JPH10170085A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JPH10170085A
JPH10170085A JP8324076A JP32407696A JPH10170085A JP H10170085 A JPH10170085 A JP H10170085A JP 8324076 A JP8324076 A JP 8324076A JP 32407696 A JP32407696 A JP 32407696A JP H10170085 A JPH10170085 A JP H10170085A
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JP
Japan
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compressor
capacity
indoor
operating capacity
refrigerant
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Application number
JP8324076A
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English (en)
Inventor
Kiyotaka Ueno
野 聖 隆 上
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Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 外気温の低い環境、あるいは、中間期におい
て、室外ユニットに対する負荷変動や落差に起因する冷
媒循環量の不足を解消することにより、冷房能力を確保
することのできるマルチタイプの空気調和機を提供す
る。 【解決手段】 冷凍サイクルを冷房モードで運転するに
当たり、室内温度センサが室内温度を、凝縮温度センサ
冷媒の凝縮温度を、吸込側冷媒圧力センサが圧縮機の吸
込側圧力を検出すると、圧縮機基本運転容量演算手段が
室内温度と設定温度との差に対応する圧縮機の基本運転
容量を各室内ユニット毎に演算し、圧縮機運転容量設定
手段が各室内ユニットの基本運転容量を加算してその合
計値に従って圧縮機の運転容量を設定し、設定された運
転容量に従って圧縮機運転手段が圧縮機を容量制御運転
し、そのとき、冷媒凝縮温度が所定値以下であることを
条件にして圧縮機運転容量補正手段が圧縮機の吸込側圧
力に応じて圧縮機の運転容量を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室外ユニットに複
数の室内ユニットを接続したマルチタイプの空気調和機
に関する。
【0002】
【従来の技術】部屋数の多いビルディング等で使用する
空気調和機として、室外ユニットに、複数の室内ユニッ
トを接続したマルチタイプがある。これを用いれば、1
台の空気調和機で複数の部屋を同時に空調することがで
きる。
【0003】この空気調和機では、室外ユニットに圧縮
機及び室外熱交換器を設け、各室内ユニット側に流量調
節弁及び室内熱交換器を設け、これら圧縮機、室外熱交
換器、各流量調節弁、各室内熱交換器を順次に配管接続
することにより冷凍サイクルを形成している。
【0004】各室内ユニットは、室内温度と設定温度と
の差に応じて流量調整弁の開度を制御し、これにより室
内熱交換器への冷媒流量を調節すると共に、室内温度と
設定温度との差に対応する能力の要求指令を室外ユニッ
トに送る。室外ユニットは、各室内ユニットからの要求
指令に応じて圧縮機の運転容量を制御する。
【0005】ところで、この種のマルチタイプの空気調
和機としては、室内ユニットの要求能力指令の合計値に
よって圧縮機の運転容量を決定し、この運転容量に固定
して圧縮機を制御するものと、室内ユニットの要求能力
指令の合計値によって圧縮機の運転容量を決定し、さら
に、決定された運転容量を、室内ユニットの冷媒蒸発圧
力に応じて補正して圧縮機を制御するものとがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】マルチタイプの空気調
和機を冷房モードで運転する場合、前者のタイプの空気
調和機にあっては、外気温の変化によって室外ユニット
の負荷が変化した場合でも、決定された運転容量に固定
されてしまうため、外気温の低い環境、あるいは、中間
期において、圧縮機の吐出側冷媒圧力が低下すると共に
吸込側冷媒圧力が上昇した状態での低圧縮比運転が行わ
れることがある。これによって、冷媒が潤滑油で希釈さ
れる割合が増大したり、あるいは、室外熱交換器内の液
冷媒に潤滑油が溶け込んで冷媒循環量の不足をきたして
冷房能力が低下するという問題があった。
【0007】また、後者のタイプにあっては、外気温の
低い環境で冷媒凝縮温度の低下に伴って室内熱交換器の
蒸発圧力も低下し、これによって、圧縮機運転容量を下
げる方向に補正されるため、潤滑油による冷媒の希釈度
の増大、あるいは、室外熱交換器内の液冷媒に対する潤
滑油の溶け込みにより、冷媒循環量が不足して冷房能力
が低下するという問題があった。
【0008】さらに、冷媒循環量の不足に起因する冷房
能力の不足は、室外ユニットをビルディングの、例えば
地下階に設置する逆落差システムにおいて、最上階の末
端部の室内ユニットに発生しやすく、この室内の冷房効
果の立上がり特性が悪くなるという問題もあった。
【0009】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたもので、室外ユニットに対する負荷変動や落差に起
因する冷媒循環量の不足を解消することにより、冷房能
力を確保することのできる空気調和機を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の空気調
