JPH1016543A - 熱交換器の取付け構造 - Google Patents

熱交換器の取付け構造

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JPH1016543A
JPH1016543A JP16944596A JP16944596A JPH1016543A JP H1016543 A JPH1016543 A JP H1016543A JP 16944596 A JP16944596 A JP 16944596A JP 16944596 A JP16944596 A JP 16944596A JP H1016543 A JPH1016543 A JP H1016543A
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radiator
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伸之 奥田
Michiyoshi Yamaguchi
岐良 山口
Hirohiko Watanabe
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    • F28F9/002Casings in the form of plate-like arrangements; Frames enclosing a heat exchange core with fastening means for other structures
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
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    • F28F2275/14Fastening; Joining by using form fitting connection, e.g. with tongue and groove
    • F28F2275/143Fastening; Joining by using form fitting connection, e.g. with tongue and groove with pin and hole connections

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱交換器の取付けを能率的に行うことができ
る熱交換器の取付け構造を提供する。 【解決手段】 凝縮器1の上部側にピン6が上方突出状
に備えられ、このピン6を利用して凝縮器1をラジエー
ター2に取付けるべく、コ字状の係止片14が用いられ、
これをラジエーター2の上側タンク部9の突出部13の嵌
合部15に嵌合させる。嵌合は、コ字状の係止片14の両足
19,19 を嵌合部15に嵌めていく過程で該両足19,19 が外
方に弾性的に撓み変形され、更に奥の方に嵌めていくこ
とで両足19,19 が弾性復帰されるという態様にて行われ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、自動車
においてカークーラー用コンデンサーをラジエーターに
一体的に取り付けるような場合などに採用される熱交換
器の取付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、カークーラー用凝縮器の取付け
構造として、図16に示されるような取付け構造が従来
より知られている。この取付け構造は、同図(イ)に示
されるように凝縮器(51)の下端部にピン(52)が突設
されると共に、同図(ロ)に示されるように上部側にブ
ラケット(53)が取り付けられ、同図(イ)のようにピ
ン(52)を、取付け側である車体(54)の差込み孔(5
5)に差し込み、その状態で、同図(ロ)(ハ)のよう
にブラケット(53)を車体(54)にねじ(56)にて止め
るというものである。
【0003】また、最近では、図17に示されるよう
に、カークーラー用凝縮器(51)をラジエータ(57)に
対して取り付ける構造のものも提案されている。即ち、
この取付け構造の場合、凝縮器(51)の下端部及び上端
