JP3223825B2 - 撹拌翼及び液状物の製造方法 - Google Patents

撹拌翼及び液状物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体等の混合用材
料を混合して、混合溶液、乳化液、分散液等の液状物を
製造することを目的とする撹拌装置に使用される撹拌翼
であって、特に混合時に低粘度から高粘度に至るまでの
広範囲の粘度変化を経て得られる液状物を製造する場合
に好適に使用することができる撹拌翼、及び該撹拌翼を
使用することによって、混合時に系の粘度が低粘度域か
ら高粘度域に又は高粘度域から低粘度域に変化する液状
物を効率よく製造することができる液状物の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
液体等の混合用材を混合して、乳化、分散等を行うため
に一般的に使用される撹拌機としては、低粘度域の液状
物を得ることを目的として撹拌、混合する場合は、例え
ば図3に示す撹拌翼1´のように、3〜4枚程度の撹拌
羽根3´を有し、各撹拌羽根3´の羽根面がそれぞれ水
平面に対して同一の角度で傾斜しているプロペラ型の撹
拌翼1´や平羽根型の撹拌翼等のように、比較的価格の
安い撹拌翼を使用した一段式の撹拌機が用いられてい
る。しかし、これらの撹拌機は、対象とする液状物の粘
度が概ね1Pa・s以上と高くなると、液状物の流動が
不良となるために、粘度が1Pa・s以上の液状物を得
ることを目的として撹拌、混合する場合は、例えば多段
パドルやアンカー型等の高粘度用撹拌機が使用されてい
る。ところが、多段パドルやアンカー型等の高粘度用撹
拌機は、低粘度域の液状物を撹拌すると気泡の巻き込み
が多くなるなどの問題を生じるために、低粘度域の液状
物に使用するには不適当である。従って、従来は、対象
とする液状物の粘度によって、撹拌機を使い分けるのが
一般的である。
【0003】しかし、低粘度用と高粘度用撹拌機とで
は、モーター容量等も変わるために撹拌槽の必要強度も
違ってくるので、対象とする液状物の粘度が変わると撹
拌機のみならず、撹拌槽も新設せざるを得ないことが多
い。また、特に混合、分散、乳化の程度によって、系の
粘度が大きく変化する場合、いずれの撹拌機を選択する
かが問題となる。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、系の粘度を問わず、系が低粘度であっても高粘度で
あっても使用でき、特に系が低粘度から高粘度に至るま
での広範囲の粘度変化を伴う液状物を得る場合に有効に
使用することができる撹拌翼及び該撹拌翼を使用して、
混合工程中に系の粘度が大きく変化する液状物を容易に
効率よく製造することができる液状物の製造方法を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意検討した結果、撹拌翼の形状を特定の
形状となるように工夫することによって、その撹拌力が
増して低粘度のみならず、高粘度の液状物を対象とする
場合であっても、十分な撹拌力を得ることができ、この
撹拌翼を利用することによって、系が低粘度域から高粘
度域に至るまでの広範囲の粘度変化を伴って得られる液
状物を得る場合に有効に使用できる撹拌装置が得られる
ことを見出し、本発明をなすに至った。
【0006】即ち、本発明は、(1)円板の外周縁から
中心部近傍に至る切り込みを所定間隔で偶数本形成する
ことによって得られた偶数個の切片の基端部を撹拌軸に
対し直行する面に対してそれぞれ上方向又は下方向に2
0〜45°の角度を有するように交互に上下方向に向け
て折り曲げてなる撹拌羽根を具備すると共に、上側、下
側又は全ての上記撹拌羽根の先端側が羽根面に対して羽
根面先端部における水平面に対する傾斜角度が30〜6
0°となるように先端部をねじられた形状を有すること
を特徴とする撹拌翼、及び(2)互いに混合すべき混合
用材料を仕込む撹拌槽と、撹拌軸と該撹拌軸の先端部に
取り付けられて撹拌槽内に配設される撹拌翼とを備えた
撹拌機とを有する撹拌装置を使用して、上記撹拌機の回
転によって上記混合用材料を混合して目的とする液状物
