JPH10170829A - 光学顕微鏡 - Google Patents

光学顕微鏡

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JPH10170829A
JPH10170829A JP33233396A JP33233396A JPH10170829A JP H10170829 A JPH10170829 A JP H10170829A JP 33233396 A JP33233396 A JP 33233396A JP 33233396 A JP33233396 A JP 33233396A JP H10170829 A JPH10170829 A JP H10170829A
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JP
Japan
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sample
light
objective lens
detector
illumination
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Application number
JP33233396A
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English (en)
Inventor
Yoshitaro Nakano
義太郎 中野
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BUNSHI BIO PHOTONICS KENKYUSHO
Bunshi Biophotonics Kenkyusho KK
Original Assignee
BUNSHI BIO PHOTONICS KENKYUSHO
Bunshi Biophotonics Kenkyusho KK
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Filing date
Publication date
Application filed by BUNSHI BIO PHOTONICS KENKYUSHO, Bunshi Biophotonics Kenkyusho KK filed Critical BUNSHI BIO PHOTONICS KENKYUSHO
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 集光効率が優れた光学顕微鏡を提供する。 【解決手段】 光源10から出射された励起光は、ピン
ホール11、励起フィルタ12、ダイクロイックミラー
13および対物レンズ20Aを経て、試料50に照射さ
れる。試料50から発生した蛍光の一部は、対物レンズ
20A、ダイクロイックミラー13、励起光カットフィ
ルタ21Aおよびピンホール22Aを経て検出器23A
により検出される。同様に、対物レンズ20B乃至20
Dそれぞれに入射した蛍光は、検出器23B乃至23D
それぞれにより検出される。試料50は、ガラス棒31
の一端に載せられて、制御部40からの指示に基づいて
3次元マニピュレータ30により走査される。制御部5
0により、試料50の位置および検出器23A乃至23
Dそれぞれにより検出された蛍光の強度に基づいて、試
料50の3次元画像が再構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料を光学的に観
察することができる光学顕微鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、光学顕微鏡において、試料か
ら発生した光束(散乱光、透過光、蛍光その他の発光)
を効率よく集光して、集光効率を向上させることで検出
感度を改善する試みがなされている。例えば、観測対象
である試料を囲むように3つの対物レンズが備えられた
光学顕微鏡が知られている(S.Lindek, R.Pick and E.
H.K.Stelzer, Rev. Sci. Instrum., Vol.65, pp.3367-3
