JPH10164855A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JPH10164855A
JPH10164855A JP8319002A JP31900296A JPH10164855A JP H10164855 A JPH10164855 A JP H10164855A JP 8319002 A JP8319002 A JP 8319002A JP 31900296 A JP31900296 A JP 31900296A JP H10164855 A JPH10164855 A JP H10164855A
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清隆 小林
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飛世  正博
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正謙 執行
Junichi Shibuya
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の平滑コンデンサの両端電圧を監視して
直流短絡現象を検出すること。 【解決手段】 平滑コンデンサ20の両端電圧Eaを電
圧検出器16で検出し、平滑コンデンサ22の両端電圧
Ebを電圧検出器18で検出し、検出電圧Ea、Ebの
偏差を差分回路60で差分電圧ΔVとして求める。差分
電圧ΔVの大きさを異常状態判定器62、64で判定
し、差分電圧ΔVが異常判定値+Vref以上となった
ときにはコンデンサ22の両端が短絡したと判定し、差
分電圧ΔVが負の異常判定値−Vref以下となったと
きにはコンデンサ20の両端が短絡したと判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力変換装置に係
り、特に、中性点クランプ方式のコンバータあるいは中
性点クランプ方式のインバータとして用いるに好適な電
力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電力変換装置として、スイッチン
グ素子を4個直列に接続し、これら4個のスイッチング
素子のうち内側の2個のスイッチング素子と並列にクラ
ンプダイオードを逆並列接続した中性点クランプ方式に
よるコンバータあるいはインバータが知られている。こ
の種の電力変換装置において、スイッチング素子の誤動
作・破損により直流電源(平滑コンデンサ)の両端が短
絡することがある。例えば、内側の2個のスイッチング
素子がオン状態にあるときに、外側の一方のスイッチン
グ素子(電源の正端子側のスイッチング素子)が誤動作
したり、ブレークダウンしたりすると、3個のスイッチ
ング素子が同時にオンとなり、一方の直流電源の両端が
短絡された状態となる。また内側の2個のスイッチング
素子がオン状態にあるときに、外側の他方のスイッチン
グ素子(電源の負端子側のスイッチング素子)が誤動作
したり、ブレークダウンしたりすると、他方の直流電源
の両端が短絡された状態になる。そして、中性点クラン
プ方式によるコンバータあるいはインバータにおいて
は、スイッチング素子の誤動作・破損により、直流電源
が短絡するルートとして二通りあるため、短絡電流を検
出する短絡電流検出器を、直列接続された二つの直流電
源の正側端子側と負側端子側にそれぞれ直列に挿入する
必要がある。
【0003】一方、中性点クランプ方式のコンバータに
おいては、出力電圧を一定に保つために、出力電圧を検
出する電圧検出器を設け、この電圧検出器の検出出力を
制御装置へフィードバックする構成が採用されている。
すなわち直流電圧検出器の検出出力と設定電圧との偏差
が0になるようにフィードバック制御することで、コン
バータの出力電圧を一定に保つようになっている。この
場合、直流電圧検出器が正常なときには、直流電圧検出
器を制御用電圧検出器として用いることで、保護用電圧
検出器を兼用することもできる。しかし、直流電圧検出
器が故障したときには、出力電圧を正しく検出できない
ため、制御用の電圧検出器の他に、保護用の電圧検出器
を設け、制御用電圧検出器が故障したときには、保護用
電圧検出器の検出出力を用いて制御することが行なわれ
ている。すなわち電圧検出器を多重化して制御用電圧検
出器の故障によってもコンバータの出力電圧を一定に保
つようにした構成が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術で
は、電力変換装置を構成するに際して、短絡電流検出器
を2台設置したり、制御用の電圧検出器と保護用の電圧
検出器を個別に設置したりしなければならず、装置の故
障率が高くなるとともにコストが高くなり、さらに装置
が大型化する。
【0005】本発明の第1の目的は、複数の平滑用コン
デンサの両端電圧を監視して直流短絡を検出することが
できる電力変換装置を提供することにある。
