JP2013221637A - 空気調和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 マルチ型空気調和装置において、室内ユニットの能力を維持できる範囲で蒸発温度を上げて消費電力を抑える。
【解決手段】室外ユニット1の室外制御器は、所定の時間間隔をおいて採取した各室内ユニット2の空気吸込み温度の温度勾配より目標温度への到達時刻を算出し、その算出結果に基づいて到達時刻の最も早い室内ユニット2aと最も遅い第2の室内ユニット2bを抽出し、これら室内ユニット2a、2bの空気吸込み温度の目標値と測定値の差温に応じて目標蒸発温度を変更すると共に、室内ユニット2aの電磁比例弁21の開度を変更する制御信号を室内制御器に送信する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、1台の室外ユニットに対して複数台の室内ユニットが接続されたマルチ型の空気調和装置に関する。
従来のマルチ型空気調和装置における制御について簡単に説明する。従来の空気調和装置では、高圧液冷媒を減圧する比例制御弁を複数台の室内ユニットと連結された夫々の分岐管に設け、この比例制御弁の開度を調整する制御器に、比例制御弁の開度を室内ユニットの各室内温度と各室内設定温度との夫々の偏差値の比に比例して調整する調整手段と、比例制御弁の最大開度を各室内ユニットの熱交換器の出口側の冷媒過熱度で制限する制限手段とを設けている。(例えば、特許文献1参照)
そして上述の調整手段と制限手段を用いて、各室内では室内設定温度に応じたユーザの要望通りの冷房運転を行い、その一方で、各室内熱交換器の出口側の冷媒過熱度が一定値以下にならないように比例制御弁の最大開度を制限して圧縮機への液戻りを防止している。
特開昭60−108633号公報
上述した従来のマルチ型空気調和装置における制御は、各室内ユニットの負荷に関係なく蒸発温度の目標値を一定にしているので、負荷の小さい室内ユニットに対して過剰の能力で運転することになり、消費電力が高くなるために、省エネの面で無駄があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、室内ユニットの能力を維持できる範囲で蒸発温度を上げて、消費電力を抑えることができる空気調和装置を得ることにある。
この発明における空気調和装置の第1の形態は、圧縮機、室外熱交換器および室外送風機を備えた1台の室外ユニットに、室内熱交換器および室内送風機を備えた室内ユニットが複数台分岐接続された空気調和装置であって、
前記室外ユニットは、前記各室内ユニットからの温度測定信号に基づいて前記圧縮機および室外送風機の動作を制御する室外制御器を備え、
前記室内ユニットは、前記室内熱交換器へ流入する冷媒の流量を調節する比例制御弁と、前記室外制御器からの制御信号に基づいて前記比例制御弁および室内送風機の動作を制御する室内制御器と、を備え、
前記室外制御器は、所定の時間間隔をおいて採取した前記各室内ユニットの吸込み空気温度の温度勾配より目標温度への到達時刻を算出し、その算出結果に基づいて到達時刻の最も早い第1の室内ユニットと到達時刻の最も遅い第2の室内ユニットを抽出し、
前記第1および第2の室内ユニットの吸込み空気温度の目標値と測定値の差温に応じて目標蒸発温度を変更すると共に、前記第1の室内ユニットの比例制御弁の開度を変更する制御信号を前記室内制御器に送信することを特徴とする。
またこの発明における空気調和装置の第2の形態は、圧縮機、室外熱交換器および室外送風機を備えた1台の室外ユニットに、室内熱交換器および室内送風機を備えた室内ユニットが複数台分岐接続された空気調和装置であって、
前記室外ユニットは、前記各室内ユニットからの温度測定信号に基づいて前記圧縮機および室外送風機の動作を制御する室外制御器を備え、
前記室内ユニットは、前記室内熱交換器へ流入する冷媒の流量を調節する比例制御弁と、前記室外制御器からの制御信号に基づいて前記比例制御弁および室内送風機の動作を制御する室内制御器と、を備え、