372 (1994) )。図3は、この従来の複数の対物レンズ
を備えた光学顕微鏡における対物レンズの配置の説明図
である。
【0003】この光学顕微鏡では、3つの対物レンズ2
乃至4それぞれの光軸は、試料1が置かれる測定空間内
の1点を通り且つ一平面上にある。そして、3つの対物
レンズのうちの1つの対物レンズ2により、試料1に対
して励起光を照射するとともに、試料1から発生した蛍
光を3つの対物レンズ2乃至4により同時に入射して検
出器(図示せず)により検出する。このように、試料1
から発生した蛍光を3つの対物レンズ2乃至4により検
出することにより、蛍光の集光効率の向上を図ってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、集
光効率は、対物レンズを1つ或いは2つ利用した場合と
比較すれば大きい。試算によれば、集光効率の最大値
は、1つの対物レンズを使用した場合は約30%、2つ
の対物レンズを対向して配置した場合は約60%が、そ
れぞれ得られる。これに対して、上記従来技術によれ
ば、集光効率の最大は、対物レンズ2および対物レンズ
3それぞれの光軸のなす角度を90度とし、且つ、対物
レンズ2および対物レンズ4それぞれの光軸のなす角度
を135度とした場合に得られ、その値の理論的限界は
79%である。
【0005】しかしながら、上記従来技術では、対物レ
ンズを互いに90度の配置とすることは物理的に不可能
であり、実際には100度程度の配置としなければなら
ないため、集光効率は更に低くなり充分とは言えない。
特に、一般的に微弱な蛍光を観察する蛍光顕微鏡や、照
明光および検出光それぞれをピンホールにより絞る共焦
点型顕微鏡においては、集光効率の更なる向上が望まれ
ている。
【0006】本発明は、上記問題点を解消する為になさ
れたものであり、集光効率が優れた光学顕微鏡を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る光学顕微
鏡は、(1) 試料が置かれる測定空間内の所定点をそれぞ
れの光軸が通り、それぞれの光軸のうちの何れの3本の
光軸も一平面上にない第1、第2、第3および第4の対
物レンズと、(2) 試料で発生した光束のうち第1の対物
レンズを通過した第1の光束を検出する第1の検出器
と、(3) 試料で発生した光束のうち第2の対物レンズを
通過した第2の光束を検出する第2の検出器と、(4) 試
料で発生した光束のうち第3の対物レンズを通過した第
3の光束を検出する第3の検出器と、(5) 試料で発生し
た光束のうち第4の対物レンズを通過した第4の光束を
検出する第4の検出器と、を備えることを特徴とする。
【0008】この光学顕微鏡によれば、試料で発生した
光束(散乱光、蛍光その他の発光)は、4つの対物レン
ズ(第1乃至第4の対物レンズ)それぞれに入射し通過
して、その4つの対物レンズそれぞれに対応して設けら
れた4つの検出器(第1乃至第4の検出器)それぞれに
より検出される。この4つの対物レンズは、試料が置か
れる測定空間内の所定点をそれぞれの光軸が通り、それ
ぞれの光軸のうちの何れの3本の光軸も一平面上にない
ので、試料で発生した光束は、4つの対物レンズにより
高効率に集光される。
【0009】請求項2に係る光学顕微鏡は、請求項1記
載の光学顕微鏡であって、さらに、照明光を出射する光
源を更に備えるとともに、第4の対物レンズは、更に照
明光を入射して試料に照射する、ことを特徴とする。こ
の場合、光源から出射された照明光(励起光を含む)は
第4のレンズにより試料に照射され、その照射に伴い試
料で発生した光束(散乱光、蛍光)が第1乃至第4の対
物レンズそれぞれに入射する。
【0010】請求項3に係る光学顕微鏡は、請求項1記
載の光学顕微鏡であって、さらに、照明光を出射する光
源と、照明光を入射して試料に照射する照明光学系と、
を更に備えることを特徴とする。この場合、光源から出
射された照明光(励起光を含む)は照明光学系により試
料に照射され、その照射に伴い試料で発生した光束(散
乱光、蛍光)が第1乃至第4の対物レンズそれぞれに入
射する。
【0011】請求項4に係る光学顕微鏡は、(1) 試料が