【0006】本発明の第2の目的は、保護用電圧検出手
段を設けることなく、複数の平滑用コンデンサの両端電
圧を相互に監視することで制御用電圧検出手段の故障を
検出することができる電力変換装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、中性点クランプ方式コンバータとして、
互いに直列接続された複数の平滑コンデンサの正側端子
と交流電源に接続される共通端子との間に挿入されて互
いに直列に接続された正側主スイッチング素子および正
側補助スイッチング素子と、前記平滑コンデンサの負側
端子と前記共通端子との間に挿入されて互いに直列に接
続された負側主スイッチング素子および負側補助スイッ
チング素子と、正側主スイッチング素子と正側補助スイ
ッチング素子との正側接続点と前記各平滑コンデンサが
互いに直列接続された中性点とに接続された正側整流素
子と、負側主スイッチング素子と負側補助スイッチング
素子との負側接続点と前記中性点とに接続された負側整
流素子と、前記各スイッチング素子に逆並列接続された
複数のフリーホイール整流素子と、前記各スイッチング
素子のスイッチング動作を制御して交流電源からの交流
電圧を直流電圧に変換させるスイッチング制御手段とを
備えた電力変換装置において、前記各平滑コンデンサの
両端電圧をそれぞれ検出する複数の電圧検出手段と、前
記各電圧検出手段の検出出力の偏差を算出する偏差算出
手段と、前記偏差算出手段の算出値から一方の平滑コン
デンサの両端に直流短絡現象が生じたことを検出する直
流短絡検出手段とを備えていることを特徴とする電力変
換装置を構成したものである。
【0008】また、本発明は、中性点クランプ方式イン
バータとして、互いに直列接続された複数の平滑コンデ
ンサの正側端子と負荷に接続される共通端子との間に挿
入されて互いに直列に接続された正側主スイッチング素
子および正側補助スイッチング素子と、前記平滑コンデ
ンサの負側端子と前記共通端子との間に挿入されて互い
に直列に接続された負側主スイッチング素子および負側
補助スイッチング素子と、正側主スイッチング素子と正
側補助スイッチング素子との正側接続点と前記各平滑コ
ンデンサが互いに直列接続された中性点とに接続された
正側整流素子と、負側主スイッチング素子と負側補助ス
イッチング素子との負側接続点と前記中性点とに接続さ
れた負側整流素子と、前記各スイッチング素子に逆並列
接続された複数のフリーホイール整流素子と、前記各ス
イッチング素子のスイッチング動作を制御して各平滑コ
ンデンサからの直流電圧を交流電圧に変換させるスイッ
チング制御手段とを備えた電力変換装置において、前記
各平滑コンデンサの両端電圧をそれぞれ検出する複数の
電圧検出手段と、前記各電圧検出手段の検出出力の偏差
を算出する偏差算出手段と、前記偏差算出手段の算出値
から一方の平滑コンデンサの両端に直流短絡現象が生じ
たことを検出する直流短絡検出手段とを備えていること
を特徴とする電力変換装置を構成したものである。
【0009】前記各電力変換装置を構成するに際して
は、以下の要素を有するものとすることもできる。
【0010】(1)各平滑コンデンサの両端電圧をそれ
ぞれ検出する複数の電圧検出手段と、各電圧検出手段の
検出出力の偏差を算出する偏差算出手段と、偏差算出手
段の算出値から一方の電圧検出手段に異常が生じたこと
を検出する異常検出手段とを備えている。
【0011】(2)各平滑コンデンサの両端電圧をそれ
ぞれ検出する複数の電圧検出手段と、前記各電圧検出手
段の検出出力を加算する加算手段と、加算手段の加算値
を一定時間遅延させる遅延手段と、加算手段の加算値と
遅延手段の出力との偏差を算出する偏差算出手段と、偏
差算出手段の算出値から一方の平滑コンデンサの両端に
直流短絡現象が生じたことを検出する直流短絡検出手段
とを備えている。
【0012】(3)各平滑コンデンサの両端電圧をそれ
ぞれ検出する複数の電圧検出手段と、各電圧検出手段の
検出出力を加算する加算手段と、加算手段の加算値を一
定時間遅延させる遅延手段と、加算手段の加算値と前記
遅延手段の出力との偏差を算出する偏差算出手段と、偏
差算出手段の算出値から一方の電圧検出手段に異常が生
じたことを検出する異常検出手段とを備えている。
【0013】(4)偏差算出手段が、正側端子と中性点
との間に挿入された正側平滑コンデンサの両端電圧から
他方の負側平滑コンデンサの両端電圧を減算して偏差を
算出したときに、短絡検出手段は、偏差算出手段の算出
値が正の異常判定値以上のときには負側平滑コンデンサ
の両端に直流短絡現象が生じたことを検出し、偏差算出
手段の算出値が負の異常判定値以下のときには正側平滑
コンデンサの両端に直流短絡現象が生じたことを検出し
てなる。
【0014】前記した手段によれば、複数の平滑コンデ
ンサの電圧は、正常時にはほぼ同一電圧であり、両者の
電圧の偏差は0になっている。このため各平滑コンデン
サの両端電圧の偏差が正の異常判定値以上または負の異
