JPH1016601A - ハブクラッチ - Google Patents

ハブクラッチ

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JPH1016601A
JPH1016601A JP17640696A JP17640696A JPH1016601A JP H1016601 A JPH1016601 A JP H1016601A JP 17640696 A JP17640696 A JP 17640696A JP 17640696 A JP17640696 A JP 17640696A JP H1016601 A JPH1016601 A JP H1016601A
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JP
Japan
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brake
housing
support member
brake outer
hub clutch
Prior art date
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JP17640696A
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English (en)
Inventor
Kunio Tanaami
邦男 田名網
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GKN Driveline Japan Ltd
Original Assignee
Tochigi Fuji Sangyo KK
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Publication date
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレーキアウタの倒れを防止し、連結及び連
結解除機能を正常に保ち、耐久性を向上させる。 【解決手段】 ハウジング201の内周に支持部材20
3を固定し、支持部材203とブレーキアウタ7との間
にベアリング205とシム207とを配置してブレーキ
アウタ7を支持し、倒れを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、四輪駆動車で駆
動車軸と車輪間の断続を行うハブクラッチに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のハブクラッチとしては、
例えば実開平3−68125号公報に記載されたような
ものがある。
【0003】このハブクラッチは、図2乃至5に示すよ
うに、アクスルシャフト2の先端部にスプライン結合さ
れ外周にギヤ部3aとスプライン部3bとを有するドラ
イブギヤ3と、このスプライン部3bに軸方向移動自在
にスプライン結合され軸方向内側の端縁にV形溝状のカ
ム部5aを有するカム部材5と、固定系(スピンドル、
ロックナット等からなる)によって回転を抑止されカム
部材5のカム部5aの外径側肉厚部分が嵌合するV形溝
状のカム部7aを軸方向外側の端縁に複数個有するブレ
ーキアウタ7と、軸方向外側の端縁にカム部材5のカム
部5aの内径側肉厚部が嵌合するV形溝状の第1カム部
11aと第1カム部11aの両側に位置する第2カム部
11bを有すると共に、外周面でワイヤーブレーキ9を
介してブレーキアウタ7の内周面と摺動して所要の制動
力を発生するブレーキインナ11と、略C字状断面でブ
レーキアウタ7の内周面と接触してブレーキインナ11
との間に配設され両端部が内径側に屈曲された屈曲部9
aを有すると共にブレーキトルクを発生するワイヤーブ
レーキ9と、ドライブギヤ3の外周にサークリップ13
と段部とによって固定されワイヤーブレーキ9の屈曲部
9aと係合可能なアーム15aを有するリリースプレー
ト15と、ブレーキインナ11の内端側に形成されワイ
ヤーブレーキ9の屈曲部9aと係合してワイヤーブレー
キ9を拡開させる突起部11cと、ブレーキインナ11
の軸方向内側端部とブレーキアウタ7の軸方向外側面と
の間にスラストベアリング17を介して配設されたドー
ナツ円盤形のスラストワッシャ19と、ブレーキインナ
11の外周面に形成された凹部11dとブレーキアウタ
