JPH10172379A - シート状キートップ構造 - Google Patents
シート状キートップ構造Info
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- JPH10172379A JPH10172379A JP8340429A JP34042996A JPH10172379A JP H10172379 A JPH10172379 A JP H10172379A JP 8340429 A JP8340429 A JP 8340429A JP 34042996 A JP34042996 A JP 34042996A JP H10172379 A JPH10172379 A JP H10172379A
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Abstract
ップデザイン、さらには3次元的形状の筐体デザインの
場合でも、デザインの多様化を可能とする。 【解決手段】 キートップ上面のフィルムを2層以上の
複層弾性フィルムにて形成し、表示部印刷層を完全に保
護層で覆うようにし、そして表示部印刷層およびあるい
は保護層を、熱融着可能な熱可塑性微粉末を添加するこ
とにより、モールド成形時の熱で熱可塑性物と熱可塑性
微粉末を融着させ強固にフィルムと表示部を一体化する
ことができるようにし、またキートップ間に凹または凸
形状の応力遮断帯を設けて誤動作を防止することができ
るようにしたシート状キートップの構造。
Description
御部等の入力部に使用する、スイッチ接点の上部に配置
され、該スイッチ接点を上部より押圧してこれをオンオ
フする押し釦スイッチであるシート状キートップに関す
るものである。
印刷したフィルムとモールドにより成形されたキートッ
プ本体の熱可塑性物からなり、該フィルムには前記キー
トップ本体の上面形状と同形状の湾曲部を設け、この湾
曲部内に前記キートップ本体の上面を収納し、フィルム
とキートップ本体とを一体化せしめた押し釦スイッチの
構造が、実開平2−14726号公報などに記載されて
いるように公知である。
よび特公平7ー54656号公報に見られるように、射
出成形による樹脂フィルムへの熱可塑性樹脂の埋め込み
を行なう製造技術も公知である。
726号公報などに記載されているような押し釦スイッ
チの構造は、防水性を特徴とするための構造であって、
実使用において課題となるフィルムとキー本体の非接着
によるチャタリング誤動作や、隣接キーの連動による誤
入力の発生、またはフィルムがキー本体の形状に追従す
るための材質や特性については何ら明記されていない。
公平7ー54656号公報に見られ射出成形による樹脂
フィルムへの熱可塑性樹脂の埋め込みを行なう製法にて
製造されたキートップは、フィルムに樹脂を用いている
ため、深絞り成形に限界があり、例えば携帯電話用キー
トップにおいて重要な要素であるキーの高さ・形状を見
た場合、特公平7ー54656号公報に明記されている
ごとく、携帯電話のキー形状設計に大きな制約を与えて
しまう。
[0031]に記載されているように、携帯電話筐体デ
ザインにおいてもキー高さに制限があるため、図4に側
面および底面より透視で示すような3次元的形状に対応
できない。これに対応するため図5のように筐体面aの
曲面に沿うように配置することが考えられるが、フィル
ムが樹脂のためやはり限界があり、フィルムに無理な応
力をかけなければならず、そのため実装時にキーの歪み
が発生してしまう。以上の理由から携帯電話キー入力部
は、ほぼフラットでなければならないので、携帯電話全
体のデザインが制限されてしまっている。
車内に携帯電話を放置してしまう事が考えられるが、一
般的に車載部品の規格とされている85℃雰囲気中放置
試験において、熱により樹脂フィルムが成形前の状態に
戻ろうとする残留応力にて変形し、キートップとしての
役目を負えない事例がある。
弾性体フィルムを使用し成形したキートップ部品を入力
部に使用した場合、キー操作時に爪が当たったり、鞄等
に収納する時に、弾性体フィルムでは、硬さが足りずキ
ートップ表面に傷がつきやすく、外観上見栄えが悪くな
ってしまうことがある。さらに、フィルムの湾曲部に収
納されている熱可塑性物が樹脂の場合は、キートップ硬
度が固く、またその傾向を強くする方向になっていると
ともに、機器入力時のキートップ感触が樹脂感のみであ