部にピン(59)(60)が突設され、下側のピン(59)
を、ラジエータ(57)の下側タンク(61)に設けられた
差込み孔(62)に差し込み、そして、凝縮器(51)の上
側は、L字状のブラケット(63)が用いられ、その一方
の板部に設けられた差し込み孔(64)に凝縮器(51)の
上側のピン(60)を挿入嵌合し、ブラケット(63)のも
う一方の板部をねじ(65)にてラジエータ(57)の上側
タンク部(66)に止めるというものである。なお、(6
7)は防振ゴムである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
場合はいずれも、凝縮器(51)を取り付けるのにブラケ
ット(53)(63)が用いられ、それらをねじ(56)(6
5)にて締結するというものであったから、ねじ止め作
業に手間を要し、凝縮器(51)の取付けに厄介さが伴う
ものであった。
【0005】本発明は、上記のような従来の問題点に鑑
み、熱交換器の取付けを能率的に行うことができる熱交
換器の取付け構造を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は、熱交換器に
ピンが突設され、該ピンを利用して、熱交換器を取付け
側に取り付ける熱交換器の取付け構造であって、係止片
を備え、該係止片は、熱交換器の前記ピンを少なくとも
その側方から支持するピン受け部と、弾性変形可能な係
止部とを有してなり、取付け側には、前記係止片の係止
部を嵌合させる嵌合部が備えられ、前記係止片は、係止
部の弾性変形により前記取付け側の嵌合部に嵌合される
とともに、係止部の弾性復帰により抜止め状態に保持さ
れており、その状態で熱交換器のピンが少なくともその
側方から係止片の前記ピン受け部にて支持されてなるこ
とを特徴とする熱交換器の取付け構造によって解決され
る。
【0007】上記構成では、係止片は、係止部の弾性変
形により前記取付け側の嵌合部に嵌合されるとともに、
係止部の弾性復帰により抜止め状態に保持されるから、
係止片が嵌合部から抜けるためには、再度積極的に弾性
変形しなければならず、それが抜止め作用として働き、
従って、係止片の抜けが規制される。そして、熱交換器
はそのピンがこのように抜止め状態となった係止片のピ
ン受け部にて支持され、適正な取付け状態に保持され
る。従って、係止片を係止部の弾性変形により嵌合部に
嵌合させるという瞬間的操作を行うだけで熱交換器が適
正に取り付けられ、ブラケットをねじ止めする場合のよ
うな厄介な手間が要らず、熱交換器が取付け側に能率良
くに取り付けられる。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0009】図1〜図4は、この発明の第1実施形態を
示すものである。本実施形態は、図4に示されるよう
に、カークーラー用の凝縮器(1)を、取付け側である
ラジエーター(2)に取り付ける場合の熱交換器の取付
け構造である。
【0010】熱交換器としての凝縮器(1)は、図4に
示されるように、左右方向に延びるように並列状態に配
置された複数本のチューブ(3)…の両端部に中空ヘッ
ダー(4)(4)が連通状態に接続された基本構成を有
する、いわゆるマルチフロータイプと称されるアルミニ
ウム製の熱交換器である。この凝縮器(1)のヘッダー
(4)(4)にはそれぞれその下端部に取付け用のピン
(5)が下方突出状態に設けられている。また、各ヘッ
ダー(4)(4)の上端部にもそれぞれ取付け用のピン
(6)が上方突出状態に設けられている。
【0011】一方、取付け側としてのラジエーター
(2)は、樹脂一体成形による上下のタンク部(7)
(9)を備えている。そして、下側のタンク部(7)に
は、前方突出部(10)が設けられ、そのそれぞれの上面
部にピン差込み孔(11)が設けられ、これら差込み孔
(11)に上記凝縮器(1)の下側のピン(5)が差し込
まれて、凝縮器(1)がその下側においてラジエーター
(2)に位置決め状態に担持支承されるようになされて
いる。なお、(12)はピン(5)に嵌められた防振ゴム
である。
【0012】本実施形態における取付け構造は、凝縮器
(1)の下端部が上記のようなピン差込み形式にて担持
