JPH10169496A - 燃料噴射装置におけるセンサ故障診断方法及び燃料噴射装置におけるセンサ故障診断装置 - Google Patents

燃料噴射装置におけるセンサ故障診断方法及び燃料噴射装置におけるセンサ故障診断装置

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JPH10169496A
JPH10169496A JP35178696A JP35178696A JPH10169496A JP H10169496 A JPH10169496 A JP H10169496A JP 35178696 A JP35178696 A JP 35178696A JP 35178696 A JP35178696 A JP 35178696A JP H10169496 A JPH10169496 A JP H10169496A
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Testing Of Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子制御式燃料噴射装置において用いられる
コントロールシャフトの回動位置を検出するセンサの故
障に起因するエンジンの異常を確実に防止できるように
する。 【解決手段】 回動センサが故障状態であるか否かを、
エンジン回転数等の諸要素が所定の条件を満たすか否か
を判断する第1診断処理(ステップ200)、第2診断
処理(ステップ400)によって判断し、何れかの診断
処理において、所定の条件が成立した場合には回動セン
サの故障とみなし(ステップ500)、燃料噴射量が強
制的に零とされる吹き上がり防止制御(ステップ70
0)が行われるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆる電子制御
式の燃料噴射装置において、燃料の噴射量を制御するた
めに回動されるコントロールシャフトの回動角度を検出
するためのセンサの故障診断方法及びその装置に係り、
特に、診断の信頼性の向上を図った故障診断方法及びそ
の装置に関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆる電子制御式の燃料噴射制御とし
ては、例えば、分配型の燃料噴射ポンプのコントロール
スリーブを、この燃料噴射ポンプ内に設けられたいわゆ
る電磁アクチューエタによって移動させるようにすると
共に、このコントロールスリーブの移動量を、電磁アク
チューエータとコントロールスリーブとの間を接続する
コントロールシャフトの回動角度をセンサによって検出
することで間接的に検出するようにし、このセンサ出力
信号をフィードバックして、電磁アクチュエータによる
コントロールシャフトの回動が所望の大きさとなるよう
にするものが公知・周知となっている(例えば、特開平
4ー203349号公報等参照)。ところで、コントロ
ールシャフトの回動角度を検出するためのセンサとして
は、例えば、ポテンショメータが用いられる。ポテンシ
ョメータからなるセンサの出力が、常に、実際のコント
ロールシャフトの回動位置と一致するのであれば、燃料
噴射制御における問題は何等生じないが、現実には、種
々の原因により検出値と、コントロールスリーブの実際
の回動位置との間に差が生ずることがある。このような
差が生ずると、エンジンのハンチングや、オーバランを
生じ、さらにはエンジンの停止に至ることがあるため、
このような不都合を回避する方策として、上述のような
燃料噴射制御においては、例えば、コントロールシャフ
トを所望の回動位置とすべく上述した電磁アクチュエー
タに対して与えられた指令値、すなわち、目標位置と、
センサにより検出された値との比較を行い、この値が所
定の上限値又は下限値を越えない範囲であれば、センサ
は正常であるとして燃料噴射制御を行うようなセンサの
故障診断方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポテン
ショメータを用いてなるようなセンサの場合、例えば、
何らかの原因により、センサ内部に水等の液体が侵入す
ると、ポテンショメータの一部が短絡されたと等価な状
態となり、誤った出力値となるいわゆるレアショートの
状態に至ることがある。このような場合、先に述べたよ
うに、単にセンサ出力値が所定の範囲にあるか否かをも
ってセンサの故障の有無を判断するだけでは、故障状態
であると検出することはできず、正常と判断されてしま
うため、正常な噴射制御がなされず、エンジンのハンチ
ング、オーバーラン、さらには、エンジン停止を招くこ
ととなるという問題がある。
【0004】本発明は、上記実状に鑑みてなされたもの
で、電子制御式燃料噴射装置において用いられるコント
ロールシャフトの回動位置を検出するセンサの故障に起
因するエンジンの異常を確実に防止できる燃料噴射装置
におけるセンサ故障診断方法及び燃料噴射装置における
センサ故障診断装置を提供するものである。本発明の他
の目的は、電子制御式燃料噴射装置において用いられる
コントロールシャフトの回動位置を検出するセンサの故
障状態の有無を確実に判断でき、センサの故障状態に起
因するエンジンのいわゆる吹き上がりを確実に回避する
ことのできる燃料噴射装置におけるセンサ故障診断方法
及び燃料噴射装置におけるセンサ故障診断装置を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る燃料噴射装置におけるセンサ故障診断方法は、内燃機
関への燃料噴射を行う燃料噴射ポンプのコントロールシ
ャフトの回動量を回動センサによって検出し、その検出
値に基づいて燃料噴射量を制御するよう構成されてなる
燃料噴射装置における前記回動センサの故障の有無を診
断する燃料噴射装置におけるセンサ故障診断方法であっ
て、エンジン回転数が所定値以上であって、しかも、ア
クセルペダルが踏まれていない状態であって、かつ、ギ
アがニュートラル状態の第1の場合、エンジン回転数が
所定値以上であって、しかも、エンジンがアイドリング
状態であって、かつ、ギアがニュートラル状態の第2の
場合、エンジン回転数の変化量が所定値以上であって、
しかも、加速状態であって、さらに、アクセルペダルが
踏まれていない状態であって、かつ、ギアがニュートラ
ル状態の第3の場合、エンジン回転数の変化量が所定値
以上であって、しかも、加速状態であって、さらに、エ
ンジンがアイドリング状態であって、かつ、ギアがニュ
ートラル状態の第4場合、のいずれかの場合が生じた際
に、前記回動センサの故障とみなすように構成されてな
るものである。
【0006】かかる構成においては、回動センサの故障
とみなす条件を、特に、回動センサがいわゆるレアショ
ートの状態にある場合、エンジンの吹き上がりを防止す
る観点からエンジン回転数やアクセルペダルの踏み込み
の有無等の複数の条件の組み合わせにより設定し、その
条件が成立した場合には、回動センサの故障とみなすこ
ととして安全が図られるようにしたものである。但し、
エンジンブレーキが用いられている場合には、むしろこ
のような回動センサの故障とみなさないようにするほう
が、安全上からは好ましいため、ギアがニュートラル状
態にある場合にのみ、エンジンブレーキが用いられてい
る状態ではないということで、センサ故障とみなすよう
にした点に特徴を有するものである。
【0007】請求項2記載の発明に係る燃料噴射装置に
おけるセンサ故障診断方法は、内燃機関への燃料噴射を
行う燃料噴射ポンプのコントロールシャフトの回動量を
回動センサによって検出し、その検出値に基づいて燃料
噴射量を制御するよう構成されてなる燃料噴射装置にお
ける前記回動センサの故障の有無を診断する燃料噴射装
置におけるセンサ故障診断方法であって、エンジン回転
数が所定値以上であって、しかも、加速状態となってか
ら所定時間経過した状態であって、かつ、アクセルペダ
ルが踏まれていない状態の第1の場合、エンジン回転数
が所定値以上であって、しかも、加速状態となってから
所定時間経過した状態であって、かつ、アイドリング状
態にある第2の場合、エンジン回転数の変化量が所定値
以上であって、しかも、加速状態となってから所定時間
経過した状態であって、かつ、アクセルペダルが踏まれ
ていない状態の第3の場合、エンジン回転数の変化量が
所定値以上であって、しかも、加速状態となってから所
定時間経過した状態であって、かつ、アイドリング状態
にある第4の場合、のいずれかの場合が生じた際に、前
記回動センサの故障とみなすように構成されてなるもの
である。
【0008】かかる構成においては、回動センサの故障
とみなす条件を、特に、回動センサがいわゆるレアショ
ートの状態にある場合、エンジンの吹き上がりを防止す
る観点からエンジン回転数やアクセルペダルの踏み込み
の有無等の複数の条件の組み合わせにより設定し、その
条件が成立した場合には、回動センサの故障とみなすこ
ととして安全が図られるようにしたものである。但し、
エンジンブレーキが用いられている場合には、むしろこ
のような回動センサの故障とみなさないようにするほう
が、安全上からは好ましいため、エンジン回転数の増加
が所定以上の場合、すなわち、エンジン回転数が所定値
以上であって、かつ、加速状態となっていから所定時間
以上経過したか、または、エンジン回転数の変化量が所
定値以上であることをもって、エンジンブレーキが用い
られている状態ではないと判定して、センサ故障とみな
すようにした点に特徴を有するものである。
【0009】請求項3記載の発明に係る燃料噴射装置に
おけるセンサ故障診断方法は、請求項1記載の診断方法
における診断条件に、請求項2記載の診断方法における
診断条件を付加し、何れかの診断条件が成立した場合に
センサ故障とみなすようにしたものである。
【0010】請求項4記載の発明に係る燃料噴射装置に
おけるセンサ故障診断方法は、請求項1、2又は3記載
の診断方法によって回動センサの故障とみなされた場
合、燃料噴射量を強制的に零とするようにしたもので、
これによって、エンジン回転数が不用意に増大し、急加
速や急発進が生ずることが回避されることとなる。
【0011】請求項5及び6記載の発明は、それぞれ請
求項1記載の発明に係る燃料噴射装置におけるセンサ故
障診断方法、請求項2記載の発明に係る燃料噴射装置に
おけるセンサ故障診断方法をコンピュータにより実行す
るためのプログラムを記録した媒体に係るもので、媒体
は、いわゆるICメモリの他、フロッピーディスク、磁
気テープ、ハードディスク等により実現可能である。
【0012】請求項7記載の発明に係る燃料噴射装置に
おけるセンサ故障診断装置は、内燃機関への燃料噴射を
行う燃料噴射ポンプのコントロールシャフトの回動量を
回動センサによって検出し、その検出値に基づいて燃料
噴射量を制御するよう構成されてなる燃料噴射装置にお
ける前記回動センサの故障の有無を診断する燃料噴射装
置におけるセンサ故障診断装置であって、エンジン回転
数を検出するエンジン回転数検出手段と、アクセルの踏
み込みを検出する開度検出手段と、アイドリングの状態
を検出するアイドリング検出手段と、ギアのニュートラ
ル状態を検出するニュートラル検出手段と、前記エンジ
ン回転数検出手段、前記開度検出手段、前記アイドリン
グ検出手段及び前記ニュートラル検出手段の出力信号に
基づいて、エンジン回転数が所定値以上であって、しか
も、アクセルペダルが踏まれていない状態であって、か
つ、ギアがニュートラル状態の第1の場合、エンジン回
転数が所定値以上であって、しかも、エンジンがアイド
リング状態であって、かつ、ギアがニュートラル状態の
第2の場合、エンジン回転数の変化量が所定値以上であ
って、しかも、加速状態であって、さらに、アクセルペ
ダルが踏まれていない状態であって、かつ、ギアがニュ
ートラル状態の第3の場合、エンジン回転数の変化量が
所定値以上であって、しかも、加速状態であって、さら
に、エンジンがアイドリング状態であって、かつ、ギア
がニュートラル状態の第4場合、のいずれかの場合が生
じたか否かを判定し、前記4つの場合のいずれかが生じ
たと判定された場合に回動センサの故障とみなす故障診
断手段と、を具備してなるものである。
【0013】かかる構成における故障診断装置は、先に
説明した請求項1記載の燃料噴射装置におけるセンサ故
障診断方法を実現するもので、特に、故障診断手段は、
いわゆるCPUによりプログラムを実行させることによ
って実現可能なものである。
【0014】請求項8記載の発明に係る燃料噴射装置に
おけるセンサ故障診断装置は、内燃機関への燃料噴射を
行う燃料噴射ポンプのコントロールシャフトの回動量を
回動センサによって検出し、その検出値に基づいて燃料
噴射量を制御するよう構成されてなる燃料噴射装置にお
ける前記回動センサの故障の有無を診断する燃料噴射装
置におけるセンサ故障診断装置であって、エンジン回転
数を検出するエンジン回転数検出手段と、アクセルの踏
み込みを検出する開度検出手段と、アイドリングの状態
を検出するアイドリング検出手段と、前記エンジン回転
数検出手段、前記開度検出手段及び前記アイドリング検
出手段の出力信号に基づいて、エンジン回転数が所定値
以上であって、しかも、加速状態となってから所定時間
経過した状態であって、かつ、アクセルペダルが踏まれ
ていない状態の第1の場合、エンジン回転数が所定値以
上であって、しかも、加速状態となってから所定時間経
過した状態であって、かつ、アイドリング状態にある第
2の場合、エンジン回転数の変化量が所定値以上であっ
て、しかも、加速状態となってから所定時間経過した状
態であって、かつ、アクセルペダルが踏まれていない状
態の第3の場合、エンジン回転数の変化量が所定値以上
であって、しかも、加速状態となってから所定時間経過
した状態であって、かつ、アイドリング状態にある第4
の場合、のいずれかの場合が生じたか否かを判定し、前