前記室外制御器は、所定の時間間隔をおいて採取した前記各室内ユニットの吸込み空気温度の温度勾配より目標温度への到達時刻を算出し、その算出結果に基づいて到達時刻の最も早い第3の室内ユニットと到達時刻の最も遅い第4の室内ユニットを抽出し、
前記第3および第4の室内ユニットの吸込み空気温度の目標値と測定値の差温に応じて目標凝縮温度を変更すると共に、前記第3の室内ユニットの比例制御弁の開度を変更する制御信号を前記室内制御器に送信することを特徴とする。
この発明における空気調和装置の制御では、差温と温度勾配に応じて目標蒸発温度と比例制御弁の開度を変更することで、能力の過不足や反応遅れを防いで快適性を維持すると共に、消費電力を抑えて省エネを実現している。
この発明の実施の形態における空気調和装置の冷媒回路図である。 実施の形態における空気調和装置の制御ブロック図である。 実施の形態における空気調和装置の制御のフローチャートである。 同空気調和装置の制御の内容を説明する図(その1)である。 同空気調和装置の制御の内容を説明する図(その2)である。 同空気調和装置の制御の内容を説明する図(その3)である。 同空気調和装置の制御の内容を説明する図(その4)である。 従来の空気調和装置の制御の内容を説明する図である。
以下、この発明の実施の形態におけるマルチ型の空気調和装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態における空気調和装置の冷媒回路図である。また図2は、同空気調和装置の制御ブロック図である。本実施の形態における空気調和装置は、1台の室外ユニット1と複数台の室内ユニット2(図では2a、2bおよび2cの3台)で構成されている。
図1に示すように、室外ユニット1の冷媒回路は、冷媒を圧縮し経路内を循環させる圧縮機11、経路の切り替えを行う四方弁12、室外周囲空気と熱交換を行う室外熱交換器13、室外ユニット内1に気流を生み出し、室外熱交換器13の熱交換を促進させる室外送風機14、および余剰冷媒を溜めるアキュームレータ15を含む。
また図1および図2に示すように、室外ユニット1の制御ブロックは、室外ユニット1内の各部の制御を行う室外制御器16、吐出配管の圧力を測定する高圧圧力センサ17、および吸入配管の圧力を測定する低圧圧力センサ18を含む。
室外制御器16は電源周波数を変えるインバータ装置を内蔵しており、その出力信号で圧縮機11の冷房および暖房能力を制御できる。具体的には、室外制御部16は、高圧圧力センサ17または低圧圧力センサ18で測定した圧力、更には後述する室内制御器24から送信される室内ユニット2の温度測定信号に基づいて圧縮機11および室外送風機14の動作を制御する。
一方、図1に示すように、室内ユニット2(2a、2b、2c)の冷媒回路は、室内ユニット2への冷媒流量を調節する比例制御弁としての機能を備えた電子膨張弁21、室内周囲空気と熱交換を行う室内熱交換器22、および室内ユニット2内に気流を生み出し、室内熱交換器22の熱交換を促進させる室内送風機23を含む。
また図1および図2に示すように、各室内ユニット2の制御ブロックは、室内ユニットの各部の制御を行う室内制御器24、室内ユニット2の室内送風機23により室内ユニット1内に吸込まれた室内空気の温度を測定する室内温度センサ25、室内ガス管の温度を測定する温度センサ26および室内液管の温度を測定する温度センサ27を含む。
室内制御器24は、各温度センサ25、26、27で測定した温度のデータを室外制御器16に送信し、また室外制御器16から送信される制御信号に基づいて、電子膨張弁21および室内送風機23の動作を制御する。
なお、図1では室外ユニット1に3台の室内ユニット2a、2bおよび2cが接続された例を示しているが、室内ユニット2の数はこれに限定されず、必要とする冷暖房能力に応じて台数を増減すればよい。また図2では、煩雑さを避けるため室内制御器24を1台しか表示していないが、実際には、室内ユニット2a、2bおよび2cのそれぞれの室内制御器24が室外制御器16に接続されている。
