JPH10161721A - 造形モデル反転システムおよび造形モデル反転方法 - Google Patents

造形モデル反転システムおよび造形モデル反転方法

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JPH10161721A
JPH10161721A JP8320604A JP32060496A JPH10161721A JP H10161721 A JPH10161721 A JP H10161721A JP 8320604 A JP8320604 A JP 8320604A JP 32060496 A JP32060496 A JP 32060496A JP H10161721 A JPH10161721 A JP H10161721A
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幸司 城田
Tatsuya Saito
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 造形モデルの片側の半面モデルを反転して反
転モデルを作成するのに長時間を要する。また、反転の
際の精度が低い。また、反転モデル作成作業における作
業者への負担が大きい。 【解決手段】 三次元測定器10は、半面モデル上の複
数の代表点の位置を測定する。制御部50は、代表点と
対称な対応点を求め、また、対応点から他の対応点へボ
ーリングヘッドユニット25を移動させる際の移動軌跡
を算出する。作業者Bが操作リモコン42のボタンを押
すと、制御部50は、ボーリングヘッドユニットを移動
軌跡に従って移動させる。作業者Bは、ボーリングヘッ
ドユニット25を使い、ワーク5に加工用目印となるド
リル穴を開ける。この作業が繰り返され、順次、ワーク
5に加工用目印が付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、造形モデル反転シ
ステムおよび造形モデル反転方法に関し、特に、基準面
に対して対称な造形モデルの形成に際し、基準面の片側
の半面モデルを基に、この半面モデルを反転した反転モ
デルをモデル用ワークから形成するために用いられる造
形モデル反転システムおよび造形モデル反転方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、工業製品のデザイン作業において
は、デザインスケッチが作成され、それからデザインス
ケッチを基に、実物大や、縮小あるいは拡大サイズの造
形モデルが作成される。そして、造形モデルを使って、
デザインの検討、修正および評価が行われる。以下、自
動車をデザインする場合を例にとり、従来の造形モデル
の製作手法を説明する。
【0003】自動車の造形モデルとしては、一般に、粘
度を削って作るクレイモデルが使われる。そして、自動
車のように左右対称な製品の場合、まず、片側半分の半
面モデルが作成される。この際、複数のデザインの半面
モデルが作成され、デザイン評価によって半面モデルが
取捨選択される。そして、選択された半面モデルと対称
な反転モデルが作成され、さらに、半面モデルと反転モ
デルを合わせた造形モデルを使ってデザイン作業が行わ
れる。
【0004】図1は、従来の反転モデルの作成手法を示
している。基準面1に対して左側に半面モデル2が用意
されており、半面モデル2の隣には、直交三次元測定器
3が設置されている。また、基準面1に対して右側に
は、反転モデル作成用のワーク5が用意されており、さ
らに、コラム軸6が定盤上に鉛直に設けられている。そ
して、アーム軸7が、コラム軸6に対して、上下および
水平方向に移動可能に取り付けられており、アーム軸7
の先端にはボーリングヘッド8が取り付けられている。
この状態で、直交三次元測定器3のプローブ4とボーリ
ングヘッド8は、車両の前後方向に同位置にある。
【0005】作業者Aは、半面モデル2上の代表点を決
め、この代表点に直交三次元測定器3のプローブ4を接
触させて代表点の位置座標を計測する。作業者Aは、計
測した位置座標を読み上げて作業者Bに伝える。作業者
Bは、アーム軸7及びコラム軸6を手作業で移動させる
ことにより、ボーリングヘッド8を対応点の近くに移動
させる。対応点とは、基準面1に対して代表点と対称な
点である。そして、ボーリングヘッド8の移動先の位置
は、対応点からボーリングヘッド8のストロークだけ離
れた位置である。作業者Bは、アーム軸7およびコラム
軸6に設けられたスケールと副尺を見ながら目盛合わせ
を行ってボーリングヘッド8の位置を調整し、アーム軸
7が動かないようにロックピンを使ってアーム軸7及び
コラム軸6をロックする。そして、ボーリングヘッド8
を駆動してワーク5にドリル穴を開ける。
【0006】上記の作業は、図1の三次元計測器3およ
びそれと基準面1との対称な位置にて、半面モデル2の
上端から下端までの複数の代表点に関して行われる。そ
