JPH101662A - 融雪剤 - Google Patents

融雪剤

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JPH101662A
JPH101662A JP15259996A JP15259996A JPH101662A JP H101662 A JPH101662 A JP H101662A JP 15259996 A JP15259996 A JP 15259996A JP 15259996 A JP15259996 A JP 15259996A JP H101662 A JPH101662 A JP H101662A
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JP
Japan
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calcium chloride
water
snow
absorbing material
absorbing
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Withdrawn
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JP15259996A
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English (en)
Inventor
Masakazu Ohara
雅和 大原
Yoshiki Fukuyama
良樹 福山
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Publication date
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  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】融雪効果が大きく、速効性を有し、加えて持続
性を兼ね備えた融雪剤を提供する。 【解決手段】35重量%の塩化カルシウム水溶液を吸収
する能力が2.5g/g以上の吸水材に塩化カルシウム
を混合或いは保持させることにより、融雪効果が長時間
持続する融雪剤を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化カルシウムを
使用した新規な融雪剤に関する。詳しくは、長期間にわ
たり優れた融雪効果を発揮する融雪剤である。
【0002】
【従来の技術】塩化カルシウムは、融雪能力が高く、し
かも、散布後直ちにその性能を発揮するため、古くから
融雪剤として、固体状(一般には粒状)または水溶液の
状態で凍結或いは積雪した路面等に散布されている。上
記散布方法のうち、固体状の塩化カルシウムを散布する
方が、水溶液を散布するより融雪能力が大きい。しか
し、塩化カルシウムは、速効性を有する反面、効果の持
続時間が短いという問題を抱えていた。つまり、散布
後、短時間で融雪効果が無くなり、融雪水が再凍結して
しまうため、道路の処理面が鏡面となり、かえって交通
に支障をきたすという問題が生じることがあった。
【0003】特開平6−313165号公報には、パー
ライトの如き、見かけ比重0.80以下の軽量な多孔質
資材に塩化カルシウムを吸収、保持させることによって
融雪効果の短時間での減退を防止した融雪剤組成物が開
示されている。
【0004】しかしながら、多孔質資材の吸液能力は小
さく融雪効果の持続時間はまだ不十分なものであったた
め、さらに長寿命の融雪剤が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、融雪効果が大きく、加えて持続性を兼ね備えた融雪
剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、塩化カル
シウムの融雪効果の持続性を更に改良すべく鋭意研究を
重ねてきた。その結果、高濃度の塩化カルシウム水溶液
を一定量以上吸液する能力を有する特定の吸水材を塩化
カルシウムと併用して融雪剤を構成することにより、そ
れが雪表面へ散布されたとき、塩化カルシウムによる融
雪で生じた高濃度で塩化カルシウムを含む融雪水を吸水
材が確実に保持することができるため、融雪水と共に塩
化カルシウムが流失することなく、持続性が著しく改良
されること、しかも、吸水材に塩化カルシウムを溶液の
状態で保持していても融雪効果には実用上全く問題が無
いことを見い出し、本発明を提案するに到った。
【0007】即ち、本発明は、35重量%塩化カルシウ
ム水溶液を吸液する能力(以下、吸液能力という)が
2.5g/g以上である吸水材及び塩化カルシウムより
なる融雪剤である。
【0008】本発明は、融雪剤中の吸水材が融雪時に生
じる高濃度の塩化カルシウム水溶液を確実に保持するこ
とによって融雪効果の持続性を向上するものであり、吸
水材の該塩化カルシウム水溶液の吸水能力が極めて重要
である。
【0009】本発明に使用される吸水材は、上記吸液能
力が2.5g/g以上である。吸液能力が2.5g/g
未満であると、保持した融雪水が塩化カルシウムを溶解
して、早期の段階で雪表面へ放出されるので、持続時間
を長くする効果が小さく好ましくない。好適な吸液能力
は4g/g以上であり、5g/g以上であれば更に好適
