JPH10165879A - 塗装下地処理用パテ整形具 - Google Patents

塗装下地処理用パテ整形具

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JPH10165879A
JPH10165879A JP33109696A JP33109696A JPH10165879A JP H10165879 A JPH10165879 A JP H10165879A JP 33109696 A JP33109696 A JP 33109696A JP 33109696 A JP33109696 A JP 33109696A JP H10165879 A JPH10165879 A JP H10165879A
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putty
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shaping
edge
putty shaping
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Abstract

(57)【要約】 粉塵の発生を最小限とでき、また簡単にパテの表面を車
両の表面パネルの曲面に沿わせることができる塗装下地
処理用パテ整形具を提供する。 【課題】塗装面1の窪み13に塗布した未硬化のパテ2
を充填し、表面形状を整形する塗装下地処理用パテ整形
具3を、弾性を備えた材料で長手方向に延びる板状の部
材として構成し、板状部材の長手方向の一辺になだらか
に湾曲して外に膨らみ、板状部材の厚みを外縁端縁に向
けて肉薄にされた第1のパテ整形縁部4を設け、板状部
材の長手方向の第1のパテ整形縁部4と反対側の一辺に
略直線状の外縁形状を有し、該板状部材の厚みを外縁端
縁に向けて厚さを第1のパテ整形縁部4より薄く肉薄に
形成された第2のパテ整形縁部7を設け、板状部材の一
方の面5上に長手方向に沿って突設された突条6とを設
け、両パテ整形縁部4,7を塗装面1の形状に沿った曲
線に弾性的に湾曲できるものとした。 【解決手段】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】この発明は塗装下地処理用パテ整形
具に係り、特に車両パネル等の鋼板の塗装下地表面の窪
みに塗布された未硬化状態のパテを当該窪みに充填する
と共に、パテの表面形状を整形する塗装下地処理用パテ
整形具に関する。
【0002】
【従来の技術】塗装表面である鋼板として車両表面パネ
ル、例えばフェンダーパネルやドアアウタパネルに窪み
が生じた場合には、従来から当該車両表面パネルの窪み
に合成樹脂系のパテを充填し、充填したパテの表面を車
両パネルの表面に沿うように整形し、その上に塗装を行
うことにより補修を行なうようにする。
【0003】即ち、当該窪みの部分に、粗仕上げ用の合
成樹脂系パテを車体パネルの表面から盛り上がるように
パテナイフ等を用いて充填し、パテの硬化後、パテを電
気または圧縮空気で駆動されるサンダー装置等で、先ず
パテの表面がパネル表面より僅かに窪まる程度までに研
削するようにする。
【0004】この処理を、必要によって適宜繰り返し、
その後、この硬化し、研削したパテの上に、更に仕上げ
用のパテを充填し、車両の表面パネルの表面窪みの周辺
のパネルの曲面に連続するように紙やすり等で研磨し
て、塗装下地を形成し、そして更に、サーフェーサ等で
表面仕上げを行った後、塗装を行なうようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の技術にあっては、硬化した粗仕上げ用及び仕上げ用
パテをサンダー等で研削する手間がかかることとなる。
この研削作業により、パテ表面を車体ボディの表面に沿
