JPH1016232A - 液体吐出ヘッドおよび液体吐出ヘッドの製造方法 - Google Patents

液体吐出ヘッドおよび液体吐出ヘッドの製造方法

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JPH1016232A
JPH1016232A JP8175196A JP17519696A JPH1016232A JP H1016232 A JPH1016232 A JP H1016232A JP 8175196 A JP8175196 A JP 8175196A JP 17519696 A JP17519696 A JP 17519696A JP H1016232 A JPH1016232 A JP H1016232A
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liquid
flow path
layer
liquid flow
heating element
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JP8175196A
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English (en)
Inventor
Shuji Koyama
修司 小山
Hiroyuki Sugiyama
裕之 杉山
Kazuaki Masuda
和明 益田
Toshio Kashino
俊雄 樫野
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14016Structure of bubble jet print heads
    • B41J2/14032Structure of the pressure chamber
    • B41J2/14048Movable member in the chamber

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吐出する液体の選択の自由度および信頼性が
高く、コストを低減できる液体吐出ヘッドおよび液体吐
出ヘッドの製造方法を提供する。 【解決手段】 液体を吐出する吐出口18と、該吐出口
に連通した第1の液流路14と、該第1の液流路14に
隣接して配され液体に熱を加えることで該液体に気泡を
発生させる発熱体3が設けられた気泡発生領域11を有
する第2 の液流路16と、前記吐出口に対し相対的に近
い側に自由端32を有し、前記第2 の液流路内での気泡
の発生による圧力に基づいて該自由端を前記第1の液流
路14側に変位させて、前記圧力を前記第1の液流路に
伝える可動部材31とを有する液体吐出へッドである。
そして、前記第2の液流路16を画成する流路壁12が
無電解法の化学めっきにより、例えば、ニッケルにより
形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱エネルギーを液
体に作用させることで起こる気泡の発生によって、所望
の液体を吐出する液体吐出ヘッドおよび液体吐出ヘッド
の製造方法に関する。
【0002】さらに本発明は、気泡の発生を利用して変
位する可動部材を有する液体吐出ヘッドおよび液体吐出
ヘッドの製造方法に関する。
【0003】また、本発明は紙、糸、繊維、布帛、皮
革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス
等の被記録媒体に対し記録を行う、プリンター、複写
機、通信システムを有するファクシミリ、プリンタ部を
有するワードプロセッサ等の装置、さらには各種処理装
置と複合的に組み合わせた産業用記録装置に適用できる
発明である。
【0004】なお、本発明における、「記録」とは、文
字や図形等の意味を持つ画像を被記録媒体に対して付与
することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像
を付与することをも意味するものである。
【0005】
【従来の技術】熱等のエネルギーをインクに与えること
で、インクに急峻な体積変化(気泡の発生)を伴う状態
変化を生じさせ、この状態変化に基づく作用力によって
吐出口からインクを吐出し、これを被記録媒体上に付着
させて画像形成を行なうインクジェット記録方法、いわ
ゆるバブルジェット記録方法が従来知られている。この
バブルジェット記録方法を用いる記録装置には、特公昭
61−59911号、特公昭61−59914号等の公
報に開示されているように、インクを吐出するための吐
出口と、この吐出口に連通するインク流路と、インク流
路内に配されたインクを吐出するためのエネルギー発生
手段としての電気熱変換体が一般的に配されている。
【0006】この様な記録方法によれば、品位の高い画
像を高速、低騒音で記録することができると共に、この
記録方法を行うヘッドではインクを吐出するための吐出
口を高密度に配置することができるため、小型の装置で
高解像度の記録画像、さらにカラー画像をも容易に得る
ことができるという多くの優れた点を有している。この
ため、このバブルジェット記録方法は近年、プリンタ
ー、複写機、ファクシミリ等の多くのオフィス機器に利
用されており、さらに、捺染装置等の産業用システムに
まで利用されるようになってきている。
【0007】このようにバブルジェット技術が多方面の
製品に利用されるに従って、次のような様々な要求が近
年さらに高まっている。
【0008】例えば、エネルギー効率の向上の要求に対
する検討としては、保護膜の厚さを調整するといった発
熱体の最適化が挙げられている。この手法は、発生した
熱の液体への伝搬効率を向上させる点で効果がある。
【0009】また、高画質な画像を得るために、インク
の吐出スピードが速く、安定した気泡発生に基づく良好
なインク吐出を行える液体吐出方法等を与えるための駆
動条件が提案されたり、また、高速記録の観点から、吐
出された液体の液流路内への充填(リフィル)速度の速
い液体吐出ヘッドを得るために流路形状を改良したもの
も提案されている。
【0010】さらに、吐出させるインクも強アルカリ性
のインク、粘度の高いインク等、様々なインクが使われ
ることが要求され、どのようなインクにも腐蝕されない
液流路の形態が強く望まれている。
【0011】従来提案されている液流路を形成する材料
およびその形成方法としては、例えば、(1)ドライフ
ィルムやフォトニース等の感光性樹脂を使用して、フォ
トリソグラフ技術により液流路を形成する方法、(2)
ポリサルフォン等の樹脂を使用して、成形技術により液
流路を形成する方法、(3)金属や酸化物等の無機材料
を使用して、成膜技術により液流路を形成する方法、お
よび、(4)金属等を使用して、電気めっきにより液流
路を形成する方法がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
液流路の形成方法では、それぞれ、次のような問題が存
在していた。すなわち、(1)の方法においては、液流
路を形成する材料としてアルカリに弱いドライフィルム
やポリイミド等の感光性樹脂を使用しているので、アル
カリ性のインクに溶解してしまう。
【0013】(2)の方法においては、ポリサルフォン
等の樹脂がレジスト等に含まれるNMP(エヌ・メチル
・ピロリドン)等に溶解し精度の高い液流路の形成が困
難である。
【0014】(3)の方法においては、スパッタや蒸着
等のドライめっきで液流路を形成しようとしても、膜厚
を厚く(例えば、2μm以上)すると膜応力によって膜
剥がれが発生するので、充分な断面積の液流路を形成す
ることができない。
【0015】(4)の方法においては、ウエハに電極が
必要であり、また、膜厚分布が悪いので液流路の形成に
は不向きである。
【0016】本発明はかかる従来の問題を解消し、吐出
する液体の選択の自由度を高くすることのできる液体吐
