JP4857486B2 - 系統連系インバータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、系統連系インバータに係り、例えば、太陽電池などの直流電力を交流電力に変換し、交流電力系統に連系して負荷に電力を供給する系統連系インバータの制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
図12は従来の系統連系インバータの構成図である。図12において、101は太陽電池であり、102は変動する太陽電池101の出力電圧を一定の電圧に制御するとともに、インバータの入力に必要な電圧に変換して出力するコンバータである。このコンバータ102は、リアクトル102a、SW素子102b、ダイオード102cにより構成される。
【0003】
103はコンバータ102からの出力電圧を平滑して出力する平滑手段の母線コンデンサであり、この母線コンデンサ103は、同容量の2つの母線コンデンサ103a、103bの直列接続により構成される。104はインバータの電力変換を行うSW素子104a〜104dを一体にまとめて構成されたSW素子モジュールである。インバータとなるSW素子モジュール104は、平滑手段の母線回路103から出力される平滑された直流電力を交流電力に変換して出力する。
【0004】
105はリアクトル105aとコンデンサ105bからなるフィルター回路であり、フィルター回路105は、インバータとなるSW素子モジュール104の交流出力の高周波をカットして波形を改善する。106はフィルター回路105と交流電力系統107との間に設置され、系統107側の異常時あるいはインバータの異常時にインバータと系統107を切り離す連系リレーである。
【0005】
交流電力系統107は、1相が接地された3相200Vの系統である。108はインバータとなるSW素子モジュール104の交流に変換されたインバータ出力電流の交流分を検出するインバータ出力電流検出部であり、109はフィルター回路105で高周波がカットされたインバータ出力電流から直流分を検出する直流電流検出部である。
【0006】
110は系統107の電圧を検出する系統電圧検出部であり、111はSW素子モジュール104及び連系リレー106を制御する制御回路である。112は直流分制御回路であり、直流分制御回路112は、インバータ出力電流から検出された直流分の検出信号を基に、直流分の補正値を制御回路111へ出力する。
【0007】
制御回路111は、交流電力系統107の位相を検出し、インバータ出力電流の目標値を求める。制御回路111は、インバータ出力電流の目標値から、検出されたインバータ出力電流の交流分と直流分を加えたものを差し引いて誤差を求め、この誤差がゼロになるようにSW素子モジュール104を制御する。なお、ここでは、インバータ出力電流検出部108は、インバータ出力電流から交流分のみ検出する例であるが、例えば、更に交流分だけでなく直流分を検出して、これを基に誤差を求めてSW素子モジュール104を検出するように構成してもよい。
【0008】
以上の構成において、この従来の系統連系インバータの動作を説明する。従来の系統連系インバータは、1相が接地された交流電力系統107に絶縁トランスを介することなく連系している。このように連系するには、平滑手段となる母線コンデンサ103の中間点、即ち、母線コンデンサ103aと母線コンデンサ103bの接続点に、交流電力系統107の接地された相を接続させる。
【0009】
SW素子104a、104bからの出力とSW素子104c、104dからの出力は、母線コンデンサ103a、103bの接続点からみて、それぞれ200Vの交流を出力する。これにより、太陽電池の対地電圧は、ほぼ直流分となり、図示しない交流電力系統107側に設けられた漏電遮断器が誤動作し難くなる。
【0010】
コンバータ102は、太陽電池101の出力電圧をインバータの入力に必要な適切な電圧まで昇圧して、平滑手段となる母線コンデンサ103に出力する。母線コンデンサ103a、103bは、それぞれ容量が等しいため、通常、各母線コンデンサ103a、103bの各電圧は、それぞれ等しくなり、コンバータ102の昇圧した電圧の半分になる。
【0011】
制御回路111は、系統電圧検出部110からの交流電力系統107の電圧を検出して同期をとり、インバータの目標電流の瞬時値を求める。更に、制御回路111は、求めた目標電流瞬時値と、インバータ出力電流検出部108より検出されたインバータ出力電流及び後述する直流分制御回路112からの補正値を比較して、インバータ出力電流が目標電流と同一となるようにSW素子モジュール104を制御する。例えば、制御回路111は、インバータ出力電流の目標値から、検出されたインバータ出力電流の交流分と直流分を加えたものを差し引いて誤差を求め、この誤差がゼロになるようにSW素子モジュール104を制御する。
