JPH10175954A - 4−アミノメチル−3−ヒドロキシピリジン誘導体およびそれらを含有するメイラード反応阻害剤 - Google Patents

4−アミノメチル−3−ヒドロキシピリジン誘導体およびそれらを含有するメイラード反応阻害剤

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JPH10175954A
JPH10175954A JP35948096A JP35948096A JPH10175954A JP H10175954 A JPH10175954 A JP H10175954A JP 35948096 A JP35948096 A JP 35948096A JP 35948096 A JP35948096 A JP 35948096A JP H10175954 A JPH10175954 A JP H10175954A
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pyridine
hydroxy
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JP35948096A
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English (en)
Inventor
Akira Iyobe
亮 伊與部
Kazumitsu Hirata
一満 平田
Koji Kamata
晃爾 鎌田
Toshikazu Yazaki
敏和 矢崎
Hidenori Fujikura
秀紀 藤倉
Kiyoshi Kasai
潔 河西
Fumiyasu Sato
文康 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kissei Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kissei Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】メイラード反応阻害作用を有する新規な4−ア
ミノメチル−3−ヒドロキシピリジン誘導体を提供す
る。 【解決手段】 【化1】 〔Aは−(CH−E−R(Eはアルキレン基又
は単結合、RはH、アリール基、アルコキシカルボニ
ル基等)又は−CH(OH)−R(Rはアルキル
基、アリール基等)、R〜RはH又はアルキル基〕
の化合物及び塩。例えば 【化2】 の化合物を二酸化マンガンで酸化後、ヒドロキシルアミ
ンでオキシム化し、常法に従い還元することにより製造
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品として有用
な4−アミノメチル−3−ヒドロキシピリジン誘導体お
よびそれらの薬理学的に許容される塩に関するものであ
る。
【0002】さらに詳しく述べれば、本発明はメイラー
ド反応阻害活性を有しており、メイラード反応に関連す
る疾患の予防および治療剤として、また化粧品および食
品の添加物としても有用な、一般式
【0003】
【化3】
【0004】〔式中のAは、一般式
【0005】−(CH−E−R
【0006】(式中のEは低級アルキレン基または単結
合であり、Rは水素原子、アリール基、低級アルコキ
シカルボニル基、カルバモイル基、モノまたはジ低級ア
ルキル置換カルバモイル基である)で表される基また
は、一般式
【0007】−CH(OH)−R
【0008】(式中のRは高級アルキル基、アリール
基またはアルアルキル基である)で表される基であり、
、RおよびRは同じでも異なっていてもよく、
それぞれ水素原子または低級アルキル基である〕で表さ
れる4−アミノメチル−3−ヒドロキシピリジン誘導体
およびそれらの薬理学的に許容される塩並びにそれらを
有効成分として含有するメイラード反応阻害剤に関する
ものである。
【0009】
【従来の技術】食品化学の分野では、食品中でグルコー
ス等の還元糖がアミン化合物と反応し、褐色色素が生成
することが観察されている。一方、近年、生体内におい
ても同様の反応が生起していることが確認され、糖尿病
性合併症や動脈硬化症などの疾患の発症要因の一つとし
て強く関与していると考えられて注目を浴びている。
【0010】上記の反応はメイラード反応と呼ばれてお
り、生体内のメイラード反応は、グルコース、フルクト
ースおよびペントース等の還元糖、それらのリン酸エス
テルあるいはアスコルビン酸等のカルボニル化合物が生
体内蛋白質の遊離アミノ基と非酵素的に反応してシッフ
塩基が形成され、これが化学転移によりアマドリ転移生
成物に変換される前記段階と、続く酸化、脱水、重合、
開裂等の反応により、蛋白が分子間および分子内架橋形
成を伴い変性し、褐色を呈し難溶性でプロテアーゼによ
る分解が困難である後期反応生成物(AGE:Adva
nced Glycation End Produc
ts)に至る後期段階からなる一連の反応により進行す
る。
【0011】当該メイラード反応の過程で生成するAG
Eおよびその前駆生成物の生成量は、糖と蛋白の濃度お
よび反応時間に相関して増加する。従って、糖尿病のよ
うな高血糖状態の持続、糖に暴露される期間が長い加齢
により、または蛋白質の半減期が長い組織にある生体内
の蛋白質、クリアランスが低下するような腎臓疾患の患
者等の血液や組織中の蛋白質ではメイラード反応を受け
やすいことが知られている。
【0012】これらのことより、メイラード反応を受け
る生体内の蛋白質としては、眼球レンズクリスタリン、
血清アルブミン、皮膚や血管壁等の結合組織のコラーゲ
ンやエラスチン、神経ミエリン蛋白質、ヘモグロビン、
腎臓の糸球体基底膜等の多くの蛋白質があり、メイラー
ド反応は、これらの蛋白の変性、異常または機能低下に
より引き起こされる網膜症、腎症、心臓血管系障害、神
経障害や白内障等の糖尿病性合併症や動脈硬化症あるい
は老化に起因する疾患の発症原因の一つと考えられてい
る。そのため、これらの疾患の予防および治療に向け
て、メイラード反応を阻害する新規な化合物を見出すべ
く開発研究が試みられている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
のメイラード反応阻害作用を有する化合物とは化学構造
的に異なる化合物を提供することである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、一般式
【0015】
【化4】
【0016】〔式中のAは、一般式
【0017】−(CH−E−R
【0018】(式中のEは低級アルキレン基または単結