常判定値以下のときには直流電源に短絡現象が生じたか
あるいは電圧検出手段そのものが故障したとみなすこと
ができる。すなわち複数の平滑コンデンサの両端電圧の
偏差を監視することで、直流電源(平滑コンデンサ)の
直流短絡現象を検出したり、電圧検出手段の故障を検出
したりすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0016】図1は、本発明の一実施形態を示す直列多
重電力変換装置の全体構成図である。図1において、直
列多重電力変換装置は、中性点クランプ方式のコンバー
タ14、中性点クランプ方式のインバータ24を備えて
おり、コンバータ14が3相交流電源10に接続され、
インバータ24が3相交流電動機28に接続されてい
る。コンバータ14とインバータ24はそれぞれライン
L1、L2、L3を介して接続されており、ラインL
1、L2間に平滑コンデンサ20が挿入され、ラインL
2、L3間に平滑コンデンサ22が挿入されている。コ
ンデンサ20とラインL1との接続点が正側端子T1と
して、コンデンサ20とコンデンサ22との接続点が中
性点T2として、コンデンサ22とラインL3との接続
点が負側端子T3として設定されており、各コンデンサ
20、22には各コンデンサの両端電圧を検出する電圧
検出器16、18が設置されている。
【0017】コンバータ14の制御系は、電流検出器1
2、パルス幅変調器32、電流制御演算器34、加減算
器36、電圧制御演算器38、加減算器40、42、電
圧指令設定器44を備えて構成されている。電圧指令設
定器44は、コンバータ14の出力電圧に関する設定値
を指令するようになっており、この電圧指令が加減算器
42に入力されている。加減算器40には、直流電圧検
出器16、18によって検出された検出電圧の和を示す
電圧(コンバータ14の出力電圧)が加減算器42から
入力されている。すなわち加減算器40は、電圧検出器
16、18によって検出されたコンバータ14の出力電
圧の検出値と電圧指令との偏差に応じた電圧を電圧制御
演算器38に出力するようになっている。電圧制御演算
器18は、加減算器40から入力された電圧偏差を0に
抑制するための電流を生成し、生成した電流を加減算器
36に出力する。加減算器36は、交流電源10からコ
ンバータ14に供給される3相交流電流の検出電流を電
流検出器12から取り込み、この検出電流と電圧制御演
算器38によって生成された電流との偏差を算出し、算
出値を電流制御演算器34に出力する。電流制御演算器
34は加減算器36から入力された電流偏差を零に抑制
するための演算を行ない、この演算結果に応じた制御信
号をパルス幅変調器32に出力する。パルス幅変調器3
2は、電流制御演算器34からの制御信号に応答してコ
ンバータ14の出力電圧を指定の電圧に維持するための
パルス幅変調信号を生成し、このパルス幅変調信号をコ
ンバータ14の各スイッチング素子に供給するようにな
っている。
【0018】一方、インバータ24の制御系は、インバ
ータ24から交流電動機28に供給される3相交流電流
を検出する電流検出器26、交流電動機28の速度を検
出する速度検出器30、パルス幅変調器48、電流制御
演算器50、加減算器52、速度制御演算器54、加減
算器56、速度指令設定器58を備えて構成されてい
る。速度指令設定器58は交流電動機28に対する速度
を指令するための信号を加減算器56に出力する。加減
算器56は速度指令と速度検出器30の検出出力との偏
差に応じた信号を速度制御演算器54に出力する。速度
制御演算器54は、加減算器56の算出による偏差を零
に抑制するための演算を行ない、この演算値を電流の値
で加減算器52に出力する。加減算器52は速度制御演
算器54の演算による電流と電流検出器26の検出電流
との偏差に応じた信号を電流制御演算器50に出力す
る。電流制御演算器50は加減算器52の生成による電
流偏差を零に抑制するための演算を行ない、この演算結
果に応じた制御信号をパルス幅変調器48に出力する。
パルス幅変調器48は、電流制御演算器50から出力さ
れた制御信号に応答してインバータ24の出力電圧の周
波数を指定の周波数にするためのパルス幅変調信号を生
成し、生成したパルス幅変調信号をインバータ24の各
スイッチング素子に供給するようになっている。
【0019】また本実施形態においては、コンバータ1
4とインバータ24共通の回路として、異常検出回路4
6が設けられている。異常検出回路46は直流電圧検出
器16、18の検出出力を取り込み、平滑コンデンサ2
0の両端電圧と平滑コンデンサ22の両端電圧の偏差を
求め、この偏差から平滑コンデンサ20または22の両
端に直流短絡現象が生じたことを検出したり、電圧検出
器16、18のいずれかに異常が生じたことを検出し、
各検出時に、コンバータ14、インバータ24を停止す
るための停止信号をパルス幅変調器32、48にそれぞ
れ出力するようになっている。
【0020】次に、コンバータ14、インバータ24の
