JP2667640B2 - 密閉導体装置 - Google Patents

密閉導体装置

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JP2667640B2
JP2667640B2 JP6182091A JP18209194A JP2667640B2 JP 2667640 B2 JP2667640 B2 JP 2667640B2 JP 6182091 A JP6182091 A JP 6182091A JP 18209194 A JP18209194 A JP 18209194A JP 2667640 B2 JP2667640 B2 JP 2667640B2
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voltage conductor
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憲次 安納
時生 山極
直昭 竹治
幸司 山地
裕之 色川
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Kansai Electric Power Co Inc
Shikoku Electric Power Co Inc
Hitachi Ltd
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Electric Power Development Co Ltd
Kansai Electric Power Co Inc
Shikoku Electric Power Co Inc
Hitachi Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02GINSTALLATION OF ELECTRIC CABLES OR LINES, OR OF COMBINED OPTICAL AND ELECTRIC CABLES OR LINES
    • H02G5/00Installations of bus-bars
    • H02G5/06Totally-enclosed installations, e.g. in metal casings
    • H02G5/063Totally-enclosed installations, e.g. in metal casings filled with oil or gas
    • H02G5/065Particle traps

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  • Gas-Insulated Switchgears (AREA)
  • Installation Of Bus-Bars (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は絶縁性ガスを封入した密
閉容器内に高電圧導体を配置した密閉導体装置に係り、
特に直流送電用に好適な密閉導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の密閉導体装置は、絶縁
性ガスを封入した密閉容器のフランジ間に絶縁スペーサ
を固定し、この絶縁スペーサの埋込中心導体へ高電圧導
体を電気的に接続すると共に機械的に支持して、高電圧
導体を密閉容器から電気的に絶縁して構成されている。
【0003】このような密閉導体装置を直流送電用とし
て用いた場合の大きな問題点は、何等かの原因で密閉容
器内に導電性異物が混入し、この導電性異物のガス空間
における挙動や、絶縁スペーサへの導電性異物の付着に
よって絶縁性能が低下することである。つまり直流送電
用密閉導体装置は、交流機器の場合とは異なり直流電圧
印加状態での電界の方向が一定であるため、密閉容器内
に存在する導電性異物が一旦浮上して絶縁性ガス中に飛
び上がると、そのまま高電圧導体にまで達して導電性異
物は高電圧導体と同じ極性の電荷に帯電され、再び低電
圧側の密閉容器内底面に落下し、接地された密閉容器と
高電圧導体との間で往復運動を繰り返すことになり、特
に高電圧導体の印加電圧が電荷を帯びた導電性異物と逆
極性の場合、導電性異物は高電圧導体の近傍で充放電を
繰り返すことにより発光し、微小振動を伴って高電圧導
