JPH10177857A - 密閉型電池の安全構造 - Google Patents

密閉型電池の安全構造

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JPH10177857A
JPH10177857A JP8338040A JP33804096A JPH10177857A JP H10177857 A JPH10177857 A JP H10177857A JP 8338040 A JP8338040 A JP 8338040A JP 33804096 A JP33804096 A JP 33804096A JP H10177857 A JPH10177857 A JP H10177857A
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hole
battery
sealing plate
internal
spherical object
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JP8338040A
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Kenji Kawamura
賢治 川村
Noriji Maeda
紀二 前田
Keisuke Yamamoto
啓介 山本
Yasuo Ijiri
康夫 井尻
Atsushi Omae
淳 御前
Munehiro Nakada
宗弘 仲田
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造のために特別に高度な加工技術や厳しい
工程管理を必要とせず、しかも、電池内部の圧力が上昇
した場合には、精度よく安定した一定の圧力値において
内部の高圧ガスを外部に開放でき、さらに好ましくは、
破断に先立って内部の電流経路を遮断し得る安全構造を
密閉型電池に付与すること。 【解決手段】 密閉型電池の電池缶の開口を密封する封
止部に、当該密閉型電池の内部の圧力P1と外部の圧力
P2とを仕切る隔壁となる封口板1を少なくとも設け、
封口板に電池の内部と外部とを連絡する貫通孔1aを設
け、その孔内に球状物2を圧入状態にて保持し、該貫通
孔1aを気密に塞ぐ構造とする。また、球状物を導体と
し、内部導通路用部材と接触させて、内圧の上昇によっ
て内部の導通路が開かれる構造を付与するのが好まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密閉型電池におけ
る内部の圧力や温度の異常な上昇に対処するための安全
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】密閉型電池は、電池缶内に発電要素を封
入したものであり、例えば、乾電池がよく知られた態様
である。ここでいう発電要素は、発電、充放電を行なう
ための電池の電気化学的な要素である。密閉型電池は、
上記のように電気化学的な要素を電池缶内に封入したも
のであるから、電池外部における使用条件、電池内部で
の電気化学的な反応などに起因して、電池内部に異常な
温度上昇、流体の膨張などが発生した場合、その密閉型
の構造のために内部の圧力は異常に上昇し、ついには爆
発に至る事態が考えられる。そのため、このような異常
な状態が発生し得るような密閉型電池には、内部の高圧
となったガス等を外部に逃がして上記事故を回避するた
めの安全構造が設けられている。
【0003】図4は、従来の安全構造の代表的な例を概
略的に示す図である。同図に示す例では、電池缶21の
開口が封止部22で密封されている。同図では、封止部
22の断面にだけハッチングを施している。封止部22
は、金属性の封口板23を有する。24は外部電極端子
板であって、通常は内部の発電要素Eの正極に導通され
ている。外部電極端子板24には貫通孔24aが設けら
れているので、封口板23が、密閉された電池内外の圧
力P1、P2を仕切る隔壁となっている。封口板23に
は、該封口板の片側の面または両側の面から板材を除去
して形成した薄肉部分Wが環状の曲線を描くように設け
られており、異常事態によって電池内部の圧力P1が上
昇した場合、電池缶が破裂する前に薄肉部分Wが破断
し、内部の高圧流体を外部へ開放する構造となってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記のよう
に、封口板を除去することによって形成した薄肉部分を