して、三次元計測器3およびベース(軸)を移動させて
同様の作業が行われる。このようにして、半面モデル2
の全体について、作業者Aが選んだ代表点を作業者Bが
ワーク5に転写する。
【0007】ボーリングヘッド8によって開けられたド
リル穴の底は、対応点の位置、すなわち、反転モデルの
表面上の点を示している。そこで、ドリル穴を加工用目
印にして、ワーク5が削られる。この際、作業者は、へ
ら等を使い、ドリル穴がなくなるまでドリル穴周辺の粘
度を削る。このようにして、半面モデルと対称な反転モ
デルが作成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
(1)上記の従来手法では、反転モデル作成に長時間を
要するという問題がある。このうち、作業者Bによる作
業時間の合計を求めると以下のようになる。ここでは、
作業者Bがアーム軸7を移動させ、ロックするまでの時
間を計算し、ドリリング時間やベースを移動させる時間
は考慮しない。一つの対応点につき、作業者Bの作業時
間は約20秒である。そして、中型クラスの自動車のモ
デルを作成する場合、一台あたり約1300の対応点が
設定される。従って、作業時間の合計は、約7時間13
分に達する。
【0009】このように作業者Bによる作業時間が長い
理由は、下記のような作業が行われていることにある。
(a)作業者Aが声を出して代表点の位置座標を読み上
げるので、作業者Bへの位置座標の伝達に時間がかか
る。(b)作業者Bは、位置座標を耳で聞いた後、アー
ム軸7及びコラム軸6を移動する前に、軸の移動方向及
び順序を考える。(c)作業者Bは、アーム軸7及びコ
ラム軸6の移動を手作業で行う。そして、作業者Bは、
ボーリングヘッド8の位置決めのために、スケールと副
尺を目で見て目盛合わせを行っている。(d)位置決め
の後、アーム軸7及びコラム軸6が動かないようにロッ
クするために作業者Bがロックピンを回す。これらの作
業を不要とすることで、反転モデルの作成に要する時間
の大幅な短縮が期待される。
【0010】(2)上記のように、作業者Bは、ボーリ
ングヘッド8の位置決めのためにスケールと副尺を目で
見て目盛合わせを行っている。従って、位置決めに誤差
が発生しやすい。また、作業者ごとに目盛合わせのくせ
が異なるので、位置決めのばらつきが発生しやすい。そ
のため、代表点に対称な真の対応点と、実際につけられ
る加工用目印との間に、±0.5mm程度の誤差が発生
する。この誤差の影響により半面モデルの正確な反転が
行われず、そのために反転モデルの修正が必要となるこ
ともある。
【0011】(3)作業者Bは、多数の対応点につい
て、同様の作業を繰り返す。上述のように、中型クラス
の自動車のモデルの場合で、対応点の設定数は約130
0である。そのため、作業者Bに対する肉体的負担が大
きいという問題がある。例えば、作業者Bは、スケール
と副尺を使った目盛合わせを目で見て行うので、目に対
する負担が大きい。また、作業者Bは、操作ノブを手で
回してアーム軸7及びコラム軸6を移動させるので、手
や腕に対する負担が大きい。さらに、コラム軸6の移動
に伴ってコラムヘッドにある操作ノブも移動するので、
作業者Bは無理な姿勢での作業を強いられることがある
(軸が高い位置や低い位置にある時など)。そのため、
作業者の足腰に対する負担が大きい。
【0012】(本発明の目的)本発明は、上記の課題を
解決するためになされたものである。(1)本発明の目
的は、半面モデルを基にした反転モデルの作成時間を大
幅に短縮することが可能な造形モデル反転システムおよ
び造形モデル反転方法を提供することにある。 (2)また、本発明の目的は、反転モデルをより精度良
く作成することを可能にする造形モデル反転システムお
よび造形モデル反転方法を提供することにある。 (3)また、本発明の目的は、反転モデルを作成する際
の作業者の肉体的負担を軽減することが可能な造形モデ
ル反転システムおよび造形モデル反転方法を提供するこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、基準面に対し
て対称な造形モデルの形成に際し、基準面の片側の半面
モデルを基に、この半面モデルを反転した反転モデルを
モデル用ワークから形成するために用いられる造形モデ
ル反転システムにおいて、半面モデル上の複数の代表点
の位置を測定する測定装置と、基準面に対し代表点と対
称な対応点を求める対応点算出手段と、モデル用ワーク
における対応点の位置に加工用目印をつけるマーキング
装置と、対応点から他の対応点へマーキング装置を移動
させる際の移動軌跡を算出する軌跡算出手段と、算出さ
れた移動軌跡に従ってマーキング装置を移動させる移動
手段とを有し、加工用目印が反転モデル上の点を示す情
報として用いられる。
【0014】例えば、本発明の一態様において、前記測
定装置は、反転モデルに接触するプローブと、プローブ
の接触部の位置を検出する検出装置とを有し、前記マー