出ヘッドおよび液体吐出ヘッドの製造方法を提供するこ
とを第1の目的とする。
【0017】本発明の第2の目的は、液流路を形成する
流路壁の膜厚分布を良好にでき、信頼性の高い液体吐出
ヘッドおよび液体吐出ヘッドの製造方法を提供すること
にある。
【0018】本発明の第3の目的は、コストを低減でき
る液体吐出ヘッドおよび液体吐出ヘッドの製造方法を提
供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上述のような目的を達成
するための本発明の代表的な要件は、次のようなもので
ある。
【0020】請求項1に記載の液体吐出ヘッドは、液体
を吐出する吐出口と、該吐出口に連通する液流路と、該
液流路の液体に熱を加えることで該液体に気泡を発生さ
せる発熱体とが配された液体吐出へッドであって、前記
液流路を画成する流路壁が無電解法の化学めっきにより
形成されていることを特徴とする。
【0021】請求項2に記載の液体吐出ヘッドは、液体
を吐出する吐出口と、該吐出口に連通した第1の液流路
と、該第1の液流路に隣接して配され液体に熱を加える
ことで該液体に気泡を発生させる発熱体が設けられた気
泡発生領域を有する第2の液流路と、前記吐出口に対し
相対的に近い側に自由端を有し、前記第2の液流路内で
の気泡の発生による圧力に基づいて該自由端を前記第1
の液流路側に変位させて、前記圧力を前記第1の液流路
に伝える可動部材とを有する液体吐出へッドであって、
前記第2の液流路を画成する流路壁が無電解法の化学め
っきにより形成されていることを特徴とする。
【0022】請求項3に記載の液体吐出ヘッドは、前記
流路壁がニッケルによる無電解法の化学めっきにより形
成されていることを特徴とする。
【0023】請求項4に記載の液体吐出ヘッドは、前記
発熱体は、電気信号を受けることで熱を発生する電気熱
変換体であることを特徴とする。
【0024】請求項5に記載の液体吐出ヘッドは、前記
気泡は前記発熱体の熱によって液体に膜沸騰を生じさせ
ることで発生する気泡であることを特徴とする。
【0025】請求項6に記載の液体吐出ヘッドは、前記
可動部材は、ニッケルや金等の金属で構成されているこ
とを特徴とする。
【0026】請求項7に記載の液体吐出ヘッドは、前記
第2の液流路には、前記第1の液流路に供給される液体
と異なる液体であり、前記第1の液流路に供給される液
体に対して、低粘度性、発泡性、熱安定性の少なくとも
1つの性質で優れている液体が供給されることを特徴と
する。
【0027】請求項8に記載の液体吐出ヘッドは、前記
可動部材は前記第1の液流路と第2の液流路との間に配
された分離壁の一部として構成されていることを特徴と
する。
【0028】請求項9に記載の液体吐出へッドの製造方
法は、液体を吐出する吐出口と、該吐出口に連通する液
流路と、該液流路の液体に熱を加えることで該液体に気
泡を発生させる発熱体とが配された液体吐出へッドの製
造方法であって、基板上に第1の絶縁膜層を成膜する工
程と、該絶縁膜層上に発熱素子層と発熱素子用配線層と
を順次成膜しパターニングにより前記発熱体を構成する
工程と、該パターニングした発熱素子層と発熱素子用配
線層との上に第2の絶縁膜層を成膜する工程と、該第2
の絶縁膜層上に密着向上層を成膜する工程と、該密着向
上層の上に耐キャビテーション層を成膜する工程と、該
耐キャビテーション層の上に前記液流路を画成する流路
壁を無電解法による化学めっきにより形成する工程と、
を備え、該基板と天板とを接合する工程を備えることを
特徴とする。
【0029】請求項10に記載の液体吐出へッドの製造
方法は、液体を吐出する吐出口と、該吐出口に連通した
第1の液流路と、該第1の液流路に隣接して配され液体
に熱を加えることで該液体に気泡を発生させる発熱体が
設けられた気泡発生領域を有する第2の液流路と、前記
吐出口に対し相対的に近い側に自由端を有し、前記第2
の液流路内での気泡の発生による圧力に基づいて該自由
端を前記第1の液流路側に変位させて、前記圧力を前記
第1の液流路に伝える可動部材とを有する液体吐出へッ
ドの製造方法であって、基板上に第1の絶縁膜層を成膜
する工程と、該絶縁膜層上に発熱素子層と発熱素子用配
線層とを順次成膜しパターニングにより前記発熱体を構
成する工程と、該パターニングした発熱素子層と発熱素
子用配線層との上に第2の絶縁膜層を成膜する工程と、
該第2の絶縁膜層の上に耐キャビテーション層を成膜す
る工程と、該耐キャビテーション層の上に前記第2の液
流路を画成する流路壁を無電解法による化学めっきによ
り形成する工程と、を備え、該基板に前記可動部材が形
成された分離壁と前記第1の液流路が形成された溝付部
材とを順次接合する工程とを備えることを特徴とする。
【0030】請求項11に記載の液体吐出ヘッドの製造
方法は、前記絶縁膜層と耐キャビテーション層との間に
密着向上層を成膜する工程をさらに備えることを特徴と
する請求項12に記載の液体吐出へッドの製造方法は、
前記流路壁は無電解法によるニッケルの化学めっきによ
り形成されることを特徴とする。
【0031】請求項13に記載の液体吐出へッドの製造
方法は、前記耐キャビテーション層がニッケルであるこ
とを特徴とする。
【0032】請求項14に記載の液体吐出へッドの製造
方法は、前記密着向上層がチタンもしくはクロムである
ことを特徴とする。
【0033】請求項15に記載の液体吐出へッドの製造
方法は、液体を吐出する吐出口と、該吐出口に連通する
液流路と、該液流路の液体に熱を加えることで該液体に
気泡を発生させる発熱体とが配された液体吐出へッドの
製造方法であって、基板上に第1の絶縁膜層を成膜する
工程と、該絶縁膜層上に発熱素子層と発熱素子用配線層
とを順次成膜しパターニングにより前記発熱体を構成す
る工程と、該パターニングした発熱素子層と発熱素子用
配線層との上に第2の絶縁膜層を成膜する工程と、該第
2の絶縁膜層をパターニングし電気接続部のコンタクト
ホールを形成する工程と、該第2の絶縁膜層および前記
コンタクトホール上に密着向上層を成膜する工程と、該
密着向上層の上に耐キャビテーション層を成膜する工程
と、前記耐キャビテーション層および前記密着向上層
を、前記液流路および電気接続部に対応する部位を残す
べくパターニングする工程と、該耐キャビテーション層
の上に前記液流路を画成する流路壁および前記電気接続
部のコンタクト部を無電解法による化学めっきにより形
成する工程と、を備え、該基板と天板とを接合する工程
を備えることを特徴とする。
【0034】請求項16に記載の液体吐出へッドの製造
方法は、液体を吐出する吐出口と、該吐出口に連通した
第1の液流路と、該第1の液流路に隣接して配され液体
に熱を加えることで該液体に気泡を発生させる発熱体が
設けられた気泡発生領域を有する第2の液流路と、前記
吐出口に対し相対的に近い側に自由端を有し、前記第2
の液流路内での気泡の発生による圧力に基づいて該自由
端を前記第1の液流路側に変位させて、前記圧力を前記
第1の液流路に伝える可動部材とを有する液体吐出へッ
ドの製造方法であって、基板上に第1の絶縁膜層を成膜
する工程と、該絶縁膜層上に発熱素子層と発熱素子用配
線層とを順次成膜しパターニングにより前記発熱体を構
成する工程と、該パターニングした発熱素子層と発熱素
子用配線層との上に第2の絶縁膜層を成膜する工程と、
該第2の絶縁膜層をパターニングし電気接続部のコンタ
クトホールを形成する工程と、該第2の絶縁膜層および
前記コンタクトホール上に耐キャビテーション層を成膜
する工程と、前記耐キャビテーション層を、前記第2の
液流路および電気接続部に対応する部位を残すべくパタ
ーニングする工程と、該耐キャビテーション層の上に前
記第2の液流路を画成する流路壁および前記電気接続部
のコンタクト部を無電解法による化学めっきにより形成
する工程と、を備え、該基板に前記可動部材が形成され
た分離壁と前記第1の液流路が形成された溝付部材とを
順次接合する工程とを備えることを特徴とする。
