JPH10174797A - ドラム式回転処理装置 - Google Patents

ドラム式回転処理装置

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JPH10174797A
JPH10174797A JP8339260A JP33926096A JPH10174797A JP H10174797 A JPH10174797 A JP H10174797A JP 8339260 A JP8339260 A JP 8339260A JP 33926096 A JP33926096 A JP 33926096A JP H10174797 A JPH10174797 A JP H10174797A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 支持体に回転可能に支持され、被処理物を収
容するドラムを意図した振動レベルで高速回転に立ち上
げることができなかった。 【解決手段】 ドラム3内の被処理物全体が該ドラム3
の内面に張り付く直前の回転数N1を目標に該ドラム3
を加速し、所定時間t1後に前記回転数よりも高く共振
回転数よりも低い回転数N2を目標に加速し、所定時間
2後に前記アンバランス検知手段の出力が所定値α2
下の場合に、より高速の回転数に加速する手段を備えて
なるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣類等の布製品の
洗濯、脱水を行う(更に乾燥まで行う場合もある)ドラ
ム式洗濯機や単に乾燥のみを行うドラム式乾燥機等のド
ラム式回転処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、ドラム式洗濯機では、洗
濯時にはドラムを内部の被処理物が動く速度で低速回転
させ、脱水時にはドラムを被処理物がドラムの周壁内面
に張り付いて落ちない速度で高速回転させる制御が行わ
れているが、高速回転時にドラム内の被処理物が偏在し
ていると異常振動が発生するという問題があり、この問
題を解消するためにこれまでに多数の提案がなされてい
る。
【0003】例えば、特公昭50−16099号公報に
は、ドラムの水平方向の振幅を検出する検出装置を有
し、低速回転時にこの検出装置でドラムを含む水槽の振
幅を検出し、その振幅の大きさが規定値以下で、ドラム
の一周期(一回転)以上持続する場合にのみドラムを高
速回転に移行せしめるようにしたドラム式洗濯機が開示
されている。
【0004】また、特開昭64−40094号公報に
は、ドラムを50〜60rpmの低速回転で洗濯物をほ
ぐした後120〜200rpmへ移行させこの時の振動
値が予め設定された基準値よりも小さい場合に高速回転
へ移行せしめるようにしたドラム式洗濯機が開示されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記のような従来のド
ラム式洗濯機であれば、前者のものでは、低速回転時に
被処理物がドラム内で絶えず転動しており、ドラムの振
幅は安定することなく、一回転の間でも絶えず変化して
いるため、規定値以下の振幅の場合にドラムを高速回転
に立ち上げたとしても、そのままの状態でドラムが高速
回転に移行するか否かは不明であった。また、大きな異
常振動だけを防止するためにはそれなりの効果があった
が、より低振動化を図る場合には適用できなかった。
【0006】また、後者のものでは、50〜60rpm
で回転中に被処理物がドラムの周壁に付着したり剥離し
たりしながら転動しており、この状態で一気に120〜
200rpmへ移行すれば、被処理物はドラム周壁に様
々な状態で張り付くことになって、意図する低アンバラ
ンス状態にするのが難しかった。
【0007】なお、前記の問題はドラム式洗濯機に限ら
れるものではなく、単に乾燥のみを行うドラム式乾燥機
やその他のドラム式回転処理装置にも同様の問題があっ
た。
【0008】本発明は前記のような問題を解決するため
になされたもので、その目的は、ドラムを意図した振動
レベルで高速回転に立ち上げることができるようにした