次に、図1に基づいて冷房時の冷媒の流れを説明する。圧縮機11で高温・高圧となったガス冷媒は四方弁12を通過し、室外熱交換器13で室外空気と熱交換をして冷やされ、低温液冷媒となった後、各室内ユニット2a〜2cの室内熱交換器22にて空気から熱をもらって低圧ガス冷媒となり、四方弁12およびアキュームレータ15を通過して圧縮機11に戻る。
次に、暖房時の冷媒の流れを説明する。四方弁12の流路は暖房時と冷房時で切り換わり、暖房時には破線で示した状態となる。圧縮機11で高温・高圧となったガス冷媒は四方弁12を通過し、各室内ユニット2a〜2cの室内熱交換器22で室内空気と熱交換をして冷やされて液冷媒となり、電子膨張弁21を通過して低圧二相冷媒となり、室外熱交換器13にて室外空気から熱をもらって低圧ガス冷媒となり、四方弁12およびアキュームレータ15を通過した後、圧縮機11に戻る。
次に、室外制御器16による基本的な制御動作を説明する。最初に、冷房時の制御について説明する。室外制御器16は、低圧圧力センサ18の測定値に基づいて蒸発温度を算出する。算出された蒸発温度が目標蒸発温度よりも高い場合、室外制御器16は圧縮機11に周波数を上げるように指令を送る。一方、蒸発温度が目標蒸発温度よりも低い場合、室外制御器16は圧縮機11に周波数を下げるように指令を送る。
また、室外制御器16は、室内温度センサ25で測定した値が室内制御器24から送信されると、設定温度との差を算出し、差温に応じて電子膨張弁21の開度変更の指令を室内制御器24に送る。室内制御器24は、この指令に基づいて電子膨張弁21の開度を制御する。
続いて、暖房時の制御について説明する。室外制御器16は、高圧圧力センサ17の測定値に基づいて凝縮温度を算出する。算出された凝縮温度が目標凝縮温度よりも低い場合、室外制御器16は圧縮機11に周波数を上げるように指令を送る。一方、凝縮温度が目標凝縮温度よりも高い場合、室外制御器16は圧縮機11に周波数を下げるように指令を送る。なお、室内温度センサ25の測定値に基づく電子膨張弁21の開度の制御は、冷房時と同様である。
次に、本実施の形態における空気調和装置の制御動作について説明する。図3は制御の各STEPを示すフローチャートである。また図4〜図7は制御動作の説明図であり、それぞれ室内ユニット2の吸込み温度の目標値と測定値との温度差(差温)の時間経過を示している。
本実施の形態では、所定の時間間隔をおいて採取した各室内ユニット2の吸込み温度の温度勾配より目標温度到達時刻を算出し、その結果に基づいて到達時刻の最も早い室内ユニットと最も遅い室内ユニットを抽出し、抽出した2つの室内ユニットの差温に応じて目標蒸発温度と電子膨張弁の開度を変更している。以下、図3のフローチャートに基づいて、具体的な制御方法を説明する。
最初に、室外ユニット1の圧縮機11と室内ユニット2を起動する(STEP1)。圧縮機11の起動後20分が経過すると、1分おきに圧力センサより圧力を採取する(STEP2)。圧力の採取は、冷房時は低圧圧力センサ18、暖房時は高圧圧力センサ17を用いる。なお、20分は通常の運転状態において運転が安定するまでに要する時間である。
次に、2回採取した圧力を比較し(STEP3)、圧力変動が所定の値すなわち±0.1kgf/cm2/min以内であれば、室外ユニット1の動作が安定したと判断してSTEP4の処理に進み、そうでなければSTEP2の処理に戻る。
次に、所定の時間間隔(5分間)をおいて、各室内ユニット2の吸込み空気温度を2回採取する(STEP4)。具体的には、時刻t1およびt2において各室内ユニット2の吸込み空気温度を採取し、各室内ユニット2の温度勾配よりサーモOFFする時刻tOFFを予測する(STEP5)。そして、tOFFの最も早い室内ユニット2aとtOFFの最も遅い室内ユニット2bを抽出する(STEP6)。図4に、抽出された2つの室内ユニット2a、2bの差温と時刻tOFFの予測結果を示す。
続いて室外制御器16は、STEP6で抽出した室内ユニット2aの時刻t2における差温に応じて図5(A)〜(C)に示す異なる制御を行う。ここで、サーモOFFとは、冷房時に吸込み空気温度が設定温度よりも低くなり、暖房時に吸込み空気温度が設定温度よりも高くなる状態をいう。冷房時は(吸込み空気温度−設定温度<−0.5℃)、暖房時は(吸込み空気温度−設定温度>1℃)のときに室内ユニット2はサーモOFFとなる。