和機は、室外ユニットに設けた圧縮機及び室外熱交換器
と、複数の室内ユニットにそれぞれ設けた室内熱交換器
とを接続して冷凍サイクルを形成し、この冷凍サイクル
を冷房モードで運転するに当たり、室内温度センサが室
内温度を、凝縮温度センサが冷媒の凝縮温度を、吸込側
冷媒圧力センサが圧縮機の吸込側圧力を検出すると、圧
縮機基本運転容量演算手段が室内温度と設定温度との差
に対応する圧縮機の基本運転容量を各室内ユニット毎に
演算し、圧縮機運転容量設定手段が各室内ユニットの基
本運転容量を加算してその合計値に従って圧縮機の運転
容量を設定し、設定された運転容量に従って圧縮機運転
手段が圧縮機を容量制御運転し、そのとき、冷媒凝縮温
度が所定値以下であることを条件にして圧縮機運転容量
補正手段が圧縮機の吸込側圧力に応じて圧縮機の運転容
量を補正するようにしたので、外気温の低い環境、ある
いは、中間期において、圧縮機の吐出側冷媒圧力が低下
する場合でも、冷媒循環量の不足を解消して、冷房能力
を確保することができる。
【0011】請求項2に記載の空気調和機は、冷房運転
中の室内ユニットの各室内温度センサによって検出され
た室内温度の最高値を検出する最高室温検出手段を備
え、凝縮温度と室内温度の最高値との差が所定値以下に
なった場合を条件として、圧縮機運転容量補正手段が凝
縮温度と室内温度の最高値との差が所定値以上になるま
で圧縮機の吸込側圧力に応じて圧縮機の運転容量を補正
するので、ワイドマルチタイプの空気調和機において
も、冷媒循環量の不足を解消して、冷房能力を確保する
ことができる。
【0012】請求項3に記載の空気調和機は、圧縮機の
実運転容量を検出する実運転容量検出手段と、検出され
た実運転容量と設定された合計運転容量とを比較する手
段とを備え、圧縮機運転容量補正手段が実運転容量と設
定運転容量との差が所定値を越えることを条件として、
圧縮機の吸込側圧力に応じて圧縮機の運転容量を補正す
るようにしたので、逆落差システムにおいて最上階の末
端部の室内ユニットの冷媒循環量の不足に起因する冷房
能力不足を解消して、冷房能力の確保と併せて、冷房効
果の立上がりを早めることができる。
【0013】請求項4に記載の空気調和機は、室外ユニ
ットに設けた圧縮機及び室外熱交換器と、複数の室内ユ
ニットにそれぞれ設けた室内熱交換器及び流量調整弁と
を接続して冷凍サイクルを形成し、この冷凍サイクルを
冷房モードで運転するに当たり、室内温度センサによっ
て室内温度を、凝縮温度センサによって冷媒の凝縮温度
を、吸込側冷媒圧力センサによって圧縮機の吸込側圧力
をそれぞれ検出すると、圧縮機基本運転容量演算手段が
室内温度と設定温度との差に対応する圧縮機の基本運転
容量を各室内ユニット毎に演算し、圧縮機運転容量設定
手段が各室内ユニットの基本運転容量を加算してその合
計値に従って圧縮機の運転容量を設定し、設定された運
転容量に従って圧縮機運転手段が圧縮機を容量制御運転
する一方、基本開度設定手段が室内温度と設定温度との
差に対応する流量調整弁の開度を設定し、そのとき、冷
媒の実過熱度を検出し、流量調整弁開度補正手段がこの
実過熱度を目標過熱度に一致するように流量調整弁の開
度の設定値を補正するようにし、この補正に際して冷媒
循環量判定手段が冷媒循環量を不足状態と判定すると、
この不足状態を条件として、圧縮機運転容量補正手段が
圧縮機の吸込側圧力に応じた圧縮機の運転容量の補正を
行うので、外気温の低い環境、あるいは、中間期におい
て、冷媒循環量の不足を解消して、冷房能力を確保する
ことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す一実施
形態に基づいて詳細に説明する。図1において、Xは室
外ユニットで、この室外ユニットXに複数の室内ユニッ
トYが配管及び配線接続されている。室外ユニットX
は、共通の密閉ケースに収容された圧縮機1,2を備え
ている。圧縮機1は、インバータ駆動の能力可変圧縮機
である。圧縮機2は、商用電源駆動の能力固定圧縮機で
ある。
【0015】圧縮機1の吐出口に高圧側配管4が接続さ
れ、圧縮機2の吐出口にも、逆止弁3を介して、同じ高
圧側配管4が接続されている。圧縮機1,2の吸込口に
低圧配管5が接続されている。高圧側配管4に、オイル
セパレータ6及び四方弁7を介して、室外熱交換器8の
一端が接続されている。この室外熱交換器8の他端に、
逆止弁9及びリキッドタンク10を介して、ドライヤ1
1が接続されている。逆止弁9と並列に、暖房用の膨張
弁12が接続されている。室外熱交換器8の近傍に室外
ファン13が設けられている。
【0016】低圧側配管5には、アキュムレータ14及
び四方弁7を介して、ストレーナ15が接続されてい
る。上記オイルセパレータ6は、圧縮機1,2から吐出
される冷媒に含まれる潤滑油を抽出するものである。こ
のオイルセパレータ6から低圧側配管5にかけて、油戻
し用の配管16が接続されている。
【0017】逆止弁9とリキッドタンク10との間のガ
スラインの管に、クーリングバイパス17の一端が接続
されている。このクーリングバイパス17の他端は、四
方弁7とアキュムレータ14との間の低圧ラインの管に
接続されている。そして、クーリングバイパス17に開
度可変弁18が設けられている。
【0018】圧縮機1の吐出側から高圧側配管4にかけ
ての配管部に、高圧スイッチ21及び冷媒温度センサ2
5が取付けられている。圧縮機2の吐出口から逆止弁3
にかけての配管部に、高圧スイッチ22及び冷媒温度セ
ンサ26が取付けられている。高圧スイッチ21,22
は、冷媒の圧力が異常上昇して所定値に達すると、作動
するものである。高圧側配管4には冷媒圧力センサ23
が取付けられている。低圧側配管5には冷媒圧力センサ
24及び冷媒温度センサ27が取付けられている。室外
熱交換器8に熱交換器温度センサ28が取付けられ、室