った曲面に仕上げるには熟練を要し、未熟な作業者では
良好な表面形成仕上げを行なうことができない。また、
この硬化後のパテの研削に際しては、研削作業により多
量のパテの粉塵が生じるから、作業者は粉塵を吸引しな
いようにするため、長時間にわたって防塵マスクを装着
する必要がある。また、粉塵を研削作業を行なう作業所
外にむやみに排出することはできず、この粉塵を回収す
るための設備が必要となる。
【0006】そこで、本発明は、粉塵の発生を最小限と
することができ、また簡単にパテの表面を車両の表面パ
ネル等の平面あるいは曲面に沿わせることができる塗装
下地処理用パテ整形具を提供して上記の課題を解決しよ
うとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願出願人は係る塗装下
地処理用パテ整形具について様々な材料、及び整形具の
形状構成について試作を重ね、以下の構成を有する塗装
下地処理用パテ整形具が、上記課題を解決するのに最適
であるとの知見を得た。
【0008】即ち、硬化後のパテをサンダー等で研削す
るのではなく、硬化前の柔らかいパテをある程度の弾力
を有する整形具を車体の曲面に湾曲させ、この湾曲させ
た整形具で、パテを充填しつつ整形し、略車体表面等の
鋼板の形状にしてしまうことが有効であること。整形具
は、予めその湾曲状態を定めてしまうのではなく、適度
の弾力を有して、車体の窪みの両端の窪みの発生してい
ない車体を含む長さを有するものとして構成し、全体的
に車体の湾曲に沿わせて湾曲させ、その縁部でパテを充
填しつつ整形するようにすることがよいこと。
【0009】塗装下地処理用パテとして粗仕上げようの
ものと、仕上げ用のものとの2種類のものを使用すると
き、粗仕上げ用のものは、最終的に付着される仕上げ用
のパテの厚み分だけ、仕上げ面より窪んだ状態として仕
上げるのが良いこと。このためには、塗装下地処理用パ
テ整形具のパテ整形縁部に僅かな凸状の膨らみを設けて
おくことが有効であること。仕上げ用のパテ整形縁部の
弾力は、粗仕上げようのパテ整形縁部の弾力より弱く、
直線状であることが良いこと。塗装下地処理用パテ整形
具の材質として天然ゴムを使用すると、硬度弾力性の面
では良好であるものの、整形具からパテを除去するた
め、溶剤(シンナー)を使用すると、膨潤してしまい耐
久力が少ないこと。同様に塗装下地処理用パテ整形具の
材質としてNBR(ニトリルゴム)を使用すると耐溶剤
性には優れるものの、弾力が不足がちであること等であ
る。
【0010】そこで、上記課題を解決するための本出願
の第1の発明は、図1に示すように、塗装面1の窪み1
3に塗布された未硬化のパテ2を当該窪み13に充填す
ると共に、パテ2の表面形状を整形する塗装下地処理用
パテ整形具3であって、弾性を備えた材料からなり、長
手方向に延びる板状の部材として構成され、上記板状部
材の長手方向の一辺に設けられ、なだらかに湾曲して外
に膨らむ外縁形状を有して形成されると共に、該板状部
材の厚みを外縁端縁に向けて肉薄に形成されたパテ整形
縁部4と、前記板状部材の一方の面5上に長手方向に沿
って突設された突条6とを備え、パテ整形縁部4を塗装
面1の形状に沿った曲線に弾性的に湾曲できるものとし
たことを特徴とする塗装下地処理用パテ整形具である。
【0011】また、本出願の第2の発明は、図1に示す
ように、塗装面1の窪み13に塗布された未硬化のパテ
2を当該窪み13に充填すると共に、パテ2の表面形状
を整形する塗装下地処理用パテ整形具3であって、弾性
を備えた材料からなり、長手方向に延びる板状の部材と
して構成され、上記板状部材の長手方向の一辺に設けら
れ、なだらかに湾曲して外に膨らむ外縁形状を有するよ
うに形成されると共に、該板状部材の厚みを外縁端縁に
向けて肉薄にされた第1のパテ整形縁部4と、上記板状
部材の長手方向の上記第1のパテ整形縁部4と反対側の
