JPH10162723A - プラズマディスプレイパネルの障壁形成方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの障壁形成方法

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JPH10162723A
JPH10162723A JP31581596A JP31581596A JPH10162723A JP H10162723 A JPH10162723 A JP H10162723A JP 31581596 A JP31581596 A JP 31581596A JP 31581596 A JP31581596 A JP 31581596A JP H10162723 A JPH10162723 A JP H10162723A
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Masaaki Asano
雅朗 浅野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォトリソグラフィ法により精度の高い障壁
を生産効率良く形成できるようにする。 【解決手段】 ポジ型の感光性障壁材料ペーストを基板
11上にコーティングして下層12を形成し、その上に
ネガ型の感光性障壁材料ペーストを積層コーティングし
て上層13を形成した後、マスクパターンを介して上層
を露光してから現像することにより上層をパターニング
し、次いで、パターニングされた上層13をマスクとし
て下層12を露光する工程と、現像により下層12をパ
ターニングする工程とを、下層12が全てパターニング
されるまで繰り返すか、或いは下層12が全てパターニ
ングされるまで露光と現像を同時に行った後、パターニ
ングされた上層13及び下層12を焼成する。露光工程
でのマスクの位置合わせが要らず、また従来の方法に比
べてコーティングの回数が減る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネル(以下、PDPと記す)の製造工程に係わる
ものであり、詳しくはPDPの放電空間を構成する障壁
の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にPDPは、2枚の対向するガラス
基板にそれぞれ規則的に配列した一対の電極を設け、そ
の間にNe、Xe等を主体とするガスを封入した構造に
なっている。そして、これらの電極間に電圧を印加し、
電極周辺の微小なセル内で放電を発生させることによ
り、各セルを発光させて表示を行うようにしている。情
報表示をするためには、規則的に並んだセルを選択的に
放電発光させる。このPDPには、電極が放電空間に露
出している直流型(DC型)と絶縁層で覆われている交
流型(AC型)の2タイプがあり、双方とも表示機能や
駆動方法の違いによって、さらにリフレッシュ駆動方式
とメモリー駆動方式とに分類される。
【0003】図1にAC型PDPの一構成例を示してあ
る。この図は前面板と背面板を離した状態で示したもの
で、図示のように2枚のガラス基板1,2が互いに平行
に且つ対向して配設されており、両者は背面板となるガ
ラス基板2上に互いに平行に設けられた障壁3により一
定の間隔に保持されるようになっている。前面板となる
ガラス基板1の背面側には透明電極4と金属電極である
バス電極5とで構成される複合電極が互いに平行に形成
され、これを覆って誘電体層6が形成されており、さら
にその上に保護層7(MgO層)が形成されている。ま
た、背面板となるガラス基板2の前面側には前記複合電
極と直交するように障壁3の間に位置してアドレス電極
8が互いに平行に形成されており、その上に誘電体層9
が形成され、さらに障壁3の壁面とセル底面を覆うよう
にして蛍光体10が設けられている。このAC型PDP
は面放電型であって、前面板上の複合電極間に交流電圧
を印加し、空間に漏れた電界で放電させる構造である。
この場合、交流をかけているために電界の向きは周波数
に対応して変化する。そしてこの放電により生じる紫外
線により蛍光体10を発光させ、前面板を透過する光を