【0012】
直流電流検出部109は、SW素子104a〜104dの動作のばらつきなどに起因して、インバータの出力電流に含まれる直流電流を検出して直流分制御回路112に検出値を出力する。直流分制御回路112は、直流電流検出部109からの検出値より、インバータの直流電流を抑制するように補正値を制御回路111に出力する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従来の系統連系インバータは以上のように構成されていたので、直流分制御回路112による直流電流の制御は、直流電流検出部109の分解能以下の直流分については働かない。また、直流電流検出部109または直流分制御回路112にオフセット誤差が残っていた場合には、オフセット分だけ直流電流が流れることになる。
【0014】
これらに起因する直流電流は微小でも、時間の経過に伴い、母線コンデンサ103a、103b間に徐々に電圧差を生じさせる。例えば、インバータ出力に正方向の直流電流が流れると、母線コンデンサ103全体での電圧は、コンバータ102により一定に制御される。しかしながら、その内訳は母線コンデンサ103aの電圧が低く、母線コンデンサ103bの電圧が高くなる。負方向の直流電流が流れた場合はその逆となる。そして、母線コンデンサ103a、103b間の電圧差が大きくなると、インバータ部は、正弦波の出力をすることが困難になる。
【0015】
この対策として、各母線コンデンサ103a、103bと並列にSW素子等からなる回路を設けて、各母線コンデンサ103a、103bの電圧が等しくなるように制御する方法が考えられる。しかしながら、これを達成するためには、主回路、制御回路などに新たに回路を設けなければならず、筐体が大きくなり、コストも高くなる。
【0016】
また、母線コンデンサ103a、103b間に電圧差が生じたときの保護としては、各母線コンデンサの過電圧保護のみでは不十分である。例えば、母線コンデンサ103a、103bとして定格400Vのコンデンサを2直列に使用し、両端に700Vを印加する場合を考えると、保護レベルとしては、コンデンサ定格電圧の400V付近である。
【0017】
このため、過電圧エラーを検知したとき、母線コンデンサ103a、103bの電圧は、一方が400V、他方は300Vとなり、母線コンデンサ103a、103b間に100Vの電圧差が生じるまでエラーを検知できない。この電圧差は、インバータが既に正弦波を出力できるレベルではなく、電圧が低い側の母線コンデンサには、系統から充電電流が流れ込む場合もありうる。
【0018】
さらに、インバータ部の制御方式などにより、例えば、両端に印加する電圧が390V程度となる場合には、仮に一方の電解コンデンサが0Vとなっても、他方は390Vであり、保護レベル400Vを超えないため、エラーを検知できない。
【0019】
この対策として、母線コンデンサ103a、103bの電圧を検出してそれらの電圧差を求め、この電圧差が所定値を超えたときに、エラーと判断する方法が考えられる。しかしながら、例えば、50Vの電圧差が生じたときにエラーと判断する場合、母線両端の電圧が700Vのときや600Vのとき、さらには390Vのときでは、50Vの電圧差が与えるインバータ部の出力の影響度が異なり、一概にエラーとすべき電圧差を決めることができないため、保護機能としては不十分である。
【0020】
そこで、本発明は、新たに回路等を設けることなく、各母線コンデンサ間の電圧差を抑制し、さらに各母線コンデンサ間に電圧差が発生しても、インバータ部に悪影響が生じることなく、エラーを検知して停止させることができる系統連系インバータを提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は、直列に接続された複数の母線コンデンサから出力される平滑された直流電力をSW素子モジュールにより交流電力に変換し、交流電力系統に連系して負荷に電力を供給する系統連系インバータにおいて、前記複数の母線コンデンサの各電圧を検出し、前記母線コンデンサ間の電圧差を求めて出力する電圧差検出回路と、出力された前記母線コンデンサ間の電圧差を抑制するように、前記電圧差に対するインバータの直流電流補正値を求めて出力する直流電流補正回路と、インバータの出力電流の直流分を検出して直流分合計値を出力する直流電流検出部と、直流電流補正回路からの直流電流補正値と直流電流検出部からのインバータ出力電流の直流分合計値を加算してインバータから母線コンデンサ中間点に出力される直流電流とし、この加算値を抑制するような補正値を出力する直流電流制御回路と、直流電流制御回路からの補正値を用いてSW素子モジュールを制御する制御回路とを有するものである。
