JPH10167297A - 中栓、キャップ並びに中栓とキャップの組合せ体 - Google Patents

中栓、キャップ並びに中栓とキャップの組合せ体

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JPH10167297A
JPH10167297A JP8346518A JP34651896A JPH10167297A JP H10167297 A JPH10167297 A JP H10167297A JP 8346518 A JP8346518 A JP 8346518A JP 34651896 A JP34651896 A JP 34651896A JP H10167297 A JPH10167297 A JP H10167297A
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cap
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静生 浅井
Masaru Kawabata
優 川端
Shichiro Adachi
七郎 安達
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 突条の密閉圧力に対する強度の向上及び及び
キャップの破損防止により、シール作用を向上して、液
漏れを確実に防止する。 【解決手段】 この中栓12は、中栓本体16の外周面
16Aに開口部2の内周面2Aに押し付けられる環状隆
起部22と、鍔部18の下面18Aに開口部2の上端面
2Bに面接触する断面台形状の突条20を有する。キャ
ップ14は、内部に開口部2のねじ溝3に面接触する断
面台形状のねじ山28を有する胴部24と、この胴部2
4に連続して一体的に形成される天板部26とから成っ
ている。キャップ14は、天板部26の中栓側内面26
Aから中栓12側に延びるようにして形成され中栓本体
16の内周面16Bに係合して中栓本体16を開口部2
の内周面2Aに押し付ける環状の中栓押え部30を有す
ると共に、胴部24と天板部26との連続する部分の内
面25に丸みを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、薬液用容
器その他の液体を収納する瓶等の容器に用いられる中
栓、キャップ及びこれらの組合せ体の改良に関するもの
であり、特に、液漏れの防止と容器からの中栓の離脱を
防止する構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液体、特に、粘度や糖度の高い薬液等を
収容する瓶等の容器については、被収容物である薬液等
を容器から取り出す際に余剰の液体が垂れて容器の開口
部の外周面や容器本体の外周面等に付着すること(以
下、『液垂れ』と称する。)や、また、閉栓中に容器の
開口部から液体が漏れたり、液体の取り出し中に中栓と
容器の開口部との間から液体が漏れること(以下、『液
漏れ』と称する。)により、容器の開口部とキャップと
の間の螺合部等に薬液等の液体が付着して凝固し、キャ
ップを円滑に開閉することが困難となったり、容器を衛
生的に管理することができなくなることがあった。
【0003】このような問題点に鑑み、従来から、これ
らの液垂れや液漏れを防止するための種々の手段が提案
されている。その一つとして、図13に示すように、中
栓12の鍔部18の外周面18Bを容器1の開口部2の
上端面2Bから間隔をあけるように不連続に配置して、
この不連続部分で薬液を液切れさせて液垂れを防止する
と共に、この鍔部18の下面18Aに形成された突条2
0をキャップ14と容器1の開口部2の上端面2Bとの
間に介在させて液体を密閉(シール)して、液漏れを防
止する中栓12、キャップ14が開示されている(実開
平7−43148号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来技術
の中栓12及びキャップ14の実際の実施状況において
は、年間約70万個〜80万個生産される中で、20個
〜30個程度、返品されていたのが実状であった。この
返品の理由の多くは、液漏れが生じたことにあった。
【0005】この従来技術における液漏れの原因として
は、第1に、中栓12、キャップ14自体のシール作用
が、必ずしも充分ではなかったことが挙げられる。具体
的には、まず、従来の中栓12の鍔部18に形成された
突条20は、図13に示すように、断面が略逆三角形状
であったため、キャップ14の締め付けによる圧力が加
わった場合、略逆三角形状の断面の頂点(開口部2の上
端面2Bと接触する部分)に圧力が集中するので、締め
付けの圧力に対する突条20の強度が充分ではなく、こ
のため、キャップ14を締め付けた時に、例えば、図1
4に示すように、開口部2の上端面2Bに押し付けられ
た突条20が潰れる等して変形して、シール作用を充分
に維持することができなかったことにあると考えられ
る。また、従来のキャップ14においても、この突条2
0の変形を考慮すると、開口部2におけるキャップ14
の中栓12を締め付ける力(開口部2を密閉するための
圧力)を、必ずしも充分に高く設定することができず、
このことが確実なシール作用を得る上で、マイナスの要
素となっていた。
【0006】加えて、従来の中栓12では、中栓本体1
6の外周面16Aは、開口部2の内周面2Aに対してシ
ール作用を有せず、液体のシールは、この鍔部18の突
条20でのみ行っていた。このため、従来の中栓12で
は、浸透性の高いシロップ等の薬液が、中栓本体16の
外周面16Aと開口部2の内周面2Aとの間に入り込
み、鍔部18の突条20部分にまで達することがあっ
た。このことが、また、上記のように、シール作用を有
する突条20が変形してシール作用が低減した場合に、
液漏れが生じる可能性を非常に高いものとしていた。
【0007】また、液漏れの第2の原因として、従来の
キャップ14の強度が必ずしも充分ではなかったことが
挙げられる。具体的には、運搬中に、キャップ14、特
に胴部24と天板部26との間の境界に亀裂が生じてキ
ャップ14が破損し、開口部2を密閉する圧力が低下し
て、中栓12、キャップ14のシール作用が低減すると
共に、その亀裂部分から液体が外部に漏れることによ
り、液漏れが生じていたと考えられる。
【0008】このように、この従来技術の中栓12及び
キャップ14は、液垂れの防止には一定の効果を発揮し
たものの、液漏れの防止には必ずしも充分ではなかった
のが実状であった。しかし、特に、薬液を収納する瓶等
の容器1にあっては、薬液を慎重に取扱う必要があるこ
とから、管理、安定保存の面から液漏れを確実に防止す
ることが望まれ、また、液漏れが生じると、医薬品の運
搬にも支障をきたすおそれがある。
【0009】また、特に中栓12は、容器1からの薬液
等の取り出し時に容器1の開口部2に残留して液垂れや
液漏れ等の防止作用を発揮するものであるが、従来の中
栓12は、開口部2に充分に密着して取付けられていな
かったため、キャップ14の開栓時に、キャップ14の
内側に移着してキャップ14と共に容器1の開口部2か
ら離脱し、その液垂れ等を防止する効果を適切に発揮す
ることができないことがあった。また、その結果、キャ
ップ14の開栓時に液垂れ等を防止するためには、作業
者が、キャップ14の内側から、移着した中栓12を取
り外して、容器1の開口部2に再度嵌合しなければなら
ず、薬液等の取り出し作業に手間がかかる上に、衛生面
での問題も生じていた。
【0010】本発明の課題は、上記の問題点を解決する
ため、液体のシール作用を高めると共にキャップの破損
率を低下させて、液漏れを確実に防止することができる
中栓とキャップの組合せ体、また、これらの組合せ体と
して使用することができる中栓、キャップ、更に、中栓