観察者が視認するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の如きPDPにお
ける障壁を形成する方法として、ガラス基板上に障壁用
のガラスペーストをスクリーン印刷によりパターン状に
重ねて印刷を行い、このガラスペーストを乾燥・焼成し
て所望形状の障壁を形成する方法が一般的に知られてい
る。ところがこの方法では、ガラスペーストのダレのた
め、背が高くて幅の管理された好ましい形の障壁が作成
できないという問題がある。そこで、感光性の障壁材料
ペーストを用い、フォトリソグラフィ法で好ましい形状
の障壁を形成する方法がある。
【0005】しかしながら、このフォトリソグラフィ法
で障壁を形成する場合、パターニングして障壁となる材
料層は非常に膜厚が大きいために光を通すことが難し
い。すなわち、光が材料に吸収され、さらには散乱され
るので深い部分まで露光することができないという問題
点がある。したがって現状では、露光できる膜厚まで材
料をコーティングして露光するという工程を数回行って
から現像することで障壁のパターニングをしているが、
これだと障壁材料ペーストのコーティング、乾燥及び露
光という工程を繰り返して行わなければならないことか
ら、工程が複雑化するとともに、露光時におけるマスク
パターンの正確な位置決めが難しいという問題も生じ
る。例えば、感光性ガラスペーストの露光できる厚さは
20μmが限界であるため、高さ160μmの障壁を形
成しようとすると、8回のコーティング、乾燥及び露光
の工程を繰り返して行わなければならない。
【0006】本発明は、このような問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的とするところは、フォトリソグ
ラフィ法により精度の高い障壁を生産効率良く形成でき
るようにしたPDPの障壁形成方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るPDPの障壁形成方法は、ポジ型の感
光性障壁材料ペーストを基板上にコーティングして下層
を形成し、その上にネガ型の感光性障壁材料ペーストを
積層コーティングして上層を形成した後、マスクパター
ンを介して上層を露光してから現像することにより上層
をパターニングし、次いで、パターニングされた上層を
マスクとして下層を露光する工程と、現像により下層を
パターニングする工程とを、下層が全てパターニングさ
れるまで1回又は数回繰り返した後、パターニングされ
た上層及び下層を焼成する工程を含むことを特徴とす
る。
【0008】また、同様の目的を達成するため、本発明
に係るPDPの障壁形成方法は、ポジ型の感光性障壁材
料ペーストを基板上にコーティングして下層を形成し、
その上にネガ型の感光性障壁材料ペーストを積層コーテ
ィングして上層を形成した後、マスクパターンを介して
上層を露光してから現像することにより上層をパターニ
ングし、次いで、パターニングされた上層をマスクとし
て下層を露光する工程と、現像により下層をパターニン
グする工程とを、下層が全てパターニングされるまで同
時に行った後、パターニングされた上層及び下層を焼成
する工程を含むことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図1に示したタイプのAC
型PDPにおける背面板に障壁を形成する場合を例に挙
げ、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
【0010】基板としては、通常のフロートガラスを用
いることが可能であるが、透光性及び厚みが均一である
ことが必要である。このようなガラスとしては、SiO
2 ,Al2 3 ,MgO,CaOを主成分として、Na
2 O,K2 O,PbO,B23 等の副成分からなるガ
ラスが挙げられる。
【0011】ガラス基板の表面には、必要により低融点
ガラスからなる薄膜の下地層を形成する。この下地層
は、ガラス基板からのアルカリ成分等の拡散を防止する
ため、或いは電極、誘電体及び障壁を形成する時のガラ
ス基板との密着力を向上させるために形成しておくこと
が好ましい。その上に、Ag、Ni、Cu等の金属及び
これらの合金を低融点ガラスフリット、低温で焼成可能