破断させる構造では、その薄肉部分の厚さおよび精度が
極めて重要な要素となる。即ち、電池缶の破裂に先立っ
て比較的低い内圧にて破断を生じさせるためには、薄肉
部分の厚さを0.01mm〜0.02mm程度の特定の
薄い肉厚とする必要がある。しかも、どの製品も同様の
内圧状態で破断を生じさせるためには、製品ごとの肉厚
寸法のバラツキの少ない高精度な薄肉部分を形成する必
要がある。このような薄肉部分を形成するためには、高
度な加工技術と厳しい工程管理を要するため、製造コス
トが高くつくという問題があった。
【0005】本発明の目的は、製造のために特別に高度
な加工技術や厳しい工程管理を必要とせず、しかも、電
池内部の圧力が上昇した場合には、精度よく安定した一
定の圧力値において内部の高圧ガスを外部に開放でき、
さらに好ましくは、破断に先立って内部の電流経路を遮
断し得る安全構造を密閉型電池に付与することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の密閉型電池の安
全構造は、次の特徴を有するものである。 (1)密閉型電池の電池缶の開口を密封する封止部に、
当該密閉型電池の内部の圧力と外部の圧力とを仕切る隔
壁となる封口板が少なくとも設けられ、封口板には電池
の内部と外部とを連絡する貫通孔が設けられ、該貫通孔
が、該貫通孔内に圧入状態にて保持された球状物によっ
て気密に塞がれていることを特徴とする密閉型電池の安
全構造。
【0007】(2)貫通孔内における球状物の圧入状態
が、貫通孔内へ球状物を圧入することによって達成され
たもの、または貫通孔内に球状物を挿入した後に封口板
を変形させることによって達成されたものである上記
(1)記載の密閉型電池の安全構造。
【0008】(3)球状物が導電性材料からなり、電池
缶における封口板の内部側にあっては、球状物は内部発
電要素の一方の極に接続された内部導通路用部材と接触
しており、封口板の外部側にあっては、球状物は当該密
閉型電池の外部電極端子板と導通しており、これによっ
て内部発電要素の一方の極から外部電極端子板に至る導
通路が形成されており、内部の圧力の上昇によって球状
物が貫通孔内を外部側へ移動したときに球状物が内部導
通路用部材から離れる構造である上記(1)記載の密閉
型電池の安全構造。
【0009】(4)封口板が、絶縁性材料からなり、か
つ少なくとも貫通孔が塞がれるように、電池缶における
封口板の外部側の面に金属箔が積層されたものであり、
球状物は該金属箔に接触するように貫通孔内に保持さ
れ、該金属箔は当該密閉型電池の外部電極端子板と導通
しており、また、該金属箔は、内部の圧力の上昇によっ
て球状物が貫通孔内から外部側へ飛び出したときに、球
状物によって破られる強度のものである上記(3)記載
の密閉型電池の安全構造。
【0010】(5)内部導通路用部材が、封口板の内部
側の面に、少なくとも封口板の貫通孔の開口を覆うよう
に積層された金属板であって、該金属板には内部のガス
圧力を球状物に作用させるための貫通孔が設けられてお
り、球状物が該金属板に接触するように貫通孔内に保持
されたものである上記(3)記載の密閉型電池の安全構
造。
【0011】本発明でいう「内部側」「外部側」とは、
内外の圧力の隔壁として位置する封口板に対していうも
のである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図を用いて詳細に
説明する。図1は、本発明による安全構造の一例を模式
的に示す断面図であって、密閉型電池の内部の圧力を開
放する機構の部分だけを示しており、封口板にだけ断面
を示すハッチングを施している。図1(a)に示すよう
に、電池缶の開口を密封する封止部に封口板1が設けら
れている。封口板1は、その外周縁部が電池缶と気密な
関係にあるように設けられており、当該密閉型電池の内
部の圧力P1と外部の圧力P2とを仕切る隔壁として位
置している。封口板1には、電池の内部と外部とを連絡
する貫通孔1aが設けられている。内圧開放の点から
は、この貫通孔1aが電池内部から外部への唯一の通気
孔となり得るように他の部分は気密に構成されている。
この貫通孔1aの孔内には、球状物2が圧入状態にて保
持されており、貫通孔1aは該球状物2によって気密に
塞がれており、電池内部は密閉されている。
【0013】封口板の外部側には外部電極端子(図1に
は示さず)が封口板を覆うように設けられる場合が多い
が、そのような場合でも外部電極端子には貫通孔などが