の容器の開口部からの離脱を防止して液垂れや液漏れを
適切に防止することができる中栓とキャップの組合せ体
及び中栓を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するための第1の手段として、容器の開口部に取付
けられる中栓と、この容器の開口部に螺合されると共に
中栓に上方から係合するキャップとの組合せ体であっ
て、この中栓は、容器の開口部の内周面に沿って嵌着さ
れる円筒状の中栓本体と、この中栓本体の上端から連続
して周方向に延びるように形成され開口部の上端面に係
合する鍔部とから成り、キャップは、内部にねじ山を有
する胴部と、この胴部に連続して一体的に形成される天
板部とから成っている中栓とキャップの組合せ体におい
て、中栓の鍔部は、その下面に容器の開口部の上端面に
面接触すべき面接触部を含む突条を有し、キャップは、
天板部の中栓側内面から中栓側に延びるようにして形成
され中栓本体の内周面に係合して中栓本体を容器の開口
部の内周面に押し付けるべき中栓押え部を有することを
特徴とする中栓とキャップの組合せ体を提供するもので
ある。なお、鍔部の下面の突条を断面台形状又は断面矩
形状等のほぼ平坦な面を有する適宜な断面形状に形成し
て、この突条の断面台形の頂面又は断面矩形の一つの面
等を突条の面接触部とすることができる。
【0012】このように、開口部の上端面に係合する突
条が面接触部を有すると、キャップにより下方に押し付
けられた突条が広い面積で容器の開口部の上端面に面接
触するため、キャップの締め付けにより突条に負荷され
た圧力が分散されて、突条の圧力に対する強度が向上
し、突条は、開口部の上端面に押し付けられても確実に
この上端面に密着し、シール作用が低減することがない
と共に、開口部の上端面に傷が着くことを防止すること
ができ、また、キャップに中栓押え部を形成すると、こ
の中栓押え部が、中栓の位置ずれと変形を抑制して、円
筒状の中栓本体を開口部の内周面に確実に押し付けるた
め、中栓に中栓本体の外周面と開口部の内周面との間を
シールする作用を付与することができ、また、この中栓
押え部自体が中栓とキャップとの間をシールする作用を
も発揮するため、特に、キャップを容器の開口部に螺合
した閉栓時における液漏れを確実に防止することができ
る。また、このように、突条の強度が向上したことによ
り、キャップの締め付け力を、確実なシール作用を得る
上で、充分な大きさに設定することができる。
【0013】本発明は、上記の課題を解決するための第
2の手段として、上記の第1の解決手段において、中栓
の円筒状の中栓本体は、その外周面に開口部の内周面に
密着する環状隆起部を有することを特徴とする中栓とキ
ャップの組合せ体を提供するものである。
【0014】このように、中栓本体にもシール作用を発
揮する環状隆起部を形成すると、中栓は、この中栓本体
の環状隆起部と鍔部の突条の面接触部の2か所で液体を
シールするため、シール作用を一層高めることができ、
キャップの中栓押え部により環状隆起部が開口部の内周
面に押し付けられるキャップの閉栓時においては勿論の
こと、キャップの開栓時においても、中栓と開口部との
間から薬液等が漏れることがなく、液漏れを一層確実に
防止することができる。
【0015】また、この環状隆起部は、容器の開口部に
対して充分なシール効果を発揮することができる程、開
口部の内周面に強固に密着して取付けられているため、
キャップを開栓しても、中栓がキャップの内側に移着し
て開口部から離脱することがなく、開口部に確実に残留
して、その液垂れや液漏れ防止作用を適切に発揮するこ
とができる。したがって、また、薬液等の被収容物の容
器からの取り出し作業が面倒となることもなく、特に医
薬品として薬液に使用する際に、衛生面で、その効果を
発揮することができる。
【0016】また、本発明は、上記の課題を解決するた
めの第3の手段として、上記第1又は第2のいずれかの
解決手段において、キャップの胴部のねじ山は、容器の
開口部のねじ溝に面接触する面接触部を有することを特
徴とする中栓とキャップの組合せ体を提供するものであ
る。なお、胴部のねじ山を断面台形状に形成して、この
ねじ山の断面台形の側面を、面接触部とすることができ
る。
【0017】このように、上記の構成において更にキャ
ップの胴部のねじ山が面接触部を有すると、このねじ山
が容器の開口部のねじ溝に面接触して螺合するため、キ
ャップの締め付けによる圧力によりねじ山に加わる応力
(ねじ山に加わる単位面積当りの圧力)が低減して、ね
じ山の開口部のねじ溝に対する強度が高まり、高い締め
付け力でキャップを締め付けてもねじ山が破損すること
がなく、また、その結果、キャップ全体の開口部に対す
る締め付け力を高く設定することができ、これにより、
キャップが中栓及び開口部に強固に締め付けられて、キ
ャップ、中栓、開口部間の密着度の向上によりシール作
用が一層高まると共に、中栓と開口部との間から薬液等
が漏れた場合にもこの螺合部がシールの役割を果たし、
特に運搬中等に容器本体の外周面に薬液等が漏れ出すの
を防止することができる。
【0018】更に、本発明は、上記の課題を解決するた
めの第4の手段として、上記第1乃至第3のいずれかの
解決手段において、キャップの胴部と天板部との連続す
る部分の内面に丸みを有することを特徴とする中栓とキ
ャップの組合せ体を提供するものである。
【0019】このように、上記の構成において、更に胴
部と天板部との連続する部分の内面を丸みを有する形状
とすると、胴部と天板部との間に亀裂が生じにくくなる
ため、キャップが、運搬中の振動等により中栓その他の
外部物体と接触しても、キャップが割れることがなく、
キャップの破損により液漏れが生じるのを防止すること
ができる。
【0020】また、本発明は、上記の課題を解決するた
めの第5の手段として、容器の開口部の内周面に沿って
嵌着される円筒状の中栓本体と、この中栓本体の上端か
ら連続して周方向に延びるように形成され開口部の上端
面に係合する鍔部とから成る中栓において、中栓本体
は、その外周面に開口部の内周面に密着する環状隆起部
を有し、鍔部は、その下面に容器の開口部の上端面に面
接触すべき、例えば、突条の断面台形の頂面又は突条の
断面矩形の一つの面等の面接触部を含む突条を有するこ
とを特徴とする中栓を提供するものである。
【0021】この第5の解決手段は、上記の第1乃至第
4の解決手段である中栓とキャップの組合せ体に使用す
ることができる中栓を提供するものであり、中栓本体の
環状隆起部と鍔部の突条の面接触部の2か所で液体をシ
ールするため、シール作用が向上し、開栓時、閉栓時の
いずれにおいても、液漏れを防止することができる。
【0022】更に、本発明は、上記の課題を解決するた
めの第6の手段として、内部にねじ山を有する胴部と、
この胴部に連続して一体的に形成される天板部とから成
り、中栓が取付けられる容器の開口部にねじ山により螺
合されるキャップにおいて、天板部の中栓側内面には、
この中栓側内面から中栓側に延びるようにして形成され
キャップを容器の開口部に螺合した時に中栓の円筒状の
中栓本体の内周面に係合して中栓本体を容器の開口部の
内周面に押し付ける中栓押え部が形成され、胴部のねじ
山は容器の開口部のねじ溝に面接触する、例えば、ねじ
山の断面台形の側面等の面接触部を有することを特徴と
するキャップを提供するものである。
【0023】この第6の解決手段は、上記第1乃至第4
の解決手段である中栓とキャップの組合せ体に使用する
ことができるキャップを提供するものであり、中栓押え
部が中栓本体を開口部の内周面に確実に押し付けて密着
させると共に、ねじ山の面接触部が容器の開口部のねじ
溝に面接触してキャップを中栓及び開口部に強固に締め
付けることができるため、シール作用の向上により液漏
