JPH10167811A - 低温焼成セラミック組成物、およびそれを用いた配線基板の製造方法 - Google Patents
低温焼成セラミック組成物、およびそれを用いた配線基板の製造方法Info
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- JPH10167811A JPH10167811A JP8320489A JP32048996A JPH10167811A JP H10167811 A JPH10167811 A JP H10167811A JP 8320489 A JP8320489 A JP 8320489A JP 32048996 A JP32048996 A JP 32048996A JP H10167811 A JPH10167811 A JP H10167811A
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- H05K1/0306—Inorganic insulating substrates, e.g. ceramic, glass
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
らにはガラス量が少ない場合においてもCuあるいはA
g等の低抵抗導体配線層との同時焼成が可能で、且つ高
強度の焼結体を作製できる低温焼成セラミック組成物と
配線基板の製造方法を提供する。 【解決手段】屈伏点が400〜770℃、BET比表面
積が1〜3m2 /gのガラス粉末20〜80体積%と、
BET比表面積が1〜10m2 /gのフィラー粉末80
〜20体積%とからなる、800〜1050℃の温度で
焼成可能な低温焼成セラミック組成物を用いて、これを
シート状に成形し、該シート状成形体の表面にメタライ
ズペーストを塗布した後、該成形体を800〜1050
℃の温度で同時焼成して配線基板を製造する。
Description
基板として有用な低温焼成セラミック組成物と、それを
用いたCu等の低抵抗金属からなるメタライズ配線層と
同時焼成可能な配線基板の製造方法に関する。
は内部にメタライズ配線層が配設された構造からなり、
多層配線基板や半導体素子、特にLSI(大規模集積回
路素子)等を搭載したパッケージに応用されている。
般にアルミナ、ムライト、窒化アルミニウム等のセラミ
ックスの電気絶縁基板の表面あるいは内部にタングステ
ンモリブデン等の高融点金属からなる複数個のメタライ
ズ配線層が形成され、配線層を多層化する際には、絶縁
基板のセラミック成形体とその表面に塗布されたメタラ
イズペーストとを1500℃以上の温度で同時に焼成す
ることにより得られている。
と比較して導体抵抗の小さいCuやAg等を導体配線層
とし、同時焼成が可能な絶縁基板用の材料として、ガラ
スとセラミックフィラーとからなる混合物を成形し、こ
れを850〜1200℃で焼成する、いわゆるガラスセ
ラミック焼結体が用いられつつある。この焼結体におい
て、用いられるガラスとしては、SiO2 −Al2 O3
−CaO系、SiO2−Al2 O3 −B2 O3 系などの
ガラスで、非晶質ガラスあるいは焼結過程で結晶相を析
出できる結晶化ガラスが用いられ、また、フィラー成分
としては、Al2 O3 、SiO2 、クリストバライト、
フォルステライト、ペタライトなどが用いられている。
ら低温焼成磁器組成物を作製するにあたっては、例え
ば、1000℃以下の温度で緻密化させるために、ガラ
スを50体積%以上配合させるが、かかるガラスは、ア
ルミナやムライトに比較して非常に高価であるため、低
温焼成磁器組成物自体が高価になる傾向にあった。
用されているアルミナやムライトは200MPa以上の
強度を有するのに対して、ガラスセラミックスは強度が
100〜200MPa程度と低く、取り扱い時や基板へ
の実装時に割れ等が発生するなど信頼性に欠けるもので
あり、強度の向上が求められている。
比表面積は焼結性を高めるために4m2 /g以上の微粉
末が用いられているが、ガラス粉末は微粉化するほど高
価であり、この点からも製品コストを高価なものにして
いた。
を高めるために、5m2 /g以上の微粉末が用いられて
いるが、ガラス粉末として3m2 /g以下の粒子の大き
い粉末を用いる場合には、フィラー粉末としてはさらに
10m2 /g以上の超微粉末を用いないと緻密化するこ
とが困難であった。
微粉末は、粉砕処理によって作製することができるもの
の、長時間の粉砕が必要となり、粉末調製にあたり製造
コストを高めてしまうという問題があった。また、上記
の超微粉末を作製する方法としては、粉砕したフィラー
粉末を水中に入れ、攪拌後に最後に沈殿した水和物とし
て採取する方法も採用されているが、この場合、超微粉
