JPH10174263A - ガス絶縁送電装置 - Google Patents

ガス絶縁送電装置

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Publication number
JPH10174263A
JPH10174263A JP33079596A JP33079596A JPH10174263A JP H10174263 A JPH10174263 A JP H10174263A JP 33079596 A JP33079596 A JP 33079596A JP 33079596 A JP33079596 A JP 33079596A JP H10174263 A JPH10174263 A JP H10174263A
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JP
Japan
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jacket
horizontal
conductor
gas
insulating spacer
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Application number
JP33079596A
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English (en)
Inventor
Setsuyuki Matsuda
節之 松田
Satoru Taniguchi
覚 谷口
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02GINSTALLATION OF ELECTRIC CABLES OR LINES, OR OF COMBINED OPTICAL AND ELECTRIC CABLES OR LINES
    • H02G5/00Installations of bus-bars
    • H02G5/06Totally-enclosed installations, e.g. in metal casings
    • H02G5/066Devices for maintaining distance between conductor and enclosure
    • H02G5/068Devices for maintaining distance between conductor and enclosure being part of the junction between two enclosures

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  • Installation Of Bus-Bars (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁ガス4が充填された外被1内に導体が配
置された長尺のガス絶縁送電装置において、長時間のコ
ンディショニングを必要とせず、また、複雑な形状のパ
ーティクルトラップ17を設ける必要がなく、絶縁スペ
ーサ及び導体の構成を簡単で、安価な装置を提供する。 【解決手段】 外被1を水平方向に対して傾斜して延在
した一対の傾斜外被1Aと水平方向に延在して配置され
両傾斜外被1Aの下端部に接続された水平外被1Bとに
よって構成し、回転体状絶縁スペーサ6を両傾斜外被1
Aの上端部間に固定し、導体11を回転体状絶縁スペー
サ6の中心を貫通させるとともに、水平外被11B内に
設けられた柱状絶縁スペーサ12によって導体を水平外
被1Bの中心から上方に偏心した位置に水平方向に延在
させて支持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、管状の外被内に
絶縁ガスが封入され、回転体状絶縁スペーサ及び柱状絶
縁スペーサによって外被内の導体を支持したガス絶縁送
