JPH10169887A - 断熱材 - Google Patents

断熱材

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JPH10169887A
JPH10169887A JP32670696A JP32670696A JPH10169887A JP H10169887 A JPH10169887 A JP H10169887A JP 32670696 A JP32670696 A JP 32670696A JP 32670696 A JP32670696 A JP 32670696A JP H10169887 A JPH10169887 A JP H10169887A
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JP
Japan
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groove
resin board
heat insulating
insulating material
foamed resin
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JP32670696A
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Shigeyuki Takahashi
重之 高橋
Akihiro Miyata
明宏 宮田
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 住宅用断熱材において、寸法精度がさほど高
くなくても、施工部位への嵌込み性を改善し、断熱材と
内装材との間に隙間が生じるのを抑制する。 【解決手段】 ボード状断熱材1は、押出し発泡スチレ
ン系樹脂などの独立気泡を有する硬質発泡樹脂ボード2
と、この発泡樹脂ボードの両側部の表裏面に交互に形成
され、かつ長手方向に延びる複数の溝部3と、前記発泡
樹脂ボードの裏面の両側縁に形成された面取り部6と、
前記裏面のうち幅方向の中央域に長手方向に延びる中央
域溝部4とを備えている。前記複数の溝部3は、発泡樹
脂ボード2の表裏面のうち側部端面から内方側へ交互に
形成された側部表面側溝部3aと側部裏面側溝部3bと
で構成できる。発泡樹脂ボードの裏面のうち、側部裏面
側溝部3bと中央域溝部4との中間域には、中間域溝部
5を形成してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、独立気泡を有する
硬質発泡樹脂ボードの表裏面に形成された溝部により圧
縮性が付与された構造を有し、住宅などの建築物に好適
に適用される断熱材に関する。
【0002】
【従来の技術】住宅などの建築物や構造物には、熱損失
を少なくして室内温度を適度に維持するために、通常、
壁、床、又は天井などには断熱施工が施されている。こ
の断熱施工法の一つとして、床部分の根太間、壁部分の
柱間、天井の野縁間、屋根の垂木間などの充填箇所(嵌
込み部位)の形状に応じて断熱材を加工し、嵌め込む充
填工法が知られている。前記断熱材として、グラスウー
ル、ロックウール、発泡ウレタンボード、発泡ポリスチ
レンボードなどが知られており、これらの断熱材のう
ち、発泡ポリスチレンボードは比較的硬質であり、施工
後においても形状の変化が殆どないため、施工箇所での
高い断熱性能を維持できるという利点がある。しかし、
柱間や根太間などに断熱材を嵌め込む充填工法では、発
泡ポリスチレンが硬質であるため、嵌め込み性が劣り、
施工効率を低下させる。一方、隙間なく緊密に嵌め込む
とともに、施工効率を高めるためには、発泡ポリスチレ
ンボードを精度よく切断すればよい。しかし、施工現場
において、構造物の施工部位の大きさおよび形状に適合
させて高い精度で切断加工することは、切断作業を煩雑
