JPH1016471A - ボールペン - Google Patents

ボールペン

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JPH1016471A
JPH1016471A JP8195699A JP19569996A JPH1016471A JP H1016471 A JPH1016471 A JP H1016471A JP 8195699 A JP8195699 A JP 8195699A JP 19569996 A JP19569996 A JP 19569996A JP H1016471 A JPH1016471 A JP H1016471A
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ball
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孝男 稲葉
Masahisa Maki
雅久 牧
Kazuo Iwase
和夫 岩瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】弁球の腐食によって析出物が生じインキ出や弁
機能に悪影響を与えるおそれのないボールペンを提供す
る。 【解決手段】先端ボール2の後方のインキ流通路5に、
自重により前後動可能な弁球3と、前記弁球3がペン先
上向き時に後方移動して密接する座部4とを設ける。前
記弁球3として、コバルト及びクロムを含有したタング
ステンカーバイドの焼結体からなるボールを採用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボールペンに関す
る。さらに詳細には、先端ボールとインキ収容部との間
のインキ流通路に、自重により前後動自在の逆流防止用
の弁球を収容した水性インキボールペンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のボールペン(図3参照)
において、逆流防止用の弁球3aとして、超硬合金製ボ
ール(詳細には、コバルトを含有したタングステンカー
バイドの焼結体からなるボール)が採用されている。
前記従来の超硬合金製の弁球は、特に内部に収容された
インキが水性の場合、前記弁球成分のコバルトが、イン
キ中に溶け出し、インキ中の染料やその他の添加剤等の
アニオン性の成分と反応して不溶性のコバルト塩を生成
し、その析出物71aを弁球表面やインキ中に生じさせ
やすい。そして、前記析出物によって、先端ボールから
のスムーズなインキ出が阻害され、最悪の場合にはイン
キ流通路が塞がれ筆記不能となったり、あるいは弁球3
aと座部4aとの弁閉鎖が不完全なものになりがちであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
問題点を解決するものであって、弁球の腐食を抑制し、
適正なインキ出や十分な逆流防止弁機能を長期にわたり
満足させるボールペンを提供しようとするものである。
尚、本発明で「前」とはペン先方向を、「後」とは尾栓
方向をいう。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、先端ボール2
の後方のインキ流通路5に、自重により前後動可能な弁
球3と、前記弁球3がペン先上向き時に後方移動して密
接する座部4とを設けたボールペン1であって、前記弁
球3が、コバルト及びクロムを含有したタングステンカ
ーバイドの焼結体からなることを要件とする。
【0005】前記弁球3が、コバルト及びクロムを含有
したタングステンカーバイドの焼結体からなること(即
ち、コバルトを含有するタングステンカーバイドの焼結
体にクロムを添加したこと)により、弁球3表面の不動
態皮膜が強化され、コバルトがインキ71中に溶け出す
ことが抑制され、析出物の発生(即ち、腐食)が抑えら
れる。その結果、インキ出不良や弁の作動不良が減少す
る。
【0006】また、弁球3の全成分中で、コバルト(C
o)の含有量が8〜15重量%、クロム(Cr)の含有
量が2〜7重量%することが好ましい。それにより、腐
食することなく、十分な逆流防止弁機能を長期にわたり
満足させる弁球3を確実に構成する。前記コバルトの含
有量は、8重量%より小の場合、抗折力が低下し、一
方、15重量%より大の場合、硬さが低下し、弁球3表
面に微細なクラックや傷を発生させ、弁球3としてのシ
ール機能を損ねる。また、前記クロムの含有量は、2重
量%より小の場合、耐腐食性が劣り、一方、7重量%よ
り大の場合、抗折力が低下し、弁球3表面にヒビ割れを
生じさせ、前記同様、弁球3の弁機能を阻害するおそれ
がある。
【0007】さらに、前記コバルト及びクロム成分の含
有量を特定したとき、残部のタングステンカーバイド
(WC)の含有量は、全重量100%に対して、78〜
90重量%であることが有効である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面にした
がって説明する。
【0009】図1及び図2に本発明ボールペン1の一実
施例(ペン先上向き状態)を示す。本実施例は、軸筒内
に交換可能に収容されるボールペンレフィールである。
前記レフィールは、主に、先端にボール2を回転可能に
抱持する金属製(ステンレス鋼製)のチップ8と、前記
チップ8を先端に固着させた合成樹脂製のホルダー6
と、前記ホルダー6を先端に固着させたインキ収容管7
とからなる。
【0010】前記ホルダー6の内部には、前方に開口す
るチップ取付孔61と、後方に開口するインキ流通孔5
を有し、前記二つの孔5及び61が規制壁62の通孔6
3を介して連通されている。前記チップ取付孔61に
は、ボールペンチップ8が圧入固着され、一方、前記イ
ンキ流通孔5には、弁球3が遊挿されると共に、その内
壁に環状体よりなる座部4が圧入固着される。さらに、
ホルダー6の前部外面には、前記チップ8の折れ曲がり
を防止するために、チップ8の外周面を保持する支持筒