電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大容量の送電を行う場合には、絶縁ガス
(例えばSF6ガス)を封入した管状の外被(容器)内
に導体を配置して送電するガス絶縁送電装置が用いられ
ている。このようなガス絶縁送電装置においては、絶縁
ガス(SF6ガス)中に微小金属片(パーティクル)が
混入していると、無電圧時には重力によって外被の下部
に落下している微小金属片が、導体に交流の電圧が加わ
った時に、静電気力と重力によって跳躍運動をして、外
被内に配置された柱状絶縁スペーサや回転体状絶縁スペ
ーサや導体などに付着して絶縁性能を低下させる恐れが
ある。このようなことから、ガス絶縁送電装置において
は、絶縁ガス中に混入した微小金属片に対する対策が提
案されている。
【0003】例えば、図4は、1995年3月発行の住
友電気、第146号第46頁〜第56頁の論文「長距離
275KVGILの開発」に記載されたガス絶縁送電装
置を示している。図4において、100、200及び3
00はガス絶縁送電装置ユニットで、長さが10数m程
度あり、各工場で組み立てられ、据え付け現地で、溶接
W1で接続されて長尺のガス絶縁送電装置が構成され
る。2は外被1の端部に形成されたフランジ部で、溶接
部W2によって相互に溶接接続されている。6は回転体
状(円錐状)に形成された回転体状絶縁スペーサで、そ
の外周部が両フランジ部2間に挟み込まれている。回転
体状絶縁スペーサ6は、一つのガス絶縁送電ユニット1
00の中に工場での溶接W2によって取り付けられる。
また、回転体状絶縁スペーサ6には、導体11を絶縁支
持する機能と、外被1内の絶縁ガス4を適当な量毎に区
分する機能がある。すなわち、回転体状絶縁スペーサ6
によって、その両側間の絶縁ガス4の流通が阻止されて
いる。そして、回転体状絶縁スペーサ6によって絶縁ガ
ス4の流通を阻止することによって、ガス絶縁送電装置
の据付作業、及び故障時の点検、解体、組立作業などが
容易になる。また、外被1内で地絡事故が発生した場
合、内部が汚染される被害が全体に及ぶのが阻止され
る。このようなことから、通常、各ガス絶縁送電装置ユ
ニット100、200、300において、柱状絶縁スペ
ーサ12が10個に対して回転体状絶縁スペーサ6が1
個位の割合で設けられている。
【0004】従来のガス絶縁送電装置は、正式の運転を
開始する前に導体11に電圧を加えて、微小金属片23
をパーティクルトラップ27で捕捉するコンデショニン
グという作業が必要であった。すなわち、ガス絶縁送電
装置は、一般に水平に設置されているので、導体11に
電圧を加えると、外被1の内面下部1fに落下していた
微小金属片23は、静電気力により外被1内で跳躍運動
をしながら水平方向にも移動する。そして、時間の経過
と共に微小金属片23がパーティクルトラップ27の溝
27a内に落下すると、溝27a内は電界が緩和されて
いるので、微小金属片23には跳躍させ得る静電気力が
作用しなくなり、微小金属片23はパーティクルトラッ
プ27で捕捉される。また、柱状絶縁スペーサ12を設
けるための凹部28内も電界が緩和されているので、パ
ーティクルトラップとしての働きをする。コンデショニ
ングにおいては、一度に高電圧を加えるとコンデショニ
ング中に地絡を生じる恐れがあるので、低い電圧から少
しづつ高い電圧へと電圧を上昇させながら行う。
【0005】以上のように、パーティクルトラップ27
で微小金属片23を捕捉するように構成されているが、
導体11に電圧を印加した時、微小金属片23は必ずパ
ーティクルトラップ27へ向かって水平方向に一方向に
移動するのではなく、跳躍運動をしながら図面右左(水
平方向)にランダムに移動する。このため従来のガス絶
縁送電装置は、回転体状絶縁スペーサ6と柱状絶縁スペ
ーサ12との間にある微小金属片23をパーティクルト
ラップ27で捕捉するには、長時間のコンデショニング
が必要であるという問題があった。また、回転体状絶縁
スペーサ6の近傍は回転体状絶縁スペーサ6の沿面によ
って導体11と外被1とが繋がっているので、一般的
に、導体11と外被1間の地絡事故が発生しやすい。従