置かれる測定空間内の所定点をそれぞれの光軸が通り、
それぞれの光軸のうちの何れの3本の光軸も一平面上に
ない第1、第2、第3および第4の対物レンズと、(2)
試料で発生した光束のうち第1の対物レンズを通過した
第1の光束を検出する第1の検出器と、(3) 試料で発生
した光束のうち第2の対物レンズを通過した第2の光束
を検出する第2の検出器と、(4) 試料で発生した光束の
うち第3の対物レンズを通過した第3の光束を検出する
第3の検出器と、(5) 照明光を出射する光源と、を備
え、第4の対物レンズは、照明光を入射して試料に照射
する、ことを特徴とする。
【0012】この光学顕微鏡によれば、光源から出射さ
れた照明光(励起光を含む)は第4のレンズにより試料
に照射され、この照射に伴い試料で発生した光束(散乱
光、蛍光)は、3つの対物レンズ(第1乃至第3の対物
レンズ)それぞれに入射し通過して、その3つの対物レ
ンズそれぞれに対応して設けられた3つの検出器(第1
乃至第3の検出器)それぞれにより検出される。この4
つの対物レンズは、試料が置かれる測定空間内の所定点
をそれぞれの光軸が通り、それぞれの光軸のうちの何れ
の3本の光軸も一平面上にないので、試料で発生した光
束は、3つの対物レンズにより高効率に集光される。
【0013】請求項5に係る光学顕微鏡は、請求項1ま
たは請求項4記載の光学顕微鏡であって、さらに、第1
乃至第3の対物レンズは、互いに略同一性能であり、第
4の対物レンズの光軸の周囲に等角度間隔で配される、
ことを特徴とする。また、請求項6に係る光学顕微鏡
は、請求項1または請求項4記載の光学顕微鏡であっ
て、さらに、第1乃至第4の対物レンズは、互いに略同
一性能であり、所定点を中心とする正四面体の各頂点に
配される、ことを特徴とする。このような配置とするこ
とによって、試料で発生した光束の集光効率は優れたも
のとなる。
【0014】請求項7に係る光学顕微鏡は、請求項1記
載の光学顕微鏡であって、さらに、第1乃至第4の検出
器それぞれは、2次元検出器であるとともに、第1乃至
第4の検出器それぞれにより撮像された第1乃至第4の
光束それぞれの像に基づいて試料の3次元画像を再構成
する画像再構成手段を更に備える、ことを特徴とする。
この場合、第1乃至第4の検出器それぞれにより、第1
乃至第4の光束の光像が撮像され、画像再構成手段によ
り、その第1乃至第4の光束それぞれの像に基づいて試
料の3次元画像が再構成され、試料の立体像が得られ
る。
【0015】請求項8に係る光学顕微鏡は、請求項4記
載の光学顕微鏡であって、さらに、第1乃至第3の検出
器それぞれは、2次元検出器であるとともに、第1乃至
第3の検出器それぞれにより撮像された第1乃至第3の
光束それぞれの像に基づいて試料の3次元画像を再構成
する画像再構成手段を更に備える、ことを特徴とする。
この場合、第1乃至第3の検出器それぞれにより、第1
乃至第3の光束の光像が撮像され、画像再構成手段によ
り、その第1乃至第3の光束それぞれの像に基づいて試
料の3次元画像が再構成され、試料の立体像が得られ
る。
【0016】請求項9に係る光学顕微鏡は、請求項2記
載の光学顕微鏡であって、さらに、(1) 試料を測定空間
内で移動させる試料移動手段と、(2) 光源と第4の対物
レンズとの間の光軸上に配された照明用ピンホールと、
(3) 第1の検出器と第1の対物レンズとの間の光軸上に
照明用ピンホールの共焦点位置に配された第1のピンホ
ールと、(4) 第2の検出器と第2の対物レンズとの間の
光軸上に照明用ピンホールの共焦点位置に配された第2
のピンホールと、(5) 第3の検出器と第3の対物レンズ
との間の光軸上に照明用ピンホールの共焦点位置に配さ
れた第3のピンホールと、(6) 第4の検出器と第4の対
物レンズとの間の光軸上に照明用ピンホールの共焦点位
置に配された第4のピンホールと、(7) 試料移動手段に
より走査された試料の各位置において第1乃至第4の検
出器それぞれにより検出された第1乃至第4の光束に基
づいて試料の3次元画像を再構成する画像再構成手段
と、を更に備えることを特徴とする。このような構成と
することにより、照明用ピンホールおよび第1乃至第4