体付近で浮遊することがある(以下ファイヤ・フライ現
象と呼ぶ)。また導電性異物が上述した往復運動を繰り
返すうちに絶縁スペーサに付着すると、その絶縁スペー
サの沿面絶縁耐力が大幅に低下してしまう。
【0004】このような導電性異物による絶縁性能の低
下を防止するものとして、例えば電気学会技術報告(II
部)第397号『ガス絶縁開閉装置の直流絶縁』(19
91年12月)の12頁に記載されるように、密閉容器
全体または密閉容器側面に傾斜を付け、直流電界下での
導電性異物の往復運動を利用して、傾斜部における入射
角と反射角の関係から導電性異物を密閉容器底部側に順
次導くようにし、この密閉容器底部に異物捕獲部を形成
した密閉導体装置が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の密
閉導体装置は、傾斜を持たせた特殊な構造の密閉容器を
製作しなければならず、特に、装置全体を小型にするた
めに密閉容器内に封入する絶縁性ガスは所定の圧力にな
されているため、密閉容器は圧力容器となり、その製作
が大変面倒で高価なものとなってしまう。
【0006】本発明の目的は、特殊な構造の密閉容器を
用いることなく導電性異物を容易に捕獲することができ
る密閉導体装置を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の目的を達
成するために、軸方向端を絶縁スペーサによって封じた
密閉容器内に絶縁性ガスを封入すると共に、上記絶縁ス
ペーサによって上記密閉容器から絶縁して高電圧導体を
支持した密閉導体装置において、上記高電圧導体の少な
くとも下部に位置する部分に、上記絶縁スペーサ側の端
部を反絶縁スペーサ側の端部よりも上記密閉容器に近付
けた傾斜シールドを設け、この傾斜シールドを上記高電
圧導体と同電位にし、上記傾斜シールドの上記反絶縁ス
ペーサ側の端部近傍に異物捕獲部を設けたことを特徴と
する。
【0008】
【作用】本発明による密閉導体装置は、上述のように高
電圧導体側に傾斜シールドを設けたため、高電圧導体に
直流電圧を印加すると、導電性異物は傾斜シールドと密
閉容器間で往復運動し、このとき傾斜シールドの傾斜面
によって導電性異物は徐々に絶縁スペーサとは反対側の
異物捕獲部に導かれることになり、密閉容器を特殊形状
にすることなく、絶縁スペーサにおける絶縁耐圧の低下
を防止することができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。
【0010】図1は本発明の一実施例による密閉導体装
置の部分断面斜視図である。
【0011】円筒形の密閉容器1の軸方向両端にはそれ
ぞれフランジ2が形成され、隣接する密閉容器1のフラ
ンジ2間にそれぞれ絶縁スペーサ3が介在され、これら
は詳細な図示を省略したボルトによって締め付け固定さ
れている。このようにして形成されたガス区画内には絶
縁性ガスが封入されている。絶縁スペーサ3の中心部に
は埋込中心導体4があり、この埋込中心導体4にチュ−
リップ形接触子等の接続部7を介して軸方向に長尺の導
体が接続されて高電圧導体5が構成されている。この高
電圧導体5の外周部には傾斜シールド6が配置されてお
り、この傾斜シールド6は全体として略筒状であるが、
絶縁スペーサ3に近い側の径が大きく絶縁スペーサ3か
ら遠ざかるにつれて径が小さくなるように製作され、高
電圧導体5と同電位に成されている。この傾斜シールド
6の詳細は、図1の縦断面図である図2に示すように円
周方向に三分割され、それぞれの対向部には内側に丸み
を付けた折り返し部、例えば下側に配置した傾斜シール
ド6Aの左右端には折り返し部6A1,6A2がそれぞ
れ形成されている。
【0012】また図1および図2に示すように、傾斜シ
ールド6Aに対向する位置の密閉容器1側には傾斜電極
9が配置され、この傾斜電極9は絶縁スペーサ3に近い
側が高電圧導体5に近くなるように密閉容器1の内面か
ら距離が大きく絶縁スペーサ3から遠ざかるにつれて高
電圧導体5から遠くなるように密閉容器1の内面に近づ
けられて密閉容器1に固定され、密閉容器1と同じ大地
電位に成されている。この傾斜電極9の斜視図を図4に
示しており、同図から分かるように絶縁スペーサ3に近
い側が密閉容器1の内面から離れているため、溶接ある
いは後述する他の固定方法によって密閉容器1へ固定す
る同側端部の取付け部9Bの近傍に、曲率半径の比較的