記4つの場合のいずれかが生じたと判定された場合に回
動センサの故障とみなす故障診断手段と、を具備してな
るものである。
【0015】かかる構成における故障診断装置は、先に
説明した請求項2記載の燃料噴射装置におけるセンサ故
障診断方法を実現するもので、特に、故障診断手段は、
いわゆるCPUによりプログラムを実行させることによ
って実現可能なものである。
【0016】請求項9記載の発明に係る燃料噴射装置に
おけるセンサ故障診断装置は、請求項7記載の発明に係
る故障診断装置における診断条件に、請求項8記載の発
明に係る故障診断装置における診断条件を付加し、何れ
かの診断条件が成立した場合にセンサ故障とみなすよう
にしたもので、請求項7又は8記載の装置に比してより
故障診断とみなされる精度が向上されるものである。
【0017】請求項10記載の発明に係る燃料噴射装置
におけるセンサ故障診断装置は、請求項7、8又は9記
載の診断装置において、回動センサの故障とみなされた
場合、燃料噴射量を強制的に零とする吹き上げ防止手段
を設けたもので、これによって、エンジン回転数が不用
意に増大し、急加速や急発進が生ずることが回避され、
いわゆるフェイル・セーフが図られるようになっている
ものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1乃至図8を参照しつつ説明する。なお、以下に
説明する部材、配置等は本発明を限定するものではな
く、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができる
ものである。最初に、図1を参照しつつセンサ故障診断
装置の構成について説明する。本発明の実施の形態にお
けるセンサ故障診断装置は、燃料噴射制御にも用いられ
るコントロールユニット1と、このコントロールユニッ
ト1に入力される各種センサ等からの各種情報に基づい
て実行されるプログラム(詳細は後述)とによって実現
されるようになっているものである。すなわち、コント
ロールユニット1は、後述するようなセンサ故障診断制
御のためのプログラムの外に、その内部に燃料噴射制御
用のプログラムが記憶されており、その実行によって、
例えば、分配型燃料噴射ポンプ2の内部に設けられた通
常、電子制御式ガバナと称される電磁アクチュエータ3
や、燃料カットバルブ4の動作が制御されるようになっ
ているものである。
【0019】このような機能を有するコントロールユニ
ット1は、例えば、いわゆる公知・周知のCPUを主た
る構成要素として実現されるものである。また、プログ
ラムの記憶は、CPUのメモリを利用して行う方法の
他、いわゆるフロピィーディスクを用いる方法でもよ
い。勿論この場合には、公知・周知のフロピィーディス
クドライブが必要となる。さらに、ハードディスクに記
憶させて、プログラムの実行の際にCPUへ取り込むよ
うにしてもよい。またさらには、磁気テープを用いる方
法でもよい。この磁気テープを用いる場合には、公知・
周知の磁気テープ読み取り装置が必要となる。
【0020】また、コントロールユニット1には、分配
型燃料噴射ポンプ2に設けられた回動センサ5のセンサ
出力が入力され、そのデータは、燃料噴射制御及び後述
するセンサ故障判断制御に、それぞれ供されるようにな
っている。この回動センサ5は、燃料噴射ポンプ2のコ
ントロールシャフト(図示せず)の回動位置を検出する
ためのもので、このコントロールシャフトの回動位置を
検出することによって、燃料噴射量を決定するコントロ
ールスリーブ(図示せず)の位置を検出するようになっ
ている。さらに、コントロールユニット1には、車速を
検出する車速センサ6、エンジン回転数を検出するエン
ジン回転センサ7、アクセル開度を検出する開度センサ
8の各センサ出力並びにアイドルスイッチ9及びニュー
トラルスイッチ10のいわゆる開閉成信号が入力される
ようになっている。ここで、アイドルスイッチ9は、図
示されないアクセルペダルが踏み込まれたときに接点が
閉成状態となるスイッチで、アイドリング状態となった
ことを検出するためのものである。また、ニュートラル
スイッチ10は、図示されないギアがニュートラル状態
となったときに接点が閉成状態となるスイッチで、ギア
がニュートラル状態にあることを検出するためのもので
ある。
【0021】次に、コントロールユニット1によって行
われるセンサ故障診断処理の手順について図2に示され
たフローチャートを参照しつつ説明する。処理が開始さ
れると、まず、コントロールユニット1に、各種データ
の読み込み、すなわち、上述した回動センサ5、車速セ
ンサ6、エンジン回転センサ7及び開度センサ8の各セ
ンサ出力信号並びに、アイドルスイッチ9及びニュート
ラルスイッチ10の各開閉成信号の読み込みが行われる
(図2のステップ100参照)。そして、データ読み込
み後、第1診断処理が行われることとなる(図2のステ
ップ200参照)。すなわち、本発明の実施の形態にお
いて、回動センサ5の故障診断は、診断条件の違いから
2つに大別されて順に実行されるようになっており、ス
テップ200は、2つに大別された内の一方の診断条件
に基づくセンサ故障診断が行われるようになっている
(詳細は後述)。
【0022】そして、第1診断処理の結果、回動センサ
5が故障であるとすることのできる条件が成立したと判
断された場合(YESの場合)には、吹き上がり防止制
御(詳細は後述)が行われることとなる(図2のステッ
プ300,600参照)一方、条件不成立と判断された
場合(NOの場合)には、第2診断処理が行われること
となる(図2のステップ300,400参照)。
【0023】第2診断処理の結果、回動センサ5が故障
であるとすることのできる条件が成立したと判断された
場合(YESの場合)には、先の第1診断処理の場合と
同様に、吹き上がり防止制御(詳細は後述)が行われる
こととなる(図2のステップ500,600参照)一
方、条件不成立と判断された場合(NOの場合)には、
回動センサ5は故障状態ではないとして、故障診断の一
連の処理が終了されることとなり、図示されないメイン
ルーチンへ戻って、燃料噴射制御のための制御等がなさ
れることとなる。
【0024】一方、吹き上がり防止制御が開始された後
は、回動センサ故障とする条件が成立しなくなったか否
か、換言すれば、解除条件が成立したか否かが判定され
(図2のステップ700参照)、解除条件成立と判定さ
れると(YESの場合)、先に開始された吹き上がり防
止制御を解除するための解除処理(詳細は後述)が行わ
れ(図2のステップ800)、一連の処理が終了される
こととなる。
【0025】次に、図3に示されたフローチャートを参
照しつつ、第1診断処理の具体的内容について説明す
る。第1診断処理が開始されると、まず、実際のエンジ
ン回転数Nが所定値Np以上か否かが判定され(図3の
ステップ202参照)、所定値Np以上であると判定さ
れると(YESの場合)、アクセルペダルが踏まれてい
ない状態か否かが、開度センサ8からの開閉成信号に基
づいて判定され(図3のステップ204参照)、アクセ
ルペダルが踏まれていない状態であると判定されると
(YESの場合)、引き続いて、ギアがニュートラル状
態にあるか否かが判定されることとなる(図3のステッ
プ206参照)。そして、ニュートラル状態にあると判
定された場合(YESの場合)には、センサ故障状態と
する条件成立として(図3のステップ208参照)、一
連の処理が終了され、先に図1に示されたルーチンへ戻
ることとなる。
【0026】一方、先のステップ204のアクセルペダ
ルが踏まれていないか否かの判定において、アクセルペ
ダルが踏まれている状態であると判定された場合には
(NOの場合)、アイドリング状態か否かが、アイドル
スイッチ9の開閉成信号に基づいて判定され(図3のス
テップ210参照)、アイドリング状態であると判定さ
れた場合(YESの場合)には、先に説明したステップ
206の処理へ進むこととなる。また、アイドリング状
態ではないと判定された場合(NOの場合)、または、
ステップ206の判定においてニュートラル状態ではな
いと判定された場合(NOの場合)には、この第2診断
におけるセンサ故障状態とする何れの条件も成立しない
として(図3のステップ216参照)、一連の処理が終
了されることとなる。
【0027】さらに、先のステップ202における判定
処理において、エンジン回転数Nが所定値Np以上では
ないと判定された場合(NOの場合)には、エンジン回
転数の変化量ΔNが所定値ΔNp以上か否かが判定され
ることとなる(図3のステップ212参照)。ここで、
エンジン回転数の変化量は、単位時間(例えば1秒間)
当たりのエンジンの回転数であり、エンジン回転センサ
7によって検出された実際のエンジン回転数から計算に
より求められるものである。そして、所定値ΔNp以上
であると判定された場合(YESの場合)には、続い
て、加速状態にあるか、換言すればエンジン回転数の変
化量ΔNが正の値(加速状態)か、または負の値(減速
状態)かが判定されることとなり(図3のステップ21
4参照)、加速状態であると判定された場合(YESの
場合)には、先に説明したステップ204へ進み、以
後、前述したような処理が行われることとなる。また、
先のステップ212において、エンジン回転数の変化量
ΔNが所定値ΔNp以上ではないと判定された場合(N
Oの場合)、または、ステップ214において、加速状
態ではないと判定された場合(NOの場合)には、この
第2診断処理におけるセンサ故障状態とする何れの条件
も成立しないとして(図3のステップ216参照)、一
連の処理が終了されることとなる。
【0028】結局、上述のような第1故障診断によりセ
ンサ故障状態とされ得る場合は、次の4つの場合に分類
することができる。すなわち、第1に、エンジン回転数
Nが所定値Np以上であって、しかも、アクセルペダル
が踏まれていない状態であって、かつ、ギアがニュート
ラル状態の場合である。第2に、エンジン回転数Nが所
定値Np以上であって、しかも、エンジンがアイドリン
グ状態であって、かつ、ギアがニュートラル状態の場合
である。第3に、エンジン回転数の変化量ΔNが所定値
ΔNp以上であって、しかも、加速状態であって、さら
に、アクセルペダルが踏まれていない状態であって、か
つ、ギアがニュートラル状態の場合である。第4に、エ
ンジン回転数の変化量ΔNが所定値ΔNp以上であっ
て、しかも、加速状態であって、さらに、エンジンがア
イドリング状態であって、かつ、ギアがニュートラル状
態の場合である。
【0029】このように、これら4つの何れかの状態に
ある場合において、センサ故障状態とみなして、吹き上
がり防止制御を行うようにした(図2のステップ40
0,500,600参照)のは、上述の4つの何れかの
状態にある場合において、仮に、回動センサ5がレアシ
ョートの状態、すなわち、回動センサ5の内部に何らか
の原因により水等の液体が侵入し、その出力値が、セン
サ故障とされる異常な値ではないが、コントロールシャ
フトの実際の回動角とは異なる値を出力するような状態
であるとすると、何等故障対策を講じないとすれば、通
常に燃料噴射制御が行われ、その結果、エンジン回転数
がさらに上昇し、いわゆるエンジンの吹き上がり状態と
なり、最悪時にはエンジンの焼損、破損等に至り、ま
た、急発進や急加速を招き、交通安全上好ましくない事
態を引き起こす要因ともなるからである。特に、上述し
た4つの場合において、いずれもギアがニュートラル状
態であることが条件成立の一つとされているのは、エン
ジンブレーキが使用されている状態においては、センサ
故障状態であるとみなしてエンジン吹き上げ防止制御を
行うと、かえって危険な状態を生ずることとなるため、
ニュートラル状態ではない場合には、エンジンブレーキ
使用状態として、敢えてセンサ故障と判断せずに、エン
ジン吹き上げ防止制御を行わないようにするためであ
る。
【0030】次に、図4に示されたフローチャートを参
照しつつ、第2診断処理の具体的内容について説明す
る。第2診断処理が開始されると、まず、実際のエンジ
ン回転数Nが所定値Np以上か否かが判定され(図4の
ステップ402参照)、所定値Np以上ではないと判定
された場合(NOの場合)には、エンジン回転数の変化
量ΔNが所定値ΔNp以上か否かが判定され(図4のス
テップ404参照)、所定値ΔNp以上であると判定さ
れた場合(YESの場合)には、次述するステップ40
6へ進む一方、所定値ΔNpに満たないと判定された場
合(NOの場合)には、この第2診断処理によってはセ
ンサ故障状態とする条件は不成立であるとしてこの一連
の処理が終了されることとなる(図4のステップ40
4,416参照)。ここで、エンジン回転数の変化量
は、先の第1診断処理で説明したものと同じものであ
り、ここでの再度の説明は省略することとする。
【0031】一方、先のステップ402において、エン
ジン回転数Nが所定値Np以上であると判定されると
(YESの場合)、次に、加速状態か否か、換言すれば
エンジン回転数の変化量ΔNが正の値(加速状態)か、
または負の値(減速状態)かが判定されることとなる
(図4のステップ406参照)。そして、加速状態であ
ると判定された場合(YESの場合)には、続いて、加
速状態となってからの経過時間が所定時間以上であるか
否かが判定され(図4のステップ408参照)、所定時
間以上経過していると判定された場合(YESの場合)
には、さらに、次述するステップ410へ進むこととな
る。一方、先のステップ406及びステップ408の判
定において、それぞれNOと判断された場合には、この
第2故障診断においてセンサ故障であるとする条件が不
成立であるとして(図4のステップ416参照)、一連
の処理が終了され、先に図1に示されたルーチンへ戻る
こととなる。
【0032】次に、ステップ410においては、図示さ
れないアクセルペダルが踏まれているか否かが、開度ス