設けられて、封口板の外部側の面、球状物の外部側の面
には外部の圧力(大気圧)P2が作用する構造となって
いる。同様に、封口板の内部側の面、球状物の内部側の
面には内部の圧力(ガス圧)P1が作用する。
【0014】図1(a)に示すような構造とすることに
よって、貫通孔1a内に圧入状態で保持されていた球状
物2は、電池内部の圧力P1がある値まで上昇したと
き、図1(b)に示すように、貫通孔から外部側へ押し
出されて閉塞状態が破れ、内部の高圧ガスは貫通孔から
外部に開放される。
【0015】本発明による安全構造では、電池の規模に
対する封口板の貫通孔の穴の大きさ、封口板の貫通孔の
穴の大きさに対する球状物の大きさ、封口板の貫通孔の
穴形状と球状物の形状、封口板・球状物の柔軟性を選択
することで、開放時の圧力値を所望の値に調整すること
ができる。また、内圧の上昇によって封口板が外部側へ
凸状に変形したとき、封口板の貫通孔は外部側に拡がる
テーパー状に変形し、球状物が外部側に抜けやすくなる
場合があるので、このような現象を利用するか排除する
かのいずれであっても、封口板の変形の程度(剛性)
と、球状物を保持する力との関係を考慮し、各値を選択
すればよい。また、貫通孔の上記変形を見込んで、貫通
孔を内部側に拡がるテーパー状に形成してもよい。
【0016】封口板の貫通孔の穴の形状は、球状物が該
貫通孔を気密に塞ぐことができればどのような形状であ
ってもよい。また、球状物の形状は、完全な球だけでな
く、塊状であって概して球状を呈し貫通孔を気密に塞ぐ
ことができる形状であればどのような形状であってもよ
い。貫通孔の加工、球状物の製造上の点からは、貫通孔
の断面形状を円、球状物の形状を球とすることが好まし
い。また、貫通孔の両開口のくちもとに面取を施しても
よい。
【0017】封口板の貫通孔と球状物とが接触する部分
にシール剤を適用することによって、正常時の電池内部
の気密性を高めてもよい。シール剤は限定されないが、
アスファルトが好ましいものとして挙げられる。
【0018】封口板、球状物の材料と寸法は、電池の規
模、意図する開放時の内部圧力に応じて選択すればよ
い。特に材料は、後述の導通路を遮断する構造を併設し
ない場合には、導電性の有無を問わないので、金属・樹
脂など適当な強度・弾性の材料の中から電池内部に使用
可能なものを選択すればよい。また、貫通孔を気密に塞
ぐ点からは、封口板、球状物のいずれか一方または両方
が弾性的に変形する材料が好ましく、また圧入後の保持
力が経時的に低下し難い材料が好ましい。封口板の材料
は、アルミニウムなどが挙げられる。球状物の材料は、
アルミニウム、ポリプロピレンなどが挙げられる。
【0019】封口板の貫通孔内へ球状物を圧入状態にて
保持する方法としては、(1) 貫通孔内への球状物の単純
な圧入、(2) 貫通孔内に球状物を挿入(圧入を含む)し
た後に封口板を変形させる方法などが挙げられる。球状
物の圧入は、衝撃的圧入、静的圧入など場合に応じて選
択してよく、公知技術を利用して行なってよい。また、
球状物を挿入した後に封口板を変形させて圧入状態を得
る方法では、貫通孔周囲の任意の点でカシメる方法や、
貫通孔の周囲全体を面で押して変形させる方法、などが
挙げられる。圧入状態における球状物を保持する力は、
開放すべき内圧値に従う。
【0020】封口板の貫通孔と球状物の形状、寸法の組
合せは、本発明が適用される電池の種類に応じて選択す
ればよいが、例えば、電池を直径14mmの円筒型電池
とし、封口板および球状物の材料をともにアルミニウム
とし、封口板の貫通孔を丸穴、球状物の外形状を球とす
る場合には、封口板、球状物の寸法仕様として、次の値
の範囲が好ましいものとして挙げられる。 封口板の厚さ;0.3mm〜1mm。 封口板の貫通孔の内径;1.5mm〜2.5mm。 球状物の外径;2mm〜3mm。 貫通孔が球状物を保持できる内部の圧力;10kgf/
cm2 〜18kgf/cm2
【0021】当該安全構造のより好ましい態様として、
封口板と球状物とによって内圧を開放する構造に加え、
内圧の上昇によって電流が遮断される構造が付与された
態様を次に説明する。図2は、その態様の一例を模式的
に示す図である。同図は、電池缶Bの開口を密閉する封
止部の断面を示す図である。封止部の構成要素の区分を
明らかにするため、一部にハッチングを施している。封
止部Aは、電池の外部側から内部側へ順に、外部電極端
子板5、封口板1を含むように積層されたものであり、
この積層体の外周縁部が、電池缶Bによって気密に保持