なバインダー樹脂に分散させた電極ペースト材料を用い
てスクリーン印刷法、フォトリソグラフィ法、充填法、
サンドブラスト法等によりアドレス電極を形成し、必要
により低融点ガラスからなる誘電体層を形成する。誘電
体層は、駆動させる時の安定性のために形成しておくこ
とが好ましい。誘電体層の材料としては、酸化鉛ガラス
や酸化ビスマスを主成分とする低融点ガラスが好適に用
いられる。
【0012】このようにガラス基板上に下地層、電極、
誘電体層を形成した後、その上に障壁を形成する。図2
及び図3によりその形成手順を説明するが、図では便宜
上、ガラス基板11上の下地層、電極、誘電体層等の図
示を省略してある。
【0013】まず、図2(a)に示すように、紫外線崩
壊性を有するポジ型の感光性障壁材料ペーストを用いて
スクリーン印刷により複数回塗布して積層するか、若し
くはブレードコーティング、ダイコーティング等により
1回で塗布し、乾燥して下層12を形成し、さらにその
上に紫外線硬化性を有するネガ型の感光性障壁ペースト
を用いて同様にして上層13を形成する。
【0014】次に、図2(b)に示すように、所定のフ
ォトマスクMを介して上層13を紫外線で露光し、障壁
形成予定部分を硬化させてから、現像により未硬化部分
を溶出除去して、図2(c)に示すように障壁形成予定
部分のみに上層13を残すようにパターニングする。前
記したように、上層13は紫外線が底まで届く厚さで形
成してあるので、この1回の露光及び現像でパターニン
グできる。
【0015】続いて、図3(a)に示すように、パター
ニングされた上層13をマスクとして下層12を紫外線
で露光した後、図3(b)に示すように現像工程により
下層12をパターニングする。この場合、紫外線の届く
厚さは20μm程度であり、下層12の厚みは通常それ
以上あるので、図示のように下層12の上部のみがパタ
ーニングされる。したがって、図3(c)に示すように
下層12を全ての厚みに渡ってパターニングするまで、
パターニングされた上層13をマスクとする露光と現像
を数回繰り返し行う。例えば下層12の厚みを140μ
mとすると、7回の露光と現像を行うことになる。ただ
し、下層の露光は上層がマスクとなるため、全面露光で
よく、アライメントの必要がなく簡易的に行うことがで
きる。なお、下層12のポジ型の感光性障壁ペースト
は、光が当たると溶解するようになるので、露光と現像
を素早く行うようにする。また、再び露光する場合に
は、基板に付いた現像液を取り除くためにエアーブロー
を行っても構わない。なお、このように露光と現像を繰
り返して行う代わりに、露光しながら現像することも可
能である。この場合、露光と現像を同時に行えるように
構成された装置を使用する。
【0016】このように上層13及び下層12をパター
ニングした後、パターニングされた上層13及び下層1
2を焼成し、図3(d)に示すようにガラス基板11上
に障壁4を形成する。最終的に形成する障壁14の高さ
は、焼成後に100〜200μmとなるのが適当であ
る。
【0017】下層を形成するポジ型の感光性障壁ペース
トとしては、PbOを主成分とする低融点ガラスフリッ
ト、焼成時の形状を安定させるためのフィラー、紫外線
崩壊性のバインダー樹脂を混合したガラスペーストが使
用され、必要により着色目的の顔料、溶剤、添加剤等が
加えられる。
【0018】低融点ガラスとしては、主成分としてPb
Oを50%以上含み、ガラスの分相を防止する効果を持
たせたり、軟化点を調整したり、熱膨張係数をガラス基
板に合わせたりするために、Al2 3 ,B2 3 ,S
iO2 ,MgO,CaO,SrO,BaO等を含有する
ものが一般に用いられる。
【0019】耐火物フィラーとしては、500〜600
℃程度の焼成温度で軟化しないものが広く使用でき、安
価に入手できるものとして、アルミナ、マグネシア、カ
ルシア、コージュライト、シリカ、ムライト、ジルコ
ン、ジルコニア等のセラミック粉体が好適に用いられ
る。
【0020】紫外線崩壊性樹脂は、所謂従来のポジ型感
光性樹脂であり、例えば、ポリメチルビニルケトン、ポ
リビニルフェニルケトン、ポリスルホン、p−ジアゾジ
フェニルアミン・パラホルムアルデヒド縮重合物等のジ