れを防止することができる。
【0024】また、この第6の解決手段において、胴部
と天板部との連続する部分の内面に丸みを有することを
特徴とするキャップとすると、キャップの破損による液
漏れを充分に防止することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して詳細に述べると、図1は本発明に係る中栓12とキ
ャップ14の組合せ体10を示し、中栓12は、図1及
び図4に示すように、容器1の開口部2に取付けられ、
キャップ14は、図1及び図6に示すように、この容器
1の開口部2に螺合されると共に中栓12に上方から係
合する。
【0026】中栓12は、図1及び図2に示すように、
円筒状の中栓本体16と、この中栓本体16の上端から
外方に連続して周方向に延びるようにしてリング状に形
成された鍔部18とから成り、図1及び図4に示すよう
に、この中栓本体16を容器1の開口部2の内周面2A
に沿って嵌着すると共に、鍔部18を開口部2の上端面
2Bに係合させることにより、容器1の開口部2に取付
けられる。なお、この中栓12は、ポリエチレン等の合
成樹脂から形成することができる。
【0027】この中栓12の鍔部18は、特に、図2
(B)に示すように、その下面18Aに鍔部18の外周
面18Bと同心円の環状に形成された突条20を有し、
この突条20は、図1、図2及び図4に示すように、そ
の下面に面接触部20Aを有する。図示の実施の形態で
は、突条20は断面台形状に形成され、面接触部20A
は、この突条20の断面台形の頂面から成っている。こ
のため、図4(C)に示すように、キャップ14が開口
部2に螺合されると(閉栓時)、突条20が下方に押し
付けられ、突条20の頂面20Aが広い面積で容器1の
開口部2の上端面2Bに面接触するため、キャップ14
の締め付けにより突条20に負荷された圧力(締め付け
力Q:図1及び図4参照)が分散されて、突条20の圧
力に対する強度が向上し、突条20は、開口部2の上端
面2Bに押し付けられても、確実にこの上端面2Bに密
着し、シール作用が低減することがないと共に、開口部
2の上端面2Bに傷が着くことを防止することができ
る。なお、このように、突条20の強度を向上すること
により、キャップ14の締め付け力Qを、確実なシール
作用を得る上で、充分な大きさに設定することができる
点でも有益である。
【0028】この突条20の面接触部20A(即ち、図
示の実施の形態では、突条20の断面台形の頂面)は、
特に図2及び図4(A)(B)に示すように、若干傾い
たテーパ面に形成されている。これにより、面接触部2
0Aは、キャップ14によって鍔部18の突条20が下
方に押し付けられる閉栓時において開口部2の上端面2
Bに確実に面接触することができる。即ち、面接触部2
0Aをテーパ面とするのは、この面接触部20Aにより
分散すべき圧力は、特に、図4(A)に示すキャップ1
4の螺合時(閉栓時)に負荷されるため、この鍔部18
が変形する閉栓時において面接触部20Aを開口部2の
上端面2Bに確実に面接触させるためである。したがっ
て、図示の実施の形態の中栓12では、図4(A)乃至
(C)に示すように、キャップ14を締め付けていくこ
とにより、突条20の面接触部20Aが徐々に下方に押
し付けられて、次第に広い面積で開口部2の上端面2B
に密着していく。なお、この面接触部20Aのテーパの
鍔部18の上面18Cに対する傾きの角度θ(図4
(A)参照)は、約6°〜8°程度にすることが好まし
く、図示の実施の形態では、7°に設定している。
【0029】なお、この面接触部20Aは、必ずしも、
図示した突条20の断面台形状の頂面には限定されず、
例えば、突条20を断面矩形状に形成して、この突条2
0の断面矩形の一つの面から構成する等、突条20をほ
ぼ平坦な面を有する他の適宜な断面形状に形成すること
により設けてもよい。
【0030】また、この鍔部18の突条20により、図
1に示すように、開口部2の上端面2Bと、鍔部18の
外周面18Bとが間隔をおいて不連続となるため、図5
に示すように、液体を容器1から取り出す際に、鍔部1
8に流れ出した液体が、液滴4となって鍔部18の先端
(外周面18Bの縁)で液切れされ、開口部2に垂れ出
すのを防止することができ、従来と同様の液垂れ防止効
果を発揮することができる。なお、中栓12は、液体の
取り出し時において、液体を鍔部18に流出し易くする
ため、図1及び図2(A)に示すように、円筒状の中栓
本体16と鍔部18との連続する部分が、上方に近付く
につれて、中栓本体16の内径が次第に連続的に大きく
なるように略ラッパ状に形成された、緩やかな円弧状に
成形されていることが好ましい。
【0031】また、このリング状の鍔部18の外周面1
8Bは、後述するキャップ14の天板部26の中栓側内
面26Aの内径とほぼ同じか若干小さめの外径に設定
し、鍔部18が、図1に示すようにキャップ14の天板
部26に確実に当接することができると共に、開口部2
の上端面2Bを覆うことができる大きさに形成する。ま
た、断面台形状の突条20も、開口部2の上端面2Bに
合わせて位置を設定する。
【0032】一方、中栓12の円筒状の中栓本体16
も、図1、図2及び図4に示すように、その外周面16
Aに開口部2の内周面2Aに密着する環状隆起部22を
有している。このため、中栓12は、この環状隆起部2
2により、開口部2の内周面2A部分に対しても、充分
なシール作用を有することができ、中栓本体16の外周
面16Aと開口部2の内周面2Aとの間に薬液等の液体
が入り込むことがない。加えて、この環状隆起部22を
有する中栓本体16は、後述するように、キャップ14
が容器1の開口部2に螺合された時(閉栓時)に、後述
するキャップ14の中栓押え部30により容器1の開口
部2の内周面2Aに確実に押し付けられるため、シール
作用が一層向上する。
【0033】このように、本発明に用いられる中栓12
は、この中栓本体16の環状隆起部22と、鍔部18の
断面台形状の突条20の面接触部20Aの2か所で液体
をシールするため、1か所でシールしていた従来技術の
中栓に比し、シール作用を著しく高めることができ、液
漏れを確実に防止することができる。
【0034】また、この中栓12は、その環状隆起部2
2が容器1の開口部2に対して充分なシール効果を発揮
することができる程、開口部2の内周面2Aに強固に密
着して取付けられているため、キャップ14を開栓して
も、キャップ14の内側に移着して開口部2から離脱す
ることがなく、開口部2に確実に残留して、その液垂れ
や液漏れ防止作用を適切に発揮することができる。した
がって、また、キャップ14の内側から、移着した中栓
12を取り出して開口部2に再度嵌合等する必要もな
く、薬液等の被収容物の容器1からの取り出し作業が面
倒となることがなく、特に医薬品として薬液に使用する
際に、衛生面で、その効果を発揮することができる。
【0035】なお、中栓本体16、特に、少なくとも、
環状隆起部22は、開口部2の内周面2Aとの間を確実
にシールすることができるよう、容器1の開口部2の内
径よりも若干大きめの外径に設定して形成し、この環状
隆起部22を有する中栓本体16を開口部2に固嵌めに
より密着して取付ける。これにより、中栓12の開口部
2からの離脱防止も同時に達成することができる。
【0036】また、断面台形状の突条20は、図4
(A)に示すキャップ14が取り外された開栓時の状態
においても、開口部2の上端面2Bに対して充分なシー
ル作用を有することは勿論である。また、円筒状の中栓
本体16も、上記のように、環状隆起部22を有し、ま
た、開口部2の内周面2Aに密着して取付けられている
ため、中栓本体16の環状隆起部22と開口部2の内周
面2Aとの密着の圧力は高く、キャップ14が取り外さ