ドラム式回転処理装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明ドラム式回転処理
装置は前記の目的を達成するためになされたもので、請
求項1記載の発明は、まず被処理物をドラムの内面に均
一に張り付かせるために、前記ドラム内の被処理物全体
が該ドラムの内面に張り付く直前の回転数、言い換える
とドラムの中心部の、より近く位置する被処理物の一部
のみが揺動できる回転数N1を目標に加速し、次に、よ
り高速の回転数に加速可能か否か判定するため、所定時
間t1後に前記回転数よりも高く共振回転数よりも低い
回転数N2を目標に加速する。そして所定時間t2後に前
記アンバランス検知手段の出力が所定値α2以下の場合
に、より高速の回転数に加速するようにしたものであ
る。
【0010】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、回転数N1を目標に加速し所定時間
1後に回転数N2を目標に加速する方式とは別に回転数
1を目標に加速し、更に回転数N2に加速するか否かの
判断は上記アンバランス検知手段の出力で行い、該アン
バランス検知手段の出力が所定値α1以下の時に回転数
2に加速する方式としたものである。
【0011】そして、請求項3記載の発明は、アンバラ
ンスが大きい場合の対応に関するもので、ドラム回転数
をN2を目標に加速した時、所定時間t3以内に前記アン
バランス検知手段の出力が所定値α2以下にならなけれ
ば、ドラムの回転を減速又は停止し、再び上記の加速動
作を行うものである。
【0012】そしてまた、請求項4記載の発明は、アン
バランスが大きい場合の対応に関するもので、請求項3
記載の発明とは別にドラムの回転を停止し、所定時間ド
ラムを反転させた後、再び正転で上記の加速動作を行う
ものである。
【0013】さらに、請求項5記載の発明は、ドラムを
高速回転例えば1,000rpmで回転させたときに、
回転処理装置の近くの床の振動加速度を経験的に許容で
きる1.2m/S2以下にするために、回転数N2におけ
るアンバランス量を規定し、そのアンバランスに相当す
る判定値を所定値α2以下とするものである。
【0014】さらにまた、請求項6記載の発明は、共振
回転数以上の高速へ加速する前に複数の目標回転数を設
け、アンバランス検知手段の出力が各回転数における各
所定値αn以下の場合に次の目標回転数へ加速させるも
のである。すなわち、回転数N1とN2の間に複数段の目
標回転数を設け、アンバランス検知手段の出力がそれぞ
れに対応した所定値αn以下の場合に、より高速の回転
数へ加速するようにしたものである。
【0015】また、請求項7記載の発明は、請求項4記
載の発明において、ドラムを反転させる回転数はN1
下とし、被処理物をドラム内で転動させることによって
強固な布からみをほぐせるようにしたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明のドラム式回転処理
装置の実施の形態をドラム式洗濯機に適用した実施の形
態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明
のドラム式回転処理装置の実施の形態を示すドラム式洗
濯機の概略構造の側面断面図である。
【0017】図1に示すドラム式洗濯機は、箱型の外枠
1と、この外枠1内に配設され、洗濯用液やすすぎ水等
を貯える水槽2と、この水槽2内に回転可能に支持さ
れ、洗濯物を収容するドラム3とを備えている。ドラム
3は直径が約46cmの円筒状のもので、その周壁全体
に多数の小孔3aを有し、奥壁から突出した水平軸6を
介して水槽2に設けられた軸受7に回転可能に支持され
ている。
【0018】8はドラム3を回転させる回転駆動手段と
してのドラム用モータであり、その回転軸にはプーリ9
が固着されている。このプーリ9は駆動ベルト10を介
して水平軸6に固着されたドラム駆動プーリ11に連結
されている。12は外枠1の前面に設けられ、洗濯物を
出し入れするために開閉するドアである。
【0019】17はドラム3の回転数を検出するための
