JPH10178699A - リボン型スピーカ - Google Patents

リボン型スピーカ

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JPH10178699A
JPH10178699A JP35368296A JP35368296A JPH10178699A JP H10178699 A JPH10178699 A JP H10178699A JP 35368296 A JP35368296 A JP 35368296A JP 35368296 A JP35368296 A JP 35368296A JP H10178699 A JPH10178699 A JP H10178699A
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JP
Japan
Prior art keywords
diaphragm
distribution
magnetic
magnetic gap
ribbon
Prior art date
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Pending
Application number
JP35368296A
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English (en)
Inventor
Yoshio Ohashi
芳雄 大橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数特性および音圧特性の良好なリボン型
スピーカを提供する。 【解決手段】 リボン型スピーカにおいて、磁気ギャッ
プ17中における磁束密度の分布が振動板21の固有振
動モードの変位分布に比例するように、磁気ギャップ1
7の幅を所定の分布で変化させる。磁気ギャップ17中
における磁束密度の分布が振動板21の固有振動モード
の変位分布に比例させることにより、振動板21への駆
動力の分布がこの振動板21の固有振動モードの変位分
布に比例させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、周波数特性を改
善したリボン型スピーカに関する。
【0002】
【従来の技術】スピーカとしてリボン型スピーカがある
が、これは、基本的には図4に示すような構成とされて
いる。すなわち、2つの永久磁石11、12の一方の磁
極の間に磁気ヨーク13が設けられ、他方の磁極に1対
のポールピース14、15が設けられて磁気回路16が
構成されている。
【0003】この場合、ポールピース14とポールピー
ス15とは対向して配置され、これらポールピース1
4、15間に磁気ギャップ17が構成されるとともに、
この磁気ギャップ17の幅は、その長さ方向のどの位置
においても等しくされ、この結果、図5に示すように
(x方向およびy方向は、磁気ギャップ17の長さ方向
および幅方向を示す)、磁気ギャップ17における磁束
密度は均一とされている。
【0004】さらに、その磁気ギャップ17の磁界の中
に、リボン振動板21が設けられている。この振動板2
1は導電性を有する薄板あるいは箔体などにより全体が
帯状あるいはリボン状に形成され、その幅方向が磁気ギ
ャップ17の幅方向(y方向)となるように、磁界中に
設けられるとともに、その長さ方向の両端が固定用電極
22、23に固定されている。そして、アンプなどの信
号源24が電極22、23に接続される。
【0005】このような構成によれば、信号源24から
のオーディオ信号により振動板21には、その長さ方向
に信号電流Iが流れる。そして、このとき、振動板21
には、その幅方向に磁気回路16により磁界が与えられ
ている。したがって、振動板21は、信号源24からの
オーディオ信号にしたがって、その厚さ方向(磁気ギャ
ップ17の深さ方向)に振動することになり、この結
果、そのオーディオ信号が音響に変換され、出力音が得
られることになる。
【0006】そして、この場合、振動板21には、その
全面に一様な磁界が与えられるとともに、全体に信号電
流Iが一様に流れるので、振動板21の全面に駆動力を
生じることになる。また、一般のコーン型スピーカやド
ーム型スピーカなどに比べ、振動板21の重量を小さく
できる。したがって、このリボン型スピーカによれば、
非常に高い周波数まで再生ができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ここで、リボン型スピ
ーカの動作を解析すると、以下のとおりである。すなわ
ち、 F:振動板21の全体に生じる駆動力 B:磁気ギャップ17における磁束密度 L:振動板21の長さ I:信号電流の大きさ とすると、 F=BLI ・・・ (1) である。
【0008】したがって、 ω :信号電流の角周波数 Fo:定数 とすれば、(1)式から F=Fo・sinωt ・・・ (2) となる。
【0009】そして、上記のように、駆動力Fは振動板
21の全面に一様に生じるとともに、振動板21の両端
は電極22、23に固定されているので、振動板21の
固有振動数および振動モードは、両端を固定した梁の曲
げ振動を解析することにより得ることができる。そし
て、この解析によると、振動板21の変位分布zの周波
数特性は(3)式で示される。
【0010】
【数1】 ただし、(3)式において、 m :振動板21の固有振動モードの次数 Ξm:規準関数であり、m次の固有振動モードの変位分