末中の水分含有量が高くなるために、シート状に成形す
るのに必要なスラリーの調製が非常に困難となってい
た。
大きくなると、スラリーの調製に際し、溶剤やバインダ
ーを多量に添加する必要があり、その結果、10ミル以
上の厚いシートを作製することができない等の問題もあ
った。
粉末の粒径が大きく、さらにはガラス量が少ない場合に
おいても、CuあるいはAg等の低抵抗導体配線層との
同時焼成が可能で、且つ高強度の焼結体を作製すること
のできる低温焼成セラミック組成物と、それを用いた高
配線基板の製造方法を提供することを目的とするもので
ある。
点に対して鋭意検討を重ねた結果、配合するガラス粉末
として、従来よりも屈伏点の低いガラスを用い、これを
フィラー成分と混合して用いると、焼結性が改善され、
しかもガラス粉末やフィラー粉末の平均粒径が大きくて
も、あるいはガラスが少なくてもCuやAgとともに同
時焼成が可能であることと同時に、焼結体の強度も高く
できることを見いだし、本発明に至った。
℃、BET比表面積が1〜3m2 /gのガラス粉末20
〜80体積%と、BET比表面積が1〜10m2 /gの
フィラー粉末80〜20体積%とからなり、しかも80
0〜1050℃の温度で焼成可能な低温焼成セラミック
組成物を提供するにある。また、かかる組成物を用い
て、シート状に成形し、このシート状成形体の表面にメ
タライズペーストを塗布した後、800〜1050℃の
温度で同時焼成して配線基板を製造することを特徴とす
るものである。
る組成物であって、ガラス粉末として、屈伏点が400
〜770℃、BET比表面積が1〜3m2 /gの粗粉末
からなるガラス粉末を用いることにより、低温での焼結
性を高めることができる。しかし、このガラス単独では
焼成温度が低すぎてCuやAgの焼成温度に合わせるこ
とができないが、フィラー粉末を最低20体積%以上配
合することにより、焼成温度をCuやAgの焼成温度に
合わせることができ、これらのメタライズとの同時焼成
を実現することができる。
結果、ガラス量が50体積%以下、さらには、20体積
%であっても800〜1050℃の低温で緻密化するこ
とができる。そのため、組成物自体のコストを低減でき
る結果、焼結体の製造コストも低減することができる。
フィラー粉末を用いることができるために、溶剤や成形
用有機バインダーの添加量を少なくできるため、スラリ
ー化が容易であり、10ミル以上の厚みのシート状成形
体も容易に作製することができる。
おいて、CuあるいはAg等の低抵抗導体配線層と同時
焼成が可能であり、配線の多層化とともに、製品として
信頼性の高い配線基板を安価に製造することができる。
物は、ガラス粉末とフィラー粉末とを基本的な成分とす
るものであり、ガラス粉末が、屈伏点400〜770
℃、かつBET比表面積が1〜3m2 /g、フィラー粉
末が、BET比表面積が1〜10m2 /gであることが
重要である。
は、ガラス粉末として比表面積の小さい粉末を用いた場
合の低温焼結性を高めるとともに、ガラスおよびフィラ
ーからなる混合物を成形するにあたり、添加される有機
樹脂等の成形用バインダーを効率的に除去するために必
要であり、屈伏点が400℃より低いとガラスの軟化流
動が低い温度で開始されるために、例えば、Ag、Cu
等の焼結開始温度がおよそ600〜800℃のメタライ
ズとの同時焼成ができず、また、成形体の緻密化が低温
で開始するためにバインダーは分解揮散できなくなり、
バインダー成分が残留し特性に影響を及ぼす結果になる
ためである。一方、屈伏点が770℃より高いと、ガラ
スを少なくとも50体積%配合しないと焼結しにくくな
るため、高価な結晶性ガラスを大量に必要とするために
焼結体のコストを高めることになる。好適には屈伏点は
400〜650℃である。
囲に限定したのは、BET比表面積が1m2 /gより小
さいと、焼結性が低下するためであり、3m2 /gより
大きいとガラスのコストが上昇し屈伏点の低いガラスを
用いる効果が小さくなるためであり、またシート成形性
も低下するためである。ガラス粉末のBET比表面積は
望ましくは1〜2m2 /gが良い。
範囲に限定したのは、BET比表面積が1m2 /gより
小さいと、焼結体の強度が低下するためであり、10m
2 /gより大きいと、混合粉末をシート状に成形する際
に、粉体の凝集が著しくスラリーの分散が不充分とな
り、シートの歩留まりが低下するためである。BET比
表面積は特に、1〜8m2 /g、さらに望ましくは1〜
5m2 /gが良い。
混合する場合、ガラス粉末20〜80体積%、フィラー
粉末80〜20体積%の割合で混合する。フィラー粉末
を必要とするのは、本発明において用いられるガラス
が、フィラー無添加では収縮開始温度が700℃以下と