るため、ゴムスイッチ等の柔らかな感触が得られない。
字等の表示部を印刷したり、表示部印刷を施した後に接
着層を設ける場合、射出成形時の熱を印刷部におよぼさ
ないようにする周知技術はあるが、成形時または成形後
に接着するものであるため、接着剤が未硬化でなければ
ならず、そのため射出成型時のフィルムの伸長に追随し
た伸長を起こしている。したがって、印刷部に熱はかか
らないもののフィルムの伸長を制限することができず、
印刷表示体の歪み・伸びを抑制することができない。し
たがって射出成形条件やキートップ形状の制限を余儀な
くされている。
構成した場合、もしくはフィルム端部を他部材にて固定
(接着・融着・保持)した場合、キー操作時にある一つ
のキーを押し込んだ時に、フィルムの押し込み方向への
引き込みのために隣接するキートップが連動し、同時に
キーの入力がおこなわれてしまい、機器の誤動作または
希望する動作等が得られないという問題点がある。
状の自由度を高めること、押圧した場合に隣接するキー
トップに応力を及ぼさないこと、さらには、成形後のキ
ートップ部品の耐熱性の向上を目的とし、キートップ上
面のフィルムを2層以上の複層弾性フィルムとし、ま
た、キートップ間に凹または凸形状の応力遮断帯を設け
たシート状キートップの構造からなる。
として、ポリエステル系熱可塑性フィルム、ポリオレフ
ィン系熱可塑性フィルム、ポリスチレン系熱可塑性フィ
ルム、ポリウレタン系熱可塑性フィルム、ポリアミド系
熱可塑性フィルム、シリコーン系熱可塑性フィルム、
1,2−ポリブタジエン系熱可塑性フィルム、ポリエチ
レンビニルアセテート系熱可塑性フィルム、ポリビニル
クロライド系熱可塑性フィルム、ポリビニルアルコール
系熱可塑性フィルム等の熱可塑性フィルム、熱可塑性エ
ラストマーフィルムを複層するか、また、熱可塑性エラ
ストマーフィルムの弾性フィルムを使用した場合に問題
となるキートップ表面の傷つき防止を目的として、熱可
塑性エラストマーフィルムの弾性フィルムの片面もしく
は両面に基材となる弾性フィルムよりも硬質のフィルム
をラミネートするなどの構成をもつ複層弾性フィルムを
用いる。基材となる弾性フィルムよりも硬質のフィルム
としては、ポリアミドフィルム、ポリエチレンテレフタ
レートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリカーネ
ートフィルム、ポリビニルクロライドフィルム、ポリビ
ニルアルコールフィルム、セロハンフィルム等が挙げら
れる。また、キートップ本体の熱可塑性物は、ポリカー
ボネート、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリ
ロニトリルブタジエンスチレン、ポリウレタン、ポリメ
チルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート、アクリロニトリルスチレン
等の熱可塑性物が挙げられる。
ム4を使用し、モールド成形した熱可塑性物からなるキ
ートップ本体5の収納側の面に表示部3を印刷した後、
必要に応じて表示部を完全に覆うように保護層4を形成
して表示部以外に延伸応力をかけさせるようにし、複層
弾性フィルムの湾曲変形による表示部延伸を抑制するで
きるようにし、さらにその表示部印刷層およびまたは保
護層に、キートップ本体の熱可塑性物と熱融着する熱可
塑性微粉末を添加し、複層弾性フィルムとキートップ本
体が強固に接着し、そして複層弾性フィルムと熱可塑性
物の温度や湿度に起因する経時的な接着剥離を回避でき
るようにしたシート状キートップである。 また押圧し
た時に隣接するキートップに応力を及ぼし、入力時の誤
動作の発生または希望する動作等が得られないことを防
止するために隣接するキートップ間に凹または凸形状の
応力遮断帯を設けた。
を成型する金型に加工を加え、成型と同時に形成する方
法や、キートップ成型後に治具を用いて形成する方法な
どを用いた。
の製造技術で製造する。例えば、所望の目的に応じて印
刷を施した複層弾性フィルムを、予め金型や治具を用い
てキートップ部の湾曲形状を形成し、その後キートップ
本体を成形する金型に、キートップ部の湾曲形状を形成
した複層弾性フィルムをインサートし、キートップ本体
を樹脂の射出によって成形したシート状キートップの製
造方法。所望の目的に応じて印刷を施した複層弾性フィ
ルムを、キートップ本体を成形する金型にインサート