布を表す。 V :振動板21の体積 M :振動板21の質量 ωm:m次の固有角周波数 である。また、振動板21の幅方向(y方向)は均一な
振動変位となるので、解析は1次元の考えで十分であ
る。
【0011】そして、(3)式は、強制振動の変位分布が
無数の固有振動の変位分布の線形和であることを示し、
角周波数ωが固有角周波数に近いほど、その変位分布が
大きくなることを示している。
【0012】一例として、振動板21の長さ方向(x方
向)だけの1次元で考えれば、固有振動モードの変位分
布、すなわち、規準関数Ξmは、 Ξm=C{(−sin(λmL)+sinh(λmL))(cos(λmx)−cosh(λmx)) −(cos(λmL)−cosh(λmL))(−sin(λmx)+sinh(λmx))} ・・・ (4) ただし、λ1L=4.73、λ2L=7.853、…… となる。
【0013】そして、駆動力Fは、上記のように振動板
21の全面に均一に生じるので、実際に駆動力Fが働い
た場合に振動板21に現れる振動モードは、図6に示す
ようになり、すなわち、奇数次(mが奇数)の振動モー
ドだけが現れる。
【0014】このようにリボン型スピーカにおいては、
振動板21に多数の共振モードを生じている。この結
果、 (A) 振動板21の中心部分の振動により得られる振幅の
周波数特性に、ピークおよびディップを生じてしまう。 (B) 使用する周波数帯域内に多くの共振を生じるので、
音圧の周波数特性に、ピークおよびディップを生じてし
まう。 (C) 振動板21に逆位相で振動している部分があるの
で、音圧が低くなってしまう。 などの問題を生じてしまう。
【0015】この発明は、これらの問題点を解決しよう
とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】このため、この発明にお
いては、磁気回路中に設けられた1対のポールピースの
間に磁気ギャップが形成され、この磁気ギャップにおけ
る磁界中に、リボン状の振動板が配置され、この振動板
の長さ方向に信号電流が供給されることにより、上記振
動板が上記磁気ギャップの深さ方向に変位して上記信号
電流に対応した音圧が得られるようにしたリボン型スピ
ーカにおいて、上記磁気ギャップ中における磁束密度の
分布が上記振動板の固有振動モードの変位分布に比例す
るように、上記磁気ギャップの幅を所定の分布で変化さ
せ、上記磁気ギャップ中における磁束密度の分布が上記
振動板の固有振動モードの変位分布に比例することによ
り、上記振動板への駆動力の分布がこの振動板の固有振
動モードの変位分布に比例するようにしたリボン型スピ
ーカとするものである。したがって、振動板の共振は1
次モードだけとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1に示す例においては、2つの
永久磁石11、12の一方の磁極の間に磁気ヨーク13
が設けられ、他方の磁極に1対のポールピース14、1
5が設けられて磁気回路16が構成されるとともに、ポ
ールピース14とポールピース15とは対向して配置さ
れ、これらポールピース14、15間に磁気ギャップ1
7が構成される。
【0018】そして、この場合、磁気ギャップ17の幅
は、例えば図2に示すように、その長さ方向(x方向)
における位置にしたがって所定の割り合いで変更され、
中央において最小とされるとともに、両端において最大
とされ、この結果、磁気ギャップ17における磁束密度
は、図3に示すような所定の分布とされる(y方向は磁
気ギャップ17の幅方向を示す)。すなわち、詳細は後
述するが、磁気ギャップ17における長さ方向の位置が
一定のとき、幅方向における磁束密度は一定であるが、
長さ方向の磁束密度は、中央において最大で、両端に向
かって所定の割り合いで小さくなっていくようにされ
る。
【0019】さらに、その磁気ギャップ17の磁界の中
に、リボン振動板21が設けられている。この振動板2
1は、アルミニウムやベリリウムのような導電性を有す
る薄板あるいは箔体などにより全体が帯状あるいはリボ
ン状に形成され、その幅方向が磁気ギャップ17の幅方
向(y方向)となるように、磁界中に設けられるととも
に、その長さ方向の両端が固定用電極22、23に固定
されている。そして、アンプなどの信号源24が電極2
2、23に接続される。
【0020】このような構成によれば、信号源24から
のオーディオ信号により振動板21には、その長さ方向
に信号電流Iが流れる。そして、このとき、振動板21
には、その幅方向に磁気回路16により磁界が与えられ
ている。したがって、振動板21は、信号源24からの
オーディオ信号にしたがって、その厚さ方向(磁気ギャ
ップ17の深さ方向)に振動することになり、この結
果、そのオーディオ信号が音響に変換され、出力音が得
られることになる。
【0021】そして、この場合、磁気ギャップ17にお
ける長さ方向の磁束密度が図3に示すような分布とされ
ているので、振動板21への駆動力Fは、1次のモード
(m=1)に比例させることができ、 F=αΞ1 ・・・ (5) α:定数 で示される。
【0022】そこで、この(5)式を(3)式に代入すると、
規準関数の直交性により、m=1以外に対しては、次の
(6)式で示される。 ∫(FΞ1)dV=α∫(Ξ1Ξm)dV m≠1 =0 ・・・ (6) この(6)式を用いると、(3)式はm=1の項だけで表さ
れ、
【0023】
【数2】 となる。そして、この(7)式によれば、m=1のモード