のピンホールにより共焦点型の光学顕微鏡が構成され、
また、試料が試料移動手段に走査されるので、画像再構
成手段により、試料移動手段により走査された試料の各
位置において第1乃至第4の検出器それぞれにより検出
された第1乃至第4の光束に基づいて試料の3次元画像
が再構成され、試料の立体像が得られる。
【0017】請求項10に係る光学顕微鏡は、請求項3
記載の光学顕微鏡であって、さらに、(1) 試料を測定空
間内で移動させる試料移動手段と、(2) 照明光学系の光
軸上に配された照明用ピンホールと、(3) 第1の検出器
と第1の対物レンズとの間の光軸上に照明用ピンホール
の共焦点位置に配された第1のピンホールと、(4) 第2
の検出器と第2の対物レンズとの間の光軸上に照明用ピ
ンホールの共焦点位置に配された第2のピンホールと、
(5) 第3の検出器と第3の対物レンズとの間の光軸上に
照明用ピンホールの共焦点位置に配された第3のピンホ
ールと、(6) 第4の検出器と第4の対物レンズとの間の
光軸上に照明用ピンホールの共焦点位置に配された第4
のピンホールと、(7) 試料移動手段により走査された試
料の各位置において第1乃至第4の検出器それぞれによ
り検出された第1乃至第4の光束に基づいて試料の3次
元画像を再構成する画像再構成手段と、を更に備えるこ
とを特徴とする。このような構成とすることにより、同
様に、照明用ピンホールおよび第1乃至第4のピンホー
ルにより共焦点型の光学顕微鏡が構成され、また、試料
が試料移動手段に走査されるので、画像再構成手段によ
り、試料移動手段により走査された試料の各位置におい
て第1乃至第4の検出器それぞれにより検出された第1
乃至第4の光束に基づいて試料の3次元画像が再構成さ
れ、試料の立体像が得られる。
【0018】請求項11に係る光学顕微鏡は、請求項4
記載の光学顕微鏡であって、さらに、(1) 試料を測定空
間内で移動させる試料移動手段と、(2) 光源と第4の対
物レンズとの間の光軸上に配された照明用ピンホール
と、(3) 第1の検出器と第1の対物レンズとの間の光軸
上に照明用ピンホールの共焦点位置に配された第1のピ
ンホールと、(4) 第2の検出器と第2の対物レンズとの
間の光軸上に照明用ピンホールの共焦点位置に配された
第2のピンホールと、(5) 第3の検出器と第3の対物レ
ンズとの間の光軸上に照明用ピンホールの共焦点位置に
配された第3のピンホールと、(6) 試料移動手段により
走査された試料の各位置において第1乃至第3の検出器
それぞれにより検出された第1乃至第3の光束に基づい
て試料の3次元画像を再構成する画像再構成手段と、を
更に備えることを特徴とする。このような構成とするこ
とにより、同様に、照明用ピンホールおよび第1乃至第
3のピンホールにより共焦点型の光学顕微鏡が構成さ
れ、また、試料が試料移動手段に走査されるので、画像
再構成手段により、試料移動手段により走査された試料
の各位置において第1乃至第3の検出器それぞれにより
検出された第1乃至第3の光束に基づいて試料の3次元
画像が再構成され、試料の立体像が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を詳細に説明する。尚、図面の説明におい
て同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省
略する。図1は、本発明に係る光学顕微鏡の光学系の構
成図である。この図に示す光学顕微鏡は、4つの対物レ
ンズを備える共焦点型の蛍光顕微鏡である。
【0020】4つの対物レンズ20A乃至20Dは、測
定空間に置かれた試料50を囲んで配されている。これ
らのうち、対物レンズ20Aは、試料50に対して励起
光を集光照射するとともに、試料50から発生した蛍光
を入射するものであり、対物レンズ20B乃至20D
は、試料50から発生した蛍光を入射するものである。
これらの配置の詳細については後述する。観察対象であ
る試料50は、ガラス棒31の一端に載せられており、
このガラス棒31を介して3次元マニピュレータ(試料
移動手段)30により3次的に移動可能である。
【0021】光源10は、試料50に照射すべき励起光