されている。外部電極端子板5に貫通孔5aが設けら
れ、封口板1が、電池の内部の圧力P1と外部の圧力P
2とを仕切る隔壁となっている。封口板1には貫通孔1
aが設けられ、該貫通孔1aは、球状物2が圧入される
ことによって気密に塞がれている。
【0022】同図の例では、球状物2は導電性材料から
なることが必須である。封口板の内部側では、球状物に
は内部発電要素Eの一方の極(例えば正極)に接続され
た内部導通路用部材4が接触している。同図の例におけ
る内部導通路用部材4は、タブとよばれるバネ性を有す
る端子部材であって、適当な接触圧をもって球状物に接
触している。
【0023】また、封口板の外部側の面には全面に金属
箔3が積層されており、該金属箔は当該密閉型電池の外
部電極端子板と導通しており、該金属箔に接触するよう
に球状物が貫通孔内に保持されている。従って、封口板
の外部側では、球状物は金属箔3を介して外部電極端子
板5と導通している。金属箔は、内圧の上昇によって貫
通孔を飛びだす球状物によって、破られ得る強度・厚み
のものである。
【0024】図2の構成によって、内部発電要素Eの一
方の極から順に、内部導通路用部材4、球状物2、金属
箔3を経て外部電極端子板5に至る導通路が形成されて
おり、そのなかで球状物2と内部導通路用部材4との接
触は、内部の圧力の上昇によって開かれるノーマルクロ
ーズのスイッチとして機能するようになる。従って、電
池内部の圧力が上昇したとき、先ず、球状物2の移動に
よって内部導通路用部材4との接触部が開かれて導通路
が遮断され、異常事態に対して電気的に対処できる。さ
らに、電池内部の圧力の上昇に対して、上記説明の通
り、封口板の貫通孔の閉塞の解除によって内部の圧力を
外部に開放することができる。
【0025】図2の構成とする場合には、封口板を絶縁
性材料にて形成するのが好ましい。これによって、内部
導通路用部材と封口板とが接触しても導通路が短絡する
ことがなくなり、内部導通路用部材を球状物に接触させ
るための構造のバリエーションが豊富になり、また、設
計や組立てがより容易となる。
【0026】金属箔の材料は限定されず、上記したよう
に球状物によって破られ得る強度のものであればよく、
アルミニウムなどが好ましいものとして挙げられる。金
属箔は、封口板の全面を覆うよう封口板と共に積層する
態様だけでなく、貫通孔の開口において球状物と接触し
外部電極端子板5と導通するものであれば態様を問わな
い。また、金属箔が、封口板の全面を覆うものである場
合、内部の密封性をさらに高める効果が期待できる。
【0027】内部導通路用部材は、図2の例のように内
部発電要素の一方の極に接続されて球状物に弾性的に接
触する端子状物(タブなど)の態様、また、貫通孔の内
部側くちもとに封口板に対して固定された導電性部材
(金属板など)の態様が挙げられる。後者の態様では、
導電性部材と内部発電要素の一方の極とはどのように接
続してもよい。例えば、公知のタブを用いて内部発電要
素と導電性部材とを接続する態様が挙げられる。しかし
この場合でも、スイッチの接点として機能するのは内部
導通路用部材(導電性部材)と球状物との接触部分であ
る。後者の態様の好ましい一例を次に説明する。
【0028】図3は、内部導通路用部材を、貫通孔の内
部側端部くちもとに固定された導電性部材とする態様の
一例を示す図である。貫通孔くちもとに固定された内部
導通路用部材4となる導電性部材は板状であって金属か
らなり、これが、封口板1の内部側の面に貫通孔1aの
開口を覆うように積層されている。内部導通路用部材4
には、該部材4自体が貫通孔1aを密封しないように、
貫通孔1aの開口に対応する位置に貫通孔(通気孔4
a)が設けられている。従って、電池内部のガス圧力は
球状物2に作用する。通気孔4aの孔径は、球状物が内
部導通路用部材4に接触し得るように、封口板1の貫通
孔1aの孔径よりも小さいものとなっている。また、貫
通孔1aの孔径と球状物2の外径も、球状物が貫通孔1
a内から適当な量だけはみ出して内部導通路用部材4の
通気孔4a内に入り込み、適当な接触圧をもって接触す
るように設定されている。内部導通路用部材4には、内
部発電要素の一方の極と電気的に接続されている金属端
子6が接触している。
【0029】図3の態様とすることによって、球状物と
内部導通路用部材とを接触させながら電池缶内に組み込
む工程がより簡単になり、接触状態も製品ごとに安定し
たものとなる。
【0030】図3の態様における、金属箔3と、球状物