イッチ8からの開閉成信号に基づいて判定され(図4の
ステップ410参照)、アクセルペダルが踏まれていな
いと判定された場合(YESの場合)には、センサ故障
状態とする条件が成立したとして(図4のステップ41
4参照)、一連の処理が終了されることとなる。一方、
ステップ410において、アクセルペダルが踏まれてな
い状態ではない、すなわち、アクセルペダルが踏まれて
いると判定された場合(NOの場合)には、続いて、エ
ンジンがアイドリング状態か否かがアイドルスイッチ9
からの開閉成信号に基づいて判定され(図4のステップ
412参照)、アイドルスイッチ9が閉成状態、すなわ
ち、アイドリング状態であると判定された場合(YES
の場合)には、センサ故障状態とする条件成立として
(図4のステップ414参照)、一連の処理が終了され
ることとなる。また、ステップ412においてアイドリ
ング状態ではないと判定された場合(NOの場合)に
は、センサ故障状態とする条件不成立であるとして(図
4のステップ416参照)、一連の処理が終了されるこ
ととなる。
【0033】結局、上述のような第2故障診断によりセ
ンサ故障状態とされ得る場合は、次の4つの場合に分類
することができる。すなわち、第1に、エンジン回転数
Nが所定値Np以上であって、しかも、加速状態となっ
てから所定時間経過した状態であって、かつ、アクセル
ペダルが踏まれていない状態の場合である。第2に、エ
ンジン回転数Nが所定値Np以上であって、しかも、加
速状態となってから所定時間経過した状態であって、か
つ、アイドリング状態にある場合である。第3に、エン
ジン回転数の変化量ΔNが所定値ΔNp以上であって、
しかも、加速状態となってから所定時間経過した状態で
あって、かつ、アクセルペダルが踏まれていない状態の
場合である。第4に、エンジン回転数の変化量ΔNが所
定値ΔNp以上であって、しかも、加速状態となってか
ら所定時間経過した状態であって、かつ、アイドリング
状態にある場合である。
【0034】このように、これら4つの何れかの状態に
ある場合において、センサ故障状態とみなして、吹き上
がり防止制御を行うようにした(図2のステップ40
0,500,600参照)のは、上述の4つの何れかの
状態にある場合において、仮に、回動センサ5がレアシ
ョートの状態、すなわち、回動センサ5の内部に何らか
の原因により水等の液体が侵入し、その出力値が、セン
サ故障とされる異常な値ではないが、コントロールシャ
フトの実際の回動角とは異なる値を出力するような状態
であるとすると、何等故障対策を講じないとすれば、通
常に燃料噴射制御が行われ、その結果、エンジン回転数
がさらに上昇し、いわゆるエンジンの吹き上がり状態と
なり、最悪時にはエンジンの焼損、破損等に至り、ま
た、急発進や急加速を招き、交通安全上好ましくない事
態を引き起こす要因ともなるからである。特に、上述し
た第3の場合に、エンジン回転数の変化量が所定値以上
で、しかも、アクセルペダルが離されていることを条件
成立の一つとしたのは、逆に、エンジン回転数の変化量
が所定値以上で、しかも、アクセルペダルが踏まれてい
る場合は、エンジンブレーキの使用状態にある可能性が
あり、このような場合には、センサ故障状態とみなして
エンジン吹き上げ防止制御を行うと、エンジンブレーキ
が断たれて、かえって危険な状態を生ずることとなるた
め、エンジンブレーキ使用状態として、敢えてセンサ故
障と判断せずに、エンジン吹き上げ防止制御を行わない
ようにするためである。
【0035】次に、吹き上がり防止制御(図2のステッ
プ600参照)の具体的内容について説明する。この吹
き上がり防止制御は、第1の診断(図2のステップ20
0参照)又は第2の診断(図2のステップ400参照)
において、条件成立と判定された場合(図2のステップ
300,500参照)に行われるもので、噴射燃料制御
における目標燃料噴射量を零として、燃料噴射ポンプ2
から図示されないエンジンに対して燃料噴射が行われな
いようにするものである。これにより、必要以上にエン
ジン回転が増大されないようにし、いわゆるエンジンの
吹き上げを防止して、急加速及び急発進の防止並びにエ
ンジンの破損、損傷等が回避されるようにしている。
【0036】次に、解除条件(図2のステップ700参
照)の内容を具体的に説明すれば、本発明の実施の形態
においては、エンジン回転数Nが所定値NL以下である
と判定された場合、または、アクセルペダルの踏み込み
が所定値以上で、かつ、アイドルスイッチ9がオフ(ア
イドリング状態ではない場合)の場合のいずれかが検出
された際には、解除条件成立であるとして、先に説明し
た吹き上がり防止制御(図2のステップ600)が停止
され、通常の燃料噴射制御の状態に戻されるようになっ
ている(図2のステップ800参照)。
【0037】上述した例においては、エンジン回転数検
出手段は、エンジン回転センサ7により、開度検出手段
は、開度センサ8により、アイドリング検出手段は、ア
イドルスイッチ9により、ニュートラル検出手段は、ニ
ュートラルスイッチ10により、それぞれ実現されてい
る。また、故障診断手段は、コントロールユニット1に
よるステップ100乃至ステップ500(図2参照)の
実行により、吹き上げ防止手段は、コントロールユニッ
ト1によるステップ600(図2参照)の実行により、
それぞれ実現されるうようになっている。
【0038】次に、第2の例として、上述した制御をい
わゆる論理回路により実現する場合の回路例について図
5及び図6を参照しつつ説明する。最初に、図5を参照
しつつ吹き上がり制御を開始するための信号を発生する
ための論理回路について説明すれば、この論理回路は、
第1のOR回路15に、第1のAND回路16及び第2
のAND回路17の論理出力が入力されるようになって
おり、第1のAND回路16の論理出力は、先に説明し
た第1診断処理において条件成立とされる場合に相当す
るものであり、第2のAND回路17の論理出力は、先
に説明した第2の診断処理において条件成立とされる場
合に相当するものとなっている。第1のAND回路16
は3入力を有するもので、入力段には、第2のOR回路
18及び第3のOR回路19の論理出力並びに後述する
論理信号S6が入力されるようになっている。第2のO
R回路18は2入力を有するもので、その入力段には、
後述する論理信号S1及び第3のAND回路20の論理
出力が入力されるようになっている。さらに、第3のA
ND回路20は2入力を有するもので、その入力段に
は、後述する論理信号S2,S3がそれぞれ入力される
ようになっている。また、第3のOR回路19は2入力
を有するもので、その入力段には、後述する論理信号S
4,S5がそれぞれ入力されるようになっている。
【0039】一方、第2のAND回路17は2入力を有
するもので、その入力段には、第4及び第5のOR回路
21,22からの論理出力が入力されるようになってい
る。第4のOR回路21は2入力を有するもので、その
入力段には、第4及び第5のAND回路23,24の論
理出力が入力されるようになっている。第4のAND回
路23は2入力を有するもので、その入力段には、後述
する論理信号S1,S7がそれぞれ入力されるようにな
っている。また、第5のAND回路24は2入力を有す
るもので、その入力段には、後述する論理信号S2,S
7がそれぞれ入力されるようになっている。さらに、第
5のOR回路22は2入力を有するもので、その入力段
には、論理信号S4,S5がそれぞれ入力されるように
なっている。
【0040】かかる構成において、論理信号S1は、エ
ンジン回転数Nが所定値Np以上である場合に論理値H
ighと、論理信号S2は、エンジン回転数の変化量Δ
Nが所定値ΔNp以上の場合に論理値Highと、ま
た、論理信号S3は、加速状態である場合、換言すれ
ば、エンジン回転数の変化量ΔNが正の値となった場合
に論理値Highとなる信号である。したがって、第2
のOR回路18の論理出力がHighとなるのは、論理
信号S1がHighとなる場合か、または、論理信号S
2及びS3が共にHighとなる場合となる。
【0041】また、論理信号S4は、アクセルペダルが
踏まれた際に論理値Highと、論理信号S5は、アイ
ドルスイッチ9が閉じられた場合、換言すれば、アイド
リング状態となったときに論理値Highと、それぞれ
なる信号である。したがって、第3のOR回路19の論
理出力がHighとなるのは、論理信号S4またはS5
の何れかがHighとなった場合となる。またさらに、
論理信号S6は、ギアがニュートラル状態となった場合
に論理値Highとなる信号であり、論理信号S7は、
加速状態であって、かつ、加速状態となってから所定時
間以上経過した場合に論理値Highとなる信号であ
る。以上から、第1のAND回路16の論理出力がHi
ghとなるのは、結局、次述する4つの場合となる。す
なわち、第1に、エンジン回転数Nが所定値Np以上で
あって、しかも、アクセルペダルが踏まれていない状態
であって、かつ、ギアがニュートラル状態の場合であ
る。第2に、エンジン回転数Nが所定値Np以上であっ
て、しかも、エンジンがアイドリング状態であって、か
つ、ギアがニュートラル状態の場合である。第3に、エ
ンジン回転数の変化量ΔNが所定値ΔNp以上であっ
て、しかも、加速状態であって、さらに、アクセルペダ
ルが踏まれていない状態であって、かつ、ギアがニュー
トラル状態の場合である。第4に、エンジン回転数の変
化量ΔNが所定値ΔNp以上であって、しかも、加速状
態であって、さらに、エンジンがアイドリング状態であ
って、かつ、ギアがニュートラル状態の場合である。
【0042】一方、第4のOR回路21の論理出力が論
理値Highとなるのは、論理信号S1及びS7が論理
値Highの場合か、または、論理信号S2及びS7が
論理値Highの場合となる。また、第5のOR回路2
2の論理出力が論理値Highとなるのは、論理信号S
4またはS5の何れかが論理値Highとなる場合であ
る。以上から、第2のAND回路17の論理出力がHi
ghとなるのは、結局、次述する4つの場合となる。す
なわち、第1に、エンジン回転数Nが所定値Np以上で
あって、しかも、加速状態となってから所定時間経過し
た状態であって、かつ、アクセルペダルが踏まれていな
い状態の場合である。第2に、エンジン回転数Nが所定
値Np以上であって、しかも、加速状態となってから所
定時間経過した状態であって、かつ、アイドリング状態
にある場合である。第3に、エンジン回転数の変化量Δ
Nが所定値ΔNp以上であって、しかも、加速状態とな
ってから所定時間経過した状態であって、かつ、アクセ
ルペダルが踏まれていない状態の場合である。第4に、
エンジン回転数の変化量ΔNが所定値ΔNp以上であっ
て、しかも、加速状態となってから所定時間経過した状
態であって、かつ、アイドリング状態にある場合であ
る。
【0043】結局、第1のOR回路15に論理値Hig
hの信号が得られたときに、先に説明した吹き上がり防
止制御(図2のステップ600参照)が開始されるよう
にすることで、当然のことながら、図2乃至図4を用い
て説明したような処理を、ソフトウェアによって行うと
同様の作用を得ることができる。
【0044】次に、吹き上がり防止制御(図2のステッ
プ600参照)を解除するための論理回路例について図
6を参照しつつ説明する。この論理回路は、先の図2で
説明したステップ700の処理に相当する動作を実現す
るためのもので、2入力を有する第6のOR回路25
と、2入力を有する第6のAND回路27とを具備して
なるものである。そして、第6のOR回路25には、後
述する論理信号S8と、第6のAND回路27の論理出
力が入力される一方、第6のAND回路27には、後述
する論理信号S9,S10が入力されるようになってい
る。
【0045】ここで、論理信号S8は、エンジン回転数
Nが所定値NL以下となった場合に論理値Highとな
る信号であり、論理信号S9は、アクセルペダルが所定
値以上踏み込まれた場合に論理値Highとなる信号で
あり、論理信号S10は、アイドルスイッチ9がオフ
(アイドリング状態ではない場合)の場合に論理値Hi
ghとなる信号である。したがって、第6のOR回路2
5から論理値Highの吹き上がり防止制御解除のため
の信号が出力されるのは、エンジン回転数Nが所定値N
L以下となった場合、または、アクセルペダルの踏み込
みが所定値以上で、かつ、アイドルスイッチ9がオフ
(アイドリング状態ではない場合)の場合のいずれかと
なる。
【0046】なお、アイドルスイッチ9を有しない車両
の場合には、上述したセンサ故障診断制御において、ア
イドリング状態であること(図3のステップ210及び
図4のステップ412参照)をセンサ故障状態とする条
件の一つとする必要はない。また、上述した制御では、
第1診断処理(図2のステップ200参照)及び第2の
診断処理(図2のステップ400参照)を行うようにし
たが、何れか一方のみを行い、センサ故障診断制御を簡
便なものとしてもよいものである。
【0047】次に、センサ故障診断装置の他の例につい
て図1及び図7を参照しつつ説明する。まず、この例に
おける装置構成は、図1を用いて先に説明したものと同
一構成であり、ここでの詳細な説明は省略することと
し、コントロールユニット1によって行われるセンサ故
障診断処理の具体的内容について図7を参照しつつ説明
する。処理が開始されると、最初に、コントロールユニ
ット1に、各種データの読み込み、すなわち、回動セン
サ5、車速センサ6、エンジン回転センサ7及び開度セ
ンサ8の各センサ出力信号並びに、アイドルスイッチ9
及びニュートラルスイッチ10の各開閉成信号の読み込
みが行われる(図7のステップ900参照)。
【0048】そして、データ読み込み後、車速が零以下
であるか否かが判定され(図7のステップ902参
照)、車速が零以下であると判定された場合(YESの