【0035】請求項17に記載の液体吐出へッドの製造
方法は、前記流路壁および前記電気接続部のコンタクト
部は無電解法によるニッケルと金との化学めっきにより
形成されることを特徴とする。
【0036】請求項18に記載の液体吐出へッドの製造
方法は、前記耐キャビテーション層がニッケルであるこ
とを特徴とする。
【0037】本発明によれば、流路壁や電気接続部のコ
ンタクト部が無電解法による化学めっきにより、例え
ば、ニッケルで形成され、アルカリや溶剤に強い素材で
液流路を形成することができるので、吐出する液体の選
択の自由度を高くすることができ、液体吐出ヘッドとし
て幅広い産業分野で使用できる。また、液流路を形成す
る流路壁の膜厚分布を良好にでき、信頼性の高い液体吐
出ヘッドおよび液体吐出ヘッドの製造方法を得ることが
できる。
【0038】さらに、ヒーター部と電気接続部とを同時
に形成できるので、製品および製造コストを低減でき
る。本発明のその他の効果については、各実施の形態の
記載から理解される。
【0039】なお、本発明の説明で用いる「上流」「下
流」とは、液体の供給源から気泡発生領域(又は可動部
材)を経て、吐出口へ向かう液体の流れ方向に関して、
又はこの構成上の方向に関しての表現として表されてい
る。
【0040】また、気泡自体に関する「下流側」とは、
主として液滴の吐出に直接作用するとされる気泡の吐出
口側部分を代表する。より具体的には気泡の中心に対し
て、上記流れ方向や上記構成上の方向に関する下流側、
又は、発熱体の面積中心より下流側の領域で発生する気
泡を意味する。
【0041】また、本発明の説明で用いる「実質的に密
閉」とは、気泡が成長するとき、可動部材が変位する前
に可動部材の周囲の隙間(スリット)から気泡がすり抜
けない程度の状態を意味する。
【0042】さらに、本発明でいう「分離壁」とは、広
義では気泡発生領域と吐出口に直接連通する領域とを区
分するように介在する壁(可動部材を含んでもよい)を
意味し、狭義では気泡発生領域を含む流路と吐出口に直
接連通する液流路とを区分し、それぞれの領域にある液
体の混合を防止するものを意味する。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0044】まず、図1は本発明の第1の実施の形態に
係る液体吐出ヘッドの一部を示す部分破断斜視図であ
る。
【0045】本実施の形態の液体吐出ヘッドは、大まか
に、液体を吐出するための吐出エネルギー発生素子とし
て、液体に熱エネルギーを作用させる発熱体3(本実施
の形態においては40μm×105μmの形状の発熱抵
抗体)が後述する製法で素子基板100に複数個配設さ
れており、この素子基板100上に発熱体3に対応して
液流路10が配されている。液流路10は吐出口18に
連通していると共に、複数の液流路10に液体を供給す
るための共通液室13に連通しており、吐出口から吐出
された液体に見合う量の液体をこの共通液室13から受
け取る。そして、この液流路10は後述する製法で素子
基板100上に形成された流路壁12によりその側部が
画成されている。さらに、この流路壁12が形成された
素子基板100上にガラス製の天板20がドライフィル
ム層22を介在して接着剤層24により接着され液体吐
出ヘッドの要部が形成されている。なお、素子基板10
0には発熱体3に電気信号を供給する配線電極4が成膜
技術により一体的に作り込まれている。
【0046】そして、このように天板20と接着された
素子基板100はアルミベースプレート120にダイボ
ンディングされ、アルミベースプレート120に貼着さ
れているプリント回路基板(不図示)と配線電極を介し
てワイヤボンディングされ電気的に接続されている。
【0047】26は天板20に設けられ共通液室13に
連通するインク供給部であり、インク供給管28に接続
される。インク供給部26を天板20に取り付けること
により液体吐出ヘッドが完成する。
【0048】次に、上述の液体吐出ヘッドの構成要素で
ある素子基板100の製作方法につき、図1および図2
を参照しつつ説明する。
【0049】まず、シリコン基板101上にに絶縁およ
び蓄熱を目的としたシリコン酸化膜(二酸化シリコン)
またはチッ化シリコン膜の熱酸化膜102を熱酸化法で
成膜形成し、その上に発熱体を構成するハフニュウムボ
ライド(HfB2 )、チッ化タンタル(TaN)、タン
タルアルミ(TaAl)等の発熱素子(電気抵抗)層1
03(0.01〜0.2μm厚)とアルミニウム等の配
線電極層(0.2〜1.0μm厚)104とを順次スパ
ッタや蒸着等で成膜する。そして、次にフォトリソグラ
フ技術を使用して、図1のようにパターニングして、吐
出エネルギー用のヒータ(発熱体)103およびその配
線電極104を形成する。(この2つの配線電極104
から抵抗層103に電圧を印加し、抵抗層に電流を流し
発熱させることにより吐出エネルギーを発生させること
周知の通りである。)そして、発熱体およびその配線電
極の上に、二酸化シリコンやチッ化シリコン等の絶縁保
護層105を0.1〜2.0μm厚さでCVDやスパッ
タで形成した後、同じく、チタンやクロムを用いて0.
05μm程度の厚さの密着向上層106を形成する。さ
らに、この密着向上層106の上にニッケルを用いて耐
キャビテーション層(0.1〜0.6μm厚)107を
スパッタ等で成膜形成する。これは、気泡の発生、消泡
の際に発生する圧力や衝撃波は非常に強く、堅くて脆い
酸化膜の耐久性を著しく低下させるので、これを保護す
るためである。この絶縁保護層105、密着向上層10
6および耐キャビテーション層107をフォトリソグラ
フ技術を使用してパターニングして、電気接続部にコン
タクトホール108を形成する。
【0050】従来、この耐キャビテーション層107と
してはタンタルが用いられていたが、本実施の形態のニ
ッケルを用い印字耐久試験を行った結果、タンタルと同
等の耐キャビテーション性があり、2〜3×109 まで
耐久性が有ることが確認された。
【0051】次いで、上述のニッケルによる耐キャビテ
ーション層107までが形成された素子基板100に、
さらに液流路を画成する流路壁12を一体に形成する工
程につき説明する。
【0052】まず、耐キャビテーション層107までが
形成された素子基板100にレジストやドライフィルム
の感光性樹脂を塗布またはラミネートし、液流路10を
画成する流路壁12に相当する場所にこの感光性樹脂が
残らないように露光する。すなわち、感光性樹脂がポジ
型であれば流路壁12に相当する部位を紫外線により露
光し、感光性樹脂がネガ型であれば流路壁12に相当す
る部位を除き露光するようにする。
【0053】これを、現像すると、液流路10を画成す
る流路壁12に相当する場所に感光性樹脂層が形成され
ていない素子基板100が得られる。
【0054】次に、液流路10を画成する流路壁12に
相当する場所の耐キャビテーション層107の表面の濡
れ性を良くするために、前処理液に60℃で約1分浸漬
する。この前処理液としては、(株)ワールドメタル社
のTFC−CD(1リットル当たり0.2リットル)と
純水(1リットル当たり0.8リットル)とを混合させ
た液を用いるとよい。
【0055】次に、液流路10を画成する流路壁12に
相当する場所の耐キャビテーション層107の表面の酸
化膜を除去すべくエッチングするために、常温のエッチ
ング液に約30秒間浸漬する。このエッチング液は、
(株)ワールドメタル社のAU−05の原液を用いれば
よい。
【0056】そして、素子基板100を包含するウエハ
をニッケルめっき液に90℃で約40分間浸す。このニ
ッケルめっき液としては、(株)ワールドメタル社のリ
ンデンSA(1リットル当たり0.2リットル)と純水
(1リットル当たり0.8リットル)とを混合させた液
を用いるとよい。
【0057】上述の無電解めっき法を用いた結果、厚さ
(高さ)20μm程度の流路壁12が形成された。