キング装置は、モデル用ワークにドリル穴を開けるボー
リングヘッドを有し、ドリル穴の底が前記加工用目印と
される。
【0015】本発明によれば、計測装置が計測した代表
点の位置に基づいて、対応点算出手段が対応点の位置を
算出する。従って、作業者間で代表点の位置を伝達する
作業が不要になる。また、対応点間の移動軌跡が軌跡算
出手段により算出され、移動軌跡に従ったマーキング装
置の移動が移動手段によって行われる。そして、各対応
点の位置に、順次、マーキング装置が移動され、加工用
目印が付けられる。従って、手作業にてマーキング装置
を対応点から他の対応点へ移動させる作業が不要にな
る。また、目視にて目盛合わせを行い、マーキング装置
を位置決めする作業も不要となる。以上により、対応点
の位置に加工用目印をつける作業が迅速に行われるの
で、反転モデルの作成時間が大幅に短縮される。
【0016】また、本発明によれば、マーキング装置
は、移動手段により移動軌跡に従って移動され、移動先
の対応点に位置決めされる。作業者が、目視および手作
業にてマーキング装置を位置決めすることは不要であ
る。従って、対応点におけるマーキング装置の位置決め
精度が向上し、反転モデルをより正確に作成することが
可能になる。
【0017】また、本発明によれば、上記の如く、作業
者は、目視および手作業にてマーキング装置を移動さ
せ、位置決めする作業から解放される。従って、作業者
の目や腕や足腰などへの肉体的負担が軽減する。
【0018】本発明の一態様において、前記軌跡算出手
段は、マーキング装置の移動前後の対応点の位置関係
と、対応点とモデル用ワークの位置関係と、マーキング
装置の姿勢とに基づいて、マーキング装置とモデル用ワ
ークが干渉しない移動軌跡を求める。マーキング装置の
移動前後の対応点の位置関係と、対応点とモデル用ワー
クの位置関係と、マーキング装置の姿勢とが分かれば、
どの方向にマーキング装置を移動させるとモデル用ワー
クへの干渉が回避されるかが推定可能である。このよう
な推定に基づき、上記の如くマーキング装置の移動軌跡
が適切に設定される。
【0019】一方、本発明の造形モデル反転方法は、基
準面に対して対称な造形モデルの形成に際し、基準面の
片側の半面モデルを基に、この半面モデルを反転した反
転モデルを形成するために、モデル用ワークに反転モデ
ルの表面を示す加工用目印をつける方法であって、半面
モデル上の複数の代表点の位置を測定する工程と、基準
面に対し代表点と対称な対応点を求める工程と、マーキ
ング装置を駆動して、モデル用ワークにおける対応点の
位置に加工用目印をつける工程と、対応点から他の対応
点へマーキング装置を移動させる際の移動軌跡を算出す
る工程と、算出された移動軌跡に従ってマーキング装置
を移動させる工程とを含む。上記構成の造形モデル反転
方法によっても、前述の造形モデル反転システムと同様
の作用効果が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以
下、実施形態という)の造形モデル反転システムについ
て、図面を参照し説明する。このシステムは、自動車の
クレイモデルの作成用に構成されている。
【0021】図2は、本実施形態の造形モデル反転シス
テムの全体構成を示している。図1と同様に、基準面1
に対して左側に半面モデル2が用意されており、右側に
は、反転モデル作成用のワーク5が用意されている。以
下、半面モデル2の側を計測側、ワーク5の側を転写側
という。
【0022】「計測側の構成」計測側には直交三次元計
測器(以下、計測器という)10が設置されている。計
測器10のベース11は、定盤上を移動可能に設けられ
ている。ベース11には、コラム軸12が鉛直に固定さ
れており、コラム軸12にコラムヘッド13が嵌めら
れ、コラムヘッド13にアーム軸14が嵌められてい
る。コラムヘッド13はコラム軸12に沿って上下に移
動可能であり、アーム軸14はコラムヘッド13に支持
されて水平方向に移動可能である。アーム軸14の先端
には、プローブ15が取り付けられている。
【0023】コラム軸12にはコラム軸リニアスケール
16が固定されており、このコラム軸リニアスケール1
6は、0.005mm間隔で、N極とS極に交互に着磁
されたマグネスケールである。コラムヘッド13には、
コラム軸リニアスケール16と対向するようにコラム軸
リーディングヘッド17が固定されている。コラム軸リ
ーディングヘッド17は磁気抵抗素子を有し、コラムヘ
ッド13の上下動に伴うスケール上の磁極(N、S)の
変化を検出する。計測器10は、磁極の変化の回数に基
づいてコラムヘッド13の上下方向の移動量を求め、こ
の移動量からプローブ15先端の高さ位置を求める。
【0024】同様に、アーム軸14にはアーム軸リニア
スケール18が固定されており、コラムヘッド13に
は、アーム軸リニアスケール18と対向するようにアー
ム軸リーディングヘッド19が固定されている。そし