の共振しか現れないことが分かる。つまり、図3に示す
ような磁束密度の場合、振動板21は、図6Aに示すよ
うな1次モードで共振し、他の次数の共振モードは生じ
ないことになる。
【0024】次に、この1次モードの共振だけとなる方
法について説明する。今、磁気ギャップ17の長さ方向
における磁束密度の分布B1を、振動板21の1次(m
=1)の固有振動モードの変位分布Ξ1に比例させる
と、その磁束密度の分布B1は、 B1(x)=βΞ1 =β{(−sin(λ1L)+sinh(λ1L)) ×(cos(λ1x)−cosh(λ1x)) −(cos(λ1L)−cosh(λ1L)) ×(−sin(λ1x)+sinh(λ1x))} ・・・ (8) β:定数 となる。なお、磁気ギャップ17の幅方向の磁束密度の
分布は一定であるから、このことおよび(8)式から、磁
気ギャップ17における磁束密度の分布は図3に示すよ
うになる。
【0025】そして、(8)式で表される磁束密度の磁界
中に配置された振動板21に信号電流Iを流すと、その
振動板21には、(1)式から、 F(x)=LIβΞ1 ・・・ (9) で示される駆動力F(x)が働く。この駆動力F(x)は、
1次(m=1)の固有振動モードの変位分布Ξ1に比例
しているので、規準関数の直交性による(6)式から、図
1のスピーカは1次モードの共振だけの現れる単一共振
のスピーカとなる。
【0026】なお、図3あるいは(8)式に示すような磁
束密度の分布を得るには、上述のように磁気ギャップ1
7の幅を例えば図2に示すように変化させればよい。
【0027】こうして、上述のリボン型スピーカによれ
ば、振動板21に働く駆動力の分布をモードの変位分布
に比例させているので、単一共振のリボン型スピーカを
実現することができ、音圧および振動振幅の周波数特性
をピークやディップのない良好な特性にすることができ
る。しかも、磁気ギャップ17の幅に分布を持たせて磁
気ギャップ17の磁束密度の分布を固有振動モードの変
位分布に比例させることにより、振動板21に働く駆動
力の分布をモードの変位分布に比例させるようにしてい
るので、その構成が簡単である。
【0028】なお、振動板21の両端が電極22、23
により単純に支持されている場合には、すなわち、支持
端における変位および曲げモーメントが0の場合には、
m次の規準関数Ξmは、
【0029】
【数3】 で表されるので、磁気ギャップ17における磁束密度の
分布を、(10)式に比例させれば、振動板21に働く駆動
力の分布を固有振動モードの変位分布に比例させること
ができ、したがって、図1〜図3のスピーカの場合と同
様の効果を得ることができる。
【0030】
【発明の効果】この発明によれば、単一共振のリボン型
スピーカを実現でき、音圧および振動振幅の周波数特性
をピークやディップのない良好な特性にすることができ
る。しかも、そのための構成が簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一形態を示す斜視図図である。
【図2】この発明の一形態の一部を示す正面図である。
【図3】この発明を説明するための図である。
【図4】この発明を説明するための図である。
【図5】この発明を説明するための図である。
【図6】この発明を説明するための図である。
【符号の説明】 11=永久磁石、12=永久磁石、13=磁気ヨーク、
14=ポールピース、15=ポールピース、16=磁気
回路、17=磁気ギャップ、21=振動板、22=電
極、23=電極、24=信号源

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気回路中に設けられた1対のポールピー
    スの間に磁気ギャップが形成され、 この磁気ギャップにおける磁界中に、リボン状の振動板
    が配置され、 この振動板の長さ方向に信号電流が供給されることによ
    り、上記振動板が上記磁気ギャップの深さ方向に変位し
    て上記信号電流に対応した音圧が得られるようにしたリ
    ボン型スピーカにおいて、 上記磁気ギャップ中における磁束密度の分布が上記振動
    板の固有振動モードの変位分布に比例するように、上記
    磁気ギャップの幅を所定の分布で変化させ、 上記磁気ギャップ中における磁束密度の分布が上記振動
    板の固有振動モードの変位分布に比例することにより、
    上記振動板への駆動力の分布がこの振動板の固有振動モ
    ードの変位分布に比例するようにしたリボン型スピー
    カ。
JP35368296A 1996-12-17 1996-12-17 リボン型スピーカ Pending JPH10178699A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008136066A (ja) * 2006-11-29 2008-06-12 Pioneer Electronic Corp スピーカ用磁気回路及びスピーカ
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GB2471474A (en) * 2009-06-30 2011-01-05 New Transducers Ltd Method of making an actuator
JP2021110854A (ja) * 2020-01-11 2021-08-02 敬太 吉澤 電子楽器

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