JPH1017389A - 時限溶出型被覆加里肥料 - Google Patents

時限溶出型被覆加里肥料

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JPH1017389A
JPH1017389A JP8188196A JP18819696A JPH1017389A JP H1017389 A JPH1017389 A JP H1017389A JP 8188196 A JP8188196 A JP 8188196A JP 18819696 A JP18819696 A JP 18819696A JP H1017389 A JPH1017389 A JP H1017389A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 時限溶出型被覆肥料長期間保存後の使用にお
いても、肥料成分の溶出制御を依然として高精度に保ち
得る時限溶出型被覆肥料の開発。 【解決手段】 本発明の時限溶出型被覆粒状肥料は肥料
成分からなる芯材粒子と、この芯材粒子の表面に芯材粒
子からの肥料成分の溶出を制御する被覆層とを有する時
限溶出型被覆粒状肥料であって、この被覆層が粉末状セ
ルロース及びその誘導体から選ばれる1種以上を含有す
る熱可塑性樹脂によって形成されている。 【効果】 肥料のロット間における誘導期間変動率及び
溶出期間変動率共に0.2%以下に収束。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は施用後一定期間内に
は溶出せず、その期間経過後に溶出を開始する所謂「時
限溶出型」の加里肥料に関し、詳しくは長期間の保存後
にもその誘導期間及び溶出期間の何れにも殆ど変動を来
たさないことに加えて、製造ロット間における誘導期間
及び溶出期間の何れにも殆ど差異を伴わない時限溶出型
加里肥料粒剤(時限溶出型粒状加里肥料)に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】施用後一定期間溶出せず、
一定期間(以後誘導期間と表記し、溶出を開始してから溶
出が終了するまでの期間を溶出期間と表記する)経過後
溶出を開始する、いわゆる時限溶出被覆として、特開平
6−87684号公報では樹脂に糖重合体を分散させた
被覆が開示され、特公平5−29634号公報ではオレ
フィン系樹脂と水可溶或いは水膨潤性物質からなる第1
層とオレフィン系樹脂からなる第2層で構成された被覆
が提案され、特開平4−202079号公報では高吸水
膨潤性物質からなる第1層とオレフィン系樹脂からなる
第2層とで構成された被覆等が開示されている。
【0003】これらの新しい溶出パターンを示す肥料の
出現によって、育苗箱による全量基肥施肥法という極度
に集約された施肥及び栽培法(特開平7−147819
号公報)が現実のものとなりつつある。この栽培法は栽
培期間中に必要な肥料の全量又はその大部分を、育苗開
始時に上記時限溶出型の被覆肥料の形態で育苗箱に施用
するものである。該肥料の溶出は育苗期間中においては
極度に抑制され、育苗期間終了後(本圃に移植後)に溶
出を開始するので、育苗期間中に濃度障害を起こすこと
なく本圃において必要な肥料分を一度に施肥することが
できる。
【0004】更に、種籾から発根した根は成長と共に該
肥料と接触し、ついには根で該肥料を抱えるような状態
になる。従って、生長した苗を本圃に移植する際にはそ
の侭の状態で移植することができる。この寄与で根が接
触している該肥料から肥料分を直接に吸収することが可
能となる結果として、施肥肥料の吸収利用効率が大幅に
向上した。
【0005】育苗箱による全量基肥施肥法に代表される
ような方法即ち、作物の根と被覆肥料とが直接に接触し
た状態にある施肥法(接触施肥法)においては、育苗期
間と同一の長さの誘導期間と本圃における栽培期間と同
一の長さの溶出期間とを有する時限溶出型の被覆肥料を
用いることが極めて有用である。
【0006】特開平6−87684号公報の被覆はその
明細書の実施例からも明らかなように、尿素をはじめと
する比較的に低い飽和蒸気圧及び水に対して高い溶解度
を示す肥料成分であれば、被覆組成の選択によって任意
の長さの誘導期間と溶出期間が得られるが、反対に加里
肥料のように常温において高い飽和蒸気圧を示すと共
に、水に対して低い溶解度しか示さない肥料成分を被覆
した場合には、肥料の誘導期間及び溶出期間共に育苗期
間及び本圃での栽培期間を大幅に越える被覆肥料しか得
られなかった。
【0007】その結果として、尿素を被覆した時限溶出
型被覆肥料を接触施肥法に用いることはできても、加里
肥料を被覆した時限溶出型被覆加里肥料を用いることは
従来至難であった。
【0008】一方、特公平5−29634号公報及び特
開平4−202079号公報に記載の被膜はそれに添加
される水膨潤性物質の種類、使用量の選択及び更に第1
層の水蒸気透過性等を調節することによって、誘導期間
及び溶出期間共に短い溶出パターンの被覆加里肥料を得
ることを可能にする被覆であるが、長期保存後の溶出が
変動するという点を有していた。
【0009】これは次記のように説明できると考えられ
る:第1層が極性の大きな水膨潤性樹脂で形成されてい
るか又は該樹脂を含んだ樹脂で形成されており、その表
面に低透水性で低極性の樹脂層が形成された2層構造に
なっている。結局は、非常に大きな極性の樹脂層と、非
常に小さな極性の樹脂層とから構成されていることに起
因して、時間の経過と共に第1層と第2層との間の接着
面に、剥離等の変化が生じているのではないか。
【0010】更に、該接触施肥法においては、時限溶出
型被覆肥料の育苗期間中(誘導期間)の溶出は限りなく
ゼロに近く、且つ製品のバラツキの無い溶出機能が極め
て望まれる。それを具体的に説明すれば、作物の品種及
び栽培方法等の条件にも依存するが、作物の苗が健全に
生育する為の育苗期間中の肥料の溶出許容量は一般に育
苗培土100ml当たり窒素成分で10〜20mgが好まし
いと言われている。もしもこの範囲を大幅に超えて溶出
した場合には、苗の徒長などの肥料に起因する濃度障害
が発生する。この時限溶出型被覆肥料を用いた場合に生
じ得る濃度障害に起因する被害を防ぐ為には、肥料成分
の溶出制御機能に対して特に厳重な品質管理を行なうこ
とが重要となる。
【0011】被覆肥料の製造ロット間における溶出の変
動幅を改善する(小幅にする)には被覆の組成及び緻密