外ユニットXの所定箇所に外気温センサ29が設けられ
ている。
【0019】ドライヤ11とストレーナ15との間に、
室内ユニットYのストレーナ31及び流量調整弁32を
介して、室内熱交換器33が接続されている。室内熱交
換器33の近傍に室内ファン34が設けられている。流
量調整弁32と室内熱交換器33との間の液ラインの間
の管に冷媒圧力センサ35及び冷媒温度センサ37が取
付けられている。室内熱交換器33に接続されたガスラ
インの管に冷媒圧力センサ36及び冷媒温度センサ38
が取付けられている。室内ファン34の吸込み空気の通
路に室内温度センサ39が設けられる。他の室内ユニッ
トYについても同じ構成及び同じ接続である。
【0020】このような配管接続により、室外ユニット
X及び各室内ユニットYにおいてヒートポンプ式冷凍サ
イクルを構成している。冷房時は、四方弁7を図示の冷
房モード状態に設定し、これにより圧縮機1,2の吐出
冷媒を図示実線矢印の方向に冷媒を流して冷房サイクル
を形成し、室外熱交換器8を凝縮器、各室内熱交換器3
3を蒸発器として機能させる。暖房時は、四方弁を破線
の暖房モード状態に切換え、これにより圧縮機1,2の
吐出冷媒を図示破線矢印の方向に冷媒を流して暖房サイ
クルを形成し、各室内熱交換器33を凝縮器、室外熱交
換器8を蒸発器として機能させる。
【0021】上記開度可変弁18及び各流量調整弁32
は、入力される駆動パルスの数に応じて開度が連続的に
変化するパルスモータバルブである。以下、開度可変弁
及び流量調整弁のことをPMVと略称する。
【0022】制御回路を図2に示す。室外ユニットXは
室外制御部50を備えている。この室外制御部50に各
室内ユニットYの室内制御部60が配線接続されてい
る。
【0023】室外制御部50は、マイクロコンピュータ
及びその周辺回路からなっている。この室外制御部50
に、四方弁7、室外ファンモータ13M、PMV18、
高圧スイッチ21,22、冷媒圧力センサ23,24、
冷媒温度センサ25,26,27、熱交換器温度センサ
28、外気温センサ29、商用交流電源51、インバー
タ52、スイッチ53が接続される。
【0024】インバータ52は、室外制御部50内の交
流電源ラインの電圧を整流し、それを室外制御部50の
指令に応じたスイッチングにより所定周波数の電圧に変
換し、出力するものである。スイッチ63は、例えば、
電磁接触器の接点である。室外制御部50内の交流電源
ラインにスイッチ53を介して圧縮機モータ23が接続
される。室内制御部60は、マイクロコンピュータ及び
その周辺回路からなる。この室内制御部60に、PMV
32,室内ファンモータ34M、冷媒圧力センサ35,
36、冷媒温度センサ37,38、室内温度センサ3
9、リモートコントロール式の操作器(以下、リモコン
と略称する)61が接続されている。
【0025】図2に示した制御回路のうち、室内制御部
60は次の機能手段を備える。 [1]リモコン61の操作に基づく運転モード指令、運
転開始指令、運転停止指令を室外ユニットXに送る手
段。 [2]室内温度センサ39の検出温度(吸込み空気温
度)Ta とリモコン61の操作により定められた設定温
度Ts との差ΔTを求め、その温度差ΔTに対応する周
波数指令を決定し、それを室外ユニットXに送る手段。
なお、周波数指令には冷房用と暖房用があるが、本発明
は冷房モードの運転を対象としているため、冷房用のも
のを示すと後述する表1のように、S3からSDまでの
11段階のコードを用意している。 [3]PMV32の開度を、周波数指令つまり上記温度
差ΔTに応じた初期開度に設定する手段。 [4]周波数指令つまり上記温度差ΔTに応じて当該室
内ユニットの要求能力Q0 を決定する手段。具体的に
は、当該室内ユニットの容量(馬力)、周波数指令つま
り温度差ΔTに応じた係数A、及び室内温度センサの検
出温度Ta の平均値に基づく能力補正係数Bを用いた下
式の演算により要求能力Q0 を求めて決定する。なお、
係数Aは後述する表1に示すように周波数指令に応じて
選択するようになっている。 Q0 =2500×馬力×A×B …(1) B=(Ta の平均値)×0.03+0.2 …(2) [5]室内熱交換器33における冷媒の飽和蒸発温度T
eoを検出する手段。 [6]検出した飽和蒸発温度Teoと室内温度センサ39
の検出温度Ta とから当該室内ユニットが発揮する実能
力(実運転時の近似能力)Q1 を求める手段。具体的に
は、当該室内ユニットの容量(馬力)、室内温度センサ
39の検出温度Ta の平均値と飽和蒸発温度Teoとの
差、及び熱交補正係数Cを用いた下式の演算により、実
能力Q1 を求める。なお、熱交補正係数Cは、ジャンパ
ー設定により選択するもので、そのジャンパ設定との対
応を後述する表2に示している。 Q1 =118×馬力×[(Ta の平均値)−Teo]×C …(3) [7]要求能力Q0 とQ1 との比Qx (=Q0 /Q1 )
から室内熱交換器33における冷媒の過熱度の目標値S
Ho を設定する手段。 [8]室内熱交換器33における冷媒の過熱度の実際値
SHを検出する手段。 [9]実際値SHと目標値SHo との差の大小を後述す
る表4に従ってゾーン判定する手段。 [10]ゾーン判定結果に応じた量だけ要求能力Q0 の
上限値を制限する手段。具体的には、ゾーン判定結果を
室外ユニットXに送り、その室外ユニットXから送られ
る安定範囲補正指令の内容と後述する表7との照合によ
り係数Aを補正し、この補正した係数Aを要求能力Q0
を求めるための上記式に当て嵌めることにより、要求能
力Q0 の上限値を制限する。 [11]実際値SHが目標値SHo となるようPMV3
2を補正する手段。 [12]要求能力Q0 と実能力Q1 との比Qx (=Q0
/Q1 )、要求能力Q0の上限値に対する制限量から、
当該室内ユニットにおける冷媒流量の満足度を決定する