化させるだけでなく、施工効率を大きく低下させる要因
となる。仮に断熱材と構造物との間に隙間が生じると、
隙間部分が熱的に弱点となるため、冷架橋となって損失
熱量を増大させるとともに、温度の低下に伴って結露を
引き起こす原因となる。
【0003】そこで、板状の合成樹脂発泡体を構造物の
施工部位に隙間なく緊密に嵌め込むため、実開昭56−
51908号公報には、板状の合成樹脂発泡体が圧縮を
受ける方向と交差する方向に沿って、圧縮性を付与する
ための多数の溝部を形成した住宅用断熱材が提案されて
いる。このような断熱材の利用により、構造物の施工部
位に断熱材を隙間なく緊密に嵌め込むことができる。し
かし、溝部により圧縮性が付与された合成樹脂発泡体の
寸法は、柱間や根太間などの断熱材を嵌め込む部位より
もやや大きめであり、充填施工時に圧縮した状態で嵌め
込み部位に装着すると、充填施工時に断熱材の端部が根
太などに引っ掛かるため、嵌め込み部位への施工性が低
下する。
【0004】実開平7−011131号公報には、硬質
の発泡樹脂ボードに圧縮性を付与するための溝部と、前
記ボードの両側部の裏面側縁部に面取り加工を施して形
成した傾斜面とを備えた住宅用断熱材が提案されてい
る。この文献には、断熱材の裏面の溝部の総幅寸法を表
面側の溝部の総幅寸法以上とすることにより、充填施工
により、断熱材の室内側の表面が凹状に反ることを抑制
している。この断熱材は、嵌め込む部位よりもやや大き
めの寸法であっても、充填施工時に断熱材の端部が根太
などに引っ掛かることなく嵌め込むことができ、施工性
を改善できる。しかし、発泡樹脂ボードの裏面側縁部に
傾斜面を施した発泡樹脂ボードでは、充填施工により表
面と裏面に作用する圧縮力のバランスが崩れるため、過
大な圧縮力で充填施工すると、断熱材の室内側の表面が
凹状に反った状態で充填施工されやすくなる。そのた
め、断熱材と内装材(内装下地材や床仕上げ材など)と
の間に空気の流れが生じる隙間が生じ、断熱効果が低下
する。さらに、断熱材の表面側に比べて裏面側の溝部の
総幅寸法が大きいものの、断熱材の高い断熱性能を維持
するためには、溝部の総幅寸法は極力少ない方が望まし
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、硬質発泡樹脂ボードの寸法精度がさほど高くなくて
も、施工部位への嵌込み性を改善でき、断熱材の表面が
凹状に湾曲するのを抑制できる住宅用断熱材を提供する
ことにある。本発明の他の目的は、溝部の総幅寸法が比
較的小さな簡単な構成であっても、断熱材と内装材(表
装下地材,床仕上げ材など)との間に隙間が生じるのを
抑制し、熱量損失を低減できる住宅用断熱材を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討の結果、発泡樹脂ボードの両側
部において特定の順序で溝部を形成するとともに、裏面
の中央域に溝部を形成すると、施工部位への嵌込み性を
改善できるとともに、断熱材と内装材(内装下地材や床
仕上げ材など)との間に隙間が生じることなく施工可能
であることを見いだし、本発明を完成した。すなわち、
本発明のボード状断熱材は、独立気泡を有し、幅方向の
寸法が施工部位よりも若干大きな硬質発泡樹脂ボード
と、この発泡樹脂ボードの両側部の表裏面に交互に形成
され、かつ長手方向に延びる複数の溝部と、前記発泡樹
脂ボードの裏面の両側縁のうち少なくとも一方の側縁に
形成された面取り部とを備えている断熱材であって、前
記複数の溝部が、発泡樹脂ボードの表裏面において、側
部端面側から内方側へ順次交互に形成された側部表面側
溝部と側部裏面側溝部とで構成され、前記発泡樹脂ボー
ド裏面のうち幅方向の中央域に長手方向に延び、かつ少
なくとも1つの溝部で構成された中央域溝部が形成され
ている。この中央域溝部により断熱材の表面側を緩やか