さを均一に調整することも有益ながら、被覆肥料の芯材
料である粒状肥料の形状及び物性の選択によっても大き
く改善することができる。
【0012】現在時限溶出型被覆肥料の芯材として最も
多く使用されている尿素の場合においては、特公平1−
38102号公報に開示の尿素を溶融させて造粒する方
法によって作られた粒状尿素を用いれば、芯材料の面か
らも充分な溶出変動幅の縮小効果が得られ、非常に好ま
しい芯材料である。
【0013】しかしながら、この方法は如何なる肥料成
分に対しても適用され得るものではない。この方法が適
用できる肥料成分は設備のコスト及びランニングコスト
低減の面から、尿素のように低融点のものに限られ、硫
酸加里又は塩化加里に代表される加里肥料に適用するこ
とは至難であった。
【0014】従来、加里肥料においては一般に転動造粒
法、混合造粒法及び押出し造粒法等の方法によって造粒
されたものが時限溶出型被覆肥料の芯材料として用いら
れてきた。しかし、これらの造粒法による被覆肥料は残
念ながら特公平1−38102号公報に記載の方法で製
造された造粒尿素に被覆が施された時限溶出型被覆肥料
とは異なって一定した溶出パターンを示さないことに加
えて、製造ロット間における溶出性能に大きなバラツキ
が生じる。その結果として、転動造粒法、混合造粒法又
は押出し造粒法等の方法によって造粒された加里肥料を
芯材に用いた時限溶出型被覆肥料を接触施肥法に適用し
た場合には濃度障害が発生する可能性が高いと云った問
題点を抱えていた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記のよ
うな従来技術術の問題点に鑑みて、種々に検討を重ねた
結果、加里肥料のように常温において大きな飽和蒸気圧
を示すと共に、水に対しては低い溶解度しか示さない肥
料成分に対しても、比較的短期間の誘導期間及び溶出期
間を設定できると共に、長期に亘る保存の後にも溶出の
変動がおきにくい時限溶出型被覆肥料について鋭意研究
を重ねた結果、本発明を完成した。
【0016】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明者らはセル
ロース及びその誘導体の少なくとも何れかの粉末を熱可
塑性樹脂中に分散させた被覆で粒状加里肥料の表面を被
覆した被覆粒状加里肥料には極めて優れた性質があるこ
とを知見して本発明に到達した。更に、時限溶出型被覆
加里肥料の溶出変動幅を製造ロット間で縮小化する為
に、加里肥料の造粒法について研究を重ねたところ、驚
くべきことには圧縮成型法によって粒状化された粒状加
里肥料を芯材とした被覆加里肥料に顕著な効果が奏され
ることを認めた。
【0017】本発明は以下の1〜7の少なくとも1又は
2以上の結合によって構成されたものである: (1)セルロース及びその誘導体の少なくとも何れかの粉
末を熱可塑性樹脂中に分散させた被覆で粒状加里肥料の
表面を被覆したことを特徴とする時限溶出型被覆加里肥
料。 (2)セルロース誘導体がエチルセルロース、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチ
ルエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルセルロース及びそれらの塩から選ばれ
た1種以上である前記項1に記載の時限溶出型被覆加里
肥料。 (3)セルロース及びその誘導体の少なくとも何れかの粉
末の平均粒径が膜厚に対して1/8〜1倍である前記項
1又は2に記載の時限溶出型被覆加里肥料。 (4)粒状加里肥料の下記の関係式(1)によって定義され
る圧縮率(γ)が0.93以上であることを特徴とする前
記項1〜3の何れかに記載の時限溶出型被覆加里肥料:
【0018】
【数4】
【0019】[ここで、γ:圧縮率;Ga:圧縮成型物の粒
子密度(g/cc);Gt:該圧縮成形物の真密度(g/cc)]。 (5)被覆粒状肥料のロット間の変動幅試験において下記
の関係式(2)によって算出された誘導期間(TI)の変動
率(α)が0.2%以下であることを特徴とする前記項1
〜4の何れかに記載の時限溶出型被覆加里肥料。
【0020】
【数5】
【0021】[ここで、αは誘導期間の変動率;TI0
は無処理試料の誘導期間;TI1は保存処理試料の誘導
期間をそれぞれ表わす。また、記号「| |」は絶対値
を表わす]。 (6)被覆粒状肥料のロット間の変動幅試験において下記
の関係式(3)によって算出された溶出期間(TE)の変動
率(β)が0.2%以下であることを特徴とする前記項1
〜5の何れかに記載の時限溶出型被覆加里肥料。
【0022】
【数6】
【0023】[ここで、βは溶出期間の変動率;TE0
は無処理試料の溶出期間;TE1は保存処理試料の溶出
期間をそれぞれ表わす。また、記号「| |」は絶対値
を表わす]。 (7)粒状加里肥料の表面が尖端及び稜線の何れもが殆ど
存在しない程度に曲面状であることを特徴とする前記項
1〜6の何れかに記載の時限溶出型被覆加里肥料。
【0024】
【発明の実施の形態】上記の本発明の構成について以下
に詳細に説明する。本発明における「時限溶出」とは施
肥後の一定期間内には溶出が抑制され、その期間経過後
には速やかな溶出を開始する機能を意味する。施肥後の
一定期間内には溶出が抑制される抑制期間を本明細書で
は「誘導期間」と称することがあり、溶出開始から溶出
終了までの期間を「溶出期間」と称することがある。こ
れらを更に具体的に規定すれば、被覆肥料(カプセル肥
料)の施用直後からカプセル内の肥料分の10重量%の
肥料分が溶出するまでの期間を「誘導期間」と規定し、
カプセル内の肥料の10〜80重量%溶出までに要した
期間を「溶出期間」と規定する。
【0025】「時限溶出」型を更に具体的に規定するな
らば、時限溶出型とは、誘導期間/溶出期間の比率が
0.2以上である溶出パターンをいう。本発明に使用す
る熱可塑性樹脂は特に限定されるものではなく、所望の
誘導期間及び溶出期間を発現する樹脂材料を適宜選択し
て用いて構わない。しかしながら、施用後初期の溶出を
確実に抑制するには、水蒸気透過性の小さなオレフィン
系単独重合体及びその共重合体の少なくとも何れか又は
塩化ビニリデン系重合体及びその共重合体の少なくとも
何れかを用いることが望ましい。上記のオレフィン系単
独重合体及びその共重合体はその性状を実質的に損なわ
ない範囲内で他のビニルモノマー例えば、酢酸ビニル等
を含有することができる。