合であり、Rは水素原子、アリール基、低級アルコキ
シカルボニル基、カルバモイル基、モノまたはジ低級ア
ルキル置換カルバモイル基である)で表される基また
は、一般式
【0019】−CH(OH)−R
【0020】(式中のRは高級アルキル基、アリール
基またはアルアルキル基である)で表される基であり、
、RおよびRは同じでも異なっていてもよく、
それぞれ水素原子または低級アルキル基である〕で表さ
れる4−アミノメチル−3−ヒドロキシピリジン誘導体
およびそれらの薬理学的に許容される塩並びにそれらを
有効成分として含有するメイラード反応阻害剤に関する
ものである。
【0021】ここで、本発明において、低級アルキル基
とはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、イソプロピル基、イソブチル基等の炭素数1〜
6の直鎖状または枝分かれ状のアルキル基をいい、高級
アルキル基とはヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デ
シル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テ
トラデシル基、ペンタデシル基等の炭素数7〜15の直
鎖状または枝分かれ状のアルキル基をいい、低級アルキ
レン基とはメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、
テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン
基等の炭素数1〜6の直鎖状または枝分かれ状のアルキ
レン基をいい、アリール基とはフェニル基、ナフチル基
等の芳香族炭化水素基をいい、アルアルキル基とは前記
アリール基を有する前記低級アルキル基をいい、低級ア
ルコキシカルボニル基とはメトキシカルボニル基、エト
キシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシ
カルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、イソブト
キシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等
の炭素数2〜7の直鎖状または枝分かれ状のアルコキシ
カルボニル基をいい、モノまたはジ低級アルキル置換カ
ルバモイル基とは前記低級アルキル基で1つまたは2つ
置換されたカルバモイル基をいう。
【0022】本発明の前記一般式(I)で表される4−
アミノメチル−3−ヒドロキシピリジン誘導体は、以下
のようにして製造することができる。
【0023】例えば、本発明の前記一般式(I)で表さ
れる化合物のうち、一般式
【0024】
【化5】
【0025】(式中のE、R、R、RおよびR
は前記と同じ意味をもつ)で表される化合物は、一般式
【0026】
【化6】
【0027】(式中のE、R、R、RおよびR
は前記と同じ意味をもつ)で表される化合物のベンジル
位の水酸基を、二酸化マンガン等の酸化剤を用いて酸化
し、カルボニル化合物を得た後、ヒドロキシルアミンと
反応させ、オキシム化合物を得、次にオキシム基を常法
に従い還元することにより製造することができる。
【0028】また、本発明の前記一般式(I)で表され
る化合物のうち、一般式
【0029】
【化7】
【0030】(式中のR、R、RおよびRは前
記と同じ意味をもつ)で表される化合物は、一般式
【0031】
【化8】
【0032】(式中のRは保護基を有するアミノ基で
あり、R、RおよびRは前記と同じ意味をもつ)
で表されるアルデヒド化合物と、一般式
【0033】X−Mg−R (IV)
【0034】(式中のXはハロゲン原子であり、R
前記と同じ意味をもつ)で表されるGrignard試
薬等の有機金属試薬を反応させた後、保護基を除去する
ことにより製造することができる。
【0035】前記製造方法において出発原料として用い
られる一般式(II)で表される化合物は、一般式
【0036】
【化9】
【0037】(式中のRおよびRは一緒になってア
セトナイド等の水酸基の保護基を形成しており、R
およびRは前記と同じ意味をもつ)で表されるア
ルデヒド化合物を、一般式
【0038】X−CH−E−R (VI)
【0039】(式中のRは水素原子、アリール基また
は低級アルコキシカルボニル基であり、EおよびXは前
記と同じ意味をもつ)で表される化合物およびトリフェ
ニルホスフィンより調製されるWittig試薬と反応
させ、得られたオレフィン化合物を常法に従い還元し、
一般式
【0040】
【化10】
【0041】(式中のE、R、R、R、R、R
およびRは前記と同じ意味をもつ)で表される化合
物を得、所望により常法に従いエステル基をアミド化し
た後、水酸基の保護基を除去することにより製造するこ
とができる。
【0042】また、前記製造方法において出発原料とし
て用いられる前記一般式(II)で表される化合物のう
ち、一般式
【0043】
【化11】
【0044】(式中のR10は低級アルコキシカルボニ
ル基、カルバモイル基、モノまたはジ低級アルキル置換
カルバモイル基であり、R、RおよびRは前記と
同じ意味をもつ)で表される化合物は、前記一般式
(V)で表されるアルデヒド化合物と、一般式
【0045】
【化12】
【0046】(式中のR11は低級アルキル基である)
で表されるマロン酸モノエステルを塩基の存在下に反応
させ、得られた、一般式
【0047】
【化13】
【0048】(式中のR、R、R、R、R
よびR11は前記と同じ意味をもつ)で表されるオレフ
ィン化合物を、常法に従い還元し、所望により常法に従
いエステル基をアミド化した後、水酸基の保護基を除去
することにより製造することもできる。
【0049】前記製造方法において出発原料として用い
られる一般式(III)および(V)で表されるアルデ
ヒド化合物は、一般式
【0050】
【化14】
【0051】(式中のR12はアミノ基または水酸基で
あり、R1、およびRは前記と同じ意味をもつ)
で表されるピリジン誘導体のピリジン環の4位のアミノ
基または水酸基を適当な保護基で保護した後、ベンジル
位の水酸基を二酸化マンガン等の酸化剤を用いて酸化す
ることによりそれぞれ製造することができる。
【0052】前記製造方法において用いられる一般式
(X)で表される化合物は市販の試薬を購入するか、文
献記載の方法、それらと類似の方法、それらの組み合わ
せおよび慣用の合成手段を用いることにより製造するこ
とができる(J.Am.Chem.Soc.,61巻,
1245〜1247ページ(1939年)、J.Am.