一辺に設けられ、略直線状の外縁形状を有するように形
成されると共に、該板状部材の厚みを外縁端縁に向けて
肉薄にされて形成され、その縁部の厚さを上記第1のパ
テ整形縁部4より薄く形成された第2のパテ整形縁部7
と、前記板状部材の一方の面5上に長手方向に沿って突
設された突条6とを備え、上記第1及び第2のパテ整形
縁部を塗装面1の形状に沿った曲線に弾性的に湾曲でき
るものとしたことを特徴とする塗装下地処理用パテ整形
具である。
【0012】本出願の第3の発明は、上記第1又は第2
の発明において、突条6を形成した一方の面5は平面で
あり、上記第1のパテ整形縁部4及び第2のパテ整形縁
部7は上記一方の面5と反対側の面8において肉薄に形
成されている塗装下地処理用パテ整形具である。
【0013】さらに、本出願の第4の発明は、上記第
1、第2又は第3の発明において、板状部材の隅部に孔
部9を設けた塗装下地処理用パテ整形具である。
【0014】そして、本出願の第5の発明は、上記第
1、第2、第3又は第4の発明において塗装下地処理用
パテ整形具の全体をウレタンゴムで形成した塗装下地処
理用パテ整形具である。このとき、ウレタンゴムの硬度
は60〜90であることが望ましく、特に硬度80程度
のときパテの充填、整形に適当な弾力を有するものとな
った。
【0015】〔作用〕本発明に係る塗装下地処理用パテ
整形具を用いて、塗装面1の窪み13を修正するには、
塗装面1の窪み13に、図5に示すように、粗仕上げ用
のパテ2を盛り上げるように塗布する。
【0016】そして、本発明に係る塗装下地処理用パテ
整形具3の第1のパテ整形縁部4を、図1に示すよう
に、塗装面1に沿って両手で湾曲させて、整形具3の両
端部3a,3aを塗装面1の窪みの両側の窪み13が生
じていない箇所に段差が生じないようになめらかに接触
させ、更に塗装下地処理用パテ整形具3を車体表面1に
対して適度に傾けて保持して、例えば車体の長手方向に
移動させる。この塗装下地処理用パテ整形具3の移動に
より窪み部分(修正部分)に盛られたパテ2は、窪み1
3に確実に充填されつつ、図6に示すように修正される
べき曲面10(基の車体表面の曲面)より、やや内側の
曲面11にその表面形状が整えられる。この粗仕上げ用
のパテ2の曲面11の車体表面の曲面に対する内側への
偏位量は、その後に塗布する仕上げ用パテ12(図7)
の塗布量により適宜変えることができる。この偏位量は
塗装下地処理用パテ整形具3の全体の湾曲量や傾斜角度
を変化させることにより、自由に設定できる。このと
き、削り取られた粗仕上げ用パテ2は修正部分の略中央
部付近に集まるため、この中央部付近において、パテに
よる抵抗力が大きくなるが、上記パテ成形具3が湾曲生
成されているため、このパテの抵抗力に抗して平滑に仕
上げることができる。
【0017】また、このパテの修正処理を行った後、修
正した粗仕上げ用パテ2の表面に仕上げ用のパテ12を
盛り、塗装下地処理用パテ整形具3を第2のパテ整形縁
部7が塗装面1に沿うように両手で湾曲させ、整形具3
の両端部3a,3aを車体表面の窪みが発生していない
部分に接触させ、更に塗装下地処理用パテ整形具3を塗
装面1適度に傾けて保持して移動させる。これにより窪
み13(修正部分)に盛られた仕上げ用パテ12は、窪
み13の粗仕上げ用パテ上に確実に充填されつつ、図6
に示すように修正されるべき曲面(車体表面の曲面)よ
り、やや内側の曲面にその表面形状を整えられる。これ
により、車体表面に形成された窪み13は、粗仕上げ用
パテ2と、仕上げパテ12により、略車体表面パネルに
沿って埋められ、修復される。
【0018】従って、本発明に係る塗装下地処理用パテ
整形具によれば、研削作業を殆ど行なう必要がなく、容
易にパテによる塗装下地の処理を行なうことができる。
その後に、従来と同様に紙やすり等による仕上げを行
い、仕上げ剤の塗装、及び塗装作業を行なう。