来のガス絶縁送電装置は地絡事故が発生しやすい位置に
パーティクルトラップ27が設けられていることもあ
り、捕捉性能が優れた複雑な構造のパーティクルトラッ
プを設ける必要があった。
【0006】図5は特開昭54−164272号公報に
示されたガス絶縁送電装置を示している。図5において
は、導体11は外被1の中心より上方にずらせて配置
し、導体11と外皮1の内面下部1fとの距離を大きく
することによって、外皮1の内面下部1fにある微小金
属片23が絶縁性能に悪影響を及ぼすような跳躍運動を
しないようにしたものである。29は開口部で、回転体
状絶縁スペーサ6の下部6a、すなわち、回転体状絶縁
スペーサ6の外被1の内面下部1fに対向する位置に設
けられている。開口部29は、回転体状絶縁スペーサ6
の下部6aと内面下部1fとが接触するのを避けること
によって、回転体状絶縁スペーサ6の沿面を通って導体
11と外被1間で地絡事故が発生するのを阻止するため
に設けられている。
【0007】図5に示す従来のガス絶縁送電装置は、微
小金属片23が跳躍するのは導体11より下側であり、
導体11より上側では微小金属片23による影響は少な
いことに着目してなされたものであり、複雑な構造のパ
ーティクルトラップを設ける必要をなくすことができ
る。しかし、長尺のガス絶縁送電装置において、上述の
とおり、据付作業などを容易にするめに、回転体状絶縁
スペーサ6によって、その両側間の絶縁ガス4の流通を
阻止しようとすると、導体11を外被1の中心より上側
にずらせて配置する構成では、導体11を回転体状絶縁
スペーサ6の中心を貫通させることができない。このた
め、形状が複雑の絶縁スペーサを使用する必要がなくな
り、絶縁スペーサの製作がしにくくなるという問題があ
った。
【0008】一方、図6〜図8は外被の内面下部を下方
に向かって傾斜させることによって微小金属片をパーテ
ィクルトラップへ移動させるようにした従来のガス絶縁
送電装置を示している。図6において、一対の外被分節
30は、その径が回転体状絶縁スペーサ(環状支持物)
31側の端部において最大径となり回転体状絶縁スペー
サ31から離れるにしたがって径が縮小する円錐形にな
っている。パーティクルトラップ32は、外被分節30
の回転体状絶縁スペーサ31側の上記端部の下部に設け
られている。33は円錐形の一対の継ぎ輪で、径の大き
い方の端部が外被分節30に溶接されている。34は両
継ぎ輪33に溶接された連結バンド、35は両継ぎ輪3
3間に介在する取付リングで、連結バンド34によって
支持されている。このように構成されたガス絶縁送電装
置においては、外被分節30及び継ぎ輪33が円錐形に
形成されているので、これらの内面下部がパーティクル
トラップ32に向かって下方に傾斜している。このた
め、導体11に電圧が印加されると、微小金属片は跳躍
運動しながらパーティクルトラップ32の方に移動し、
パーティクルトラップ32で捕捉される。しかし、図6
に示すガス絶縁送電装置においては、パーティクルトラ
ップ32を設ける必要があり、また、装置が長尺になる
と、導体11を支持するために、数多くの回転体状絶縁
スペーサ31が必要となり、回転体状絶縁スペーサ31
は取付構造が複雑になるなどのため、装置が高価になる
恐れがある。
【0009】図7に示すガス絶縁送電装置は、各外被分
節36〜39が水平方向に対して互い違いに傾斜してい
る。そして、パーティクルトラップ32は、各外被分節
36〜39の下方に位置する側の端部間に設けられてい
る。各外被分節36〜39の各端部には、図8に示すよ
うに継ぎ輪33、連結バンド34が設けられている。そ
して、その内部には図6と同様に導体11を支持する回
転体状絶縁スペーサ(環状支持物)31が設けられてい
る。各外被分節36〜39が水平に対して傾斜している
ので、導体11に電圧が印加されると、各外被分節37
〜39内の微小金属片はパーティクルトラップ32に向
かって移動する。図7に示すガス絶縁送電装置において
は、各外被分節36〜39が水平方向に対して互い違い
に傾斜しているので、内部の導体(図示せず)も互い違