て、アーム軸リーデイングヘッド19の検出結果に基づ
いて、計測器10は、アーム軸14の水平方向の移動量
を求め、この移動量からプローブ15先端の水平方向の
位置を求める。
【0025】ここで、計測器10は、作業者Aにより、
以下のように使用される。作業者Aは半面モデル2上の
代表点を決め、アーム軸14を動かして代表点にプロー
ブ15を接触させる。作業者Aは、半面モデル2上の複
数の点を代表点として選ぶ。さらに作業者Aは、ベース
11を移動し、モデル全体について同様の作業を行う。
ここで代表点は、作業者Aにより任意の位置に設定さ
れ、例えばコーナー部分では多数の代表点が設定され
る。
【0026】計測器10は、半面モデル2に対するプロ
ーブ15の接触を検出し、接触時のプローブ15先端の
位置座標(すなわち対応点の位置座標)を求める。位置
座標の検出は、ベース11の位置とコラム軸リーデイン
グヘッド17、アーム軸リーディングヘッド19の出力
に基づいて行われる。計測器10は、検出した位置座標
を、順次、制御部50へ出力する。
【0027】「転写側の構成」一方、転写側には、ベー
ス21が移動可能に設けられ、ベース21には、コラム
軸22が鉛直に固定されている。そして、計測側と同様
に、コラム軸22にはコラムヘッド23が嵌められ、コ
ラムヘッド23にアーム軸24が嵌められている。コラ
ムヘッド23はコラム軸22に沿って上下に移動可能で
あり、アーム軸24はコラムヘッド23に支持されて水
平方向に移動可能である。
【0028】アーム軸24の先端には、ボーリングヘッ
ドユニット25が取り付けられている。ボーリングヘッ
ドユニット25は、図3に示すように、ボーリングヘッ
ド、小型モータ、リミットスイッチおよびNi−Cd電
源とからなる。ボーリングヘッドは、手動にてストロー
クsだけ移動可能に設けられている。また、ボーリング
ヘッドユニット25は、水平方向および垂直方向に向け
て取り付け可能である。
【0029】コラムヘッド23には、コラム軸駆動ユニ
ット26が取り付けられている。コラム軸駆動ユニット
26は、コラム軸22に対してコラムヘッド23を上下
移動させるためのユニットである。図4は、コラム軸駆
動ユニット26の構成を示している。ユニットケース2
6aには、コラム軸22に当接するように基準ローラ2
7および補助ローラ28が設けられている。コラム軸2
2を挟んで基準ローラ27と対向する位置にピニオン2
9が設けられており、ピニオン29は、コラム軸22に
軸方向に設けられたラック30と噛み合っている。ピニ
オン29は、軸受29aにてユニットケース26aに軸
支されており、電磁摩擦クラッチ31、減速機32を介
してサーボ式のモータ33と連結されている。モータ3
3には、回転数を検出するエンコーダ34と、モータ3
3の位置を保持する保持ブレーキ35が取り付けられて
いる。また、予圧用スプリングピン36はユニットケー
ス26aに取り付けられており、ピニオン29をラック
30に対して押しつけている。モータ33が回転する
と、この回転が減速機32にて減速された後、ピニオン
29に伝えられる。ピニオン29が回転すると、ピニオ
ン29とともにコラムヘッド23が上下方向に移動す
る。コラムヘッド23と共に、アーム軸24およびボー
リングヘッドユニット25も上下方向に移動する。
【0030】さらに、コラムヘッド23には、アーム軸
駆動ユニット37が取り付けられている。アーム軸駆動
ユニット37は、コラムヘッド23に対してアーム軸2
4を水平移動させるためのユニットであり、図4のコラ
ム軸駆動ユニット26と同様の構成を有する。従って、
アーム軸駆動ユニット37のモータ33が回転すると、
アーム軸24が水平方向に移動する。アーム軸24と共
に、ボーリングヘッドユニット25も水平方向に移動す
る。
【0031】また、コラム軸22には、コラム軸リニア
スケール38が取り付けられ、コラムヘッド23には、
コラム軸リニアスケール38と対向するようにコラム軸
リーデイングヘッド39が取り付けられている。アーム
軸24には、アーム軸リニアスケール40が取り付けら
れ、コラムヘッド23には、アーム軸リニアスケール4
0と対向するようにアーム軸リーデイングヘッド41が
取り付けられている。各スケールおよびヘッドの構成は
計測側と同様である。そして、各ヘッドは、磁極(N、
S)の変化を検出するごとにパルス信号を生成する。
【0032】その他、転写側には、作業者によって操作
される操作リモコン42が備えられている。図5は操作
リモコン42を示しており、操作リモコン42には、ス
タートボタン43、停止ボタン44、クラッチ開放ボタ
ン45、復帰ボタン46、バックステップボタン47お
よびセーフティボタン48が設けられている。これらの
ボタンの機能については後述にて説明する。
【0033】「制御部の構成」図2に示すように、制御
部50は、制御用コンピュータ51および制御盤52を