Chem.Soc.,66巻,2088〜2092ペー
ジ(1944年)、J.Org.Chem.,27巻,
2705〜2706ページ(1962年)等)。
【0053】本発明の前記一般式(I)で表される4−
アミノメチル−3−ヒドロキシピリジン誘導体は、常法
により薬理学的に許容される塩とすることができる。こ
のような塩としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素
酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸との酸付加塩、ギ
酸、酢酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p
−トルエンスルホン酸、プロピオン酸、クエン酸、コハ
ク酸、酒石酸、フマル酸、酪酸、シュウ酸、マロン酸、
マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、炭酸、アスパラギン酸、
グルタミン酸等の有機酸との酸付加塩、ナトリウム塩、
カリウム塩等の無機塩基との塩を挙げることができる。
【0054】本発明の前記一般式(I)で表される化合
物としては、水、エタノール等の医薬品として許容され
る溶媒との溶媒和物も含まれる。
【0055】本発明の前記一般式(I)で表される化合
物は、その置換基の種類によっては1個以上の不斉炭素
原子を有し、各不斉炭素においてR配置およびS配置の
2つの光学異性が存在するが、本発明においてはいずれ
の異性体を使用してもよく、それらの異性体の混合物で
あっても構わない。
【0056】本発明の前記一般式(I)で表される化合
物において、Rは水素原子である化合物が好ましい。
【0057】本発明の前記一般式(I)で表される化合
物は、リゾチームとフルクトースを用いたin vit
roのメイラード反応阻害活性試験において、メイラー
ド反応阻害活性を有する物質として知られているアミノ
グアニジンの活性と比較してリゾチームの二量化におい
て、それ以上の非常に優れた阻害活性を示した。
【0058】このように、本発明の前記一般式(I)で
表される化合物およびその薬理学的に許容される塩は優
れたメイラード反応阻害活性を有するものであり、メイ
ラード反応が関与する疾患の予防および治療剤等の医薬
品として有用な化合物である。
【0059】本発明の前記一般式(I)で表される化合
物およびその薬理学的に許容される塩は、優れたメイラ
ード反応阻害活性を有しており、メイラード反応が関与
している疾患に対して有用である。このような疾患とし
ては、冠動脈性疾患、末梢循環障害、脳血管障害、糖尿
病性神経症、腎症、動脈硬化症、関節硬化症、白内障、
網膜症、凝固障害症、糖尿病性骨減少症等の糖尿病性合
併症、アテローム性動脈硬化症、糸球体腎炎、老人性白
内障、骨関節症、関節周囲硬直症、関節硬化症、老人性
骨粗鬆症等の老化によって引き起こされると考えられて
いる疾患等を挙げることができ、当該疾患の予防および
治療剤として非常に有用である。また、周知の通り、蛋
白質やアミノ酸を含有する化粧品、食品においてもメイ
ラード反応が進行し、蛋白質やアミノ酸の劣化が起こる
ため、化粧品や食品においても当該メイラード反応を阻
害する化合物として有用である。
【0060】本発明の前記一般式(I)で表される化合
物およびその薬理学的に許容される塩を実際の治療に用
いる場合、適当な医薬品製剤、例えば、錠剤、散剤、細
粒剤、顆粒剤、カプセル剤、液剤、注射剤、外用剤、点
眼剤等の製剤として経口的または非経口的に投与され
る。これらの医薬品製剤は一般の調剤において行われる
製剤学的方法により、通常用いられている製剤用の担体
や賦形剤、その他の添加剤を用いることにより、調製す
ることができる。
【0061】崩壊剤としては、カルメロースカルシウ
ム、カルメロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロ
ース、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカ
ルメロースナトリウム、トラガント、澱粉若しくは澱粉
誘導体である小麦澱粉、米澱粉、トウモロコシ澱粉、馬
鈴薯澱粉、α化澱粉、部分α化澱粉、デキストリン、プ
ルラン、ヒドロキシプロピルスターチ等を使用すること
ができるが、これらは崩壊剤として限定されるものでは
なく賦形剤として使用することもできる。
【0062】結合剤としては、ヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアル
コール、ポビドン、澱粉若しくは澱粉誘導体である小麦
澱粉、米澱粉、トウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉、α化澱
粉、部分α化澱粉、デキストリン、プルラン、ヒドロキ
シプロピルスターチ等を使用することができる。
【0063】滑沢剤としては、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タル
ク、セタノール、ステアリン酸ポリオキシル40、ロイ
シン、ラブリワックス、ラウリル硫酸ナトリウム、パラ
フィン、ポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステル
および脂肪酸エステル等を使用することができるが、こ
れらは滑沢剤として限定されるものではなく賦形剤とし
て使用することもできる。
【0064】錠剤については、乳糖、ショ糖、ゼラチ
ン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、ポリビニルアセタールジエチルア