7の内周面に形成された溝7bとの間に係着されて両ブ
レーキ7、11をユニット化する係止部材としてのCリ
ング21と、ホイールハブ22にボルト23によって固
定され内周面にスプライン部25を有すると共に端面が
開口部27となっているハウジング29と、外周にハウ
ジング29のスプライン部25と軸方向移動自在に係合
するスプライン部31aを有すると共に内周にドライブ
ギヤ3のギヤ部3aと噛み合うギヤ部31bを有するス
ライドギヤ31と、ハウジング29のスプライン部25
によって回転を抑止されたリテーナアーム33a及びリ
テーナアーム33aの軸方向内側に内径方向へ屈曲した
屈曲部33bを有するリテーナ33と、外周部でリテー
ナ33の屈曲部33b内周を支持し軸方向内側でカム部
材5と接触する断面L字状のスプリングホルダ35と、
ドライブギヤ3外周の段部3cとスプリングホルダ35
との間に張設されたリターンスプリング37と、リテー
ナ33の屈曲部33bとスライドギヤ31の軸方向内側
壁面間に張設されスライドギヤ31を軸方向外側(連結
方向)へ付勢するシフトスプリング39と、ハウジング
29の開口部27に取り付けられたノブ41となどから
構成されている。
【0004】二輪駆動状態から四輪駆動状態へ移行する
場合は、まず、アクスルシャフト2にエンジンからの駆
動力が伝達されると、ドライブギヤ3とカム部材5とが
一体に回転を開始する。二輪駆動状態においてカム部材
5のカム部5aはブレーキアウタ7の溝状カム部7a及
びブレーキインナ11の第1カム部11a内に同時に嵌
入係合しているが、アクスルシャフト2の回転によって
カム部材5が回転を開始すると各カム面に生ずる軸方向
外方へのスラスト力によってカム部5aはブレーキアウ
タ7の溝状カム部7a及びブレーキインナ11の第1カ
ム部11aの各カム面に沿って軸方向外側へ変位する。
このとき、ブレーキインナ11はカム部材5により軸方
向内方へ押圧されながらカム部材5と共に回転する。ブ
レーキインナ11が回転することによって、ブレーキイ
ンナ11の突起部11cがワイヤーブレーキ9の屈曲部
9aと係合してワイヤーブレーキ9を拡開させることに
より、ワイヤーブレーキ9とブレーキアウタ7の内周面
との間でブレーキトルクが発生する(図4)。このブレ
ーキトルクによってカム部5aがブレーキアウタ7の溝
状カム部7a及びブレーキインナ11の第1カム部11
aを乗り越えると、つぎに、ブレーキインナ11の第2
カム部11bに乗り上げてこれに沿って軸方向外方へ変
位する。カム部材5の軸方向移動によってリターンスプ
リング37がたわめられると、スライドギヤ31はシフ
トスプリング39によって軸方向外方へ変位し、ギヤ部
31bがドライブギヤ3のギヤ部3aに完全に噛み合
う。こうして完全な噛合状態になると、リリースプレー
ト15のアーム15aは、ワイヤーブレーキ9の屈曲部
9aと係合してワイヤーブレーキ9を直接に回すことに
より制動力を解除しながら回転トルクを伝達する(図
5)。
【0005】こうして、車両は四輪駆動状態になる。
【0006】四輪駆動状態から二輪駆動状態にする場合
は、アクスルシャフト2への駆動力の伝達を遮断してか
ら車体を今までの進行方向と逆方向にわずかに移動させ
ることにより、リターンスプリング37の拡開力によっ
てカム部材5のカム部5aがブレーキインナ11の第2
カム部11bに沿って軸方向内方へ変位し、最後にはブ
レーキアウタ7の溝状カム部7a及びブレーキインナ1
1の第1カム部11a内に落ち込む。カム部材5の軸方
向内方への変位の過程でスライドギヤ31のギヤ部31
bとドライブギヤ3のギヤ部3aとの噛合が解除され
る。
【0007】こうして、車両は二輪駆動状態になる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
ハブクラッチのブレーキアウタ7は車体のスピンドルに
回転方向に係合しているだけであり、しかも、図2に矢
印43で示すように、ブレーキアウタ7の車体側には隙
間があるから、ブレーキアウタ7に倒れが生じる恐れが
ある。
【0009】ブレーキアウタ7が倒れると、ハウジング
29との干渉が生じ、四輪駆動時と二輪駆動時とにかか
わらず、これらが摺動し、発熱と磨耗によって耐久性を
低下させる。
【0010】そこで、この発明は、ブレーキアウタの倒
れを防止し、連結及び連結解除機能を正常に保ち、耐久