【0058】なお、上述の密着向上層106を設けない
場合には、5μm程度の流路壁12が形成された。この
場合、ニッケルめっき液に浸す時間を10分とした。従
って、後述する実施の形態のように液流路の高さを余り
必要としない場合には密着向上層106を設けなくとも
よい。上述の密着向上層106を設けることによりニッ
ケルの膜厚を厚くすることができ、膜剥がれが発生しに
くいことが確認されている。
【0059】さらに、上記めっきの終了後、感光性樹脂
のレジストを除去することにより、図2に示すような、
基板素子100に流路壁12が一体に形成された基板素
子(ヒーターボードとも称す)100が得られる。
【0060】このヒータボード100上に、前述したよ
うに、ガラス製の天板20がドライフィルム層(SY−
355)22を介在して接着剤(例えば、サンノプコ
(株)のノプコキュアCPA−4−100)層24によ
り接着され液体吐出ヘッドの要部が形成される。従っ
て、本実施の形態では、液流路10はその断面形状にお
いて厳密には、底面がニッケルの耐キャビテーション
層、側面がニッケルの流路壁、および、頂面がドライフ
ィルム層により画成されている。
【0061】また、液体、液流路構成、抵抗材料の組み
合わせによっては上述の保護層を必要としない構成でも
よい。このような保護層を必要としない抵抗層の材料と
してはイリジュウム−タンタル−アルミ合金等が挙げら
れる。
【0062】このように、この実施の形態における発熱
体の構成としては、電極間の抵抗層(発熱部)だけでで
もよく、また抵抗層を保護する保護層を含むものでもよ
い。
【0063】なお、素子基板100には、前述の発熱部
3を構成する抵抗層103とこの抵抗層に電気信号を供
給するための配線電極層104で構成される電気熱変換
体(素子)の他に、この電気熱変換素子を選択的に駆動
するためのトランジスタ、ダイオード、ラッチ、シフト
レジスタ等の機能素子が一体的に半導体製造工程によっ
て作り込まれていてもよい。
【0064】次に、上述の液体吐出ヘッドの構成要素で
ある素子基板100の他の製作方法につき、図1および
図3を参照しつつ説明する。この製作方法は、液流路壁
12と電気接続部とを同時に無電解めっき法のニッケル
と金で形成するものである。
【0065】まず、前述の方法と同様に、シリコン基板
101上にに絶縁および蓄熱を目的としたシリコン酸化
膜(二酸化シリコン)またはチッ化シリコン膜の熱酸化
膜102を熱酸化法で成膜形成し、その上に発熱体を構
成するハフニュウムボライド(HfB2 )、チッ化タン
タル(TaN)、タンタルアルミ(TaAl)等の発熱
素子(電気抵抗)層103(0.01〜0.2μm厚)
とアルミニウム等の配線電極層(0.2〜1.0μm
厚)104とを順次スパッタや蒸着等で成膜する。そし
て、次にフォトリソグラフ技術を使用して、図1のよう
にパターニングして、吐出エネルギー用のヒータ(発熱
体)3およびその配線電極を形成する。
【0066】そして、発熱体およびその配線電極の上
に、二酸化シリコンやチッ化シリコン等の絶縁保護層1
05を0.1〜2.0μm厚さでCVDやスパッタで形
成した後、フォトリソグラフ技術を用いて、絶縁保護膜
105をパターニングして電気接続部にコンタクトホー
ル108を形成する。
【0067】さらに、パターニングされた絶縁保護層1
05の上に、CVDやスパッタでチタンやクロムを用い
て0.05μm程度の厚さの密着向上層106を形成す
る。
【0068】その後、この密着向上層106の上にニッ
ケルを用いて耐キャビテーション層(0.1〜0.6μ
m厚)107をスパッタで成膜形成する。そして、密着
向上層106および耐キャビテーション層107をフォ
トリソグラフ技術を使用してパターニングして、液流路
10に対応する部位と電気接続部のコンタクトホール1
08に耐キャビテーション層107を残す。
【0069】次いで、上述のニッケルによる耐キャビテ
ーション層107までが形成された素子基板100に、
さらに液流路を画成する流路壁を一体に形成する工程に
つき説明する。
【0070】まず、耐キャビテーション層107までが
形成された素子基板100にレジストやドライフィルム
の感光性樹脂を塗布またはラミネートし、液流路10を
画成する流路壁12に相当する場所およびコンタクトホ
ール108に対応する部位にこの感光性樹脂が残らない
ように露光する。すなわち、感光性樹脂がポジ型であれ
ば流路壁12に相当する部位およびコンタクトホール1
08に対応する部位を紫外線により露光し、感光性樹脂
がネガ型であれば流路壁12に相当する部位およびコン
タクトホール108に対応する部位を除き露光するよう
にする。
【0071】これを、現像すると、液流路10を画成す
る流路壁12に相当する場所およびコンタクトホール1
08に対応する部位に感光性樹脂層が形成されていない
素子基板100が得られる。
【0072】次に、液流路10を画成する流路壁12に
相当する場所およびコンタクトホール108に対応する
部位の耐キャビテーション層107の表面の濡れ性を良
くするために、前処理液に60℃で約1分浸漬する。こ
の前処理液としては、(株)ワールドメタル社のTFC
−CD(1リットル当たり0.2リットル)と純水(1
リットル当たり0.8リットル)とを混合させた液を用
いるとよい。
【0073】次に、液流路10を画成する流路壁12に
相当する場所およびコンタクトホール108に対応する
部位の耐キャビテーション層107の表面の酸化膜を除
去すべくエッチングするために、常温のエッチング液に
約30秒浸漬する。このエッチング液は、(株)ワール
ドメタル社のAU−505の原液を用いればよい。
【0074】そして、素子基板100を包含するウエハ
をニッケルめっき液に90℃で約40分浸す。このニッ
ケルめっき液としては、(株)ワールドメタル社のリン
デンSA(1リットル当たり0.2リットル)と純水
(1リットル当たり0.8リットル)とを混合させた液
を用いるとよい。
【0075】さらに、素子基板100を包含するウエハ
を金めっき液に90℃で約30分間浸す。この金めっき
液としては、(株)ワールドメタル社のMN−AUA2
(1リットル当たり0.5リットル)とシアン化金カリ
ウム(1リットル当たり6g)と純水(1リットル当た
り0.5リットル)とを混合させた液を用いるとよい。
【0076】このような無電解めっき法を用いた結果、
ニッケルの厚さ(高さ)20μm程度、金の厚さ(高
さ)0.3μm程度の流路壁12とコンタクト部109
が形成された。(なお、図3において、ヒーター部の流
路壁12に対応する層および電気接続部の層として、ニ
ッケル層を112−Ni、金層を112−Auとして表
示している。)なお、上述の密着向上層106を設けな
い場合には、5μm程度の流路壁12およびコンタクト
部109が形成された。従って、後述するように液流路
の高さを余り必要としない場合には密着向上層106を
設けなくともよい。上述の密着向上層106を設けるこ
とによりニッケルの膜厚を厚くすることができ、膜剥が
れが発生しにくいことが確認されている。
【0077】さらに、上記めっきの終了後、感光性樹脂
のレジストを除去することにより、図3に示すような、
基板素子100に流路壁12およびコンタクト部109
が一体に形成された基板素子(ヒーターボードとも称
す)100が得られる。
【0078】このヒータボード100上に、前述したよ
うに、ガラス製の天板20がドライフィルム層(SY−
355)22を介在して接着剤(例えば、サンノプコ
(株)のノプコキュアCPA−4−100)層24によ
り接着され液体吐出ヘッドの要部が形成される。
【0079】そして、このように天板20と接着された
素子基板100はアルミベースプレート120にダイボ
ンディングされ、アルミベースプレート120に貼着さ
れているプリント回路基板(不図示)とコンタクト部1
09を介してボンディングされ電気的に接続され、液体
吐出ヘッドとして構成される。