備える。制御部50には、計測器10から代表点の位置
座標が入力される。また、制御部50には、転写側のコ
ラム軸リーディングヘッド39、アーム軸リーディング
ヘッド41からパルス信号が入力され、操作リモコン4
2から各ボタンのON/OFFを示す信号が入力され
る。制御部50は、入力信号に基づいて、コラム軸駆動
ユニット36およびアーム軸駆動ユニット37へ制御信
号を出力する。
【0034】その他、制御部50には、図示しないデザ
インCAD用のワークステーションからCADデータが
入力される。このCADデータには、ワークステーショ
ン上でデザインされた形状を示す情報が示されている。
このCADデータも、計測器10から送られた情報と同
様に処理される。
【0035】図6には、制御部50の構成が示されてい
る。制御用コンピュータ51のインターフェイス部53
には、上記のように、計測器10から三次元座標データ
(代表点の位置座標)が入力される。三次元座標データ
は、制御用コンピュータ51のメモリ領域のFIFO
(First In First Out)処理部に、入力順にストックさ
れる。制御用コンピュータ51は、制御盤52からの要
求に応じ、入力時と同じ順番で三次元座標データを出力
する。また、制御用コンピュータ51にはディスプレイ
54が接続されている。制御用コンピュータ51の拡張
スロット55には、PIO(Parallel Input Output)
ボード56およびDSP(Digital SignalProcessor)
ボード57が入れられており、さらにDSPボード57
と接続されているA/D・D/Aボード58およびPI
Oカウンタボード59からなる。
【0036】制御盤52は、リモコン制御部60とモー
タ制御部61からなり、制御盤52には100Vの交流
電流が供給されている。リモコン制御部60は、PIO
ボード56および操作リモコン42と接続されており、
操作リモコン42のボタン操作に関する情報をPIOボ
ード56へ出力する。リモコン制御部60は、インター
ロック・駆動回路62、運転準備・非常停止回路63お
よびブレーキ・クラッチ回路64からなる。インターロ
ック・駆動回路62は、操作リモコン42のスタートボ
タン43、復帰ボタン46、バックステップボタン47
およびセーフティボタン48と接続され、運転準備・非
常停止回路63は、停止ボタン44及び、図示しない制
御盤前面の非常停止ボタン及び運転準備ボタンと接続さ
れている。また、ブレーキ・クラッチ回路64はクラッ
チ開放ボタン45と接続され、さらに、アーム軸駆動ユ
ニット37およびコラム軸駆動ユニット26の電磁摩擦
クラッチ31および保持ブレーキ35と接続されてい
る。ブレーキ・クラッチ回路64には、電源装置65よ
り24Vの直流電流が供給され、この直流電流は電磁摩
擦クラッチ31および保持ブレーキ35へ供給される。
【0037】一方、モータ制御部61のアーム軸ドライ
バ66にはA/D・D/Aボード58が接続され、ま
た、アーム軸ドライバ66は、アーム軸駆動ユニット3
7のモータ33およびエンコーダ36に接続されてい
る。A/D・D/Aボード58からアーム軸ドライバ6
6へは、モータ制御用の制御指令が入力される。アーム
軸ドライバ66は、制御指令とエンコーダ33からの入
力信号に基づき、モータ33へモータ駆動用の電流を供
給する。同様に、コラム軸ドライバ67は、A/D・D
/Aボード58およびコラム軸駆動ユニット26と接続
され、制御指令に従って、モータ33へモータ駆動用の
電流を供給する。
【0038】アーム軸デテクタ68は、転写側のアーム
軸リーディングヘッド41と接続され、また、PIOカ
ウンタボード59に接続されている。アーム軸リーディ
ングヘッド41からアーム軸デテクタ68へは、前述の
ように、パルス信号(磁気(NS)パルス信号)が入力
される。アーム軸デテクタ68は、入力信号に基づい
て、DSPボード57での処理用のパルス信号を生成し
てPIOカウンタボード59へ出力する。同様に、コラ
ム軸デテクタ69は、コラム軸リーディングヘッド39
からの入力信号に基づいて、DSPボード57での処理
用のパルス信号を生成してPIOカウンタボード59へ
出力する。なお、アーム軸デテクタ68およびコラム軸
デテクタ69には、電源装置70より5Vの直流電流が
供給されている。また電源装置70は、PIOボード5
6に対して12Vの直流電流を供給している。
【0039】「DSP制御における移動軌跡の生成」D
SPボード57では、下記に説明する干渉回避移動軌跡
制御ロジックが実行行される。このロジックにより、転
写側のボーリングヘッドの移動軌跡が決定される。図7
には、このロジックの原理が示されている。現在、ボー
リングヘッドの先端が位置決め点Pn−1に位置するよ
うに、ボーリングヘッドが位置決めされている。点Pn
−1は、対応点Tn−1から、ボーリングヘッドのスト
ロークsだけ離れた位置である。そして対応点Tn−1