し、キートップ本体用樹脂を射出する際、その溶融して
いる樹脂の熱や圧力により複層弾性フィルムをキートッ
プ部の湾曲形状に変形させるシート状キートップの製造
方法などを用いて製造することができる。
ルム1の両面にナイロン2をラミネートした複層弾性フ
ィルムAを、キートップ部の形状に形成し、キートップ
本体を成形する金型にインサートし、熱可塑性物のポリ
カーボネート(三菱エンプラ製 ユーピロン)5を射出
成形機にて射出しキートップ本体を成形し、一体形成し
てシート状キートップを製作した。
系熱可塑性エラストマーフィルム(DIC社 グリラッ
クスフィルム)の単層弾性フィルムとしたもの、および
比較例2としてポリカーボネートフィルム(三菱化学製
ユーピロン)の単層樹脂フィルムを用いて、実施例と
同様にシート状キートップを製作した。各フィルム厚
は、0.1mmのものをしようした。 製品の比較 実施例1(複層弾性フィルム) : フィルムの破れ無
し、成形可能 比較例1(単層弾性フィルム) : フィルムの破れ無
し、成形可能 比較例2(単層樹脂フィルム) : フィルムの破れ有
り、成形不可 また、筐体に実装する目的にて2種類の成形型にて評価
した。 金型a 筐体裏面同形状型(三次元形状)(図4) 実施例1 : 形状通りに成形、反転しない、実装可能 比較例1 : 形状通りに成形、反転しない、実装可能 比較例2 : 成形後のフィルムに歪み有り、反転(形
状が逆になる)する実装不可 金型b 強制的にフラットにした型(フラットで成形し
成形品を三次元形状の筐体に入れ込む)(図5) 実施例1 : 成形可能・筐体形状に沿うことが可能。
ことが可能。
筐体に入れ込むとフィルムの剛性により筐体形状にはま
らない(デザインが変わる) 以上の結果より、複層弾性フィルムを用いることによ
り、今迄不可能であったデザイン形状が実現可能である
ことが分かる。単層弾性フィルムでも加工は可能であっ
たが、次の測定により実使用において課題が生じること
が分かる。 キートップ部の傷つき易さの測定(JIS K 540
0) 実施例1 : 鉛筆硬度 2H 比較例1 : 鉛筆硬度 4B 複層弾性フィルムAを用いることによりキー表面に傷つ
く鉛筆硬度は高くなった。
ン印刷にて表示部3を印刷し、この表示部のみを覆うよ
うに補強層としてナイロン膜4を貼り合わせしたフィル
ムを製作し、実施例1と同様にキートップ本体5に熱可
塑性物ポリカーボネートを用いて射出成型機にて一体成
形した。
ルムにスクリーン印刷にて表示部を印刷し、実施例2と
同様にキートップ本体に熱可塑性物ポリカーボネートを
用いて射出成型機にて成形した。 文字変形度(1mm四方の格子印刷を行い成形後の寸法
変化のバラツキにて評価) 実施例2 : 寸法変化倍率 1.7〜1.8 バラツキ小 差0.1ポイント 比較例3 : 寸法変化倍率 1.5〜1.9 バラツキ大 差0.4ポイント ナイロン膜の補強層によって格子の変形が抑えられた。
ボネート系微粉末(三菱エンジニアプラスチック製 ユ
ーピロン)を添加したウレタン系インキ(帝国インキ製
EXG)をスクリーン印刷にて膜厚12μにて印刷を
施し、実施例1と同様にキートップ本体に熱可塑性物ポ
リカーボネートを用いて射出成型機にて成形した。
ン印刷にて表示部を印刷し、上記同様にキートップ本体
に熱可塑性物ポリカーボネートを用いて射出成型機にて
成形した。
性物の脱落の有無を確認した。 実施例1 実施例3 比較例4 高温雰囲気 (複層フィルム) (微粉末添加) (単層フィルム) 100℃ 樹脂脱落有り 無し 有り 80℃ 無し 無し 有り 比較例4の樹脂フィルムは、80℃雰囲気にてキーシー
トが反転するためキートップ本体樹脂が脱落した。実施
例1の複層弾性フィルムAでは80℃雰囲気にてキーシ
ートが反転しないためキートップ本体樹脂の脱落は無い
が、100℃雰囲気にてキートップ本体樹脂が脱落し
た。実施例3の複層弾性フィルムAにポリカーボネート
系微粉末を添加すると100℃雰囲気でも脱落しなかっ
た。
に示すようにキートップの外径より0.2mm離れた隣
接するキートップとの間にキートップ外周に沿って凹状
(イ)あるいは凸状(ロ)の応力遮断層6を治具を用い
て加工した。
で押し込んだ際の隣接するキーの挙動をみたところ、応
力遮断層を形成したものは、押したキーと隣接キーとの
連動は見られないが、応力遮断層の無いものは押したキ
ーの隣接キーが動いてしまった。