【0080】以下、図4ないし図6を参照して本発明の
液体吐出ヘッドのさらに他の実施の形態について説明す
る。
【0081】本実施の形態においては液流路を複流路構
成にすることで、さらに熱を加えることで発泡させる液
体(発泡液)と、主として吐出される液体(吐出液)と
を分けることができるものである。
【0082】図4は、本実施の形態の液体吐出ヘッドの
分解斜視図を示しており、図5は同形式の液体吐出ヘッ
ドの流路方向の断面模式図、図6は要部の部分破断斜視
図を示している。
【0083】本実施の形態の液体吐出ヘッドは、液体に
気泡を発生させるための熱エネルギーを与える発熱体3
が設けられた素子基板100上に、発泡液用の第2液流
路16があり、その上に吐出口18に直接連通した吐出
液用の第1液流路14が配されている。
【0084】第1液流路の上流側は、複数の第1液流路
14に吐出液を供給するための第1共通液室15に連通
しており、第2液流路16の上流側は、複数の第2液流
路に発泡液を供給するための第2共通液室17に連通し
ている。
【0085】但し、発泡液と吐出液を同じ液体とする場
合には、共通液室を一つにして共通化させてもよい。
【0086】第1と第2の液流路の間には、金属等の弾
性を有する材料で構成された分離壁30が配されてお
り、第1液流路と第2の液流路とを区分している。な
お、発泡液と吐出液とができる限り混ざり合わない方が
よい液体の場合には、この分離壁によってできる限り完
全に第1液流路14と第2液流路16の液体の流通を分
離した方がよいが、発泡液と吐出液とがある程度混ざり
合っても、問題がない場合には、分離壁に完全分離の機
能を持たせなくてもよい。
【0087】発熱体の面方向上方への投影空間(以下吐
出圧発生領域という。;図5中のAの領域とBの気泡発
生領域11)に位置する部分の分離壁は、スリット35
によって吐出口側(液体の流れの下流側)が自由端で、
共通液室(15、17)側に支点33が位置する片持梁
形状の可動部材31となっている。この可動部材31
は、気泡発生領域11(B)に面して配されているた
め、発泡液の発泡によって第1液流路側の吐出口側に向
けて開口するように動作する(図中矢印方向)。図6に
おいても、発熱体3としての発熱抵抗部(電気熱変換
体)と、この発熱抵抗部に電気信号を印加するための配
線電極4とが配された素子基板100上に、第2の液流
路16を構成する空間を介して分離壁30が配置されて
いるのが理解されよう。
【0088】次に図5を用いて本実施の形態の液体吐出
ヘッドの動作を説明する。
【0089】ヘッドを駆動させるにあたっては、第1液
流路14に供給される吐出液と第2の液流路16に供給
される発泡液として同じ水系のインクを用いて動作させ
た。
【0090】発熱体3が発生した熱が、第2液流路16
の気泡発生領域内の発泡液に作用することで、先の実施
の形態で説明したのと同様に発泡液にUSP4,72
3,129に記載されているような膜沸騰現象に基づく
気泡を発生させる。
【0091】本実施の形態においては、気泡発生領域1
1の上流側を除く、3方からの発泡圧の逃げがないた
め、この気泡発生にともなう圧力が吐出圧発生部に配さ
れた可動部材31側に集中して伝搬し、気泡の成長をと
もなって可動部材31が変位する(2点鎖線で示す)。
そして、この可動部材31の一連の動作によって第1液
流路14と第2液流路16とが大きく連通し、気泡の発
生に基づく圧力が可動部材31に制御されて第1液流路
の吐出口18側の方向に主に伝わる。この圧力の伝搬と
前述のような可動部材31の機械的変位によって液体が
吐出口から吐出される。
【0092】次に、気泡が収縮するに伴って可動部材3
1が位置まで戻ると共に、第1液流路14では吐出され
た吐出液体の量に見合う量の吐出液体が上流側から供給
される。本実施の形態において、この吐出液体の供給方
向は可動部材が閉じる方向であるため、吐出液体のリフ
ィルを可動部材で妨げることがない。
【0093】本実施の形態は、2流路構成をとることに
よって、吐出液と発泡液とを別液体とし、発泡液の発泡
で生じた圧力によって吐出液を吐出することができる。
このため、従来、熱を加えても発泡が十分に行われにく
く吐出力が不十分であったポリエチレングリコール等の
高粘度の液体であっても、この液体を第1の液流路に供
給し、発泡液に発泡が良好に行われる液体(エタノー
ル:水=4:6の混合液1〜2cP程度等)や低沸点の
液体を第2の液流路に供給することで良好に吐出させる
ことができる。
【0094】また、発泡液として、熱を受けても発熱体
の表面にコゲ等の堆積物を生じない液体を選択すること
で、発泡を安定化し、良好な吐出を行うことができる。
【0095】また、加熱に弱い液体の場合においてもこ
の液体を第1の液流路14に吐出液として供給し、第2
の液流路16で熱的に変質しにくく良好に発泡を生じる
液体を供給すれば、加熱に弱い液体に熱的な害を与える
ことなく、しかも上述のように高吐出効率、高吐出力で
吐出することができる。
【0096】本実施の形態では、第1液流路14を構成
するための溝が設けられた溝付き部材50が分離壁30
上に設けられている。可動部材31の自由端32の動作
範囲は、液流路の構造、可動部材の弾力性や発泡力等を
考慮して決定すればよいが、吐出口の軸方向の角度を含
む角度まで動作することが望ましいと考えられる。
【0097】また、図5で示されるように吐出口18の
直径より可動部材31の自由端の変位高さを高くするこ
とで、より十分な吐出力の伝達が成される。
【0098】本実施の形態においては、溝付き部材50
は、吐出口18を有するオリフィスプレート51と、複
数の第1液流路14を構成する複数の溝と、複数の液流
路14に共通して連通し、各第1の液流路14に液体
(吐出液)を供給するための第1の共通液室15を構成
する凹部とから概略構成されている。
【0099】この溝付部材50の下側部分に分離壁30
を接合することにより複数の第1液流路14を形成する
ことができる。このような溝付部材50は、その上部か
ら第1共通液室15内に到達する第1液体供給路21を
有している。また、溝付部材50は、その上部から分離
壁30を突き抜けて第2共通液室17内に到達する第2
の液体供給路23を有している。
【0100】第1の液体(吐出液)は、第1液体供給路
21を経て、第1の共通液室15、次いで第1の液流路
14に供給され、第2の液体(発泡液)は、第2液体供
給路23を経て、第2共通液室17、次いで第2液流路
16に供給されるようになっている。
【0101】本実施の形態では、第2液体供給路23
は、第1液体供給路21と平行して配されているが、こ
れに限ることはなく、第1共通液室15の外側に配され
た分離壁30を貫通して、第2共通液室17に連通する
ように形成されればどのように配されてもよい。
【0102】また、第2液体供給路23の太さ(直径)
に関しては、第2液体の供給量を考慮して決められる。
第2液体供給路23の形状は丸形状である必要はなく、
矩形状等でもよい。
【0103】以下にこの実施の形態における、液体に熱
を与えるための発熱体が設けられた素子基板100の製
作方法について説明する。
【0104】まず、前述の実施の形態と同様に、シリコ
ン基板101上にに絶縁および蓄熱を目的としたシリコ
ン酸化膜(二酸化シリコン)またはチッ化シリコン膜の
熱酸化膜102を熱酸化法で成膜形成し、その上に発熱
体を構成するハフニュウムボライド(HfB2 )、チッ
化タンタル(TaN)、タンタルアルミ(TaAl)等
の発熱素子(電気抵抗)層103(0.01〜0.2μ
m厚)とアルミニウム等の配線電極層(0.2〜1.0
μm厚)104とを順次スパッタや蒸着等で成膜する。
そして、次にフォトリソグラフ技術を使用して、図6の
ようにパターニングして、吐出エネルギー用のヒータ
(発熱体)3(103)およびその配線電極4(10
4)を形成する。
【0105】そして、発熱体103およびその配線電極
