に増加する。本発明は、上
記抑泡板を下側からの流動を水平方向に変えるのではな
く、渦流の最深部が深くなって、撹拌翼の近辺まで達す
ることがないように、その大きさ、取り付け位置を工夫
して撹拌翼の上方の所定位置に取り付けたものである。
【0006】従って、本発明は、(1)互いに混合すべ
き混合用材料を仕込む撹拌槽と、該撹拌槽内に垂下され
る撹拌軸と該撹拌軸の先端部に取り付けられた撹拌翼と
を備えた撹拌機とを有し、上記撹拌翼の回転によって上
記混合用材料を混合して目的とする液状物を製造する撹
拌装置において、上記撹拌軸に上記撹拌翼の上方に位置
して円板状の抑泡板を固定してなり、上記抑泡板直径と
上記撹拌翼径及び上記撹拌槽径とが抑泡板直径/撹拌翼
径=0.7〜1.7であり、且つ抑泡板直径/撹拌槽径
=0.2〜0.9である比率を有すると共に、上記撹拌
槽に仕込まれた混合用材料の液面と上記撹拌翼との距離
をL、上記抑泡板と上記撹拌翼との距離をmとしたとき
に0<m/L≦0.7の関係にあることを特徴とする撹
拌装置、及び(2)上記(1)記載の撹拌装置を用い
て、高粘度の液状物を製造することを特徴とする高粘度
液状物の製造方法を提供する。
【0007】本発明の撹拌装置は、撹拌翼径及び撹拌槽
径との比率が抑泡板直径/撹拌翼径=0.7〜1.7で
あり、且つ抑泡板直径/撹拌槽径=0.2〜0.9であ
ると共に、その取り付け位置が撹拌槽内の混合用材料の
液面と撹拌翼との距離をL、抑泡板と撹拌翼との距離を
mとしたときに0<m/L≦0.7の関係にある抑泡板
を撹拌軸に取り付けることにより、撹拌翼の回転数を上
げて撹拌槽内の系に強い撹拌力を与えても、気泡の混入
を抑えることができるものである。
【0008】そして、この抑泡板を備えた撹拌装置によ
って液体等の混合用材料を混合して高粘度の混合溶液、
分散液又は乳化液等の液状物を製造すれば、高粘度の系
を十分に撹拌したり、製造時間の短縮化のために、撹拌
翼の回転数を大きくして強い撹拌力を付加しても、撹拌
軸を中心とする渦流による気泡が系の中に混入すること
がないので、均一性に優れるのみならず、気泡の混入も
少ない高粘度の液状物を容易、且つ短時間に製造するこ
とができる。
【0009】
【発明の実施の形態及び実施例】以下、本発明を図面を
参照して、更に詳細に説明する。図1〜3は、本発明の
一実施例を示すものであり、図1は抑泡板1の斜視図、
図2は抑泡板1の撹拌軸2aへの取り付け例を説明する
斜視図、図3は抑泡板1の大きさ及び取り付け位置を説
明する撹拌装置の模式図である。上記抑泡板1は、図1
に示すように、円板部1aと、その円板部1aの中心部
に穿設した貫通孔(図示せず)の周縁部に一体に突設し
た円筒状の撹拌軸取り付け部1bとからなる。ここで、
抑泡板1は、撹拌軸2aを上記撹拌軸取り付け部1b及
び貫通孔に挿通することによって撹拌軸2aに軸方向移
動可能に取り付けられる。そして、撹拌軸取り付け部1
bには、径方向に沿って2〜4個のボルト孔(図示せ
ず)が穿設されており、抑泡板1は、撹拌軸2aでの軸
方向位置を適宜調整された後、各ボルト孔にボルトを通
すことによって、撹拌軸2aの所定位置で固定されるよ
うになっており、撹拌機2は、上記撹拌軸2a、抑泡板
1、撹拌軸2aの先端部に取り付けられた撹拌翼3、及
びこれらを回転させる駆動源(図示せず)を具備する。
【0010】次に、抑泡板1の円板部1aの直径及び抑
泡板1の取付け位置を図3を用いて説明する。図3にお
いて、4は撹拌槽、5は撹拌槽4内に仕込まれた液体等
からなる混合用材料であり、本発明の撹拌装置6は、撹
拌槽4と、上記撹拌機2とを備えたものである。
【0011】抑泡板1の円板部1aの直径φは、撹拌翼
3の直径dの0.7〜1.7倍、好ましくは0.8〜
1.2倍であり、且つ撹拌槽4の直径Dの0.2〜0.