また吸込み空気温度の採取時間間隔(時刻t1とt2の間隔)の5分は、一般的な空気調和装置で冷媒が回路内を一周するのに要する時間の2倍である。吸込み空気温度の採取時間を一周に要する時間の2倍とすることで、空気調和装置の馬力が異なる場合でも、冷媒が回路内を一周する時間を確保できる。
室内ユニット2aの差温が予め定めた第1の値(ここでは2℃)以上のとき(STEP7においてYes)、目標蒸発温度TemをΔTemだけ低下させる(STEP9)。結果として、図5(A)に実線で示すように全室内ユニット2の温度勾配が急になる。ここで、新たな目標蒸発温度Temは目標蒸発温度の最小値Temin以上の値とする。
室内ユニット2aの差温が2℃未満かつ予め定めた第2の値(ここでは1℃)以上のとき(STEP7においてNo、かつSTEP8においてYes)、目標蒸発温度Temを変えず、従って温度勾配もそのままとする(STEP10)。図5(B)にその状態を示す。
室内ユニット2aの差温が1℃未満のとき、目標蒸発温度TemをΔTemだけ増加させる(STEP11)。結果として、図5(C)に実線で示すように全室内ユニットの温度勾配が緩やかになる。ここで、新たな目標蒸発温度Temは目標蒸発温度の最大値Temax以下の値とする。
その後、時刻t2から5分経過した時刻t3において室内ユニット2aの吸込み空気温度を採取する(STEP12)。室内ユニット2aの差温が2℃以上のとき(STEP13でNo)は、室内ユニット2の運転台数を確認し(STEP21)、台数に変化がないとき(No)はSTEP4の処理に戻る。
一方、室内ユニット2aの差温が2℃未満のとき(STEP13でYes)は、時刻t3から5分経過後の時刻t4における室内ユニット2aの吸込み空気温度を採取し(STEP14)、温度勾配より、室内ユニット2aがサーモOFFする時刻tOFFaを予測する(STEP15、図6参照)。
室外制御器16は、tOFFaにおける室内ユニット2bの差温に応じて異なる制御を行う。図6(A)に示すように、時刻tOFFaにおける室内ユニット2bの差温が2℃以上のとき(STEP16でYes)、STEP18の処理に進む。図6(B)に示すように、時刻tOFFaにおける室内ユニット2bの差温が2℃未満かつ1℃以上のとき(STEP16でNo、STEP17でYes)、STEP19の処理に進む。図6(C)に示すように、時刻tOFFaでの室内ユニット2bの差温が1℃未満のとき(STEP17でNo)、STEP20の処理に進む。
なお、STEP18〜20に示す室内ユニット2aの能力セーブモードは、能力の出すぎている室内ユニットに対し、電子膨張弁5の開度を小さくして熱交換量を少なくし、サーモOFFを防ぐ役割がある。能力セーブモード0は通常の制御と同じで、冷房時過熱度=2、暖房時過冷却度=10とする。能力セーブモード1は冷房時過熱度=10、暖房時過冷却度=20とする。能力セーブモード2は冷房時過熱度=14、暖房時過冷却度=25とする。能力セーブモード0→1→2となるにつれて、電子膨張弁5の開度は小さくなり、能力を抑えることができる。
STEP18では、図7(A)に示すように目標蒸発温度TemをΔTem(=0.5℃)だけ低下させると共に、室内ユニット2aの能力セーブモード2とする。室内ユニット2aの温度勾配を緩やかに、また室内ユニット2bの温度勾配を急にすることにより、室内ユニット2aのサーモOFFを防ぎながら、室内ユニット2bの差温を小さくしている。
STEP19では、図7(B)に示すように目標蒸発温度Temを不変とし、室内ユニット2aの能力セーブモード1とする。室内ユニット2aの温度勾配を緩やかにし、一方で室内ユニット2bの温度勾配は不変とすることにより、室内ユニット2aのサーモOFFを防ぎながら、室内ユニットbの差温を小さくしている。
STEP20では、図7(C)に示すように目標蒸発温度TemをΔTemだけ増加させ、室内ユニット2aの能力セーブモード0とする。このような処理により、各室内ユニットの温度勾配を緩やかにすると共に、サーモOFFを防いでいる。