回転センサで、水槽の外面に固着されたリードスイッチ
18とこのリードスイッチ18と対向するようにドラム
駆動プーリ11に固着されたマグネット19とからな
る。この回転センサ17は公知のものであり、詳しい説
明は省略する。
【0020】また、水槽2は水を供給する給水管41、
洗濯用液やすすぎ水を循環させる循環パイプ42、洗濯
用液やすすぎ水を循環貯水する貯水タンク43、洗濯用
液やすすぎ水を排出するための排出口44を有してい
る。また、外枠1の前面には、電源スイッチ、スタート
スイッチ等の操作パネル45が設けられている。
【0021】そして、このドラム式洗濯機は、水槽2の
振動を検知するための振動センサを有する振動検知手段
を備えている。該振動検知手段は上記のアンバランス検
知手段の一例を示すものである。アンバランスに起因す
る振動は、図6(a),(b)に示したようにドラム3
の回転に伴いアンバランスが移動することによって発生
する。水平方向だけを考えると左に移動したときにはド
ラムが左へ振れ、右へ移動したときには右へ振れる。即
ち、アンバランスがあれば、ドラム3が一回転する間
に、左右に一回づつ振れるので、これを振動波形として
捉えることができる。
【0022】図2は前記振動検知手段の取り付け位置を
示す構成図であり、振動検知手段20は水槽2の振動の
ドラム3の回転方向と平行な水平成分を検出するように
取り付けられることを示している。また、図2には図1
で表すことができなかった、振動を緩衝するショックア
ブソーバ4が水槽2の底面を支持し、さらに振動を緩衝
するバネ5が水槽2を吊り下げるように設けられてい
る。これらのショックアブソーバ4及びバネ5によっ
て、水槽2は外枠1内に振動可能に支持されている。
【0023】前記振動センサ20の例としては、水槽2
の振幅を直接検出する変位センサや、水槽2に加えられ
た加速度に比例した電気信号を出力する水晶やセラミッ
クの圧電素子の圧電効果を利用した加速度センサが挙げ
られる。本発明の実施の形態では加速度センサを採用し
ている。
【0024】前記加速度センサの原理は次の通りであ
る。振動センサ20を構成するハウジング内の重りが外
部からの振動によって圧電素子に力を加え、該圧電素子
はそのストレスによって正イオンと負イオンのバランス
が崩れ電荷を発生する。電荷は電極に蓄積され最終的に
回路を通じて出力される。蓄積された電荷量は加えられ
た力に比例し、その力は加速度に比例する。
【0025】図3は振動センサが加速度センサである場
合の振動検知回路のブロック図である。同図において、
加速度センサ(振動センサ)20から出力された信号
は、増幅回路21で増幅され、ローパスフィルタ22で
変換された後、さらに増幅回路23で増幅され、振動波
形として出力される。
【0026】図4はローパスフィルタの基本回路を示し
ている。同図において、24、25はセンサ20の出力
が与えられる入力端子であり、26は演算増幅器、R1
は抵抗、C1はコンデンサ、C2は帰還コンデンサ、2
7は出力端子である。なお、ローパスフィルタとしては
3Hz前後のものが適している。即ち、振動体の振動特
性の違い、例えばバネ定数や回転数や被処理物の早い動
き等の違いによって、振動波形が大きく異なるため、ど
のような振動系にも対応できるように波形処理をしてや
ればよい。
【0027】次に、本発明の実施の形態のドラム式洗濯
機の制御手段である電子制御回路について図5とともに
説明する。図5に示すように、電子制御回路は、制御部
と演算部で構成されるCPU100、データバス10
1、ROM、RAMのメモリ102、I/Oインターフ
ェース103、回転センサ17、回転センサ17の出力
から回転数を検知する回転数検知回路104、振動検知
回路を含む振動検知手段20、振動検知手段20の出力
をデジタル量に変換するA/D変換器105、洗濯、す
すぎ等の各種処理の設定及び実行指示を行うためのキー
入力部106、ドラム用モータ8、このドラム用モータ
8を駆動する駆動回路107等を有している。
【0028】ここで、回転数N1について説明する。
今、内径46cmのドラムに被処理物(布)を入れて回