いに傾斜させる必要があり、相互に傾斜した状態の導体
間を電気及び機械的に接続するためには、その接続構成
が複雑となり、装置が高価になる恐れがある。一方、各
外被分節36〜39は水平方向に対して互い違いに傾斜
した状態で、内部の導体を水平に配置する構成では、絶
縁スペーサの中心に導体を貫通させるのが困難となり、
絶縁スペーサを回転体(断面形状が円形)とすることが
できない。このため絶縁スペーサの製作(金型の作成や
加工)が容易ではなくなり、絶縁スペーサが高価とな
る。従って、ガス絶縁送電装置が高価になるという問題
がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来のガス絶縁送電装
置は、微小金属片による絶縁ガスの絶縁性能の低下を阻
止するために、絶縁スペーサの近傍に複雑な形状にパー
ティクルトラップを設ける必要があり、また、長時間の
コンデショニングが必要であるという問題があった。ま
た、外被の内面下部を水平に対して傾斜させてコンデシ
ョニング時間を短くしようとすると、回転体状の絶縁ス
ペーサを使用することが困難となる、導体を途中で屈折
させる必要が生じるなど、装置の構成が複雑となり、高
価になる恐れがあった。この発明は、以上のような問題
を解決するためになされたもので、複雑な形状にパーテ
ィクルトラップを必要とせず、コンデショニングの時間
を短くすることができるとともに、絶縁スペーサ及び導
体の構成が簡単な長尺のガス絶縁送電装置を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、絶縁ガスが
充填された管状の外被、上記外被に設けられた回転体状
絶縁スペーサと柱状絶縁スペーサとによって上記外被内
に支持された導体を備えたものにおいて、外被を水平方
向に対して傾斜して延在した一対の傾斜外被と水平方向
に延在して配置され両傾斜外被の下端部に接続された水
平外被とによって構成し、回転体状絶縁スペーサを両傾
斜外被の上端部間に固定するとともに、導体を回転体状
絶縁スペーサの中心を貫通させるとともに、水平外被内
に設けられた柱状絶縁スペーサによって導体を水平外被
の中心から上方に偏心した位置に水平方向に延在させて
支持したものである。また、この発明は傾斜外被及び水
平外被をともに円管状、かつ同径としたものである。さ
らに、また、この発明は、水平外被の内面下部に絶縁被
膜を設けたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1のガス
絶縁送電装置を示している。図1において、1は金属に
よって形成された外被で、水平に対して角度θで傾斜し
て延在した円管状の一対の傾斜外被1Aと、各傾斜外被
1Aの水平に対して下側になる下端部1aに接続されて
水平方向に延在して配置された円管状の水平外被1Bと
によって構成されている。傾斜外被1Aと水平外被1B
とは同径になっており、相互に溶接接合されてる。ま
た、傾斜外被1Aの水平方向の長さはLとなっている。
2は両傾斜外被1Aの上端部1bに設けられたフランジ
部である。水平外被1Bの傾斜外被1Aと反対側の接続
部(端部)3は溶接W1によって他の水平外被1Bと接
続されている。このような構成により、水平外被1Bの
内面下部には、水平な水平下部1cが形成され、傾斜外
被1A内面下部には上端部1bから下端部1aに向かっ
て角度θで下方に傾斜した傾斜下部1dが形成されてい
る。4は外皮1に加圧充填された絶縁ガスで、SF6
スが使用されている。5は外被1に設けられた取付穴で
ある。
【0013】6は回転体状絶縁スペーサで、絶縁材料に
よって円錐状に形成されている。回転体状絶縁スペーサ
6は、その外周部7が傾斜外被1Aの上端部1b間に挟
み込まれている。8はガス漏れを阻止するOリング、9
は締付ボルトで、この締付ボルト9によって、回転体状
絶縁スペーサ6を介した外被1間の連結、回転体状絶縁
スペーサ6の外被1への固定及び機密構造の形成がなさ
れている。また、回転体状絶縁スペーサ6によって回転
体状絶縁スペーサ6の両側の絶縁ガス4の流通が遮断さ