手段。具体的には、比Qx 及び室外ユニットXからの安
定範囲補正指令の内容を後述する表5に当て嵌め、冷媒
流量の満足度(不足、満足、過剰)を決定する。 [13]決定した満足度を満足度指令として室外ユニッ
トXに送る手段。 [14]外気温の低い環境、あるいは、中間期における
低圧縮比運転を防止するために、室内温度センサの検出
温度を室外ユニットXに送る手段。
【0026】一方、室外制御部50は、次の機能手段を
備える。 [1]圧縮機1,2の運転容量(圧縮機1,2の運転台
数及び圧縮機1の運転周波数F)を、各室内ユニットY
からの周波数指令に応じて設定する手段。 [2]設定した運転容量を各室内ユニットYからの満足
度指令の内容に応じて適宜に補正する手段。 [3]各室内ユニットYから送られるゾーン判定結果の
データに応じて各室内ユニットYに対する安定範囲補正
指令を決定する手段。なお、安定範囲補正指令には後述
の表6に示す8つのランクのものがあり、それぞれに3
桁の送信ビットが割当てられている。 [4]決定した各安定範囲補正指令を各室内ユニットY
に送る手段。 [5]冷媒圧力センサ23の検出圧力Pd が異常上昇し
て設定値Pdx(高圧スイッチ21,22の作動点より低
い)に達すると、圧縮機1の容量(運転周波数F)を所
定値だけ低減する第1保護手段。 [6]高圧スイッチ21が作動すると圧縮機1の運転を
停止し、高圧スイッチ22が作動すると圧縮機2の運転
を停止する第2の保護手段。 [7]冷媒温度センサ25の検出温度(吐出冷媒温度)
Td1及び冷媒温度センサ26の検出温度(吐出冷媒温
度)Td2のいずれか一方が設定値Tdxまで上昇すると、
クーリングバイパス17のPMV18を開き、その開度
をTd1及びTd2の高い方に応じて制御する手段。 [8]室内制御部から送り込まれた室内温度センサの検
出温度Ta から室内温度が最高である温度値Ta(MAX)を
検出する手段。 [9]圧縮機1,2の実運転容量を検出する手段。 [10]各室内ユニットYから送られるゾーン判定結
果、検出した最高の温度値Ta(MAX)、及び圧縮機1,2
の設定運転容量に対する実運転容量の差のいずれか一つ
が所定の範囲にあるとき、設定した運転容量を補正する
手段。
【0027】図3は、上述した室外制御部50及び室内
制御部60の各機能手段のうち、本発明に直接関連する
冷房モード運転時の主要な機能手段を示すブロック図で
あり、図4及び図5はこれらの機能に対応する室外制御
部50及び室内制御部60の処理手順を示すフローチャ
ートである。図4は外気温の低い環境、あるいは、中間
期における低圧縮比運転を防止するための運転容量補正
手段の説明図である。
【0028】以下、図3〜図6をも参照して本実施形態
の冷房運転時の動作について説明する。
【0029】居住者が任意のユニットYにおいて、リモ
コン61により冷房運転モード及び室内温度(以下、設
定温度と称する)Ts を設定する。さらに、運転開始操
作を行う。
【0030】すると、圧縮機1,2のうち少なくとも圧
縮機1が起動し、運転開始となる。この場合の運転モー
ドは冷房であるから、四方弁7が実線の冷房モード状態
に設定され、冷媒が図1の実線矢印の方向に流れて冷房
サイクルが形成される。これにより、室外熱交換器8が
凝縮器、室内熱交換器33が蒸発器として機能する。
【0031】室内制御部60を構成する減算手段201
は、室内温度センサ39の検出温度(吸込み空気温度)
Ta とリモコン61での設定温度Ts との差ΔTを求め
(ステップ401 )、圧縮機基本運転容量演算手段202
がその温度差ΔTに対応する周波数指令を決定しそれを
室外制御部50に送る(ステップ402 )。さらに、温度
差ΔTに応じて基本開度設定手段203がPMV32の
開度を、周波数指令に応じた初期開度に設定し(ステッ
プ403 )、加算手段204を介して、PMV32に加え
る。
【0032】室外制御部50を構成する圧縮機運転容量
設定手段101は、圧縮機1,2の運転容量(圧縮機
1,2の運転台数及び圧縮機1の運転周波数F)を、圧
縮機基本運転容量演算手段202からの周波数指令に応
じて所定時間、例えば、2分毎に設定する(ステップ30
1 )。
【0033】例として、周波数指令の内容つまり要求能
力が小さいときは、インバータ52の出力周波数Fを制
御して圧縮機1の単独の能力可変運転を実行する。要求
能力が増すとインバータ52の出力周波数Fを制御する
と共に、スイッチ53(図2参照)をオン状態にして、
圧縮機1の能力可変運転及び圧縮機2の能力固定運転を
実行する。
【0034】室内制御部60を構成する要求能力演算手
段205は、温度差ΔTに対応する周波数指令に応じて
当該室内ユニットの要求能力Q0 を次のように決定する
(ステップ404 )。先ず、表1の条件から周波数指令に
対応する係数Aを選択する。
【0035】
【表1】 このとき、例えば、周波数指令がS3であれば、係数A=
0.50を選択する。周波数指令がS4であれば、係数A
=0.55を選択する。次に、吸込み空気温度Ta の平
均値を用いた下式の演算により能力補正係数Bを求め
る。 B=(Ta の平均値)×0.03+0.2 …(4) これら、係数Aと能力補正係数Bから、下式の演算によ
り要求能力Q0 を決定する。 Q0 =2500×馬力×A×B …(5) ここでの要求能力Q0 については、吸込空気温度Ta が
設定温度Ts に対してどれだけ高いか低いかの温度差だ
けでなく、吸込空気温度Ta そのものを加味しており、
人体が感じる快適度を十分に考慮したものとなってい
る。
【0036】そして、蒸発温度検出手段206は、冷房
時のガスラインにおける冷媒圧力センサ36の検出圧力
(蒸発圧力)Pc2から室内熱交換器33の冷媒の飽和蒸
発温度Teoを検出する(ステップ405 )。平均値演算手
段216は検出室温Ta の平均値を演算する。そこで、
減算手段207は(Ta の平均値)から飽和蒸発温度T