に外方へ湾曲させることができる。このボード状断熱材
において、発泡樹脂ボードの裏面のうち、側部裏面側溝
部と中央域溝部との中間域には、少なくとも1つの溝部
で構成された中間域溝部を形成してもよい。中間域溝部
により断熱材の表面側を外方へ均一かつなだらかに湾曲
させることができる。また、前記硬質発泡樹脂は押出発
泡ポリスチレン系樹脂で形成できる。本発明の断熱材
は、柱間や根太間などの施工部位(嵌込み部位)に装着
される住宅用断熱材として有用である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、必要に応じて添付図面を
参照しつつ本発明を説明する。図1は本発明の断熱材の
一例を示す概略斜視図であり、図2は図1に示す断熱材
を柱間や根太間に嵌込む工程を示す概略工程図である。
住宅用断熱材1は、幅方向の寸法が施工部位よりも若干
大きく、独立気泡を有する硬質発泡樹脂ボード2と、こ
の発泡樹脂ボードの両側部において表裏面で交互に形成
された複数の溝部3とを備えており、圧縮性発泡樹脂ボ
ードを構成している。前記複数の溝部3は、発泡樹脂ボ
ード2に幅方向(溝部の深部方向と交差する方向)の圧
縮性を付与するため、発泡樹脂ボード2の厚み方向に形
成されているとともに、発泡樹脂ボード2の長手方向に
ほぼ平行に延びている。これらの複数の溝部3の深さ
は、互いに隣接する溝部が重複する深さ、すなわち発泡
樹脂ボード2の厚みの50%以上(例えば、50〜80
%程度)である。
【0008】前記発泡樹脂ボード2の両側部の複数の溝
部3は、発泡樹脂ボード2の表裏面において、幅方向の
うち側部端面側から内方側へ、側部表面側溝部3aと側
部裏面側溝部3bの順序で交互に形成された複数の溝部
で構成されている。すなわち、前記複数の溝部3は、圧
縮性発泡樹脂ボード2の両側端面側から表面側、裏面側
の順序で交互に形成され、側部表面側溝部3a,側部裏
面側溝部3bは、それぞれ複数の溝部で形成されてい
る。このような構造の溝部を形成すると、幅方向の圧縮
によっても、充填施工された断熱材のうち室内側の表面
を比較的平滑に維持でき、断熱材1が湾曲するのを抑制
できる。なお、上記とは逆に、発泡樹脂ボード2の端面
側に側部裏面側溝部3bを形成し、内方側に側部表面側
溝部3aを形成すると、充填施工された断熱材の表面が
凹状に湾曲し、断熱材と内装材(内装下地材や床仕上げ
材など)との間に隙間が生成し、この隙間での空気の流
通により断熱効果が低下しやすい。
【0009】前記発泡樹脂ボード2の裏面の両側縁部に
は面取り加工により傾斜面6が形成されている。そのた
め、住宅施工において、充填施工により柱間又は根太間
などの充填箇所に断熱材1を嵌め込む際、圧縮性発泡樹
脂ボード2のうち根太や柱側の側縁部(圧縮性発泡樹脂
ボードの裏面側の側縁部)が根太や柱などに引っ掛かる
ことがなく、挿入・充填施工性、作業効率を向上させる
ことができる。
【0010】そして、前記発泡樹脂ボード2の裏面のう
ち幅方向の中央域には、長手方向に延びる中央域溝部4
が形成されている。この例において、中央域溝部4は、
2つの溝で形成されている。この中央域溝部4の深さも
前記側部裏面側溝部3bと同程度に形成されている。な
お、中央域溝部4は、少なくとも1つの溝部で構成すれ
ばよく、複数の溝部で構成してもよい。このような中央
域溝部4を形成すると、柱間又は根太間などの充填箇所
に断熱材を嵌め込む充填施工において、断熱材1の表面
(室内側)が若干湾曲した凸状となりやすく、断熱材1
と内装材(内装下地材や床仕上げ材など)とを密着さ
せ、断熱材1と内装材(内装下地材や床仕上げ材など)
との間に隙間が生成するのを防止できる。
【0011】さらに、ボード状断熱材1において、発泡
樹脂ボード2の裏面のうち、側部裏面側溝部3bと中央
域溝部4との中間域には、長手方向に延び、かつ少なく
とも1つの溝部で構成された中間域溝部5が形成されて