なり、800℃以上に昇温した場合、ガラスの一部が溶
融してしまうために導体配線層を同時に形成することが
難しいためである。しかし、ガラス粉末を20〜80体
積%、フィラー粉末を80〜20体積%の割合で混合す
ることにより、焼成温度において結晶相の析出とフィラ
ー成分を液相焼結させるための液相を形成させることが
できる。また、成形体全体の収縮開始温度を上昇させる
ことができるため、このフィラーの含有量の調整により
用いるメタライズの種類により導体配線層との同時焼成
条件のマッチングを図ることができる。
い、言い換えればフィラー成分が80体積%より多いと
前記ガラスを用いても十分な液相が生成されないため高
温で焼成する必要があり、その場合、配線導体の同時焼
成において導体が溶融してしまう。また、ガラスが80
体積%より多い、言い換えるとフィラー成分が20体積
%より少ないと焼結体の特性がガラスの特性に大きく依
存してしまい、材料特性の制御が困難になるとともに、
収縮開始温度が低くなるために配線導体と同時焼成でき
ないといった問題が生じ、また原料のコストも高くなっ
てしまう。
高価なガラスの含有量を減少させることが好ましく、特
にガラス粉末20〜50体積%、フィラー粉末50〜8
0体積%、さらにガラス粉末20〜40体積%、フィラ
ー粉末60〜80体積%であるのが望ましい。
分は、ガラスの屈伏点に応じ、その量を適宜調整するこ
とが望ましい。即ち、ガラスの屈伏点が400〜650
℃と低い場合、低温での焼結性が高まるため、フィラー
の含有量は50〜80体積%と比較的多く配合できる。
これに対して、結晶性ガラスの屈伏点が650〜770
℃と高い場合、焼結性が低下するためフィラーの含有量
は20〜50体積%と比較的少なく配合することが望ま
しい。
ガラス粉末と、フィラー粉末とを上述した比率で混合し
た後、その混合物に適当な有機樹脂バインダーを添加し
た後、所望の成形手段、例えば、金型プレス、冷間静水
圧プレス、押出し成形、ドクターブレード法、圧延法等
により任意の形状に成形後、焼成する。
したバインダー成分を除去する。バインダー除去は、7
00℃前後の大気雰囲気中で行われる。この時、成形体
の収縮開始温度は600〜850℃程度であることが望
ましく、かかる収縮開始温度がこれより低いとバインダ
ーの除去が困難となるため、成形体中の結晶化ガラスの
特性、特に屈伏点を前述したように制御することが必要
となる。
気中で行われ、これにより相対密度90%以上まで緻密
化させる。この時の焼成温度が800℃より低いと導体
配線層が十分緻密化することができず、1050℃を超
えると導体配線層が溶融してしまう。
ック組成物中には、フィラー成分による結晶相、フィラ
ーとガラスとの反応により生成した結晶相、あるいはガ
ラスとして結晶化ガラスを用いた場合にはガラスから析
出した結晶が存在し、これらの結晶相の粒界にはガラス
相が存在する場合もある。
ラミック組成物に適当な有機樹脂バインダー、可塑剤、
溶剤を添加混合してスラリーを作製するとともに該スラ
リーを公知の方法に基づき、ドクターブレード法、プレ
ス成型法、圧延法、カレンダーロール法などの手法によ
りシート状の成形体(グリーンシート)を作製する。該
シート状成形体の表面に導体配線層を形成するために適
当な金属粉末に有機樹脂バインダー、可塑剤、溶剤を添
加混合して得たメタライズペーストをスクリーン印刷
法、オフセット印刷法等により塗布する。本発明におい
て用いられる導体配線層としては、絶縁基体が800〜
1050℃で焼結可能であることから、Cu,Ag,N
i,Pd,Auのうちの1種以上により構成することが
できる。これらの中でもCuが最も望ましい。
トが塗布されたシート状成形体は、所望によりスルーホ
ールが形成されメタライズペーストが充填されたり、多
層化のために複数のシート状成形体を積層し圧着した
後、焼成する。
ーの除去を行うが、配線導体としてCuを用いる場合に
は、水蒸気を含有する100〜800℃の窒素雰囲気中
で行われる。その後の焼成は、800〜1050℃の窒
素雰囲気中で行われ、これにより相対密度90%以上ま
で緻密化される。この時の焼成温度が800℃より低い
と導体配線層が十分緻密化することができず、1050
℃を超えると導体配線層が溶融してしまう。なお、配線
導体としてCuを用いる場合には、850〜1050℃
のN2、Ar等の非酸化性雰囲気中で行うのが望まし
く、Agを用いる場合には800〜900℃のN2 、A
r等の非酸化性雰囲気中あるいは大気中等の酸化性雰囲
気中で行うのがよい。
Ag等のメタライズと同時焼成を行う場合、配合するガ
ラスの屈伏点は400〜650℃、フィラーの含有量は
50〜80体積%であることが望ましい。
10%B2 O3−7%ZnO(屈伏点880℃) 74%SiO2 −14%Li2 O−4%Al2 O3 −