れている。10は回転体状絶縁スペーサ6の中心を貫通
するように埋設され通電用の導体を形成する中心導体、
回転体状絶縁スペーサ6は中心導体10を中心軸とする
回転体(断面形状が円形)に形成されている。11は水
平に延在して外被1内に配置された導体、12は絶縁材
料で形成され下部に埋金13を有する柱状絶縁スペーサ
で、一端部12bが水平外被1Bに固定されて他端部1
2aで導体11を支持している。導体11は柱状絶縁ス
ペーサ12の他端部12aを貫通して水平に直線状に配
置されており、かつ、外被1が回転体状絶縁スペーサ6
から所定の距離L離れた位置Pにおいて角度θで上方に
折れ曲がっているので、水平外被1B内において水平外
被1Bの中心から上方に偏心した位置に支持されてい
る。この結果、導体11と水平下部1cとの距離は、導
体11と水平外被1Bの内面上部1eとの距離より大き
くなっている。そして、傾斜下部1dにおいては回転体
状絶縁スペーサ6から離れるつれて導体11(中心導体
10を含む)との距離が徐々に大きくなっている。
【0014】14は柱状絶縁スペーサ12を外被1に固
定するための固定金具で、第1のボルト15によって柱
状絶縁スペーサ12を支持している。16は第2のボル
トで、固定金具14を外被1に固定している。17は外
被1の気密を保つための蓋で、第3のボルト18で外被
1に固定されている。19は中心導体10と導体11
間、又は各導体11相互間を通電可能に接続するプラグ
イン接触子である。プラグイン接触子19は、円周状に
並置された複数の接触子片20と、各接触子片20が中
心導体10や導体11と摺動接触可能なように各接触子
片20を外側から締め付ける環状のバネ21などによっ
て構成され、外被1や導体11が温度差や熱膨張係数の
差などによる熱伸縮を生じたときに、各接触子片20に
よる摺動接触によって正常な通電の継続を可能にする。
22は筒型の電界緩和シールドである。
【0015】このように構成されたガス絶縁送電装置に
おいて、回転体状絶縁スペーサ6の近傍では導体11と
傾斜下部1dとの距離が小さく電界が比較的強いので、
導体11に電圧が印加されると、傾斜下部1dに落下し
ている微小金属片23は跳躍運動をする。そして、傾斜
下部1dが回転体状絶縁スペーサ6から離れるにつれて
角度θで下方に傾斜しているので、傾斜下部1dにある
微小金属片23は跳躍運動をしながら回転体状絶縁スペ
ーサ6から離れる方向に速やかに移動する。微小金属片
23は水平下部1c近傍又は水平下部1cに至ると、水
平下部1c近傍及び水平下部1cは導体11との距離が
大きく電界強度が小さくなっているので、微小金属片2
3は事故を起こすような有害な跳躍運動をしなくなり、
ガス絶縁送電装置の絶縁性能に悪影響を及ぼすことがな
くなる。
【0016】一方、水平外被1B内においては、導体1
が上方に偏心していて、水平下部1cと導体1との距離
が大きく電界強度が小さくなっているので、水平下部1
cにある微小金属片23は有害な跳躍運動をすることは
なく、ガス絶縁送電装置の絶縁性能に悪影響を及ぼすこ
とはない。このように、事故の比較的発生し易い回転体
状絶縁スペーサ6の近傍の微小金属片23は、跳躍運動
をしながら回転体状絶縁スペーサ6から離れる方向に速
やかに移動する。そして水平下部1cに移動した微小金
属片23は、傾斜下部1dが傾斜しているので、再び、
回転体状絶縁スペーサ6の近傍へ移動することはない。
また、最初から、水平下部1cにある微小金属片23
は、水平下部1cと導体11との距離が大きく水平下部
1c近傍の電界が緩和されているので有害な跳躍運動を
しない。このようなことから、短いコンデショニング時
間で、微小金属片23による事故の発生を防止すること
ができる。また、回転体状絶縁スペーサ6の近傍に複雑
な形状のパーティクルトラップを設ける必要がなくな
る。
【0017】また、回転体状絶縁スペーサ6が、その両
側の絶縁ガス4の流通するのを阻止しているので、回転
体状絶縁スペーサ6の一方の側に絶縁ガス4を充填した
状態で、回転体状絶縁スペーサ6の他方の側の故障時の
点検、解体や組立作業などを行うことができる。また、