を製造する方法において、撹拌機として上記(1)記載
の撹拌翼を備えた撹拌機を用いて、混合用材料を混合す
る間に撹拌槽内の系の粘度が低粘度域から高粘度域に又
は高粘度域から低粘度域に変化する液状物を製造するこ
とを特徴とする液状物の製造方法を提供する。
【0007】本発明の撹拌翼は、偶数枚の撹拌羽根の先
端部が上記特定の角度で交互に上下になっていると共
に、交互に上下方向に折り曲げた各撹拌羽根の内の上
側、下側又は全ての撹拌羽根を、それぞれ各羽根面の先
端側を特定角度でねじって、プロペラ羽根のように羽根
面を先端部から基端部にかけて水平面に対し斜め方向に
傾斜させたので、後述する実施例に示す通り、撹拌翼全
体としての撹拌力が上述したプロペラ型や平羽根型のも
のに比べて増大されており、これによって低粘度から高
粘度までの広範囲に亘る液状物の混合、製造に対応する
ことを可能としたものである。
【0008】そして、この撹拌翼を備えた撹拌装置によ
って液体等の混合用材料を混合して、混合溶液、分散液
又は乳化液等の液状物を製造すれば、撹拌翼の撹拌力が
増大されているので、高粘度の系(混合物)を撹拌する
際に系の流動が不良となることもなく、且つ低粘度の系
(混合物)を撹拌する際に気泡の巻き込みが多くなるこ
ともなく、低粘度域から高粘度域までの広範囲の粘度域
の系(混合物)について、良好に混合、乳化、分散する
ことができる。従って、低粘度域の液状物と高粘度域の
液状物というように、対象とする液状物の粘度が大きく
異なる場合であっても、撹拌翼のみならず、撹拌槽を代
える必要もなく、広範囲の粘度域の液状物の製造に対応
することができる。
【0009】特に、この撹拌装置を使用すれば、撹拌中
に経時的に系(混合物)の粘度が低粘度域と高粘度域と
の間で大きく変化する場合であっても、気泡の巻き込み
もなく、且つ十分な撹拌力を付加することができるの
で、撹拌工程中に系の粘度が大きく変化する液状物を容
易に製造することができる。
【0010】
【発明の実施の形態及び実施例】以下、本発明を図面を
参照して、更に詳細に説明する。図1は、本発明の一実
施例を示す撹拌翼1の斜視図である。この撹拌翼1は、
円板基体の周方向に沿って互いに等間隔離間した偶数箇
所の外周縁位置からそれぞれ中心部近傍に至る偶数個の
切り込みを径方向に形成することにより、略扇形状の偶
数個の切片を形成すると共に、これら切片の基端部を交
互に上下方向に向けて折曲することにより、撹拌羽根3
を形成し、且つ上記円板基体の中心部に貫通孔(図示せ
ず)を穿設し、この貫通孔の周縁部に円筒状の撹拌軸取
り付け部2を突設してなるものである。ここで、撹拌羽
根3の枚数は、偶数枚であれば、特に制限されるもので
はないが、6〜16枚、特に8〜12枚であることが好
ましい。枚数が少なすぎると本発明の効果が十分に得ら
れない場合があり、多すぎると製作加工が難しくなる場
合がある。
【0011】そして、各撹拌羽根3の上方向、下方向へ
の折り曲げ角度θ(図2参照)としては、羽根面が水平
面A(図2参照)、即ち撹拌軸5の軸方向に対し直交す
る面に対してそれぞれ上方向又は下方向に20〜45゜
の角度を有するように上記切片の基端部を上方向又は下
方向に折り曲げたものである。上記範囲以外では、撹拌
羽根の用をなさない場合がある。
【0012】更に、本発明の撹拌翼1の場合、このよう
にして上記切片を交互に上下方向に折り曲げた各撹拌羽
根3の内の上側の撹拌羽根3、下側の撹拌羽根3又は全
ての撹拌羽根3を、それぞれ各羽根面の先端側をねじっ
て、プロペラ羽根のように羽根面を先端部から基端部に
かけて水平面に対し斜め方向に傾斜させる。この場合、
傾斜角度としては、羽根面先端部における水平面に対す
る傾斜角度が30〜60゜となるように先端部をねじ
る。この角度が小さすぎると十分な流動が得られなくな
る場合があり、大きすぎると下向きの流動が得られなく
なる場合がある。なお、高剪断を付与する撹拌を目的と
する場合には、下側の撹拌羽根3は傾斜させないで、上
側の撹拌羽根3のみを傾斜させることが好ましい。下側
の撹拌羽根3を傾斜させると流体が固体回転(回転流れ