を有する封口板1と、内部導通路用部材4との積層は、
電池缶内への組立て時に行なっても、予め積層ユニット
として組立てておいてもよい。
【0031】内部導通路用部材4は、良導体であればよ
いが、耐食性、バネ性、導電性などの点から、図2の態
様のようなタブ状とする場合や図3の態様のような板状
とする場合、アルミニウムなどが好ましい材料として挙
げられる。
【0032】図2や図3の態様のように、電池内部の導
通路を遮断する構造を併設する場合、構造上、導通路の
遮断が先になされ、次いで内圧の開放がなされる。異常
事態における圧力の上昇率にもよるが、導通路の遮断と
内圧の開放とが、ほぼ同じ圧力において瞬時に連続して
動作するのではなく、実使用上十分に異なる圧力値にお
いて順番に動作させるためには、次のの条件を満た
すように、金属箔の厚さや強度などを変更し調整すれば
よい。 導通路を遮断すべき圧力値では、金属箔は球状物の移
動(導通路の遮断に必要なストローク)を許すだけであ
って破れず変形するだけである。 内圧を開放すべき圧力値では、金属箔は球状物によっ
て破られる。
【0033】本発明の安全構造には、内部発電要素の一
方の極から外部電極端子板に至る導通路中の一部に高温
時に導電性を失う材料を用い、この材料によって異常時
に導通路を遮断する構造を付与してもよい。このような
材料としては、例えば、PTCサーミスター (positive
temperature coefficient thermistor)が挙げられる。
例えば、図2に示す安全構造の例において、金属箔3と
外部電極端子板5との間に、PTCサーミスターからな
る層7を挟むことによって、異常時に温度上昇を伴う場
合に、導通路が遮断される。
【0034】本発明による安全構造は、あらゆる密閉型
電池に対して有用であるが、ノート型パソコン、携帯電
話、携帯ビデオカメラ等の充電可能な電源として使用さ
れる高容量リチウムイオン二次電池の安全を確保するた
めには、特に有用となる。また、本発明による安全構造
は、密閉型電池に関する次のような異常事態で好適に動
作する。即ち、外部温度の上昇など電池外部の環境変
化、充放電に関する外部の回路異常によって発生する過
電流・過電圧・外部短絡、内部短絡・電解液反応など電
池内部の環境変化、打撃・貫通などの外的破壊行為、な
どで生じる電池内部の異常昇温に伴う電解液の蒸発、及
び気体の熱膨張による電池内部の圧力の上昇である。
【0035】
【実施例】
実施例1 外径約14mmの筒形のリチウムイオン二次電池の封止
部(=正極端子部)に、図2に示す安全構造を付与し
た。封口板1の材料および球状物の材料をともにアルミ
ニウムとし、封口板の厚みを0.6mmとし、封口板の
貫通孔1aを内径2mmの丸穴とし、球状物2を外径
2.5mmの球として貫通孔1a内に圧入し、貫通孔1
aの電池内部側の開口に露出する球状物に対して、内部
発電要素の正極に接続されたタブ状の内部導通路用部材
4を接触させた。
【0036】このリチウムイオン二次電池に対して、外
部環境の温度を上昇させることによって内部圧力を上昇
させたところ、封口板はバラツキの少ない安定した温度
で封口板の貫通孔を通過して閉塞状態が破れ、電池缶が
破裂することなく、未然に内圧が開放されることが確認
できた。
【0037】実施例2 上記実施例1における球状物とタブ状の内部導通路用部
材との接触の態様に代えて、図3に示すように内部導通
路用部材4を金属板として接触させた態様以外は、上記
実施例1と全く同様のリチウムイオン二次電池を形成し
た。封口板の貫通孔1aを内径2mmの丸穴、球状物2
を外径2.5mmの球とし、内部導通路用部材4を板厚
0.1mmのアルミニウム板、内部導通路用部材4に設
ける貫通孔4aを内径1.5mmの丸穴として、これら
の寸法を基準寸法とし、この貫通孔4aのくちもと全周
に球状物が適当な接触圧をもって接触し得る関係となる
よう、各部の寸法を微小に変更し調整した。この実施例
2の態様も、実施例1の場合と同様に、好ましい安全構
造であることが確認できた。
【0038】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明による密
閉型電池の安全構造では、内圧の上昇を外部に開放する
という基本構造を形成する点では、特別に高度な加工技
術や厳しい工程管理を必要とせず、しかも、電池内部の
圧力が上昇した場合には、所定の圧力において精度よく
安定して作動し内部の高圧流体を開放し得る。また、球
状物をスイッチの接点としても活用し、内圧開放の構造