ミノアセテート、メタアクリル酸コポリマーまたはヒド
ロキシプロピルメチルセルロースフタレート等のフィル
ムで皮膜してもよい。
【0065】液剤については、希釈剤としては、例え
ば、精製水、ポリオール、ショ糖、転化糖、ブドウ糖等
を使用することができる。また、希釈剤の他に、所望に
応じ、溶解補助剤、湿潤剤、懸濁剤、甘味剤、風味剤、
芳香剤、防腐剤等を添加してもよい。
【0066】注射剤については、希釈剤としては、例え
ば、蒸留水、生理食塩水、アルコール、グリセロール、
ポリオール、植物油等を使用することができる。また、
希釈剤の他に所望に応じ緩衝剤、等張化剤、防腐剤、湿
潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、溶解補助剤等を添加
してもよい。
【0067】点眼剤としては、所望に応じ、緩衝剤、等
張化剤、安定化剤、保存剤、酸化防止剤、粘稠剤、防腐
剤、溶解補助剤等を添加してもよい。
【0068】坐剤の担体としては、脂質、ロウ、半固形
または液状のポリオール、天然油または硬化油等を使用
することができる。また、他に分散剤、分散補助剤、吸
収促進剤等を添加してもよい。
【0069】その投与量は対象となる患者の年齢、性
別、体重、症状の度合いにより適宜決定されるが、経口
投与の場合、概ね成人1日当たり1〜1000mg、非
経口投与の場合、概ね成人で1日当たり0.1〜100
mgの範囲内で、一回または数回に分けて投与される。
【0070】本発明の前記一般式(I)で表される化合
物を点眼剤として使用する場合、0.05W/V%〜5
W/V%の範囲で配合して常法により調製することがで
き、その投与回数は患者の症状の度合い等により適宜決
定される。
【0071】また、本発明の前記一般式(I)で表され
る化合物を外用剤または化粧品として使用する場合、製
品に対して本発明の化合物の含有量が0.05〜10重
量分となるように配合し、通常用いられる外用基剤また
は化粧品基剤を用いて常法により調製することにより製
造することができる。さらに、本発明の化合物は食品添
加物として使用することもできる。
【0072】
【実施例】本発明の内容を以下の参考例および実施例で
さらに詳細に説明するが、本発明はその内容に限定され
るものではない。
【0073】参考例1 5−ヒドロキシメチル−2,2,8−トリメチル−4H
−1,3−ジオキシノ〔4,5−c〕ピリジン 塩酸ピリドキシン38.0gのアセトン425ml溶液
に2,2−ジメトキシプロパン305mlおよびp−ト
ルエンスルホン酸121.6gを加え、室温で17時間
反応させた。反応液を炭酸ナトリウムで弱塩基性にし
て、約1/2量まで減圧濃縮した後、水を加えクロロホ
ルムで抽出した。有機層を2規定水酸化ナトリウム水溶
液および水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、得られた油状の
残留物にヘキサンを加え結晶化し、5−ヒドロキシメチ
ル−2,2,8−トリメチル−4H−1,3−ジオキシ
ノ〔4,5−c〕ピリジン30.3gを得た。
【0074】白色固体 H−NMR(CDCl,400MHz)δppm:
1.56(6H,s),1.75(1H,t,J=5.
4Hz),2.41(3H,s),4.59(2H,
d,J=5.4Hz),4.94(2H,s),7.9
4(1H,s)
【0075】参考例2 5−ホルミル−2,2,8−トリメチル−4H−1,3
−ジオキシノ〔4,5−c〕ピリジン 5−ヒドロキシメチル−2,2,8−トリメチル−4H
−1,3−ジオキシノ〔4,5−c〕ピリジン2.0g
の塩化メチレン60ml溶液に二酸化マンガン9.97
gを加え35分間加熱還流した。室温まで冷却した後、
反応混合物をセライトろ過した後、ろ液を減圧下で濃縮
し、5−ホルミル−2,2,8−トリメチル−4H−
1,3−ジオキシノ〔4,5−c〕ピリジン1.90g
を得た。
【0076】白色固体 H−NMR(CDCl,400MHz)δppm:
1.56(6H,s),2.51(3H,s),5.1
8(2H,s),8.47(1H,s),10.04
(1H,s)
【0077】参考例3 5−(4−フェニル−1−ブテニル)−2,2,8−ト
リメチル−4H−1,3−ジオキシノ〔4,5−c〕ピ
リジン 5−ホルミル−2,2,8−トリメチル−4H−1,3
−ジオキシノ〔4,5−c〕ピリジン1.1gのテトラ
ヒドロフラン20ml懸濁液に氷冷下、カリウムter
t−ブトキシド290mgを加え10分間撹拌した。次
いで室温で40分間撹拌した後、3−フェニルプロピル
トリフェニルホスホニウムブロミド500mgを加え、
室温で3時間撹拌した。反応混合物に水を加え酢酸エチ
ルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。残留物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン/
酢酸エチル=3/1)にて精製し、Z体:E体=4:1
の混合物の5−(4−フェニル−1−ブテニル)−2,
2,8−トリメチル−4H−1,3−ジオキシノ〔4,
5−c〕ピリジン600mgを得た。
【0078】Z体 H−NMR(CDCl,400MHz)δppm:
1.53(6H,s),2.40(3H,s),2.5
1(2H,q,J=7.3Hz),2.72(2H,
t,J=7.3Hz),4.56(2H,s),5.8
4(1H,dt,J=11.4Hz,7.3Hz),
6.09(1H,brd,J=11.4Hz),7.1
1(2H,d,J=7.3Hz),7.17(1H,
t,J=7.3Hz),7.25(2H,t,J=7.