は、計測器10からn−1番目に入力された代表点En
−1と、基準面1に対して対称な点である。ここで、n
番目の代表点Enの位置座標が入力されると、ボーリン
グヘッド先端の移動先の位置決め点Pnが算出される。
位置決め点Pnは、代表点Enに対する対応点Tnから
ストロークsだけ離れた位置である。次に、ボーリング
ヘッド先端を位置決め点Pn−1から位置決め点Pnま
で移動させる際の移動軌跡が算出される。例えば、図7
に示すように、円弧形状の軌跡が求められる。DSPボ
ード57は、移動軌跡の決定のために、下記の「モデル
形状自動推定機能」および「干渉回避軌跡生成機能」を
有する。
【0040】(1)「モデル形状推定機能」 図7において、実線の移動軌跡上をボーリングヘッドが
移動した場合には、ボーリングヘッドはワーク5に接触
しない。しかし、点線の移動軌跡上を移動した場合には
ボーリングヘッドとワーク5が接触する。移動軌跡とワ
ーク5が干渉しているからである。そこで、本実施形態
では、ワーク5が存在しないような領域(干渉回避領
域)が推定され、この領域を通るように移動軌跡が決定
される。干渉回避領域の推定のために、下記の3条件が
考慮される。
【0041】(a)転写位置:対応点Tn−1、Tnが
図8に示す各領域(右F(フロント)、左F、右R(リ
ア)、左R、右S(サイド)、左S)のいずれに属する
か。この条件は、作業者が制御用コンピュータ51のデ
ィスプレイ54上で選択・設定する。
【0042】(b)ボーリングヘッドの姿勢:ボーリン
グヘッドが水平に取り付けられているか、垂直に取り付
けられているかである。これも作業者が判断し、ディス
プレイ54上で選択・設定する。
【0043】(c)座標の大小:位置決め点Pn−1を
基準とする位置決め点Pnの座標を求める。この位置決
め点Pnの座標がPn−1の座標値に比べて(大,
大)、(大,小)、(小,大)、(小,小)のいずれで
あるかによって場合分けされる。
【0044】DSPボード57には、条件(a)〜
(c)に対応して、図9に示す48パターンのマップが
設定されている。このマップでは、各パターンごとに、
ワーク5が存在しないと推定される領域(干渉回避領
域)を通る軌跡が示されている。同図において、各パタ
ーンの記号Cはコラム軸方向の移動を示し、記号Aはア
ーム軸方向の移動を示している。図7の例を参照する
と、この場合の位置決め点Pn−1、Pnは右Sに属
し、ボーリングヘッドの姿勢は水平である。さらに、位
置決め点Pnを基準とする位置決め点Pnの座標はPn
−1の座標値と比べ(小,大)である。従って、このパ
ターンは図9の太枠部分に該当するので、ワーク5と干
渉しない移動軌跡は、上方向に移動してから右方向に移
動する軌跡である。
【0045】(2)「干渉回避軌跡生成機能」 DSPボード57は、図9のマップを参照し、位置決め
点間の移動軌跡を求める。ここでは、図7の例を用いて
干渉回避軌跡生成機能を説明する。この場合の干渉回避
可能な軌跡は、上記の如く、上方向に移動してから右方
向へ移動する軌跡である。このパターンに従って、DS
Pボード57は、位置決め点Pn−1、Pnを結ぶ所定
半径Rの円弧軌跡を図7に実線で示すように設定する。
そして、図10に示すように、円弧軌跡上の複数の点p
の位置を求める。そして、各点pは、下記のDSP制御
における一制御単位(制御周期:約240μs)の目標
位置とされる。すなわち、ある点pを基準とする隣の点
pの位置が、一制御単位の目標到達地点とされる。
【0046】「DSP制御ループの構成」図11は、D
SPボード57、制御盤52およびコラム軸駆動ユニッ
ト26を含むDSP制御ループの構成を示している。D
SP制御は、ボーリングヘッドを目標位置へ移動させる
ための制御であり、DSP制御の制御対象は、コラム軸
駆動ユニット26やアーム軸駆動ユニット37のモータ
33である。
【0047】DSPボード57の移動軌跡制御部71で
は、上述の干渉回避移動軌跡制御ロジックが実行され、
図10に示した目標位置が出力される。目標位置は、微
分回路72にて微分され、目標軸移動速度に変換され
る。この目標軸移動速度は、アーム軸24が上下方向に
移動する速度である(ボーリングヘッド、アーム軸24
およびコラムヘッド23は共に上下移動する)。目標軸
移動速度は、定数K1倍されることにより、モータ33
の目標角速度に変換される。ここで、ピニオン29の直
径を45(mm)、減速機32の減速比を33とする
と、定数K1=(2π/(45×π))×33である。
そして、目標角速度にフィードフォワードゲインGがか
けられて加算器73に入力される。
【0048】一方、制御盤52のコラム軸デテクタ69
からPIOカウンタボード59へは、前述のようにパル
ス信号が入力される。このパルス信号は、コラム軸リー
デイングヘッド39に対してコラム軸リニアスケール3
8が移動した時の、スケール上の磁極の変化(N→S、
S→N)を示している。そして、スケール上では、0.