性を向上させるハブクラッチの提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1のハブクラッチ
は、ホイールハブに固定されたハウジングと、アクスル
シャフトに固定されたドライブギヤと、ハウジングとド
ライブギヤと噛み合ってこれらを連結する連結位置及び
この噛み合いが解除される連結解除位置に移動可能なス
ライドギヤと、ドライブギヤ上に軸方向移動自在に連結
されたカム部材と、固定系部材に固定され、カム部材と
係合してスライドギヤを前記連結位置方向に移動させる
カム部を有するブレーキアウタと、ブレーキアウタの内
側に回転可能に配置され、カム部材と係合してスライド
ギヤを前記連結位置に移動させるカム部を有するブレー
キインナと、ブレーキアウタとブレーキインナとの間に
配置され、ブレーキインナと突き当たる屈曲部を有する
C字形状のワイヤーブレーキとを備え、ドライブギヤと
共に回転するカム部材によりブレーキインナが回転して
ワイヤーブレーキの屈曲部に突き当たり、押し広げられ
たワイヤーブレーキによってブレーキインナがブレーキ
アウタに固定され、カム部材がブレーキアウタとブレー
キインナとの噛み合いによって連結位置へ移動するハブ
クラッチであって、ハウジングの内周に支持部材を固定
し、この支持部材によってブレーキアウタを支持しその
倒れを防止することを特徴とする。
【0012】このように、ハウジング側の支持部材がブ
レーキアウタを支持し倒れを防止するから、ブレーキア
ウタとハウジングとの干渉が防止される。
【0013】又、必要なときにワイヤーブレーキの制動
力が解除される。
【0014】こうして、部材間の摺動による発熱や磨耗
が防止され、正常な機能が保たれ、信頼性と耐久性とが
大きく向上する。
【0015】更に、ブレーキアウタと車体側との間に隙
間があっても、この隙間と無関係にブレーキアウタの倒
れが防止されるから、ブレーキアウタの軸方向の位置決
めを緩やかにすることができ、それだけハブクラッチの
組付けが楽になる。
【0016】請求項2の発明は、請求項1記載のハブク
ラッチであって、支持部材とブレーキアウタとの間にベ
アリングと間隔調整用シムの一方又は両方を配置したこ
とを特徴とし、請求項1の構成と同等の効果を得る。
【0017】これに加えて、ベアリングを介してブレー
キアウタを支持することにより、ブレーキアウタと支持
部材の間の摩擦が低減され、この部分の耐久性が向上
し、長期にわたってブレーキアウタの倒れ防止効果が得
られる。
【0018】又、間隔調整用シムを用いれば、ブレーキ
アウタと支持部材間の隙間調整が正確に行えるから、ブ
レーキアウタの支持が更に確実になる。
【0019】又、間隔調整用シムは単独で用いてもよ
く、この場合、隙間調整機能の他に、間隔調整用シム自
身によるブレーキアウタと支持部材の間の摩擦低減効果
も得られる。
【0020】請求項3の発明は、請求項1記載のハブク
ラッチであって、支持部材が、ハウジングに対向しハウ
ジングに固定される円筒部及びその端部から径方向内側
に形成された側壁部からなり、ブレーキアウタが、固定
系部材に固定される側壁部及びその最大径部分から支持
部材の円筒部の内周に沿って形成された円筒部からなる
ことを特徴とし、請求項1の構成と同等の効果を得る。
【0021】これに加えて、支持部材に側壁部を設けた
から、全ての部材をハウジングに組込んだ後支持部材を
ハウジングに固定すれば、組み込んだ部材の脱落が防止
される。こうして、全ての部材をハウジングにサブアセ
ンブリした状態で、ドライブギヤをアクスルシャフトに
連結し、ハウジングをホイールハブに固定するだけで、
容易にハブクラッチの組付けを行うことができ、組付け
工数が大きく低減する。
【0022】請求項4の発明は、請求項3記載のハブク
ラッチであって、支持部材とブレーキアウタの各側壁部
の間にベアリングと間隔調整用シムの一方又は両方を配
置したことを特徴とし、請求項3の構成と同等の効果を
得る。
【0023】これに加えて、ベアリングと間隔調整用シ
ムの一方又は両方を支持部材とブレーキアウタの各側壁
部の間に配置したことにより、ハブクラッチを大径にせ
ずに、ブレーキアウタの倒れ防止効果が得られる。
【0024】請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4
のいずれか一項に記載のハブクラッチであって、支持部
材が、圧入によってハウジングの内周に固定されたこと
を特徴とし、請求項1乃至請求項4の構成と同等の効果