83が固着される。
【0011】前記規制壁62は、その前面でチップ8の
後端が当接され、その後面で弁球3が当接される。前記
規制壁62の後面は、弁球3の前方移動を規制すると同
時に、インキの流通を確保するものであればよく、ここ
では、弁球3が規制壁62の通孔63を塞がないよう該
通孔63の周壁が異形状(具体的には段差状)になって
いる。
【0012】前記弁球3は、コバルト(含有量12
%)、クロム(含有量4.5%)を含有するタングステ
ンカーバイドの焼結体からなるボール(外径0.7m
m,比重13〜15)であり、インキ流通孔5の前記座
部4と規制壁62の間の空間(即ち弁室)に前後動自在
に収容される。また、前記座部4は、ステンレス鋼製の
パイプ(外径1.1mm、内径0.6mm)を、適宜長
さ(長手寸法2mm)に切断することにより得られる。
【0013】また、前記インキ収容管7は、半透明の合
成樹脂からなり、その内部には、剪断減粘性を有する水
性インキ71(比重1.05〜1.15)が直接収容さ
れ、さらに、前記インキの後端にはインキ消費に伴って
ペン先方向へ移動するグリス状の逆流防止剤72が充填
されている。また、前記インキ収容管7の後端開口に
は、中心に通気孔91を備えた尾栓9が圧入固着されて
いる。前記インキ71及び逆流防止剤72は、インキ収
容管7に充填した後、遠心分離機によりペン先側へ移動
され、インキ71中及び逆流防止剤72中の空気(気
泡)がインキ収容管後端から外部へ放出される。
【0014】ボールペンチップ8は、外径0.3mmの
先端ボール2を、先端に回動自在に抱持したステンレス
鋼製の円筒状パイプからなる。前記パイプの先端近傍に
は、外周面の3か所が等間隔に外方から内方に押圧変形
されて複数の内方突起が形成され、それによりボール受
け座81が形成される。また、前記パイプの先端には、
内方へ押圧変形されて内向きテーパ状の先端縁部82が
形成される。前記ボール受け座81の前面と前記先端縁
部82の後面の間は、先端ボール2が配置され、該先端
ボール2が前記ボール受け座81及び前記先端縁部82
によって回動自在に抱持される。
【0015】図1、図2に示すように、前記レフィルを
上向き状態としたとき、前記弁球3は、インキ71との
適正な比重差によりインキ71中を落下する。一方、図
示はしないが、ペン先を下向きにしたとき、弁球3は、
規制壁62に当接し、規制壁62の通孔63を塞ぐこと
がなく、筆記に見合うインキ流通を確保する。
【0016】尚、前記座部4は、ホルダー6又はチップ
8と一体に形成してもよいが、チップ8が本実施例のよ
うに比較的細径のパイプ状である場合、ホルダー6の後
方から別部材を圧入する構成にすることが有効である。
【0017】(腐食試験)二種類の弁球3(本発明の
弁球:成分は、WCが83.5%、Coが12%、Cr
が4.5%)(従来の弁球:成分は、WCが94.0
%、Coが6.0%)を前記レフィルに適用し、三種の
経時保管条件(室温1ヶ月,50℃1ヶ月,50℃2ヶ
月)で腐食試験を行った。その結果を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】前記結果が示すように、の従来の弁球で
は、室温1ヶ月で腐食し、その析出物によって筆記不能
となった。前記析出物を分析したところ、コバルト(金
属イオン)とインキ成分(アニオン性成分)の反応生成
物であった。
【0020】一方、の本発明の弁球3では、50℃2
ヶ月を過ぎても、全く腐食せず、筆記可能であった。こ
れは、弁球3の成分中に、クロムを含有させたことによ
り、弁球3表面に耐腐食性に有効な不動態皮膜が形成さ
れたためと推測される。
【0021】
【発明の効果】本発明ボールペンは、弁球が、コバルト
及びクロムを含有したタングステンカーバイドの焼結体
からなることから、弁球の腐食によってインキ中や弁球
表面に析出物が発生することが抑止される。それによ
り、適正なインキ流出、及び十分な逆流防止弁機能が長
期にわたり満足される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ボールペンの縦断面図である。
【図2】図1のA部拡大断面図である。
【図3】従来の不具合を示す図1のA部に相当する拡大
断面図である。
【符号の説明】
1 ボールペン 2 先端ボール 3 弁球 4 座部 41 中心孔 5 インキ流通路(インキ流通孔) 6 ホルダー 61 チップ取付孔 62 規制壁 63 通孔 7 インキ収容管 71 水性インキ 72 逆流防止剤 8 チップ 81 ボール受け座 82 先端縁部 83 支持筒 9 尾栓 91 通気孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端ボール(2)の後方のインキ流通路
    (5)に、自重により前後動可能な弁球(3)と、前記
    弁球(3)がペン先上向き時に後方移動して密接する座
    部(4)とを備えたボールペンであって、前記弁球
    (3)が、コバルト及びクロムを含有したタングステン
    カーバイドの焼結体であることを特徴とするボールペ
    ン。
  2. 【請求項2】弁球(3)の全成分中、コバルトの含有量
    が8〜15重量%、クロムの含有量が2〜7重量%であ
    る請求項1のボールペン。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006142511A (ja) * 2004-11-16 2006-06-08 Pilot Ink Co Ltd 水性ボールペン
JP2009256620A (ja) * 2008-03-17 2009-11-05 Pilot Ink Co Ltd 水性ボールペン
WO2011035575A1 (zh) * 2009-09-24 2011-03-31 林格实业(深圳)有限公司 注液笔

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