のみで軸方向の流動がない)を起こし、剪断がかからな
い場合がある。
【0013】上記撹拌翼1は、図2に示すように、液体
等の混合用材料を仕込む撹拌槽4内に垂下される撹拌軸
5を上記撹拌軸取り付け部2及び貫通孔に挿通した後、
撹拌軸5の先端部で固定されて、撹拌機6を構成する。
なお、本発明の場合、撹拌翼1を複数使用することもで
きる。撹拌装置7は、上記撹拌槽4と撹拌機6とを具備
し、撹拌機6は図示しないモータによって撹拌軸5を回
転させ、これと一体に撹拌翼1を回転させることによっ
て撹拌槽4内に仕込まれた混合用材料を混合して、混合
溶液、乳化液又は分散液等の液状物を製造するものであ
り、低粘度域から高粘度域に至るまでの広範囲の粘度を
有する液状物の製造に使用することができ、特にB型粘
度計を使用して25℃における粘度を測定するとき、粘
度が0.001〜10Pa・sの液状混合用材料に、そ
の他の混合用材料を混合、溶解させたり、微小粒子等を
分散させたり、油相又は水相と乳化剤等を適宜配合して
乳化させたりして、目的とする液状物を好適に製造する
ことができる。
【0014】具体的には、例えば水のみ、又は水にグリ
セリン等の多価アルコール、食塩等の無機塩類などの水
溶性物質を適宜溶解した粘度0.001Pa・s以上、
1.0Pa・s未満程度の低粘度域の液状物、また、液
体自体に粘性がある石鹸、第4級アンモニウム塩等の界
面活性剤を適宜量配合した液状物、ヒドロキシエチルセ
ルロース等の増粘剤を適宜量配合した粘度1〜10Pa
・s程度の高粘度域の液状物を挙げることができる。
【0015】これらの液状物の中でも、特に界面活性剤
配合の液状物の場合、チクソトロピー性が生じて製造時
に混入した気泡が抜けにくくなり、また、起泡性も生じ
やすいので、界面活性剤配合の系の混合、分散、乳化に
好適に使用され、このような系が高粘度の場合、更に有
用である。
【0016】本発明の撹拌装置は、撹拌中に系の粘度が
上述したような低粘度域から高粘度域に又は高粘度域か
ら低粘度域に変化する液状物を製造する場合に特に好適
である。このような液状物としては、0.001〜0.
5Pa・s、特に0.001〜0.1Pa・sの低粘度
域と、1〜10Pa・sの高粘度域との間で系が変化す
るものが好適であり、とりわけ粘度変化が50〜100
00倍、より好ましくは、1000〜10000倍であ
るものに有効に用いられる。
【0017】このような液状物として、具体的には、膜
形成物質を含有した油相に水相を加え、これらを撹拌、
混合することによって、液晶構造体を形成する場合に、
液晶構造体が形成されるに従って系の粘度が増加するも
のを挙げることができる。また、界面活性剤、油相及び
水相を混合することによって、O/W型又はW/O型エ
マルジョン等のエマルジョンを形成する場合も液体の粘
度が低粘度域から高粘度域に変化する。更に、液晶添加
法による乳化液体の製造のように、油相に水相を添加、
混合して得られる高粘度の液晶構造体に水相を添加し
て、低粘度のO/W型エマルジョンを製造するケースの
場合、系の粘度は、高粘度域から低粘度域に変化する。
【0018】なお、本発明の構成は、上記構成に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々変更して差し支えない。
【0019】次に、本発明を実施例及び比較例を用いて
より詳細に説明する。なお、以下の例において部は重量
部を意味する。
【0020】[実施例1〜40及び比較例1〜40] <撹拌力と気泡の巻き込み>B型回転粘度計を使用し
て、25℃、回転を60rpmとして測定した時の粘度
が0.001Pa・sである水(試験液A)又は回転を
30rpmとして測定した時の粘度が3Pa・sである
ヒドロキシエチルセルロース0.65%水溶液(試験液
B)の2種類の試験液をそれぞれ図2に示した撹拌装置
7の撹拌槽4内に所定量仕込み、実施例については図1
に示した上記撹拌翼1と同一形状の撹拌翼(羽根の枚
数:12枚、水平面に対する上又は下方向への角度:3
0°、水平面に対する先端部傾斜(ねじれ)角度:上側
のみ45°)を使用し、比較例については図3に示した