を得る。
【0025】これに加えて、圧入によれば、支持部材を
ハウジングに充分強固に固定できる上に、ボルトなどの
固定手段や、噛み合い部のような係合手段が不要であ
り、それだけ低コストに実施できる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1及び図3乃至図5により本発
明の一実施形態を説明する。図1はこの実施形態のハブ
クラッチ1を示しており、このハブクラッチ1は請求項
1、3、4、5の特徴を備えている。
【0027】なお、このハブクラッチ1は、実開平3−
68125号公報に記載された前記従来例のハブクラッ
チに対して、ハウジング201が異なると共に、カラー
203(支持部材)とベアリング205と間隔調整用シ
ム207とを取り付けたものであり、他の構成は同一で
ある。従って、以下、従来例と同機能部材には同符号を
付して引用し、図3乃至図5を参照しながら説明する。
又、図1において、左方は車両の軸方向内側であり、右
方は車両の軸方向外側である。更に、符号を付していな
い部材等は図示されていない。
【0028】ハブクラッチ1のハウジング201はボル
ト23によってホイールハブ22に固定されている。ア
クスルシャフト2にはドライブギヤ3がスプライン結合
されている。ドライブギヤ3の先端はベアリング24に
よってハウジング201に支承され、センターリングさ
れている。
【0029】ドライブギヤ3のスプライン部3bには、
軸方向内側端部にV形溝状のカム部5aを有するカム部
材5が軸方向移動自在に係合されている。
【0030】車体側のスピンドル42(固定系部材)に
は、ブレーキアウタ7が係合部209によって回転不能
に連結されている。図3のように、ブレーキアウタ7の
軸方向外側端部には、カム部材5のカム部5aと係合す
るV形溝状のカム部7aが設けられている。又、ブレー
キアウタ7の内周側には、ブレーキインナ11が回転可
能に配置されており、ブレーキインナ11の軸方向外側
端部には、カム部材5のカム部5aと係合するV形溝状
の第1カム部11aと第2カム部11bとが設けられて
いる。
【0031】図4、5のように、ブレーキアウタ7とブ
レーキインナ11との間にはワイヤーブレーキ9が配置
されている。ワイヤーブレーキ9はC字形状を呈し、そ
の両端には内径側に屈曲した屈曲部9aが設けられてい
る。又、ドライブギヤ3の外周には、サークリップ13
と段部211とによってリリースプレート15が固定さ
れている。このリリースプレート15にはワイヤーブレ
ーキ9の屈曲部9aに周方向外側から突き当たるアーム
15aが形成されており、ブレーキインナ11には屈曲
部9aに周方向内側から突き当たる突起部11cが形成
されている。ブレーキアウタ7の内周面とブレーキイン
ナ11の外周面との間にはCリング21が配置され、こ
れらを係止しユニット化している。
【0032】ハウジング201のスプライン部201a
にはスライドギヤ31がスプライン部31aによって軸
方向移動自在に係合している。このスライドギヤ31
は、ドライブギヤ3と噛み合ってハウジング201とド
ライブギヤ3とを連結する連結位置と、ドライブギヤ3
との噛み合いが解除される図1の連結解除位置との間を
移動可能である。
【0033】スライドギヤ31はリテーナ33によって
軸方向移動可能に保持されており、スライドギヤ31と
リテーナ33との間にはシフトスプリング39が配置さ
れている。又、リテーナ33に固定されたスプリングホ
ルダ35とドライブギヤ3との間にはリターンスプリン
グ37が配置されている。
【0034】カラー203はハウジング201の内周面
のホイールハブ22側に圧入されている。カラー203
はハウジング201に対向する円筒部203aと側壁部
203bとからなり、ブレーキアウタ7は側壁部7c
と、カラー203の円筒部203aの内周に沿って形成
された円筒部7dとからなっている。
【0035】ベアリング205とシム207はカラー2
03とブレーキアウタ7の各側壁部203b、7cの間
に配置されている。
【0036】このように、ハウジング201に固定され
たカラー203との間にベアリング205とシム207
とを配置したことにより、ブレーキアウタ7は背面が支
持され、倒れが防止される。
【0037】ベアリング205は、車両の二輪駆動と四
輪駆動とにかかわらず相対回転するカラー203とブレ
ーキアウタ7との摩擦を低減し、磨耗と発熱とを防止