eoを減算して実能力演算手段208に加える。実能力演
算手段208は次式により当該室内ユニットが発揮する
実能力(実運転時の近似能力)Q1 を求める(ステップ
406 )。 Q1 =118×馬力×[(Ta の平均値)−Teo]×C…(6) ただし、Cは熱交補正係数で、これはジヤンパー設定に
より選択するもので、そのジャンパー設定との対応を表
2に示す。
【0037】
【表2】 次に、除算手段209は要求能力Q0 と実能力Q1 との
比Qx =(Q0 /Q1)を求める(ステップ407 )。続
いて、目標過熱度設定手段210はこの比Qxに基づい
て室内熱交換器33における冷媒の過熱度の目標値SH
o を設定する(ステップ408)。例えば、次の表3の条件
を記憶しており、その条件から過熱度の目標値SHo を
設定する。Qx が100%であれば、SHo =0deg
を、Qx が90%なら、SHo =8deg をそれぞれ選択
する。
【0038】
【表3】 次に、実過熱度検出手段211は、冷房時のガスライン
における冷媒温度センサ38の検出温度(蒸発器出口温
度)Tc2及び冷媒圧力センサ36の検出圧力(蒸発圧
力)Pc2から、室内熱交換器33における冷媒の過熱度
の実際値SHを検出する(ステップ409 )。減算手段2
12は、冷媒の過熱度の実際値SHから冷媒の過熱度の
目標値SHo を減算して冷媒循環量判定手段213及び
流量調整弁開度補正手段215に加える。このうち、冷
媒循環量判定手段213はその差の大小を表4に従って
ゾーン判定する(ステップ410 )。
【0039】
【表4】 例えば、実際値SHが目標値SHo より大きくて、その
差が3deg 以内であれば、ゾーン判定結果“L”を得
る。実際値SHが目標値SHo より大きくて、その差が
4deg ないし8deg の範囲にあれば、ゾーン判定結果
“M”を得る。実際値SHが目標値SHo より大きく
て、その差が9deg 以上であれば、ゾーン判定結果
“H”を得る。こうして得たソーン判定結果のデータを
室外制御部50に送る(ステップ411 )。また、実際値
SHが目標値SHo になるように流量調整弁開度補正手
段215が補正信号を加算手段204に加えてPMV3
2の開度を補正する(ステップ412 )。
【0040】例えば、要求能力Q0 と実能力Q1 とが同
じで、比Qx が100%の場合、過熱度の目標値SHo
は0deg であり、過熱度の実際値SHが0deg となるよ
う、PMV32を全開する。要求能力Q0 が実能力Q1
より小さくて、比Qx が90%の場合には、過熱度の目
標値SHo は8deg であり、過熱度の実際値SHが8de
g になるように、PMV32の開度を絞る。つまり、要
求能力Q0 よりも実能力Q1 が大きいので、その余剰分
だけ室内熱交換器33への冷媒流量を減らすようにして
いる。
【0041】一方、満足度決定手段214は、比Qx
と、室外制御部50から送られる後述の安定範囲補正指
令(要求能力Q0 の上限値に対する制限量をきめるも
の)の内容を表5に当て嵌め、当該室内ユニットにおけ
る冷媒流量の満足度(不足、満足、過剰)を決定する
(ステップ413 )。そして、決定した満足度を内容別に
カウントし、そのカウント値に応じて適宜に、満足度指
令を室外制御部50に送る(ステップ414 )。
【0042】
【表5】 カウント値に応じた満足度指令の送信は、次のように行
う。 (1)満足度の内容が“満足”のとき、“満足”の満足
度指令を送る。 (2)満足度の指令が“不足”のとき、不足カウントを
“1”とする。 (3)満足度の内容が連続して“不足”のとき、不足カ
ウントを“1”アップして“2”とする。 (4)満足度の内容が連続して“不足”のとき、不足カ
ウントを“1”アップして“3”とする。 (5)不足カウントが“1”及び“2”のときは“満
足”の旨の満足度指令を送る。 (6)不足カウントが“3”になると、そこで初めて
“不足”の旨の満足度指令を送る。 (7)満足度の内容が“不足”の後で“満足”又は“過
剰”に変わると、不足カウントをクリアし、“満足”の
旨の満足度指令を送る。 (8)満足度の内容が“過剰”のとき、過剰カウントを
“1”とする。 (9)満足度の内容が連続して“過剰”のとき、過剰カ
ウントを1アップして“2”とする。 (10)満足度の内容がさらに連続して“過剰”のと
き、過剰カウントを1アップして“3”とする。 (11)過剰カウントが“1”及び“2”のときは、
“満足”の旨の満足度指令を送る。 (12)過剰カウントが“3”になると、そこで初めて
“過剰”の旨の満足度指令を送る。 (13)満足度の内容が“不足”の後で“満足”又は
“過剰”に変わると、不足カウントをクリアし、“満
足”の旨の満足度指令を送る。 (14)満足度の内容が“過剰”の後で“満足”又は
“不足”に変わると、過剰カウントをクリアし、“満
足”の旨の満足度指令を送る。
【0043】一方、室外制御部50を構成する圧縮機運
転容量補正手段102は、各室内ユニットYから受けた
各満足度指令の内容を平均化し、それに応じて、圧縮機
運転容量(周波数指令に応じて設定されている)を補正
する(ステップ302 )。なお、補正信号は、加算手段1
04を介して、インバータ52に加える。例えば、各満
足度指令の内容の平均が“過剰”であれば、圧縮機1の
運転容量を所定値(運転周波数ΔF)だけ減少する。各
満足度指令の内容の平均が“満足”であれば、そのとき
の圧縮機1,2の運転容量をそのまま維持する。各満足
度指令の内容の平均が“不足”であれば、圧縮機1の運
転容量を所定値(運転周波数ΔF)だけ増大する。
【0044】室内熱交換器33への冷媒流量が“過剰の
場合に圧縮機1の運転容量を減少すると、PMV32の
開度が増大方向に変化する。この場合、冷凍サイクル中
の冷媒流に対する抵抗が減少して圧縮機負荷が軽減さ
れ、省エネルギー効果が得られる。
【0045】また、各室内ユニットの室内制御部60か