れ中栓押え部30の押圧力が作用しない開栓時において
も、開口部2の内周面2Aに対して充分なシール作用を
有する。したがって、本発明に係る中栓12は、2か所
でシールしていることと相乗して、キャップ14による
圧力が作用しないキャップ14の開栓時においても、充
分なシール作用を発揮することができ、中栓12と開口
部2との間から薬液等が漏れることがなく、液漏れを防
止することができる。
【0037】キャップ14は、図1、図3及び図7に示
すように、内部にねじ山28を有する胴部24と、この
胴部24に連続して一体的に形成される天板部26とか
ら成っている。したがって、キャップ14は、図1及び
図3に示すように、内部に、中栓12を収納すると共に
容器1の開口部2を覆うことができる空間を有する略冠
状の形状を有する。なお、このキャップ14は、ポリプ
ロピレン等の樹脂から形成することができる。また、図
3及び図6において、符号27はキャップ14の外周に
形成されたローレットを示す。
【0038】このキャップ14は、図1及び図6に示す
ように、胴部24のねじ山28を、容器1の開口部2の
外周面2Cに設けられたねじ溝3に螺合することによ
り、開口部2を覆うように開口部2に取付けられると共
に、その天板部26の中栓側内面26Aが中栓12の鍔
部18に上方から係合する。キャップ14は、この螺合
により、容器1の開口部2、中栓12に締め付けられ
て、中栓12にシールのための圧力(締め付け力Q)を
負荷する。
【0039】これにより、中栓12の鍔部18の断面台
形状の突条20が、特に図4(B)(C)に示すよう
に、開口部2の上端面2Bに押し付けられると共に、図
1及び図4(C)に示すように、キャップ14の天板部
26が中栓12の鍔部18の上面18Cに押し付けら
れ、開口部2、中栓12、キャップ14が密着し、開口
部2と中栓12との間、中栓12とキャップ14との間
がシールされる。
【0040】この場合、本発明においては、キャップ1
4の胴部24のねじ山28は、図1及び図6、図7に示
すように、容器1の開口部2のねじ溝3に面接触する面
接触部28Aを有し、図示の実施の形態では、この面接
触部28Aは、断面台形状に形成されたねじ山28の側
面から成っている。このため、断面が半円状であって、
容器1の開口部2のねじ溝3の面に線接触するにすぎな
い従来の一般的なねじ山に比べ、キャップ14の締め付
けによる圧力によりねじ山28に加わる剪断応力(ねじ
山28に加わる単位面積当りの圧力)が低減して、ねじ
山28の開口部2のねじ溝2に対する強度が高まり、高
い締め付け力Qでキャップ14を締め付けてもねじ山2
8が破損することがない。
【0041】したがって、キャップ14全体の開口部2
に対する締め付け力Qを高く設定することができ、これ
により、キャップ14が中栓12及び開口部2に強固に
締め付けられて、キャップ14、中栓12、開口部2間
の密着度の向上によりシール作用が一層高まると共に、
万一、中栓12と開口部2との間から薬液等が漏れたと
しても、この面接触している螺合部(キャップ14のね
じ山28と、開口部2のねじ溝3との螺合部分)がシー
ルの役割を果たし、特に運搬中等に容器本体1A(図5
参照)の外周面1aに薬液等が漏れ出すのを防止するこ
とができる。
【0042】また、キャップ14は、図1、図3及び図
7に示すように、天板部26の中栓側内面26Aから中
栓16側に延びるようにして形成された中栓押え部30
を有する。この中栓押え部30は、特に図3(B)に示
すように、天板部26の内面26Aから環状に突出する
ようにして形成され、円筒状の中栓本体16の内周面1
6Bの内径と比し、ほぼ同じか、若干大きい外径を有す
るように形成される。また、中栓押え部30は、図1に
示すように、円筒状の中栓本体16の内周面16Bの少
なくとも上方部分にまで延びるようにして形成されてい
る。
【0043】したがって、この中栓押え部30は、キャ
ップ14が容器1の開口部2に螺合された時(閉栓時)
に、図1に示すように、その外周面30Aが、中栓本体
16の内周面16Bに係合して、中栓12の位置ずれと
変形を抑制して、中栓本体16を容器1の開口部2の内
周面2Aに確実に押し付ける。これにより、キャップ1
4の締め付け時において、中栓12に中栓本体16の外
周面16Aと開口部2の内周面2Aとの間をシールする
作用を付与することができ、特に、キャップ14を容器
1の開口部2に螺合した閉栓時における液漏れを確実に
防止することができる。
【0044】また、このキャップ14の中栓押え部30
は、図1に示すように、中栓本体16の内周面16Bに
密着して配置されるため、この中栓押え部30自体が、
中栓12とキャップ14との間、より具体的には、中栓
押え部30の外周面30Aと、中栓本体16の内周面1
6Bとの間をシールする作用をも有するため、中栓本体
16の内周面16A側からの液漏れを防止することがで
きる。
【0045】この中栓押え部30は、キャップ14の成
形時に、キャップ14と同じポリプロピレン等の樹脂か
らキャップ14と一体的に成形することができる。ま
た、中栓押え部30の厚みt30(図7参照)は、中栓押
え部30が容易に変形したり、また、折れる等して破損
しないよう、ある程度の強度を有するように設定するこ
とが望ましい。具体的には、図示の実施の形態のように
キャップ14の外径を30.8mmに設定した場合にお
いては、中栓押え部30の厚みt30(図7参照)は、先
端部において0.5mm〜0.9mm程度にすることが
好ましく、図示の実施の形態では、0.7mmに設定し
た。
【0046】この中栓押え部30の外周面30Aは、図
7から判るように、上方に行くにつれて厚みt30(図7
参照)が次第に厚くなるよう、テーパ状に形成されてい
る。このように天板部26への付け根部分の厚みを厚く
すると、中栓押え部30のうち最も大きな荷重が加わり
破損し易い付け根部分の強度を向上することができるた
め、中栓押え部30の破損を防止することができ、好ま
しい。また、図7に示すように、この中栓押え部30と
天板部26との連続する部分を、符号26Bで示すよう
に、丸く隅取りすると、中栓押え部30の破損を防止す
る上で好適である。なお、図示の実施の形態では、中栓
押え部30の内周面は垂直で、外周面のみをテーパ状に
形成しているが、必ずしもこれに限定されず、中栓12
の変形等を抑制する上で支障がなければ、必要な他の設
計にすることができる。
【0047】なお、この中栓押え部30は、図示の実施
の形態では、図3(B)に示すように、連続する環状に
形成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、
中栓本体16を開口部2の内周面2Aに押し付け、シー
ル作用の低減を防止することができれば、中栓本体16
の内周面16Bに係合するように間欠的に形成してもよ
い。
【0048】キャップ14の天板部26、特に、中栓押
え部30より外周側の天板部26の部分26C(図1及
び図7参照)は、図1に示すように、閉栓時に中栓12
の鍔部18の上面18Cに係合して、中栓12とキャッ
プ14との間をシールする機能を有する。この場合、天
板部26のうち、中栓本体16と鍔部18との連続する
部分に対応する部分には、図1及び図7に示すように、
中栓本体16と鍔部18との連続する部分の円弧の形状
に沿った丸みを有する係合面26Dが形成され、中栓1
2とキャップ14との密着度が高まるように配慮されて
いる。
【0049】また、このキャップ14の天板部26の肉
厚t26(図7参照)は、従来のキャップ14より厚くし
て強度を高めることが望ましい。具体的には、本発明の
前提となった図13に示す従来技術のキャップ14で
は、この天板部26の肉厚t(図13参照)は、1.4
mmであったのに対し、本発明では、1.8mm〜2.