し、長期にわたって倒れ防止効果が得られるようにして
いる。
【0038】シム207は、カラー203によるブレー
キアウタ7の倒れ防止効果が確実に得られるように、ベ
アリング205とカラー203との隙間調整を行う。
【0039】又、シム207は単独で用いてもよく、そ
の場合、隙間調整機能の他に、シム207自身で摩擦低
減効果も得られる。
【0040】こうして、ハブクラッチ1が構成されてい
る。
【0041】ハブクラッチ1を搭載した車両を二輪駆動
状態から四輪駆動状態に切り換える場合は、上記のよう
に、アクスルシャフト2にエンジンの駆動力を伝達する
と、カム部材5は、ドライブギヤ3と一体に回転しなが
ら、ブレーキアウタ7とのカムスラスト力によって右方
へ移動し、ブレーキインナ11はカム部材5との噛み合
いによってカム部材5と共に回転する。
【0042】次に、ブレーキインナ11の回転によっ
て、突起部11cがワイヤーブレーキ9の屈曲部9aに
突き当たってワイヤーブレーキ9を押し広げると、その
ブレーキトルクによってブレーキインナ11がブレーキ
アウタ7に固定される。この状態でカム部材5がブレー
キインナ11の第1カム部11aを乗り越え、更に第2
カム部11bに乗り上げ、これに沿って右方へ移動す
る。
【0043】このカム部材5の移動によってリターンス
プリング37が撓められ、スライドギヤ31がシフトス
プリング39によって右方へ移動してドライブギヤ3と
噛み合い、車両は四輪駆動状態になる。
【0044】更に、スライドギヤ31がドライブギヤ3
と噛み合った後、ドライブギヤ3と共に回転するリリー
スプレート15のアーム15aがワイヤーブレーキ9の
屈曲部9aに外側から突き当たってブレーキトルクを消
失させるから、ブレーキインナ11とブレーキアウタ7
との固定が解除され、これらはスラストベアリング17
とスラストワッシャ19とを介して相対回転する。
【0045】ハブクラッチ1を車両に組付けるに当たっ
ては、先ず、ハウジング201にドライブギヤ3、カム
部材5、リリースプレート15、リテーナ33、スライ
ドギヤ31、リターンスプリング37、シフトスプリン
グ39などを順次組込む。
【0046】次に、ブレーキアウタ7、ワイヤーブレー
キ9及びブレーキインナ11をCリング21で係着して
ユニット化し、ユニット化されたこのブレーキアッセン
ブリを、ワイヤーブレーキ9の屈曲部9aがリリースプ
レート15のアーム15aと干渉しないように位置合わ
せをして、ハウジング201に組込む。このようにハウ
ジング201に内装される全ての部材をハウジング20
1に組込んだ後、上記のように、ハウジング201にカ
ラー203を圧入する。
【0047】カラー203を圧入すると、その側壁部2
03bによってブレーキアウタ7を始め全ての内装部材
が抜け止めされ、全ての内装部材がハウジング201に
サブアセンブリされる。
【0048】こうして、全ての部材をハウジング201
にサブアセンブリした状態で、ドライブギヤ3をアクス
ルシャフト2の端部に係合し、ブレーキアウタ7をスピ
ンドル42に結合させ、ハウジング201をボルト23
でホイールハブ22に固定してハブクラッチ1の組付け
を完了する。
【0049】ハブクラッチ1は、上記のように、カラー
203がブレーキアウタ7の倒れを防止するから、ブレ
ーキアウタ7とハウジング201との干渉と摺動による
発熱と磨耗が防止される。
【0050】又、ブレーキアウタ7と共に、ワイヤーブ
レーキ9の倒れが防止されるから、リリースプレート1
5のアーム15aがワイヤーブレーキ9の屈曲部9aと
突き当て可能な位置に保たれて、必要なときにワイヤー
ブレーキ9の制動力が解除され、ブレーキインナ11が
フリー回転状態になる。
【0051】従って、ブレーキインナ11とカム部材5
とが摺動したままでハブクラッチ1が作動することが防
止され、発熱と磨耗とが防止される。
【0052】こうして、ハブクラッチ1の機能は正常に
保たれ、信頼性と耐久性とが大きく向上する。
【0053】更に、ブレーキアウタ7のスピンドル42
側に隙間があっても、この隙間とは無関係にブレーキア
ウタ7の倒れが防止されるから、組付けに当たって、ブ
レーキアウタ7の軸方向の位置決めを緩やかにすること
ができ、それだけハブクラッチ1の組付けが楽になる。
【0054】又、ブレーキアウタ7をベアリング205
とシム207とを介してカラー203で支持することに
より、ブレーキアウタ7とカラー203との摩擦が低減