104の上に、二酸化シリコンやチッ化シリコン等の絶
縁保護層105を0.1〜2.0μm厚さでCVDやス
パッタで形成した後、絶縁保護層105の上にニッケル
を用いて耐キャビテーション層(0.1〜0.6μm
厚)107をCVDやスパッタで成膜形成する。これ
は、気泡の発生、消泡の際に発生する圧力や衝撃波は非
常に強く、堅くて脆い酸化膜の耐久性を著しく低下させ
るので、これを保護するためである。この絶縁保護層1
05および耐キャビテーション層107をフォトリソグ
ラフ技術を使用してパターニングする。
【0106】従来、この耐キャビテーション層107と
してはタンタルが用いられていたが、本実施の形態のニ
ッケルを用い印字耐久試験を行った結果、タンタルと同
等の耐キャビテーション性があり、2〜3×109 まで
耐久性が有ることが確認された。
【0107】次いで、上述のニッケルによる耐キャビテ
ーション層107までが形成された素子基板100に、
さらに第2液流路16を画成する流路壁12を一体に形
成する工程につき説明する。
【0108】まず、耐キャビテーション層107までが
形成された素子基板100にレジストやドライフィルム
の感光性樹脂を塗布またはラミネートし、第2液流路1
6を画成する流路壁12および共通液室17を画成する
枠壁19に相当する場所にこの感光性樹脂が残らないよ
うに露光する。すなわち、感光性樹脂がポジ型であれば
第2液流路16を画成する流路壁12および共通液室1
7を画成する枠壁19に相当する部位を紫外線により露
光し、感光性樹脂がネガ型であれば第2液流路16を画
成する流路壁12および共通液室17を画成する枠壁1
9に相当する部位を除き露光するようにする。
【0109】これを、現像すると、第2液流路16を画
成する流路壁12および共通液室17を画成する枠壁1
9に相当する場所に感光性樹脂層が形成されていない素
子基板100が得られる。
【0110】次に、第2液流路16を画成する流路壁1
2、および枠壁19に相当する場所の耐キャビテーショ
ン層107の表面の濡れ性を良くするために、前処理液
に60℃で約1分間浸漬する。この前処理液としては、
(株)ワールドメタル社のTFC−CD(1リットル当
たり0.2リットル)と純水(1リットル当たり0.8
リットル)とを混合させた液を用いるとよい。
【0111】次に、第2液流路16を画成する流路壁1
2、および枠壁19に相当する場所の耐キャビテーショ
ン層107の表面の酸化膜を除去すべくエッチングする
ために、常温のエッチング液に約30秒間浸漬する。こ
のエッチング液は、(株)ワールドメタル社のAU- 50
5の原液を用いればよい。
【0112】そして、素子基板100を包含するウエハ
をニッケルめっき液に90℃で約10分間浸す。このニ
ッケルめっき液としては、(株)ワールドメタル社のリ
ンデンSA(1リットル当たり0.2リットル)と純水
(1リットル当たり0.8リットル)とを混合させた液
を用いるとよい。
【0113】上述の無電解めっき法を用いた結果、厚さ
(高さ)5μm程度の流路壁12および枠壁19が形成
された。
【0114】なお、この実施の形態においては、前実施
の形態で述べた密着向上層106を設けずに5μm程度
の流路壁12および枠壁19を形成した。従って、第2
液流路16の高さをもう少し必要とする場合には、前述
の密着向上層106を設けることによりニッケルの膜厚
を厚くすることができるので、それにより必要な第2液
流路16の高さを得ればよい。
【0115】さらに、上記めっきの終了後、感光性樹脂
のレジストを除去することにより、図4に示すような、
基板素子100に流路壁12および枠壁19が一体に形
成された基板素子(ヒーターボードとも称す)100が
得られる。
【0116】次に、第1液流路14を画成する溝を設け
た溝付き部材(天板)50とニッケルの分離壁30とを
画像処理によって位置合わせした後、接着により仮止め
する。溝付き部材50が樹脂の成形品である場合には、
予め無電解めっきにより液体が接する部位をニッケルに
より被覆しておくことが望ましい。このようにすること
で、使用するインクの選択の自由度が増大する。
【0117】さらに、分離壁30と一体化された溝付き
部材50を上述の流路壁12および枠壁19が一体に形
成された基板素子(ヒーターボード)100に、それぞ
れ、吐出口19と発熱体3とを画像処理により位置合わ
せした後、UV接着剤により仮止めを行う。
【0118】その後、溝付き部材50と素子基板100
とは不図示のバネ部材により接合され、液体吐出ヘッド
が完成する。
【0119】なお、上述した素子基板100の製作方法
においては、液流路壁12を無電解めっき法のニッケル
のみで形成するようにしたが、前述の例(図3参照)と
同様に、液流路壁12と電気接続部とを共に無電解めっ
き法のニッケルと金で形成するようにすることもでき
る。(なお、図5において、ヒーター部の液流路壁12
に対応する層として、ニッケル層を112−Ni、金層
を112−Auとして表示している。)また、上述の工
程の分離壁30を固定した溝付部材50と分離壁30と
の結合体と素子基板100とを貼り合わせるのに換え、
第2共通液室17や第2液流路16が形成された素子基
板100に分離壁30を接合し、その分離壁30と溝付
部材50とを接合するようにしてもよい。
【0120】本実施の形態では、アルミニウム等の金属
で形成されたベースプレート120上に、前述のよう
に、発泡液に対して膜沸騰による気泡を発生させるため
の熱を発生する発熱体としての電気熱変換素子が複数設
けられた素子基板100が配されている。
【0121】先の実施の形態で説明したように本発明に
おいては、前述のような可動部材を有する構成によっ
て、従来の液体吐出ヘッドよりも高い吐出力や吐出効率
でしかも高速に液体を吐出することができる。本実施の
形態の内、発泡液と吐出液とに同じ液体を用いる場合に
は、発熱体から加えられる熱によって劣化せずに、また
加熱によって発熱体上に堆積物を生じにくく、熱によっ
て気化、凝縮の可逆的状態変化を行うことが可能であ
り、さらに液流路や可動部材や分離壁等を劣化させない
液体であれば種々の液体を用いることができる。
【0122】このような液体の内、記録を行う上で用い
る液体(記録液体)としては従来のバブルジェット装置
で用いられていた組成のインクを用いることができる。
【0123】一方、本発明の2流路構成のヘッドを用
い、吐出液と発泡液を別液体とした場合には、発泡液と
して前述のような性質の液体を用いればよく、具体的に
は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ
プロパノール、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オク
タン、トルエン、キシレン、二塩化メチレン、トリクレ
ン、フレオンTF、フレオンBF、エチルエーテル、ジ
オキサン、シクロヘキサン、酢酸メチル、酢酸エチル、
アセトン、メチルエチルケトン、水等およびこれらの混
合物が挙げられる。
【0124】吐出液としては、発泡性の有無、熱的性質
に関係なく様々な液体を用いることができる。また、従
来吐出が困難であった発泡性が低い液体、熱によって変
質、劣化しやすい液体や高粘度液体等であっても利用で
きる。
【0125】ただし、吐出液の性質として吐出液自身、
又は発泡液との反応によって、吐出や発泡また可動部材
の動作等を妨げるような液体でないことが望まれる。
【0126】記録用の吐出液体としては、高粘度インク
等をも利用することができる。その他の吐出液体として
は、熱に弱い医薬品や香水等の液体を利用することもで
きる。
【0127】本発明においては、吐出液と発泡液の両方
に用いることができる記録液体として以下のような組成
のインクを用いて記録を行ったが、吐出力の向上によっ
てインクの吐出速度が高くなったため、液滴の着弾精度
が向上し非常に良好な記録画像を得ることができた。