大きな曲面で成る電界緩和部9Cを形成することができ
る。傾斜電極9の反絶縁スペーサ側の端部、あるいは同
端部に対応する密閉容器1には、傾斜電極9の高電圧導
体5側表面よりも後退した凹部等を形成して低電界部と
した異物捕獲部10が形成されている。
【0013】図9は上述した傾斜電極9の固定方法を示
す要部拡大断面図である。
【0014】隣接する密閉容器1のフランジ2間には絶
縁スペーサ3が介在され、これらはボルト23によって
締め付けられている。フランジ2の絶縁スペーサ3側に
おける内側には凹部が形成され、この凹部内に傾斜電極
9の端部である取付け部9Bを位置させてボルト24に
よって固定している。傾斜電極9は絶縁スペーサ3の凹
部への取付けに合致するよう階段状にしているが、密閉
容器1の内面へ溶接あるいはボルトで固定することもで
きるので形状は限定されず、また取付け部9Bと電界緩
和部9Cまでを全体的に滑らかな曲面とすることもでき
る。このような傾斜電極9は、予め密閉容器1に取り付
けておくことができるため、同部における導電性異物の
混入を抑えることができる。またボルト24と絶縁スペ
ーサ3にできる間隔L3、傾斜電極9の電界緩和部9C
と絶縁スペーサ3の間隔L4、傾斜シールドの高さH、
および絶縁スペーサ3内に埋め込んだシールド25の適
当な位置への配置によりこれらの空間部の電界が緩和さ
れるため、仮に絶縁スペーサ3近傍のこれらの領域に、
万一導電性異物8が入っても絶縁性能の低下を小さく抑
えることができる。
【0015】図2は図1の縦断面図であり、導電性異物
の動作原理を併記している。
【0016】今、何等かの原因で密閉容器1内における
絶縁スペーサ3の近傍に導電性異物8Aが混入し、高電
圧導体5に直流高電圧が印加された場合、傾斜シールド
6と傾斜電極9の間を導電性異物8Aが往復運動を繰り
返すが、傾斜シールド6と傾斜電極9との間の電界は絶
縁スペーサ3に近い方が高く、絶縁スペーサ3から遠ざ
かるにしたがって低くなり、しかも傾斜シールド6と傾
斜電極9には共に傾斜が形成されていて衝突した導電性
異物8Aの入射角に対する反射角の関係から、導電性異
物8Aは上述した往復運動を繰り返しながら、異物捕獲
部10に向かい同異物捕獲部10で捕獲されることにな
る。
【0017】しかしながら、導電性異物8Aの通常の挙
動は、密閉容器1の中心軸方向および円周方向に対して
不規則なものであるため、できるだけ早い時期に捕獲し
た方が絶縁スペーサ3への付着を防止する上で有利であ
る。そこで、初期の段階での捕獲効率を向上させるため
に、傾斜シールド6を円周方向に複数に分割し、各傾斜
シールド6A,6B,6Cのそれぞれの対向部に間隙1
1を形成している。特に、この導電性異物8Aは上述の
ように往復運動中に密閉容器1の周方向にも移動する
が、そのほとんどが密閉容器1の下半分の範囲で移動す
るため、導電性異物8Aの往復運動中に下部の傾斜シー
ルド6Aの両側に形成した間隙11を通過して傾斜シー
ルド6と高電圧導体5との間に入り込み易い。そこで、
傾斜シールド6Aの幅L1を高電圧導体5の径L2より
も小さくして、傾斜シールド6Aの両側に間隙11を形
成し、また傾斜シールド6Aはその端部に高電圧導体5
に向かって内側に折り曲げた折り曲げ部6A1,6A2
を形成し、一方、傾斜電極9は高電圧導体5側の内面
を、例えば図2における高電圧導体5と同じ中心を持つ
所定半径の曲面としている。このため、導電性異物8が
傾斜シールド6Aの両側に形成した間隙11から進入す
る確率が高くなり、一旦、図2の導電性異物8Cのよう
に間隙11から進入すると、傾斜シールド6Aと高電圧
導体5とが同電位であり外へ飛び出して再び往復運動を
起こすことはない。しかも傾斜シールド6Aには折り曲
げ部6A1,6A2が形成されているため、機械的な振
動が加わっても導電性異物8Cが再び飛び出すことは難
しくなり、初期の段階での捕獲効率が向上する。
【0018】上述の場合と同じ理由で、傾斜電極9は密
閉容器1の底部付近にのみに配置すれば良く、さらに傾
斜電極9の円周方向の両端部には密閉容器1との間に間
隙12を形成すると共に、密閉容器1側に折り曲げた折
り曲げ部9A1,9A2を形成している。傾斜電極9の
円周方向の両端部付近では電界に差が生じるが、導電性
異物8Dが図2の円周方向に移動中に傾斜電極9よりも
外側へ移動したとしても、傾斜電極9が無い密閉容器1