主回路構成を図2にしたがって説明する。なお、コンバ
ータ14、インバータ24の主回路は同一構成で、U、
V、W相も同一構成であるため、インバータ24のU相
のみの主回路構成について説明する。
【0021】インバータ24のU相の主回路は、自己消
弧可能なスイッチング素子(例えば、GTO、IGB
T、トランジスタ等)Gp、Gpc、Gnc、Gnを備
えており、4個のスイッチング素子が互いに直列に接続
されている。スイッチング素子Gpはアノードリアクト
ルLpを介して正側端子T1に接続され、スイッチング
素子GnはアノードリアクトルLnを介して負側端子T
3に接続され、スイッチング素子Gpc、Gncはそれ
ぞれ共通端子(出力端子)T3に接続されている。また
スイッチング素子Gp、Gpcとの直列接続点である正
側接続点T4には、中性点T2にアノードが接続された
クランプダイオードDcpが接続されており、スイッチ
ング素子GncとGnとの直列接続点である負側接続点
T6には、中性点T2にカソードが接続されたクランプ
ダイオードDcnが接続されている。さらに各スイッチ
ング素子Gp〜Gnにはそれぞれフリーホイール整流素
子としてフリーホイールダイオードDfp、Dfpc、
Dfnc、Dfnが逆並列接続されている。
【0022】各スイッチング素子Gp〜Gpnは図3に
示す制御モードにしたがってスイッチング動作されるよ
うになっている。例えば、制御モード1では、図4
(a)に示すように、スイッチング素子Gp、Gpcが
オンとなり、他のスイッチング素子Gnc、Gnがとも
にオフとなり、共通端子T5の電位は+Eとなる。制御
モード2では、図4(b)に示すように、スイッチング
素子Gp、Gnがともにオフとなり、スイッチング素子
Gpc、Gncがオンとなる。このとき中性点T2と共
通端子T5とがクランプダイオードDcp、Dcnを介
して接続されるため、共通端子T5の電位は0となる。
【0023】次に、制御モード3のときには、図4
(c)に示すように、スイッチング素子Gp、Gcがと
もにオフとなり、スイッチング素子Gnc、Gnがとも
にオンになり、負荷からの電流がスイッチング素子Gn
c、Gnを介して負側端子T3側に流れ、共通端子T5
の電位は−Eとなる。なお、各スイッチング素子Gp〜
Gnがスイッチング動作するときに、スイッチング素子
の動作遅れによって3素子、例えばGp、Gpc、Gn
cまたはGpc、Gnc、Gnが同時に導通するのを防
止するために、図5に示すように、スイッチング素子G
p、Gncまたはスイッチング素子Gpc、Gnに印加
されるパルス信号の間には短絡防止期間が設けられてい
る。
【0024】すなわち、図6(a)に示すように、スイ
ッチング素子Gp、Gncが誤動作またはブレイクダウ
ンしたりすると、スイッチング素子Gp、Gpc、Gn
cが同時にオンとなって、直流電源としての平滑コンデ
ンサ20の両端が短絡され、直流短絡現象を生じること
になる。また、図6(b)に示すように、スイッチング
素子Gncがオン状態にあるときに、スイッチング素子
Gn、Gpcが誤動作またはブレイクダウンして同時に
3個がオンになると、直流電源となる平滑コンデンサ2
2の両端が短絡され、直流短絡現象を生じる。直流短絡
現象が生じると、健全なスイッチング素子が破損する恐
れがある。
【0025】そこで、本実施形態においては、平滑コン
デンサ20、22の両端電圧を監視して直流短絡現象を
検出するための異常検出回路46が以下のように構成さ
れている。
【0026】異常検出回路46は、図7に示すように、
差分回路60、異常状態判定器62、64を備えて構成
されている。差分回路60は、電圧検出手段としての電
圧検出器16、18の検出電圧Ea、Ebを取り込み、
両者の偏差を差分電圧ΔVとして出力する偏差算出手段
として構成されている。正常時には平滑コンデンサ2
0、22の両端電圧Ea、Ebはほぼ同一であるため、
差分電圧ΔVはほぼ0である。しかし、平滑コンデンサ
20または平滑コンデンサ22の両端を結ぶ回路に属す
るスイッチング素子、ダイオードの短絡によって電源短
絡が生じると、差分電圧ΔVは正または負の電圧値を示
す。異常状態判定器62は、差分電圧ΔVと正の異常判
定値+Vrefとを比較し、差分電圧ΔVが正の異常判
定値以上になったときには(Ea>Ebのとき)、平滑
コンデンサ22の両端が短絡されたことを検出する直流
短絡検出手段として構成されている。
【0027】一方、異常状態判定器64は、差分電圧Δ
Vと負の異常判定値−Vrefとを比較し、差分電圧Δ
Vが負の異常判定値以下となったときには(Ea<Eb
のとき)、平滑コンデンサ20の両端が短絡したことを
検出する直流短絡検出手段として構成されている。そし
て各異常状態判定器62、64の判定結果はパルス幅変
調器32、48に入力されるようになっている。
【0028】このように、本実施形態によれば、ライン
L1、L3中にそれぞれ電流検出器を設けることなく、