【0022】
上記系統連系インバータにおいては、前記母線コンデンサ間の電圧差が、前記複数の母線コンデンサ全体の電圧に対して所定の割合を超えたときにインバータの制御回路に信号を出力する母線コンデンサ電圧異常検知回路を有し、インバータの制御回路は、母線コンデンサ電圧異常検知回路からの信号を受信するとインバータを停止させるものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明における実施の形態を、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は本発明に係る実施の形態1における系統連系インバータの構成図、図2は図1に示す電圧差検出回路の内部構成を示す図、図3は図1に示す直流電流補正回路の内部構成を示す図、図4は図1に示す直流分制御回路の内部構成を示す図である。図1において、1は太陽電池であり、2は太陽電池1の出力電圧を一定の電圧に制御するとともに、インバータの入力に必要な電圧に変換して出力するコンバータである。このコンバータ2は、リアクトル2a、SW素子2b、ダイオード2cにより構成される。
【0024】
3はコンバータ2からの出力電圧を平滑して出力する平滑手段の母線コンデンサであり、この母線コンデンサ3は、同容量の2つの母線コンデンサ3a、3bの直列接続により構成される。4はインバータの電力変換を行うSW素子4a〜4dを一体にまとめて構成されたSW素子モジュールであり、このインバータとなるSW素子モジュール4は、平滑手段の母線コンデンサ3から出力される平滑された直流電流を交流電流に変換して出力する。
【0025】
5はリアクトル5aとコンデンサ5bからなるフィルター回路であり、フィルター回路5は、インバータとなるSW素子モジュール4の交流出力の高周波をカットして波形を改善する。6はフィルター回路5と交流電力系統7との間に設置され、系統7側の異常時あるいはインバータの異常時にインバータと系統7を切り離す連系リレーである。SW素子モジュール4は、連系リレー6を経由して交流電力系統7と連系する。
【0026】
交流電力系統7は、1相が接地された3相200Vの系統である。8はSW素子モジュール4の交流に変換されたインバータ出力電流を検出するインバータ出力電流検出部であり、9はフィルター回路5で高周波がカットされたインバータ出力電流から直流分を検出する直流電流検出部である。
【0027】
10は系統7の電圧を検出する系統電圧検出部であり、11はSW素子モジュール4及び連系リレー6を制御する制御回路である。12は直流分制御回路であり、この直流分制御回路12は、直流電流検出部9から出力されたインバータ出力電流の直流分と、直流電流補正回路14から出力された母線コンデンサ3a、3b間の電圧差に応じた直流電流補正値とを基に、インバータの直流電流を制御する補正値を制御回路11へ出力する。
【0028】
13は各母線コンデンサ3a、3bの電圧を検出し、これらの母線コンデンサ3aと母線コンデンサ3bにおける電圧差を求めて、その電圧差を出力する電圧差検出回路である。14は電圧差検出回路13から出力された母線コンデンサ3a、3bの電圧差を基に、この電圧差に応じた直流電流分の補正値を求めて出力する直流電流補正回路である。
【0029】
次に、図1に示す系統連系インバータにおける動作について説明する。まず、図1に示す電圧差検出回路13の内部処理について、図2を用いて説明する。図2において、回路13aは、母線コンデンサ3aの電圧を検出し、回路13bは、系統7における1周期の間の平均を取り、母線コンデンサ3aの電圧値を得る。
【0030】
同様に、回路13cは、母線コンデンサ3bの電圧を検出し、回路13dは、系統7における1周期の間の平均を取り、母線コンデンサ3bの電圧値を得る。次に、回路13eは、母線コンデンサ3aの電圧値から母線コンデンサ3bの電圧値を減算して、母線コンデンサ3a、3b間の電圧差を得て、直流電流補正回路14に出力する。
【0031】
ここで、図1に示す直流電流補正回路14の内部処理について、図3を用いて説明する。直流電流補正回路14は、図3に示すように、電圧差検出回路13から出力される母線コンデンサ3a、3b間の電圧差が入力されると、回路14aにてその電圧差を基に比例積分制御等の処理を行って直流電流補正値を求め、その直流電流補正値を直流分制御回路12に出力する。
【0032】