9倍、好ましくは0.2〜0.6倍である。抑泡板1の
円板部1aが小さすぎると抑泡効果が不十分となり、大
きすぎると抑泡板1による流動が大きくなって、逆に気
泡を巻き込みやすくなる場合があり、また、撹拌槽4の
直径の0.9倍を超えると、実質的にフタのようになっ
てしまう。
【0012】抑泡板1の取付け位置は、混合用材料5を
撹拌槽4に仕込んだ時の液面と撹拌翼3との距離Lに対
して、抑泡板1と撹拌翼3との距離mが、0<m/L≦
0.7であり、好ましくはm/L=0.1〜0.4であ
る。抑泡板1と撹拌翼3との距離が離れすぎると抑泡効
果が不十分となる。
【0013】なお、上記撹拌翼3としては、ディスパの
ような元々円板型の形状をした撹拌翼以外の全ての形状
の撹拌翼を使用することができ、具体的には、例えば図
2及び図4に示した撹拌翼3のように、3〜4枚程度の
撹拌羽根3aと撹拌軸取り付け部3bを有し、各撹拌羽
根3aの羽根面がそれぞれ水平面に対して同一角度で傾
斜しているプロペラ型の撹拌翼3を挙げることができ
る。また、例えば図5に示した撹拌翼3のように、円板
の外周縁から中心に向かう切り込みを所定間隔で偶数本
形成することによって得られた偶数個の切片の基端部を
交互に上下方向に向けて折り曲げてなる撹拌羽根3a及
び撹拌軸取り付け部3bを具備すると共に、撹拌の目的
に応じて、上側、下側又は全部の撹拌羽根3aを各羽根
面の先端側をねじった撹拌翼3も好適に使用される。更
に、例えば図6に示した撹拌翼3のように、偶数角の多
角形板の各角部を交互に上下方向に向けて折り曲げてな
る撹拌羽根3a及び撹拌軸取り付け部3bを具備する撹
拌翼3等も好適に使用することができるが、本発明にお
いて使用される撹拌翼はこれらに限定されるものではな
い。
【0014】上記撹拌装置6は、図示しないモータ等の
駆動源によって撹拌軸2aを回転させ、これと一体に撹
拌翼3及び抑泡板1を回転させることによって撹拌槽4
内に仕込まれた混合用材料5を混合して、混合溶液、乳
化液又は分散液等の液状物を製造するものであり、低粘
度域から高粘度域に至るまでの広い範囲の粘度を有する
液状物の製造に使用することができるが、特に高粘度の
液状物を製造する際に、製造時間の短縮化や十分な撹拌
を行うために、撹拌翼の回転数を上げても、気泡の混入
が生じないので好適であり、例えばB型粘度計を使用し
て25℃における粘度を測定するとき、0.001〜5
Pa・s、特に0.1〜3Pa・sの液状物を製造する
のに好適に使用することができる。粘度が高すぎると槽
内流動を阻害する場合がある。このような高粘度の液状
物の中でも、界面活性剤配合の液状物の場合、上述した
ようにチクソトロピー性が生じるので、製造時に混入し
た気泡が抜けにくく、また、起泡性も生じやすいが、本
発明の撹拌装置を用いる場合はかかる不都合を生じ難い
ので、界面活性剤配合の高粘度液状物を製造する際に有
用である。
【0015】本発明の撹拌装置は、特に起泡力の大きい
界面活性剤、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩,α
−オレフィンスルホン酸塩,POEアルキルエーテル硫
酸塩,石鹸等のアニオン界面活性剤、ラウロイルメチル
−β−アラニン塩,脂肪酸アミドアルキルベタイン等の
両性界面活性剤、POEノニルフェニルエーテル,PO
Eアルキルエーテル等の非イオン界面活性剤、脂肪酸ジ
エタノールアミドなどを1種単独で又は2種以上を適宜
組み合わせて10〜30重量%含有する洗浄剤やシャン
プー、化粧品等を製造する際に、特に有用である。
【0016】ここで、上記撹拌装置の撹拌翼の回転数
は、撹拌翼の形状、撹拌される液状物の粘度や撹拌槽の
直径D(図3参照)と撹拌翼の直径d(図3参照)との
比率等によって、適宜選定することができるが、例えば
図4に示したプロペラ型の撹拌翼で0.1Pa・sの粘
度の系を撹拌する場合、撹拌翼の直径d/撹拌槽の直径
Dが0.52であれば、抑泡板がない時は450rpm
を超えると気泡の巻き込みが生じるのに対し、抑泡板を
取り付けることにより550〜700rpmの回転数で
も気泡の混入がなく、撹拌翼の直径d/撹拌槽の直径D
が0.28であれば、抑泡板がない時は700rpmを
超えると気泡の巻き込みが生じるのに対し、抑泡板を取
り付けることにより750〜1000rpmの回転数で
も気泡の混入がない。
【0017】また、例えば図4に示したプロペラ型の撹
拌翼で0.6Pa・sの粘度の系を撹拌する場合、撹拌