場合)、続いて、燃料噴射ポンプ2による燃料噴射量Q
が所定値QP以下か否かが判定されることとなる(図7
のステップ904参照)。ステップ904において、燃
料噴射量Qが所定値QP以下であると判定されると(Y
ESの場合)、次に、この燃料噴射量Qが所定値QP
下となってから所定時間経過したか否かが判定され(図
7のステップ906参照)、所定時間以上経過したと判
定されると(YESの場合)、続いて、エンジン回転数
Nが所定値NP以上か否かが判定されることとなる(図
7のステップ908参照)。
【0049】ステップ908において、エンジン回転数
Nが所定値NP以上と判定されると(YEの場合)、次
に、この所定値NP以上の状態が所定時間以上経過して
いるか否かが判定され(図7のステップ910参照)、
所定時間以上経過していると判定されると(YESの場
合)、続いて、エンジン回転数の変化量ΔNが所定値Δ
Np以上であるか否かが判定されることとなる(図7の
ステップ912参照)。そして、エンジン回転数の変化
量ΔNが所定値ΔNp以上であると判定されると(YE
Sの場合)、次に、アクセルペダルが踏まれていない状
態であるか否かが判定され(図7のステップ914参
照)、アクセルペダルが踏まれていないと判定されると
(YESの場合)、アイドリング状態か否かが判定され
ることとなる(図7のステップ916参照)。
【0050】ステップ916において、アイドリング状
態であると判定されると(YESの場合)、回動センサ
5の故障であるとみなして燃料噴射制御を停止するため
の処理が行われることとなる(図7のステップ918,
920参照)。すなわち、燃料噴射ポンプ2の電磁アク
チュエータ3の動作が停止されると共に(図7のステッ
プ918参照)、燃料カットバルブ4の動作が停止され
(図7のステップ920参照)、燃料噴射が強制的に停
止されることとなり、一連の処理が終了されることとな
る。一方、先のステップ902,904,906,90
8,910,912,914,916の何れかにおい
て、判定結果がNOの場合には、回動センサ5は故障で
はないとみなして、一連の処理が終了され、図示されな
いメインルーチンへ戻り、通常の燃料噴射制御が行われ
ることとなる。
【0051】なお、上述の制御において、特に、車速が
零以下であることをセンサ故障とみなす条件の一つとし
たのは、エンジンブレーキの動作状態においては、この
車速を除く他の条件が、回動センサ5が実際に正常であ
っても成立してしまう場合があるため、エンジンブレー
キの動作状態においては、上述の制御を無効とするため
である。また、上述の制御では、電磁アクチュエータ3
及び燃料カットバルブ4が停止状態とされた後、特定の
条件を満足した際に通常の動作状態に復帰させるような
いわゆる復帰性は特に有せず、車両のいわゆるエンジン
キーを一旦オフとし、再びエンジンキーをオンとした際
に、上述した各条件が成立しない場合に復帰することと
なるものである。
【0052】次に、上述した制御を、論理回路で実現す
る場合について図8を参照しつつ説明する。上述した制
御では、各判定処理での判定条件が成立した場合(YE
Sの場合)に、電磁アクチュエータ3及び燃料カットバ
ルブ4を動作停止とするものであることから理解できる
ように、論理回路の構成としては、図8に示されたよう
な6入力を有するAND回路27を用いることで実現で
きるものである。そして、入力信号である論理信号Sa
は、車速が零以下の場合に論理値Highとなり、論理
信号Sbは、噴射量が所定値以下であり、その状態が所
定時間以上継続した場合に論理値Highとなり、論理
信号Scは、エンジン回転数Nが所定値Np以上であり、
その状態が所定時間以上継続した場合に論理値High
となるものである。さらに、論理信号Sdは、エンジン
回転数の変化量ΔNが所定値ΔNp以上の場合に論理値
Highとなり、論理信号Seは、アクセルペダルが踏
まれていない場合に論理値Highとなり、論理信号S
fは、アイドリング状態の場合に論理値Highとなる
ものである。これら、全ての論理信号が論理値High
となったとき、AND回路27の出力も論理値High
となり、この信号によって、電磁アクチュエータ3及び
燃料カットバルブ4の動作を停止状態とすればよいこと
となる。
【0053】なお、アイドルスイッチ9を有しない車両
の場合には、上述した制御において、アイドリング状態
であること(図7のステップ916参照)を条件の一つ
とする必要はない。
【0054】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、燃料噴射装置の燃料噴射制御に用いられる回動セン
サの故障状態、特に、いわゆるレアショート状態での燃
料噴射制御への使用を回避できるように構成することに
より、従来と異なり、レアショート状態における回動セ
ンサのセンサ出力を燃料噴射制御に用いることに起因す
るエンジンの不用意な上昇、すなわちいわゆる吹き上が
りを確実に回避することができ、そのため、車両の急発
進や急加速が防止され、また、オーバランによるエンジ
ン破損や損傷を回避することができ、交通安全の向上に
寄与することができるという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における燃料噴射装置にお
けるセンサ故障診断装置の構成例を示す構成図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるセンサ故障診断制
御の手順を示すフローチャートである。
【図3】第1診断処理の手順を示すフローチャートであ
る。
【図4】第2診断処理の手順を示すフローチャートであ
る。
【図5】図3に示された第1診断処理及び第2診断処理
の内容を論理回路で実現する場合の回路構成例を示す回
路図である。
【図6】図2のステップ700に示された解除条件の成
立を判定する処理を論理回路で実現する場合の回路構成
例を示す回路図である。
【図7】他のセンサ故障診断制御の例における手順を示
すフローチャートである。
【図8】図7に示されたセンサ故障診断制御を論理回路
で実現するための回路構成例を示す回路図である。
【符号の説明】
1…コントロールユニット 2…燃料噴射ポンプ 3…電磁アクチュエータ 4…燃料カットバルブ 5…回動センサ 6…車速センサ 7…エンジン回転センサ 8…開度センサ 9…アイドルスイッチ 10…ニュートラルスイッチ
【手続補正書】
【提出日】平成9年10月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 燃料噴射装置におけるセンサ故障診
断方法及び燃料噴射装置におけるセンサ故障診断装置
【特許請求の範囲】
【請求項】 内燃機関への燃料噴射を行う燃料噴射ポ
ンプの噴射量に対応するアクチュエータの制御位置を
ンサによって検出し、その検出値に基づいて燃料噴射量
を制御するよう構成されてなる燃料噴射装置における前
記センサの故障の有無を診断する燃料噴射装置における
センサ故障診断装置であって、 エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、 アクセルの踏み込みを検出する開度検出手段と、 アイドリングの状態を検出するアイドリング検出手段
と、 ギアのニュートラル状態を検出するニュートラル検出手
段と、 前記エンジン回転数検出手段、前記開度検出手段、前記
アイドリング検出手段及び前記ニュートラル検出手段の
出力信号に基づいて、 エンジン回転数が所定値以上であって、しかも、アクセ
ルペダルが踏まれていない状態であって、かつ、ギアが
ニュートラル状態の第1の場合、 エンジン回転数が所定値以上であって、しかも、エンジ
ンがアイドリング状態であって、かつ、ギアがニュート
ラル状態の第2の場合、 エンジン回転数の変化量が所定値以上であって、しか
も、加速状態であって、さらに、アクセルペダルが踏ま
れていない状態であって、かつ、ギアがニュートラル状
態の第3の場合、 エンジン回転数の変化量が所定値以上であって、しか
も、加速状態であって、さらに、エンジンがアイドリン
グ状態であって、かつ、ギアがニュートラル状態の第4
場合、 のいずれかの場合が生じたか否かを判定し、前記4つの
場合のいずれかが生じたと判定された場合にセンサの故
障とみなす故障診断手段と、 を具備してなることを特徴とする燃料噴射装置における
センサ故障診断装置。
【請求項】 内燃機関への燃料噴射を行う燃料噴射ポ
ンプの噴射量に対応するアクチュエータの制御位置を
ンサによって検出し、その検出値に基づいて燃料噴射量
を制御するよう構成されてなる燃料噴射装置における前
記センサの故障の有無を診断する燃料噴射装置における
センサ故障診断装置であって、エンジン回転数を検出す
るエンジン回転数検出手段と、 アクセルの踏み込みを検出する開度検出手段と、 アイドリングの状態を検出するアイドリング検出手段
と、 前記エンジン回転数検出手段、前記開度検出手段及び前
記アイドリング検出手段の出力信号に基づいて、 エンジン回転数が所定値以上であって、しかも、加速状
態となってから所定時間経過した状態であって、かつ、
アクセルペダルが踏まれていない状態の第1の場合、 エンジン回転数が所定値以上であって、しかも、加速状
態となってから所定時間経過した状態であって、かつ、
アイドリング状態にある第2の場合、 エンジン回転数の変化量が所定値以上であって、しか
も、加速状態となってから所定時間経過した状態であっ
て、かつ、アクセルペダルが踏まれていない状態の第3
の場合、 エンジン回転数の変化量が所定値以上であって、しか
も、加速状態となってから所定時間経過した状態であっ
て、かつ、アイドリング状態にある第4の場合、 のいずれかの場合が生じたか否かを判定し、前記4つの
場合のいずれかが生じたと判定された場合にセンサの故
障とみなす故障診断手段と、 を具備してなることを特徴とする燃料噴射装置における
センサ故障診断装置。
【請求項】 故障診断手段は、 さらに、エンジン回転数が所定値以上であって、しか
も、加速状態となってから所定時間経過した状態であっ
て、かつ、アクセルペダルが踏まれていない状態の第5
の場合、 エンジン回転数が所定値以上であって、しかも、加速状
態となってから所定時間経過した状態であって、かつ、
アイドリング状態にある第6の場合、 エンジン回転数の変化量が所定値以上であって、しか
も、加速状態となってから所定時間経過した状態であっ
て、かつ、アクセルペダルが踏まれていない状態の第7
の場合、 エンジン回転数の変化量が所定値以上であって、しか
も、加速状態となってから所定時間経過した状態であっ
て、かつ、アイドリング状態にある第8の場合、 のいずれかの場合が生じたか否かを判定し、8つの場合
のいずれかが生じたと判定された場合にセンサの故障と
みなすことを特徴とする請求項記載の燃料噴射装置に
おけるセンサ故障診断装置。
【請求項】 故障診断手段によって、センサの故障と
みなされた場合、燃料噴射量を強制的に零とする吹き上
げ防止手段を設けたことを特徴とする請求項又は
記載の燃料噴射装置におけるセンサ故障診断装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆる電子制御
式の燃料噴射装置において、燃料の噴射量を制御するた
めに回動されるコントロールシャフトの回動角度を検出
するためのセンサの故障診断方法及びその装置に係り、
特に、診断の信頼性の向上を図った故障診断方法及びそ
の装置に関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆる電子制御式の燃料噴射制御とし
ては、例えば、分配型の燃料噴射ポンプのコントロール
スリーブを、この燃料噴射ポンプ内に設けられたいわゆ
る電磁アクチュエータによって移動させるようにすると
共に、このコントロールスリーブの移動量を、電磁アク
ュエータとコントロールスリーブとの間を接続するコ
ントロールシャフトの回動角度をセンサによって検出す
ることで間接的に検出するようにし、このセンサ出力信
号をフィードバックして、電磁アクチュエータによるコ
ントロールシャフトの回動が所望の大きさとなるように
するものが公知・周知となっている(例えば、特開平4
ー203349号公報等参照)。ところで、コントロー
ルシャフトの回動角度を検出するためのセンサとして
は、例えば、ポテンショメータが用いられる。ポテンシ
ョメータからなるセンサの出力が、常に、実際のコント
ロールシャフトの回動位置と一致するのであれば、燃料
噴射制御における問題は何等生じないが、現実には、種
々の原因により検出値と、コントロールスリーブの実際
の回動位置との間に差が生ずることがある。このような
差が生ずると、エンジンのハンチングや、オーバランを
生じ、さらにはエンジンの停止に至ることがあるため、
このような不都合を回避する方策として、上述のような
燃料噴射制御においては、例えば、コントロールシャフ
トを所望の回動位置とすべく上述した電磁アクチュエー
タに対して与えられた指令値、すなわち、目標位置と、
センサにより検出された値との比較を行い、この値が所
定の上限値又は下限値を越えない範囲であれば、センサ
は正常であるとして燃料噴射制御を行うようなセンサの
故障診断方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポテン
ショメータを用いてなるようなセンサの場合、例えば、
何らかの原因により、センサ内部に水等の液体が侵入す
ると、ポテンショメータの一部が短絡されたと等価な状
態となり、誤った出力値となるいわゆるレアショートの
状態に至ることがある。このような場合、先に述べたよ
うに、単にセンサ出力値が所定の範囲にあるか否かをも
ってセンサの故障の有無を判断するだけでは、故障状態
であると検出することはできず、正常と判断されてしま
うため、正常な噴射制御がなされず、エンジンのハンチ