【0019】さらに、本発明に係る塗装下地処理用パテ
整形具3には長手方向に沿って突条6が設けられてお
り、図1に示すように、この突条6に両手の指を掛ける
ことにより塗装下地処理用パテ整形具3がすべることが
なく、良好に塗装下地処理用パテ整形作業を行なうこと
ができる。
【0020】またさらに、本発明によれば、塗装下地処
理用パテ整形具の使用後においては、板状部材隅部に設
けた孔部9を、例えば壁や柱に設けた係止部材に引っか
けておくことができるので、パテ整形具を床上に直接お
かなくともよく、塗装下地処理用パテ整形具が汚れた
り、床をパテで汚すおそれがなくなる。
【0021】そして、本発明によれば、塗装下地処理用
パテ整形具をウレタンゴムで形成するようにしているの
で、パテ整形具をシンナー等の溶剤で清掃しても、パテ
清掃具が溶剤で膨潤することなく、また適度な弾力性を
有し、パテの整形を良好に行なうことができる。また、
このように塗装下地処理用パテ成形具をウレタンゴムに
よって構成したことにより、塗装下地処理用パテ整形具
は、耐磨耗性に優れるものとなり、また温度変化(例え
ば0°C〜40°C)による硬度の変化はなかった。
【0022】このように、本発明に係る塗装下地処理用
パテ整形具を用いると、パテ及び仕上げパテの整形にサ
ンダー等を用いる必要がなく容易に整形を行なうことが
できる。したがって、パテ及び仕上げパテの整形に際し
て研削作業により研削する必要のあるパテは極めて少量
であり、発生する粉塵の量も極めて少量となる。このた
め、作業者が防塵マスクを着用する時間が短くなるし、
また作業場に於ける粉塵回収設備も軽微なものでよい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下本発明に係る塗装下地処理用
パテ整形具の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0024】〔第1の発明の実施の形態の構成〕図1乃
至図7は、本発明に係る塗装下地処理用パテ整形具の実
施の形態を示す構成図である。本例は、特許請求の範囲
の請求項1乃至請求項5に相当する。
【0025】本例において塗装下地処理用パテ整形具
は、塗装面である車体表面1の窪みに塗布された未硬化
のパテ2を当該窪みに充填すると共に、パテ2の表面形
状を整形するものである。ここで、補修用のパテは、粗
仕上げ用として主剤及び硬化剤からなる2液硬化性の合
成樹脂板金パテ(主剤:顔料、不飽和ポリエステル樹脂
ワニス及び添加剤、硬化剤:顔料、有機過酸化物、及び
可塑剤)が用いられ、また仕上げ用パテとしては、主剤
及び硬化剤からなる2液硬化性の合成樹脂板金パテ(主
剤:顔料、不飽和ポリエステル樹脂ワニス及び添加剤、
硬化剤:顔料、有機過酸化物、及び可塑剤)が用いられ
る。これらのパテは、常温で20〜30分程度で硬化す
る。
【0026】本例では塗装下地処理用パテ整形具3は、
例えばウレタンゴムをプレス整形して形成した弾性材料
からなる。このウレタンゴムは、例えばウレパン♯60
0(商標)と、スレアリン酸、デスモジュールTT(商
標)、デスモラピットDA(商標)、クロスリンカー3
0/10(商標)(以上バイエル社製)及び顔料(例え
ばブルー)を適当な割合で混合して、プレス型に封入し
て140°C〜150°Cで14分〜16分加熱して成
形したしたもので、硬度80程度の硬さを備えたもので
ある。
【0027】本例では、塗装下地処理用パテ整形具は、
長手方向に延びる板状の部材(例えば300mm×95
mm)として構成される。そして、上記板状部材の長手
方向の一辺にはなだらかに湾曲して外に膨らむ外縁形状
(例えば半径約1600mm)を有するように形成され
るともに、該板状部材の厚みを幅方向の略中央部(厚さ
6mm)から外縁端縁に向けて幅方向(寸法50mm〜
44mm)にわたって肉薄(先端厚さ約3mm)にされ