である。因みに、前記した公知の融雪剤に使用されてい
るパーライトは、上記融雪能力が2.5g/g未満であ
り、保持された塩化カルシウムを徐々に放出する能力は
あるが、該塩化カルシウムを溶解した融雪水の保持を十
分行うことができず、持続時間を長くする効果を十分発
揮することが困難である。
【0010】本発明において特定された吸水能力を有す
る吸水材を例示すると、カルボキシメチルセルロース、
カルボキシエチルセルロース、寒天、ゼラチン、澱粉等
の有機系吸水材、珪藻土、ゼオライト、ベントナイト、
シリカ、ケイ酸カルシウム等の無機系吸水材等が挙げら
れる。これらのうち、有機系吸水材は、吸液能力が高
く、本発明において好適に使用することができる。
【0011】これらの吸水材は如何なる形状のものでも
何等制限することなく使用できるが、平均粒径が0.0
5〜10mmの粉状または粒状のものが散布がし易く好
適である。
【0012】また、本発明において塩化カルシウムは、
無水塩、水和物塩の何れでも制限なく使用できるが、通
常2水和物塩のものが使用される。塩化カルシウムと吸
水材とによって融雪剤を構成する態様は、両者が同時に
散布可能な態様であれば特に制限されるものではない。
代表的な態様を例示すれば、吸水材に塩化カルシウムを
保持させて複合化する態様、吸水材と塩化カルシウムと
を単に混合する態様等が挙げられる。
【0013】塩化カルシウムを吸水材と単に混合する場
合、その形状は粒状、粉状、フレーク状等何れの形状が
何等制限なく使用できる。
【0014】上記融雪剤の態様において、塩化カルシウ
ムを吸水材に保持する態様が、融雪剤の組成の安定性、
融雪水の保持を確実に行えることにより、融雪効果の維
持をより長時間行うことができる点等において有利であ
り好ましい。
【0015】本発明の融雪剤において、上記塩化カルシ
ウムは、吸水材100重量部に対して10重量部以上、
2000重量部以下の割合で配合することが、融雪効果
の大きさと持続性との両立の点で好ましく、100重量
部以上、1000重量部以下であれば更に好適である。
塩化カルシウムが10重量部より少ない場合には、融雪
剤の融雪効果が小さく、2000重量部より多い場合に
は融雪効果の持続性が失われる傾向がある。
【0016】本発明において、吸水材に塩化カルシウム
を保持する形態としては、吸水材内部に保持する形態、
吸水材表面に保持する形態、吸水材どうしの隙間に保持
する形態、これらを併用した形態等が挙げられる。
【0017】上記のような吸水材への塩化カルシウムの
保持は、塩化カルシウム水溶液を吸水材へ吸収させた後
乾燥させる方法、水の存在下で吸水材と塩化カルシウム
を混合した後乾燥させる方法、または、塩化カルシウム
を吸水材とともに混合する方法によって達成できる。そ
のうち、塩化カルシウム水溶液を吸水材へ吸収させた後
乾燥させる方法が、塩化カルシウムを吸水材に均一に分
散できる点で、より好適である。
【0018】塩化カルシウム水溶液を吸水材へ吸収させ
た後乾燥させる方法の場合、塩化カルシウム水溶液の吸
水材への吸収は、吸水材と塩化カルシウム水溶液を配合
した後に静置するだけでも進行するが、吸収及び分散の
効率を勘案すると吸水材と塩化カルシウム水溶液を配合
しながらまたは配合した後に攪拌混合するのが好適であ
る。攪拌混合は混練機、ポット型ミキサー、万能ミキサ
ー、カッターミキサー、リボンミキサー等の一般に公知
の装置を何等制限なく用いて行うことができる。上記の
吸収の操作は、吸水材に塩化カルシウム水溶液を添加し
ても良いし、逆に塩化カルシウム水溶液に吸水材を添加
しても良く、更には塩化カルシウム水溶液と吸水材を同
時に添加しても良い。この時、塩化カルシウム水溶液の
濃度は10重量%以上、50重量%以下であることが、
分散性及び乾燥のしやすさにおいて好ましい。
【0019】特に、高分子系の吸液剤を使用する場合、
高濃度の塩化カルシウム水溶液を用いることによって、
該吸水材の膨潤を防止し、操作を行い易くする効果も得
られる。
【0020】塩化カルシウム水溶液を吸水材へ吸収させ
た後の乾燥は、一般に公知の方法を何等制限なく用いて
行うことができる。乾燥温度は乾燥のしやすさを勘案す
ると、吸水材の分解温度以下であれば、より高い温度で
乾燥するのが好適である。
【0021】水の存在下で吸水材と塩化カルシウムを混
合した後乾燥させる場合、混合及び乾燥は、上記の塩化
カルシウム水溶液を吸水材へ吸収させた後乾燥させる方
法と同様の方法で行うことができる。
【0022】一方、塩化カルシウムと吸水材を混合する
方法は、混練機、振盪器、ダブルコーン型混合器、V型
混合機、球形混合機、I型ミキサー、リボンミキサー、
ポット型ミキサー、スーパーミキサー、万能ミキサー、
カッターミキサー、ニーダー、ボールミル、ポットミル
等の一般に公知の装置を何等制限なく用いて行うことが
できる。この際、 塩化カルシウム粉の平均粒子径は、
1μm以上、1mm以下であることが、吸水材に均一に
分散できる点で好ましい。
【0023】
【作用】本発明の融雪剤が積雪面または凍結面に散布さ
れると、塩化カルシウムによって、融雪が行われる。こ
の際生成する高濃度で塩化カルシウムを含む融雪水は吸
水材に吸収され外部への流出が抑制されると同時に、保
持された高濃度の塩化カルシウム溶液も融雪能力を有す
るため、融雪効果の持続性が長時間維持されるものと推