アゾニウム塩類、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド
−5−スルホン酸イソブチルエステル等のキノンアジド
類、ポリメチルメタクリレート、ポリフェニルメチルシ
ラン、ポリメチルイソプロペニルケトン等の公知のポジ
型レジストが挙げられる。
【0021】PDPの外光反射を低減し、実用上のコン
トラストを上げるために、障壁を暗色にする場合には、
耐火性の黒色顔料として、Co−Cr−Fe、Co−M
n−Fe、Co−Fe−Mn−Al、Co−Ni−Cr
−Fe、Co−Ni−Mn−Cr−Fe、Co−Ni−
Al−Cr−Fe、Co−Mn−Al−Cr−Fe−S
i等の顔料を感光性障壁材料ペーストに添加する。特に
下層については、蛍光体の発光を有効にパネル前面に導
く目的で、白色顔料を入れた感光性障壁材料ペーストを
使用することが好ましい。
【0022】無機成分中の低融点ガラスの含有率は50
〜80重量%が好ましい。多すぎると焼成による形状保
持性に難が生じる。また、脱バインダー性を損ない、緻
密性が悪化するため好ましくない。逆に少なすぎると、
耐火物フィラーの間隙を充分に埋めることができず、緻
密性が悪化すると同時に焼成後の機械的強度が低下し、
パネル封着の際に欠けを生じる。
【0023】上層を形成するネガ型の感光性障壁材料ペ
ーストは、紫外線硬化樹脂をバインダー樹脂として用い
たガラスペーストで、PbOを主成分とする低融点ガラ
スフリット、フィラー及び黒色顔料からなり、必要によ
り溶剤、添加剤等を加えて構成される。
【0024】バインダーとしての紫外線硬化樹脂には、
少なくとも1個の不飽和結合を有するオリゴマー或いは
ポリマーが挙げられる。具体的には、ジエチレングリコ
ール/アジピン酸等からなるポリエステルをアクリル
酸、メタクリル酸で変性したポリエステルアクリレー
ト、ポリエステルメタクリレート、ビスフェノールAと
エピクロルヒドリンから得られたエポキシ化合物をメタ
クリル酸、アクリル酸で変性したエポキシアクリレー
ト、エポキシメタクリレート、ポリウレタンをメタクリ
ル酸、アクリル酸で変性したポリウレタンメタクリレー
ト、ポリウレタンアクリレート或いは不飽和ポリエステ
ル、セルロース、ポリメタクリレート、ポリアクリレー
ト、ポリスチレン、ポリ置換スチレン等に重合性不飽和
基を導入した誘導体及びこれらの共重合体等が挙げられ
る。
【0025】紫外線硬化樹脂の使用量は、低融点ガラス
フリット100重量部に対して5〜150重量部が適当
である。5重量部未満では現像時に露光硬化部の剥離や
溶解が起こるからであり、150重量部より多いと焼成
の際に膨れを生じて障壁形成が困難となるからである。
【0026】前記紫外線硬化樹脂には、光重合開始剤と
して、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラ−
ベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、
テトラメチルメウラムモノサルファイド、ネオキサント
ン類、及び/又は光増感剤としてn−ブチルアミン、ト
リエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等が混合
して用いられる。
【0027】上層はパターニングしたものをマスクとし
て使用するため、ネガ型の感光性障壁材料ペーストとし
ては黒色顔料を加えた不透明のペーストを使用する。耐
火性の黒色顔料としては、前記した如く、Co−Cr−
Fe、Co−Mn−Fe、Co−Fe−Mn−Al、C
o−Ni−Cr−Fe、Co−Ni−Mn−Cr−F
e、Co−Ni−Al−Cr−Fe、Co−Mn−Al
−Cr−Fe−Si等の顔料が用いられる。
【0028】感光性障壁材料ペーストの製造方法は、少
なくとも低融点ガラス粉末と耐火物フィラーとバインダ
ー樹脂と溶剤とを含む混合物を、ボールミルにより分散
調合する。すなわち、バインダー樹脂を溶剤で溶解し必
要に応じて添加剤を加えた溶液(ビヒクル)中に無機成
分(低融点ガラス粉末と耐火物フィラー)を混合してな
る混合物を作製した後、この混合物をボールミルにかけ