の内表面部の電界が小さいため、導電性異物8Dの往復
運動が抑制され、隙間12より入り込み傾斜電極9内に
確実に捕獲される。一旦、図2の導電性異物8Dのよう
に間隙12から進入して捕獲されると、傾斜電極9と密
閉容器1とが同電位であり外へ飛び出して再び往復運動
を起こすことはない。しかも傾斜電極9には折り曲げ部
9A1,9A2が形成されているため、機械的な振動が
加わっても導電性異物8Dが再び飛び出すことは難しく
なり、初期の段階での捕獲効率が向上する。従って、導
電性異物8が絶縁スペーサ3に付着して絶縁性能が低下
するのは防止される。
【0019】図3は傾斜シールド6の具体的な形状を示
したものである。この実施例では傾斜シールド6を円周
方向に三分割したが、この分割数を変更しても良い。こ
のように傾斜シールド6を分割構造にすることによっ
て、全体を筒状の単一の傾斜シールドとした場合より
も、製作上の加工および組立の作業性を改善することが
できる。また傾斜シールド6は必ずしも高電圧導体5と
同心的に配置した筒状とする必要はなく、上述した導電
性異物8のほぼ限定された領域での挙動を考慮して、基
本的には高電圧導体5の下部に位置するようにし、他の
部分は電界との兼ね合いで形状等を決定しても良い。い
ずれにしても、これら傾斜シールド6は、その絶縁スペ
ーサ3側の径を反絶縁スペーサ側よりも大きくするなど
して、絶縁スペーサ3側を反絶縁スペーサ側よりも密閉
容器1に近付けて導電性異物8を異物捕獲部10へ移動
させるように傾斜させたため、その絶縁スペーサ3側に
電界集中を防止するための大きな曲率の電界緩和部を形
成するのが容易になり、絶縁スペーサ3における対向部
近傍の電界も同時に緩和して、絶縁スペーサ3の沿面部
の絶縁耐力を向上させることができる。
【0020】図5は本発明の他の実施例による密閉導体
装置を示す縦断面図である。
【0021】密閉容器1の軸方向両端はそれぞれ絶縁ス
ペーサ3A,3Bによってガス的に区分されており、絶
縁スペーサ3Aの埋込中心導体4Aには高電圧導体5A
の一端が図6に示すようにボルト18で固定され、他方
の絶縁スペーサ3Bの埋込中心導体4Bには高電圧導体
5Bの一端が同様に固定されている。高電圧導体5Aを
覆うように設けた傾斜シールド6の径大部は、図6に示
すように高電圧導体5Aへボルト19によって固定さ
れ、また傾斜シールド6の径小部は、図7に示すように
高電圧導体5Aへボルト20によって固定されている。
高電圧導体5Bを覆うように設けた傾斜シールド6も同
様に固定されている。また高電圧導体5Aおよび5Bの
対向した他端間は、図7に示す断面図のようにチュ−リ
ップ形接触子13と電界緩和用シ−ルド14で成る接続
部16によって電気的に接続されている。この電界緩和
用シ−ルド14の径は高電圧導体5A,5Bよりも大き
いため、これを導電性異物捕獲用シ−ルドとして兼用し
ている。具体的には、図7に示すように電界緩和用シ−
ルド14の下部の軸方向両端に間隙17A,17Bをそ
れぞれ形成すると共に、同部を内側にそれぞれ折り返し
た折り返し部14A1,14A2を形成している。
【0022】このため、接続部16まで移動してきた導
電性異物8は電界緩和用シ−ルド14の軸方向両端に形
成した間隙17A,17Bから入り込み、上述した傾斜
シールド6の場合と同様に捕獲され、その後の機械的な
振動が加えられても飛び出すことがない。また導電性異
物8は電界緩和用シ−ルド14の近傍における急激な電
界の変化により、接触部16に対向する異物捕獲部10
に落ち結果的に捕獲される。
【0023】図8は本発明のさらに他の実施例による密
閉導体装置の要部を示す縦断面図である。
【0024】この実施例の密閉導体装置は、図5に示し
た密閉導体装置と比較すると接続部16の構成位置が異
なる。つまり、絶縁スペーサ3の埋込中心導体4に接触
子受け導体21および電界緩和用シールド14をボルト
22によって固定し、電界緩和用シールド14内に配置
した接触子13によって高電圧導体5の対向側端部と電
気的に接続するようにし、図示しない高電圧導体5の他
端は反対側の絶縁スペーサに直接固定して支持してい
る。このように接続部16が絶縁スペーサ3の近傍に位
置する場合、図1に示す実施例のように必ずしも傾斜シ
ールド6によって接触子13まで包囲する必要はなく、
電界緩和用シールド14と傾斜シールド6を軸方向に並