支承される場合に、凝縮器(1)がその下部側を軸とし
て傾倒しないように保持するための、ラジエーター
(2)への凝縮器(1)の上部側の取付け構造として用
いられている。
【0013】即ち、ラジエーター(2)の上側タンク部
(9)には、図3、図4等に示されるように、上下方向
に所定の肉厚を有して前方に突出された突出部(13)が
設けられている。そして、この突出部(13)を取付け側
の取付け部として、凝縮器(1)をその上側のピン
(6)を利用し、以下に詳しく説明するように、係止片
(14)を突出部(13)に設けられた嵌合部(15)に嵌合
して取り付けるものとなされている。
【0014】即ち、係止片(14)は、図1〜図3に示さ
れるように、鋼等の金属製の帯板素材をコ字状に成形し
て製作されたものである。この係止片(14)の中間辺部
(16)は、凝縮器(1)のピン(6)をその側方(径方
向外方)から支持するピン受けとして機能するものであ
り、その中間内面部にピン受けのための半円弧状の凹部
(17)が形成されている。そして、この中間辺部(16)
の両側の辺部は弾性変形可能な係止部としての足(19)
(19)で、中間辺部(16)との連接部位置から先端方向
に向けて内方に傾斜されており、外方に向けて弾性的に
撓み変形し得るようになされている。かつまた、これら
両側の足(19)(19)の先端は、嵌合の際のガイドとし
て外方に湾曲したカール部(20)となされている。
【0015】一方、突出部(13)に形成された嵌合部
(15)は、上記係止片(14)の両側の足(19)(19)間
に嵌合される部分として構成されている。即ち、ラジエ
ーター(2)の上側タンク部(9)における前記突出部
(13)の前縁下半部には、図1〜図3に示されるよう
に、幅方向に所定の間隔をおいて、前方及び下方にのみ
開口する態様の切欠き部(21)(21)が設けられ、これ
ら切欠き部(21)(21)間に挟まれた部分が嵌合部(1
5)となされている。
【0016】この嵌合部(15)は、係止片(14)の中間
辺部(16)と足(19)とで囲まれた空間にほぼ適合する
大きさ及び形状に形成されている。つまり、嵌合部(1
5)の幅方向両側面は、後方奥の方に向かって嵌合部(1
5)の幅が狭くなる傾斜面に形成されるとともに、嵌合
部の先端部の幅は係止片(14)の中間辺部(16)の長さ
とほぼ同じか僅かに小さく設定されている。従って、係
止片(14)の足(19)(19)を図2(ロ)に示されるよ
うに嵌合部(15)の両側に嵌めていく過程で、該足(1
9)(19)は外方拡開方向に弾性的に撓み変形するとと
もに、更に奥の方に嵌めていくと図2(ハ)に示される
ように該足(19)(19)が弾性復帰して、嵌合部(15)
の幅方向両側面に当接するものとなされている。また、
該係止片(14)は、その中間辺部(16)の内面が嵌合部
(15)の前面部に当接されることによって、それ以上奥
の方への嵌合が規制されるようになされている。このよ
うな構成によって、係止片(14)が嵌合方向とは逆の方
向に抜けるためには、係止片(14)の両足(19)(19)
が外方に弾性的な撓み変形しなければならず、それによ
って、係止片(14)の嵌合方向と逆方向への抜けが防止
されるものとなされている。なお、嵌合部(15)の前面
部の幅方向中央部には、ピン受けのための半円弧状の凹
部(22)が設けられ、係止片(14)側の半円弧状の凹部
(17)との協働により、凝縮器(1)のピン(6)をそ
の全周にわたって側方から支持するように構成されてい
る。
【0017】ラジエーター(2)への凝縮器(1)の取
付けは次のようにして行われる。まず、上記したよう
に、ラジエーター(2)の下側タンク部(7)に設けら
れた前方突出部(10)のピン差込み孔(11)に、凝縮器
(1)の下側のピン(5)を差し込み、凝縮器(1)を
ラジエーター(2)に下側位置決め状態に担持支承させ
る。しかる後、図2(イ)に示されるように、凝縮器
(1)の上側のピン(6)(6)をラジエーター(2)
側の嵌合部(15)のピン受け用の凹部(22)内に配置す
ると共に、係止片(14)をラジエーター(2)の前方側
からこの嵌合部(15)に押込み嵌合させる。これによ