ング、オーバーラン、さらには、エンジン停止を招くこ
ととなるという問題がある。
【0004】本発明は、上記実状に鑑みてなされたもの
で、電子制御式燃料噴射装置における噴射量に対応する
アクチュエータの制御位置を検出するセンサの故障に起
因するエンジンの異常を確実に防止できる燃料噴射装置
におけるセンサ故障診断方法及び燃料噴射装置における
センサ故障診断装置を提供するものである。本発明の他
の目的は、電子制御式燃料噴射装置における噴射量に対
応するアクチュエータの制御位置を検出するセンサの故
障状態の有無を確実に判断でき、センサの故障状態に起
因するエンジンのいわゆる吹き上がりを確実に回避する
ことのできる燃料噴射装置におけるセンサ故障診断方法
及び燃料噴射装置におけるセンサ故障診断装置を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る燃料噴射装置におけるセンサ故障診断方法は、内燃機
関への燃料噴射を行う燃料噴射ポンプの噴射量に対応す
るアクチュエータの制御位置をセンサによって検出し、
その検出値に基づいて燃料噴射量を制御するよう構成さ
れてなる燃料噴射装置における前記センサの故障の有無
を診断する燃料噴射装置におけるセンサ故障診断方法で
あって、エンジン回転数が所定値以上であって、しか
も、アクセルペダルが踏まれていない状態であって、か
つ、ギアがニュートラル状態の第1の場合、エンジン回
転数が所定値以上であって、しかも、エンジンがアイド
リング状態であって、かつ、ギアがニュートラル状態の
第2の場合、エンジン回転数の変化量が所定値以上であ
って、しかも、加速状態であって、さらに、アクセルペ
ダルが踏まれていない状態であって、かつ、ギアがニュ
ートラル状態の第3の場合、エンジン回転数の変化量が
所定値以上であって、しかも、加速状態であって、さら
に、エンジンがアイドリング状態であって、かつ、ギア
がニュートラル状態の第4場合、のいずれかの場合が生
じた際に、前記センサの故障とみなすように構成されて
なるものである。
【0006】かかる構成においては、センサの故障とみ
なす条件を、特に、センサがいわゆるレアショートの状
態にある場合、エンジンの吹き上がりを防止する観点か
らエンジン回転数やアクセルペダルの踏み込みの有無等
の複数の条件の組み合わせにより設定し、その条件が成
立した場合には、センサの故障とみなすこととして安全
が図られるようにしたものである。但し、エンジンブレ
ーキが用いられている場合には、むしろこのようなセ
サの故障とみなさないようにするほうが、安全上からは
好ましいため、ギアがニュートラル状態にある場合にの
み、エンジンブレーキが用いられている状態ではないと
いうことで、センサ故障とみなすようにした点に特徴を
有するものである。
【0007】請求項2記載の発明に係る燃料噴射装置に
おけるセンサ故障診断方法は、内燃機関への燃料噴射を
行う燃料噴射ポンプの噴射量に対応するアクチュエータ
の制御位置をセンサによって検出し、その検出値に基づ
いて燃料噴射量を制御するよう構成されてなる燃料噴射
装置における前記センサの故障の有無を診断する燃料噴
射装置におけるセンサ故障診断方法であって、エンジン
回転数が所定値以上であって、しかも、加速状態となっ
てから所定時間経過した状態であって、かつ、アクセル
ペダルが踏まれていない状態の第1の場合、エンジン回
転数が所定値以上であって、しかも、加速状態となって
から所定時間経過した状態であって、かつ、アイドリン
グ状態にある第2の場合、エンジン回転数の変化量が所
定値以上であって、しかも、加速状態となってから所定
時間経過した状態であって、かつ、アクセルペダルが踏
まれていない状態の第3の場合、エンジン回転数の変化
量が所定値以上であって、しかも、加速状態となってか
ら所定時間経過した状態であって、かつ、アイドリング
状態にある第4の場合、のいずれかの場合が生じた際
に、前記センサの故障とみなすように構成されてなるも
のである。
【0008】かかる構成においては、センサの故障とみ
なす条件を、特に、センサがいわゆるレアショートの状
態にある場合、エンジンの吹き上がりを防止する観点か
らエンジン回転数やアクセルペダルの踏み込みの有無等
の複数の条件の組み合わせにより設定し、その条件が成
立した場合には、センサの故障とみなすこととして安全
が図られるようにしたものである。但し、エンジンブレ
ーキが用いられている場合には、むしろこのようなセ
サの故障とみなさないようにするほうが、安全上からは
好ましいため、エンジン回転数の増加が所定以上の場
合、すなわち、エンジン回転数が所定値以上であって、
かつ、加速状態となってから所定時間以上経過したか、
または、エンジン回転数の変化量が所定値以上であるこ
とをもって、エンジンブレーキが用いられている状態で
はないと判定して、センサ故障とみなすようにした点に
特徴を有するものである。
【0009】請求項3記載の発明に係る燃料噴射装置に
おけるセンサ故障診断方法は、請求項1記載の診断方法
における診断条件に、請求項2記載の診断方法における
診断条件を付加し、何れかの診断条件が成立した場合に
センサ故障とみなすようにしたものである。
【0010】請求項4記載の発明に係る燃料噴射装置に
おけるセンサ故障診断方法は、請求項1、2又は3記載
の診断方法によってセンサの故障とみなされた場合、燃
料噴射量を強制的に零とするようにしたもので、これに
よって、エンジン回転数が不用意に増大し、急加速や急
発進が生ずることが回避されることとなる。
【0011】請求項記載の発明に係る燃料噴射装置に
おけるセンサ故障診断装置は、内燃機関への燃料噴射を
行う燃料噴射ポンプの噴射量に対応するアクチュエータ
の制御位置をセンサによって検出し、その検出値に基づ
いて燃料噴射量を制御するよう構成されてなる燃料噴射
装置における前記センサの故障の有無を診断する燃料噴
射装置におけるセンサ故障診断装置であって、エンジン
回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、アクセル
の踏み込みを検出する開度検出手段と、アイドリングの
状態を検出するアイドリング検出手段と、ギアのニュー
トラル状態を検出するニュートラル検出手段と、前記エ
ンジン回転数検出手段、前記開度検出手段、前記アイド
リング検出手段及び前記ニュートラル検出手段の出力信
号に基づいて、エンジン回転数が所定値以上であって、
しかも、アクセルペダルが踏まれていない状態であっ
て、かつ、ギアがニュートラル状態の第1の場合、エン
ジン回転数が所定値以上であって、しかも、エンジンが
アイドリング状態であって、かつ、ギアがニュートラル
状態の第2の場合、エンジン回転数の変化量が所定値以
上であって、しかも、加速状態であって、さらに、アク
セルペダルが踏まれていない状態であって、かつ、ギア
がニュートラル状態の第3の場合、エンジン回転数の変
化量が所定値以上であって、しかも、加速状態であっ
て、さらに、エンジンがアイドリング状態であって、か
つ、ギアがニュートラル状態の第4場合、のいずれかの
場合が生じたか否かを判定し、前記4つの場合のいずれ
かが生じたと判定された場合にセンサの故障とみなす故
障診断手段と、を具備してなるものである。
【0012】かかる構成における故障診断装置は、先に
説明した請求項1記載の燃料噴射装置におけるセンサ故
障診断方法を実現するもので、特に、故障診断手段は、
いわゆるCPUによりプログラムを実行させることによ
って実現可能なものである。
【0013】請求項記載の発明に係る燃料噴射装置に
おけるセンサ故障診断装置は、内燃機関への燃料噴射を
行う燃料噴射ポンプの噴射量に対応するアクチュエータ
の制御位置をセンサによって検出し、その検出値に基づ
いて燃料噴射量を制御するよう構成されてなる燃料噴射
装置における前記センサの故障の有無を診断する燃料噴
射装置におけるセンサ故障診断装置であって、エンジン
回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、アクセル
の踏み込みを検出する開度検出手段と、アイドリングの
状態を検出するアイドリング検出手段と、前記エンジン
回転数検出手段、前記開度検出手段及び前記アイドリン
グ検出手段の出力信号に基づいて、エンジン回転数が所
定値以上であって、しかも、加速状態となってから所定
時間経過した状態であって、かつ、アクセルペダルが踏
まれていない状態の第1の場合、エンジン回転数が所定
値以上であって、しかも、加速状態となってから所定時
間経過した状態であって、かつ、アイドリング状態にあ
る第2の場合、エンジン回転数の変化量が所定値以上で
あって、しかも、加速状態となってから所定時間経過し
た状態であって、かつ、アクセルペダルが踏まれていな
い状態の第3の場合、エンジン回転数の変化量が所定値
以上であって、しかも、加速状態となってから所定時間
経過した状態であって、かつ、アイドリング状態にある
第4の場合、のいずれかの場合が生じたか否かを判定
し、前記4つの場合のいずれかが生じたと判定された場
にセンサの故障とみなす故障診断手段と、を具備して
なるものである。
【0014】かかる構成における故障診断装置は、先に
説明した請求項2記載の燃料噴射装置におけるセンサ故
障診断方法を実現するもので、特に、故障診断手段は、
いわゆるCPUによりプログラムを実行させることによ
って実現可能なものである。
【0015】請求項記載の発明に係る燃料噴射装置に
おけるセンサ故障診断装置は、請求項記載の発明に係
る故障診断装置における診断条件に、請求項記載の発
明に係る故障診断装置における診断条件を付加し、何れ
かの診断条件が成立した場合にセンサ故障とみなすよう
にしたもので、請求項又は記載の装置に比してより
故障診断とみなされる精度が向上されるものである。
【0016】請求項記載の発明に係る燃料噴射装置に
おけるセンサ故障診断装置は、請求項又は記載
の診断装置において、センサの故障とみなされた場合、
燃料噴射量を強制的に零とする吹き上げ防止手段を設け
たもので、これによって、エンジン回転数が不用意に増
大し、急加速や急発進が生ずることが回避され、いわゆ
るフェイル・セーフが図られるようになっているもので
ある。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1乃至図8を参照しつつ説明する。なお、以下に
説明する部材、配置等は本発明を限定するものではな
く、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができる
ものである。最初に、図1を参照しつつセンサ故障診断
装置の構成について説明する。本発明の実施の形態にお
けるセンサ故障診断装置は、燃料噴射制御にも用いられ
るコントロールユニット1と、このコントロールユニッ
ト1に入力される各種センサ等からの各種情報に基づい
て実行されるプログラム(詳細は後述)とによって実現
されるようになっているものである。すなわち、コント
ロールユニット1は、後述するようなセンサ故障診断制
御のためのプログラムの外に、その内部に燃料噴射制御
用のプログラムが記憶されており、その実行によって、
例えば、分配型燃料噴射ポンプ2の内部に設けられた通
常、電子制御式ガバナと称される電磁アクチュエータ3
や、燃料カットバルブ4の動作が制御されるようになっ
ているものである。
【0018】このような機能を有するコントロールユニ
ット1は、例えば、いわゆる公知・周知のCPUを主た
る構成要素として実現されるものである。また、プログ
ラムの記憶は、CPUのメモリを利用して行う方法の
他、いわゆるフロッピィーディスクを用いる方法でもよ
い。勿論この場合には、公知・周知のフロッピィーディ
スクドライブが必要となる。さらに、ハードディスクに
記憶させて、プログラムの実行の際にCPUへ取り込む
ようにしてもよい。またさらには、磁気テープを用いる
方法でもよい。この磁気テープを用いる場合には、公知
・周知の磁気テープ読み取り装置が必要となる。
【0019】また、コントロールユニット1には、分配
型燃料噴射ポンプ2に設けられた回動センサ5のセンサ
出力が入力され、そのデータは、燃料噴射制御及び後述
するセンサ故障判断制御に、それぞれ供されるようにな
っている。この回動センサ5は、燃料噴射ポンプ2のコ
ントロールシャフト(図示せず)の回動位置を検出する
ためのもので、このコントロールシャフトの回動位置を
検出することによって、燃料噴射量を決定するコントロ
ールスリーブ(図示せず)の位置を検出するようになっ
ている。さらに、コントロールユニット1には、車速を
検出する車速センサ6、エンジン回転数を検出するエン
ジン回転センサ7、アクセル開度を検出する開度センサ
8の各センサ出力並びにアイドルスイッチ9及びニュー
トラルスイッチ10のいわゆる開閉成信号が入力される
ようになっている。ここで、アイドルスイッチ9は、図
示されないアクセルペダルが踏み込まれたときに接点が
閉成状態となるスイッチで、アイドリング状態となった
ことを検出するためのものである。また、ニュートラル
スイッチ10は、図示されないギアがニュートラル状態
となったときに接点が閉成状態となるスイッチで、ギア
がニュートラル状態にあることを検出するためのもので
ある。
【0020】次に、コントロールユニット1によって行
われるセンサ故障診断処理の手順について図2に示され
たフローチャートを参照しつつ説明する。処理が開始さ
れると、まず、コントロールユニット1に、各種データ
の読み込み、すなわち、上述した回動センサ5、車速セ
ンサ6、エンジン回転センサ7及び開度センサ8の各セ
ンサ出力信号並びに、アイドルスイッチ9及びニュート
ラルスイッチ10の各開閉成信号の読み込みが行われる
(図2のステップ100参照)。そして、データ読み込
み後、第1診断処理が行われることとなる(図2のステ
ップ200参照)。すなわち、本発明の実施の形態にお