に電流遮断の構造を重ね合わせることによって、より確
実に危険を回避できる安全構造となる。
【0039】また、本発明は球状物を、穴を塞ぐ栓とし
て用い安全構造を構成するものである。一般的には組立
て工程において球状物を取り扱うことは難しい技術であ
るが、本発明では、球状物を封口板に予め圧入状態とし
て固定しておき、封口板と球状物との組立てユニットと
して用いることができるので、球状物の組立て精度は安
定し、また、組立て工程が簡素になる。
【0040】さらに、図2や図3のように、内圧開放に
先立って電池内部の導通路を遮断する構造を併設する場
合、球状物を封口板に圧入状態で固定しているために、
内部導通路用部材と球状物との接触、金属箔と球状物と
の接触が良好となる。これは、弾性的な接触でなく、圧
入状態における接触の為であり、安全構造としての信頼
性がより高いものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による密閉型電池の安全構造の例を模式
的に示す図である。
【図2】本発明の安全構造に電流が遮断される構造が付
与された態様の一例を模式的に示す図である。
【図3】本発明の安全構造に電流が遮断される構造が付
与された態様の他の例を模式的に示す図である。
【図4】従来の安全構造の代表的な例を概略的に示す図
である。
【符号の説明】
1 封口板 1a 貫通孔 2 球状物 P1 電池の内部の圧力 P2 電池の外部の圧力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井尻 康夫 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 御前 淳 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 仲田 宗弘 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉型電池の電池缶の開口を密封する封
    止部に、当該密閉型電池の内部の圧力と外部の圧力とを
    仕切る隔壁となる封口板が少なくとも設けられ、封口板
    には電池の内部と外部とを連絡する貫通孔が設けられ、
    該貫通孔が、該貫通孔内に圧入状態にて保持された球状
    物によって気密に塞がれていることを特徴とする密閉型
    電池の安全構造。
  2. 【請求項2】 貫通孔内における球状物の圧入状態が、
    貫通孔内へ球状物を圧入することによって達成されたも
    の、または貫通孔内に球状物を挿入した後に封口板を変
    形させることによって達成されたものである請求項1記
    載の密閉型電池の安全構造。
  3. 【請求項3】 球状物が導電性材料からなり、電池缶に
    おける封口板の内部側にあっては、球状物は内部発電要
    素の一方の極に接続された内部導通路用部材と接触して
    おり、封口板の外部側にあっては、球状物は当該密閉型
    電池の外部電極端子板と導通しており、これによって内
    部発電要素の一方の極から外部電極端子板に至る導通路
    が形成されており、内部の圧力の上昇によって球状物が
    貫通孔内を外部側へ移動したときに球状物が内部導通路
    用部材から離れる構造である請求項1記載の密閉型電池
    の安全構造。
  4. 【請求項4】 封口板が、絶縁性材料からなり、かつ少
    なくとも貫通孔が塞がれるように、電池缶における封口
    板の外部側の面に金属箔が積層されたものであり、球状
    物は該金属箔に接触するように貫通孔内に保持され、該
    金属箔は当該密閉型電池の外部電極端子板と導通してお
    り、また、該金属箔は、内部の圧力の上昇によって球状
    物が貫通孔内から外部側へ飛び出したときに、球状物に
    よって破られる強度のものである請求項3記載の密閉型
    電池の安全構造。
  5. 【請求項5】 内部導通路用部材が、封口板の内部側の
    面に、少なくとも封口板の貫通孔の開口を覆うように積
    層された金属板であって、該金属板には内部のガス圧力
    を球状物に作用させるための貫通孔が設けられており、
    球状物が該金属板に接触するように貫通孔内に保持され
    たものである請求項3記載の密閉型電池の安全構造。
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