【0026】上記の好適熱可塑性樹脂は更に具体的には
ポリオレフィン及びその共重合体としては、ポリエチレ
ン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン・プロピレ
ン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、
エチレン−一酸化炭素共重合体(ECO)、エチレン−酢
酸ビニル−一酸化炭素共重合体(EVACO)、エチレン
−アクリレート共重合体、エチレン−メタクリル酸共重
合体、熱可塑性エラストマー(ゴム系樹脂)、ポリスチ
レン(PS)、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)等
を挙げることができる。これらの樹脂は単独で用いても
良く、所望の溶出パターンが得られるように複数種の樹
脂を組合わせて用いても良い。それらの中でも好ましい
ものは低密度ポリエチレンであって、その真密度0.9
10〜0.935g/cc及びMI(190℃;21.2N)3〜50g
/10minのもの、更に好ましくは0.915〜0.930g
/cc及びMI(190℃;21.2N)7〜30g/10minのもので
ある。
【0027】本発明の被覆肥料の被覆を形成する為に必
須のセルロースとしては、セルロースを加水分解処理及
び機械処理して平均粒径20〜90μmに微粉化したも
の、セルロース誘導体を微細(平均粒径20〜90μ
m)な球形にした後に加水分解処理した加工セルロース
等を用いることができる。他方、セルロース誘導体とし
ては、エチルセルロース、メチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロース(CMC)、カルボキシメチルエチル
セルロース(CMEC)、ヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース及びそれらの塩等の少な
くとも何れかが挙げられる。
【0028】本発明の被覆肥料の被覆を形成する為に用
いられるセルロース及びその誘導体の少なくとも何れか
の粉末の添加量は特には限定されない。とはいえ、セル
ロース及びその誘導体の少なくとも何れかで形成された
粉末は溶出期間中に被覆内側の溶解された加里肥料成分
の被覆外への経路になっていると考えられることから、
大粒径のものを用いる場合には被覆への添加量が比較的
に少量でも良く、小粒径のものを用いる場合には逆にそ
の添加量が比較的に多量に用いられることが望まれる様
にになる。上記の関係は本発明においては、所望の誘導
期間及び溶出期間を実現できるように適宜に選択及び利
用すれば十分である。
【0029】本発明の溶出抑制機構及び溶出開始機構は
一応下記の様に説明することができる。即ち、被覆の樹
脂部を僅かに透過してきた水蒸気を加里肥料が吸収し
て、吸水と同時に膨潤を開始する。この膨潤に起因する
膨潤圧が樹脂部に亀裂を生じさせ、吸水によって溶解さ
れている加里肥料がセルロース及びその誘導体の少なく
とも何れかの粉末からなる部分を通過して溶出し始め
る。この際に被覆に亀裂が生ずるまでに要する時間が誘
導期間であって、セルロース及びその誘導体の少なくと
も何れかの粉末からなる部分を通過して肥料が溶出を完
了するまでに要する時間が溶出期間である。
【0030】従って、溶出期間を可能な限り短くする為
には、被覆内においてセルロース及びその誘導体の少な
くとも何れかの粉末の連続層が形成されることが求めら
れる。この場合に粒子径の大きな側が連続層形成に有利
であることから、セルロース及びその誘導体の少なくと
も何れかの粉末の粒子径は膜厚に対して1/8〜1倍
(等倍)、好ましくは1/4〜1倍であることが好まし
い。尤も、この場合に粒子径と膜厚とは必ずしも全く同
一数値である必要は無い。即ち、粒子径が膜厚よりも稍
大きな結果として被覆表面から粒子の一部分が突出する
場合であっても、樹脂被覆内に粒子が取り込まれていて
薄いながらも樹脂被覆が粒子を覆っている状況であれ
ば、本発明の目的は十分に達成される。
【0031】とはいえ、被覆の厚さと同程度の粒径のセ
ルロース及びその誘導体の少なくとも何れかの粉末を用
いる場合には、水蒸気の被覆内への侵入が容易になる結
果として、誘導期間の確保が困難になる事態が予想され
る。この場合には被膜形成用の熱可塑性樹脂として、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル及びポリ
塩化ビニリデン等の水蒸気を極めて透過させ難い樹脂を
選択することが推奨される。
【0032】本発明の時限溶出型被覆肥料、通常はその
粒剤形態においては、その肥料の誘導期間を決定するも
のは本発明に用いられる熱可塑性樹脂の水蒸気透過性で
あって、それが小さくなるに伴って肥料の誘導期間が長
くなる。他方、溶出期間はセルロース及びその誘導体の
少なくとも何れかの粉末の添加量と平均粒径とによって
決定される。従って、上記添加量の増加に伴って、粒径
の増大に伴って、肥料成分の溶出期間が短縮化する。本
発明においては、この関係を利用して所望の溶出期間の
肥料を得ることができる。
【0033】本発明の被覆肥料はそれが何れの方法で製
造されたものであるかを問わない。とはいえ、肥料粒剤
を熱可塑性樹脂で被覆する方法としては、噴流状態の肥
料粒剤に樹脂溶液を噴霧及び乾燥させて被覆する方法
(特公昭54−3104号公報参照)が推奨される。こ
の方法によれば被覆作業中の粒子(芯材粒子又はその表
面に既に被層が或程度の段階まで施されたものを包含)
相互のブロッキングも余り生じないことから、極めて滑
らかな表面の被覆が形成される。
【0034】本発明の被覆肥料の作製に用いられる肥料
は水溶性加里肥料であればその種類又は形態を問わな
い。例えば、塩加、硫加、硝加又は燐加等の単独又は2
種以上の組合せ肥料の何れを用いても、本発明の肥料を
製造することができる。これらの加里肥料に対して、そ
の効果を損なわない範囲で更に他の水溶性肥料成分を含
む複合加里粒状肥料を用いても、本発明の被覆肥料を得
ることができる。
【0035】ここで言うその他の水溶性肥料成分として
は、硫安、塩安、硝安、尿素、硝酸ソーダ、燐安、リン
酸石灰等の肥料、キレート鉄(鉄と各種錯化剤とのキレ
ート錯体)、酸化鉄、塩化鉄、ホウ酸、ホウ砂、硫酸マ
ンガン、塩化マンガン、硫酸亜鉛、硫酸銅、モリブデン
酸ナトリウム及びモリブデン酸アンモニウム等から選ば
れる1種以上を挙げることができる。ここで、錯化剤と