た第1のパテ整形縁部4を備える。この第1パテ整形縁
部4は、粗仕上げ用パテ2を整形するために用いられ
る。
【0028】さらに、上記板状部材の長手方向の上記第
1のパテ整形縁部4と反対側の一辺には、略直線状の外
縁形状を有するように形成されると共に、該板状部材の
厚みを上記幅方向の中央部(厚さ6mm)から外縁端縁
に向けて幅方向(寸法約44mm)肉薄(先端厚さ約
1.5mm)形成された第2のパテ整形縁部7を形成す
る。この第2パテ整形縁部7は、仕上げ用パテ12を整
形するために用いられる。
【0029】さらに、本例では、両パテ整形縁部4,7
の間には、前記板状部材の一方の面5上に、長手方向に
沿って突設された突条6(高さ約10mm×幅約6m
m)を備えている。この突条6は、図1に示すように、
この塗装下地処理用パテ整形具3を使用するときに両手
の指を引っかけるために使用される他、塗装下地処理用
パテ整形具3全体を湾曲変形させた時の弾力の大きさを
調節するためにも用いられている。
【0030】本例に係る塗装下地処理用パテ整形具は、
図2乃至図4に示すように、突条6を形成した一方の面
5は平面として形成している他、上記第1のパテ整形縁
部4及び第2のパテ整形縁部7を上記一方の面5と反対
側の面8において肉薄に形成している。また、この例で
は板状部材の隅部に孔部9を設け、この塗装下地処理用
パテ整形具3を壁や柱に設けた係止部材に引っかけてお
くことができるようにしている。そして、本例に係る塗
装下地処理用パテ整形具は、上記第1及び第2のパテ整
形縁部4,7を車体表面1の形状に略沿った曲線に弾性
的に自由に湾曲できるものとしている。
【0031】〔第1の実施の形態に係る塗装下地処理用
パテ整形具の作用〕本実施の形態に係る塗装下地処理用
パテ整形具を用いて、車体表面1の窪み13修正するに
は、図5に示すように、車体表面1の窪み13に、粗仕
上げ用のパテ2を盛り上げるように塗布する。そして、
本発明に係る塗装下地処理用パテ整形具3の第1のパテ
整形縁部4を、図1に示すように、車体表面1に沿って
両手で湾曲させて、整形具3の両端部3a,3aを車体
表面1の窪みの両側の、窪み13が生じていない箇所に
段差が生じないようになめらかに接触させ、更に塗装下
地処理用パテ整形具3を車体表面1に対して適度に傾け
て保持して、例えば車体の長手方向に移動させる。
【0032】この塗装下地処理用パテ整形具3の移動に
より窪み部分(修正部分)に盛られたパテ2は、窪みに
確実に充填されつつ、図6に示すように修正されるべき
曲面10(車体表面の曲面)より、やや内側の曲面11
にその表面形状が整えられる。この曲面10からはみ出
ている未硬化のパテ2は、塗装下地処理用パテ整形具3
の第1のパテ整形縁部4でかきとられ、パテ2の表面は
滑らかに整形される。この粗仕上げ用のパテ2の曲面1
1の車体表面の曲面に対する内側への偏位量は、その後
に塗布する仕上げ用パテ12(図7)の塗布量により適
宜変えることとする。この偏位量は塗装下地処理用パテ
整形具3の全体の湾曲量や傾斜角度を変化させることに
より、自由に設定できる。
【0033】即ち、塗装下地処理用パテ整形具の湾曲を
きつくすればするほど、また、塗装下地処理用パテ整形
具を車体表面に対して立てれば立てるほど、上記偏位量
は大きくすることができるから、作業者は、塗装下地処
理用パテ整形具の湾曲及び車両表面への接触角度を調整
することにより、偏位量を調節できる。
【0034】そして、この粗仕上げ用パテ2の修正処理
を行った後、このパテの硬化前に上記粗仕上げ用パテ2
の表面に仕上げ用のパテ12を盛り、塗装下地処理用パ
テ整形具3を第2のパテ整形縁部7が車体表面1に沿う
ように両手で湾曲させ、整形具3の両端部3a,3aを
車体表面の窪みが発生していない部分に接触させ、更に
塗装下地処理用パテ整形具3を車体表面1適度に傾けて