【0128】 染料インク(粘度2cP)の組成 (C.I.フードブラック2)染料 3重量% ジエチレングリコール 10重量% チオジグリコール 5重量% エタノール 5重量% 水 77重量% また、発泡液と吐出液に以下で示すような組成の液体を
組み合わせて吐出させて記録を行った。その結果、従来
のヘッドでは吐出が困難であった十数cP粘度の液体は
もちろん150cPという非常に高い粘度の液体でさえ
も良好に吐出でき、高画質な記録物を得ることができ
た。
【0129】 発泡液1の組成 エタノール 40重量% 水 60重量% 発泡液2の組成 水 100重量% 発泡液3の組成 イソプロピルアルコール 10重量% 水 90重量% 吐出液1顔料インク(粘度約15cP)の組成 カーボンブラック 5重量% スチレン−アクリル酸−アクリル酸エチル共重合体 1重量% (酸価140、重量平均分子量8000) モノエタノールアミン 0.25重量% グリセリン 69重量% チオジグリコール 5重量% エタノール 3重量% 水 16.75重量% 吐出液2(粘度55cP)の組成 ポリエチレングリコール200 100重量% 吐出液3(粘度150cP)の組成 ポリエチレングリコール600 100重量% ところで、前述したような従来吐出されにくいとされて
いた液体の場合には、吐出速度が低いために、吐出方向
性のバラツキが助長され記録紙上のドットの着弾精度が
悪く、また吐出不安定による吐出量のバラツキが生じこ
れらのことで、高品位画像が得にくかった。しかし、上
述の実施の形態の構成においては、気泡の発生を発泡液
を用いることで充分に、しかも安定して行うことができ
る。このことで、液滴の着弾精度向上とインク吐出量の
安定化を図ることができ記録画像品位を著しく向上する
ことができた。
【0130】図7は、前述の液体吐出ヘッドを搭載した
液体吐出装置の概略構成を示している。本実施例では特
に吐出液体としてインクを用いたインク吐出記録装置を
用いて説明する。液体吐出装置のキャリッジHCは、イ
ンクを収容する液体タンク部90と液体吐出ヘッド部2
00とが着脱可能なヘッドカートリッジを搭載してお
り、被記録媒体搬送手段で搬送される記録紙等の被記録
媒体150の幅方向に往復移動する。
【0131】不図示の駆動信号供給手段からキャリッジ
上の液体吐出手段に駆動信号が供給されると、この信号
に応じて液体吐出ヘッドから被記録媒体に対して記録液
体が吐出される。
【0132】また、本実施例の液体吐出装置において
は、被記録媒体搬送手段とキャリッジを駆動するための
駆動源としてのモータ111、駆動源からの動力をキャ
リッジに伝えるためのギア112、113キャリッジ軸
115等を有している。この記録装置及びこの記録装置
で行う液体吐出方法によって、各種の被記録媒体に対し
て液体を吐出することで良好な画像の記録物を得ること
ができた。
【0133】上述のような記録装置に適用でき、インク
等の液体の付与が行われる被記録媒体としては、各種の
紙やOHPシート、コンパクトディスクや装飾板等に用
いられるプラスチック材、布帛、アルミニウムや銅等の
金属材、牛皮、豚皮、人工皮革等の皮革材、木、合板等
の木材、竹材、タイル等のセラミックス材、スポンジ等
の三次元構造体等を対象とすることができる。
【0134】また上述の記録装置として、各種の紙やO
HPシート等に対して記録を行うプリンタ装置、コンパ
クトディスク等のプラスチック材に記録を行うプラスチ
ック用記録装置、金属板に記録を行う金属用記録装置、
皮革に記録を行う皮革用記録装置、木材に記録を行う木
材用記録装置、セラミックス材に記録を行うセラミック
ス用記録装置、スポンジ等の三次元網状構造体に対して
記録を行う記録装置、又布帛に記録を行う捺染装置等を
も含むものである。
【0135】またこれらの液体吐出装置に用いる吐出液
としては、夫々の被記録媒体や記録条件に合わせた液体
を用いればよい。
【0136】
【発明の効果】本発明によれば、アルカリや溶剤に強い
素材で液流路を形成することができるので、吐出する液
体の選択の自由度を高くすることのでき、液体吐出ヘッ
ドとして幅広い産業分野で使用できる。
【0137】液流路を形成する流路壁の膜厚分布を良好
にでき、信頼性の高い液体吐出ヘッドおよび液体吐出ヘ
ッドの製造方法を得ることができる。
【0138】また、ヒーター部と電気接続部とを同時に
形成できるので、製品および製造コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体吐出ヘッドの一例を示す部分破断
斜視図である。
【図2】本発明の製造方法を説明するために液体吐出ヘ
ッドの素子基板を模式的に示す図であり、(a)は断面
図、(b)は平面図である。
【図3】本発明の他の製造方法を説明するために液体吐
出ヘッドの素子基板を模式的に示す図であり、(a)は
断面図、(b)は平面図である。
【図4】本発明の液体吐出ヘッドの他の例を示す分解斜
視図である。
【図5】本発明の他の液体吐出ヘッドの製造方法を説明
するための液体吐出ヘッドの模式的断面図である。
【図6】本発明の他の液体吐出ヘッドの部分破断斜視図
である。
【図7】本発明の液体吐出ヘッドを用いた記録装置の一
例を示す斜視図である。
【符号の説明】
3 発熱体 10 液流路 12 流路壁 13 共通液室 14 第1液流路 15 第1共通液室 16 第2液流路 17 第2共通液室 18 吐出口 20 天板 21 第1供給路 22 ドライフィルム層 23 第2供給路 24 接着剤層 26 インク供給部 28 インク供給管 30 分離壁 31 可動部材 32 自由端 33 支点 35 スリット 50 溝付き部材(天板) 100 素子基板(ヒーターボード) 101 シリコン基板 102 絶縁層 103 発熱抵抗層 104 電極層 105 絶縁保護膜 106 密着向上層 107 耐キャビテーション層 108 コンタクトホール 109 コンタクト部 112 流路壁層 120 支持体(アルミベースプレート)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樫野 俊雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を吐出する吐出口と、該吐出口に連
    通する液流路と、該液流路の液体に熱を加えることで該
    液体に気泡を発生させる発熱体とが配された液体吐出へ
    ッドであって、 前記液流路を画成する流路壁が無電解法の化学めっきに
    より形成されていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 【請求項2】 液体を吐出する吐出口と、該吐出口に連
    通した第1の液流路と、該第1の液流路に隣接して配さ
    れ液体に熱を加えることで該液体に気泡を発生させる発
    熱体が設けられた気泡発生領域を有する第2 の液流路
    と、前記吐出口に対し相対的に近い側に自由端を有し、
    前記第2 の液流路内での気泡の発生による圧力に基づい
    て該自由端を前記第1の液流路側に変位させて、前記圧
    力を前記第1の液流路に伝える可動部材とを有する液体
    吐出へッドであって、 前記第2の液流路を画成する流路壁が無電解法の化学め
    っきにより形成されていることを特徴とする液体吐出ヘ
    ッド。
  3. 【請求項3】 前記流路壁がニッケルによる無電解法の
    化学めっきにより形成されていることを特徴とする請求
    項1または2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記発熱体は、電気信号を受けることで
    熱を発生する電気熱変換体である請求項1ないし3のい
    ずれかに記載の液体吐出へッド。
  5. 【請求項5】 前記気泡は前記発熱体の熱によって液体
    に膜沸騰を生じさせることで発生する気泡であることを