置しても良い。この実施例においても、電界緩和用シー
ルド14には高電圧導体5の対向側端部を挿入するため
の開口部があるため、この開口部から進入してきた導電
性異物8を捕獲することができ、また電界緩和用シール
ド14の形状によって絶縁スペーサ3の電界を緩和でき
る他、図1に示す実施例とほぼ同様の効果を得ることが
できる。
【0025】図10は本発明のさらに異なる実施例によ
る密閉導体装置の縦断面図で、高電圧導体5の周囲に設
けた傾斜シールド6のうち、特に、密閉容器1の底部側
に対向して設けた傾斜シールド6Aの高電圧導体5側に
粘着性シートまたは高誘電率のコーティング被覆等の拘
束被膜26を施している。勿論、このような拘束被膜2
6は傾斜シールド6b、6Cにも施しても良い。間隙1
1から進入した導電性異物8は、傾斜シールド6Aと高
電圧導体5が同電位であり、傾斜シールド6Aに折り返
し部6A1,6A2が形成されていることに加えて、こ
の拘束被膜26によっても動きが拘束されるため、更に
大きな機械的振動が密閉導体装置に加わっても導電性異
物8が間隙11から外へ飛び出すことがない。
【0026】図11は本発明のさらに異なる実施例によ
る密閉導体装置の縦断面図で、高電圧導体5の周囲に設
けた傾斜シールド6のうち、特に、密閉容器1の底部側
に対向して設けた傾斜シールド6Aの傾斜電極9側にコ
ーティング等で絶縁被覆27を施したものである。この
ような絶縁被覆27は傾斜シールド6b、6Cにも施し
ても良い。この絶縁被覆27を設けることにより、導電
性異物8が傾斜シールド6Aの近傍にあるときに発生し
ていた微小放電を防止することができ、これに伴う同部
の絶縁耐力の低下を防止できる。
【0027】尚、上述の各実施例ではいずれの場合も密
閉容器1の底部と、これに対向する高電圧導体5との間
に、少なくとも傾斜シールド6Aと傾斜電極9を設けた
が、傾斜電極9を省略して傾斜シールド6Aのみとして
も、傾斜シールド6Aとの衝突によって導電性異物に方
向性を与えて異物捕獲部10へ導くことができる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明の密閉導体装
置によれば、密閉容器の底部に対向する高電圧導体に傾
斜シールドを設け、この傾斜シールドの絶縁スペーサ側
端を他端より密閉容器に近付けたため、導電性異物が混
入して傾斜シールドと密閉容器間で往復運動を行なった
としても、傾斜シールドの傾斜を利用して徐々に導電性
異物を反絶縁スペーサ側に導くことができ、特殊な構造
の密閉容器を用いることなく導電性異物を異物捕獲部に
容易に捕獲し、絶縁スペーサの絶縁耐力を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による密閉導体装置の一部破
断斜視図である。
【図2】図1に示した密閉導体装置の縦断側面図であ
る。
【図3】図1に示した密閉導体装置の要部拡大図であ
る。
【図4】図1に示した密閉導体装置の他の要部拡大図で
ある。
【図5】本発明の他の実施例による密閉導体装置の縦断
正面図である。
【図6】図5に示した密閉導体装置の要部拡大図であ
る。
【図7】図5に示した密閉導体装置の他の要部拡大図で
ある。
【図8】本発明のさらに他の実施例による密閉導体装置
の要部を示す縦断正面図である。
【図9】図1に示した密閉導体装置のさらに他の要部拡
大断面図である。
【図10】本発明のさらに他の実施例による密閉導体装
置の要部を示す縦断側面図である。
【図11】本発明のさらに他の実施例による密閉導体装
置の要部を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
1 密閉容器 2 フランジ 3 絶縁スペーサ 5 高電圧導体 6 傾斜シールド 6A1,6A2 折り返し部 8 導電性異物 9 傾斜電極 9A1,9A2 折り返し部 9C 電界緩和部 10 異物捕獲部 11,12 間隙 26 拘束被膜 27 絶縁被膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安納 憲次 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株 式会社日立製作所 国分工場内 (72)発明者 山極 時生 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株 