STEP18〜20のいずれかの処理を終えた後、室内ユニットの運転台数に変化があり(STEP21でYes)、室内ユニットがサーモOFFした場合(STEP20でNo)、以降のサーモOFF を防止するためにSTEP24の処理に移る。
STEP24において、サーモOFF回数が1回のとき、目標蒸発温度の変更量−ΔTem=−0.4、+ΔTem=+0.6とする。サーモOFFの回数が2回のとき、−ΔTem=−0.3、+ΔTem=+0.7とする。このようにサーモOFFの回数によって目標蒸発温度Temの低下幅を小さく、増加幅を大きくすることで、サーモOFFに入りにくくする。ただしTemは0.1以上2以下の値とする。
参考として、図8に従来の制御における室内ユニットの吸込み温度差の時間経過を示す。室内ユニットの差温が1℃以上2℃未満のときは能力セーブモード1、室内ユニットの差温が1℃未満のときは能力セーブモード2となる。ただし、目標蒸発温度Temは一定のため、室内ユニットはサーモOFFと復帰を繰り返すことになり、結果として、運転状態が安定せず、快適性と省エネを維持できない。
以上説明したように本発明の空気調和装置は、差温と温度勾配により目標蒸発温度と電子膨張弁5の開度を変更することで、省エネ運転を実現でき、また各室内ユニットの差温を予測して室内ユニット個別の調整を行うことで、能力の過不足なく快適性を向上させることができる。
なお、本実施の形態では電子膨張弁5の開度を3段階の能力セーブモードに応じて変更しているが、差温0.1℃ごとに開度を変更するようにしてもよい。
また、図3のフローチャートでは冷房時の制御動作について説明したが、本発明の制御は暖房時においても適用できる。この場合、室内ユニットの吸込み空気温度の目標値と測定値の差温に応じて目標凝縮温度を変更する。
具体的には、室外制御器16は、室内ユニット2aの差温が予め定めた第3の値(ここでは2℃)以上のとき目標凝縮温度を上げ、室内ユニット2aの差温が2℃未満で予め定めた第4の値(ここでは1℃)以上のとき目標凝縮温度を変えず、室内ユニット2aの差温が1℃未満のとき目標凝縮温度を下げる。
また室外制御器16は、室内ユニット2aの差温が2℃未満であり、かつ室内ユニット2bの差温が2℃以上のとき、目標凝縮温度を上げると共に、室内ユニット2aの比例制御弁21の開度を小さくする制御信号を室内制御器24に送信する。また、室内ユニット2bの差温が2℃未満で1℃以上のとき、室内ユニット2aの比例制御弁21の開度を小さくする制御信号を室内制御器24に送信するが、目標凝縮温度は変えない。更に、室内ユニット2bの差温が1℃未満のとき、目標凝縮温度を下げるが、室内制御器24へ制御信号を送信しない。
1 室外ユニット
2、2a、2b、2c 室内ユニット
11 圧縮機
12 四方弁
13 室外熱交換器
14 室外送風機
15 アキュームレータ
16 室外制御器
17 高圧圧力センサ
18 低圧圧力センサ
21 電子膨張弁
22 室内熱交換器
23 室内送風機
24 室内制御器
25 室内温度センサ
26 室内ガス管温度センサ
27 室内液管温度センサ

Claims (8)

  1. 圧縮機、室外熱交換器および室外送風機を備えた1台の室外ユニットに、室内熱交換器および室内送風機を備えた室内ユニットが複数台分岐接続された空気調和装置であって、
    前記室外ユニットは、前記各室内ユニットからの温度測定信号に基づいて前記圧縮機および室外送風機の動作を制御する室外制御器を備え、
    前記室内ユニットは、前記室内熱交換器へ流入する冷媒の流量を調節する比例制御弁と、前記室外制御器からの制御信号に基づいて前記比例制御弁および室内送風機の動作を制御する室内制御器と、を備え、
    前記室外制御器は、所定の時間間隔をおいて採取した前記各室内ユニットの吸込み空気温度の温度勾配より目標温度への到達時刻を算出し、その算出結果に基づいて到達時刻の最も早い第1の室内ユニットと到達時刻の最も遅い第2の室内ユニットを抽出し、
    前記第1および第2の室内ユニットの吸込み空気温度の目標値と測定値の差温に応じて目標蒸発温度を変更すると共に、前記第1の室内ユニットの比例制御弁の開度を変更する制御信号を前記室内制御器に送信することを特徴とする空気調和装置。