外被1内で地絡事故が発生した時、汚損ガスにより絶縁
耐力への悪影響が全体に及ぶのが回転体状絶縁スペーサ
6によって阻止される。組立時は、図1において、10
0.200.300で示すガス絶縁装置ユニットとして
組立、これらを接続して長尺化することができるので、
容易に組立作業ができる。また、この例では、外被1に
フランジ部2を設けて締付ボルト9とOリング8で外被
1を機密構造にしてあるので、現地での接続が容易で、
事故時の対応が早くできる。また、この発明のガス絶縁
送電装置においては、外被1の傾き角度θは数度程度と
小さくてよいので、回転体状絶縁スペーサ6を用いるこ
とができ、回転体状絶縁スペーサ6は製作が容易である
ので、ガス絶縁送電装置を安価にすることができる。ま
た、外被1の傾斜外被1Aと水平外被1Bの断面は同径
の円形であり、傾斜外被1Aと水平外被1Bとの接続部
分は円管を斜めに切断して接続した、いわゆるえび管状
になっているので、傾斜外被1Aと水平外被1Bとの溶
接接合は容易である。
【0018】また、柱状絶縁スペーサ12は、導体11
を水平外被1Bに対して上方に偏心させた分だけ少し長
く製作すればよいので、特殊な形状にする必要はない。
また、導体11は、単に、その配置を上方に偏心させた
ものであり、屈折させる必要がないので、一般に使用さ
れている水平方向直線状の導体11をそのまま使用する
ことができ、導体11の構成が複雑で高価になる恐れは
ない。また、柱状絶縁スペーサ12については、1脚型
(水平外被1Bの軸方向に間隔をあけて1本ずつ配置)
のものについて説明したが、柱状絶縁スペーサ12を導
体11を中心として複数本放射状に配置する、いわゆ
る、2脚型や3脚型の柱状絶縁スペーサを用いることが
出来ることはいうまでもない。例えば、2脚型の柱状絶
縁スペーサを使用する場合は、図2に示すように、2脚
型の柱状絶縁スペーサ24を支持する支持部25の位置
が、微小金属片23の付着し易い水平下部1cを避け、
円周方向上部にずれるように構成することによって、導
体11と水平外被1Bとの間の絶縁性能を向上させるこ
とができる。また、絶縁ガスの流通を阻止する必要があ
る箇所には回転体状絶縁スペーサ6を設け、絶縁ガスの
流通を阻止する必要がない箇所には回転体状絶縁スペー
サ6に比べて構成が簡単で安価な柱状絶縁スペーサを設
けることにより、装置全体を安価なものにすることがで
きる。
【0019】実施の形態2.図3はこの発明の実施の形
態2のガス絶縁送電装置の回転体状絶縁スペーサの近傍
の構成を示している。図3において、図1と同一符号は
同一又は相当部分である。この発明の実施の形態2のガ
ス絶縁送電装置においては、外被1のフランジ部2に段
部2aを形成し、この段部2a間に回転体状絶縁スペー
サ6を挟み込んで、外被1のフランジ部2間を直接、溶
接W2で接続して、外被1間を接続するとともに機密構
造を形成している。26は水平外被1Bの水平下部1c
に設けられた電気的絶縁性能の優れた絶縁被膜で、アル
キッド樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂などの塗装や
酸化被膜処理などで形成されている。絶縁皮膜26は、
少なくとも、水平外被1Bの内面下部の周方向の1/3
程度の範囲に塗布されている。このように水平外被1B
の水平下部1cに電気的絶縁性能の優れた絶縁被膜を設
けることにより、跳躍運動を開始する電界強さが高くな
るので、微小金属片23の課電時静電気力による跳躍運
動が生じ難くなる。この結果、導体11と水平外被1B
間の絶縁性能を向上させることができる。
【0020】
【発明の効果】この発明に係るガス絶縁送電装置によれ
ば、絶縁ガスが充填された管状の外被、上記外被に設け
られた回転体状絶縁スペーサと柱状絶縁スペーサとによ
って上記外被内に支持された導体を備えたものにおい
て、外被を水平方向に対して傾斜して延在した一対の傾
斜外被と水平方向に延在して配置され両傾斜外被の下端
部に接続された水平外被とによって構成し、回転体状絶
縁スペーサを両傾斜外被の上端部間に固定するととも