定している。また、塩化カルシウムを内部に保持する態
様においては、吸収された融雪水によって、融雪剤内部
に保持されている塩化カルシウムが溶解し、順次融雪剤
の表層部へ塩化カルシウムが供給され、雪との接触面が
高濃度に維持されるため、一層融雪効果の持続性が向上
するものと推定される。
【0024】
【発明の効果】以上の説明より理解されるように、本発
明の融雪剤は、吸水材に塩化カルシウムを保持させるこ
とにより、散布後の塩化カルシウムの流出が抑えられ、
融雪効果を長時間持続させることができると共に、優れ
た融雪効果をも発揮する。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、本発明は、
これらの実施例に限定されるものではない。
【0026】吸水材の吸液能力は以下に説明する方法に
よって求めた。秤量した吸水材を過剰量の35重量%塩
化カルシウム水溶液中で十分に膨潤させた後、過剰の塩
化カルシウム水溶液をろ過した。この時の吸水材の重量
増加分を吸水材の重量で除したものを吸液能力とした。
【0027】また、融雪効果の持続時間は次のような方
法で求めた。融雪剤を−10℃に設定した低温恒温器中
で、直径10cmのプラスチック容器で作製した氷盤2
00g上に散布し、氷盤の融解した量を10分間隔で測
定した。氷盤の融解した量が増えなくなるまでの時間
(t)を測定することによって、融雪効果の持続時間を
評価した。
【0028】実施例1 水100重量部に対し塩化カルシウム2水和物塩86重
量部を溶解させ、35重量%塩化カルシウム水溶液を調
製した。
【0029】吸液能力8.9g/gのカルボキシメチル
セルロース5gに上記35重量%塩化カルシウム水溶液
21.6gを添加しミキサーで混合した後、70℃で乾
燥することにより、カルボキシメチルセルロースに塩化
カルシウムを保持させた融雪剤を得た。
【0030】この融雪剤の融雪効果の持続時間を上記の
方法で評価した。その結果、tは420分であった。
【0031】実施例2 吸液能力8.9g/gのカルボキシメチルセルロース
2.5gに上記35重量%塩化カルシウム水溶液21.
6gを添加しミキサーで混合した後、70℃で乾燥する
ことにより、カルボキシメチルセルロースに塩化カルシ
ウムを保持させた融雪剤を得た。
【0032】この融雪剤の融雪効果の持続時間を上記の
方法で評価した。その結果、tは310分であった。
【0033】実施例3 平均粒径0.2mmの粉状塩化カルシウム2水和物塩1
0gと吸液能力8.9g/gのカルボキシメチルセルロ
ース5gをミキサーで混合することにより、カルボキシ
メチルセルロースに塩化カルシウムが練り込まれた融雪
剤を得た。
【0034】この融雪剤の融雪効果の持続時間を上記の
方法で評価した。その結果、tは250分であった。
【0035】実施例4 吸液能力6.1g/gの寒天5gに上記35重量%塩化
カルシウム水溶液21.6gを添加しミキサーで混合し
た後、70℃で乾燥することにより、寒天に塩化カルシ
ウムを保持させた融雪剤を得た。
【0036】この融雪剤の融雪効果の持続時間を上記の
方法で評価した。その結果、tは400分であった。
【0037】比較例1 平均粒径約3mmの粒状塩化カルシウム2水和物塩を融
雪剤として上記の方法で融雪効果の持続時間を評価し
た。その結果、tは60分であった。
【0038】比較例2 吸液能力2.3g/gのパーライト5gに上記35重量
%塩化カルシウム水溶液21.6gを添加しミキサーで
混合した後、70℃で乾燥することにより、パーライト
に塩化カルシウムを保持させた融雪剤を得た。
【0039】この融雪剤の融雪効果の持続時間を上記の
方法で評価した。その結果、tは150分であった。
【0040】比較例3 平均粒径0.2mmの塩化カルシウム2水和物塩3g、
エチレングリコール2g、水2gを混合して溶かした液
を吸液能力2.3g/gのパーライト13gに吸収させ
て融雪剤を得た。この融雪剤の融雪効果の持続時間を上
記の方法で評価した。しかしながら本融雪剤による氷盤
の融解は、融解する量が非常に少ないため、tを決定す
ることはできなかった。
【0041】以上の実施例、比較例の結果を表1にまと
めて示す。融氷量の測定は10分間隔で行ったが、表1
には60分毎の結果のみを示した。
【0042】
【表1】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】35重量%塩化カルシウム水溶液を吸液す
    る能力が2.5g/g以上である吸水材及び塩化カルシ
    ウムよりなる融雪剤。
  2. 【請求項2】吸水材と塩化カルシウムとの割合が吸水材
    100重量部に対して塩化カルシウム10〜2000重
    量部である請求項1記載の融雪剤。
  3. 【請求項3】塩化カルシウムが吸収材に保持されてなる
    請求項1記載の融雪剤。
JP15259996A 1996-06-13 1996-06-13 融雪剤 Withdrawn JPH101662A (ja)

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JP15259996A JPH101662A (ja) 1996-06-13 1996-06-13 融雪剤

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