例えば、母線コンデンサ3aを355Vとし、母線コンデンサ3bを345Vとして、母線コンデンサ3aの電圧が母線コンデンサ3bよりも大きい場合を想定すると、電圧差検出回路13は、+10Vの電圧差を出力する。直流電流補正回路14は、電圧差検出回路13から+10Vという正の電圧差の値が入力されると、インバータから負の直流電流が流れているために、母線コンデンサ3aの電圧が高くなり、母線コンデンサ3bの電圧が低くなると判断する。
【0033】
そして、直流電流補正回路14は、この母線コンデンサ3a、3b間の電圧差を抑制するように求めた負の直流電流補正値、例えば−2mAというような値を直流分制御回路12に出力する。逆に、直流電流補正回路14は、母線コンデンサ3bの電圧が母線コンデンサ3aよりも高い場合には、上記動作と正負が逆の動作を行う。
【0034】
ここで、図1に示す直流分制御回路12の内部処理について、図4を用いて説明する。直流分制御回路12は、図4に示すように、回路12aにより直流電流検出部9からの検出値に、直流電流補正回路14からの直流電流補正値を加算し、この値がインバータから出力されている直流電流として、回路12bにより直流電流を抑制するように補正値を制御回路11に出力する。
【0035】
制御回路11は、目標電流とインバータ出力電流検出部8より検出した出力電流が同一となるようにSW素子モジュール4を制御するとともに、直流分検出回路12からの補正値により、インバータの直流電流を抑制するようにSW素子モジュール4を制御する。
【0036】
このように、本実施の形態では、各母線コンデンサ3a、3b間に電圧差が現れたときに、直流電流補正回路14により、電圧差に応じた直流電流補正値を出力し、この直流電流補正値を直流分制御回路12に加えることにより、インバータは、各母線コンデンサ3a、3b間の電圧差を生じる原因となる微少な直流分も含めて制御している。このため、母線コンデンサ3a、3b間の電圧差によって生じる直流電流も抑制するようにインバータを動作させることができるので、母線コンデンサ3a、3b間の電圧差をなくして、母線コンデンサ3a、3bを互いに等しい電圧に保つことができる。
【0037】
なお、上記実施の形態1では、直流電流補正回路14からの直流電流補正値を、直流分制御回路12の回路12aにより直流電流検出部9からの検出値に加算したが、図5に示すように、直流分制御回路12において、直流電流補正回路14からの直流電流補正値の正負の符号を回路12cにより反転させておく。
【0038】
そして、直流分検出回路9からの検出値を回路12dにて処理した制御値と、反転された直流電流補正値を回路12eにて加算し、この結果を補正値として制御回路11に出力するように構成してもよい。この場合も、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0039】
また、系統連系インバータを絶縁変圧器を介さずに、交流電力系統7に連系する場合には、系統連系インバータからの直流電流を検出した時に、系統連系インバータを停止する機能が必要とされ、直流電流の検知レベルは、系統連系インバータの定格出力電流の1%以下とされている。従って、直流分制御回路12は、直流電流が定格出力電流の大きくとも1%以下になるように制御している。
【0040】
よって、直流電流補正回路14からの直流電流補正値が外乱となって、系統連系インバータの出力に1%以上の直流電流が流れることのないように、直流電流補正回路14は、図6に示すように、回路14aで処理された値に対して、回路14bにて定格出力電流の1%より十分に小さなレベル、例えば±0.1%などのリミッタを設けておくことが望ましい。
【0041】
実施の形態2.
図7は本発明に係る実施の形態2における系統連系インバータの構成図、図8は図7に示す電圧差検出回路の内部構成を示す図、図9は図7に示す母線コンデンサ電圧異常検知回路の内部構成を示す図である。図7において、図1と同一符号は同一又は相当部分を示し、15は母線コンデンサ電圧異常検知回路である。
【0042】
この母線コンデンサ電圧異常検知回路15は、電圧差検出回路13の出力より母線コンデンサ3a、3b間の電圧差の異常を検知して、異常検知信号を制御回路11に出力する。次に、図7に示す系統連系インバータにおける動作について説明する。まず、図7に示す電圧差検出回路13の内部処理について、図8を用いて説明する。
【0043】
図8において、回路13aは、母線コンデンサ3aの電圧を検出し、回路13bは、系統7における1周期の間の平均を取り、母線コンデンサ3aの電圧値を得る。同様に、回路13cは、母線コンデンサ3bの電圧を検出し、回路13dは、系統7における1周期の間の平均を取り、母線コンデンサ3bの電圧を得る。
【0044】