に、導体を回転体状絶縁スペーサの中心を貫通させると
ともに、水平外被内に設けられた柱状絶縁スペーサによ
って導体を水平外被の中心から上方に偏心した位置に水
平方向に延在させて支持したので、回転体状スペーサの
近傍に複雑な構造のパーティクルトラップ(例えば第4
図のパーティクルトラップ27)を必要とせず、コンデ
ショニングの時間を短くすることができとるともに、絶
縁スペーサ及び導体の構成が簡単な長尺のガス絶縁送電
装置を提供できるという効果を奏する。また、この発明
に係るガス絶縁送電装置によれば、共に円管状でかつ同
径の傾斜外被と水平外被によって外被を構成したので製
作が容易であるという効果がある。また、この発明に係
るガス絶縁送電装置によれば、水平外被の内面下部に絶
縁被膜を設けたので、導体と水平外被間の絶縁性能を向
上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1のガス絶縁送電装置
を示す断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1のガス絶縁送電装置
の柱状スペーサの配置を説明する説明図である。
【図3】 この発明の実施の形態2のガス絶縁送電装置
の要部を示す断面図である。
【図4】 従来のガス絶縁送電装置を示す断面図であ
る。
【図5】 従来のガス絶縁送電装置を示す断面図であ
る。
【図6】 従来のガス絶縁送電装置を示す断面図であ
る。
【図7】 従来のガス絶縁送電装置を示す正面図であ
る。
【図8】 図7に示す従来のガス絶縁送電装置の要部を
示す正面図である。
【符号の説明】 1:外被、 1A:傾斜外被、 1B:水平外被、 1
a:下端部、 1b:上端部、 1c:水平下部、 1
d:傾斜下部 1e:内面上部 2:フランジ部、
2a:段部 3:接続部、 4:絶縁ガス、 5:
取付穴、 6:回転体状絶縁スペーサ、 7:外周部、
8:Oリング、 9:締付ボルト、10:中心導体、
11:導体、 12:柱状絶縁スペーサ、 12a:
一端部、 12b:他端部、13:埋金、 14:固定
金具、 15:第1のボルト、16:第2のボルト、1
7:蓋、 18:第3のボルト、 19:プラグイン接
触子、 20:接触子片、 21:ばね、 22:電界
緩和シールド、23:微小金属片、 24:2脚型の柱
状絶縁スペーサ、 26:絶縁被膜、100.200.
300:ガス絶縁装置ユニット、 W1、W2:溶
接。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁ガスが充填された管状の外被、この
    外被に設けられた回転体状絶縁スペーサと柱状絶縁スペ
    ーサとによって上記外被内に支持された導体を備えたも
    のにおいて、上記外被は水平方向に対して傾斜して延在
    した一対の傾斜外被と水平方向に延在して配置され上記
    両傾斜外被の下端部に接続された水平外被とからなり、
    上記回転体状絶縁スペーサは上記両傾斜外被の上端部間
    に固定され、上記導体は上記回転体状絶縁スペーサの中
    心を貫通するとともに上記水平外被内に設けられた上記
    柱状絶縁スペーサによって上記水平外被の中心から上方
    に偏心した位置に支持されて水平方向に延在したことを
    特徴とするガス絶縁送電装置。
  2. 【請求項2】 傾斜外被及び水平外被は共に同径の円管
    状であることを特徴とする請求項1記載のガス絶縁送電
    装置。
  3. 【請求項3】 水平外被の内面下部に絶縁被膜が設けら
    れたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のガス
    絶縁送電装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110165622A (zh) * 2019-05-13 2019-08-23 平高集团有限公司 管道母线及其可拆母线单元

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