しては例えば、エチレンジアミンテトラ酢酸ジナトリウ
ム、8-オキシキノリン及びアセチルアセトン等を挙げる
ことができる。
【0036】<圧縮成形法と転動造粒法>本発明におい
て用いられる圧縮成形法とは、粉体の造粒において一般
に称される処の圧縮造粒法及び破砕造粒法を包含する。
これらの造粒法は高い圧縮力を印加し得ることから、他
の造粒法による粒状体と比べて高い硬度及び高い密度
(見掛け密度)の粒状体が得られることを特色とする。
【0037】転動造粒等の湿式造粒法に比べて、圧縮成
形法が顕著な溶出制度改善効果を発揮する原因は現在の
処、解明されていない。現在の処では、その原因は下記
の様に説明される:一般に転動造粒法を始めとする湿式
造粒法は凝集性を備えた粉体に液体散布等の手段で加湿
し、同時に振動、揺動及び混合作用を用いて、固・液・
気系集合体の表面に蓄えられた表面エネルギーを原動力
として凝集を進め、目的の形状、強度及び圧縮状態が得
られた段階で、最終的に粒子内部に残った液分(液状成
分)を自然蒸発又は強制蒸発させる造粒法である。
【0038】この造粒法によれば、形状良好(球形性良
好)及び強度に優れたものが得られる。とはいえ、最終
的に粒子内に残留する液分を蒸発させる結果として、液
分の体積相当分だけの空隙(孔隙)が生ずる。転動造粒
法においては例えば、目的とする形状及び強度を得る為
に転動時の散布液体の量及び物温、転動時間及び転動速
度等の複数の運転条件がロット毎に微妙にコントロール
されており、このロット毎の微妙な運転条件の違いが粒
子内への空隙の生じ方(量及び位置等)にバラツキ(ロ
ット差;個体差等)を生じさせる。
【0039】その結果として、このバラツキが延いては
被覆後の被覆肥料粒剤溶出パターンのバラツキ等に影響
を及ぼしていると推測される。上記の転動造粒法を用い
た説明に対して、粉体の圧縮成形による造粒は高い圧縮
力によって粉体を乾燥状態の侭で成形することができ
る。乾燥状態で造粒が行なわれることの寄与で、空隙無
しで極めて高圧縮率の粒子が得られる。従って、圧縮成
形粒子においては、圧縮率の変動に起因する被覆後の溶
出の変動を極めて小幅に留め得られたと解釈することに
不合理性は無い。
【0040】本発明の被覆加里肥料は下記の性能及び
を併せ備えたものである。即ち、本発明の被覆加里肥
料であるとは、後記する保存試験及びロット間の変動幅
確認試験によって下記の結果を示すものである: ロット間の誘導期間(D1)及び溶出期間(D2)が共に5
0日以下に収束 ロット間の誘導期間変動率(α)並びに溶出期間変動率
(β)の何れもが0.2%%以下、好ましくは0.15%以
下を充足する。
【0041】上記の条件は第一義的には本発明の被覆加
里肥料が備えるべき性能を規定するが、好ましくはそれ
らに加えてそれらの長期間保存後の性能である下記の
及びが併せて充足されることが望まれる: 誘導期間(D1)及び溶出期間(D2)が共に50日以下に
収束 誘導期間変動率(α)並びに溶出期間変動率(β)の何れ
もが3%以下を充足する。
【0042】<圧縮率>本発明における圧縮率は粒子密
度(Ga;見掛け密度)を粒子を形成する物質の真密度
(Gt)で除した値[Ga/Gt]を言う。現象として、圧
縮成形粒子においては圧縮率が大きくなるに伴って被覆
後の溶出パターンにおけるロット間のバラツキが小さく
なる傾向が認められ、特に圧縮率が0.95以上のもの
には顕著な効果が認められることは上記の説明が妥当で
あることを支持する根拠の1例と言える。
【0043】従って、本発明において用いられる肥料粒
剤として好ましいものは高い圧縮率で成形されたもので
あって、具体的には圧縮率0.93以上、好ましくは0.
95以上で成形された粒剤(造粒物)が好ましい。
【0044】なお、本発明において圧縮成形品の「圧縮
率」とは、水銀ポロシオメーターを使用して水銀圧入法
によって芯材粒子の見掛け密度(粒子密度;Ga)及び真
密度(Gt)を測定し、この測定値を用いて関係式(1)に
よって算出される値である。
【0045】この肥料成分の圧縮成形物を製造する方法
として有力なものは圧縮造粒法及び破砕造粒法等であ
り、ここで圧縮造粒法としてはタブレッティング法及び
ロールプレス法等の手法を挙げることができ、他方、破
砕造粒法としてはブリケッティング法及びコンパクティ
ング法等の手法を挙げることができる。なお、本発明で
はこれらの何れの造粒法手法及び造粒装置をも採用する
ことができる。
【0046】一般にタブレッティング法及びブリケッテ
ィング法による造粒物は形状及び粒径が一定で通常数mm
以上のものであって、コンパクティング法によれば不定
形で、粒径範囲0.1〜5mmの造粒物が得られる。上記
の圧縮成形法の中で何れの方法を用いるかは目的とする
肥料粒剤の粒径及び形状等に応じて適宜選択すれば十分
である。
【0047】上記の圧縮成形に用いられる原料の肥料粉
体の最大許容粒径は製造されるべき粒剤の大きさ即ち、
粒径による制限を受ける。この場合に原料の肥料粉体が
低い硬度及び脆性(砕け易さ)に富むものである場合に
は、大粒径の粒子が混入しても大きな影響を受けない。
その理由はこの低い硬度及び砕け易さに富む粒子が圧縮
過程で破砕されて小粒径に変化することにある。また、
粗粒子と微粒子との混在からなる広い粒度分布の粉体を
用いた造粒によれば、粒度分布の狭い粉体を用いた造粒
によるよりも強度に優れた粒子を成形できる。
【0048】本発明においては、上記圧縮成形法によっ
て得られる粒状肥料(肥料粒剤)をその侭で被覆に供し
ても被覆効率の向上及びバラツキのの低下という目的は
一応達成され得る。しかし、被覆効率の向上及びバラツ
キの一層の低下を図るには、粒子の表面が可能な限り平
滑化(曲面化)及び球状性に優れた粒状肥料を芯材とし
て用いることが推奨される。
【0049】造粒物の表面を平滑化及び球状化する為の
操作法としては、一般に球状粒子の成形に用いられてい
る方法が提供可能で、別段に唯一の方法には限定されな
い。その平滑化及び球状化方法としては転動造粒法、流
動層造粒法及び噴霧乾燥造粒法等が挙げられ、その平滑
化及び球状化方法が本発明の本来の効果を損なわない限
りは、何れの方法でも用いられ得る。
【0050】それらの平滑化及び球状化方法を実行する
為の装置として具体的には、回転円盤式整粒機[商品
名:マルメライザーQJ230(不二パウダル社製)]
及び回転円盤式整粒機[商品名:レディゲミキサー(T