いる。前記中間域溝部5は、通常、側部裏面側溝部3a
及び中央域溝部4からほぼ等距離に位置して形成され
る。このような溝部5を形成することにより、発泡樹脂
ボード2が幅方向(短手方向)に曲げやすくなるので、
充填箇所に対して断熱材をより嵌め込みやすくなるとと
もに、充填された断熱材1の表面(室内側)は滑らかに
凸状に若干湾曲しやすくなる。そのため、釘打ち,鋲打
ちや接着剤などにより内装材(内装下地材や床仕上げ材
など)を柱や根太などに固定すると、断熱材1の表面
(室内側)を内装材(内装下地材や床仕上げ材など)と
緊密に密着させることができ、断熱材と内装材(内装下
地材や床仕上げ材など)との間に隙間が生じるのを抑制
し、空気の流通による断熱性の低下や結露の生成を防止
できる。
【0012】このような断熱材1を用いると、施工部位
よりも幅方向の寸法が若干大きく、寸法精度がさほど高
くない硬質発泡樹脂ボード2を用いても、施工部位への
嵌込み性を改善でき、施工部位に緊密に装着できる。す
なわち、図2(a)に示されるように、発泡樹脂ボード
2の裏面側を嵌込み部位に向けて、柱又は根太7間へ嵌
め込む際、裏面側の両側部には傾斜面6が形成されてい
るため、柱又は根太7へ引っ掛かることなく装着でき、
装着により柱又は根太7からの反作用により傾斜面6が
幅方向の内方側へ押圧され、発泡樹脂ボード2は幅方向
に圧縮される。そのため、住宅用断熱材1を円滑かつ緊
密に柱又は根太7間に嵌入できる。さらに、裏面側の溝
部の総幅寸法が比較的小さな簡単な構成で、熱量損失を
低減できる。すなわち、住宅用断熱材1の室外側となる
裏面側に中央域溝部4が形成されているため、充填施工
された住宅用断熱材1は、幅方向の圧縮により、図2
(b)に示されるように、幅方向の中央部付近において
表面側よりも裏面側が圧縮され、住宅用断熱材1の室内
側(表面側)が凸状に緩やかに湾曲する。そのため、図
2(c)に示されるように、断熱材1を内装材(内装下
地材や床仕上げ材)8に密着した状態で充填施工でき
る。
【0013】なお、独立気泡を有する硬質発泡樹脂ボー
ドは、ポリウレタン系発泡樹脂ボードやポリスチレン系
発泡樹脂ボードなどで形成できるが、硬質の発泡ポリウ
レタン系樹脂ボードはやや脆く、充填施工や溝加工によ
り端部や溝の周縁部が欠落しやすく、JIS A 95
11に規定されるビーズ発泡法による発泡ポリスチレン
系樹脂ボード(A類保温板)では、ビーズの融着部分の
結合強度が比較的小さいため、充填施工や溝加工により
端部や溝の周縁部が欠落しやすい。そのため、好ましい
断熱材は、JIS A 9511に規定される押出発泡
法によるポリスチレン系発泡樹脂ボード(B類保温板)
である。ポリスチレン系発泡樹脂ボードのスチレン系樹
脂には、例えば、ポリスチレン,スチレン−メタクリル
酸メチル共重合体,スチレン−無水マレイン酸共重合
体,スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、アクリロ
ニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)
などが含まれる。発泡樹脂ボードの厚みは、例えば、1
0〜100mm程度の範囲から、要求される断熱性能に
応じて選択可能である。また、発泡樹脂ボードの密度
は、例えば、15〜40kg/m3 、好ましくは25〜
35kg/m3 程度である。
【0014】発泡樹脂ボードの表裏面において、各溝部
は同一又は異なる幅に形成できるが、通常、ほぼ同じ幅
に形成される。また、表面側の溝部の全幅寸法は、裏面
側の溝部の全幅寸法と異なっていてもよく、充填施工に
より断熱材が過大に湾曲するのを防止するためには、通
常、同程度であるのが有利である。なお、発泡樹脂ボー
ドの幅(短手方向の長さ)は、通常、前記表裏面の溝部
の全幅寸法による圧縮度に応じた寸法だけ、充填個所
(施工部位)の幅よりも大きい。