電圧検出器16、18によってコンデンサ20、22の
両端電圧を検出し、各検出電圧の偏差を異常検出回路4
6で判定することで、平滑コンデンサ20、22の直流
短絡を検出することができる。このため検出器の数を少
なくすることができ、故障率の低減および装置の低価格
化および小型化に寄与することができる。
【0029】また本実施形態においては、各異常状態判
定器62、64は、差分電圧ΔVと正または負の異常判
定値とを比較しているため、電圧検出器16、18のい
ずれかが短絡または開放状態となったときでも差分電圧
ΔVが異常値を示すため、差分電圧ΔVと正または負の
異常判定値とを比較することで、電圧検出器16または
18の故障を検出することができる。すなわち異常状態
判定器62、64は電圧検出器16、18の検出器本体
の故障あるいは電圧検出器16、18の検出電圧を異常
検出回路46に導く回路を含む電圧検出手段の一方に異
常が生じたことを検出する異常検出手段としても機能す
ることになる。この場合は、電圧検出器16、18を制
御用電圧検出手段として用いるだけで、保護用の電圧検
出器を設ける必要はなく、電圧検出器16、18に関連
する異常を検出することができる。このため制御用の電
圧検出器の他に保護用の電圧器を設ける必要がなく、故
障率の低減、装置の小型化および低コスト化に寄与する
ことができる。
【0030】次に、異常検出回路46の他の実施形態を
図8にしたがって説明する。
【0031】本実施形態における異常検出回路46は、
加算回路66、データ遅延回路68、差分回路70、異
常状態判定器72、74を備えて構成されており、加算
回路66に電圧検出器16、18の出力がそれぞれ接続
されている。加算回路66は電圧検出器16、18の検
出電圧Ea、Ebをそれぞれ加算する加算手段として構
成されており、加算回路66の出力がデータ遅延回路6
8を介して差分回路70に入力されているとともに加算
回路66の出力が直接差分回路70に入力されている。
データ遅延回路68は、時定数Tの遅れを有する一時遅
れ要素として、加算回路66の加算値(コンバータ14
の出力電圧に相当する電圧)を時定数Tにしたがって一
定時間遅延させる遅延手段として構成されている。差分
回路70はデータ遅延回路68の出力と加算回路66の
出力との偏差ΔV2を算出する偏差算出手段として構成
されており、差分電圧ΔV2がそれぞれ異常状態判定器
72、74に入力されている。異常状態判定器72は、
差分電圧ΔV2と正の異常判定値+V2refとを比較
し、差分電圧ΔV2が正の異常判定値以上となったとき
には少なくとも一方の平滑コンデンサ20、22の両端
が短絡したことを検出し、それ以外のときには正常であ
ると判定する直流短絡検出手段として構成されている。
【0032】一方、異常状態判定器74は、差分電圧Δ
V2と負の異常判定値−V2refとを比較し、差分電
圧ΔV2が負の異常判定値以下のときには平滑コンデン
サ20、22のうち少なくとも一方の平滑コンデンサの
両端が短絡したことを検出し、それ以外のときには正常
状態にあることを判定する直流短絡検出手段として構成
されている。
【0033】本実施形態においては、コンバータ14の
出力電圧に相当する電圧の時間的変化を差分電圧ΔV2
として求め、差分電圧ΔV2が正の異常判定値以上ある
いは負の異常判定値以下になるか否かを判定するように
しているため、ラインL1、L3中にそれぞれ電流検出
器を設けることなく、平滑コンデンサ20または22の
両端に接続された素子の短絡に伴う直流短絡現象を検出
することでき、故障率の低減、装置の低コスト化および
小型化に寄与することができる。
【0034】また差分電圧ΔV2は、電圧検出器16、
18および各検出器の検出出力を伝送する回路を含む各
電圧検出手段の短絡、開放による故障によっても変化す
るため、差分電圧ΔV2の変化を異常状態判定器72、
74で判定することで、各電圧検出手段の故障に伴う異
常を検出することができる。すなわち、異常状態判定器
72、74を各電圧検出手段の異常を検出する異常検出
手段として用いることもできる。この場合、電圧検出器
16、18を制御用電圧検出器として用いればよく、保
護用の電圧検出器を設ける必要がないため、故障率の低
減、装置の小型化および低コスト化に寄与することがで
きる。
【0035】また前記実施形態においては、異常検出回
路46によって直流短絡現象あるいは電圧検出手段の異
常が検出されたときには、停止信号によってパルス幅変
調器32、48が停止パルスを発生するため、コンバー
タ14、24を安全な状態で停止させることができる。
また異常状態判定器62、64、72、74の判定結果
を表示装置の画面上に画像表示することで、表示内容を
故障原因究明の情報として利用することができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の平滑コンデンサの両端電圧を検出し、各検出電圧
と異常判定値とを比較して直流短絡現象の発生を検出し