熱可塑性エラストマーフィルム等の弾性フィルムの片面
もしくは両面に基材となる弾性フィルムよりも硬質のフ
ィルムをラミネートするなど2層以上の構成をもつ複層
弾性フィルムを用いることにより、キートップ高さ・形
状の自由度を高められるとともに、フィルム自体が弾性
体であるためキートップデザインの多様化が図れ、3次
元的形状の筐体デザインの場合でも図5のように配置す
ることが可能となり、筐体デザインの多様化も図れるこ
ととなる。また、一般的車載部品規格である85℃雰囲
気中放置による熱に対しても、残留応力が弾性体ゆえに
分散され変形を抑制することができ、押圧した場合に隣
接するキートップに応力を及ぼさず、さらには、成形後
のキートップ部品の耐熱性の向上を図ることができる。
可塑性エラストマーフィルムの弾性フィルムを使用した
場合に問題となる入力時に爪が当たったり、鞄等に収納
した際に硬質物との接触により発生するキートップ表面
の傷つきを防止し外観上の損失を防ぐとともに、破れた
場合に問題となる防水・防滴効果の低減を防止すること
ができる。
形成することにより、表示部以外に延伸応力をかけさ
せ、湾曲変形によるフィルムの延伸にともなう表示部延
伸を抑制することができる。すなわち、キーの形状に対
する表示の歪みが小さい。
塑性物と熱融着可能な熱可塑性微粉末を添加することに
より、モールド成形時の熱で熱可塑性物と熱可塑性微粉
末を融着させ強固に一体化することができ、自然的・人
的な応力による複層弾性フィルムとキートップ本体の熱
可塑性物の剥がれに対する強さを格段に向上させること
ができる。
または凸形状の応力遮断層を設けることにより、押圧し
た場合に隣接するキートップに、応力による入力時の誤
動作を発生させることを防止することができ、入力操作
の確実性さらには機器取り扱いの安全性をも向上させる
ことができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 モールドにより成形された熱可塑性物か
らなるキートップ本体の上面側に、同形状に湾曲させた
表示部を印刷したフィルムが一体形成されてなる押し釦
スイッチのシート状キートップにおいて、 フィルムが2層以上の複層弾性フィルムであり、その複
層弾性フィルムのキートップ本体側に表示部が印刷され
て表示部印刷層が形成されてなるシート状キートップ構
造。 - 【請求項2】 複層弾性フィルムが、ポリエステル系熱
可塑性フィルム、ポリオレフィン系熱可塑性フィルム、
ポリスチレン系熱可塑性フィルム、ポリウレタン系熱可
塑性フィルム、ポリアミド系熱可塑性フィルム、シリコ
ーン系熱可塑性フィルム、1,2−ポリブタジエン系熱
可塑性フィルム、ポリエチレンビニルアセテート系熱可
塑性フィルム、ポリビニルクロライド系熱可塑性フィル
ム、またはポリビニルアルコール系熱可塑性フィルムで
ある請求項1に記載のシート状キートップ構造。 - 【請求項3】 複層弾性フィルムが、ポリエステル系熱
可塑性フィルム、ポリオレフィン系熱可塑性フィルム、
ポリスチレン系熱可塑性フィルム、ポリウレタン系熱可
塑性フィルム、ポリアミド系熱可塑性フィルム、シリコ
ーン系熱可塑性フィルム、1,2−ポリブタジエン系熱
可塑性フィルム、ポリエチレンビニルアセテート系熱可
塑性フィルム、ポリビニルクロライド系熱可塑性フィル
ム、またはポリビニルアルコール系熱可塑性フィルム
と、ポリアミドフィルム、ポリエチレンテレフタレート
フィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリカーボネート
フィルム、ポリビニルクロライドフィルム、ポリビニル
アルコールフィルム、またはセロハンフィルムとからな
ることを特徴とする請求項1に記載のシート状キートッ
プ構造。 - 【請求項4】 表示部印刷層を保護層で覆い表示部の延
伸を抑制してなる請求項1、2または3に記載のシート
状キートップ構造。 - 【請求項5】 表示部印刷層およびまたは保護層に熱可
塑性微粉末を添加し複層弾性フィルムとキートップ本体
とを強固に接着してなることを特徴とする請求項4に記
載のシート状キートップ構造。 - 【請求項6】 隣接するキートップ間に凹または凸形状
の応力遮断層を設けたことを特徴とする請求項1に記載
のシート状キートップ構造。
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