を出射するものである。この光源10の出射口の前には
ピンホール11が設けられており、このピンホール11
の開口を通過した励起光は、励起フィルタ12により励
起波長成分のみが透過され、ダイクロイックミラー13
を透過し、対物レンズ20Aに入射して、対物レンズ2
0Aにより試料50に集光照射される。試料50に励起
光が照射されると、その試料50に含まれる蛍光物質か
ら蛍光が発生する。
【0022】その蛍光は、あらゆる方向に向かって発散
しており、対物レンズ20A乃至20Dそれぞれは、そ
の蛍光の一部を入射する。対物レンズ20Aに入射した
蛍光は、ダイクロイックミラー13により反射され、励
起光カットフィルタ21Aを透過し、ピンホール22A
の開口を通過し、検出器23Aにより検出される。ま
た、対物レンズ20Bに入射した蛍光は、励起光カット
フィルタ21Bを透過し、ピンホール22Bの開口を通
過し、検出器23Bにより検出され、対物レンズ20C
に入射した蛍光は、励起光カットフィルタ21Cを透過
し、ピンホール22Cの開口を通過し、検出器23Cに
より検出され、対物レンズ20Dに入射した蛍光は、励
起光カットフィルタ21Dを透過し、ピンホール22D
の開口を通過し、検出器23Dにより検出される。
【0023】ここで、ダイクロイックミラー13は、励
起光を透過させ、蛍光を反射させるものであり、励起光
カットフィルタ21A乃至21Dそれぞれは、蛍光波長
成分を透過し、励起波長成分を遮断するものである。ま
た、ピンホール22A乃至22Dそれぞれの開口は、ピ
ンホール11の開口の共焦点位置に配されており、ピン
ホール11とともに共焦点光学系を構成している。
【0024】そして、検出器23A乃至23Dそれぞれ
は、検出された蛍光の強度に応じた蛍光強度信号を出力
する。制御部(画像再構成手段)40は、3次元マニピ
ュレータ30に指示を与えて試料50を測定空間内で3
次元走査するとともに、これら検出器23A乃至23D
それぞれから出力された蛍光強度信号を入力して、試料
50から発生した蛍光の3次元画像を再構成する。
【0025】次に、4つの対物レンズ20A乃至20D
それぞれの配置について詳細に説明する。図2は、本発
明に係る光学顕微鏡における対物レンズの配置を示す模
式的な斜視図である。
【0026】対物レンズ20A乃至20Dそれぞれの光
軸は、測定空間内の所定点で交差しており、また、これ
らの内の何れの3つの光軸も1平面上にはない。この図
に示す平面Pは、対物レンズ20Aの光軸に垂直であっ
て測定空間内の所定点を通る平面であり、他の3つの対
物レンズ20B乃至20Dは、平面Pについて対物レン
ズ20Aとは反対側に配されている。
【0027】4つの対物レンズ20A乃至20Dは、互
いに異なる性能のものであってもよいが、同一性能であ
ってもよい。同一性能の場合には、対物レンズ20A乃
至20Dは、その所定点を中心とする正四面体の各頂点
に配されるのが、集光効率の観点から好適である。この
ような配置とすることは物理的にも可能であり、理論上
の最大集光効率は84.4%である。また、4つの対物
レンズのうち3つの対物レンズ20B乃至20Dが同一
性能のものであって、励起光照射に用いられる対物レン
ズ20Aのみが異なる性能のものであってもよい。この
場合には、対物レンズ20B乃至20Dそれぞれは、対
物レンズ20Aの光軸の周囲に等角度間隔で配されるの
が、やはり集光効率の観点から好適である。
【0028】このように図1および図2に示すような構
成としたことにより優れた集光効率が得られる。このこ
とは、特に、励起光がピンホール11により絞られ、ま
た、一般的に強度が弱い蛍光が更にピンホール22A乃
至22Dにより絞られる共焦点型蛍光顕微鏡において
は、極めて有効なものとなる。
【0029】本発明は、上記実施形態に限定されるもの
ではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形
態では、対物レンズ20Aは、励起光照射とともに蛍光
検出にも用いられたが、励起光照射のみに使用されても
よい。この場合には、4つの対物レンズ20A乃至20
Dそれぞれの光軸が互いに異なるため、蛍光検出に用い