005mmごとに磁極が変化する。PIOカウンタボー
ド59は、パルス信号からパルス数を求める。このパル
ス数が、定数K3倍(K3=0.005)されてボーリ
ングヘッド先端の上下方向の実位置に変換され、実位置
が加減算器74に入力される。加減算器74では、上記
の実位置と、移動軌跡制御部71から出力された目標位
置との位置偏差が計算され、この位置偏差がPIコント
ローラ75を経由して加算器73に入力される。
【0049】加算器73が出力した角速度は、定数K2
倍されてモータ制御用の指令電圧(±10V)に変換さ
れ、そして、指令電圧が制御盤52のコラム軸ドライバ
67へ入力される。コラム軸ドライバ67は、指令電圧
に従い、モータ33へ電流を供給する。ここでは、エン
コーダ36から入力されるモータ角速度を用いたフィー
ドバック制御が行われる。モータ33は供給された電流
によって駆動され、モータ33の回転が、減速機32に
て減速された後、電磁クラッチ31を介してピニオン2
9へ伝えられる。
【0050】その他、PIOカウンタボード59が出力
したパルス数は、制御用コンピュータ51へ出力され
る。制御用コンピュータ51では、パルス数がボーリン
グヘッドの実位置に変換される。そして、実位置は、C
RT座標表示部76にて表示用の座標値に変換され、デ
ィスプレイ54に表示される。
【0051】以上がコラム軸駆動ユニット26を制御す
るDSP制御ループである。アーム軸駆動ユニット37
を制御するDSP制御ループの構成も同様である。上記
のDSP制御により、ボーリングヘッドは、図10に示
した一制御単位ごとの目標位置を順次たどる。このよう
にして、干渉回避動軌跡制御ロジックにて決定された移
動軌跡に従ってボーリングヘッドが移動する。
【0052】「システムの動作」次に、本実施形態の造
形モデル反転システムの動作を説明する。計測側では、
作業者Aが、計測器10のベース11を半面モデル2の
前面側の計測開始位置に保持する。そして、作業者Aは
半面モデル2上の代表点を決め、アーム軸14を移動さ
せて代表点にプローブ15先端を接触させる。計測器1
0は、プローブ15が代表点に接触した時に、プローブ
15先端の位置座標を求める。この位置座標が、対応点
の位置として、制御用コンピュータ51のインターフェ
イス部53に入力される。作業者Aは、ベース11を計
測開始位置に保持した状態で、半面モデル2上の複数の
点(上端から下端まで)を代表点として選び、上記の作
業を行う。そして、作業者Aは、ベース11を所定距離
ずつ離れた位置に移動させ、各位置にて同様の作業を行
う。作業者Aは、ベース11を半面モデル2の前面、側
面、後面へと移動させる。この際、前面から側面に移る
時、および側面から後面に移る時には、ベース11の向
きを90度変更する。以上のようにして、中型クラスの
自動車のモデルの場合で、約1300の代表点の位置座
標が順次インターフェイス部53に入力される。入力さ
れた位置座標は、順次、制御用コンピュータ51のメモ
リ領域のFIFO処理部にストックされる。
【0053】一方、転写側では、下記のように、代表点
をワーク5に転写する転写作業が行われる。作業者B
は、上記の計測開始位置と対象な位置にベース21を保
持する。そして、操作リモコン42のセーフティボタン
48を押しながら、スタートボタン43を押す。制御盤
52のインターロック・駆動回路62は、スタートボタ
ン43が押されたことを示す情報をPIOボード56へ
出力する。
【0054】ここで、インターロック・駆動回路62
は、セーフティボタン48が押されていなければ、スタ
ートボタン43が押されても機能しない。これにより、
システムの安全性が確保されている。なお、復帰ボタン
46、バックステップボタン47が押された時も同様で
ある。
【0055】スタートボタン43が押されると、制御用
コンピュータ51は、FIFO処理部に記憶された一つ
目の代表点E1の位置座標をDSPボード57に出力す
る。DSPボード57の移動軌跡制御部71は、前述の
干渉回避移動軌跡制御ロジックを実行してボーリングヘ
ッドの移動軌跡を求める。ここでは、まず、代表点E1
に対応する位置決め点P1の座標が求められる。位置決
め点P1は、前述のように、代表点E1に対する対応点
T1からボーリングヘッドのストロークsだけ離れた点
である。そして、現在のボーリングヘッドの位置を出発
点とし、位置決め点P1を到達点とする円弧形状又は直
角形状の移動軌跡が算出される。
【0056】算出された移動軌跡に従い、図11に示し
たDSP制御ループにより、コラム軸駆動ユニット26
およびアーム軸駆動ユニット37が制御される。そし
て、ボーリングヘッドが移動軌跡上を位置決め点P1へ
向けて移動する。
【0057】ボーリングヘッドが位置決め点P1へ到達
すると、DSPボード57は、アーム軸ドライバ66、
コラム軸ドライバ67への指令電圧を0Vにする。ま
た、制御盤52のブレーキ・クラッチ回路64が、コラ
ム軸駆動ユニット26およびアーム軸駆動ユニット37
の保持ブレーキ35への電流を遮断し、保持ブレーキ3
5がモータ33にブレーキをかける。これにより、コラ
ムヘッド23がコラム軸22に対して動かないように保
持され、また、アーム軸24がコラムヘッド23に対し
て動かないように保持される。従って、ボーリングヘッ
ドは、位置決め点P1にて、移動しないように保持され
る。
【0058】ボーリングヘッドが保持されると、作業者
Bは、ボーリングヘッドユニット25のスイッチを入れ
てボーリングヘッドを回転させる。そして、作業者B
は、ボーリングヘッドを押してストロークsだけ移動さ
せる。この作業で、ボーリングヘッドによりワーク5に
ドリル穴が開けられる。ドリル穴の底は対応点T1と一