転させた場合を例にとると、被処理物をドラムの内周壁
に張り付かせるためには、ドラム3の周壁内面上の質点
の加速度αが少なくとも重力加速度以上になるようにド
ラム3を回転させなければならない。
【0029】ドラム3の回転数n、周速v、加速度αの
関係は、ドラム3の半径をrで表したとき、v=2πr
n/60、α=v2/rとなる。今、r=0.23m、
α=9.8m/s2とすると、回転数nは63rpmと
なる。これは被処理物が厚みをもたない場合に相当し現
実的ではない。
【0030】次に、被処理物の厚みを考慮して説明す
る。ドラム3が回転し始めると被処理物は図7のように
遠心力でドラム3の周壁の方へ押し付けられ、ドラム3
の中心部に空洞ができる。従って、この空洞の内径(平
均値:アンバランスがなければ、均一に分布するが、ア
ンバランスがあれば、図6のように凹凸状態になる。)
の質点の加速度が重力加速度以上の場合に、アンバラン
スがなければ、被処理物全体がドラム3の周壁に張り付
くことになる。
【0031】もし、アンバランスがあれば、図6のよう
な凸の部分の質点の加速度は重力の加速度以下となり動
く(落下する)ことができる。従って、この質点におけ
る被処理物の一部が張り付くことなく少しずつ動くこと
によって、バランス状態が変わるようになる。従って、
この平均内径の質点の加速度が重力の加速度をメドにし
て、ドラムの回転数を設定すればよいことになる。
【0032】例えば、該内径が24cmの質点の加速度
を重力の加速度と等しくなるようにするには、上式よ
り、回転数nは86rpmに、同じく26cmの場合に
は、回転数nは83rpmとなる。この実施例では、ド
ラム3の内径を46cmとして、回転数N1を85rp
mとした。
【0033】次に、回転数N2について説明する。回転
数N1の後に被処理物全体をドラム3の内壁に張り付け
た状態でアンバランスの大きさを検出することを狙いと
しているため、当然回転数N2はN1よりも高くするもの
である。一方、ドラムの回転数が振動体の振動特性に起
因する共振回転数(例えば、250rpm)になると、
共振現象がおき、振動が特に大きくなるため、この回転
数近くまで上げないことが重要である。従って、回転数
2は該共振回転数未満とするものである。この実施例
では、回転数N2を100rpm以上200rpm以下
の適当値とした。
【0034】次に、アンバランス検知手段の出力の所定
値α2について説明する。ドラムを高速回転例えば1,
000rpmで回転させたときに、回転処理装置の周囲
の床の振動加速度を経験的に許容できる1.2m/S2
以下にするために、回転数N2における判定値を所定値
(基準値)α2とするものである。α2に相当するアンバ
ランスは、実験結果から概ね330g以下という結果が
得られた。
【0035】次に、このドラム式洗濯機の脱水行程時の
動作を図8のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、ステップ#10で回転数N1を目標にドラム3を
回転加速させる。ステップ#20で回転開始から所定時
間t1経過したかどうか判断し、経過したならば、ステ
ップ#30で回転数N2を目標にドラム3を回転加速さ
せる。
【0036】ステップ#40でN2を目標に回転加速し
た時点からt2経過したかどうか判定し、経過したなら
ば、ステップ#50で振動検知手段20の出力波形から
その大きさが所定値(基準値)α2以下であるか否か判
定し、以下であるならば、それが所定時間t3(例え
ば、ドラムが半回転する時間以上1回転する時間以下に
設定)続いたかどうか判断する。そして、この条件を満
たした場合には、ステップ#120でドラム3を加速
し、高速回転(脱水回転)させる。
【0037】図14乃至図16に振動検知手段20の出
力波形を示す。いずれも4秒の時点にN1からN2へ加速
したものであるが、概ね6秒の時点にN2になってお
り、被処理物全体がドラム内壁へ張り付く状態であっ
た。この時点で振動値が基準値α2以下であるかどうか
を判断する。
【0038】一般にN1の時もN2の時もアンバランスが
同じであるならば、図15のように回転数の増加にとも