Mエンジニアリング社製)]等を挙げることができ、こ
れらの何れかを用いた造粒法が平滑化及び球状化の好適
例として挙げられる。平滑化及び球状化の程度は目的と
する溶出制御レベルと収率及びランニングコストとの関
係で決定されれば済む。
【0051】本発明においては、本発明の効果を妨げな
い範囲内であれば、被覆内にフィラーを添加しても差し
支え無い。フィラーの添加によって溶出速度の微調整も
可能であることに加えて、低コストのフィラーを選択す
れば、製品のコストダウンも可能となる。この場合に、
フィラー(充填剤)の添加は被覆強度の低下をもたらす
ことも念頭に置いて被覆組成を決定することが重要であ
る。被覆組成にも依存するが、フィラーの添加は被覆重
量の90%以下、好ましくは80%以下に留めることが
推奨される。
【0052】無機フィラーとしては、タルク、クレイ、
ケイソウ土、シリカ(SiO2)、炭酸カルシウム、ゼオラ
イト、金属酸化物及び硫黄の少なくとも何れかが挙げら
れ、有機フィラーとしては、糖重合体及びその誘導体並
びにクロチリデンジウレア、イソブチリデンジウレア及
びオキザマイド等の粉末を用いることができる。
【0053】<図面に基づく説明>図1は従来の粒状肥
料を製造する為に用いられた製造装置のフローシートで
ある。この装置を用いた実験例は比較例1〜5に説明さ
れていることから、ここでは省略する。
【0054】図2は本発明で用いられる芯材粒子を製造
する方法の1例である破砕造粒・コンパクティング法を
実施する際のフローシートである。図3は表面平滑化処
理を行なう為に用いられ得る装置の1例として、回転円
盤式整粒機の模式的縦断面図である。
【0055】図4は本発明の被覆粒状肥料の製造におけ
る最終工程である肥料粒剤(肥料芯材粒子)に被覆を施
す工程を遂行する装置の1例である噴流塔を中心とした
被覆装置(カプセル化装置)の模式的縦断面図である。
【0056】図1に基づいて従来の転動造粒装置を説明
する。図1は右上(「上下左右前奥」等は説明の便宜上
の評伝である)から供給される粉体肥料を受けて傾斜軸
上で回転する円盤(A0)(皿径1050mm;回転数15rp
m)に水を散布する機構(不図示)が設けられた回転円
盤形造粒機で成形された造粒物を乾燥する回転式熱風乾
燥機(B0)(胴径650mm×長さ2000mm;回転数10
rpm;リフター付き水平軸上で回転)及びこの乾燥機中で
乾燥された粒状物をオーバーサイズ品、製品(粒度7〜
8mesh)及びアンダーサイズ品に分級する振動篩(C0)
で構成された一連の造粒、乾燥及び分級工程を示す模式
的工程図である。。
【0057】図2に示されたものは本発明の粒状肥料の
粒状化及び分級を主とする模式的工程図である。図2に
示された破砕造粒・コンパクティング装置では、肥料粉
体供給装置(不図示)から来た供給管(51)に接続され
たホッパー(A)、このホッパー(A)の下流側に位置し、
その底部から流下する肥料粉体を取り込んで下流側へ供
給するスクリューフィーダー(B)、その下流側に位置
し、肥料粉体を圧縮しながら粒状化するロールコンパク
ター(C)、その下流側に接続されてこのフレーク状の圧
縮成形物を下流側へ移送する移送管(52)、移送されて
きたフレーク状圧縮成型物を所望の粒度に解砕するで解
砕機(D)、この解砕機(D)で篩(粒度5〜10mesh)を
用いて分級できる程度に解砕された解砕物はその下流側
に接続された移送管(53)、この移送管(53)で移送さ
れた解砕物を分級する振動篩(E)、振動篩(E)で捕捉さ
れた所定の粒度(平均粒径)例えば粒度6〜8meshの粒
径範囲の粒子(所定粒度物)を下流側へ移送する為に振
動篩(E)の中段に接続された移送管(56)、この移送管
経由で供給された一次製品を貯蔵する貯蔵部(F)(フレ
コン型)を主系統とするものである。
【0058】一方、振動篩(E)の上部から回収された設
定粒径範囲よりも大径の粒子(オーバーサイズ品)を振
動篩(E)の上部から解砕機(D)に移送する移送管(5
5)、他方、振動篩(E)の下端部から回収される設定粒
径範囲よりも小径の粒子(アンダーサイズ品)をホッパ
ー(A)に移送する移送管(57)で構成された循環系統が
接続されている。
【0059】更に、図2において貯蔵部(F)に接続さ
れ、その中に貯蔵された一次製品である肥料粒子を移送
する移送管(54)、移送管(54)経由で送られた一次製
品を更に高い精度で分級する振動篩(G)、この振動篩
(G)で再度分級された二次成形品粒子(粒径範囲7〜8
μm)をこの振動篩(G)から取出して被覆工程又は第2
貯蔵部へ供給する為に振動篩(G)中段に接続された移送
管(58)が高精度分級工程の主系統である。
【0060】この振動篩(G)においても生ずるオーバー
サイズ品及びアンダーサイズ品をそれぞれ解砕機(C)へ
移送する為に又はホッパー(A)へ移送する為にそれぞれ
振動篩(G)の上段及び下端に接続する移送管(57)移送
管(59)で構成された高精度分級工程の循環系統が接続
されている。
【0061】<分級物の表面曲面化処理>本発明では、
図2に示されたように例えば、破砕造粒・コンパクティ
ング法によって製造された粒子をその侭で芯材粒子とし
て被覆粒状肥料の製造に供することができるが、これら
の破砕物粒子は破砕物であることに起因して、その形状
が部分的に尖鋭であると共に鋭利な稜部が存在する点で
全体的に角張っており、如何なる見方においても球状と
は言えないものを多く含んでいる。この種の非球状粒子
の表面に被覆層を形成させると、期待される程には高い
精度で肥料成分の溶出を制御できない場合が往々にして
生ずる。その理由は得られる被覆層の厚さが往々にして
均一にならず、その被覆層の薄い部分から肥料成分が溶
出し易いことが影響していると説明される。
【0062】そこで本発明では、例えば上記のように破
砕造粒・コンパクティング法によって製造された圧縮成
形物を解砕及び分級して得られた所定粒度物の表面を平
滑化処理(表面曲面化処理)して、できる限り球状に近
い形状即ち、少なくとも尖鋭部分及び角張った形状の何
れをも面取り処理で削除して曲面状に変えることが好ま
しい。
【0063】図3に示されたものは表面平滑化工程の模
式的系統図であって、上記のように図2における貯蔵部
(F)に貯蔵された一次製品粒(粒度6〜8mesh)又は更
に振動篩(G)で高度分級された二次製品粒(粒度7〜8
mesh)が図3に示された移送管(31)経由で供給された
製品粒の表面を曲面化処理する回転円盤式整粒機(H)、