3Hz),7.83(1H,s)
【0079】E体 H−NMR(CDCl,400MHz)δppm:
1.53(6H,s),2.38(3H,s),2.5
3(2H,m),2.80(1H,t,J=7.3H
z),4.71(2H,s),6.08−6.18(2
H,m),7.15−7.34(5H,m),8.05
(1H,s)
【0080】参考例4 5−(4−フェニルブチル)−2,2,8−トリメチル
−4H−1,3−ジオキシノ〔4,5−c〕ピリジン 5−(4−フェニル−1−ブテニル)−2,2,8−ト
リメチル−4H−1,3−ジオキシノ〔4,5−c〕ピ
リジン600mgのメタノール溶液に10%パラジウム
−炭素粉末200mgを加え室温水素雰囲気下で90分
間撹拌した。触媒をろ去した後、ろ液を減圧下で濃縮
し、5−(4−フェニルブチル)−2,2,8−トリメ
チル−4H−1,3−ジオキシノ〔4,5−c〕ピリジ
ン400mgを得た。
【0081】白色固体 H−NMR(CDCl,400MHz)δppm:
1.53(6H,s),1.53−1.85(4H,
m),2.41(3H,s),2.44(2H,t,J
=7.5Hz),2.64(2H,t,J=7.5H
z),4.75(2H,s),7.14−7.19(3
H,m),7.29(2H,t,J=7.3Hz),
7.86(1H,s)
【0082】参考例5 3−ヒドロキシ−4−ヒドロキシメチル−2−メチル−
5−(4−フェニルブチル)ピリジン 5−(4−フェニルブチル)−2,2,8−トリメチル
−4H−1,3−ジオキシノ〔4,5−c〕ピリジン4
00mgのメタノール10ml溶液に、2規定塩酸10
mlを加え80℃で2時間撹拌した。反応液を減圧下で
濃縮し、飽和重曹水を加えて液性を弱塩基性にして酢酸
エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を留去
し、3−ヒドロキシ−4−ヒドロキシメチル−2−メチ
ル−5−(4−フェニルブチル)ピリジン210mgを
得た。
【0083】白色固体 H−NMR(CDCl,400MHz)δppm:
1.47(2H,qui,J=7.5Hz),1.63
(2H,qui,J=7.5Hz),2.39(3H,
s),2.46(2H,t,J=7.5Hz),2.5
9(2H,t,J=7.5Hz),4.92(2H,
s),7.10−7.30(5H,m),7.67(1
H,s)
【0084】参考例6 3−ヒドロキシ−2−メチル−5−(4−フェニルブチ
ル)ピリジン−4−カルバルデヒド 3−ヒドロキシ−4−ヒドロキシメチル−2−メチル−
5−(4−フェニルブチル)ピリジン200mgの塩化
メチレン20ml溶液に二酸化マンガン200mgを加
え30分間加熱還流し、更に二酸化マンガン300mg
を加え30分間加熱還流した。反応混合物をセライトろ
過し、ろ液を減圧下で濃縮し、3−ヒドロキシ−2−メ
チル−5−(4−フェニルブチル)ピリジン−4−カル
バルデヒド190mgを得た。
【0085】淡黄色オイル H−NMR(CDCl,400MHz)δppm:
1.63−1.80(4H,m),2.50(3H,
s),2.65(2H,t,J=7.4Hz),2.9
0(2H,t,J=7.4Hz),7.20−7.34
(5H,m),7.96(1H,s),10.30(1
H,s),11.39(1H,s)
【0086】参考例7 3−ヒドロキシ−2−メチル−5−(4−フェニルブチ
ル)ピリジン−4−カルバルデヒド オキシム 3−ヒドロキシ−2−メチル−5−(4−フェニルブチ
ル)ピリジン−4−カルバルデヒド185mgのメタノ
ール/水(5/1)6ml溶液に、酢酸ナトリウム17
3mgおよび塩酸ヒドロキシルアミン118mgを加
え、室温で20分間撹拌した。析出物をろ取した後、
水、メタノール/水(2/1)溶液で順次洗浄し、3−
ヒドロキシ−2−メチル−5−(4−フェニルブチル)
ピリジン−4−カルバルデヒド オキシム160mgを
得た。
【0087】白色固体 H−NMR(CDCl+CDOD,400MH
z)δppm:1.54−1.78(4H,m),2.
46(3H,s),2.62−2.73(4H,m),
7.15−7.30(5H,m),7.79(1H,
s),8.42(1H,s)
【0088】実施例1 4−アミノメチル−3−ヒドロキシ−2−メチル−5−
(4−フェニルブチル)ピリジン 3−ヒドロキシ−2−メチル−5−(4−フェニルブチ
ル)ピリジン−4−カルバルデヒド オキシム65mg
の酢酸3ml溶液に、亜鉛粉末200mgを加え室温で
30分間撹拌した。反応混合物をセライトろ過し、ろ液
を減圧濃縮した。残留物に水を加え、炭酸水素ナトリウ
ムで中和した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水
硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶
媒:クロロホルム/メタノール=20/1)にて精製
し、4−アミノメチル−3−ヒドロキシ−2−メチル−
5−(4−フェニルブチル)ピリジン40mgを得た。
【0089】白色固体 H−NMR(CDCl,400MHz)δppm:
1.49(2H,qui,J=7.4Hz),1.66
(2H,qui,J=7.4Hz),2.42(3H,
s),2.52(2H,t,J=7.4Hz),2.6
2(2H,t,J=7.4Hz),4.08(2H,
s),7.12−7.32,(5H,m),7.78
(1H,s)
【0090】参考例8 (E)−5−(2−エトキシカルボニルエテニル)−
2,2,8−トリメチル−4H−1,3−ジオキシノ
〔4,5−c〕ピリジン マロン酸モノエチルエステル・カリウム塩7.76gお
よびピペリジン0.36mlのピリジン30ml懸濁液
に濃硫酸1.22ml、次いで5−ホルミル−2,2,
8−トリメチル−4H−1,3−ジオキシノ〔4,5−
c〕ピリジン1.89gを加え、120℃で1時間撹拌
した。室温まで冷却した後、反応溶液を塩化メチレンに
溶解し、飽和重曹水および飽和食塩水で順次洗浄した。
無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下で留
去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1)
にて精製し、(E)−5−(2−エトキシカルボニルエ
テニル)−2,2,8−トリメチル−4H−1,3−ジ
オキシノ〔4,5−c〕ピリジン1.92gを得た。
【0091】白色固体 H−NMR(CDCl,270MHz)δppm:
1.34(3H,t,J=7Hz),1.56(6H,
s),2.43(3H,s),4.28(2H,q,J
=7Hz),4.92(2H,s),6.36(1H,
d,J=16Hz),7.53(1H,d,J=16H
z),8.26(1H,s)
【0092】参考例9 5−(2−エトキシカルボニルエチル)−2,2,8−
トリメチル−4H−1,3−ジオキシノ〔4,5−c〕
ピリジン 5−(2−エトキシカルボニルエテニル)−2,2,8
−トリメチル−4H−1,3−ジオキシノ〔4,5−
c〕ピリジン1.92gのエタノール35ml溶液に2
規定塩酸3.46mlおよび10%パラジウム−炭素粉
末200mgを加え、室温水素雰囲気下で3時間撹拌し
た。触媒をろ去し、ろ液を減圧濃縮した。残留物を塩化
メチレンに溶解し、飽和重曹水および飽和食塩水で順次
洗浄した。塩化メチレン溶液を無水硫酸マグネシウムで
乾燥した後、溶媒を減圧下で留去し、5−(2−エトキ
シカルボニルエチル)−2,2,8−トリメチル−4H
−1,3−ジオキシノ〔4,5−c〕ピリジン2.17
gを得た。
【0093】無色オイル H−NMR(CDCl,400MHz)δppm:
1.24(3H,t,J=7.1Hz),1.54(6
H,s),2.38(3H,s),2.59(2H,
t,J=7.5Hz),2.76(2H,t,J=7.