2mm程度にすることが好ましく、図示の実施の形態で
は、2.0mmに設定している。これにより、キャップ
14の割れ等の破損を原因とする液漏れを防止すること
ができる。
【0050】本発明のキャップ14は、特に図8に示す
ように、胴部24と天板部26との連続する部分の内面
25が丸みを有する形状に形成されている。この丸みに
より、胴部24と天板部26との間に亀裂が生じにくく
なるため、キャップ14が、運搬中の振動等により中栓
12その他の外部物体と接触しても、キャップ14が割
れることがない。このため、キャップ14の破損部分か
らの液漏れ、また、破損による密閉圧力の低下による液
漏れが生じるのを防止することができる。特に、図13
に示す従来のキャップ14において液漏れが生じる原因
の多くが、このキャップ14の破損であったことを考え
ると、非常に有益である。
【0051】なお、中栓12には、図示の実施の形態に
示すように、断面台形状の突条20と環状隆起部22の
両方を形成した方が好ましいのは勿論であるが、組合せ
体10において、キャップ14に中栓押え部30を形成
すれば、必ずしも環状隆起部22は形成しなくてもよ
い。この場合でも、キャップ14の中栓押え部30によ
り、中栓本体16にもある程度のシール作用が付与さ
れ、また、中栓押え部30自体がキャップ14と中栓本
体16との間をシールする作用を有するため、従来の組
合せ体10に比べれば、シール作用を向上させることが
できる。なお、この場合でも、キャップ14の中栓押え
部30が作用しない開栓時において、断面台形状の突条
20により充分なシール作用を維持することはできる
が、更に、環状隆起部22を有しない円筒状の中栓本体
16を、ほぼ全周で、容器1の開口部2の内周面2Aに
固嵌めすると、液漏れを充分に防止することができて、
好ましい。
【0052】また、キャップ14も、応力の分散を図る
ため、図8に示すように、キャップ14の胴部24と天
板部26との連続する部分の内面25を丸みをもって形
成する方が好ましいのは勿論であるが、中栓押え部30
を設けて液漏れを防止すると共に、天板部26の肉厚t
26(図7参照)を、上記のように、ある程度強度を考慮
して厚く設定した場合等には、キャップ14の破損、液
漏れを充分に防止することができるため、この丸みは必
ずしも形成しなくてもよい。
【0053】同様に、キャップ14は、図1、図3、図
6及び図7に示すように、その胴部24のねじ山28を
断面台形状に形成した方が好ましいが、中栓押え部30
によって容器1の開口部2と中栓12との間のシール作
用は充分に維持することができるため、必ずしも、断面
台形状ではなく、従来と同様の半円状等に形成してもよ
い。
【0054】更に、これまでに述べた実施の形態の中栓
12、キャップ14は、いずれも、本発明に係る組合せ
体10としてではなく、他の組合せ体に各々単独で使用
することもできる。すなわち、例えば、図13に示す従
来のキャップ14と本発明の中栓12とを組合せてもよ
いし、また、図13に示す従来の中栓12に本発明のキ
ャップ14を組合せてもよい。この場合でも、中栓1
2、キャップ14の各々の持つ液漏れ防止のための作用
により、図13に示す従来技術の組合せ体10に比べる
と、シール作用の向上により液漏れ防止効果を高めるこ
とはできる。
【0055】次に、本発明の組合せ体10の容器1の開
口部2への組み付け方法について説明すると、組合せ体
10の開口部2への取付け(容器1への組合せ体10の
最初の組み付け)は、まず、中栓12のみを単独で開口
部2に取付けた後、キャップ14を開口部2に螺合させ
ることにより行うことができる。また、中栓12をキャ
ップ14内に組み付けた組合せ体10の状態で、このキ
ャップ14を開口部2に螺合させると同時に中栓12を
開口部2に固嵌め、係合させることにより、開口部12
に取付けてもよい。
【0056】また、本発明の組合せ体10の使用方法に
ついて説明すると、キャップ14を開口部2に螺合する
ことにより、閉栓して液体を容器1内に密閉する。この
閉栓状態では、中栓12とキャップ14が協働して充分
な液漏れ防止効果を発揮する。一方、キャップ14を開
口部2から取り外すことにより、開栓状態として、容器
1内に収容された液体の取り出しを可能とする。この場
合、上記のいずれの組み付け方法により組み付けられた
場合でも、開栓時にはキャップ14のみが容器1の開口
部2から外れ、中栓12は開口部2に残留して、液垂れ
防止作用を発揮することは勿論、液漏れ防止作用をも発
揮することができる。
【0057】
【実施例及び比較例】更に、本発明の実施例について、
いくつかの比較例と対比しながら、本発明の効果と共に
説明する。
【0058】本発明者等は、本発明の完成に至るまで
に、いくつかの試作品を作製した。図9乃至図11は中
栓12の試作品を、図12はキャップ14の試作品を示
す。以下、図9に示す中栓12と図12に示すキャップ
14との組合せ体10を比較例1として、同様に図10
の中栓12と図12のキャップ14との組合せ体10を
比較例2として、更に、図11の中栓12と図12のキ
ャップ14との組合せ体10を比較例3として、説明す
る。なお、図13に示す従来技術の組合せ体10を比較
例4と、また、図1に示す本発明の中栓12とキャップ
14の組合せ体10を実施例とする。
【0059】具体的には、比較例1とした図9に示す中
栓12は、鍔部18の下面18Aに断面略逆三角形状の
突条20を形成すると共に、上面18Cにも、突条2
0′を形成した。また、比較例2とした図10に示す中
栓12は、上方の突条20′の周方向の厚みを、図9に
示す比較例1の中栓12に比して厚くし、図10に示す
ように、下方の突条20とほぼ同様の幅に設定した。更
に、比較例3とした図11に示す中栓12は、下方の突
条20の断面形状を、台形に設定し、その他は図10に
示す比較例2の中栓12と同様に形成した。
【0060】これらの図9乃至図11に示す比較例1〜
比較例3の中栓12は、図13に示す従来の中栓12
(比較例4)と比べると、鍔部18の上面18Cにも突
条20′を形成した点で異なる。すなわち、これらの比
較例1〜比較例3では、本発明のように、中栓12の鍔
部18の下面18Aと中栓本体16の外周面16Aの2
か所ではなく、中栓12のうち鍔部18部分の上下の2
か所でシールするものである。なお、この鍔部18の上
面18Cに突条20′を設ける点については、先に図1
3において従来技術として挙げた実開平7−43148
号公報でも開示されている。
【0061】また、図12に示すキャップ14は、中栓
押え部30は有するが、胴部24のねじ山28は、一般
的な半円状の断面を有し、また、胴部24と天板部26
との連続する部分の内面は、丸くではなく、ほぼ直角に
連続するように形成した。なお、キャップ14の天板部
26の肉厚t26(図12参照)は、1.80mmとし
た。
【0062】《実験1及び実験2》以上の比較例1〜比
較例3及び従来技術である比較例4、更に図1に示す本
発明の実施例の組合せ体10について、下記の加速安定
試験を行った。具体的には、500ml容の試薬瓶(容
器1)に500mlの室温の薬液(シロップ剤)を充填
し、この試薬瓶の開口部に、上記の比較例1〜比較例4
及び本発明の実施例の組合せ体10を、中栓12をキャ
ップ14内に予め組み付けた状態で、15kg・cm
と20kg・cmの2種類のトルクで、締め付けて閉
栓した。なお、各比較例や実施例につき、それぞれ、6
本の試薬瓶の開口部に締め付け、合計30本の試験品を
設定した。
【0063】次いで、上記の比較例1〜比較例4及び本
発明の実施例の組合せ体10により閉栓された試薬瓶
(試験品)を、40℃に設定された恒温器内に横置きに
して4週間静置した後、これらの試薬瓶を室温にて1日
静置した。なお、この処理は、各組合せ体10の性能を
短期間で判断すべく、通常の長期供用条件と同一効果を