【0015】前記面取り部は、発泡樹脂ボードの裏面側
の両側縁部のうち少なくとも一方の側縁部に形成すれば
よい。一方の側縁部に面取り部を形成しても、他方の側
縁部を充填個所(施工部位)に嵌め込んだ後、他方の側
縁部の面取り部を嵌め込むことにより、特に支障なく充
填施工できる。好ましい態様では、充填施工時の方向性
をなくすため、発泡樹脂ボードの裏面側の両側縁部が面
取り加工されている。なお、必要であれば、前記両側縁
部に加えて長手方向の両側縁部も面取り加工し、発泡樹
脂ボードの裏面における全周縁部に面取り部を形成して
もよい。側縁部の面取り部の形状は、施工性を損なわな
い限り特に制限されず、湾曲面などであってもよいが、
通常、傾斜面である。
【0016】前記の例において、発泡樹脂ボードの両側
部において、表面側には8つの溝(1つの側部にそれぞ
れ4つの溝)で構成された側部表面側溝部3aが形成さ
れ、裏面側には4つの溝(1つの側部にそれぞれ2つの
溝)で構成された側部裏面側溝部3bが形成されている
が、側部表面側溝部3a及び側部裏面側溝部3bを構成
する溝の数は特に制限されず、それぞれ1〜20程度の
範囲から選択できる。好ましい態様では、表裏面におい
て溝の総数をバランスさせるため、側部表面側溝部3a
を構成する溝の総数と、側部裏面側溝部3b,中央域溝
部4,中間域溝部5を構成する溝の総数は、それぞれ、
2〜16(特に4〜12)程度である。また、発泡樹脂
ボードの両側部における複数の溝部3の数は、通常、両
側部においてバランスしており、側部表面側溝部3aの
溝の数は2〜8(特に3〜6)程度、側部裏面側溝部3
bの溝の数は1〜4(特に2〜4)程度である。
【0017】発泡樹脂ボードの幅方向の中央域に形成さ
れた中央域溝部の幅は、発泡樹脂ボードの表面側を外方
へ若干湾曲可能な範囲で選択でき、中央域溝部の数は1
〜5(特に1〜3)程度の範囲から選択できる。さら
に、中間域溝部は側部裏面側溝部3bと中央域溝部4と
の間の適当な位置に形成できるが、発泡樹脂ボードに湾
曲性を付与するため、通常、ほぼ等間隔に形成でき、中
間域溝部の数は特に制限されず、1〜5(特に1〜3)
程度の範囲から適当に選択できる。
【0018】また、断熱材の長手方向の端面同士を突き
合わせて施工する場合、断熱材同士の継合部間に隙間が
生じるのを防止するため、圧縮性発泡樹脂ボードの長手
方向の両側部端面のうち少なくとも一方の端面には、種
々の継合部位(継合構造)、例えば、切欠階段状の合決
り(合欠)継ぎ手部位(構造)、ほぞ継ぎ手部位(構
造)、凹部と凸部とで構成された実継ぎ(実接)部位
(構造)などを形成してもよい。本発明の断熱材は、溝
部により圧縮性が付与され、かつ嵌込み部位に緊密に装
着できるので、柱間、根太間や野縁間などの施工部位
(嵌込み部位)に装着される住宅用断熱材として有用で
ある。
【0019】
【発明の効果】本発明の断熱材は、前記発泡樹脂ボード
の両側部に特定の順序で交互に形成した複数の溝部と、
面取り部、中央域溝部とを備えているので、充填施工に
おいて、施工部位の柱や根太などに引っ掛かるのを軽減
でき、硬質発泡樹脂ボードの寸法精度がさほど高くなく
ても、付与された幅方向の圧縮性を利用して、施工部位
への嵌込み性、充填施工性を改善でき、施工部位に緊密
に装着できる。また、断熱材の表面が凹状に湾曲し、断
熱材と内装材(内装下地材や床仕上げ材など)との間に
隙間が生じるのを抑制できる。さらに、溝部の総幅寸法
が比較的小さく、簡単な構成であっても、充填施工され
た断熱材と内装材(内装下地材や床仕上げ材など)との
間に隙間が生じるのを防止でき、熱損失を低減して高い
断熱性を得ることができる。
【0020】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例により限定されるもの
ではない。 実施例 図1に示す構造の断熱材1を調製した。なお、発泡樹脂