2%P2 O5−2%K2 O−2%ZnO−2%Na2 O
(屈伏点480℃) 75%PbO−9%B2 O3 −12%ZnO−2%S
iO2−2%BaO(屈伏点465℃) 38%ZnO−15%Al2 O3 −44%SiO2−
3%B2 O3 (屈伏点465℃) 15%BaO−25%ZnO−45%P2 O5 −10
%Al2 O3−5%SiO2 (屈伏点500℃) の組成からなり、BET比表面積が1.5m2 /gの5
種のガラスを準備した。このガラスに対して以下に示す
ようにBET比表面積が2〜3m2 /gのフォルステラ
イト(2MgO・SiO2 、熱膨張係数10ppm/
℃)、石英(SiO2 、熱膨張係数15ppm/℃)、
クリストバライト(SiO2 、熱膨張係数20ppm/
℃)、エンスタタイト(MgO・SiO2 、熱膨張係数
9ppm/℃)をフィラーとして用いて表1に示す組成
になるように秤量した。この組成物に溶媒としてトルエ
ンとイソプロピルアルコール、バインダーとしてアクリ
ル樹脂、可塑剤としてDBP(ジブチルフタレート)を
用いてドクターブレード法により厚み500μmのグリ
ーンシートを作製した。このグリーンシートの表面にC
uペーストを塗布した後、水蒸気を含有する100〜7
00℃の窒素雰囲気中でバインダーの除去を行い、表1
に示す温度の窒素中で焼成し焼結体を作製した。なお、
バインダー除去後の炭素の残留を炭素分析により確認
し、炭素量300ppm以下を無とした。
対してJISR1601に基づき4点曲げ強度、焼結後
のCuメタライズ層の状態を観察しCuとの同時焼結性
を評価した。
℃より高いガラスを用いた試料No.1〜7ではガラス
量が70〜80体積%の範囲ではある程度の良好な特性
を示したが、ガラス量を60体積%以下にした試料No.
1〜4では、焼成温度が高く1100℃でも緻密化でき
ずCu導体との同時焼成ができなくなった。
以下のガラスを用いた試料No.8〜19では、
ガラス量20〜80体積%、フィラー量80〜20体積
%で800〜1050℃で緻密化することができたが、
ガラス量が80体積%を超える試料No.13では収縮開
始温度が低くなりすぎてバインダーの除去処理後に炭素
が残留し、20体積%より少ない試料No.8では緻密化
できなかった。また、Cuとの同時焼成は、焼成温度8
00〜1050℃で可能であった。この結果から、本発
明によれば、ガラス量を低減した組成系でも十分に緻密
化とCuとの同時焼成が可能であった。
試料No.9〜12及び14〜19は、屈伏点が880℃
のガラスを用いた系に比較して強度が高く、いずれも2
00MPa以上の強度を示した。
比表面積が1〜4m2/gの粉末と、フィラーとして種
々のBET比表面積のフォルステライト、石英、クリス
トバライト、エンスタタイト、トリジマイト粉末の種々
の粉末を用いて、各ガラスにおいて表1で最も良好な特
性を示したガラスとフィラーの比、つまりガラスを用
いた系ではガラス量40体積%、フィラー量60体積
%、また、ガラスについてもガラス量40体積
%、フィラー量60体積%に調合し、実施例1と同様に
して焼結体を作製し、強度、Cu導体との同時焼結性、
バインダー除去処理後の残留炭素の有無、シート成形性
を調べ、その結果を表2に示した。なお、表2中のフィ
ラーの比表面積において、2種のフィラーを含むもの
は、いずれもそれらを合わせたフィラー全体の比表面積
である。
が3.0m2 /gを越える微粉末を用いた試料No.2
3、32、36、あるいはフィラー粉末の比表面積が1
0.0m2 /gを越える28、33、38では、いずれ
もシート成形性ができなかった。また、フィラーの比表
面積が1.0m2 /gよりも小さい試料No.24では、
焼結性が悪く、その結果、焼結体の強度が低下した。
表面積が1〜3m2 /g、フィラーのBET比表面積が
1〜10μmのその他の試料は、いずれもグリーンシー
トの成形性及び焼結体の特性が良好でかつバインダー除
去不良の問題のない強度200MPa以上の焼結体が得
られた。
スを用いれば安価なBET比表面積の小さいつまり平均
粒径の大きいガラスを用いても、グリーンシートの成形
性に優れ、かつ高価なBET比表面積の大きいガラスを
用いた場合と同等の特性が安定して得られることが明ら
かとなった。
2 /gのガラス40体積%と、フィラーとしてBET比
表面積が4.0m2 /gのフォルステライトを24体積
%、BET比表面積が2.0m2 /gの石英を36体積
%添加混合し、これを実施例1と同様にして焼結体を作
製し、強度、Cu導体との同時焼結性、バインダー除去
処理後の残留炭素の有無を調べ、その結果を表3に示し
た。なお、試料No.41〜46で用いた屈伏点が300