5Hz),4.13(2H,q,J=7.1Hz),
4.83(2H,s),7.88(1H,s)
【0094】参考例10 5−(2−エトキシカルボニルエチル)−3−ヒドロキ
シ−4−ヒドロキシメチル−2−メチルピリジン 5−(2−エトキシカルボニルエチル)−2,2,8−
トリメチル−4H−1,3−ジオキシノ〔4,5−c〕
ピリジン2.17gのギ酸/水(1/1)40ml溶液
を50℃で一晩撹拌した。放冷後、反応混合物に酢酸エ
チルを加え、2規定水酸化ナトリウム水溶液を加えて液
性をpH7として抽出した。有機層を無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後、溶媒を減圧下で留去し、5−(2−
エトキシカルボニルエチル)−3−ヒドロキシ−4−ヒ
ドロキシメチル−2−メチルピリジン748mgを得
た。
【0095】白色固体 H−NMR(CDCl,400MHz)δppm:
1.23(3H,t,J=7.2Hz),2.42(3
H,s),2.51(2H,t,J=7.5Hz),
2.81(2H,t,J=7.5Hz),4.10(2
H,q,J=7.2Hz),4.99(2H,s),
7.76(1H,s)
【0096】参考例11 5−(2−エトキシカルボニルエチル)−3−ヒドロキ
シ−2−メチルピリジン−4−カルバルデヒド 5−(2−エトキシカルボニルエチル)−3−ヒドロキ
シ−4−ヒドロキシメチル−2−メチルピリジン740
mgの塩化メチレン40ml溶液に二酸化マンガン3.
2gを加え、室温で2時間次いで35℃で30分間撹拌
した。不溶物をセライトろ過して除き、ろ液を減圧濃縮
し、5−(2−エトキシカルボニルエチル)−3−ヒド
ロキシ−2−メチルピリジン−4−カルバルデヒド60
7mgを得た。
【0097】茶色固体 H−NMR(CDCl,400MHz)δppm:
1.24(3H,t,J=7.1Hz),2.51(3
H,s),2.68(2H,t,J=7.5Hz),
3.25(2H,t,J=7.5Hz),4.13(2
H,q,J=7.1Hz),8.02(1H,s),1
0.5(1H,s),11.5(1H,s)
【0098】参考例12 5−(2−エトキシカルボニルエチル)−3−ヒドロキ
シ−2−メチルピリジン−4−カルバルデヒド オキシ
ム 5−(2−エトキシカルボニルエチル)−3−ヒドロキ
シ−2−メチルピリジン−4−カルバルデヒド607m
gの水/メタノール(3/1)12ml溶液に酢酸ナト
リウム630mgおよび塩酸ヒドロキシルアミン427
mgを加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に水を
加え、氷冷下で析出物をろ取し、5−(2−エトキシカ
ルボニルエチル)−3−ヒドロキシ−2−メチルピリジ
ン−4−カルバルデヒドオキシム555mgを得た。
【0099】灰白色固体 H−NMR(DMSO−d,400MHz)δpp
m:1.14(3H,t,J=7.1Hz),2.35
(3H,s),2.54(2H,t,J=7.5H
z),2.97(2H,t,J=7.5Hz),4.0
3(2H,q,J=7.1Hz),7.86(1H,
s),8.55(1H,s),10.6(1H,s),
12.1(1H,s)
【0100】実施例2 4−アミノメチル−5−(2−エトキシカルボニルエチ
ル)−3−ヒドロキシ−2−メチルピリジン・二塩酸塩 5−(2−エトキシカルボニルエチル)−3−ヒドロキ
シ−2−メチルピリジン−4−カルバルデヒド オキシ
ム10mgの酢酸0.5ml溶液に10%パラジウム−
炭素粉末3mgを加え、室温3.8気圧の水素雰囲気下
で1時間撹拌した。触媒をろ去した後、塩化水素−2−
プロパノール溶液を加え溶媒を減圧留去し、4−アミノ
メチル−5−(2−エトキシカルボニルエチル)−3−
ヒドロキシ−2−メチルピリジン・二塩酸塩12mgを
得た。
【0101】白色アモルファス H−NMR(DMSO−d,400MHz)δpp
m:1.18(3H,t,J=7.1Hz),2.63
(3H,s),2.70(2H,t,J=7.6H
z),3.06(2H,t,J=7.6Hz),4.0
7(2H,q,J=7.1Hz),4.15(1H,b
r s),8.21(1H,s),8.35−8.45
(3H,br)
【0102】参考例13 5−(2−カルバモイルエチル)−2,2,8−トリメ
チル−4H−1,3−ジオキシノ〔4,5−c〕ピリジ
ン 5−(2−エトキシカルボニルエチル)−2,2,8−
トリメチル−4H−1,3−ジオキシノ〔4,5−c〕
ピリジン1.0gおよび塩化アンモニウム77mgを3
0%アンモニア水/ジオキサン(1/1)20mlに加
え、封管中100℃で12時間加熱撹拌した。溶媒を減
圧留去し、飽和重曹水を加えクロロホルムで抽出した。