次に、回路13eは、母線コンデンサ3aの電圧値から母線コンデンサ3bの電圧値を減算して、母線コンデンサ3a、3b間の電圧差を得て、直流電流補正回路14及び母線コンデンサ電圧異常検知回路15に出力する。なお、直流電流補正回路14の処理については、実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0045】
また、回路13fは、母線コンデンサ3aの電圧値に母線コンデンサ3bの電圧値を加算して、母線コンデンサ3全体の電圧値を得て、母線コンデンサ電圧異常検知回路15に出力する。以上のように、母線コンデンサ電圧異常検知回路15には、回路13eから出力された母線コンデンサ3a、3b間の電圧差と、回路13fから出力された母線コンデンサ3全体の電圧値が入力される。
【0046】
ここで、図7に示す母線コンデンサ電圧異常検知回路15の内部処理について、図9を用いて説明する。母線コンデンサ電圧異常検知回路15において、図9に示すように、まず、回路15aは、電圧差検出回路13から出力された母線コンデンサ3a、3b間の電圧差の絶対値を得る。
【0047】
次に、回路15bは、この母線コンデンサ3a、3b間の電圧差の絶対値を、電圧差検出回路13から出力された母線コンデンサ全体の電圧値で除算して、母線コンデンサ3全体の電圧値に対する母線コンデンサ3a、3b間の電圧差の割合を得る。そして、回路15cは、得られた割合を所定の判定レベルと比較し、判定レベルよりも大きい時に、母線コンデンサ3a、3b間の電圧差が異常であると判断し、異常検知信号を制御回路11に出力する。
【0048】
例えば、母線コンデンサ3aを355Vとし、母線コンデンサ3bを345Vとして、母線コンデンサ3aの電圧が母線コンデンサ3bよりも大きい場合を想定すると、電圧差検出回路13は、電圧差として+10Vの電圧値を出力する。また、電圧差検出回路13は、母線コンデンサ全体の電圧値として700Vの値を出力する。
【0049】
そして、母線コンデンサ電圧異常検知回路15は、電圧差検出回路13から出力された電圧差と母線コンデンサ全体の電圧値が入力されると、電圧差+10Vの絶対値10Vを、母線コンデンサ全体の電圧値700Vで除算して、0.014という値を得る。母線コンデンサ電圧異常検知回路15は、この0.014という値を判定レベルと比較し、判定レベルよりも大きいときに異常検知信号を出力する。
【0050】
制御回路11は、母線コンデンサ電圧異常検知回路15から出力された異常検知信号が入力されると、インバータを停止させるようにSW素子モジュール4を制御するとともに、連系リレー6を開放して、系統連系インバータを交流電力系統7から切り離す。
【0051】
このように、本実施の形態では、母線コンデンサ電圧異常回路15により、母線コンデンサ3a、3b全体の電圧に対する、各母線コンデンサ3a、3b間の電圧差の割合を算出して、この割合が所定のレベルを超えたときにエラーと判断するように構成している。このため、母線コンデンサ3a、3bに直流電流補正回路14の制御量を超える電圧差が生じた場合、母線コンデンサの電圧が過電圧保護レベルに達しなくとも、また、母線コンデンサ全体の電圧がどのような電圧であっても、確実に異常を検出することができる。従って、高電圧となった側の母線コンデンサの電圧が保護レベル以下であっても、系統連系インバータを安全に停止することができる。
【0052】
なお、上記実施の形態2では、母線コンデンサ電圧異常検知回路15の動作として、母線コンデンサ3a、3b間の電圧差を、母線コンデンサ3全体の電圧値で除算したが、図10に示すように、まず、回路15aにて母線コンデンサ3a、3b間の電圧差の絶対値を得る。
【0053】
次に、回路15dは、得られた母線コンデンサ3a、3b間の絶対値と、判定レベルとなる割合の逆数を乗算する。そして、回路15cは、その乗算結果と母線コンデンサ全体の電圧値を比較し、その乗算結果が母線コンデンサ全体の電圧値よりも大きい時に異常と判断するように構成してもよい。この場合、図9の回路15bのような除算処理が不要となり、母線コンデンサ電圧異常検知回路15の構成を簡略化することができる。
【0054】
また、上記実施の形態1、2では、母線コンデンサ3a、3bの接続点を交流電力系統7に接続し、SW素子モジュール4に4a〜4dからなる4つのSW素子を用いて、1相が接地された交流電力系統7に連系する場合について説明したが、例えば、図11に示すように、母線コンデンサ3a、3bの接続点を交流電力系統7に接続せず、SW素子モジュール4に4a〜4fからなる6つのSW素子を用いて、中性点が接地された交流電力系統7に連系する場合においても、母線コンデンサ電圧異常検知回路15による異常検知は有効である。