り、係止片(14)は、図2(ロ)(ハ)に示されるよう
に、その両足(19)(19)が外方に撓み変形した後、弾
性復帰して、嵌合部(15)に抜止め状態に嵌合されると
共に、係止片(14)の中間辺部(16)のピン受け用凹部
(17)もピン(6)の外周部に嵌合され、凝縮器(1)
はラジエーター(2)にしっかりとした安定状態に取り
付けられる。
【0018】以上の説明のように、上記の取付け構造で
は、凝縮器(1)のヘッダー(4)の上端部に上方突出
状態に設けられたピン(6)を利用し、該ピン(6)を
挟むようにして、係止片(14)をラジエーター(2)側
の嵌合部(15)に押し込んで嵌め込むだけで凝縮器
(1)の上部側をラジエーター(2)に取り付けること
ができ、従って、凝縮器(1)の取付けを能率良く行う
ことができる。
【0019】しかも、係止片(14)は弾性的な撓み変形
可能な一対の足(19)(19)を備え、両足(19)(19)
を外方に撓み変形させたのち弾性復帰させた状態に嵌合
させる構成となされているから、係止片(14)が嵌合部
(15)にしっかりとした抜止め状態に嵌合され、従っ
て、しっかりとした取付け状態を形成することができ
る。
【0020】加えて、上記実施形態では、ラジエーター
(2)の上側タンク部(9)の前方突出部(13)の前縁
下半部に、前方及び下方にのみ開口させる態様の切欠き
部(21)(21)が設けられ、これら切欠き部(21)(2
1)間に挟まれた部分を嵌合部(15)としている構成で
あるから、係止片(14)の嵌合による取付け状態におい
て、係止片(14)が上方に不本意に抜けてしまうことも
なく、しっかりとした取付け状態を維持することができ
る。なお、係止片(14)の下方への抜けは、この係止片
(14)の直下に凝縮器(1)のヘッダー(4)の上端部
が位置していることにより阻止される。
【0021】更に、上記実施形態では、凝縮器(1)の
下端部側に差込みピン(5)を設けて、これを取付け側
の差込み孔(11)に差し込む形式にて、凝縮器(1)の
下部側を取付け側に位置決め状態に担持支承させる取付
け構造との組み合わせにおいて、凝縮器(1)の上部側
の取付け構造として、上記のような係止片(14)による
取付け構造を採用しているから、取付け側への凝縮器
(1)の取付けを全体としても非常に能率良く行うこと
ができる。
【0022】また、上記実施形態は、凝縮器(1)をラ
ジエーター(2)に取付ける場合の取付け構造に適用し
ているものであるから、車体に組み込む前のラジエータ
ー(2)に対して凝縮器(1)を取り付けることがで
き、凝縮器(1)の取付け作業スペース上の問題を生じ
ることもなく、嵌合部(15)への係止片(14)の嵌合作
業を作業性良く遂行することができる。
【0023】図5〜図7には、第2実施形態を示す。本
実施形態の取付け構造は、ラジエーター(2)の上側タ
ンク部(9)の突出部(13)の前縁部に、幅方向に所定
の間隔をおいて、前方、下方及び上方に開口させる態様
の切欠き部(21)(21)が設けられ、これら切欠き部
(21)(21)間に挟まれた部分が嵌合部(15)とされて
いる。その他は図1〜4の実施形態と同様である。本実
施形態では、図5に示されるように、係止片(14)を、
嵌合部(15)の前面側から弾性的に押込み嵌合させるこ
ともできるし、また、図7に示されるように、上方か
ら、嵌合部(15)に差し込むようにして嵌合させること
もでき、従って係止片(14)の嵌合方向の自由度が大き
い等のメリットがある。
【0024】図8及び図9に示す第3実施形態は、ピン
(6)にゴム等の弾性材による防振部材(23)が装着さ
れ、この防振部材(23)を介して間接的にピン(6)が
支持されるようになされているものである。このよう
に、ピン(6)は、直接支持される形式の他、防振材
(23)を介して間接的に受けられるようになされていて
もよい。
【0025】図10に示す第4実施形態は、上記第1実
施形態あるいは第2実施形態における係止片(14)にお
いて採用されている、中間辺部(16)のピン受け用凹部
(17)が省略されると共に、嵌合部(15)のピン受け用
凹部(22)が奥の方に向けて深く成形され、このピン受