翼の直径d/撹拌槽の直径Dが0.52であれば、抑泡
板がない時は600rpmを超えると気泡の巻き込みが
生じるのに対し、抑泡板を取り付けることにより750
〜900rpmの回転数でも気泡の混入がなく、系の粘
度が1Pa・sであれば、抑泡板がない時は650rp
mを超えると気泡の巻き込みが生じるのに対し、抑泡板
を取り付けることにより850〜1000rpmの回転
数でも気泡の混入がない。
【0018】そしてまた、例えば図5に示した形状の撹
拌翼で0.1Pa・sの粘度の系を撹拌する場合、撹拌
翼の直径d/撹拌槽の直径Dが0.52であれば、抑泡
板がない時は500rpmを超えると気泡の巻き込みが
生じるのに対し、抑泡板を取り付けることにより550
〜650rpmの回転数でも気泡の混入がなく、撹拌翼
の直径d/撹拌槽の直径Dが0.28であれば、抑泡板
がない時は750rpmを超えると気泡の巻き込みが生
じるのに対し、抑泡板を取り付けることにより800〜
950rpmの回転数でも気泡の混入がない。
【0019】さらに、例えば図5に示した形状の撹拌翼
で0.6Pa・sの粘度の系を撹拌する場合、撹拌翼の
直径d/撹拌槽の直径Dが0.52であれば、抑泡板が
ない時は700rpmを超えると気泡の巻き込みが生じ
るのに対し、抑泡板を取り付けることにより750〜9
00rpmの回転数でも気泡の混入がなく、系の粘度が
1Pa・sであれば、抑泡板がない時は750rpmを
超えると気泡の巻き込みが生じるのに対し、抑泡板を取
り付けることにより850〜1000rpmの回転数で
も気泡の混入がない。
【0020】なお、本発明の構成は、上記構成に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々変更して差し支えない。
【0021】次に、本発明を実施例及び比較例を用いて
より詳細に説明する。なお、以下の例において、%は重
量%、部は重量部を意味する。
【0022】[実施例1〜27、比較例1〜17] <撹拌力と気泡の巻き込み>市販のシャンプー(ライオ
ン株式会社製)を、粘度(B型回転粘度計を使用し、回
転数を30rpmとして25℃で測定した値)0.1P
a・s,0.3Pa・s,0.6Pa・s,1.0Pa
・sとなるように希釈して4種類の試験液を調製し、各
試験液を図3に示す形状の撹拌槽4に所定量仕込んだ
後、撹拌翼として図4〜図6に示した上記形状のA(図
4)、B(図5)、C(図6)の3種類の撹拌翼3に図
1に示した上記形状の抑泡板1を表1〜7の条件で取り
付けた。撹拌槽内の試験液を一定の回転数で30分間撹
拌した後、気泡の巻き込みを下記の方法で確認しなが
ら、回転数を徐々に上げて気泡を巻き込み始める回転数
を最大許容回転数とした。結果を表1〜7に併記する。
なお、表1〜7中の「抑泡板の取付位置」は、(撹拌翼
と抑泡板の距離m)/(撹拌翼と液面の距離L)×10
0(%)を意味する。また、図7に抑泡板の大きさと最
大許容回転数との関係を示すグラフ、図8に抑泡板の取
り付け位置と最大許容回転数との関係を示すグラフ、図
9に試験液の粘度と最大許容回転数との関係を示すグラ
フをそれぞれ示した。 <気泡の巻き込みの評価>澄明な液体が気泡を巻込むと
白濁することを利用し、目視をもって、気泡の巻き込み
の指標とし、最大許容回転数が抑泡板なしの場合より5
0rpm以上上昇した時に抑泡効果有りと評価した。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
【表5】
【0028】
【表6】
【0029】
【表7】
【0030】表1によれば、本発明の抑泡板を種々の形
状の撹拌翼A、B、Cと共に撹拌軸に取り付けることに
より、気泡の混入を抑えられることが認められる。
【0031】また、表2、表3及び図7によれば、抑泡
板の直径は撹拌翼の直径の0.7〜1.7倍である必要
があり、1.0倍が最も抑泡効果が大きいことが認めら
れる。
【0032】そして、表4、表5及び図8によれば、抑
泡板の取り付け位置は、撹拌翼との距離が、撹拌翼と液
面の距離の70%以下、好ましくは40%以下が最も抑
泡効果が大きいことが認められる。
【0033】更に、表6、表7及び図9によれば、試料
液の粘度が高いほど、本発明による抑泡効果が大きくな
ること、及び抑泡板を使用しない場合に比べて、最大許
容回転数を20〜50%程度アップできることが認めら
れる。
【0034】[実施例28及び比較例18] <シャンプーの製造>図3に示す形状の撹拌槽4に図5