  2. 前記室外ユニットは、前記圧縮機の吸入配管の圧力を測定する低圧圧力センサを備え、
    前記室外制御器は、前記低圧圧力センサの測定値に基づいて蒸発温度を算出することを特徴とする、請求項1に記載の空気調和装置。
  3. 前記室外制御器は、
    前記第1の室内ユニットの差温が所定の第1の値以上のとき目標蒸発温度を下げ、
    前記第1の室内ユニットの差温が所定の第1の値未満で第2の値以上のとき目標蒸発温度を変えず、
    前記第1の室内ユニットの差温が所定の第2の値未満のとき目標蒸発温度を上げることを特徴とする、請求項2に記載の空気調和装置。
  4. 前記室外制御器は、前記第1の室内ユニットの差温が前記第1の値未満であり、かつ
    前記第2の室内ユニットの差温が前記第1の値以上のとき、目標蒸発温度を下げると共に、前記第1の室内ユニットの比例制御弁の開度を小さくする制御信号を送信し、
    前記第2の室内ユニットの差温が前記第1の値未満で第2の値以上のとき、前記第1の室内ユニットの比例制御弁の開度を小さくする制御信号を送信するが、目標蒸発温度は変えず、
    前記第2の室内ユニットの差温が前記第2の値未満のとき、目標蒸発温度を上げるが、前記第1の室内ユニットの室内制御器へ制御信号を送信しないことを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の空気調和装置。
  5. 圧縮機、室外熱交換器および室外送風機を備えた1台の室外ユニットに、室内熱交換器および室内送風機を備えた室内ユニットが複数台分岐接続された空気調和装置であって、
    前記室外ユニットは、前記各室内ユニットからの温度測定信号に基づいて前記圧縮機および室外送風機の動作を制御する室外制御器を備え、
    前記室内ユニットは、前記室内熱交換器へ流入する冷媒の流量を調節する比例制御弁と、前記室外制御器からの制御信号に基づいて前記比例制御弁および室内送風機の動作を制御する室内制御器と、を備え、
    前記室外制御器は、所定の時間間隔をおいて採取した前記各室内ユニットの吸込み空気温度の温度勾配より目標温度への到達時刻を算出し、その算出結果に基づいて到達時刻の最も早い第3の室内ユニットと到達時刻の最も遅い第4の室内ユニットを抽出し、
    前記第3および第4の室内ユニットの吸込み空気温度の目標値と測定値の差温に応じて目標凝縮温度を変更すると共に、前記第3の室内ユニットの比例制御弁の開度を変更する制御信号を前記室内制御器に送信することを特徴とする空気調和装置。
  6. 前記室外ユニットは、前記圧縮機の吐出配管の圧力を測定する高圧圧力センサを備え、
    前記室外制御器は、前記高圧圧力センサの測定値に基づいて凝縮温度を算出することを特徴とする、請求項5に記載の空気調和装置。
  7. 前記室外制御器は、
    前記第3の室内ユニットの差温が所定の第3の値以上のとき目標凝縮温度を上げ、
    前記第3の室内ユニットの差温が所定の第3の値未満で第4の値以上のとき目標凝縮温度を変えず、
    前記第3の室内ユニットの差温が所定の第4の値未満のとき目標凝縮温度を下げることを特徴とする、請求項5または6に記載の空気調和装置。
  8. 前記室外制御器は、前記第3の室内ユニットの差温が所定の第3の値未満であり、かつ
    前記第4の室内ユニットの差温が前記第3の値以上のとき、目標凝縮温度を上げると共に、前記第3の室内ユニットの比例制御弁の開度を小さくする制御信号を送信し、
    前記第4の室内ユニットの差温が前記第3の値未満で第4の値以上のとき、前記第3の室内ユニットの比例制御弁の開度を小さくする制御信号を送信するが、目標凝縮温度は変えず、
    前記第4の室内ユニットの差温が前記第4の値未満のとき、目標凝縮温度を下げるが、前記第3の室内ユニットの室内制御器へ制御信号を送信しないことを特徴とする、請求項5ないし8のいずれかに記載の空気調和装置。
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