け用凹部(22)内にピン(6)の全体が存置されるよう
になされたものである。本実施形態では、係止片(14)
の構造をピン受け用凹部の省略によって簡素化しえ、係
止片(14)をコスト的に有利に製作し得る等のメリット
がある。
【0026】図11に示す第5実施形態は、係止片(1
4)における足(19)(19)が、内方に傾斜されること
なく延ばされ、その先端部に内方突出状の円弧状カール
部(19a )(19a )が形成された構成となされたもので
ある。このような構成を有する足(19)(19)によって
も同様の動作を行って嵌合部(15)に抜止め状態に嵌合
され得る。
【0027】図12及び図13に示す第6実施形態で
は、係止片(14)として、ブロック状の樹脂一体成形品
が採用されている。この係止片(14)は、ブロック状の
ピン受け部(24)を備え、このブロック状ピン受け部
(24)の下面部に設けられたピン差し込み孔(25)に凝
縮器(1)のピン(6)が差し込まれることにより、該
ピン(6)がその側方から支持されるようになされてい
る。そして、このブロック状ピン受け部(24)の両側部
には、該ピン受け部(24)と所定の間隔をおいて足(1
9)(19)が前後方向に向けられて並設され、該足(1
9)(19)の後端部がブロック状ピン受け部(24)と一
体に連接され、これら両足(19)(19)は、係止部とし
て、ブロック状ピン受け部(24)との間の間隔スペース
を利用して内方に弾性的な撓み変形をなし得るようにさ
れている。そして、各足(19)(19)の先端部には、外
方に突出された引掛け突部(26)(26)が設けられてい
る。引掛け突部(26)(26)の先端側は、ガイドとして
の傾斜面(27)に成形されている。
【0028】一方、嵌合部(15)は、ラジエーター
(2)の上側タンク部(9)における前方突出部(13)
の前縁部に形成された凹部(15)によって構成されてい
る。この凹部(15)は、幅方向の両側壁(29)(29)の
奥部に、前記係止片(14)の引掛け突部(26)(26)が
嵌まり込む引掛け用凹所(30)(30)が設けられた構成
となされている。凹部(15)の幅方向の長さは、係止片
(14)の幅と同等かそれよりも大きく、かつ、係止片
(14)の足(19)(19)の先端部の引掛け突部(26)
(26)間の間隔距離よりも小さく設定されている。これ
により、係止片(14)を前方から嵌合部(15)内に嵌め
込んでいく過程で、図13(ロ)に示されるように、引
掛け突部(26)(26)が凹部両側壁(29)に当接されて
両足(19)(19)が内方に弾性的に撓み変形され、更に
奥の方に嵌めていくことで図13(ハ)に示されるよう
に該足(19)(19)の先端部の引掛け突部(26)(26)
が凹部(15)内の引掛け用凹所(30)(30)内に嵌まり
込んで弾性復帰されるようになされている。
【0029】本実施形態においても、係止片(14)のブ
ロック状ピン受け部(24)の差込み孔(25)に凝縮器
(1)のピン(6)を差し込んだ状態にし、そして、係
止片(14)をラジエーター(2)側の嵌合部(15)内に
前方側から押し込み嵌合させていくという簡単な取付け
操作で、凝縮器(1)の上部側をラジエーター(2)に
取り付けることができる。本実施形態のように、引掛け
突部(26)(26)を嵌合部(15)内の引掛け用凹所(3
0)(30)内に嵌め込む地獄止め方式の嵌合構造を採る
ことにより、係止片(14)を嵌合部(15)に対し強固に
嵌合保持させることができる。
【0030】図14及び図15に示す第7実施形態で
は、係止片(14)として、第6実施形態と同様に、ブロ
ック状の樹脂一体成形品が採用されている。この係止片
(14)も、同様にブロック状のピン受け部(24)を備
え、このブロック状ピン受け部(24)の下面部に設けら
れたピン差し込み孔(25)に凝縮器(1)のピン(6)
が差し込まれることにより、該ピン(6)がその側方か
ら支持されるようになされている。そして、このブロッ
ク状ピン受け部(24)の両側部には、該ピン受け部(2
4)と所定の間隔をおいて足(19)(19)が上下方向に
向けられて並設され、該足(19)(19)の上端部がブロ
ック状ピン受け部(24)と一体に連接され、これら両足