らゾーン判定結果のデータを受けた室外制御部50の室
内要求能力上限値制限手段103は、ゾーン判定結果に
応じて各室内ユニットYに対して共通であり、表6に示
すように、“1”から“8”の8つのランクを用意し、
それぞれに3桁の送信ビットを割当てている。
【0046】
【表6】 この安定範囲補正指令の決定は、次のように行う。 (1)初期値はランク“8”とする。 (2)各室内ユニットYから1台でもゾーン判定結果
“H”を5分間継続して受けると1ランクダウンさせ
る。この後、ゾーン判定結果“H”が続くようであれ
ば、5分毎に1ランクダウンを繰返す。 (3)すべての室内ユニットYのゾーン判定結果が
“H”と“L”である場合、現状のランクをホールドす
る。 (4)すべての室内ユニットYからゾーン判定結果
“L”を15分間継続して受けると、1ランクアップさ
せる。この後、ゾーン判定結果“H”が続くようであれ
ば、5分毎に1ランクダウンを繰返す。 (5)すべての室内ユニットYの満足度が過剰の場合、
圧縮機容量の2分ごとの制御に同期して1ランクアップ
を行う。
【0047】このような安定範囲補正指令を受けた室内
制御部60の要求能力演算手段205は、要求能力Q0
の算出に際して使用する係数Aを安定範囲指令に応じて
補正する。この安定範囲補正指令と係数Aの補正との関
係を表7に示す。
【0048】
【表7】 例えば、安定範囲補正指令が90%の場合、係数Aの上
限値を一律に“0.9”に制限する。安定範囲補正指令
が85%の場合、係数Aの上限値を一律に“0.85”
に制限する。安定範囲補正指令が100%の場合係数A
の上限値を一律に“0.9”に制限する。
【0049】係数Aの上限値に制限が加わると、それが
そのまま、要求能力Q0 の上限値に対する制限となって
現れる。要求能力Q0 の上限値が制限されると、比Qx
が所定値以下に制限され、ひいては過熱度の目標値SH
o を小さく制限することになる。
【0050】すなわち、吸込み空気温度Ta と設定温度
Ts との差ΔTだけでPMV32の開度を調節するので
はなく、実能力Q1 と要求能力Q0 との比Qx に応じた
PMV32の開度補正を加え、とくにこの開度補正に当
たっては過熱度の実際値SHと過熱度の目標値SHo と
の差の大小のゾーン判定をフィードバックするようにし
たので、たとえ、室外ユニットXから各室内ユニットY
への配管長がまちまちであっても、また、据付工事に際
して各ユニットの高さ位置に違いが生じても、それにか
かわらず各室内ユニットYに対して適正な量の冷媒を分
配することができる。
【0051】一方、室外ユニットに対する負荷変動や落
差に起因する冷媒循環量の不足を解消するために、室内
制御部60に検出温度送信手段217が設けられ、室内
温度センサ39による検出温度Ta を室外制御部50に
送信する(ステップ305 )。
【0052】また、室外制御部50には、各室内ユニッ
トの検出温度Ta を受信し、室温が最大の室内ユニット
Yの検出室温Ta(MAX)を検出する最大室温検出手段10
6と、インバータ52の出力に基づいて圧縮機1,2の
実運転容量を検出する実運転容量検出手段107と、こ
の実運転容量と圧縮機運転容量設定手段101での設定
運転容量との差を求める減算手段108と、これら各手
段の出力の他に、圧縮機の吐出側の冷媒圧力センサ23
の検出圧力Pd 、圧縮機の吸込側の冷媒圧力センサ24
の検出圧力Ts 、圧縮機1,2の各吐出側の冷媒温度セ
ンサ25、26の検出温度Td1,Td2を入力する圧縮機
運転容量補正手段105とを備え、この圧縮機運転容量
補正手段105は予め定めた条件が成立したときに、圧
縮機の吸込冷媒圧力Ts に応じて圧縮機の運転容量を補
正する補正信号を加算手段104に加える(ステップ41
5 )。
【0053】一般に、室外ユニットに対する冷媒循環量
が不足すると、冷媒の凝縮温度と検出室温との差が小さ
くなったり、過熱度の実際値SHと目標値SHo の差が
大きくなったり、圧縮機の設定運転容量に対する実運転
容量の差が拡大したりする。圧縮機運転容量補正手段1
05は、次のa,b,c,d項のいずれか一つの条件が
成立したとき、圧縮機の吸込側圧力Ps に応じた圧縮機
の運転容量補正を行う。 a.凝縮温度検出手段としての冷媒圧力センサ23の検
出圧力Pd が12Kg/ cm2 以下である場合、つまり、凝
縮温度Tc がこの検出圧力Pd 12Kg/ cm2 に対応する
値以下である場合。 b.凝縮温度Tc と最大室温検出手段106によって検
出された検出室温Ta(MAX)との差α(=Tc −Ta(MA
X))が予め定めた値より小さい場合。 c.実運転容量検出手段107によって検出された実運
転容量と、圧縮機運転容量設定手段101によって設定
された設定運転容量との差が予め定めた値より大きい場
合。 d.冷媒循環量判定手段213のゾーン判定結果がある
一定時間を越えても“H”である場合。すなわち、循環
量不足状態が一定時間以上継続した場合。そして、上述
したa,b,c,d項に示した全ての範囲を解脱した場
合に、運転容量の補正を停止する。
【0054】以下、圧縮機の吸込側圧力Ps に応じた圧
縮機の運転容量補正について詳しく説明する。
【0055】先ず、冷媒圧力センサ23の検出圧力Pd
が12Kg/ cm2 以下の状態が3分間継続し、かつ、冷媒
温度センサ25,26による検出温度Td1,Td2が全て
80℃以下であることを条件とする。この場合、圧縮機
の吸込側圧力Ps の変動範囲を図6(a)に示すよう
に、圧力の下降傾向であるときと上昇傾向である時とで
0.5Kg/cm2 の差を持たせてその変動範囲を四つのゾ
ーンA〜Dに区分けする。すなわち、圧縮機の吸込側圧
力Ps が下降傾向にあるとき、Ps ≧4.0Kg/cm2
範囲をAゾーン、4.0Kg/cm2 >Ps ≧〜3.5Kg/
cm2 の範囲をBゾーン、3.5Kg/cm2 >Ps ≧〜2.