なって振動値も増加するので、それを考慮にいれて基準
値を設定している。図14の場合、基準値を越えた例で
あり、図15は基準値以下の例である。最も良い例は図
16の場合で、回転数がN1からN2に増加する間に更に
バランスがよくなったため、振動値が更に小さくなった
ものである。
【0039】一方、上記条件を満たさなければ、ステッ
プ#60でN2を目標に回転加速した時点からt4経過し
たかどうか判定し、経過したならば(例えば、6秒)、
ステップ#70でドラム3を停止させて、ステップ#8
0でドラム3を反転加速させる。そして、ステップ#9
0で所定時間t5経過したかどうか判定し、経過したな
らば、ステップ#100でドラム3を停止させ、ステッ
プ#110でドラム正回転に切り替え、ステップ#10
に戻り、前記の動作を繰り返す。
【0040】これらの行程を図10乃至図13の立ち上
げチャートで示す。これらは、縦軸にドラムの回転数を
とって、横軸の時間との関係からドラムの回転数の制御
の基本手順を示したものである。図10ではt1までN1
で回転させ、その後t2の時間をかけてN2まで加速し、
2で立ち上げ判定し、所定の振動以下ならば、更に高
速回転に加速することを示している。図12、図13
は、再立ち上げの場合を示したものである。図12は振
動が大きいため立ち上げができなかった場合に、ドラム
を一旦停止させ、再び同じ方向に回転させ、立ち上げ判
定するようにしたチャートを示したものである。
【0041】図8のフローチャートのステップ#80〜
#110を省略して動作させた場合に相当する。特に図
13は振動が大きいため立ち上げができなかった場合
に、ドラムの回転を一旦停止させ、ドラムを反対方向に
回転数N0を目標に回転させ所定時間経過後に、ドラム
を停止させ、再び正回転させ立ち上げ判定するようにし
ている。N0はN1よりも低く設定し、被処理物を転動さ
せ、布がらみをほぐすようにしている。なお、反転を入
れるタイミングは、このように1回毎ではなく、複数回
毎でもよい。
【0042】次に別の実施の形態を図9のフローチャー
トを参照しながら特に図8のフローチャートとの相違点
を中心に説明する。ステップ#20でドラム回転開始か
ら所定時間t6(<t1)経過したかどうか判定し、経過
したならば、ステップ#25で振動検知手段20の出力
波形からその大きさが基準値α1以下であるか否か判定
し、以下であるならば、それが所定時間t3続くかどう
か判断する。
【0043】そして、この条件を満たした場合には、ス
テップ#30で回転数N2を目標にドラム3を回転加速
させる。この回転数の関係を図11に示した。図10と
の違いは時間t1になれば確実にN2へ加速するのではな
く、振動状態から加速するかどうか判断した後にN2
加速するようにしている。この加速ステップを数段階設
けてもよい。(下記もう一つの実施の形態を参照)そし
て以下、図9と同様に動作させる。しかし、ステップ#
25で上記条件を満たさなければ、ステップ#27でそ
の状態で所定時間t7経過したかどうか判定し、経過し
たならばステップ#70でドラム3を停止させ、上記と
同様にステップ#80でドラム3を反転加速させる。以
下前記と同様である。
【0044】もう一つの実施の形態は、共振回転数以上
の高速へ加速する前に複数の目標回転数を設け、アンバ
ランス検知手段の出力が各回転数における所定値αn
下の場合に次の目標回転数へ加速させるものである。す
なわち、回転数N1とN2の間に複数段の目標回転数を設
け、アンバランス検知手段の出力がそれぞれに対応した
所定値αn以下の場合に、より高速の回転数へ加速する
ものである。
【0045】前記別の実施の形態において、回転数N1
において基準値α1以下かどうか判断したと同様に、ま
ず回転数N1において基準値α1以下の場合に、N1より
も高い回転数(<N2)に加速し、N1よりも高い回転数
(<N2)において該回転数に相当する基準値αn以下か
どうか判断し、基準値αn以下の場合に更に次の回転数
(<N2)に加速し、該回転数に相当する基準値αn以下
の場合に更に次の回転数に加速する。このような動作を