奏するような近似的条件を設定して行ったものであり、
約6か月分の室温中における静置に相当するように設定
されたものである。
【0064】この場合において、まず、実験1として、
組合せ体10の締め付け直後と、上記4週間と1日静置
した後における各試験品の液漏れ状態を検査し、各比較
例や実験例毎に、液漏れが生じた試験品の本数を数え
た。その結果を下記の表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】この表1に示す実験1の結果について分析
すると、比較例1と比較例2は、ほぼ同様の結果である
が、これらを比較例3の結果と対比すると、比較例3の
方が若干ではあるが良好な結果がとなっている。このこ
とから、まず、中栓12の鍔部18の下面18Aの突条
20は、断面略逆三角形状に形成するより、断面台形状
に形成した方が、ある程度充分に液漏れ防止効果を高め
ることができることが判る。これは、比較例3の中栓1
2の突条20は、試薬瓶の開口部の上端面との接触面積
が広く、密閉圧力が高いからであると考えられる。
【0067】次に、比較例1と比較例2の結果を、比較
例4と対比すると、全体的に比較例4の方が良好な結果
となっており、鍔部18の上面18Cには、突条20′
を形成しない方が、液漏れには有効であることが判る。
これは、鍔部18の上面18Cにも突条20′を形成す
ると、キャップ14の締め付け時等において、この突条
20′が潰れる等して変形したり損傷し、却って液漏れ
の原因となるおそれがあるためであると思われる。同時
に、このことから、中栓12においてシール作用を有す
る部分を2か所形成するにしても、鍔部18の上下では
なく、他の位置に形成する必要があることが判る。
【0068】また、キャップ14について分析すると、
比較例1乃至比較例3のキャップ14については中栓押
え部30は有するものの、この図9乃至図11に示す中
栓12との組合せでは、中栓本体16にシール作用を有
する環状隆起部22がなく、また、ねじ山28が断面半
円状であったため、液漏れを完全に防止することはでき
なかったと考えられる。また、従来技術である比較例4
のキャップ14については、中栓押え部30がなく、ま
た、組合せの対象である中栓12も異なるため、キャッ
プ14自体の性能は直接対比することはできないが、比
較例1〜比較例3と異なり、キャップ14の天板部26
の中栓側内面26Aが中栓12の鍔部18の上面18C
と面接触していたため、この点で、結果的に、比較例1
乃至比較例3よりも若干良好な結果が得られたと思われ
る。ただ、やはり、液漏れをほぼ確実に防止することは
できなかった。
【0069】なお、比較例1乃至比較例4のいずれにつ
いての実験結果を見ても、キャップ14を、15kg
・cmのトルクで締め付けた場合よりも、20kg・
cmのトルクで締め付けた場合の方が、液漏れにつき、
良好な結果が得られていることから、キャップ14を高
いトルクで締め付けて締め付け力Q(図1参照)を高め
た方が、液漏れの防止には効果的であることも判る。た
だ、この場合、締め付け力Qを高くすると、その分、キ
ャップ14が破損し易いため、キャップ14には、充分
な強度を付与し、高い締め付け力Qにも充分に耐え得る
ようにすることが必要であることが判る。
【0070】そこで、次に、図1に示す本発明の実施例
についての実験結果に着目すると、6つの試験品中、液
漏れが生じたものは1つもなく、液漏れは全く生じなか
ったことが判る。これは、中栓12において、突条20
の形状を断面台形状とすると共に中栓本体16に環状隆
起部22を設けたため、中栓本体16でもシール作用が
発揮されること、また、キャップ14においても、中栓
押え部30によるシール作用の向上は勿論のこと、ねじ
山28を断面台形状としたことによる締め付け力の向
上、胴部24と天板部26との連続する部分の内面25
に形成された丸みによる亀裂の抑制及び天板部26の肉
厚t26(図7参照)の増加(前述したように2.0m
m)によるキャップ14の強度の向上が奏功した結果と
考えられる。以上により、この図1に示す本発明の組合
せ体10であれば、液漏れを確実に防止することができ
るといえる。
【0071】なお、図1に示す本発明の実施例の組合せ
体10においては、キャップ14の締め付け時にキャッ
プ14に加わる剪断応力によりキャップ14が割れるの
を防止するため、締め付け力Q(図1参照)=80kg
fに耐え得る強度を有するかを基準に、螺旋状のねじ山
28の平均半径を1.3cm、摩擦角ρをρ=8°、ね
じ山28の傾斜角αをα=2.7°に設定したところ、
これをT=20kgf・cmの締め付けトルクTで締め
付ると仮定した場合でも、T=Qrtan (α+ρ)とし
て換算すると、締め付け力Q=81.4kgfを達成す
ることができ、高い締め付け力Qにも充分に耐え得るよ
うに製造することができた。換言すると、本発明のキャ
ップ14は、本発明の実際の生産現場や使用現場におい
て、20kgf・cm程度の高い締め付けトルクTで締
め付けても、割れが生じたりして破損することがなく、
同時に、高い密閉圧力により液漏れを充分に防止するこ
とができるといえる。
【0072】次に、実験2として、同様に、組合せ体1
0の締め付け直後と、上記4週間と1日静置した後に、
キャップ14を開栓して、中栓12がキャップ14の内
側に移着して試薬瓶の開口部から離脱した試験品の本数
を、各比較例や実施例毎に数えた。その結果を下記の表
2に示す。
【0073】
【表2】
【0074】この表2に示す実験2の結果について分析
すると、比較例1〜比較例4については、何個かは中栓
12の離脱が生じたのに対し、本発明の実施例では、い
ずれの場合においても、中栓12の離脱は全く生じなか
った。このことから、本発明の実施例によれば、中栓1
2の離脱を確実に防止することができるのが判る。これ
は、中栓本体16の環状隆起部22により、中栓12が
試薬瓶の開口部に強固に密着して固定されているためと
考えられる。
【0075】《実験3及び実験4》また、本発明の実施
例の組合せ体10の性能について、温度変化による影響
を調べるため、下記の加速安定試験を行った。具体的に
は、500ml容の試薬瓶(容器1)に500mlの室
温の薬液(シロップ剤)を充填し、この試薬瓶の開口部
を薬液で濡らした後、本発明の実施例の中栓12を28
本の試薬瓶の開口部に取付け、次いで、本発明の実施例
のキャップ14を、20kg・cmのトルクで、28本
の試薬瓶の開口部に締め付けて閉栓した。その後、本発
明の実施例の組合せ体10により閉栓された28本の試
薬瓶(試験品)を、40℃に設定された恒温器内に横置
きにして4週間静置した後、20本は引き続き恒温器内
にて、また、残りの8本については、5℃の低温下に
て、それぞれ、7週間静置した。
【0076】この場合において、実験3として、上記4
週間と7週間(計11週間)静置した後における各試験
品の液漏れ状態を検査した。その結果を下記の表3に示
す。
【0077】
【表3】
【0078】この表3に示す実験3の結果から判るよう
に、いずれの場合にも、液漏れは全く生じなかった。こ
のことから、本発明の実施例の組合せ体10は、温度の
変化によってその性能が大きく左右されることはなく、
常温においては勿論のこと、5℃程度の通常の低温度使
用条件下においても、充分に液漏れを防止できることが
判る。
【0079】また、実験4として、上記4週間と7週間
静置した後に、キャップ14を開栓して、中栓12のキ
ャップ14への内側に移着状態を検査した。その結果を
下記の表4に示す。
【0080】
【表4】
【0081】この表4に示すように、中栓12の開口部
からの離脱も全く生じず、同様に、温度変化にかかわら
ず、中栓12の離脱防止作用も充分に発揮されることが
判る。
【0082】《実験5及び実験6》更に、中栓12とキ
ャップ14との組合せ体10は、通常、自動車等による