5Kg/cm2 の範囲をCゾーン、2.5Kg/cm2 >Ps の
範囲をDゾーンと定める。逆に、圧縮機の吸込側圧力P
s が上昇傾向にあるとき、Ps ≧4.5Kg/cm2 の範囲
をAゾーン、4.5Kg/cm2 >Ps≧〜4.0Kg/cm2
の範囲をBゾーン、4.0Kg/cm2 >Ps ≧〜3.0Kg
/cm2 の範囲をCゾーン、3.0Kg/cm2 >Ps の範囲
をDゾーンと定める。
【0056】次に、圧縮機の吸込側圧力Ps がA〜Dの
いずれのゾーンに属するかにより、表1に示した周波数
指令のステップ数を以下のように補正する。 現在のPs がAゾーン又はBゾーンであるとき、現在
のステップ数を1ステップアップする。以後、1分30
秒毎にステップアップを行う。 現在のPs がDゾーンであるとき、現在のステップ数
を1ステップダウンする。以後、2分30秒毎にステッ
プダウンを行う。 現在のPs がCゾーンであるとき、現在のステップ数
(指令周波数)でホールドする。 運転中の圧縮機に対応する吐出温度Td1,Td2の全て
が60℃以下のときは、強制的にAゾーンとし、制御内
容と同様にステップアップを行う。 運転中の圧縮機に対応する吐出温度Td1,Td2の全て
が60℃以下で、現在のPs がDゾーンであるときは、
Dゾーンのままとして制御内容の制御を行う。そし
て、吐出温度Td1,Td2の全てが60℃を越えたとき、
図6(a)の制御に移行する(現在のPs ゾーンに戻
す)。 各Ps ゾーンに応じて図6(b)の図表に従って、ス
テップ数の上限を制限する。例えば、Aゾーンを継続し
て現在のステップ数が+4の状態からBゾーンに移行し
た時、ステップ数を2ステップ分下げて現在のステップ
数を+2に変更する。
【0057】なお、上述した〜の制御は、冷媒圧力
センサ23の検出圧力Pd が14Kg/ cm2 を越えたと
き、吐出温度Td1,Td2のいずれかが80℃を越えたと
き、システムの全停止時、冷房油回収制御、均油制御、
商用アイドリング制御条件を満たしたとき、並びに、上
記b,c,d項の条件を解脱したときに解除される。
【0058】なおまた、制御内容中の「0ステップ」と
は、圧縮機運転容量設定手段202によって設定された
運転容量である。
【0059】以上説明したように、低温時、あるいは、
中間期に、マルチタイプの空気調和機を冷房モードで運
転した場合に発生する低圧縮比運転や、マルチタイプの
空気調和機を冷房モードで運転した場合に発生する冷媒
循環量不足、あるいは、逆落差システムにおいて、最上
階の末端部の室内ユニットに発生しやい室内冷房効果の
立上がり特性の悪化という不具合を、圧縮機の吸込側冷
媒圧力に応じてその運転容量を補正することによって解
消することができる。
【0060】
【発明の効果】以上の説明のよって明らかなように、請
求項1に記載の空気調和機によれば、マルチタイプの空
気調和機を冷房モードで運転するに当り、室内温度と設
定温度との差に対応する圧縮機の基本運転容量を各室内
ユニット毎に演算し、その合計値に従って圧縮機の運転
容量を設定して圧縮機を容量制御運転し、そのとき、冷
媒凝縮温度が所定値以下であることを条件にして圧縮機
運転容量補正手段が圧縮機の吸込側圧力に応じて圧縮機
の運転容量を補正するようにしたので、外気温の低い環
境、あるいは、中間期において、圧縮機の吐出側冷媒圧
力が低下する場合でも、冷媒循環量の不足を解消して、
冷房能力を確保することができる。
【0061】請求項2に記載の空気調和機によれば、冷
房運転中の室内ユニットの各室内温度の最高値を検出
し、凝縮温度に対する最高値との差が所定値以下になっ
た場合に、その差が所定値以上になるまで圧縮機の吸込
側圧力に応じた圧縮機の運転容量を補正するので、マル
チタイプの空気調和機においても、冷媒循環量の不足を
解消して、冷房能力を確保することができる。
【0062】請求項3に記載の空気調和機によれば、圧
縮機の運転容量の設定値と実運転容量との差が所定値を
越えるとき、圧縮機の吸込側圧力に応じて圧縮機の運転
容量を補正するようにしたので、逆落差システムにおい
て最上階の末端部の室内ユニットに冷媒循環量の不足に
起因する冷房能力の不足を解消して、冷房能力の確保と
併せて、冷房効果の立上がりを早めることができる。
【0063】請求項4に記載の空気調和機によれば、冷
媒の実過熱度を目標過熱度に一致させるように室内熱交
換器に対する流量調整弁の開度を設定するとき、冷媒循
環量を不足状態と判定し、その不足状態を条件として、
圧縮機の吸込側圧力に応じた圧縮機の運転容量の補正を
行うので、外気温の低い環境、あるいは、中間期におい
て、冷媒循環量の不足を解消して、冷房能力を確保する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の冷凍サイクルの構成図。
【図2】図1に示した一実施形態の制御回路のブロック
図。
【図3】図2に示した室外制御部及び室内制御部の詳細
な構成を示すブロック系統図。
【図4】図2に示した室外制御部の処理手順を示すフロ
ーチャート。
【図5】図2に示した室内制御部の処理手順を示すフロ
ーチャート。
【図6】図2に示した室外制御部が圧縮機の吸込側圧力
に応じてその運転容量を補正する状態を説明するための
説明図。
【符号の説明】