たり、電圧検出手段の異常を検出したりするようにした
ため、最小限の検出手段によって直流短絡現象を検出し
たり、電圧検出手段の異常を検出したりすることがで
き、故障率の低減、装置の小型化および低価格化に寄与
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す直列多重電力変換装
置の全体構成図である。
【図2】変換器の主回路を示す回路構成図である。
【図3】インバータの制御モードを説明するための図で
ある。
【図4】インバータのスイッチング動作を説明するため
の図である。
【図5】パルス信号の短絡防止期間の設定方法を説明す
るための図である。
【図6】スイッチング素子の動作遅れによる電源短絡の
発生状態を説明するための図である。
【図7】異常検出回路の一実施形態を示すブロック構成
図である。
【図8】異常検出回路の他の実施形態を示すブロック構
成図である。
【符号の説明】
10 交流電源 12 電流検出器 14 コンバータ 16、18 直流電圧検出器 20、22 平滑コンデンサ 24 インバータ 26 電流検出器 28 交流電動機 30 速度検出器 32 パルス幅変調器 34 電流制御演算器 36 加減算器 38 電圧制御演算器 40、42 加減算器 44 電圧指令設定器 46 異常検出回路 48 パルス幅変調器 50 電流制御演算器 52 加減算器 54 速度制御演算器 56 加減算器 58 速度指令設定器 60 差分回路 62、64 異常状態判定器 66 加算回路 68 データ遅延回路 70 差分回路 72、74 異常状態判定器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H02M 7/21 H02M 7/21 Z // H02H 11/00 H02H 11/00 J (72)発明者 渋谷 純一 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに直列接続された複数の平滑コンデ
    ンサの正側端子と交流電源に接続される共通端子との間
    に挿入されて互いに直列に接続された正側主スイッチン
    グ素子および正側補助スイッチング素子と、前記平滑コ
    ンデンサの負側端子と前記共通端子との間に挿入されて
    互いに直列に接続された負側主スイッチング素子および
    負側補助スイッチング素子と、正側主スイッチング素子
    と正側補助スイッチング素子との正側接続点と前記各平
    滑コンデンサが互いに直列接続された中性点とに接続さ
    れた正側整流素子と、負側主スイッチング素子と負側補
    助スイッチング素子との負側接続点と前記中性点とに接
    続された負側整流素子と、前記各スイッチング素子に逆
    並列接続された複数のフリーホイール整流素子と、前記
    各スイッチング素子のスイッチング動作を制御して交流
    電源からの交流電圧を直流電圧に変換させるスイッチン
    グ制御手段とを備えた電力変換装置において、 前記各平滑コンデンサの両端電圧をそれぞれ検出する複
    数の電圧検出手段と、前記各電圧検出手段の検出出力の
    偏差を算出する偏差算出手段と、前記偏差算出手段の算
    出値から一方の平滑コンデンサの両端に直流短絡現象が
    生じたことを検出する直流短絡検出手段とを備えている
    ことを特徴とする電力変換装置。
  2. 【請求項2】 互いに直列接続された複数の平滑コンデ
    ンサの正側端子と交流電源に接続される共通端子との間
    に挿入されて互いに直列に接続された正側主スイッチン
    グ素子および正側補助スイッチング素子と、前記平滑コ
    ンデンサの負側端子と前記共通端子との間に挿入されて
    互いに直列に接続された負側主スイッチング素子および
    負側補助スイッチング素子と、正側主スイッチング素子
    と正側補助スイッチング素子との正側接続点と前記各平
    滑コンデンサが互いに直列接続された中性点とに接続さ
    れた正側整流素子と、負側主スイッチング素子と負側補
    助スイッチング素子との負側接続点と前記中性点とに接
    続された負側整流素子と、前記各スイッチング素子に逆
    並列接続された複数のフリーホイール整流素子と、前記
    各スイッチング素子のスイッチング動作を制御して交流
    電源からの交流電圧を直流電圧に変換させるスイッチン
    グ制御手段とを備えた電力変換装置において、 前記各平滑コンデンサの両端電圧をそれぞれ検出する複
    数の電圧検出手段と、前記各電圧検出手段の検出出力の
    偏差を算出する偏差算出手段と、前記偏差算出手段の算
    出値から一方の電圧検出手段に異常が生じたことを検出
    する異常検出手段とを備えていることを特徴とする電力
    変換装置。
  3. 【請求項3】 互いに直列接続された複数の平滑コンデ
    ンサの正側端子と交流電源に接続される共通端子との間