て分散調合するが、不純物の混入を避けるために、セラ
ミックボールを用い、さらに好ましくは内壁がセラミッ
クやプラスチックで被覆されたボールミルを使用する。
その後、さらに3本ロールミルで混練する。そして、必
要により分散調合した後、真空攪拌機を用いて減圧脱泡
する。
【0029】各ペーストの塗布方法としては、スクリー
ン印刷法、ダイコーティング、ブレードコーティング、
コンマコーティング、リバースロールコーティング、ス
プレーコーティング、ガンコーティング、イクストルー
ジョンコーティング、リップコーティング等が好ましく
用いられる。塗布は基板の上に直接行うことが一般的で
あるが、場合によっては、フィルム上に塗布し、これを
基板上に転写することも可能である。また、フィルム側
に障壁形成層とレジスト層とを形成しておき、これらを
同時に基板の上に転写することも可能である。ここで、
下層12と上層13を足した膜厚は焼成工程を考慮して
所望の厚さにするが、そのうち上層13については露光
時に照射する紫外線が上層13の底まで届く厚さ以内に
しておく必要があり、その厚みは通常20μmが限界で
ある。
【0030】感光性障壁材料ペーストの乾燥条件として
は、120〜170℃、3〜30分間の加熱が適当であ
る。ただし、乾燥は、下層のペーストを複数回塗布して
所要の高さにした後や、下層を塗布し終わった際に随時
行う必要がある。
【0031】上層の露光条件としては、例えば365〜
420nmの光を使用し、その照射量は200〜100
00mJ/cm2 が適当である。現像には、未硬化の紫
外線硬化樹脂が溶解する溶液を用いればよく、具体的に
はアルカリ水溶液が挙げられる。下層の露光条件は上層
と同じでよく、使用する現像液も上層の場合と同じでよ
い。また、焼成条件としては、空気中雰囲気で500〜
580℃の加熱が挙げられる。
【0032】
【実施例】本発明はAC型PDP、DC型PDPのいず
れの障壁にも適用可能であるが、ここではAC型PDP
を例にとって説明する。
【0033】ガラス基板上に下記組成Aの下地層用の塗
布液をスクリーン印刷法で塗布して乾燥させた。塗布液
の粘度は、40000cps程度で、乾燥後の膜厚は1
5μmであった。その後、600℃の温度で焼成を行っ
て下地層を形成した。
【0034】<組成A> PbO 60重量% フィラー 20重量% エチルセルロース系樹脂 2重量% 溶剤(テルピネオール) 18重量%
【0035】次いで、下地層の上にアドレス電極を形成
し、それを覆うように誘電体層を設けた。そして、アド
レス電極、誘電体層を含めてガラス基板の表面を一様に
覆うように、下記組成Bのポジ型の感光性障壁材料ペー
ストを使用し、スクリーン印刷装置で複数回の塗布及び
塗布後の乾燥を繰り返して160μmの厚さの下層を形
成した。
【0036】<組成B> PbO 53重量% 紫外線崩壊性樹脂 20重量% 顔料(TiO2 ) 10重量% 溶剤(テルピネオール) 17重量%
【0037】続いて、下記組成の紫外線硬化樹脂を使用
した下記組成Cのネガ型の感光性障壁材料ペーストを使
用し、下層の上にスクリーン印刷装置で20μmの厚さ
に塗布して上層を形成した。このネガ型の感光性障壁材
料ペーストには黒色顔料を含ませて黒色とした。
【0038】 <紫外線硬化樹脂組成> メチルメタクリレートとメタクリル酸のコポリマー 66.7重量部 モノマーA(TEOTA) 1000−ポリオキシエチル化トリメチロールプロパントリアクリレート モノマーB(TMPTA) 49.9重量部 トリメチロールプロパントリアクリレート 4.7重量部 重合開始剤(ベンゾフェノン) 7.6重量部 同 (ミヒラーケトン) 1.1重量部
【0039】<組成C> PbO 53重量% 紫外線硬化樹脂 20重量% 黒色顔料(Co−Mn−Feの微粉体) 10重量% 溶剤(テルピネオール) 17重量%
【0040】下層及び上層を形成した後、クリーンオー
ブンを使用して90℃、20分間の乾燥を行った。そし
て、ガラス板からなるフォトマスクを用い、露光機で障
壁となる部分に365nmの紫外線を照射量500mJ
/cm2 で照射し、選択的に露光した。フォトマスクに
形成した障壁の幅は100μmであり、障壁間のピッチ