    特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の液体吐
    出へッド。
  6. 【請求項6】 前記可動部材は、ニッケルや金等の金属
    で構成されていることを特徴とする請求項2ないし5の
    いずれかに記載の液体吐出へッド。
  7. 【請求項7】 前記第2の液流路には、前記第1の液流
    路に供給される液体と異なる液体であり、前記第1の液
    流路に供給される液体に対して、低粘度性、発泡性、熱
    安定性の少なくとも1つの性質で優れている液体が供給
    される請求項2ないし6のいずれかに記載の液体吐出へ
    ッド。
  8. 【請求項8】 前記可動部材は前記第1の液流路と第2
    の液流路との間に配された分離壁の一部として構成され
    ていることを特徴とする請求項2ないし7のいずれかに
    記載の液体吐出へッド。
  9. 【請求項9】 液体を吐出する吐出口と、該吐出口に連
    通する液流路と、該液流路の液体に熱を加えることで該
    液体に気泡を発生させる発熱体とが配された液体吐出へ
    ッドの製造方法であって、 基板上に第1の絶縁膜層を成膜する工程と、 該絶縁膜層上に発熱素子層と発熱素子用配線層とを順次
    成膜しパターニングにより前記発熱体を構成する工程
    と、 該パターニングした発熱素子層と発熱素子用配線層との
    上に第2の絶縁膜層を成膜する工程と、 該第2の絶縁膜層上に密着向上層を成膜する工程と、 該密着向上層の上に耐キャビテーション層を成膜する工
    程と、 該耐キャビテーション層の上に前記液流路を画成する流
    路壁を無電解法による化学めっきにより形成する工程
    と、を備え、 該基板と天板とを接合する工程を備えることを特徴とす
    る液体吐出ヘッドの製造方法。
  10. 【請求項10】 液体を吐出する吐出口と、該吐出口に
    連通した第1の液流路と、該第1の液流路に隣接して配
    され液体に熱を加えることで該液体に気泡を発生させる
    発熱体が設けられた気泡発生領域を有する第2の液流路
    と、前記吐出口に対し相対的に近い側に自由端を有し、
    前記第2の液流路内での気泡の発生による圧力に基づい
    て該自由端を前記第1の液流路側に変位させて、前記圧
    力を前記第1の液流路に伝える可動部材とを有する液体
    吐出へッドの製造方法であって、 基板上に第1の絶縁膜層を成膜する工程と、 該絶縁膜層上に発熱素子層と発熱素子用配線層とを順次
    成膜しパターニングにより前記発熱体を構成する工程
    と、 該パターニングした発熱素子層と発熱素子用配線層との
    上に第2の絶縁膜層を成膜する工程と、 該第2の絶縁膜層の上に耐キャビテーション層を成膜す
    る工程と、 該耐キャビテーション層の上に前記第2の液流路を画成
    する流路壁を無電解法による化学めっきにより形成する
    工程と、を備え、 該基板に前記可動部材が形成された分離壁と前記第1の
    液流路が形成された溝付部材とを順次接合する工程とを
    備えることを特徴とする液体吐出へッドの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記絶縁膜層と耐キャビテーション層
    との間に密着向上層を成膜する工程をさらに備えること
    を特徴とする請求項10に記載の液体吐出ヘッドの製造
    方法。
  12. 【請求項12】 前記流路壁は無電解法によるニッケル
    の化学めっきにより形成されることを特徴とする請求項
    9ないし11のいずれかに記載の液体吐出へッドの製造
    方法。
  13. 【請求項13】 前記耐キャビテーション層がニッケル
    であることを特徴とする請求項9ないし12のいずれか
    に記載の液体吐出へッドの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記密着向上層がチタンもしくはクロ
    ムであることを特徴とする請求項9または11に記載の
    液体吐出へッドの製造方法。
  15. 【請求項15】 液体を吐出する吐出口と、該吐出口に
    連通する液流路と、該液流路の液体に熱を加えることで
    該液体に気泡を発生させる発熱体とが配された液体吐出
    へッドの製造方法であって、 基板上に第1の絶縁膜層を成膜する工程と、 該絶縁膜層上に発熱素子層と発熱素子用配線層とを順次
    成膜しパターニングにより前記発熱体を構成する工程
    と、 該パターニングした発熱素子層と発熱素子用配線層との
    上に第2の絶縁膜層を成膜する工程と、 該第2の絶縁膜層をパターニングし電気接続部のコンタ
    クトホールを形成する工程と、 該第2の絶縁膜層および前記コンタクトホール上に密着
    向上層を成膜する工程と、 該密着向上層の上に耐キャビテーション層を成膜する工
    程と、 前記耐キャビテーション層および前記密着向上層を、前
    記液流路および電気接続部に対応する部位を残すべくパ
    ターニングする工程と、 該耐キャビテーション層の上に前記液流路を画成する流
    路壁および前記電気接続部のコンタクト部を無電解法に
    よる化学めっきにより形成する工程と、を備え、 該基板と天板とを接合する工程を備えることを特徴とす
    る液体吐出ヘッドの製造方法。
  16. 【請求項16】 液体を吐出する吐出口と、該吐出口に
    連通した第1の液流路と、該第1の液流路に隣接して配
    され液体に熱を加えることで該液体に気泡を発生させる
    発熱体が設けられた気泡発生領域を有する第2の液流路
    と、前記吐出口に対し相対的に近い側に自由端を有し、
    前記第2の液流路内での気泡の発生による圧力に基づい
    て該自由端を前記第1の液流路側に変位させて、前記圧
    力を前記第1の液流路に伝える可動部材とを有する液体
    吐出へッドの製造方法であって、 基板上に第1の絶縁膜層を成膜する工程と、 該絶縁膜層上に発熱素子層と発熱素子用配線層とを順次
    成膜しパターニングにより前記発熱体を構成する工程
    と、 該パターニングした発熱素子層と発熱素子用配線層との
    上に第2の絶縁膜層を成膜する工程と、 該第2の絶縁膜層をパターニングし電気接続部のコンタ
    クトホールを形成する工程と、 該第2の絶縁膜層および前記コンタクトホール上に耐キ
    ャビテーション層を成膜する工程と、 前記耐キャビテーション層を、前記第2の液流路および
    電気接続部に対応する部位を残すべくパターニングする
    工程と、 該耐キャビテーション層の上に前記第2の液流路を画成
    する流路壁および前記電気接続部のコンタクト部を無電
    解法による化学めっきにより形成する工程と、を備え、 該基板に前記可動部材が形成された分離壁と前記第1の
    液流路が形成された溝付部材とを順次接合する工程とを
    備えることを特徴とする液体吐出へッドの製造方法。
  17. 【請求項17】 前記流路壁および前記電気接続部のコ
    ンタクト部は無電解法によるニッケルと金との化学めっ
    きにより形成されることを特徴とする請求項15または
    16に記載の液体吐出へッドの製造方法。
  18. 【請求項18】 前記耐キャビテーション層がニッケル
    であることを特徴とする請求項15ないし17のいずれ
    かに記載の液体吐出へッドの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100435020B1 (ko) * 2001-08-10 2004-06-11 캐논 가부시끼가이샤 잉크 제트 기록 헤드 및 그의 제조 방법

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