保持して移動させる。これにより窪み13(修正部分)
に盛られた仕上げ用パテ12は、窪み13の粗仕上げ用
パテ上に確実に充填されつつ、図6に示すように修正さ
れるべき曲面(車体表面の曲面)11にその表面形状を
整えられる。この曲面11からはみ出ている未硬化のパ
テ12は、塗装下地処理用パテ整形具3の第2のパテ整
形縁部7でかきとられ、仕上げ用パテ12の表面は滑ら
かに整形され、凸凹、すあな等は発生しない。
【0035】これにより、車体表面に形成された窪み1
3は、粗仕上げ用パテ2と、仕上げパテ12により、略
車体表面パネルに沿って埋められ、修復される。
【0036】これらの修復作業は熟練を要することなく
行なうことができ、数回の練習を行なうだけで、熟練者
と同様の仕上げを行なうことができる。
【0037】その後に、従来と同様に紙やすり等による
仕上げを行い、仕上げ剤の塗装、及び塗装作業を行な
う。従って、本発明に係る塗装下地処理用パテ整形具に
よれば、研削作業を殆ど行なう必要がなく、容易にパテ
による板金補修を行なうことができる。
【0038】さらに、本実施の形態に係る塗装下地処理
用パテ整形具3には長手方向に沿って突条6が設けられ
ており、図1に示すように、この突条6に両手の指を掛
けることにより塗装下地処理用パテ整形具3がすべるこ
とがなく、良好に塗装下地処理用パテ整形作業を行なう
ことができる。
【0039】またさらに、本例によれば、塗装下地処理
用パテ整形具の使用後においては、板状部材隅部に設け
た孔部9を、例えば壁や柱に設けた係止部材に引っかけ
ておくことができるので、パテ整形具を床上に直接おか
なくとも保持でき、塗装下地処理用パテ整形具が汚れた
り、床をパテで汚すおそれがなくなる。
【0040】そして、本例によれば、塗装下地処理用パ
テ整形具をウレタンゴムで形成するようにしているの
で、パテ整形具をシンナー等の溶剤で清掃しても、パテ
清掃具が溶剤で膨潤することなく、また適度な弾力性を
有し、パテの整形を良好に行なうことができる。
【0041】〔その他の実施の形態〕上記実施の形態に
おいては、塗装下地処理用パテ整形具は自動車の塗装下
地処理用のものを説明したが、用途はこれに限られず、
工作機械の塗装、エレベータの内面の塗装、または、鉄
道車両、航空機の内外の塗装の下地処理に使用すること
ができる。この様な場合、上記例よりより大きな面の塗
装下地処理を行なうときに使用する事ができる。このよ
うに大きな範囲の塗装下地処理を行なうときには、より
幅広、例えば60cm程度またはそれ以上のものを採用
することができる他、各パテ成形縁部の厚み等を適宜変
更することができる。また、上記実施例では、塗装下地
処理用パテ整形具はウレタンゴムで形成したが、硬度、
溶剤に対する耐膨潤性及び耐久性がある合成樹脂であれ
ば、どの様な材質を使用してもよい。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る塗装
下地処理用パテ整形具によれば、車両の板金加工等の下
地処理用のパテの処理において、パテ及び仕上げパテの
整形にサンダー等を用いる必要がなく容易に整形を行な
うことができる。したがって、パテ及び仕上げパテの整
形に際して研削作業により研削されるパテは極めて少量
となり、発生する粉塵の量も極めて少量となる。このた
め、作業者が防塵マスクを着用する時間が短くなるし、
また作業場に於ける粉塵回収設備も軽微なものでよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る塗装下地処理用パテ整形具の第1
の形態例の使用状態を示す斜視図である。
【図2】図1に示した塗装下地処理用パテ整形具の第1
の実施の形態を示す下方からの斜視図である。
【図3】図1に示した塗装下地処理用パテ整形具の第1
の実施の形態を示す上方からの斜視図である。
【図4】図1に示した塗装下地処理用パテ整形具を示す