いて、回動センサ5の故障診断は、診断条件の違いから
2つに大別されて順に実行されるようになっており、ス
テップ200は、2つに大別された内の一方の診断条件
に基づくセンサ故障診断が行われるようになっている
(詳細は後述)。
【0021】そして、第1診断処理の結果、回動センサ
5が故障であるとすることのできる条件が成立したと判
断された場合(YESの場合)には、吹き上がり防止制
御(詳細は後述)が行われることとなる(図2のステッ
プ300,600参照)一方、条件不成立と判断された
場合(NOの場合)には、第2診断処理が行われること
となる(図2のステップ300,400参照)。
【0022】第2診断処理の結果、回動センサ5が故障
であるとすることのできる条件が成立したと判断された
場合(YESの場合)には、先の第1診断処理の場合と
同様に、吹き上がり防止制御(詳細は後述)が行われる
こととなる(図2のステップ500,600参照)一
方、条件不成立と判断された場合(NOの場合)には、
回動センサ5は故障状態ではないとして、故障診断の一
連の処理が終了されることとなり、図示されないメイン
ルーチンへ戻って、燃料噴射制御のための制御等がなさ
れることとなる。
【0023】一方、吹き上がり防止制御が開始された後
は、回動センサ故障とする条件が成立しなくなったか否
か、換言すれば、解除条件が成立したか否かが判定され
(図2のステップ700参照)、解除条件成立と判定さ
れると(YESの場合)、先に開始された吹き上がり防
止制御を解除するための解除処理(詳細は後述)が行わ
れ(図2のステップ800参照)、一連の処理が終了さ
れることとなる。
【0024】次に、図3に示されたフローチャートを参
照しつつ、第1診断処理の具体的内容について説明す
る。第1診断処理が開始されると、まず、実際のエンジ
ン回転数Nが所定値Np以上か否かが判定され(図3の
ステップ202参照)、所定値Np以上であると判定さ
れると(YESの場合)、アクセルペダルが踏まれてい
ない状態か否かが、開度センサ8からの開閉成信号に基
づいて判定され(図3のステップ204参照)、アクセ
ルペダルが踏まれていない状態であると判定されると
(YESの場合)、引き続いて、ギアがニュートラル状
態にあるか否かが判定されることとなる(図3のステッ
プ206参照)。そして、ニュートラル状態にあると判
定された場合(YESの場合)には、センサ故障状態と
する条件成立として(図3のステップ208参照)、一
連の処理が終了され、先に図1に示されたルーチンへ戻
ることとなる。
【0025】一方、先のステップ204のアクセルペダ
ルが踏まれていないか否かの判定において、アクセルペ
ダルが踏まれている状態であると判定された場合には
(NOの場合)、アイドリング状態か否かが、アイドル
スイッチ9の開閉成信号に基づいて判定され(図3のス
テップ210参照)、アイドリング状態であると判定さ
れた場合(YESの場合)には、先に説明したステップ
206の処理へ進むこととなる。また、アイドリング状
態ではないと判定された場合(NOの場合)、または、
ステップ206の判定においてニュートラル状態ではな
いと判定された場合(NOの場合)には、この第診断
におけるセンサ故障状態とする何れの条件も成立しない
として(図3のステップ216参照)、一連の処理が終
了されることとなる。
【0026】さらに、先のステップ202における判定
処理において、エンジン回転数Nが所定値Np以上では
ないと判定された場合(NOの場合)には、エンジン回
転数の変化量ΔNが所定値ΔNp以上か否かが判定され
ることとなる(図3のステップ212参照)。ここで、
エンジン回転数の変化量は、単位時間(例えば1秒間)
当たりのエンジンの回転数であり、エンジン回転センサ
7によって検出された実際のエンジン回転数から計算に
より求められるものである。そして、所定値ΔNp以上
であると判定された場合(YESの場合)には、続い
て、加速状態にあるか、換言すればエンジン回転数の変
化量ΔNが正の値(加速状態)か、または負の値(減速
状態)かが判定されることとなり(図3のステップ21
4参照)、加速状態であると判定された場合(YESの
場合)には、先に説明したステップ204へ進み、以
後、前述したような処理が行われることとなる。また、
先のステップ212において、エンジン回転数の変化量
ΔNが所定値ΔNp以上ではないと判定された場合(N
Oの場合)、または、ステップ214において、加速状
態ではないと判定された場合(NOの場合)には、この
診断処理におけるセンサ故障状態とする何れの条件
も成立しないとして(図3のステップ216参照)、一
連の処理が終了されることとなる。
【0027】結局、上述のような第1故障診断によりセ
ンサ故障状態とされ得る場合は、次の4つの場合に分類
することができる。すなわち、第1に、エンジン回転数
Nが所定値Np以上であって、しかも、アクセルペダル
が踏まれていない状態であって、かつ、ギアがニュート
ラル状態の場合である。第2に、エンジン回転数Nが所
定値Np以上であって、しかも、エンジンがアイドリン
グ状態であって、かつ、ギアがニュートラル状態の場合
である。第3に、エンジン回転数の変化量ΔNが所定値
ΔNp以上であって、しかも、加速状態であって、さら
に、アクセルペダルが踏まれていない状態であって、か
つ、ギアがニュートラル状態の場合である。第4に、エ
ンジン回転数の変化量ΔNが所定値ΔNp以上であっ
て、しかも、加速状態であって、さらに、エンジンがア
イドリング状態であって、かつ、ギアがニュートラル状
態の場合である。
【0028】このように、これら4つの何れかの状態に
ある場合において、センサ故障状態とみなして、吹き上
がり防止制御を行うようにした(図2のステップ40
0,500,600参照)のは、上述の4つの何れかの
状態にある場合において、仮に、回動センサ5がレアシ
ョートの状態、すなわち、回動センサ5の内部に何らか
の原因により水等の液体が侵入し、その出力値が、セン
サ故障とされる異常な値ではないが、コントロールシャ
フトの実際の回動角とは異なる値を出力するような状態
であるとすると、何等故障対策を講じないとすれば、通
常に燃料噴射制御が行われ、その結果、エンジン回転数
がさらに上昇し、いわゆるエンジンの吹き上がり状態と
なり、最悪時にはエンジンの焼損、破損等に至り、ま
た、急発進や急加速を招き、交通安全上好ましくない事
態を引き起こす要因ともなるからである。特に、上述し
た4つの場合において、いずれもギアがニュートラル状
態であることが条件成立の一つとされているのは、エン
ジンブレーキが使用されている状態においては、センサ
故障状態であるとみなしてエンジン吹き上げ防止制御を
行うと、かえって危険な状態を生ずることとなるため、
ニュートラル状態ではない場合には、エンジンブレーキ
使用状態として、敢えてセンサ故障と判断せずに、エン
ジン吹き上げ防止制御を行わないようにするためであ
る。
【0029】次に、図4に示されたフローチャートを参
照しつつ、第2診断処理の具体的内容について説明す
る。第2診断処理が開始されると、まず、実際のエンジ
ン回転数Nが所定値Np以上か否かが判定され(図4の
ステップ402参照)、所定値Np以上ではないと判定
された場合(NOの場合)には、エンジン回転数の変化
量ΔNが所定値ΔNp以上か否かが判定され(図4のス
テップ404参照)、所定値ΔNp以上であると判定さ
れた場合(YESの場合)には、次述するステップ40
6へ進む一方、所定値ΔNpに満たないと判定された場
合(NOの場合)には、この第2診断処理によってはセ
ンサ故障状態とする条件は不成立であるとしてこの一連
の処理が終了されることとなる(図4のステップ40
4,416参照)。ここで、エンジン回転数の変化量
は、先の第1診断処理で説明したものと同じものであ
り、ここでの再度の説明は省略することとする。
【0030】一方、先のステップ402において、エン
ジン回転数Nが所定値Np以上であると判定されると
(YESの場合)、次に、加速状態か否か、換言すれば
エンジン回転数の変化量ΔNが正の値(加速状態)か、
または負の値(減速状態)かが判定されることとなる
(図4のステップ406参照)。そして、加速状態であ
ると判定された場合(YESの場合)には、続いて、加
速状態となってからの経過時間が所定時間以上であるか
否かが判定され(図4のステップ408参照)、所定時
間以上経過していると判定された場合(YESの場合)
には、さらに、次述するステップ410へ進むこととな
る。一方、先のステップ406及びステップ408の判
定において、それぞれNOと判断された場合には、この
第2故障診断においてセンサ故障であるとする条件が不
成立であるとして(図4のステップ416参照)、一連
の処理が終了され、先に図1に示されたルーチンへ戻る
こととなる。
【0031】次に、ステップ410においては、図示さ
れないアクセルペダルが踏まれているか否かが、開度ス
イッチ8からの開閉成信号に基づいて判定され(図4の
ステップ410参照)、アクセルペダルが踏まれていな
いと判定された場合(YESの場合)には、センサ故障
状態とする条件が成立したとして(図4のステップ41
4参照)、一連の処理が終了されることとなる。一方、
ステップ410において、アクセルペダルが踏まれてな
い状態ではない、すなわち、アクセルペダルが踏まれて
いると判定された場合(NOの場合)には、続いて、エ
ンジンがアイドリング状態か否かがアイドルスイッチ9
からの開閉成信号に基づいて判定され(図4のステップ
412参照)、アイドルスイッチ9が閉成状態、すなわ
ち、アイドリング状態であると判定された場合(YES
の場合)には、センサ故障状態とする条件成立として
(図4のステップ414参照)、一連の処理が終了され
ることとなる。また、ステップ412においてアイドリ
ング状態ではないと判定された場合(NOの場合)に
は、センサ故障状態とする条件不成立であるとして(図
4のステップ416参照)、一連の処理が終了されるこ
ととなる。
【0032】結局、上述のような第2故障診断によりセ
ンサ故障状態とされ得る場合は、次の4つの場合に分類
することができる。すなわち、第1に、エンジン回転数
Nが所定値Np以上であって、しかも、加速状態となっ
てから所定時間経過した状態であって、かつ、アクセル
ペダルが踏まれていない状態の場合である。第2に、エ
ンジン回転数Nが所定値Np以上であって、しかも、加
速状態となってから所定時間経過した状態であって、か
つ、アイドリング状態にある場合である。第3に、エン
ジン回転数の変化量ΔNが所定値ΔNp以上であって、
しかも、加速状態となってから所定時間経過した状態で
あって、かつ、アクセルペダルが踏まれていない状態の
場合である。第4に、エンジン回転数の変化量ΔNが所
定値ΔNp以上であって、しかも、加速状態となってか
ら所定時間経過した状態であって、かつ、アイドリング
状態にある場合である。
【0033】このように、これら4つの何れかの状態に
ある場合において、センサ故障状態とみなして、吹き上
がり防止制御を行うようにした(図2のステップ40
0,500,600参照)のは、上述の4つの何れかの
状態にある場合において、仮に、回動センサ5がレアシ
ョートの状態、すなわち、回動センサ5の内部に何らか
の原因により水等の液体が侵入し、その出力値が、セン
サ故障とされる異常な値ではないが、コントロールシャ
フトの実際の回動角とは異なる値を出力するような状態
であるとすると、何等故障対策を講じないとすれば、通
常に燃料噴射制御が行われ、その結果、エンジン回転数
がさらに上昇し、いわゆるエンジンの吹き上がり状態と
なり、最悪時にはエンジンの焼損、破損等に至り、ま
た、急発進や急加速を招き、交通安全上好ましくない事
態を引き起こす要因ともなるからである。特に、上述し
た第3の場合に、エンジン回転数の変化量が所定値以上
で、しかも、アクセルペダルが離されていることを条件
成立の一つとしたのは、逆に、エンジン回転数の変化量
が所定値以上で、しかも、アクセルペダルが踏まれてい
る場合は、エンジンブレーキの使用状態にある可能性が
あり、このような場合には、センサ故障状態とみなして
エンジン吹き上げ防止制御を行うと、エンジンブレーキ
が断たれて、かえって危険な状態を生ずることとなるた
め、エンジンブレーキ使用状態として、敢えてセンサ故
障と判断せずに、エンジン吹き上げ防止制御を行わない
ようにするためである。
【0034】次に、吹き上がり防止制御(図2のステッ
プ600参照)の具体的内容について説明する。この吹
き上がり防止制御は、第1の診断(図2のステップ20
0参照)又は第2の診断(図2のステップ400参照)
において、条件成立と判定された場合(図2のステップ
300,500参照)に行われるもので、噴射燃料制御
における目標燃料噴射量を零として、燃料噴射ポンプ2
から図示されないエンジンに対して燃料噴射が行われな
いようにするものである。これにより、必要以上にエン
ジン回転が増大されないようにし、いわゆるエンジンの
吹き上げを防止して、急加速及び急発進の防止並びにエ
ンジンの破損、損傷等が回避されるようにしている。
【0035】次に、解除条件(図2のステップ700参
照)の内容を具体的に説明すれば、本発明の実施の形態
においては、エンジン回転数Nが所定値NL以下である
と判定された場合、または、アクセルペダルの踏み込み
が所定値以上で、かつ、アイドルスイッチ9がオフ(ア
イドリング状態ではない場合)の場合のいずれかが検出
された際には、解除条件成立であるとして、先に説明し
た吹き上がり防止制御(図2のステップ600参照)
停止され、通常の燃料噴射制御の状態に戻されるように
なっている(図2のステップ800参照)。
【0036】上述した例においては、エンジン回転数検
出手段は、エンジン回転センサ7により、開度検出手段
は、開度センサ8により、アイドリング検出手段は、ア