され、この部分の耐久性が向上し、長期にわたってブレ
ーキアウタ7の倒れ防止効果が得られる。
【0055】又、シム203を用いたことによって、ブ
レーキアウタ7とカラー203の間の隙間調整が正確に
行えるから、ブレーキアウタ7の支持と倒れ防止効果と
が確実になる。
【0056】又、カラー203とブレーキアウタ7の各
側壁部203b、7cの間にベアリング205とシム2
07とを配置したことにより、ハブクラッチ1(ハウジ
ング201)を大径にせずに、ブレーキアウタ7の倒れ
防止効果を得ている。
【0057】更に、カラー203に側壁部203bを設
けたから、上記のように、全ての部材をハウジング20
1に組込んだ後カラー203をハウジング201に圧入
することによって、全ての部材がサブアセンブリ化さ
れ、ハブクラッチの組付けが容易になり、組付け工数が
大きく低減する。
【0058】又、このように、全ての部材をハウジング
201に組込めるから、リリースプレート15のアーム
15aとワイヤーブレーキ9の屈曲部9aとの位置合わ
せが容易であり、アーム15aが屈曲部9aを押し込ん
だままハウジング201をホイールハブ22に締結して
しまうというような誤組付けを防止することができる。
又、煩雑で時間がかかるリリースプレート15とワイヤ
ーブレーキ9との位置合わせが不要になることによっ
て、組付け工数が更に低減する。
【0059】又、カラー203をハウジング201に圧
入して固定しているから、充分な固定強度が得られる上
に、ボルトなどの固定手段や、噛み合い部のような係合
手段が不要であり、それだけ低コストに実施できる。
【0060】
【発明の効果】請求項1のハブクラッチでは、ハウジン
グ側の支持部材がブレーキアウタを支持して倒れを防止
するから、ブレーキアウタとハウジングとの干渉が防止
される。
【0061】又、必要なときにワイヤーブレーキの制動
力が解除される。
【0062】こうして、部材間の摺動による発熱や磨耗
が防止され、正常な機能が保たれ、信頼性と耐久性とが
大きく向上する。
【0063】更に、ブレーキアウタの車体側に隙間があ
っても、この隙間と無関係にブレーキアウタの倒れが防
止されるから、ブレーキアウタの軸方向の位置決めを緩
やかにすることができ、それだけハブクラッチの組付け
が楽になる。
【0064】請求項2の発明は、請求項1の構成と同等
の効果を得ると共に、ブレーキアウタをベアリングを介
して支持することにより、ブレーキアウタと支持部材の
間の摩擦が低減され、この部分の耐久性が向上し、長期
にわたってブレーキアウタの倒れ防止効果が得られる。
【0065】又、間隔調整用シムを用いれば、ブレーキ
アウタと支持部材間の隙間調整が正確に行えるから、ブ
レーキアウタの支持が更に確実になる。
【0066】又、間隔調整用シムを単独で用いることに
より、隙間調整機能の他に、間隔調整用シム自身による
ブレーキアウタと支持部材の間の摩擦低減効果も得られ
る。
【0067】請求項3の発明は、請求項1の構成と同等
の効果を得ると共に、支持部材に側壁部を設けたから、
全ての部材をハウジングに組込んだ後支持部材をハウジ
ングに固定することによって、全ての部材がハウジング
にサブアセンブリ化され、ハブクラッチの組付けが容易
になり、組付け工数が大きく低減する。
【0068】又、全ての部材をハウジングに組み込む過
程で、リリースプレートの先端がワイヤーブレーキの屈
曲部を押し曲げたままで組付けられるという誤組付けを
防止できると共に、煩雑で時間がかかるリリースプレー
トとワイヤーブレーキとの位置合わせが不要になるか
ら、組付けがそれだけ容易になり、組付け工数が更に低
減する。
【0069】請求項4の発明は、請求項3の構成と同等
の効果を得ると共に、ベアリングと間隔調整用シムの一
方又は両方を支持部材とブレーキアウタの各側壁部の間
に配置したことにより、ハブクラッチを大径にせずに、
ブレーキアウタの倒れ防止効果を得る。
【0070】請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4
の構成と同等の効果を得ると共に、支持部材をハウジン
グに圧入することによって、ボルトなどの固定手段や、
噛み合い部のような係合手段が不要になり、それだけ低
コストに実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態を示す断面図である。
【図2】従来例の断面図である。