運搬中に、液漏れや破損等が生じることが多いため、本
発明の実施例の組合せ体10について、下記の加速安定
試験を行った。具体的には、500ml容の試薬瓶(容
器1)に500mlの室温の薬液(シロップ剤)を充填
し、この試薬瓶の開口部を薬液で濡らした後、本発明の
実施例の中栓12を10本の試薬瓶の開口部に取付け、
次いで、本発明の実施例のキャップ14を、20kg・
cmのトルクで、10本の試薬瓶の開口部に締め付けて
閉栓した。
【0083】その後、本発明の実施例の組合せ体10に
より閉栓された10本の試薬瓶(試験品)を、ダンボー
ル箱に横置きにして詰めて、これを、9日間自動車のト
ランク内に置いた後、更に、このダンボール箱を車載し
たまま、自動車を約1000kmにわたって走行させ
た。なお、この場合の、車内床部の温度は、約24℃〜
50℃であった。その後、試験品をダンボール箱から取
り出して、室温にて1日静置し、各試験品の液漏れ状態
を検査すると共に(実験5)、中栓12の離脱状態を検
査した(実験6)。これらの結果を下記の表5、表6に
それぞれ示す。
【0084】
【表5】
【0085】
【表6】
【0086】これらの表5及び表6から判るように、自
動車により運搬して、通常の運搬状態と同じく、振動等
を付与しても、本発明の実施例の組合せ体10は、液漏
れ、中栓12の離脱とも全く生じさせることはなかっ
た。このことから、本発明の組合せ体10は、運搬にも
充分耐え得る強度、また、充分な液漏れ防止効果、中栓
12の離脱防止効果を有していることが判る。
【0087】《実験7》また、本発明の実施例及び従来
技術である比較例4の組合せ体10について、その強度
を確認するため、下記の落下破損試験を行った。具体的
には、500ml容の試薬瓶(容器1)の開口部に、本
発明の実施例及び比較例4の組合せ体10を、中栓12
をキャップ14内に予め組み付けた状態で、20kg・
cmのトルクで、締め付けて閉栓した。なお、実施例と
比較例4のそれぞれにつき、10本の試薬瓶の開口部に
締め付け、合計20本の試験品を設定した。
【0088】その上で、コンクリート面に対して45°
の傾斜角をなすように、各試験品が貫通することができ
る大きさの内径を有する塩化ビニル製のパイプを設置
し、各試験品をキャップ14を下方に向けてパイプ内に
上方から挿入し、このパイプの内面に沿って自重落下に
より滑降させた。なお、試験品を滑降させる滑降距離L
は、L=60cm、L=80cm、L=90c
m、L=100cmの4つに設定した。この場合に、
各滑走距離Lにおける実施例及び比較例4の試薬瓶の破
損数を数えた(実験7)。その結果を次の表7に示す。
【0089】
【表7】
【0090】この表7から判るように、比較例4につい
ては、いずれの滑降距離Lにおいても試薬瓶が破損し、
特に、80cm以上の滑降距離Lでは全ての試薬瓶が破
損したのに対して、本発明の実施例については、90c
mまでの滑降距離Lでは試薬瓶は全く破損しなかった。
なお、100cmの滑降距離Lでは、本発明の実施例に
ついても、1本は破損が確認されたが、同じ滑降距離L
において比較例4では全ての試薬瓶が破損したことを考
えると、本発明の実施例では、試薬瓶の破損をほぼ確実
に防止することができたといえる。
【0091】これは、本発明の実施例のキャップ14
が、ねじ山28を断面台形状としたこと、また、胴部2
4と天板部26との連続する部分の内面25に丸みを形
成したこと、天板部26の肉厚t26(図7参照)を2.
0mmにまで増加したことから、衝撃により加わる力を
分散することにより、それ自体の強度が向上しているこ
ととと、中栓12の断面台形状の突条20がその面接触
部20Aにより試薬瓶の開口部の上端面に面接触して更
に応力を分散することが奏功して、衝撃を緩和した結果
と考えられる。以上より、本発明の組合せ体10、特に
キャップ14は、充分な強度も有していることが判る。
【0092】
【発明の効果】本発明の組合せ体によれば、上記のよう
に、開口部の上端面に係合する突条が面接触部を有する
ため、この中栓がキャップにより下方に押し付けらると
突条が広い面積で容器の開口部の上端面に接触するの
で、キャップの締め付けにより突条に負荷された圧力が
分散されて、突条の圧力に対する強度が向上し、突条
は、開口部の上端面に押し付けられても確実にこの上端
面に密着し、シール作用が低減することがないと共に、
開口部の上端面に傷が着くことを防止することができ、
また、キャップに中栓押え部を形成しているため、この
中栓押え部が、中栓の位置ずれと変形を抑制して、円筒
状の中栓本体を開口部の内周面に確実に押し付けるの
で、中栓に中栓本体の外周面と開口部の内周面との間を
シールする作用を付与することができ、また、この中栓
押え部自体が中栓とキャップとの間をシールする作用を
も有するので、特に、キャップを容器の開口部に螺合し
た閉栓時における液漏れを確実に防止することができる
実益がある。また、このように、突条の強度が向上した
ことにより、キャップの締め付け力を、確実なシール作
用を得る上で、充分な大きさに設定することができる。
【0093】また、本発明の組合せ体によれば、上記の
ように、中栓本体にもシール作用を発揮する環状隆起部
を形成しているため、中栓が、この中栓本体の環状隆起
部と鍔部の突条の面接触部の2か所で液体をシールする
ので、シール作用を一層高めることができ、キャップの
中栓押え部により環状隆起部が開口部の内周面に押し付
けられるキャップの閉栓時においては勿論のこと、キャ
ップの開栓時においても、中栓と開口部との間から薬液
等が漏れることがなく、液漏れを一層確実に防止するこ
とができる実益がある。
【0094】また、この環状隆起部は、容器の開口部に
対して充分なシール効果を発揮することができる程、開
口部の内周面に強固に密着して取付けられているため、
キャップを開栓しても、中栓がキャップの内側に移着し
て開口部から離脱することがなく、開口部に確実に残留
して、その液垂れや液漏れ防止作用を適切に発揮するこ
とができ、したがって、また、薬液等の被収容物の容器
からの取り出し作業が面倒となることもなく、特に、医
薬品として薬液に使用する際に、衛生面で、その効果を
発揮することができる実益がある。
【0095】更に、これらの場合に、上記のように、キ
ャップの胴部のねじ山に容器のねじ溝に面接触する面接
触部を設けているため、キャップの締め付けによる圧力
によりねじ山に加わる応力(ねじ山に加わる単位面積当
りの圧力)が低減して、ねじ山の開口部のねじ溝に対す
る強度が高まり、高い締め付け力でキャップを締め付け
てもねじ山が破損することがなく、また、その結果、キ
ャップ全体の開口部に対する締め付け力を高く設定する
ことができ、これにより、キャップが中栓及び開口部に
強固に締め付けられて、キャップ、中栓、開口部間の密
着度の向上によりシール作用が一層高まると共に、中栓
と開口部との間から薬液等が漏れたとしてもこの螺合部
がシールの役割を果たし、特に運搬中等に容器本体の外
周面に薬液等が漏れ出すのを防止することができる実益
がある。
【0096】加えて、これらの場合に、上記のように、
更にキャップの胴部と天板部との連続する部分の内面を
丸みを有する形状としているため、胴部と天板部との間
に亀裂が生じにくくなるので、キャップが、運搬中の振
動等により中栓その他の外部物体と接触しても、キャッ
プが割れることがなく、キャップの破損により液漏れが
生じるのを防止することができ、したがって、特に、運
搬中に生じた液漏れを理由とする返品等による交換の必
要がなくなるので、経済的にも有利である実益がある。
【0097】本発明の中栓によれば、上記のように、中
栓本体と環状隆起部と鍔部の突条の面接触部との2か所
で液体をシールするため、従来の中栓に比べて、シール
作用が向上し、したがって、この中栓を本発明に係る組
合せ体として使用する場合には勿論のこと、他のキャッ