に示す形状であって、撹拌槽の直径Dとの比率が撹拌翼
の直径d/撹拌槽の直径D=0.52である撹拌翼3を
取り付けて配合槽とし、実施例で使用する配合槽には、
撹拌翼3の直径と等しい直径の抑泡板1を取り付け位置
が(撹拌翼と抑泡板の距離m)/(最終配合品の予測液
面と撹拌翼との距離L)×100=20(%)となるよ
うに取り付けた。
【0035】この配合槽に、α−スルホン酸ナトリウム
(35%水溶液)140部、POEラウリルスルホン酸
ナトリウム(27%水溶液)550部を仕込み、600
rpmで3分間撹拌した。次いで、上記条件で撹拌しな
がら、安息香酸ナトリウム(33%水溶液)15部、芒
硝(25%水溶液)60部、ヘキシレングリコール21
部を5分間かけて添加した後、回転数を800rpmに
上げて下記成分を10分間かけて順次添加した後、更に
30分間撹拌を継続して、実施例28及び比較例18の
製品(液状物)を得た。これらについて、粘度、見掛け
比重を測定すると共に、外観の目視観察を行った。結果
を表8に示す。
【0036】 ラウリン酸アミドプロピルベタイン(30%水溶液) 100部 ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 50部 クエン酸(40%水溶液) 6部 カチオン化セルロース(4%水溶液) 30部 精製水 28部
【0037】
【表8】
【0038】表8によれば、本発明の撹拌装置は抑泡板
を取り付けることにより、界面活性剤配合の高粘度液状
物を製造する際の気泡の混入を防止できることが認めら
れる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、所定形状の抑泡板を撹
拌装置の所定位置に取り付けることにより、撹拌軸を中
心とする渦流による気泡の混入を抑えることができ、撹
拌翼の回転数を従来の20〜50%アップしても気泡が
混入することなく撹拌することが可能となるため、撹拌
時間の短縮化及び混合、乳化又は分散の均一化等を実現
することができ、特に高粘度液状物を製造する場合、気
泡の混入もなく、均一な高粘度液状物を短時間で、且つ
容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を説明する抑泡板の斜視図で
ある。
【図2】上記実施例を説明する抑泡板及び撹拌翼を取り
付けた撹拌軸の一部を示す斜視図である。
【図3】上記実施例を説明する撹拌装置の模式図であ
る。
【図4】上記実施例を説明する撹拌翼の斜視図である。
【図5】本発明の他の実施例を説明する撹拌翼の斜視図
である。
【図6】本発明の更に他の実施例を説明する撹拌翼の斜
視図である。
【図7】本発明の実施例における抑泡板の大きさと最大
許容回転数との関係を示すグラフである。
【図8】本発明の実施例における抑泡板の取り付け位置
と最大許容回転数との関係を示すグラフである。
【図9】本発明の実施例における試験液の粘度と最大許
容回転数との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 抑泡板 1b 円板部 2 撹拌機 2a 撹拌軸 3 撹拌翼 4 撹拌槽 5 混合用材料 6 撹拌装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに混合すべき混合用材料を仕込む撹
    拌槽と、該撹拌槽内に垂下される撹拌軸と該撹拌軸の先
    端部に取り付けられた撹拌翼とを備えた撹拌機とを有
    し、上記撹拌翼の回転によって上記混合用材料を混合し
    て目的とする液状物を製造する撹拌装置において、上記
    撹拌軸に上記撹拌翼の上方に位置して円板状の抑泡板を
    固定してなり、上記抑泡板直径と上記撹拌翼径及び上記
    撹拌槽径とが抑泡板直径/撹拌翼径=0.7〜1.7で
    あり、且つ抑泡板直径/撹拌槽径=0.2〜0.9であ
    る比率を有すると共に、上記撹拌槽に仕込まれた混合用
    材料の液面と上記撹拌翼との距離をL、上記抑泡板と上
    記撹拌翼との距離をmとしたときに0<m/L≦0.7
    の関係にあることを特徴とする撹拌装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の撹拌装置を用いて、高粘
    度の液状物を製造することを特徴とする高粘度液状物の
    製造方法。
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