〜700℃のガラスはリチウム珪酸系ガラス、また試料
No.47〜48で用いた屈伏点が780〜860℃のガ
ラスはホウ珪酸系ガラスである。
が400℃より低い試料No.41では、収縮開始温度が
520℃と低いためにバインダー除去不良が生じ、しか
も焼成温度が700℃と低いために、Cu導体との同時
焼成ができなかった。また、屈伏点が770℃を超える
試料No.47、48では、ガラスの配合量が40体積%
と少ない場合には、焼成温度を1100℃以上まで高め
ないと焼結することができず、そのためCuの同時焼成
ができなかった。
℃の範囲の試料No.42〜46は、いずれもバインダー
の除去を完全に行うことができ緻密な焼結体が得られ
た。また、Cuとの同時焼結性については、屈伏点40
0〜770℃で可能であった。さらに、焼結体強度はい
ずれも200MPa以上の高い強度を示した。
低屈伏点のガラスを用いることにより、焼結性を高める
ことができる結果、BET比表面積の小さな低コストの
ガラスであってもその配合量を低減して使用することが
できるために、原料コストを下げ、グリーンシートの成
形性が良好で、バインダーの効率的な除去を行うことが
でき、かつ高強度の焼結体を作製することができる。し
かも、Cuなどの低抵抗導体層との同時焼成が可能な高
信頼性で安価な配線基板を提供できる。
Claims (2)
- 【請求項1】屈伏点が400〜770℃、BET比表面
積が1〜3m2 /gのガラス粉末20〜80体積%と、
BET比表面積が1〜10m2 /gのフィラー粉末80
〜20体積%とからなる、800〜1050℃の温度で
焼成可能な低温焼成セラミック組成物。 - 【請求項2】屈伏点が400〜770℃、BET比表面
積が1〜3m2 /gのガラス粉末20〜80体積%と、
BET比表面積が1〜10m2 /gのフィラー粉末80
〜20体積%とからなる組成物をシート状に成形し、該
シート状成形体の表面にメタライズペーストを塗布した
後、該成形体を800〜1050℃の温度で同時焼成す
ることを特徴とする配線基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32048996A JP3515867B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 低温焼成セラミック組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32048996A JP3515867B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 低温焼成セラミック組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10167811A true JPH10167811A (ja) | 1998-06-23 |
JP3515867B2 JP3515867B2 (ja) | 2004-04-05 |
Family
ID=18122023
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32048996A Expired - Fee Related JP3515867B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 低温焼成セラミック組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3515867B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115947598A (zh) * | 2022-10-21 | 2023-04-11 | 西安交通大学 | 一种可与贱金属内电极共烧的反铁电材料及其制备方法 |
-
1996
- 1996-11-29 JP JP32048996A patent/JP3515867B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN115947598A (zh) * | 2022-10-21 | 2023-04-11 | 西安交通大学 | 一种可与贱金属内电极共烧的反铁电材料及其制备方法 |
CN115947598B (zh) * | 2022-10-21 | 2024-03-22 | 西安交通大学 | 一种可与贱金属内电极共烧的反铁电材料及其制备方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3515867B2 (ja) | 2004-04-05 |
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