られる3つの対物レンズ20B乃至20Dに励起光が直
接に入射することはなく、S/B比の優れた蛍光検出が
可能である。なお、この場合には、対物レンズ20A
は、他の3つの対物レンズ20B乃至20Dと比較して
小型のものを使用することが可能であり、したがって、
これら4つの対物レンズ20A乃至20Dを、より集光
効率が優れた配置とすることができる。
【0030】また、対物レンズ20Aを蛍光検出のみに
使用してもよい。この場合には、他のレンズ等からなる
照明光学系を更に設け、この照明光学系の光軸上に照明
用ピンホールを設けて、これにより光源から出射された
励起光を試料に照明して、共焦点光学系を構成する。同
様に、S/B比の優れた蛍光検出が可能である。
【0031】また、本発明の適用は、蛍光顕微鏡に限ら
れるものではなく、また、共焦点型顕微鏡に限られるも
のではない。例えば、散乱光を観察する通常の光学顕微
鏡にも適用が可能である。この場合、それぞれの検出器
を、光束の2次元像を撮像することができる2次元検出
器とし、画像再構成手段により、それぞれの検出器によ
り撮像された光束の像に基づいて試料の3次元画像を再
構成するようにしてもよく、このようにすることにより
試料を立体的に観察することができる。また、試料が自
ら発光(生物発光、化学発光)するものである場合に
は、光源は不要である。
【0032】
【発明の効果】以上、詳細に説明したとおり本発明によ
れば、試料で発生した光束(散乱光、蛍光その他の発
光)は、4つの対物レンズ(第1乃至第4の対物レン
ズ)それぞれに入射し通過して、その4つの対物レンズ
それぞれに対応して設けられた4つの検出器(第1乃至
第4の検出器)それぞれにより検出される。ここで、試
料に照射すべき照明光(励起光を含む)を出射する光源
を備えて、4つの対物レンズのうちの1つである第4の
対物レンズによりその照明光を試料に照射してもよい
し、別に備えられた照明光学系によりその照明光を試料
に照射してもよい。ここで、4つの対物レンズは、試料
が置かれる測定空間内の所定点をそれぞれの光軸が通
り、それぞれの光軸のうちの何れの3本の光軸も一平面
上にないように配置したので、試料で発生した光束は、
4つの対物レンズにより高効率に集光される。
【0033】また、4つの対物レンズのうちの1つであ
る第4の対物レンズが、試料に照明光(励起光を含む)
を照射するためのみに用いられる場合には、光源から出
射された照明光は第4のレンズにより試料に照射され、
この照射に伴い試料で発生した光束(散乱光、蛍光)
は、3つの対物レンズ(第1乃至第3の対物レンズ)そ
れぞれに入射し通過して、その3つの対物レンズそれぞ
れに対応して設けられた3つの検出器(第1乃至第3の
検出器)それぞれにより検出される。この場合も、4つ
の対物レンズは、試料が置かれる測定空間内の所定点を
それぞれの光軸が通り、それぞれの光軸のうちの何れの
3本の光軸も一平面上にないように配置したので、試料
で発生した光束は、3つの対物レンズにより高効率に集
光される。
【0034】ここで、試料への照明光照射に用いられる
第4の対物レンズ以外の第1乃至第3の対物レンズは、
互いに略同一性能とし、第4の対物レンズの光軸の周囲
に等角度間隔で配されることとしてもよく、また、第1
乃至第4の対物レンズは、互いに略同一性能とし、所定
点を中心とする正四面体の各頂点に配されることとして
もよい。このような配置とすることによって、試料で発
生した光束の集光効率は優れたものとなる。特に後者の
配置とした場合には、4つの対物レンズによる集光効率
は84.4%が達成される。
【0035】また、更に、ピンホールを共焦点位置に備
えて共焦点型の光学顕微鏡とし、試料移動手段により試
料を測定空間内で移動させるとともに、画像再構成手段
により、試料移動手段により走査された試料の各位置に
おいて第1乃至第4の検出器それぞれにより検出された
光束に基づいて試料の3次元画像が再構成することで、
試料の立体像が高効率に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学顕微鏡の光学系の構成図であ
る。