繰り返しながら、最終N2の回転数で共振回転数以上に
加速するかどうか判断するものである。N1とN2の間に
目標回転数を複数段設けなければ、実施例2と同様にな
ることは明らかである。
【0046】本発明の実施の形態では、洗濯、脱水を行
うドラム式洗濯機の場合について説明したが、本発明
は、洗濯、脱水、乾燥を行うドラム式洗濯乾燥機、乾燥
のみを行うドラム式乾燥機、あるいはその他の形式のド
ラム式回転処理装置に適用することもできる。
【0047】また、本発明の実施の形態では、1軸サポ
ート、フロントローディング型のドラム式回転処理装置
の場合について説明したが、本発明は、2軸サポート型
のものやトップローディング型のものにも適用すること
ができる。
【0048】
【発明の効果】本発明のドラム式回転処理装置は前記の
ような構成であるから、請求項1記載の発明は、回転数
1によって、アンバランスの修正を行い、かつ被処理
物の大きな転動がないため、アンバランス状態は高速回
転と相関性が高くなる。さらに、アンバランスの検出の
時だけ回転数N2へ加速するようにしたため、より確実
にバランス状態の判定ができるようになったものであ
る。その結果、大幅に振動を低減することができる。
【0049】また、請求項2記載の発明は、回転数N1
において低振動の場合のみ請求項1記載の発明と同様に
回転数N2で更にアンバランスの検出をするため、むだ
がなくなり、より速やかな低振動立ち上げ(高速回転へ
の移行)が可能となる。そして、請求項3記載の発明
は、アンバランスが大きい場合ドラム回転数をN2のま
ま長時間続けるのではなく、ドラムの回転を減速又は停
止し、再び上記の加速動作を行うため、速やかにアンバ
ランスの修正ができる。
【0050】そしてまた、請求項4記載の発明は、アン
バランスが大きい場合、請求項3記載の発明と同様にド
ラム回転数をN2のまま長く続けるのではなく、ドラム
の回転を停止し、更に反転させた後、再び正転で上記の
加速動作を行うため、速やかにアンバランスの修正がで
きる。
【0051】さらに、請求項5記載の発明は、高速回転
時に経験的に許容できる範囲の振動に押さえることがで
きるので床や周囲の環境に対して好ましいものとなる。
さらにまた、請求項6記載の発明は、回転数N1以上の
各回転数でそれぞれアンバランス状態を検出するため、
よりキメ細かい立ち上げ判定ができ、共振回転数を通過
するときの振動をより低振動に押さえることができる。
【0052】また、請求項7記載の発明は、請求項4記
載の発明のドラム式回転処理装置において、ドラムを反
転させる回転数をN1以下とすることによって、被処理
物をドラム内で転動し始めるため、強固な布からみをほ
ぐすことができる。その結果、布からみの起こりやすい
被処理物の場合も比較的速やかにバランスがとれるよう
にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のドラム式回転処理装置の実施の形態を
示すドラム式洗濯機の概略構造の側面断面図である。
【図2】本発明のドラム式回転処理装置の実施の形態を
示すドラム式洗濯機の振動検知手段の取り付け位置を示
す構成図である。
【図3】本発明のドラム式回転処理装置の実施の形態を
示すドラム式洗濯機の振動検知手段が加速度センサであ
る場合の振動検知回路のブロック図である。
【図4】本発明のドラム式回転処理装置の実施の形態を
示すドラム式洗濯機のローパスフィルタの基本回路を示
す図である。
【図5】本発明のドラム式回転処理装置の実施の形態を
示すドラム式洗濯機の電子制御回路のブロック図であ
る。
【図6】本発明のドラム式回転処理装置の実施の形態を
示すドラム式洗濯機のアンバランスの状態と振動(振
れ)の関係を模式的に示した模式図である。
【図7】本発明のドラム式回転処理装置の実施の形態を
示すドラム式洗濯機のドラム回転中の被処理物の状態を
模式的に示した模式図である。
【図8】本発明のドラム式回転処理装置の実施の形態を
示すドラム式洗濯機の脱水行程時の動作を示すフローチ
ャートである。
【図9】本発明のドラム式回転処理装置の実施の形態を
示すドラム洗濯機の脱水行程時の他の動作を示すフロー