プロペラ型の従来の撹拌翼1´と同一形状の撹拌翼(羽
根の枚数:3枚、水平面に対する傾斜角度:45°)を
使用して、表1〜20の条件で撹拌した場合の撹拌力、
気泡の巻き込みを下記に示す方法でそれぞれ評価した。
結果を表1〜20に併記すると共に、図4〜7に実施例
の撹拌翼の回転数と撹拌力との関係を示すグラフをそれ
ぞれ示した。なお、図4〜9において、Dは撹拌槽4の
内径、dは撹拌翼1又は1´の撹拌翼径、Lは撹拌槽4
内の液状物の深さ、mは撹拌槽4内における撹拌翼1又
は1´の位置(槽底部からの距離)を意味する(図2参
照)。 <撹拌力の評価>撹拌によって生じる渦流の大きさによ
って、撹拌力の指標とした。 <気泡の巻き込みの評価>液体の容積の増加率をもっ
て、気泡の巻き込みの指標とした。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】
【表5】
【0026】
【表6】
【0027】
【表7】
【0028】
【表8】
【0029】
【表9】
【0030】
【表10】
【0031】
【表11】
【0032】
【表12】
【0033】
【表13】
【0034】
【表14】
【0035】
【表15】
【0036】
【表16】
【0037】
【表17】
【0038】
【表18】
【0039】
【表19】
【0040】
【表20】
【0041】表1〜20及び図4〜7によれば、本発明
の撹拌翼は、低粘度域の系に使用する場合にはプロペラ
型とほぼ同等の性能を示すが、高粘度域の系に使用する
場合はプロペラ型よりはるかに良好な性能を示すことが
認められる。
【0042】[実施例41〜44及び比較例41〜4
4] <乳化力の試験>まず、精製水663部にヒドロキシエ
チルセルロース4部を溶解して、上記と同様に測定した
粘度が2Pa・sである液体を調製した。これに潤滑油
333部を加え、更に、乳化剤として、ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル3.3部を添加したものを
試験液として、上記実施例及び比較例とそれぞれ同様に
して、表21、22の条件で回転数600rpmで撹拌
した場合の乳化力を下記に示す方法で評価した。結果を
表21、22に併記すると共に、図8に実施例の高粘度
試験液の撹拌時間と平均油滴径との関係を示すグラフ、
図9に実施例の高粘度試験液の経時時間(静置時間)と
分離の度合いとの関係を示すグラフをそれぞれ示した。 <乳化力の評価>顕微鏡写真により(拡大倍率:400
倍)観察した平均油滴径の大きさと、静置状態での分離
度合の速さをもって均一性の指標とした。
【0043】
【表21】
【0044】
【表22】
【0045】表21、22及び図8、9によれば、本発
明の撹拌翼は、高粘度の系を乳化する場合であっても、
良好な乳化力を持っていることが認められる。
【0046】[実施例45、46及び比較例45、4
6] <分散力>まず、精製水845部にヒドロキシエチルセ
ルロース5部を溶解して、上記粘度が2Pa・sの液体
を調製して、試験液とした。この試験液を上記撹拌槽5
に所定量仕込み、上記実施例及び比較例とそれぞれ同様
にして、表23の条件で回転数600rpmで撹拌しな
がらアエロジル15V/V%を1分間で加えた時の分散
力を下記に示す方法で評価した。結果を表23に併記す
る。 <分散力の評価>分散しようとする粉体を液体中に巻き
込む時間の速さと液状物中に残った粉体の塊の大きさを
もって分散力の評価とした。
【0047】
【表23】
【0048】表23によれば、本発明の撹拌翼は、高粘
度の系に粉体を分散させる場合であっても、良好な分散
力を持っていることが認められる。
【0049】[実施例47及び比較例47] <系の粘度変化>まず、精製水746部に塩化カルシウ
ム3部、ポリオキシエチレン牛脂アルキルエーテル13
部、エチレングリコール50部を溶解した後、35℃に
保持して水相とした。次に、図1に示す撹拌翼1を取り
付けた上記撹拌槽4に塩化ステアリルトリメチルアンモ
ニウ15部と塩化ジオレイルジメチルアンモニウム17
3部を仕込み、55℃で混合溶解して油相とした。この