    に挿入されて互いに直列に接続された正側主スイッチン
    グ素子および正側補助スイッチング素子と、前記平滑コ
    ンデンサの負側端子と前記共通端子との間に挿入されて
    互いに直列に接続された負側主スイッチング素子および
    負側補助スイッチング素子と、正側主スイッチング素子
    と正側補助スイッチング素子との正側接続点と前記各平
    滑コンデンサが互いに直列接続された中性点とに接続さ
    れた正側整流素子と、負側主スイッチング素子と負側補
    助スイッチング素子との負側接続点と前記中性点とに接
    続された負側整流素子と、前記各スイッチング素子に逆
    並列接続された複数のフリーホイール整流素子と、前記
    各スイッチング素子のスイッチング動作を制御して交流
    電源からの交流電圧を直流電圧に変換させるスイッチン
    グ制御手段とを備えた電力変換装置において、 前記各平滑コンデンサの両端電圧をそれぞれ検出する複
    数の電圧検出手段と、前記各電圧検出手段の検出出力を
    加算する加算手段と、前記加算手段の加算値を一定時間
    遅延させる遅延手段と、前記加算手段の加算値と前記遅
    延手段の出力との偏差を算出する偏差算出手段と、前記
    偏差算出手段の算出値から一方の平滑コンデンサの両端
    に直流短絡現象が生じたことを検出する直流短絡検出手
    段とを備えていることを特徴とする電力変換装置。
  4. 【請求項4】 互いに直列接続された複数の平滑コンデ
    ンサの正側端子と交流電源に接続される共通端子との間
    に挿入されて互いに直列に接続された正側主スイッチン
    グ素子および正側補助スイッチング素子と、前記平滑コ
    ンデンサの負側端子と前記共通端子との間に挿入されて
    互いに直列に接続された負側主スイッチング素子および
    負側補助スイッチング素子と、正側主スイッチング素子
    と正側補助スイッチング素子との正側接続点と前記各平
    滑コンデンサが互いに直列接続された中性点とに接続さ
    れた正側整流素子と、負側主スイッチング素子と負側補
    助スイッチング素子との負側接続点と前記中性点とに接
    続された負側整流素子と、前記各スイッチング素子に逆
    並列接続された複数のフリーホイール整流素子と、前記
    各スイッチング素子のスイッチング動作を制御して交流
    電源からの交流電圧を直流電圧に変換させるスイッチン
    グ制御手段とを備えた電力変換装置において、 前記各平滑コンデンサの両端電圧をそれぞれ検出する複
    数の電圧検出手段と、前記各電圧検出手段の検出出力を
    加算する加算手段と、前記加算手段の加算値を一定時間
    遅延させる遅延手段と、前記加算手段の加算値と前記遅
    延手段の出力との偏差を算出する偏差算出手段と、前記
    偏差算出手段の算出値から一方の電圧検出手段に異常が
    生じたことを検出する異常検出手段とを備えていること
    を特徴とする電力変換装置。
  5. 【請求項5】 互いに直列接続された複数の平滑コンデ
    ンサの正側端子と負荷に接続される共通端子との間に挿
    入されて互いに直列に接続された正側主スイッチング素
    子および正側補助スイッチング素子と、前記平滑コンデ
    ンサの負側端子と前記共通端子との間に挿入されて互い
    に直列に接続された負側主スイッチング素子および負側
    補助スイッチング素子と、正側主スイッチング素子と正
    側補助スイッチング素子との正側接続点と前記各平滑コ
    ンデンサが互いに直列接続された中性点とに接続された
    正側整流素子と、負側主スイッチング素子と負側補助ス
    イッチング素子との負側接続点と前記中性点とに接続さ
    れた負側整流素子と、前記各スイッチング素子に逆並列
    接続された複数のフリーホイール整流素子と、前記各ス
    イッチング素子のスイッチング動作を制御して各平滑コ
    ンデンサからの直流電圧を交流電圧に変換させるスイッ
    チング制御手段とを備えた電力変換装置において、 前記各平滑コンデンサの両端電圧をそれぞれ検出する複
    数の電圧検出手段と、前記各電圧検出手段の検出出力の
    偏差を算出する偏差算出手段と、前記偏差算出手段の算
    出値から一方の平滑コンデンサの両端に直流短絡現象が
    生じたことを検出する直流短絡検出手段とを備えている
    ことを特徴とする電力変換装置。
  6. 【請求項6】 互いに直列接続された複数の平滑コンデ
    ンサの正側端子と負荷に接続される共通端子との間に挿
    入されて互いに直列に接続された正側主スイッチング素
    子および正側補助スイッチング素子と、前記平滑コンデ
    ンサの負側端子と前記共通端子との間に挿入されて互い
    に直列に接続された負側主スイッチング素子および負側