この回転円盤整粒機(H)は周速通常8〜25m/sで回転
する円盤上で被処理粒子(非球状粒子)を転動させて上
記の製品粒に面取り及び角取り(尖塔部、頂点部及び鋭
い稜部等の鈍化)処理を施す装置であり、上記の表面曲
面化処理が施された製品粒を下流側へ移送する移送管
(32)が接続され、移送された製品粒を分級する振動篩
(J)、分級によって振動篩(J)の中段で捕捉された所定
粒径範囲の粒子を移送する為に接続された移送管(3
4)、生じたオーバーサイズ品及びアンダーサイズ品の
中で、オーバーサイズ品を経由で解砕機へ送る為に振動
篩(J)の上段に接続された移送管(33)、アンダーサイ
ズ品をホッパーに送る為に振動篩(J)の下端に接続され
た移送管(35)で構成されている。
【0064】図4は本発明で採用される適切な工程の模
式的工程図であって、噴流塔(1)を中心とした被覆装置
(カプセル化装置)が噴流塔(1)の上半部である円筒部
(1u)下段の側壁に芯材粒子供給口(2)を備えると共
に、その上段部に排気口(3)を備え、この噴流塔(1)の
下端部には有底筒状体(21)が接合されており、この有
底筒状体(21)の底部には被覆粒状肥料を取り出す為に
開閉可能な肥料取り出し口(7)が設けられている。
【0065】さらに、この有底筒状体(21)の底部近傍
には、噴流ガスを送り込むブロアー(10)、ブロアー
(10)からの噴流ガスの流量を調整し測定するオリフィ
ス流量計(9)、このオリフィス流量計(9)によって流量
が調整された噴流ガスの温度を調整する熱交換器(8)か
らなる噴流ガス供給部に接続管(22)が接続されてい
る。
【0066】一方、噴流塔(1)の底部であって有底筒状
体(21)との接合部近傍には、筒状体の横断面中央部に
流体供給ノズル(4)が配置されており、この流体供給ノ
ズル(4)は芯材粒子を被覆する為の被覆液(12)を貯蔵
すると共に供給する被覆液タンク(11)及びこの被覆液
(12)を加圧下に前記流体供給ノズル(4)から噴射させ
る為に圧力を印加する被覆液加圧ポンプ(6)が移送管
(5)で連結されている。なお、被覆液タンク(11)には
通常、撹拌装置が備えられていて、この被覆液(12)を
調製する際に又は調製した後に被覆液(12)を均一に保
つに役立つ。
【0067】<被覆操作態様の説明>図4に示された噴
流塔(1)に例えば窒素ガス等の不活性ガスからなる高温
噴流ガスを被覆対象の粒状肥料芯材の流動化及び被覆後
の乾燥に十分な程度に供給する。この噴流ガスは熱交換
器(8)で被覆液(12)中の有機媒体の沸点付近の温度に
加熱して置くことが好ましい。
【0068】この様にして噴流ガスを供給すると共に、
流体供給ノズル(4)から被覆液(12)を塔内へ噴射させ
る。噴流塔(1)の内部では、下から吹き上げる噴流ガス
によって、芯材粒子の少なくとも一部分が浮遊状態にあ
り、ここに被覆液(12)を噴霧することによって、浮遊
芯材粒子の表面に被覆液(12)が付着する。しかも、噴
流ガスが加熱されていることから、芯材粒子の表面に付
着した被覆液(12)中の有機溶媒が気化して噴流ガスと
共に排気口(3)から排出される。
【0069】なお、被覆液(12)を貯蔵する被覆液タン
ク(11)には通常、撹拌機が備えられており、被覆液
(12)が例えばタルク又は穀物粉等のように有機溶媒に
溶解しない成分を含む分散液の場合であっても、被覆液
(12)を撹拌しながら噴流塔(1)内に均一で安定した状
態で供給することができる。また、この被覆液(12)は
流体供給ノズル(4)から噴射される前に予め加熱されて
いることが好ましい。例えば溶媒(又は分散媒)として
トルエンを用いる場合について説明すれば、被覆液(1
2)を媒体であるトルエンの沸点以下である100℃程
度に加熱すると、噴流塔(1)内での有機溶媒の除去が容
易になる。
【0070】上記のようにして被覆液(12)を噴射し
て、芯材粒子に対して上記重量比の被覆層を形成させた
後に被覆液(12)の供給を停止し、次に噴流ガスの供給
も停止することにより、噴流塔(1)の内部に浮遊してい
た被覆粒子は有底筒状体(21)内に落下してその底部に
堆積する。
【0071】最後に、有底筒状体(21)の下端部の肥料
取出し口(7)を開口して製造された本発明の被覆粒状肥
料を取出す。この様な被覆層を形成させるには、上記の
各成分に対する適当な溶媒又は分散媒であって、内包さ
れる芯材粒子を浸食しないものに溶解又は分散させて被
覆液を調製し、この被覆液で芯材粒子の表面を処理す
る。この被覆液を用いて被覆層を形成する際の被覆液中
における固形分の濃度は通常1〜50重量%、好ましく
は5〜15重量%に調整される。
【0072】
【発明の効果】本発明の時限溶出型被覆加里肥料は芯材
として常温において高い飽和蒸気圧を示すと共に低い対
水溶解度しか示さない加里肥料を用い、これを熱可塑性
樹脂基材中に水膨潤性のセルロース及びその誘導体の少
なくとも何れかで形成された粉末が分散された被覆で覆
ったものであることに加えて、芯材を圧縮成形法によっ
て粒状化して用いるから、下記の諸効果を奏することが
できる: (1)短い誘導期間及び溶出期間を設定できる; (2)長期間の保存後にも溶出パターンの変動を生じにく
い; (3)製造ロット間の溶出変動幅を格段に縮小することが
できる。
【0073】
【実施例】以下に、実施例に基づき、有用な比較例を参
照して本発明を具体的に説明する。しかし、本発明はこ
れらによって何等の制限を受けるものではない。
【0074】[圧縮率の測定法方]本実施例において、
造粒サンプルの圧縮率は下記の方法によって測定した: a)機種 水銀ポロシオメーター[商品名:オートスキャン33
(ユアサアイオニクス社製)]; b)サンプル 二次製品をカッターで切断して粒度8〜12meshに調え
たもの; c)測定 各サンプルの真密度を30回測定すると共に、水銀圧入
法によってそれぞれの粒子密度(見掛け密度)を30回
測定した。その測定によって求められた真密度及び粒子
密度の比として下記の関係式(1)を用いて圧縮率を算出
した:
【0075】
【数7】
【0076】[ここで、γ:圧縮率;Ga:圧縮成型物の粒
子密度(g/cc);Gt:該圧縮成形物の真密度(g/cc)を表
わす]。 [被覆サンプルの溶出機能評価] <<保存試験>>上記の試作によって得られた造粒サンプ
ル(30ロット)の中で、1回目に被覆が行なわれた被
覆サンプルを各試験区5kgずつポリエチレン製の肥料袋