油相に上記水相の内、325部を添加し、600rpm
で3分間撹拌混合して液晶構造体を形成した後、この液
晶構造体に、更に上記水相の残部を添加して、1200
rpmで3分間撹拌混合して転相させて、実施例47の
O/W型エマルジョンを得た。また、上記撹拌翼1に代
えて図3に示すプロペラ型の撹拌翼1´を使用した以外
は、同様にして比較例47のO/W型エマルジョンを得
た。これらのエマルジョンについて、製造時の状態、粘
度等を評価した。結果を表24に示す。
【0050】
【表24】
【0051】表24によれば、本発明の撹拌翼は、系の
粘度が変化する場合に好適であることが認められる。
【0052】
【発明の効果】本発明の撹拌翼によれば、低粘度から高
粘度に至る広範囲の粘度の系の混合、乳化、分散等をす
ることができるので、あらゆる粘度の系に同一の撹拌翼
で対応することができ、混合対象物の成分や物性が変わ
って粘度の異なるものとなっても、撹拌機及び撹拌槽を
変更することなく対応することが可能となる。そして、
上記撹拌翼を備えた撹拌装置によって、撹拌中に粘度が
大きく変化する系の場合でも、撹拌工程の全時間に亙っ
て十分な撹拌を行いながら、気泡を巻き込むこともなく
混合、乳化、分散を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の撹拌翼の一例を説明する斜視図であ
る。
【図2】本発明の製造方法に使用する撹拌装置の一例を
説明する撹拌装置の説明図である。
【図3】従来のプロペラ型の撹拌翼の斜視図である。
【図4】実施例1〜12及び比較例1〜12の回転数と
撹拌力との関係を示したグラフである。
【図5】実施例13〜24及び比較例13〜24の回転
数と撹拌力との関係を示したグラフである。
【図6】実施例25〜32及び比較例25〜32の回転
数と撹拌力との関係を示したグラフである。
【図7】実施例33〜40及び比較例33〜40の回転
数と撹拌力との関係を示したグラフである。
【図8】実施例41〜44及び比較例41〜44の撹拌
時間と平均油滴径との関係を示したグラフである。
【図9】実施例41〜44及び比較例41〜44の経時
時間と分離の度合との関係を示したグラフである。
【符号の説明】
1 撹拌翼 3 撹拌羽根 4 撹拌槽 5 撹拌軸 6 撹拌機 7 撹拌装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−3050(JP,A) 実開 昭60−42342(JP,U) 実開 昭62−19300(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01F 7/00 - 7/32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円板の外周縁から中心部近傍に至る切り
    込みを所定間隔で偶数本形成することによって得られた
    偶数個の切片の基端部を撹拌軸に対し直行する面に対し
    てそれぞれ上方向又は下方向に20〜45°の角度を有
    するように交互に上下方向に向けて折り曲げてなる撹拌
    羽根を具備すると共に、上側、下側又は全ての上記撹拌
    羽根の先端側が羽根面に対して羽根面先端部における水
    平面に対する傾斜角度が30〜60°となるように先端
    部をねじられた形状を有することを特徴とする撹拌翼。
  2. 【請求項2】 互いに混合すべき混合用材料を仕込む撹
    拌槽と、撹拌軸と該撹拌軸の先端部に取り付けられて撹
    拌槽内に配設される撹拌翼とを備えた撹拌機とを有する
    撹拌装置を使用して、上記撹拌機の回転によって上記混
    合用材料を混合して目的とする液状物を製造する方法に
    おいて、撹拌機として請求項1記載の撹拌翼を備えた撹
    拌機を用いて、混合用材料を混合する間に撹拌槽内の系
    の粘度が低粘度域から高粘度域に又は高粘度域から低粘
    度域に変化する液状物を製造することを特徴とする液状
    物の製造方法。
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