図であり、(1)は側面図、(2)は底面図、(3)は
側面図、(4)は平面図、(5)は側面図である。
【図5】図1に示した塗装下地処理用パテ整形具を使用
した車体パネルの補修の状態を示す断面図である。
【図6】図1に示した塗装下地処理用パテ整形具を使用
した車体パネルの補修の状態を示す断面図である。
【図7】図1に示した塗装下地処理用パテ整形具を使用
した車体パネルの補修の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 塗装面(車体表面) 2 パテ(粗仕上げ用) 3 塗装下地処理用パテ整形具 4 パテ整形縁部(第1のパテ整形縁部:粗仕上げ用整
形縁部) 5 一方の面(上面) 6 突条 7 第2のパテ整形縁部(仕上げ用整形縁部) 8 反対側の面(下面) 9 孔部 12 パテ(仕上げ用)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗装面(1)の窪み(13)に塗布され
    た未硬化のパテ(2)を当該窪み(13)に充填すると
    共に、パテ(2)の表面形状を整形する塗装下地処理用
    パテ整形具(3)であって、 弾性を備えた材料からなり、長手方向に延びる板状の部
    材として構成され、 上記板状部材の長手方向の一辺に設けられ、なだらかに
    湾曲して外に膨らむ外縁形状を有して形成されると共
    に、該板状部材の厚みを外縁端縁に向けて肉薄に形成さ
    れたパテ整形縁部(4)と、 前記板状部材の一方の面(5)上に長手方向に沿って突
    設された突条(6)とを備え、 パテ整形縁部(4)を塗装面(1)の形状に沿った曲線
    に弾性的に湾曲できるものとしたことを特徴とする塗装
    下地処理用パテ整形具。
  2. 【請求項2】 塗装面(1)の窪み(13)に塗布され
    た未硬化のパテ(2)を当該窪み(13)に充填すると
    共に、パテ(2)の表面形状を整形する塗装下地処理用
    パテ整形具(3)であって、 弾性を備えた材料からなり、長手方向に延びる板状の部
    材として構成され、 上記板状部材の長手方向の一辺に設けられ、なだらかに
    湾曲して外に膨らむ外縁形状を有するように形成される
    と共に、該板状部材の厚みを外縁端縁に向けて肉薄にさ
    れた第1のパテ整形縁部(4)と、 上記板状部材の長手方向の上記第1のパテ整形縁部
    (4)と反対側の一辺に設けられ、略直線状の外縁形状
    を有するように形成されると共に、該板状部材の厚みを
    外縁端縁に向けて肉薄にされて形成され、その縁部の厚
    さを上記第1のパテ整形縁部(4)より薄く形成された
    第2のパテ整形縁部(7)と、 前記板状部材の一方の面(5)上に長手方向に沿って突
    設された突条(6)とを備え、 上記第1及び第2のパテ整形縁部を塗装面(1)の形状
    に沿った曲線に弾性的に湾曲できるものとしたことを特
    徴とする塗装下地処理用パテ整形具。
  3. 【請求項3】 上記突条(6)を形成した一方の面
    (5)は平面であり、上記第1のパテ整形縁部(4)及
    び第2のパテ整形縁部(7)は上記一方の面(5)と反
    対側の面(8)において肉薄に形成されている請求項1
    または請求項2記載の塗装下地処理用パテ整形具。
  4. 【請求項4】 板状部材の隅部に孔部(9)を設けた請
    求項1、請求項2または請求項3記載の塗装下地処理用
    パテ整形具。
  5. 【請求項5】 上記塗装下地処理用パテ整形具の全体を
    ウレタンゴムで形成した請求項1、請求項2、請求項
    3、又は請求項4記載の塗装下地処理用パテ整形具。
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