に収容し、屋内(常温)に1年間放置して保存処理サン
プルとした。
【0077】[溶出試験法]窒素肥料及び加里肥料の保
存処理サンプル及び窒素肥料及び加里肥料の無処理サン
プルをそれぞれ10g採取してこれを水200ml中に浸
漬して200mlの水中に浸漬して25℃に所定期間静置
した。その後に肥料と水とを分離して、水中に溶出した
尿素を定量分析によって求めた。
【0078】次に、この第1回溶出済みの窒素肥料及び
加里肥料に新たな水200mlを加えて再び25℃に所定
期間静置した後に、同様な定量分析を行なった。この操
作を反復して水中に溶出した尿素及び加里のそれぞれの
累計量を日数に対してプロットして溶出速度曲線を作成
した。この曲線を利用して溶出率80%に至る日数を求
めた。窒素肥料及び加里肥料の評価結果を表4に示す。
【0079】表4におけるD1は無処理サンプルの浸漬
開始から溶出率10%に到るまでの日数(誘導期間;T
I0)を示し、D2は無処理サンプルにおける溶出率10
%から80%に到るまでの日数(溶出期間;TE0)を示
す。無処理サンプルの誘導期間変動率(α)及び溶出期間
変動率(β)は下記の関係式(2)及び(3)によってそれぞ
れ算出した。
【0080】
【数8】
【0081】[ここで、αは誘導期間の変動率;TI0
は無処理試料の誘導期間;TI1は保存処理試料の誘導
期間をそれぞれ表わす。また、記号「| |」は絶対値
を表わす];
【0082】
【数9】
【0083】[ここで、βは溶出期間の変動率;TE0
は無処理試料の溶出期間;TE1は保存処理試料の溶出
期間をそれぞれ表わす。また、記号「| |」は絶対値
を表わす]。
【0084】<<製造ロット間の溶出変動幅確認試験>>
被覆されたサンプルをロット毎(各30サンプル)に
保存試験と同様の溶出試験を行なって、製造直後の各造
粒肥料サンプルにおける(D1)及び(D2)の相加平均値
(χ)並びにその変動係数(σ/χ)を求めた。それらの評
価結果を表4に併せ示す。
【0085】
【比較例1】 <破砕造粒・転動面取り法>予め粒度32meshの篩を
全量通過する粒度に粉砕された肥料を原料として、これ
を少量ずつ図2に示された回転円盤式造粒機(31)(皿
径1050mm;回転数15rpm)に水を散布しながら供給
した。
【0086】図1において上記の回転円盤形造粒機
(A0)で成形された造粒物は回転式熱風乾燥機(B0)(胴
径650mm×長さ2000mm;回転数10rpm;リフター
付き水平軸上で回転)中で乾燥された後に取り出され、
振動篩(C0)でオーバーサイズ品、製品(粒度7〜8mes
h)及びアンダーサイズ品に分級された。
【0087】各原料1回当たりで原料50kgを用いて3
0回造粒し、それぞれの製品をサンプル(試料)とし
た。造粒結果を表1に示す。
【0088】
【表1】
【0089】[ここで、χ:30回測定値の相加平均
値;σ:30回測定値の標準偏差]。
【0090】
【実施例1】 <破砕造粒・コンパクティング法による造粒法>図2
において、ロールコンパクター(C)[商品名:アレクサ
ンダー式乾式造粒機WP-400×330V型(ターボ工業社
製)]を用いて図2に示されたフローで肥料芯材粒子
(粒度6〜8mesh)を得た。
【0091】図2に示されている様に、原料はホッパー
(A)からスクリューフィーダー(B)を経由してロールプ
レス型のロールコンパクター(C)に供給されてフレーク
状物に賦形された。該フレーク状物は振動篩(E)で分級
されてオーバーサイズ品、一次製品(粒度6〜8mesh;
許容粒度範囲内)及びアンダーサイズ品に分けられた。
このオーバーサイズ品は解砕機(D)に循環され、アンダ
ーサイズ品はホッパー(A)に循環された。
【0092】この一次製品は一旦、貯蔵部(F)(フレコ
ン型;開孔0.5mm)に収容された後に次段のに用いら
れた。この際のロールコンパクター(C)における圧縮力
は油圧の形で印加され、ピストン圧表記で最大270kg
f/cm2・Gであった。
【0093】次に、一次製品の一部分を次段の振動篩
(G)で分級して二次製品粒子(粒度7〜8mesh)を得
た。各原料を1回当たり50kg用いて30回造粒し、そ
れぞれの製品をサンプルとした。各原料について、それ
ぞれの圧力で造粒して得られた一次製品の圧縮率(γ)を
測定した結果を表2に示す。
【0094】
【表2】
【0095】[ここで、χ:圧縮率の30回測定値の相
加平均値;σ:30回測定値の標準偏差;σ/χ:圧縮率
の変動率]。 <粒状肥料表面の平滑化処理>上記のにおいて得ら
れたそれぞれの一次製品を回転円盤式整粒機(H)[商品
名:マルメライザーQJ230(不二パウダル社製)]
で面取り(角取り)処理してその表面から突出する尖鋭
部、鋭利な稜部等が除かれた曲面化粒状物を得た。
【0096】図3に示されたフローで一次製品が計量後
に回転円盤式整粒機(H)に供給され、所定の運転条件で
面取り処理が施された後に、振動篩(J)で分級されて二
次製品である粒剤(粒度7〜8mesh)が得られた: d)運転条件 運転方式:回分式(バッチ式); 目皿ピッチ:4mm; 速度比:0.3; 仕込量:0.2kg(1回当たり); 運転時間:3min(1回当たり)。
【0097】
【実施例2】(試作粒状肥料の被覆) 本実施例において用いられた噴流カプセル化装置は図4
に示されたものであった。図4において、1は噴流塔
(塔径250mm×高さ2000mm)であって、その下端
に接続された有底筒状体(21)上端開口の熱風出口径5
0mm、噴流塔(1)の下半部を構成する倒立円錐部(1d)
の頂角50度、噴流塔(1)の上半部を構成する円筒部
(1u)の下段に肥料粒剤投入口(2)及び上端に排ガス出
口(3)が装着されている。
【0098】噴流用の熱窒素ガスは図4の下段に位置す
るブロアー(10)から送られて、オリフィス流量計(9)
でその流量が測定及び管理された後に熱交換器(8)でそ
の温度が管理された後に噴流塔(1)に導入され、排気は
その排気ガス出口(3)から塔外へ導出された。
【0099】カプセル化処理(被覆処理)に芯材として
用いられる粒状肥料(肥料粒剤)は肥料投入口(2)から
投入され、他方、所定の熱風(通常は熱窒素ガス)が有
底筒状部(21)の底部から上向きに噴出されて噴流が形
成され、投入される粒状肥料をその噴流が浮遊させた。
噴入される熱風の有底筒状部(21)内の温度(T1)、噴
流塔(1)の円筒部(1u)下段内部のカプセル化段階にお
ける温度(T2)及び円筒部(1u)上段内部の温度(T3)は