(19)(19)が、係止部として、ブロック状ピン受け部
(24)との間の間隔スペースを利用して内方に弾性的な
撓み変形をなし得るようにされている。そして、各足
(19)(19)の先端部には、上記第6実施形態の場合と
同様に、外方に突出された引掛け突部(26)(26)が設
けられている。
【0031】一方、ラジエーター(2)の上側タンク部
(9)の前方突出部(13)の前縁部に、係止片(14)の
ブロック状ピン受け部(24)を嵌合させる嵌合凹部(3
1)が、前方、下方及び上方に開口される態様において
形成されると共に、該嵌合凹部(31)の両側に、係止片
(14)の各足(19)(19)を嵌合させる嵌合部としての
嵌合孔(15)(15)が上方に開口して形成されている。
該嵌合孔(15)(15)は上部開口から所定深さ位置に、
前記係止片(14)の引掛け突部(26)(26)が嵌まり込
む引掛け用凹所(30)(30)が設けられている。即ち、
このような構成により、係止片(14)のブロック状ピン
受け部(24)を、上方から嵌合凹部(31)内に嵌合させ
て凝縮器(1)のピン(6)を差込み孔(25)に差し込
むと共に、係止片(14)の両足(19)(19)を嵌合孔
(15)(15)内に上方から嵌合させていくことにより、
この嵌合過程で、図15(ロ)に示されるように、両足
(19)(19)の引掛け突部(26)(26)が嵌合孔(15)
(15)内の内面に当接されて両足(19)(19)が内方に
弾性的に撓み変形され、更に奥の方に嵌めていくことで
図15(ハ)に示されるように、該足(19)(19)の先
端部の引掛け突部(26)(26)が嵌合孔(15)(15)内
の引掛け用凹所(30)(30)内に嵌まり込んで弾性復帰
され、それによって、係止片(14)が抜止め状態に取り
付けられるようになされている。
【0032】本実施形態においても、係止片(14)のブ
ロック状ピン受け部(24)をその差込み孔(25)に凝縮
器(1)のピン(6)を差し込むようにして嵌合凹部
(31)に嵌合させると共に、係止片(14)の両足(19)
(19)を嵌合孔(15)(15)内に押し込み嵌合させてい
くという簡単な取付け操作で、凝縮器(1)の上部側を
ラジエーター(2)にしっかりと取り付けることができ
る。特に本実施形態は、係止片(14)を上方から嵌合さ
せていくものであり、そのような嵌合方向からの取付け
が求められるような場合に、有効的に採用することがで
きる。同時に係止片(14)の不本意な上方への抜けも確
実に防止することができる。
【0033】以上に本発明のいくつかの実施形態を示し
たが、本発明は、これらに限定されるものではなく、各
種変形が可能である。例えば、上記各実施形態では、凝
縮器(1)をラジエーター(2)に取り付ける場合の取
付け構造を示しているが、凝縮器(1)を車体に直接取
り付ける場合の取り付け構造として用いられてもよく、
取付け側に特段の制限はない。また、上記各実施形態で
はカークーラー用凝縮器を取付け対象としているが、こ
れに限られるものではなく、各種の熱交換器の取付け構
造として用いられてよい。また、上記各実施形態の取付
け構造は、凝縮器(1)の下端側をそこに設けられたピ
ン(5)(5)を取付け側の差込み孔(11)(11)に差
し込んで担持支承する取付け構造との組み合わせにおい
て、採用されているが、これに限定されるものではな
い。また、上記各実施形態では、ピンとして円柱状のも
の(6)を採用しているが、これに限られるものではな
く、例えば、プレート状、舌状等の各種構成態様のピン
であってよい。また、上記各実施形態では、熱交換器と
してマルチフロータイプの熱交換器を用いているが、チ
ューブを蛇行状に曲成して構成されたサーペンタインタ
イプの熱交換器など各種タイプの熱交換器であってよ
い。また、上記各実施形態では、ピン(6)が、熱交換
器に上方突出状に備えられているが、側方突出状に備え
られたものであってもよい。また、上記各実施形態で
は、熱交換器の上部側を取り付ける取付け構造としてい
るが、下部側の取付け構造等としても用いられ得るもの
であることはいうまでもない。
【0034】
【発明の効果】上述の次第で、本発明の熱交換器の取付