は250μmとした。次いで、露光された上層を現像し
て、上層の非露光部を溶出した。現像液には炭酸ナトリ
ウムの水溶液(1重量%)を用いた。その後、クリーン
オーブンを使用して90℃、30分間の乾燥を行った。
【0041】上記のように上層を所要の形状にパターニ
ングした後、これをマスクとして下層を露光しながら現
像した。現像液には炭酸ナトリウムの水溶液(1重量
%)を用いた。現像後、基板を550℃で180分間焼
成して障壁を完成させた。得られた背面板は、障壁が1
80μmの高さで形成された均一のもので、障壁底部の
幅70μm、ピッチ250μm、半値幅と底部幅の比は
0.8であった。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ネガ型とポジ型の2種類の感光性障壁材料ペーストをそ
れぞれ上層と下層に積層し、パターニングしたネガ型の
上層をマスクとしてポジ型の下層を繰り返し露光する
か、或いは露光しながら現像するようにしたので、露光
工程でマスクの位置合わせが要らず、また従来の方法に
比べコーティングの回数が減ることから、精度の高い障
壁を形成することができるとともに、生産効率を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】AC型プラズマディスプレイパネルの一構成例
をその前面板と背面板を離間した状態で示す構造図であ
る。
【図2】本発明に係る障壁形成方法を説明するための前
半の工程図である。
【図3】図1に続く後半の工程図である。
【符号の説明】
1 前面板 2 背面板 3 障壁 4 維持電極 5 バス電極 6 誘電体層 7 保護層(MgO層) 8 アドレス電極 9 誘電体層 10 蛍光体 11 ガラス基板 12 下層 13 上層 14 障壁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポジ型の感光性障壁材料ペーストを基板
    上にコーティングして下層を形成し、その上にネガ型の
    感光性障壁材料ペーストを積層コーティングして上層を
    形成した後、マスクパターンを介して上層を露光してか
    ら現像することにより上層をパターニングし、次いで、
    パターニングされた上層をマスクとして下層を露光する
    工程と、現像により下層をパターニングする工程とを、
    下層が全てパターニングされるまで1回又は数回繰り返
    した後、パターニングされた上層及び下層を焼成する工
    程を含むことを特徴とするプラズマディスプレイパネル
    の障壁形成方法。
  2. 【請求項2】 ポジ型の感光性障壁材料ペーストを基板
    上にコーティングして下層を形成し、その上にネガ型の
    感光性障壁材料ペーストを積層コーティングして上層を
    形成した後、マスクパターンを介して上層を露光してか
    ら現像することにより上層をパターニングし、次いで、
    パターニングされた上層をマスクとして下層を露光する
    工程と、現像により下層をパターニングする工程とを、
    下層が全てパターニングされるまで同時に行った後、パ
    ターニングされた上層及び下層を焼成する工程を含むこ
    とを特徴とするプラズマディスプレイパネルの障壁形成
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のプラズマディスプレイ
    パネルの障壁形成方法に使用する装置であって、露光と
    現像を同時に行うように構成されてなることを特徴とす
    る露光現像装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100300335B1 (ko) * 1999-04-22 2001-10-29 김순택 평판 디스플레이의 제조방법

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KR100300335B1 (ko) * 1999-04-22 2001-10-29 김순택 평판 디스플레이의 제조방법

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