【図2】本発明に係る光学顕微鏡における対物レンズの
配置を示す模式的な斜視図である。
【図3】従来の複数の対物レンズを備えた光学顕微鏡に
おける対物レンズの配置の説明図である。
【符号の説明】
10…光源、11…ピンホール、12…励起フィルタ、
13…ダイクロイックミラー、20A,20B,20
C,20D…対物レンズ、21A,21B,21C,2
1D…励起光カットフィルタ、22A,22B,22
C,22D…ピンホール、23A,23B,23C,2
3D…検出器、30…3次元マニピュレータ、31…ガ
ラス棒、40…制御部、50…試料。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料が置かれる測定空間内の所定点をそ
    れぞれの光軸が通り、それぞれの光軸のうちの何れの3
    本の光軸も一平面上にない第1、第2、第3および第4
    の対物レンズと、 前記試料で発生した光束のうち前記第1の対物レンズを
    通過した第1の光束を検出する第1の検出器と、 前記試料で発生した光束のうち前記第2の対物レンズを
    通過した第2の光束を検出する第2の検出器と、 前記試料で発生した光束のうち前記第3の対物レンズを
    通過した第3の光束を検出する第3の検出器と、 前記試料で発生した光束のうち前記第4の対物レンズを
    通過した第4の光束を検出する第4の検出器と、 を備えることを特徴とする光学顕微鏡。
  2. 【請求項2】 照明光を出射する光源を更に備えるとと
    もに、 前記第4の対物レンズは、更に前記照明光を入射して前
    記試料に照射する、 ことを特徴とする請求項1記載の光学顕微鏡。
  3. 【請求項3】 照明光を出射する光源と、 前記照明光を入射して前記試料に照射する照明光学系
    と、 を更に備えることを特徴とする請求項1記載の光学顕微
    鏡。
  4. 【請求項4】 試料が置かれる測定空間内の所定点をそ
    れぞれの光軸が通り、それぞれの光軸のうちの何れの3
    本の光軸も一平面上にない第1、第2、第3および第4
    の対物レンズと、 前記試料で発生した光束のうち前記第1の対物レンズを
    通過した第1の光束を検出する第1の検出器と、 前記試料で発生した光束のうち前記第2の対物レンズを
    通過した第2の光束を検出する第2の検出器と、 前記試料で発生した光束のうち前記第3の対物レンズを
    通過した第3の光束を検出する第3の検出器と、 照明光を出射する光源と、 を備え、前記第4の対物レンズは、前記照明光を入射し
    て前記試料に照射する、 ことを特徴とする光学顕微鏡。
  5. 【請求項5】 前記第1乃至前記第3の対物レンズは、
    互いに略同一性能であり、前記第4の対物レンズの光軸
    の周囲に等角度間隔で配される、ことを特徴とする請求
    項1または請求項4記載の光学顕微鏡。
  6. 【請求項6】 前記第1乃至前記第4の対物レンズは、
    互いに略同一性能であり、前記所定点を中心とする正四
    面体の各頂点に配される、ことを特徴とする請求項1ま
    たは請求項4記載の光学顕微鏡。
  7. 【請求項7】 前記第1乃至前記第4の検出器それぞれ
    は、2次元検出器であるとともに、 前記第1乃至前記第4の検出器それぞれにより撮像され
    た前記第1乃至前記第4の光束それぞれの像に基づいて
    前記試料の3次元画像を再構成する画像再構成手段を更
    に備える、 ことを特徴とする請求項1記載の光学顕微鏡。
  8. 【請求項8】 前記第1乃至前記第3の検出器それぞれ
    は、2次元検出器であるとともに、 前記第1乃至前記第3の検出器それぞれにより撮像され
    た前記第1乃至前記第3の光束それぞれの像に基づいて
    前記試料の3次元画像を再構成する画像再構成手段を更
    に備える、 ことを特徴とする請求項4記載の光学顕微鏡。
  9. 【請求項9】 前記試料を前記測定空間内で移動させる
    試料移動手段と、 前記光源と前記第4の対物レンズとの間の光軸上に配さ
    れた照明用ピンホールと、 前記第1の検出器と前記第1の対物レンズとの間の光軸