    補助スイッチング素子と、正側主スイッチング素子と正
    側補助スイッチング素子との正側接続点と前記各平滑コ
    ンデンサが互いに直列接続された中性点とに接続された
    正側整流素子と、負側主スイッチング素子と負側補助ス
    イッチング素子との負側接続点と前記中性点とに接続さ
    れた負側整流素子と、前記各スイッチング素子に逆並列
    接続された複数のフリーホイール整流素子と、前記各ス
    イッチング素子のスイッチング動作を制御して各平滑コ
    ンデンサからの直流電圧を交流電圧に変換させるスイッ
    チング制御手段とを備えた電力変換装置において、 前記各平滑コンデンサの両端電圧をそれぞれ検出する複
    数の電圧検出手段と、前記各電圧検出手段の検出出力の
    偏差を算出する偏差算出手段と、前記偏差算出手段の算
    出値から一方の電圧検出手段に異常が生じたことを検出
    する異常検出手段とを備えていることを特徴とする電力
    変換装置。
  7. 【請求項7】 互いに直列接続された複数の平滑コンデ
    ンサの正側端子と負荷に接続される共通端子との間に挿
    入されて互いに直列に接続された正側主スイッチング素
    子および正側補助スイッチング素子と、前記平滑コンデ
    ンサの負側端子と前記共通端子との間に挿入されて互い
    に直列に接続された負側主スイッチング素子および負側
    補助スイッチング素子と、正側主スイッチング素子と正
    側補助スイッチング素子との正側接続点と前記各平滑コ
    ンデンサが互いに直列接続された中性点とに接続された
    正側整流素子と、負側主スイッチング素子と負側補助ス
    イッチング素子との負側接続点と前記中性点とに接続さ
    れた負側整流素子と、前記各スイッチング素子に逆並列
    接続された複数のフリーホイール整流素子と、前記各ス
    イッチング素子のスイッチング動作を制御して各平滑コ
    ンデンサからの直流電圧を交流電圧に変換させるスイッ
    チング制御手段とを備えた電力変換装置において、 前記各平滑コンデンサの両端電圧をそれぞれ検出する複
    数の電圧検出手段と、前記各電圧検出手段の検出出力を
    加算する加算手段と、前記加算手段の加算値を一定時間
    遅延させる遅延手段と、前記加算手段の加算値と前記遅
    延手段の出力との偏差を算出する偏差算出手段と、前記
    偏差算出手段の算出値から一方の平滑コンデンサの両端
    に直流短絡現象が生じたことを検出する直流短絡検出手
    段とを備えていることを特徴とする電力変換装置。
  8. 【請求項8】 互いに直列接続された複数の平滑コンデ
    ンサの正側端子と負荷に接続される共通端子との間に挿
    入されて互いに直列に接続された正側主スイッチング素
    子および正側補助スイッチング素子と、前記平滑コンデ
    ンサの負側端子と前記共通端子との間に挿入されて互い
    に直列に接続された負側主スイッチング素子および負側
    補助スイッチング素子と、正側主スイッチング素子と正
    側補助スイッチング素子との正側接続点と前記各平滑コ
    ンデンサが互いに直列接続された中性点とに接続された
    正側整流素子と、負側主スイッチング素子と負側補助ス
    イッチング素子との負側接続点と前記中性点とに接続さ
    れた負側整流素子と、前記各スイッチング素子に逆並列
    接続された複数のフリーホイール整流素子と、前記各ス
    イッチング素子のスイッチング動作を制御して各平滑コ
    ンデンサからの直流電圧を交流電圧に変換させるスイッ
    チング制御手段とを備えた電力変換装置において、 前記各平滑コンデンサの両端電圧をそれぞれ検出する複
    数の電圧検出手段と、前記各電圧検出手段の検出出力を
    加算する加算手段と、前記加算手段の加算値を一定時間
    遅延させる遅延手段と、前記加算手段の加算値と前記遅
    延手段の出力との偏差を算出する偏差算出手段と、前記
    偏差算出手段の算出値から一方の電圧検出手段に異常が
    生じたことを検出する異常検出手段とを備えていること
    を特徴とする電力変換装置。
  9. 【請求項9】 偏差算出手段が、正側端子と中性点との
    間に挿入された正側平滑コンデンサの両端電圧から他方
    の負側平滑コンデンサの両端電圧を減算して偏差を算出
    したときに、短絡検出手段は、偏差算出手段の算出値が
    正の異常判定値以上のときには負側平滑コンデンサの両
    端に直流短絡現象が生じたことを検出し、偏差算出手段
    の算出値が負の異常判定値以下のときには正側平滑コン
    デンサの両端に直流短絡現象が生じたことを検出してな
    ることを特徴とする請求項1または5記載の電力変換装
    置。
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