有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で
溶媒を留去し、5−(2−カルバモイルエチル)−2,
2,8−トリメチル−4H−1,3−ジオキシノ〔4,
5−c〕ピリジン422mgを得た。
【0103】白色固体 H−NMR(CDCl,400MHz)δppm:
1.54(6H,s),2.38(3H,s),2.4
5−2.55(2H,m),2.75−2.85(2
H,m),4.85(2H,s),5.20−5.45
(2H,m),7.88(1H,s)
【0104】実施例3 4−アミノメチル−5−(2−カルバモイルエチル)−
3−ヒドロキシ−2−メチルピリジン・二塩酸塩 5−(2−カルバモイルエチル)−2,2,8−トリメ
チル−4H−1,3−ジオキシノ〔4,5−c〕ピリジ
ンを用いて、参考例10から参考例12および実施例2
の方法に準じて、4−アミノメチル−5−(2−カルバ
モイルエチル)−3−ヒドロキシ−2−メチルピリジン
・二塩酸塩を合成した。
【0105】淡黄色固体 H−NMR(DMSO−d,400MHz)δpp
m:2.40−2.55(2H,m),2.56(3
H,s),2.90−3.00(2H,m),4.16
(2H,br s),6.95(1H,br s),
7.47(1H,br s),8.12(1H,br
s),8.20−8.40(3H,br)
【0106】参考例14 N−(tert−ブトキシカルボニル)ピリドキサミン ピリドキサミン・二塩酸塩・一水和物6.8gのテトラ
ヒドロフラン/水(1/1)600ml懸濁液に1規定
水酸化ナトリウム水溶液58mlを加え、炭酸ジ−te
rt−ブチル6.1gのテトラヒドロフラン100ml
溶液をゆっくり滴下した。室温で3時間撹拌した後、反
応溶液を約1/3量まで減圧留去した。この溶液の液性
を10%クエン酸水溶液を加えて弱酸性とし、次いで炭
酸水素ナトリウムを加えてアルカリ性にした。この混合
物を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和重曹水で洗浄し
た後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留
去し、析出した結晶をろ取した後、ヘキサンで洗浄し、
N−(tert−ブトキシカルボニル)ピリドキサミン
5.5gを得た。
【0107】白色粉末 H−NMR(CDCl,400MHz)δppm:
1.4(9H,s),2.5(3H,s),4.2(2
H,d,J=6.8Hz),4.7(2H,s),5.
6−5.7(1H,br),7.7(1H,s),9.
4−9.6(1H,br)
【0108】参考例15 4−tert−ブトキシカルボニルアミノメチル−3−
ヒドロキシ−2−メチルピリジン−5−カルバルデヒド N−(tert−ブトキシカルボニル)ピリドキサミン
1.4gの塩化メチレン60ml溶液に二酸化マンガン
11gを加え室温で3時間撹拌した。不溶物をセライト
ろ過して除き、ろ液を減圧下で留去した。残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチ
レン/メタノール=20/1)にて精製し、4−ter
t−ブトキシカルボニルアミノメチル−3−ヒドロキシ
−2−メチルピリジン−5−カルバルデヒド0.4gを
得た。
【0109】白色固体 H−NMR(CDCl,400MHz)δppm:
1.4(9H,s),2.6(3H,s),4.4(2
H,d,J=6.8Hz),5.5−5.9(1H,
m),8.4(1H,s),10.0(1H,br
s),10.0(1H,s)
【0110】参考例16 4−tert−ブトキシカルボニルアミノメチル−3−
ヒドロキシ−5−(α−ヒドロキシベンジル)−2−メ
チルピリジン 4−tert−ブトキシカルボニルアミノメチル−3−
ヒドロキシ−2−メチルピリジン−5−カルバルデヒド
0.10gのテトラヒドロフラン20ml溶液に窒素気
流下、0℃にてフェニルマグネシウムブロミド(2.0
Mテトラヒドロフラン溶液)1.2mlを加え、3時間
撹拌した。反応混合物に少量の水を加え、溶媒を減圧留
去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶出溶媒:塩化メチレン/メタノール=10/1)に
て精製し、4−tert−ブトキシカルボニルアミノメ
チル−3−ヒドロキシ−5−(α−ヒドロキシベンジ
ル)−2−メチルピリジン0.12gを得た。
【0111】白色固体 H−NMR(CDCl,400MHz)δppm:
1.4(9H,s),2.5(3H,s),4.0(1
H,dd,J=15.6,6.3Hz),4.2(1
H,dd,J=15.6,7.1Hz),4.8−5.