    上に前記照明用ピンホールの共焦点位置に配された第1
    のピンホールと、 前記第2の検出器と前記第2の対物レンズとの間の光軸
    上に前記照明用ピンホールの共焦点位置に配された第2
    のピンホールと、 前記第3の検出器と前記第3の対物レンズとの間の光軸
    上に前記照明用ピンホールの共焦点位置に配された第3
    のピンホールと、 前記第4の検出器と前記第4の対物レンズとの間の光軸
    上に前記照明用ピンホールの共焦点位置に配された第4
    のピンホールと、 前記試料移動手段により走査された前記試料の各位置に
    おいて前記第1乃至前記第4の検出器それぞれにより検
    出された前記第1乃至前記第4の光束に基づいて前記試
    料の3次元画像を再構成する画像再構成手段と、 を更に備えることを特徴とする請求項2記載の光学顕微
    鏡。
  10. 【請求項10】 前記試料を前記測定空間内で移動させ
    る試料移動手段と、 前記照明光学系の光軸上に配された照明用ピンホール
    と、 前記第1の検出器と前記第1の対物レンズとの間の光軸
    上に前記照明用ピンホールの共焦点位置に配された第1
    のピンホールと、 前記第2の検出器と前記第2の対物レンズとの間の光軸
    上に前記照明用ピンホールの共焦点位置に配された第2
    のピンホールと、 前記第3の検出器と前記第3の対物レンズとの間の光軸
    上に前記照明用ピンホールの共焦点位置に配された第3
    のピンホールと、 前記第4の検出器と前記第4の対物レンズとの間の光軸
    上に前記照明用ピンホールの共焦点位置に配された第4
    のピンホールと、 前記試料移動手段により走査された前記試料の各位置に
    おいて前記第1乃至前記第4の検出器それぞれにより検
    出された前記第1乃至前記第4の光束に基づいて前記試
    料の3次元画像を再構成する画像再構成手段と、 を更に備えることを特徴とする請求項3記載の光学顕微
    鏡。
  11. 【請求項11】 前記試料を前記測定空間内で移動させ
    る試料移動手段と、 前記光源と前記第4の対物レンズとの間の光軸上に配さ
    れた照明用ピンホールと、 前記第1の検出器と前記第1の対物レンズとの間の光軸
    上に前記照明用ピンホールの共焦点位置に配された第1
    のピンホールと、 前記第2の検出器と前記第2の対物レンズとの間の光軸
    上に前記照明用ピンホールの共焦点位置に配された第2
    のピンホールと、 前記第3の検出器と前記第3の対物レンズとの間の光軸
    上に前記照明用ピンホールの共焦点位置に配された第3
    のピンホールと、 前記試料移動手段により走査された前記試料の各位置に
    おいて前記第1乃至前記第3の検出器それぞれにより検
    出された前記第1乃至前記第3の光束に基づいて前記試
    料の3次元画像を再構成する画像再構成手段と、 を更に備えることを特徴とする請求項4記載の光学顕微
    鏡。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003010585A1 (fr) * 2001-06-26 2003-02-06 Olympus Optical Co., Ltd. Microscope confocal
JP2017500603A (ja) * 2013-11-25 2017-01-05 ヨーロピアン モレキュラー バイオロジー ラボラトリーEuropean Molecular Biology Laboratory サンプルを画像化するための光学構成

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JP2021107926A (ja) * 2013-11-25 2021-07-29 ヨーロピアン モレキュラー バイオロジー ラボラトリーEuropean Molecular Biology Laboratory サンプルを画像化するための光学構成

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