1,2 圧縮機 4 高圧配管 5 低圧配管 8 室外熱交換器 23,24,36 冷媒圧力センサ 25,26,38 冷媒温度センサ 32 流量調整弁 33 室内熱交換器 50 室外制御部 52 インバータ(圧縮機運転手段) 60 室内制御部 101 圧縮機運転容量設定手段 102,105 圧縮機運転容量補正手段 103 室内要求能力上限値制限手段 106 最大室温検出手段 107 実運転容量検出手段 202 圧縮機基本運転容量演算手段 203 基本開度設定手段 205 要求能力演算手段 208 実能力演算手段 213 冷媒循環量判定手段 214 満足度決定手段 215 流量調整弁開度補正手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】室外ユニットに設けた圧縮機及び室外熱交
    換器と、複数の室内ユニットにそれぞれ設けた室内熱交
    換器とを接続して冷凍サイクルを形成し、この冷凍サイ
    クルを冷房モードで運転するマルチタイプの空気調和機
    において、 前記各室内ユニットに設けた室内温度センサと、 冷媒の凝縮温度を検出する凝縮温度センサと、 前記圧縮機の吸込側圧力を検出する吸込側冷媒圧力セン
    サと、 前記室内温度センサによって検出された室内温度と設定
    温度との差に対応する前記圧縮機の基本運転容量を前記
    各室内ユニット毎に演算する圧縮機基本運転容量演算手
    段と、 演算された前記各室内ユニットの基本運転容量を加算し
    てその合計値に従って圧縮機の運転容量を設定する圧縮
    機運転容量設定手段と、 設定された運転容量に従って前記圧縮機を容量制御運転
    する圧縮機運転手段と、 前記凝縮温度センサの検出温度が所定値以下のとき、前
    記吸込側冷媒圧力センサの検出圧力に応じて前記圧縮機
    の運転容量を補正する圧縮機運転容量補正手段と、 を備えたことを特徴とする空気調和機。
  2. 【請求項2】前記圧縮機運転容量補正手段は、 冷房運転中の前記室内ユニットの各室内温度センサによ
    って検出された室内温度の最高値を検出する最高室温検
    出手段を備え、 前記凝縮温度センサによって検出された凝縮温度と前記
    最高室温検出手段によって検出された室内温度の最高値
    との差が所定値以下になった場合に、この差が所定値以
    上になるまで前記圧縮機の吸込側圧力に応じて前記圧縮
    機の運転容量を補正することを特徴とする請求項1に記
    載の空気調和機。
  3. 【請求項3】室外ユニットに設けた圧縮機及び室外熱交
    換器と、複数の室内ユニットにそれぞれ設けた室内熱交
    換器とを接続して冷凍サイクルを形成し、この冷凍サイ
    クルを冷房モードで運転するマルチタイプの空気調和機
    において、 前記各室内ユニットに設けた室内温度センサと、 冷媒の凝縮温度を検出する凝縮温度センサと、 前記圧縮機の吸込側圧力を検出する吸込側冷媒圧力セン
    サと、 前記室内温度センサによって検出された室内温度と設定
    温度との差に対応する前記圧縮機の基本運転容量を前記
    各室内ユニット毎に演算する圧縮機基本運転容量演算手
    段と、 演算された前記各室内ユニットの基本運転容量を加算し
    てその合計値に従って圧縮機の運転容量を設定する圧縮
    機運転容量設定手段と、 設定された運転容量に従って前記圧縮機を容量制御運転
    する圧縮機運転手段と、 前記圧縮機の実運転容量を検出する実運転容量検出手段
    と、 前記実運転容量検出手段によって検出された実運転容量
    と前記圧縮機運転容量設定手段によって設定された合計
    運転容量とを比較する手段と、 前記実運転容量と前記設定運転容量との差が所定値を越
    えるとき、前記圧縮機の吸込側圧力に応じて前記圧縮機
    の運転容量を補正する圧縮機運転容量補正手段と、 を備えたことを特徴とする空気調和機。
  4. 【請求項4】室外ユニットに設けた圧縮機及び室外熱交
    換器と、複数の室内ユニットにそれぞれ設けた室内熱交
    換器及び流量調整弁とを接続して冷凍サイクルを形成
    し、この冷凍サイクルを冷房モードで運転するマルチタ
    イプの空気調和機において、 前記各室内ユニットに設けた室内温度センサと、 冷媒の凝縮温度を検出する凝縮温度センサと、 前記圧縮機の吸込側圧力を検出する吸込側冷媒圧力セン
    サと、 前記室内温度センサによって検出された室内温度と設定
    温度との差に対応する前記圧縮機の基本運転容量を前記
    各室内ユニット毎に演算する圧縮機基本運転容量演算手
    段と、 演算された前記各室内ユニットの基本運転容量を加算し
    てその合計値に従って圧縮機の運転容量を設定する圧縮
    機運転容量設定手段と、 設定された運転容量に従って前記圧縮機を容量制御運転
    する圧縮機運転手段と、 前記室内温度センサによって検出された室内温度と設定
    温度との差に対応する前記流量調整弁の開度を設定する
    基本開度設定手段と、 冷媒の実過熱度を検出する実過熱度検出手段と、 検出された実過熱度が目標過熱度に一致するように前記
    流量調整弁の開度の設定値を補正する流量調整弁開度補
    正手段と、 前記冷媒の実過熱度と目標過熱度の偏差に応じて冷媒循
    環量の不足状態を判定する冷媒循環量判定手段と、 冷房運転中の前記室内ユニットの全ての冷媒循環量判定
    手段が冷媒循環量が不足状態と判定したとき、前記吸込
    側冷媒圧力センサによって検出された前記圧縮機の吸込
    側圧力に応じて前記圧縮機の運転容量を補正する圧縮機
    運転容量補正手段と、 を備えたことを特徴とする空気調和機。
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