それぞれの温度計(不図示)によって検出された。
【0100】上記の温度(T2)が所定の温度に達した時
点で、流体供給ノズル(4)から被覆液(12)を上方に浮
遊している粒状肥料に噴霧状で吹き付けた。この被覆液
(12)は被覆液タンク(11)から移送管(5)経由で加圧
ポンプ(6)によって加圧された状態で供給された。な
お、被覆液タンク(11)内に収容された被覆液(12)は
その温度を均一に一定に保持すると共に、粉体が含有さ
れている場合にはその沈降を防止する為に攪拌されるこ
とが有用である。
【0101】粒状肥料の被覆率が所定値に達した段階で
ブロアー(10)を止めて被覆された肥料を有底筒状体
(21)下端域に設けられた製品抜き出し口(7)から取出
した。本実施例では下記の基本条件を維持しながら、所
定の被覆率が実現されるまで被覆(カプセル化)を行な
った: 流体供給ノズル:フルコン型;開口0.8mm; 熱風量:4m3/min; 熱風温度:100℃±2℃; 粒状肥料投入量:10kg; 供試溶剤:トルエン; 被覆液濃度:固形分含有量1.5重量%; 被覆液供給量:0.1kg/min。
【0102】ここで、被覆液(12)は被覆液タンク(1
1)から移送管(5)経由で送られて流体供給ノズル(4)
へ到るが、その過程で液温が80℃を下回らない様に移
送管(5)は二重配管として、その外管内に上記を流通さ
せて保温した。
【0103】各造粒肥料サンプルともに、各造粒ロット
(30ロット)毎に被覆を施した。被覆組成と用いられ
た粒状肥料サンプルとの組合せを表3に示す。
【0104】
【実施例3〜11及び比較例2〜5】表3に示された処
方及び手順以外には実施例1に従って操作した。結果を
表4に示す。
【0105】
【表3】
【0106】
【表4】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は転動造粒による従来技術の芯材粒子の製
造を示すフローシートである。
【図2】図2は本発明で使用される芯材粒子を圧縮造粒
法によって製造する方法の1例である破砕造粒・コンパ
クティング法を実施する際のフローシートである。
【図3】図3は本発明で使用される芯材粒子を製造する
際に採用される面取り及び角取り工程の例を示すフロー
シートである。
【図4】図4は噴流塔を用いて本発明の被覆粒状肥料の
芯材粒子を製造する方法の1例を示すフローシートであ
る。
【符号の説明】
1 噴流塔 2 芯材粒子投入口 3 噴流塔からの排気口 4 被覆液の噴射ノズル 5 被覆液を被覆液タンクから噴流塔へ移送する移送
管 6 被覆液の加圧ポンプ 7 被覆粒状肥料の取出し口 8 熱交換器 9 オリフィス流量計 10 ブロアー 11 被覆液タンク 21 有底筒状体 22 有底筒状体下端域への接続管 31 一次製品の移送管 32 面取り及び角取り品の移送管 33 オーバーサイズ品の解砕機への移送管 34 所定品の移送管 35 アンダーサイズ品のホッパーへの移送管 51 芯材粒子原料の移送管 52 ロールコンパクターから解砕機への移送管 53 解砕機から振動篩いへの移送管 54 貯蔵部から振動篩いへの移送管 55 オーバーサイズ品の解砕機への移送管 56 貯蔵部への移送管 57 オーバーサイズ品の解砕機への移送管 58 二次製品の取出し管 59 アンダーサイズ品のホッパーへの移送管 A ホッパー B スクリューフィーダー C コールコンパクター D 解砕機 E 振動篩 F 貯蔵部(フレコン) G 振動篩 H 回転円盤式整粒機 J 振動篩 A0 皿型造粒機 B0 回転式熱風乾燥機 C0 振動篩

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース及びその誘導体の少なくとも
    何れかの粉末を熱可塑性樹脂中に分散させた被覆で粒状
    加里肥料の表面を被覆したことを特徴とする時限溶出型
    被覆加里肥料。
  2. 【請求項2】 セルロース誘導体がエチルセルロース、
    メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カル
    ボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシエチルセル
    ロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びそれらの塩
    から選ばれた1種以上である請求項1に記載の時限溶出
    型被覆加里肥料。
  3. 【請求項3】 セルロース及びその誘導体の少なくとも
    何れかの粉末の平均粒径が膜厚に対して1/8〜1倍で
    ある請求項1又は2に記載の時限溶出型被覆加里肥料。
  4. 【請求項4】 加里肥料粒剤の下記の関係式(1)によっ
    て定義される圧縮率(γ)が0.93以上であることを特
    徴とする請求項1〜3の何れかに記載の時限溶出型被覆
    加里肥料: 【数1】 [ここで、γ:圧縮率;Ga:圧縮成型物の粒子密度(g/c
    c);Gt:該圧縮成形物の真密度(g/cc)を表わす]。
  5. 【請求項5】 被覆加里肥料のロット間の変動幅を下記
    の関係式(2)によって算出された誘導期間(TI)の変動
    率(α)が0.2%以下であることを特徴とする請求項1
    〜4の何れかに記載の時限溶出型被覆加里肥料: 【数2】 [ここで、αは誘導期間の変動率;TI0は無処理試料
    の誘導期間;TI1は保存処理試料の誘導期間をそれぞ
    れ表わす。また、記号「| |」は絶対値を表わす]。
  6. 【請求項6】 被覆加里肥料のロット間の変動幅を下記
    の関係式(3)によって算出された溶出期間(TE)の変動
    率(β)が0.2%以下であるようにすることを特徴とす
    る請求項1〜5の何れかに記載の時限溶出型被覆加里肥
    料: 【数3】 [ここで、βは溶出期間の変動率;TE0は無処理試料
    の溶出期間;TE1は保存処理試料の溶出期間をそれぞ
    れ表わす。また、記号「| |」は絶対値を表わす]。
  7. 【請求項7】 粒状加里肥料の表面が尖端及び稜線の何
    れもが殆ど存在しない程度に曲面状であることを特徴と
    する請求項1〜6の何れかに記載の時限溶出型被覆加里
    肥料。
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