式会社日立製作所 国分工場内 (72)発明者 竹治 直昭 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 山地 幸司 香川県高松市丸の内2の5 四国電力株 式会社内 (72)発明者 色川 裕之 東京都中央区銀座六丁目15番1号 電源 開発株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−49911(JP,A) 特開 昭56−121314(JP,A) 特開 平6−237517(JP,A) 実開 昭55−163721(JP,U) 実開 昭55−163722(JP,U) 実開 昭56−73124(JP,U)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向端を絶縁スペーサによって封じた
    密閉容器内に絶縁性ガスを封入すると共に、上記絶縁ス
    ペーサによって上記密閉容器から絶縁して高電圧導体を
    支持した密閉導体装置において、上記高電圧導体の少な
    くとも下部に位置する部分に、上記絶縁スペーサ側の端
    部を反絶縁スペーサ側の端部よりも上記密閉容器に近付
    けた傾斜シールドを設け、この傾斜シールドを上記高電
    圧導体と同電位にし、上記傾斜シールドの上記反絶縁ス
    ペーサ側の端部近傍に異物捕獲部を設けたことを特徴と
    する密閉導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のものにおいて、上記高電
    圧導体の下部に配置した上記傾斜シールドは、上記高電
    圧導体の円周方向における両端部に間隙を形成したこと
    を特徴とする密閉導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のものにおいて、上記傾斜
    シールドの上記高電圧導体の円周方向における両端部
    に、上記高電圧導体側に折り返した折り返し部をそれぞ
    れ形成したことを特徴とする密閉導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のものにおいて、上記傾斜
    シールドは、上記高電圧導体の円周方向に複数に分割し
    て成り、上記高電圧導体の下部に配置した上記傾斜シー
    ルドは、上記高電圧導体の円周方向における両端部に上
    記高電圧導体側に折り返した折り返し部をそれぞれ形成
    すると共に、他の上記傾斜シールドとの間に間隙を形成
    したことを特徴とする密閉導体装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のものにおいて、上記傾斜
    シールドは、上記高電圧導体の円周方向に複数に分割し
    て成ると共に、上記高電圧導体の外周部を包囲して配置
    し、上記各傾斜シールドの上記絶縁スペーサ側の端部を
    反絶縁スペーサ側の端部よりも径を大きくしたことを特
    徴とする密閉導体装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5記載のものにおいて、上記
    高電圧導体の下部に配置した上記傾斜シールドに対向し
    て、上記密閉容器側に密閉容器と同電位にした傾斜電極
    を設け、この傾斜電極の上記絶縁スペーサ側の端部を反
    絶縁スペーサ側の端部よりも上記高電圧導体側に近付け
    たことを特徴とする密閉導体装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のものにおいて、上記傾斜
    電極は、上記密閉容器の円周方向における両端部に上記
    密閉容器側に折り返した折り返し部をそれぞれ形成する
    と共に、上記密閉容器との間に間隙を形成したことを特
    徴とする密閉導体装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7記載のものにおいて、上記
    高電圧導体の下部に配置した上記傾斜シールドの上記密
    閉容器側表面に、絶縁被膜を設けたことを特徴とする密
    閉導体装置。
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