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、電圧差検出回路、複数の母線コンデンサの各電圧を検出し母線コンデンサ間の電圧差を求めて出力し、直流電流補正回路母線コンデンサ間の電圧差を抑制するように、電圧差に対するインバータの直流電流補正値を求めて出力し、直流電流検出部がインバータの出力電流の直流分合計値を出力し、直流電流制御回路が、直流電流補正値と直流分合計値とを加算して、この加算値がインバータから母線コンデンサ中間点に出力される直流電流と見なして加算値を抑制するような補正値を出力し、制御回路がこの補正値に基づきSW素子モジュールを制御することにより、各母線コンデンサ間に電圧差が生じても、その電圧差に応じた直流電流分補正値に従ってインバータ出力を補正することができる。このため、各母線コンデンサ間に電圧差が生じても、各母線コンデンサ間の電圧が等しくなるようにインバータ制御することができ、安定した正弦波出力でインバータ出力することができる。
【0056】
上記系統連系インバータにおいては、母線コンデンサ電圧異常検知回路、母線コンデンサ間の電圧差が、複数の母線コンデンサ全体の電圧に対して所定の割合を超えたときにインバータの制御回路に信号を出力し、インバータの制御回路は、母線コンデンサ電圧異常検知回路からの信号を受信するとインバータを停止させるように構成することにより、各母線コンデンサ間の電圧差が母線電圧全体に対して所定の割合となった時にエラーと判断することができるため、母線コンデンサに制御範囲を超える電圧差が生じたときに、高電圧となった母線コンデンサの電圧が保護レベル以下であったとしても、安全に系統連系インバータを停止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実施の形態1における系統連系インバータの構成図である。
【図2】 図1に示す電圧差検出回路の内部構成を示す図である。
【図3】 図1に示す直流電流補正回路の内部構成を示す図である。
【図4】 図1に示す直流分制御回路の内部構成を示す図である。
【図5】 本発明に係る実施の形態1に適用できる直流分制御回路の内部構成を示す図である。
【図6】 本発明に係る実施の形態1に適用できる直流電流補正回路の内部構成を示す図である。
【図7】 本発明に係る実施の形態2における系統連系インバータの構成図である。
【図8】 図7に示す電圧差検出回路の内部構成を示す図である。
【図9】 図7に示す母線コンデンサ電圧異常検知回路の内部構成を示す図である。
【図10】 本発明に係る実施の形態2に適用できる母線コンデンサ電圧異常検知回路の内部構成を示す図である。
【図11】 本発明に係る実施の形態2に適用できる系統連系インバータの内部構成を示す図である。
【図12】 従来の系統連系インバータの構成図である。
【符号の説明】
1 太陽電池、、2 コンバータ、3 母線コンデンサ、4 SW素子モジュール、5 フィルタ回路、6 連系リレー、7 交流電力系統、8 インバータ出力電流検出部、9 直流電流検出部、10 系統電圧検出部、11 制御回路、12 直流分制御回路、13 電圧差検出回路、14 直流電流補正回路、15 母線コンデンサ電圧異常検知回路。

Claims (2)

  1. 直列に接続された複数の母線コンデンサから出力される平滑された直流電力をSW素子モジュールにより交流電力に変換し、交流電力系統に連系して負荷に電力を供給する系統連系インバータにおいて、
    前記複数の母線コンデンサの各電圧を検出し、前記母線コンデンサ間の電圧差を求めて出力する電圧差検出回路と、
    出力された前記母線コンデンサ間の電圧差を抑制するように、前記電圧差に対するインバータの直流電流補正値を求めて出力する直流電流補正回路と、
    前記インバータの出力電流の直流分を検出して直流分合計値を出力する直流電流検出部と、
    前記直流電流補正回路からの前記直流電流補正値と前記直流電流検出部からの前記インバータ出力電流の直流分合計値を加算してインバータから母線コンデンサ中間点に出力される直流電流とし、この加算値を抑制するような補正値を出力する直流電流制御回路と
    前記直流電流制御回路からの前記補正値を用いて前記SW素子モジュールを制御する制御回路と
    を有することを特徴とする系統連系インバータ。
  2. 請求項1に記載の系統連系インバータにおいて、
    前記母線コンデンサ間の電圧差が、前記複数の母線コンデンサ全体の電圧に対して所定の割合を超えたときにインバータの制御回路に信号を出力する母線コンデンサ電圧異常検知回路を有し、前記インバータの制御回路は、前記母線コンデンサ電圧異常検知回路からの信号を受信すると前記インバータを停止させることを特徴とする系統連系インバータ。
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