ボード(押出し発泡ポリスチレン発泡体,密度30kg
/m3,寸法:厚み50mm×幅263mm×長さ91
0mm)には、幅1.5mmの側部表面側溝部3a,側
部裏面側溝部3b,中央域溝部4,中間域溝部5を形成
し、発泡樹脂ボードの裏面側からの傾斜面6の角度は6
7°である。
【0021】このような住宅用断熱材1を根太間(幅2
58mm)に充填施工したところ(図2(a)から(b))、
円滑かつ緊密に装着できた。また、釘打ちにより根太に
内装材8を固定したところ、図2(c)に示されるよう
に、内装材8を断熱材に密着させることができ、隙間が
生じることがなかった。
【0022】比較例 上記実施例の断熱材の側部表面側溝部3a,側部裏面側
溝部3bに代えて、発泡樹脂ボード12の端面側から内
方側へ側部裏面側溝部13bと側部表面側溝部13aと
を順次交互に形成し(それぞれ4つの溝で構成された側
部裏面側溝部13bと側部表面側溝部13a)、中央域
溝部及び中間域溝部を形成することなく、図3(a)に示
される構造の断熱材11を調製した。この断熱材11
を、実施例1と同様にして、根太間に充填施工したとこ
ろ、図3(a)(b)に示されるように、断熱材11の表面が
凹状に湾曲し、断熱材11と内装材8との間に、空気の
流通が生じる隙間が生成した。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の断熱材の一例を示す概略斜視図
である。
【図2】図2は図1に示す住宅用断熱材を根太間に嵌込
む工程を示す概略工程図であり、図2(a)は充填施工
前の断熱材を示す概略断面図であり、図2(b)は施工
部位への装着状態を示す概略断面図であり、図2(c)
は内装材の施工状態を示す概略断面図である。
【図3】図3は比較例における住宅用断熱材を根太間に
嵌込む工程を示す概略工程図であり、図3(a)は施工
部位への装着状態を示す概略断面図であり、図3(b)
は内装材の施工状態を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1…住宅用断熱材 2…発泡樹脂ボード 3…複数の溝部 3a…側部表面側溝部 3b…側部裏面側溝部 4…中央域溝部 5…中間域溝部 6…傾斜面 7…柱又は根太 8…内装材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 独立気泡を有する硬質発泡樹脂ボード
    と、この発泡樹脂ボードの両側部の表裏面に形成され、
    かつ長手方向に延びる複数の溝部と、前記発泡樹脂ボー
    ドの裏面の両側縁のうち少なくとも一方の側縁に形成さ
    れた面取り部とを備えている断熱材であって、前記複数
    の溝部が、発泡樹脂ボードの表裏面において、側部端面
    側から内方側へ順次交互に形成された側部表面側溝部と
    側部裏面側溝部とで構成され、前記発泡樹脂ボード裏面
    のうち幅方向の中央域に長手方向に延び、かつ少なくと
    も1つの溝部で構成された中央域溝部が形成されている
    断熱材。
  2. 【請求項2】 発泡樹脂ボードの裏面のうち、側部裏面
    側溝部と中央域溝部との中間域に、少なくとも1つの溝
    部で構成された中間域溝部が形成されている請求項1記
    載の断熱材。
  3. 【請求項3】 発泡樹脂ボードの両側部に形成された複
    数の溝部のうち、最側部の溝部が表面側に形成されてい
    る請求項1又は2記載の断熱材。
  4. 【請求項4】 硬質発泡樹脂が押出発泡ポリスチレン系
    樹脂で形成されている請求項1乃至3のいずれかの項に
    記載の断熱材。
  5. 【請求項5】 住宅用断熱材である請求項1乃至4のい
    ずれかの項に記載の断熱材。
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