け構造は、係止片を備え、該係止片は、熱交換器の前記
ピンを少なくともその側方から支持するピン受け部と、
弾性変形可能な係止部とを有してなり、取付け側には、
前記係止片の係止部を嵌合させる嵌合部が備えられ、前
記係止片は、係止部の弾性変形により前記取付け側の嵌
合部に嵌合されるとともに、係止部の弾性復帰により抜
止め状態に保持されており、その状態で熱交換器のピン
が少なくともその側方から係止片の前記ピン受け部にて
支持されてなるものであるから、係止片を係止部の弾性
変形により嵌合部に嵌合させるという瞬間的操作を行う
だけで熱交換器が適正に取り付けられ、ブラケットをね
じ止めする場合のような厄介な手間が要らず、熱交換器
を取付け側に能率良く容易に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態にかかる取付け構造を示すもの
で、ラジエーター、凝縮器及び係止片を互いに分離状態
にして示す斜視図である。
【図2】図(イ)〜図(ハ)は係止片の嵌合過程を順次
的に示す断面図である。
【図3】取付け構造部分を拡大して示すもので、図
(イ)は側面図、図(ロ)は正面図、図(ハ)は図
(ロ)のI−I線断面矢視図である。
【図4】ラジエーターへの凝縮器の取付け状態の全体構
成を示すもので、図(イ)は一部断面正面図、図(ロ)
は一部断面側面図である。
【図5】第2実施形態にかかる取付け構造を示すもの
で、ラジエーター、凝縮器及び係止片を互いに分離状態
にして示す斜視図である。
【図6】係止片が嵌合部に嵌合された取付け状態を示す
もので、図(イ)は断面図、図(ロ)は正面図である。
【図7】係止片の嵌合方向の他の例を示す斜視図であ
る。
【図8】第3実施形態にかかる取付け構造を示すもの
で、ラジエーター、凝縮器、防振部材及び係止片を互い
に分離状態にして示す斜視図である。
【図9】係止片が嵌合部に嵌合された取付け状態を示す
平面図である。
【図10】第4実施形態にかかる取付け構造を示すもの
で、図(イ)は取付け状態の平面図、図(ロ)は取付け
前の平面図である。
【図11】第5実施形態にかかる取付け構造を示す分離
状態にして示す平面図である。
【図12】第6実施形態にかかる取付け構造を示すもの
で、ラジエーター、凝縮器及び係止片を互いに分離状態
にして示す斜視図である。
【図13】図(イ)〜図(ハ)は係止片の嵌合過程を順
次的に示す平面図である。
【図14】第7実施形態にかかる取付け構造を示すもの
で、ラジエーター、凝縮器及び係止片を互いに分離状態
にして示す斜視図である。
【図15】図(イ)〜図(ハ)は係止片の嵌合過程を順
次的に示す断面図である。
【図16】一従来例を示すもので、図(イ)は凝縮器の
下端部の取付け構造の一部断面正面図、図(ロ)は凝縮
器の上部側の取付け構造を示す正面図、図(ハ)は図
(ロ)のII−II線断面図である。
【図17】他の従来例を示すもので、一部断面側面図で
ある。
【符号の説明】
1…凝縮器(熱交換器) 2…ラジエーター(取付け側) 6…ピン 14…係止片 15…嵌合部 16…中間辺部(ピン受け部) 19…足(係止部)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱交換器にピンが突設され、該ピンを利
    用して、熱交換器を取付け側に取り付ける熱交換器の取
    付け構造であって、 係止片を備え、 該係止片は、熱交換器の前記ピンを少なくともその側方
    から支持するピン受け部と、弾性変形可能な係止部とを
    有してなり、 取付け側には、前記係止片の係止部を嵌合させる嵌合部
    が備えられ、 前記係止片は、係止部の弾性変形により前記取付け側の
    嵌合部に嵌合されるとともに、係止部の弾性復帰により
    抜止め状態に保持されており、その状態で熱交換器のピ
    ンが少なくともその側方から係止片の前記ピン受け部に
    て支持されてなることを特徴とする熱交換器の取付け構
    造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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