チャートである。
【図10】本発明のドラム式回転処理装置の実施の形態
を示すドラム洗濯機のドラムの回転速度の制御パターン
を示す立ち上げの基本チャート図である。
【図11】本発明のドラム式回転処理装置の実施の形態
を示すドラム洗濯機のドラムの回転速度の制御パターン
を示す予備判定の場合の立ち上げチャート図である。
【図12】本発明のドラム式回転処理装置の実施の形態
を示すドラム洗濯機のドラムの回転速度の制御パターン
を示す立ち上げができなかった場合の立ち上げチャート
図である。
【図13】本発明のドラム式回転処理装置の実施の形態
を示すドラム洗濯機のドラムの回転速度の制御パターン
を示す立ち上げができなかった場合の途中からの立ち上
げチャート図である。
【図14】本発明のドラム式回転処理装置の実施の形態
を示すドラム洗濯機のアンバランスが大きい場合の実際
の振動波形図である。
【図15】本発明のドラム式回転処理装置の実施の形態
を示すドラム洗濯機の通常の場合の実際の振動波形図で
ある。
【図16】本発明のドラム式回転処理装置の実施の形態
を示すドラム洗濯機の非常にバランスがよい場合の実際
の振動波形図である。
【符号の説明】
2 水槽 3 ドラム 8 ドラム回転用モータ 17 回転センサ 20 振動検知手段 22 ローパスフィルタ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外枠内に振動可能に支持された支持体
    と、この支持体に回転可能に支持され、被処理物を収容
    するドラムと、このドラムを回転させる回転駆動手段
    と、この回転駆動手段を制御し、前記ドラムを低速回転
    から高速回転まで複数の回転数が設定できる制御手段
    と、前記ドラム内における被処理物の片寄りを検知する
    アンバランス検知手段とを備えたドラム式回転処理装置
    において、前記ドラム内の被処理物全体が該ドラムの内
    面に張り付く直前の回転数N1を目標に該ドラムを加速
    し、所定時間t1後に前記回転数よりも高く共振回転数
    よりも低い回転数N2を目標に加速し、所定時間t2後に
    前記アンバランス検知手段の出力が所定値α2以下の場
    合に、より高速の回転数に加速する手段を備えてなるこ
    とを特徴とするドラム式回転処理装置。
  2. 【請求項2】 前記回転数N2への加速の開始時点を前
    記アンバランス検知手段の出力が所定値α1以下とする
    ことを特徴とする請求項1記載のドラム式回転処理装
    置。
  3. 【請求項3】 前記回転数N2になって所定時間t3以内
    に前記アンバランス検知手段の出力が所定値α2以下に
    ならなければ、ドラムの回転を減速又は停止し、再び前
    記の加速動作を行うことを特徴とする請求項1または請
    求項2記載のドラム式回転処理装置。
  4. 【請求項4】 前記ドラムの正回転の減速又は停止し、
    再び前記の正転加速動作を行う行程において、正回転さ
    せたドラムの減速又は停止を少なくとも1回以上行った
    後には、所定時間ドラムを反転させた後、再び正転で上
    記の加速動作を行うことを特徴とする請求項3記載のド
    ラム式回転処理装置。
  5. 【請求項5】 前記所定値α2に相当するアンバランス
    量を330g以下とすることを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載のドラム式回転処理装置。
  6. 【請求項6】 前記共振回転数以上の高速へ加速する前
    に複数の目標回転数を設け、アンバランス検知手段の出
    力が各回転数における各所定値αn以下の場合により高
    速の回転数へ加速するようにしたことを特徴とする請求
    項1記載のドラム式回転処理装置。
  7. 【請求項7】 前記ドラムを反転させる回転数はN1
    下とすることを特徴とする請求項4記載のドラム式回転
    処理装置。
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