0(1H,m),5.9(1H,s),6.8−6.9
(1H,m),7.2−7.4(5H,m),7.8
(1H,s),9.7(1H,br)
【0112】実施例4 4−アミノメチル−3−ヒドロキシ−5−(α−ヒドロ
キシベンジル)−2−メチルピリジン・二塩酸塩 4−tert−ブトキシカルボニルアミノメチル−3−
ヒドロキシ−5−(α−ヒドロキシベンジル)−2−メ
チルピリジン0.12gに塩化水素−エタノール溶液を
加え室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮
し、残留物をジエチルエーテル−テトラヒドロフランに
より結晶化し、4−アミノメチル−3−ヒドロキシ−5
−(α−ヒドロキシベンジル)−2−メチルピリジン・
二塩酸塩0.12gを得た。
【0113】白色結晶 H−NMR(DMSO−d,400MHz)δpp
m:3.4(3H,s),4.3(2H,s),6.9
(1H,s),8.0−8.2(5H,m),8.8
(1H,s),9.2(3H,br s)
【0114】参考例17 4−tert−ブトキシカルボニルアミノメチル−3−
ヒドロキシ−2−メチル−5−(1−ヒドロキシデシ
ル)ピリジン 1−ブロモノナン2.1gおよびマグネシウム0.24
gからテトラヒドロフランを溶媒に用いて、常法に従っ
てノニルマグネシウムブロミドを調製した。このテトラ
ヒドロフラン溶液に0℃にてN−(tert−ブトキシ
カルボニル)ピリドキサミン0.54gを加えた。ゆっ
くりと室温に戻しながら1晩撹拌した後、反応混合物に
塩化アンモニウム水溶液を加え塩化メチレンで抽出し
た。この有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を留去した。残留物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢
酸エチル)にて精製し、4−tert−ブトキシカルボ
ニルアミノメチル−3−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロ
キシデシル)−2−メチルピリジン0.22gを得た。
【0115】白色固体 H−NMR(CDCl,400MHz)δppm:
0.9(3H,t,J=6.9Hz),1.2−1.4
(14H,m),1.6−1.9(2H,m),2.4
(3H,s),4.3(2H,s),4.9−5.0
(1H,m),7.9(1H,s)
【0116】実施例5 4−アミノメチル−3−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロ
キシデシル)−2−メチルピリジン・二塩酸塩 4−tert−ブトキシカルボニルアミノメチル−3−
ヒドロキシ−2−メチル−5−(1−ヒドロキシデシ
ル)ピリジン0.22gに塩化水素−エタノール溶液を
加え、室温で5時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、4−
アミノメチル−3−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ
デシル)−2−メチルピリジン・二塩酸塩0.19gを
得た。
【0117】白色固体 H−NMR(DMSO−d,400MHz)δpp
m:0.9(3H,t,J=6.8Hz),1.1−
1.5(15H,m),1.5−1.7(1H,m),
2.6(3H,s),4.1−4.3(2H,m),
4.8−5.0(1H,m),8.2(1H,s),
8.2−8.4(3H,br)
【0118】実施例6 メイラード反応阻害活性試験 リゾチーム、フルクトース並びに試験化合物をそれぞれ
10mg/ml、200mM、0.2または2mMにな
るよう0.5Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.4)
に溶解し、37℃で1週間インキュベーションした。
【0119】インキュベーションサンプルをSDS−P
AGEによって分離し、Coomassie Bril
liant Blue R−250で染色後、デンシト
メーターにて全蛋白に対する二量体の生成率を測定し
た。
【0120】試験化合物非存在下の二量体の生成率に対
する試験化合物存在下の二量体の生成率から試験化合物
の阻害活性を求めた。
【0121】
【表1】
【0122】処方例1 錠剤 主薬 100mg トウモロコシデンプン 50mg 乳糖 70mg ヒドロキシプロピルセルロース 7mg ステアリン酸マグネシウム 3mg (合計230mg)
【0123】処方例2 細粒剤 主薬 100mg マンニット 190mg トウモロコシデンプン 100mg ヒドロキシプロピルセルロース 10mg (合計400mg)
【0124】処方例3 カプセル剤 主薬 100mg 乳糖 18mg 結晶セルロース 35mg トウモロコシデンプン 25mg ステアリン酸マグネシウム 2mg (合計180mg)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢崎 敏和 長野県南安曇郡穂高町大字有明5944−95 (72)発明者 藤倉 秀紀 長野県松本市大字島内5000−3 サンライ フ犬飼 A202 (72)発明者 河西 潔 長野県南安曇郡穂高町大字柏原4509 キッ セイ第三青友寮 (72)発明者 佐藤 文康 長野県松本市筑摩2−12−3

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 〔式中のAは、一般式 −(CH−E−R (式中のEは低級アルキレン基または単結合であり、R
    は水素原子、アリール基、低級アルコキシカルボニル
    基、カルバモイル基、モノまたはジ低級アルキル置換カ
    ルバモイル基である)で表される基または、一般式 −CH(OH)−R (式中のRは高級アルキル基、アリール基またはアル
    アルキル基である)で表される基であり、R、R
    よびRは同じでも異なっていてもよく、それぞれ水素
    原子または低級アルキル基である〕で表される4−アミ
    ノメチル−3−ヒドロキシピリジン誘導体およびそれら
    の薬理学的に許容される塩。
  2. 【請求項2】一般式 【化2】 〔式中のAは、一般式 −(CH−E−R (式中のEは低級アルキレン基または単結合であり、R
    は水素原子、アリール基、低級アルコキシカルボニル
    基、カルバモイル基、モノまたはジ低級アルキル置換カ
    ルバモイル基である)で表される基または、一般式 −CH(OH)−R (式中のRは高級アルキル基、アリール基またはアル
    アルキル基である)で表される基であり、R、R
    よびRは同じでも異なっていてもよく、それぞれ水素
    原子または低級アルキル基である〕で表される4−アミ
    ノメチル−3−ヒドロキシピリジン誘導体またはそれら
    の薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するメ
    イラード反応阻害剤。
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