【図3】従来例において各カム部の係合状態を示す説明
図である。
【図4】従来例においてワイヤーブレーキが作動してい
る状態を示す断面図である。
【図5】従来例においてワイヤーブレーキの制動力が解
除された状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ハブクラッチ 2 アクスルシャフト 3 ドライブギヤ 5 カム部材 5a カム部材のカム部 7 ブレーキアウタ 7a ブレーキアウタのカム部 7c ブレーキアウタの側壁部 7d ブレーキアウタの円筒部 9 ワイヤーブレーキ 9a ワイヤーブレーキの屈曲部 11 ブレーキインナ 11a、11b ブレーキインナのカム部 22 ホイールハブ 31 スライドギヤ 42 ピンドル(固定系部材) 201 ハウジング 203 カラー(支持部材) 203a カラーの円筒部 203b カラーの側壁部 205 ベアリング 207 隙間調整用シム

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホイールハブに固定されたハウジング
    と、アクスルシャフトに固定されたドライブギヤと、ハ
    ウジングとドライブギヤと噛み合ってこれらを連結する
    連結位置及びこの噛み合いが解除される連結解除位置に
    移動可能なスライドギヤと、ドライブギヤ上に軸方向移
    動自在に連結されたカム部材と、固定系部材に固定さ
    れ、カム部材と係合してスライドギヤを前記連結位置方
    向に移動させるカム部を有するブレーキアウタと、ブレ
    ーキアウタの内側に回転可能に配置され、カム部材と係
    合してスライドギヤを前記連結位置に移動させるカム部
    を有するブレーキインナと、ブレーキアウタとブレーキ
    インナとの間に配置され、ブレーキインナと突き当たる
    屈曲部を有するC字形状のワイヤーブレーキとを備え、
    ドライブギヤと共に回転するカム部材によりブレーキイ
    ンナが回転してワイヤーブレーキの屈曲部に突き当た
    り、押し広げられたワイヤーブレーキによってブレーキ
    インナがブレーキアウタに固定され、カム部材がブレー
    キアウタとブレーキインナとの噛み合いによって連結位
    置へ移動するハブクラッチであって、ハウジングの内周
    に支持部材を固定し、この支持部材によってブレーキア
    ウタを支持しその倒れを防止することを特徴とするハブ
    クラッチ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発明であって、支持部材
    とブレーキアウタとの間にベアリングと間隔調整用シム
    の一方又は両方を配置したことを特徴とするハブクラッ
    チ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の発明であっ
    て、支持部材が、ハウジングに対向しハウジングに固定
    される円筒部及びその端部から径方向内側に形成された
    側壁部からなり、ブレーキアウタが、固定系部材に固定
    される側壁部及びその最大径部分から支持部材の円筒部
    の内周に沿って形成された円筒部からなることを特徴と
    するハブクラッチ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の発明であって、支持部材
    とブレーキアウタの各側壁部の間にベアリングと間隔調
    整用シムの一方又は両方を配置したことを特徴とするハ
    ブクラッチ。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に
    記載の発明であって、支持部材が、圧入によってハウジ
    ングの内周に固定されたことを特徴とするハブクラッ
    チ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109578448A (zh) * 2018-12-10 2019-04-05 浙江特康电子科技有限公司 一种轮胎与驱动轴可以快速分离与连动的机构
CN114008343A (zh) * 2019-06-28 2022-02-01 Gkn汽车有限公司 用于车辆动力传递单元的多级换挡致动器

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