イドルスイッチ9により、ニュートラル検出手段は、ニ
ュートラルスイッチ10により、それぞれ実現されてい
る。また、故障診断手段は、コントロールユニット1に
よるステップ100乃至ステップ500(図2参照)の
実行により、吹き上げ防止手段は、コントロールユニッ
ト1によるステップ600(図2参照)の実行により、
それぞれ実現されるうようになっている。
【0037】次に、第2の例として、上述した制御をい
わゆる論理回路により実現する場合の回路例について図
5及び図6を参照しつつ説明する。最初に、図5を参照
しつつ吹き上がり制御を開始するための信号を発生する
ための論理回路について説明すれば、この論理回路は、
第1のOR回路15に、第1のAND回路16及び第2
のAND回路17の論理出力が入力されるようになって
おり、第1のAND回路16の論理出力は、先に説明し
た第1診断処理において条件成立とされる場合に相当す
るものであり、第2のAND回路17の論理出力は、先
に説明した第2の診断処理において条件成立とされる場
合に相当するものとなっている。第1のAND回路16
は3入力を有するもので、入力段には、第2のOR回路
18及び第3のOR回路19の論理出力並びに後述する
論理信号S6が入力されるようになっている。第2のO
R回路18は2入力を有するもので、その入力段には、
後述する論理信号S1及び第3のAND回路20の論理
出力が入力されるようになっている。さらに、第3のA
ND回路20は2入力を有するもので、その入力段に
は、後述する論理信号S2,S3がそれぞれ入力される
ようになっている。また、第3のOR回路19は2入力
を有するもので、その入力段には、後述する論理信号S
4,S5がそれぞれ入力されるようになっている。
【0038】一方、第2のAND回路17は2入力を有
するもので、その入力段には、第4及び第5のOR回路
21,22からの論理出力が入力されるようになってい
る。第4のOR回路21は2入力を有するもので、その
入力段には、第4及び第5のAND回路23,24の論
理出力が入力されるようになっている。第4のAND回
路23は2入力を有するもので、その入力段には、後述
する論理信号S1,S7がそれぞれ入力されるようにな
っている。また、第5のAND回路24は2入力を有す
るもので、その入力段には、後述する論理信号S2,S
7がそれぞれ入力されるようになっている。さらに、第
5のOR回路22は2入力を有するもので、その入力段
には、論理信号S4,S5がそれぞれ入力されるように
なっている。
【0039】かかる構成において、論理信号S1は、エ
ンジン回転数Nが所定値Np以上である場合に論理値H
ighと、論理信号S2は、エンジン回転数の変化量Δ
Nが所定値ΔNp以上の場合に論理値Highと、ま
た、論理信号S3は、加速状態である場合、換言すれ
ば、エンジン回転数の変化量ΔNが正の値となった場合
に論理値Highとなる信号である。したがって、第2
のOR回路18の論理出力がHighとなるのは、論理
信号S1がHighとなる場合か、または、論理信号S
2及びS3が共にHighとなる場合となる。
【0040】また、論理信号S4は、アクセルペダルが
踏まれた際に論理値Highと、論理信号S5は、アイ
ドルスイッチ9が閉じられた場合、換言すれば、アイド
リング状態となったときに論理値Highと、それぞれ
なる信号である。したがって、第3のOR回路19の論
理出力がHighとなるのは、論理信号S4またはS5
の何れかがHighとなった場合となる。またさらに、
論理信号S6は、ギアがニュートラル状態となった場合
に論理値Highとなる信号であり、論理信号S7は、
加速状態であって、かつ、加速状態となってから所定時
間以上経過した場合に論理値Highとなる信号であ
る。以上から、第1のAND回路16の論理出力がHi
ghとなるのは、結局、次述する4つの場合となる。す
なわち、第1に、エンジン回転数Nが所定値Np以上で
あって、しかも、アクセルペダルが踏まれていない状態
であって、かつ、ギアがニュートラル状態の場合であ
る。第2に、エンジン回転数Nが所定値Np以上であっ
て、しかも、エンジンがアイドリング状態であって、か
つ、ギアがニュートラル状態の場合である。第3に、エ
ンジン回転数の変化量ΔNが所定値ΔNp以上であっ
て、しかも、加速状態であって、さらに、アクセルペダ
ルが踏まれていない状態であって、かつ、ギアがニュー
トラル状態の場合である。第4に、エンジン回転数の変
化量ΔNが所定値ΔNp以上であって、しかも、加速状
態であって、さらに、エンジンがアイドリング状態であ
って、かつ、ギアがニュートラル状態の場合である。
【0041】一方、第4のOR回路21の論理出力が論
理値Highとなるのは、論理信号S1及びS7が論理
値Highの場合か、または、論理信号S2及びS7が
論理値Highの場合となる。また、第5のOR回路2
2の論理出力が論理値Highとなるのは、論理信号S
4またはS5の何れかが論理値Highとなる場合であ
る。以上から、第2のAND回路17の論理出力がHi
ghとなるのは、結局、次述する4つの場合となる。す
なわち、第1に、エンジン回転数Nが所定値Np以上で
あって、しかも、加速状態となってから所定時間経過し
た状態であって、かつ、アクセルペダルが踏まれていな
い状態の場合である。第2に、エンジン回転数Nが所定
値Np以上であって、しかも、加速状態となってから所
定時間経過した状態であって、かつ、アイドリング状態
にある場合である。第3に、エンジン回転数の変化量Δ
Nが所定値ΔNp以上であって、しかも、加速状態とな
ってから所定時間経過した状態であって、かつ、アクセ
ルペダルが踏まれていない状態の場合である。第4に、
エンジン回転数の変化量ΔNが所定値ΔNp以上であっ
て、しかも、加速状態となってから所定時間経過した状
態であって、かつ、アイドリング状態にある場合であ
る。
【0042】結局、第1のOR回路15に論理値Hig
hの信号が得られたときに、先に説明した吹き上がり防
止制御(図2のステップ600参照)が開始されるよう
にすることで、当然のことながら、図2乃至図4を用い
て説明したような処理を、ソフトウェアによって行うと
同様の作用を得ることができる。
【0043】次に、吹き上がり防止制御(図2のステッ
プ600参照)を解除するための論理回路例について図
6を参照しつつ説明する。この論理回路は、先の図2で
説明したステップ700の処理に相当する動作を実現す
るためのもので、2入力を有する第6のOR回路25
と、2入力を有する第6のAND回路2とを具備して
なるものである。そして、第6のOR回路25には、後
述する論理信号S8と、第6のAND回路2の論理出
力が入力される一方、第6のAND回路2には、後述
する論理信号S9,S10が入力されるようになってい
る。
【0044】ここで、論理信号S8は、エンジン回転数
Nが所定値NL以下となった場合に論理値Highとな
る信号であり、論理信号S9は、アクセルペダルが所定
値以上踏み込まれた場合に論理値Highとなる信号で
あり、論理信号S10は、アイドルスイッチ9がオフ
(アイドリング状態ではない場合)の場合に論理値Hi
ghとなる信号である。したがって、第6のOR回路2
5から論理値Highの吹き上がり防止制御解除のため
の信号が出力されるのは、エンジン回転数Nが所定値N
L以下となった場合、または、アクセルペダルの踏み込
みが所定値以上で、かつ、アイドルスイッチ9がオフ
(アイドリング状態ではない場合)の場合のいずれかと
なる。
【0045】なお、アイドルスイッチ9を有しない車両
の場合には、上述したセンサ故障診断制御において、ア
イドリング状態であること(図3のステップ210及び
図4のステップ412参照)をセンサ故障状態とする条
件の一つとする必要はない。また、上述した制御では、
第1診断処理(図2のステップ200参照)及び第2診
断処理(図2のステップ400参照)を行うようにした
が、何れか一方のみを行い、センサ故障診断制御を簡便
なものとしてもよいものである。
【0046】次に、センサ故障診断装置の他の例につい
て図1及び図7を参照しつつ説明する。まず、この例に
おける装置構成は、図1を用いて先に説明したものと同
一構成であり、ここでの詳細な説明は省略することと
し、コントロールユニット1によって行われるセンサ故
障診断処理の具体的内容について図7を参照しつつ説明
する。処理が開始されると、最初に、コントロールユニ
ット1に、各種データの読み込み、すなわち、回動セン
サ5、車速センサ6、エンジン回転センサ7及び開度セ
ンサ8の各センサ出力信号並びに、アイドルスイッチ9
及びニュートラルスイッチ10の各開閉成信号の読み込
みが行われる(図7のステップ900参照)。
【0047】そして、データ読み込み後、車速が零以下
であるか否かが判定され(図7のステップ902参
照)、車速が零以下であると判定された場合(YESの
場合)、続いて、燃料噴射ポンプ2による燃料噴射量Q
が所定値QP以下か否かが判定されることとなる(図7
のステップ904参照)。ステップ904において、燃
料噴射量Qが所定値QP以下であると判定されると(Y
ESの場合)、次に、この燃料噴射量Qが所定値QP
下となってから所定時間経過したか否かが判定され(図
7のステップ906参照)、所定時間以上経過したと判
定されると(YESの場合)、続いて、エンジン回転数
Nが所定値NP以上か否かが判定されることとなる(図
7のステップ908参照)。
【0048】ステップ908において、エンジン回転数
Nが所定値NP以上と判定されると(YESの場合)、
次に、この所定値NP以上の状態が所定時間以上経過し
ているか否かが判定され(図7のステップ910参
照)、所定時間以上経過していると判定されると(YE
Sの場合)、続いて、エンジン回転数の変化量ΔNが所
定値ΔNp以上であるか否かが判定されることとなる
(図7のステップ912参照)。そして、エンジン回転
数の変化量ΔNが所定値ΔNp以上であると判定される
と(YESの場合)、次に、アクセルペダルが踏まれて
いない状態であるか否かが判定され(図7のステップ9
14参照)、アクセルペダルが踏まれていないと判定さ
れると(YESの場合)、アイドリング状態か否かが判
定されることとなる(図7のステップ916参照)。
【0049】ステップ916において、アイドリング状
態であると判定されると(YESの場合)、回動センサ
5の故障であるとみなして燃料噴射制御を停止するため
の処理が行われることとなる(図7のステップ918,
920参照)。すなわち、燃料噴射ポンプ2の電磁アク
チュエータ3の動作が停止されると共に(図7のステッ
プ918参照)、燃料カットバルブ4の動作が停止され
(図7のステップ920参照)、燃料噴射が強制的に停
止されることとなり、一連の処理が終了されることとな
る。一方、先のステップ902,904,906,90
8,910,912,914,916の何れかにおい
て、判定結果がNOの場合には、回動センサ5は故障で
はないとみなして、一連の処理が終了され、図示されな
いメインルーチンへ戻り、通常の燃料噴射制御が行われ
ることとなる。
【0050】なお、上述の制御において、特に、車速が
零以下であることをセンサ故障とみなす条件の一つとし
たのは、エンジンブレーキの動作状態においては、この
車速を除く他の条件が、回動センサ5が実際に正常であ
っても成立してしまう場合があるため、エンジンブレー
キの動作状態においては、上述の制御を無効とするため
である。また、上述の制御では、電磁アクチュエータ3
及び燃料カットバルブ4が停止状態とされた後、特定の
条件を満足した際に通常の動作状態に復帰させるような
いわゆる復帰性は特に有せず、車両のいわゆるエンジン
キーを一旦オフとし、再びエンジンキーをオンとした際
に、上述した各条件が成立しない場合に復帰することと
なるものである。
【0051】次に、上述した制御を、論理回路で実現す
る場合について図8を参照しつつ説明する。上述した制
御では、各判定処理での判定条件が成立した場合(YE
Sの場合)に、電磁アクチュエータ3及び燃料カットバ
ルブ4を動作停止とするものであることから理解できる
ように、論理回路の構成としては、図8に示されたよう
な6入力を有するAND回路27を用いることで実現で
きるものである。そして、入力信号である論理信号Sa
は、車速が零以下の場合に論理値Highとなり、論理
信号Sbは、噴射量が所定値以下であり、その状態が所
定時間以上継続した場合に論理値Highとなり、論理
信号Scは、エンジン回転数Nが所定値Np以上であり、
その状態が所定時間以上継続した場合に論理値High
となるものである。さらに、論理信号Sdは、エンジン
回転数の変化量ΔNが所定値ΔNp以上の場合に論理値
Highとなり、論理信号Seは、アクセルペダルが踏
まれていない場合に論理値Highとなり、論理信号S
fは、アイドリング状態の場合に論理値Highとなる
ものである。これら、全ての論理信号が論理値High
となったとき、AND回路27の出力も論理値High
となり、この信号によって、電磁アクチュエータ3及び
燃料カットバルブ4の動作を停止状態とすればよいこと
となる。
【0052】なお、アイドルスイッチ9を有しない車両
の場合には、上述した制御において、アイドリング状態
であること(図7のステップ916参照)を条件の一つ
とする必要はない。
【0053】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、燃料噴射装置の燃料噴射制御に用いられるセンサの
故障状態、特に、いわゆるレアショート状態での燃料噴
射制御への使用を回避できるように構成することによ
り、従来と異なり、レアショート状態におけるセンサの
センサ出力を燃料噴射制御に用いることに起因するエン
ジンの不用意な上昇、すなわちいわゆる吹き上がりを確