プと組み合わせて使用しても、従来の中栓に比べ、開栓
時、閉栓時のいずれにおける液漏れ防止効果をも高める
ことができる実益がある。
【0098】本発明のキャップによれば、上記のよう
に、中栓押え部が中栓本体を開口部の内周面に確実に押
し付けて密着させると共に、ねじ山の面接触部が容器の
開口部のねじ溝に面接触してキャップを中栓及び開口部
に強固に締め付けることができるため、従来のキャップ
に比べて、シール作用を向上させることができ、したが
って、このキャップを本発明に係る組合せ体として使用
する場合には勿論のこと、他の中栓と組み合わせて使用
しても、従来のキャップに比べ、開栓時、閉栓時のいず
れにおける液漏れ防止効果をも高めることができる実益
がある。
【0099】また、本発明のキャップば、上記のよう
に、胴部と天板部との連続する部分の内面に丸みを有し
ているため、特に、運搬中におけるキャップの破損によ
る液漏れを充分に防止することができる実益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中栓とキャップの組合せ体の一部断面
図である。
【図2】本発明に係る中栓を示し、図2(A)はその一
部破断側面図、同図(B)はその底面図である。
【図3】本発明に係るキャップを示し、図3(A)はそ
の一部破断側面図、同図(B)はその底面図である。
【図4】本発明に係る中栓の一部拡大断面図であり、図
4(A)は開栓時における状態の断面図、同図(B)は
キャップを閉め始めた状態における断面図、同図(C)
は閉栓時における断面図である。
【図5】本発明に係る中栓が液垂れを防止する状態を示
す概略側面図である。
【図6】本発明に係るキャップの容器の開口部への取付
状態を示す一部破断側面図である。
【図7】本発明に係るキャップの一部拡大断面図であ
る。
【図8】本発明に係るキャップの胴部と天板部との連続
する部分の拡大断面図である。
【図9】比較例の中栓の一部破断側面図である。
【図10】他の比較例の中栓の一部破断側面図である。
【図11】更に他の比較例の中栓の一部破断側面図であ
る。
【図12】比較例のキャップの一部破断側面図である。
【図13】従来の中栓とキャップの組合せ体の一部断面
図である。
【図14】従来の中栓とキャップの組合せ体において、
中栓の突条が変形した状態を示す概略一部断面図であ
る。
【符号の説明】
1 容器 1A 容器本体 1a 容器本体の外周面 2 容器の開口部 2A 容器の開口部の内周面 2B 容器の開口部の上端面 2C 容器の開口部の外周面 3 容器の開口部のねじ溝 4 液滴 10 中栓とキャップの組合せ体 12 中栓 14 キャップ 16 中栓本体 16A 中栓本体の外周面 16B 中栓本体の内周面 18 鍔部 18A 鍔部の下面 18B 鍔部の外周面 18C 鍔部の上面 20、20′ 突条 20A 突条の面接触部 22 環状隆起部 24 胴部 25 胴部と天板部との連続する部分の内面 26 天板部 26A 天板部の中栓側内面 26B 中栓押え部と天板部との連続する部分 26C 中栓押え部より外周側の天板部の部分 26D 天板部の係合面 27 ローレット 28 ねじ山 28A ねじ山の面接触部 30 中栓押え部 30A 中栓押え部の外周面 t26 キャップの天板部の厚み t30 キャップの中栓押え部の厚み θ 突条の面接触部の鍔部の上面に対する傾斜角度 Q 締め付け力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安達 七郎 東京都中野区中央1丁目14番1号 石田プ レス工業株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器の開口部に取付けられる中栓と、前
    記容器の開口部に螺合されると共に前記中栓に上方から
    係合するキャップとの組合せ体であって、前記中栓は、
    前記容器の開口部の内周面に沿って嵌着される円筒状の
    中栓本体と、前記中栓本体の上端から連続して周方向に
    延びるように形成され前記開口部の上端面に係合する鍔
    部とから成り、前記キャップは、内部にねじ山を有する
    胴部と、前記胴部に連続して一体的に形成される天板部
    とから成っている中栓とキャップの組合せ体において、
    前記中栓の鍔部は、その下面に前記容器の開口部の上端
    面に面接触すべき面接触部を含む突条を有し、前記キャ
    ップは、前記天板部の中栓側内面から前記中栓側に延び
    るようにして形成され前記中栓本体の内周面に係合して
    前記中栓本体を前記容器の開口部の内周面に押し付ける
    べき中栓押え部を有することを特徴とする中栓とキャッ
    プの組合せ体。
  2. 【請求項2】 前記突条の面接触部は、前記突条の断面
    台形の頂面又は前記突条の断面矩形の一つの面から成っ
    ていることを特徴とする請求項1に記載の中栓とキャッ
    プの組合せ体。
  3. 【請求項3】 前記中栓の円筒状の中栓本体は、その外
    周面に前記開口部の内周面に密着する環状隆起部を有す
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに
    記載のに記載の中栓とキャップの組合せ体。
  4. 【請求項4】 前記キャップの前記胴部のねじ山は、前
    記容器の開口部のねじ溝に面接触する面接触部を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記
    載の中栓とキャップの組合せ体。
  5. 【請求項5】 前記ねじ山の面接触部は、前記ねじ山の
    断面台形の側面から成っていることを特徴とする請求項
    4に記載の中栓とキャップの組合せ体。
  6. 【請求項6】 前記キャップの胴部と前記天板部との連
    続する部分の内面に丸みを有することを特徴とする請求
    項1乃至請求項6のいずれかに記載の中栓とキャップの
    組合せ体。
  7. 【請求項7】 容器の開口部の内周面に沿って嵌着され
    る円筒状の中栓本体と、前記中栓本体の上端から連続し
    て周方向に延びるように形成され前記開口部の上端面に
    係合する鍔部とから成る中栓において、前記中栓本体
    は、その外周面に前記開口部の内周面に密着する環状隆
    起部を有し、前記鍔部は、その下面に前記容器の開口部
    の上端面に面接触すべき面接触部を含む突条を有するこ
    とを特徴とする中栓。
  8. 【請求項8】 前記突条の面接触部は、前記突条の断面
    台形の頂面又は前記突条の断面矩形の一つの面から成っ
    ていることを特徴とする請求項7に記載の中栓。
  9. 【請求項9】 内部にねじ山を有する胴部と、前記胴部
    に連続して一体的に形成される天板部とから成り、中栓
    が取付けられる容器の開口部に前記ねじ山により螺合さ
    れるキャップにおいて、前記天板部の前記中栓側内面に
    は、前記中栓側内面から前記中栓側に延びるようにして
    形成され前記キャップを前記容器の開口部に螺合した時
    に前記中栓の円筒状の中栓本体の内周面に係合して前記
    中栓本体を前記容器の開口部の内周面に押し付ける中栓
    押え部が形成され、前記胴部のねじ山は前記容器の開口
    部のねじ溝に面接触する面接触部を有することを特徴と
    するキャップ。
  10. 【請求項10】 前記ねじ山の面接触部は、前記ねじ山
    の断面台形の側面から成っていることを特徴とする請求
    項9に記載のキャップ。
  11. 【請求項11】 前記胴部と前記天板部との連続する部
    分の内面に丸みを有することを特徴とする請求項9又は
    請求項10のいずれかに記載のキャップ。
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