実に回避することができ、そのため、車両の急発進や急
加速が防止され、また、オーバランによるエンジン破損
や損傷を回避することができ、交通安全の向上に寄与す
ることができるという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における燃料噴射装置にお
けるセンサ故障診断装置の構成例を示す構成図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるセンサ故障診断制
御の手順を示すフローチャートである。
【図3】第1診断処理の手順を示すフローチャートであ
る。
【図4】第2診断処理の手順を示すフローチャートであ
る。
【図5】図3に示された第1診断処理及び第2診断処理
の内容を論理回路で実現する場合の回路構成例を示す回
路図である。
【図6】図2のステップ700に示された解除条件の成
立を判定する処理を論理回路で実現する場合の回路構成
例を示す回路図である。
【図7】他のセンサ故障診断制御の例における手順を示
すフローチャートである。
【図8】図7に示されたセンサ故障診断制御を論理回路
で実現するための回路構成例を示す回路図である。
【符号の説明】 1…コントロールユニット 2…燃料噴射ポンプ 3…電磁アクチュエータ 4…燃料カットバルブ 5…回動センサ 6…車速センサ 7…エンジン回転センサ 8…開度センサ 9…アイドルスイッチ 10…ニュートラルスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01M 15/00 G01M 15/00 Z G05B 23/02 302 G05B 23/02 302R

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関への燃料噴射を行う燃料噴射ポ
    ンプのコントロールシャフトの回動量を回動センサによ
    って検出し、その検出値に基づいて燃料噴射量を制御す
    るよう構成されてなる燃料噴射装置における前記回動セ
    ンサの故障の有無を診断する燃料噴射装置におけるセン
    サ故障診断方法であって、 エンジン回転数が所定値以上であって、しかも、アクセ
    ルペダルが踏まれていない状態であって、かつ、ギアが
    ニュートラル状態の第1の場合、 エンジン回転数が所定値以上であって、しかも、エンジ
    ンがアイドリング状態であって、かつ、ギアがニュート
    ラル状態の第2の場合、 エンジン回転数の変化量が所定値以上であって、しか
    も、加速状態であって、さらに、アクセルペダルが踏ま
    れていない状態であって、かつ、ギアがニュートラル状
    態の第3の場合、 エンジン回転数の変化量が所定値以上であって、しか
    も、加速状態であって、さらに、エンジンがアイドリン
    グ状態であって、かつ、ギアがニュートラル状態の第4
    場合、 のいずれかの場合が生じた際に、前記回動センサの故障
    とみなすことを特徴とする燃料噴射装置におけるセンサ
    故障診断方法。
  2. 【請求項2】 内燃機関への燃料噴射を行う燃料噴射ポ
    ンプのコントロールシャフトの回動量を回動センサによ
    って検出し、その検出値に基づいて燃料噴射量を制御す
    るよう構成されてなる燃料噴射装置における前記回動セ
    ンサの故障の有無を診断する燃料噴射装置におけるセン
    サ故障診断方法であって、 エンジン回転数が所定値以上であって、しかも、加速状
    態となってから所定時間経過した状態であって、かつ、
    アクセルペダルが踏まれていない状態の第1の場合、 エンジン回転数が所定値以上であって、しかも、加速状
    態となってから所定時間経過した状態であって、かつ、
    アイドリング状態にある第2の場合、 エンジン回転数の変化量が所定値以上であって、しか
    も、加速状態となってから所定時間経過した状態であっ
    て、かつ、アクセルペダルが踏まれていない状態の第3
    の場合、 エンジン回転数の変化量が所定値以上であって、しか
    も、加速状態となってから所定時間経過した状態であっ
    て、かつ、アイドリング状態にある第4の場合、 のいずれかの場合が生じた際に、前記回動センサの故障
    とみなすことを特徴とする燃料噴射装置におけるセンサ
    故障診断方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載された回動センサの故障と
    みなされる4つの場合に加えて、 エンジン回転数が所定値以上であって、しかも、加速状
    態となってから所定時間経過した状態であって、かつ、
    アクセルペダルが踏まれていない状態の第5の場合、 エンジン回転数が所定値以上であって、しかも、加速状
    態となってから所定時間経過した状態であって、かつ、
    アイドリング状態にある第6の場合、 エンジン回転数の変化量が所定値以上であって、しか
    も、加速状態となってから所定時間経過した状態であっ
    て、かつ、アクセルペダルが踏まれていない状態の第7
    の場合、 エンジン回転数の変化量が所定値以上であって、しか
    も、加速状態となってから所定時間経過した状態であっ
    て、かつ、アイドリング状態にある第8の場合、 のいずれかの場合が生じた際に、回動センサの故障とみ
    なすことを特徴とする燃料噴射装置におけるセンサ故障
    診断方法。
  4. 【請求項4】 回動センサの故障とみなされた場合、燃
    料噴射量を強制的に零とすることを特徴とする請求項
    1、2又は3記載の燃料噴射装置におけるセンサ故障診
    断方法。
  5. 【請求項5】 内燃機関への燃料噴射を行う燃料噴射ポ
    ンプのコントロールシャフトの回動量を回動センサによ
    って検出し、その検出値に基づいて燃料噴射量を制御す
    るよう構成されてなる燃料噴射装置における前記回動セ
    ンサの故障の有無をコンピュータによって診断するため
    の燃料噴射装置におけるセンサ故障診断プログラムを記
    録した媒体であって、 当該プログラムは、 エンジン回転数が所定値以上であって、しかも、アクセ
    ルペダルが踏まれていない状態であって、かつ、ギアが
    ニュートラル状態の第1の場合、 エンジン回転数が所定値以上であって、しかも、エンジ
    ンがアイドリング状態であって、かつ、ギアがニュート
    ラル状態の第2の場合、 エンジン回転数の変化量が所定値以上であって、しか
    も、加速状態であって、さらに、アクセルペダルが踏ま
    れていない状態であって、かつ、ギアがニュートラル状
    態の第3の場合、 エンジン回転数の変化量が所定値以上であって、しか
    も、加速状態であって、さらに、エンジンがアイドリン
    グ状態であって、かつ、ギアがニュートラル状態の第4
    場合、 のいずれかの場合が生じたか否かを判定し、前記4つの
    場合のいずれかが生じたと判定した場合に、前記回動セ
    ンサの故障とみなすことを特徴とする燃料噴射装置にお
    けるセンサ故障診断プログラムを記録した媒体。
  6. 【請求項6】 内燃機関への燃料噴射を行う燃料噴射ポ
    ンプのコントロールシャフトの回動量を回動センサによ
    って検出し、その検出値に基づいて燃料噴射量を制御す
    るよう構成されてなる燃料噴射装置における前記回動セ
    ンサの故障の有無をコンピュータによって診断するため
    の燃料噴射装置におけるセンサ故障診断プログラムを記
    録した媒体であって、 当該プログラムは、 エンジン回転数が所定値以上であって、しかも、加速状
    態となってから所定時間経過した状態であって、かつ、
    アクセルペダルが踏まれていない状態の第1の場合、 エンジン回転数が所定値以上であって、しかも、加速状
    態となってから所定時間経過した状態であって、かつ、
    アイドリング状態にある第2の場合、 エンジン回転数の変化量が所定値以上であって、しか
    も、加速状態となってから所定時間経過した状態であっ
    て、かつ、アクセルペダルが踏まれていない状態の第3
    の場合である。エンジン回転数の変化量が所定値以上で
    あって、しかも、加速状態となってから所定時間経過し
    た状態であって、かつ、アイドリング状態にある第4の
    場合、 のいずれかの場合が生じたか否かを判定し、前記4つの
    場合のいずれかが生じたと判定した場合に、前記回動セ
    ンサの故障とみなすことを特徴とする燃料噴射装置にお
    けるセンサ故障診断プログラムを記録した媒体。
  7. 【請求項7】 内燃機関への燃料噴射を行う燃料噴射ポ
    ンプのコントロールシャフトの回動量を回動センサによ
    って検出し、その検出値に基づいて燃料噴射量を制御す
    るよう構成されてなる燃料噴射装置における前記回動セ
    ンサの故障の有無を診断する燃料噴射装置におけるセン
    サ故障診断装置であって、 エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、 アクセルの踏み込みを検出する開度検出手段と、 アイドリングの状態を検出するアイドリング検出手段
    と、 ギアのニュートラル状態を検出するニュートラル検出手
    段と、 前記エンジン回転数検出手段、前記開度検出手段、前記
    アイドリング検出手段及び前記ニュートラル検出手段の
    出力信号に基づいて、 エンジン回転数が所定値以上であって、しかも、アクセ
    ルペダルが踏まれていない状態であって、かつ、ギアが
    ニュートラル状態の第1の場合、 エンジン回転数が所定値以上であって、しかも、エンジ
    ンがアイドリング状態であって、かつ、ギアがニュート
    ラル状態の第2の場合、 エンジン回転数の変化量が所定値以上であって、しか
    も、加速状態であって、さらに、アクセルペダルが踏ま
    れていない状態であって、かつ、ギアがニュートラル状
    態の第3の場合、 エンジン回転数の変化量が所定値以上であって、しか
    も、加速状態であって、さらに、エンジンがアイドリン
    グ状態であって、かつ、ギアがニュートラル状態の第4
    場合、 のいずれかの場合が生じたか否かを判定し、前記4つの
    場合のいずれかが生じたと判定された場合に回動センサ
    の故障とみなす故障診断手段と、 を具備してなることを特徴とする燃料噴射装置における
    センサ故障診断装置。
  8. 【請求項8】 内燃機関への燃料噴射を行う燃料噴射ポ
    ンプのコントロールシャフトの回動量を回動センサによ
    って検出し、その検出値に基づいて燃料噴射量を制御す
    るよう構成されてなる燃料噴射装置における前記回動セ
    ンサの故障の有無を診断する燃料噴射装置におけるセン
    サ故障診断装置であって、エンジン回転数を検出するエ
    ンジン回転数検出手段と、 アクセルの踏み込みを検出する開度検出手段と、 アイドリングの状態を検出するアイドリング検出手段
    と、 前記エンジン回転数検出手段、前記開度検出手段及び前
    記アイドリング検出手段の出力信号に基づいて、 エンジン回転数が所定値以上であって、しかも、加速状
    態となってから所定時間経過した状態であって、かつ、
    アクセルペダルが踏まれていない状態の第1の場合、 エンジン回転数が所定値以上であって、しかも、加速状
    態となってから所定時間経過した状態であって、かつ、
    アイドリング状態にある第2の場合、 エンジン回転数の変化量が所定値以上であって、しか
    も、加速状態となってから所定時間経過した状態であっ
    て、かつ、アクセルペダルが踏まれていない状態の第3
    の場合、 エンジン回転数の変化量が所定値以上であって、しか
    も、加速状態となってから所定時間経過した状態であっ
    て、かつ、アイドリング状態にある第4の場合、 のいずれかの場合が生じたか否かを判定し、前記4つの
    場合のいずれかが生じたと判定された場合に回動センサ
    の故障とみなす故障診断手段と、 を具備してなることを特徴とする燃料噴射装置における
    センサ故障診断装置。
  9. 【請求項9】 故障診断手段は、 さらに、エンジン回転数が所定値以上であって、しか
    も、加速状態となってから所定時間経過した状態であっ
    て、かつ、アクセルペダルが踏まれていない状態の第5
    の場合、 エンジン回転数が所定値以上であって、しかも、加速状
    態となってから所定時間経過した状態であって、かつ、
    アイドリング状態にある第6の場合、 エンジン回転数の変化量が所定値以上であって、しか
    も、加速状態となってから所定時間経過した状態であっ
    て、かつ、アクセルペダルが踏まれていない状態の第7
    の場合、 エンジン回転数の変化量が所定値以上であって、しか
    も、加速状態となってから所定時間経過した状態であっ
    て、かつ、アイドリング状態にある第8の場合、 のいずれかの場合が生じたか否かを判定し、8つの場合
    のいずれかが生じたと判定された場合に回動センサの故
    障とみなすことを特徴とする請求項7記載の燃料噴射装
    置におけるセンサ故障診断装置。
  10. 【請求項10】 故障診断手段によって、回動センサの
    故障とみなされた場合、燃料噴射量を強制的に零とする
    吹き上げ防止手段を設けたことを特徴とする請求項7、
    8又は9記載の燃料噴射装置におけるセンサ故障診断装
    置。
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