致する。
【0059】作業者Bは、ボーリングヘッドを元の位置
に戻し、再び、セーフティボタン48を押しながら、ス
タートボタン43を押す。これに応じて、制御用コンピ
ュータ51は、FIFO処理部から2番目の代表点E2
の位置座標を出力する。DSPボード57の移動軌跡制
御部71は、ボーリングヘッドの現在位置を位置決め点
P1に更新し、代表点E2から位置決め点P2を求め
る。そして、位置決め点P1を出発点、位置決め点P2
を到達点とする移動軌跡を求める。
【0060】作業者Bにより、スタートボタン43を押
す作業と、ボーリングヘッドを使った穴開け作業が繰り
返される。これにより、順次、代表点がワーク5へ転写
される。そして、ベース21を最初に保持した位置での
転写作業が終了すると(すなわち、計測側で計測開始位
置にて求められた全代表点の転写が終了すると)、作業
者Bはベース21を移動する。作業者Bは、ベース21
を所定距離ずつ離れた位置に移動し、各位置にて同様の
作業を行う。この所定距離は、ベース11を移動する際
の距離と同じに設定されている。作業者Bは、計測側と
同様に、ベース21をワーク5の前面、側面、後面へと
移動させ、前面から側面に移る時、および側面から後面
に移る時には、ベース21の向きを90度変更する。
【0061】ワーク5全体の転写作業が終了すると、従
来と同様にワーク5が削られる。ドリル穴の底は反転モ
デルの表面上の点を示しているので、ドリル穴を加工用
目印としてワーク5が削られる。この際、作業者は、へ
ら等を使い、ドリル穴がなくなるまでドリル穴周辺の粘
度を削る。このようにして、半面モデルと対称な反転モ
デルが作成される。
【0062】次に、操作リモコン42の他のボタンが押
された時の動作を説明する。停止ボタン44が押される
と、運転準備・非常停止回路63は、アーム軸ドライバ
66およびコラム軸ドライバ67にモータ33への電流
供給を停止させる。また、ブレーキ・クラッチ回路64
に電磁摩擦クラッチ31を開放させ、保持ブレーキ35
を解除させる。
【0063】また、クラッチ開放ボタン45がON状態
の時は、ブレーキ・クラッチ回路64が電磁摩擦クラッ
チ31を開放し、OFF状態の時は電磁摩擦クラッチ3
1を接続する。
【0064】また、復帰ボタン46が押されると、電磁
摩擦クラッチ31が接続され、現在の目標位置への移動
が自動スタートされる。すなわち、復帰時点で設定され
ている次の位置決め点への移動軌跡が算出され、この移
動軌跡に従ってボーリングヘッドが移動する。
【0065】また、バックステップボタン47が押され
ると、一つ前の位置決め点への移動が自動スタートされ
る。すなわち、現在の位置決め点を出発点とし、一つ前
の位置決め点を到達点とする移動軌跡が算出され、この
移動軌跡に従ってボーリングヘッドが移動する。
【0066】「フロッピーディスク(以下、FDとい
う)を使用する処理」本実施形態のシステムでは、下記
のようにFDを使う処理が行われる。制御用コンピュー
タ51のFIFO処理部に格納された代表点の位置座標
は、作業者の指示に応じてFDに写される。あるいは、
計測器10に他のコンピュータ装置が接続され、このコ
ンピュータ装置に入れられたFDに代表点の位置座標が
格納される。
【0067】このようにして用意されたFDは、転写作
業時に制御用コンピュータ51に入れられる。そして、
作業者の指示に応じ、制御用コンピュータ51がFDに
格納されデータを読み出してFIFO処理部に写され
る。作業者Bは、上述と同様にしてワーク5への転写作
業を行う。
【0068】従来の手法では、計測側の作業者が代表点
の位置座標を読み上げて転写側へ伝えるため、2人の作
業者が必要であった。これに対し、本システムでは、F
Dを使用することにより、一人の作業者が計測および転
写の両作業を行うことが可能になるという利点がある。
すなわち、作業者は、計測作業を行って代表点の位置座
標を格納したFDを作成する。そして、このFDを使用
して転写作業を行う。
【0069】なお、本システムには、さらに、下記の機
能が備えられている; (a)半面モデルを反転せずにモデルを形成する機能:
この場合、DSPボード57の移動軌跡制御部71で
は、代表点を反転せずにボーリングヘッドの位置決め点
を求める。従って、位置決め点としては、代表点からボ
ーリングヘッドのストロークsだけ離れた点が求められ
る。この機能により、FDのデータに基づいて、半面モ
デル2と同じモデルを作ることができる。
【0070】(b)FDの位置座標を任意の倍率で変換
した上で処理する機能:この処理は、FDのデータをF
IFO処理部へ格納する前に行ってもよく、また、FI
FO処理部からDSP制御のためにデータを出力した後
に行ってもよい。この変換により、計測時の半面モデル
を拡大または縮小したモデルを作成することができる。
【0071】「CADデータに対する処理」この処理で
は、制御用コンピュータ51のインターフェイス部53
が、ワークステーションにて作成されたデザインの三次
元座標データをFDにおとす。FDの三次元座標データ
は、計測器10から送られる代表点の位置座標と同様に
処理される。すなわち、入力された三次元座標データ
は、FIFO処理部に格納され、反転モデル作成のため
に使用される。
【0072】なお、上記の(a)(b)の機能(すなわ
ち、(a)反転せずにモデルを形成する機能と(b)位
置座標を任意の倍率で変換する機能)は、CADデータ
にも対応可能に設定されている。
【0073】「データのジャンプ処理機能」ジャンプ処
理機能とは、代表点の位置座標データを間引きする機能
である。転写作業を行う際に、代表点の数が多すぎる場
合がある。例えば、縮小サイズのモデルを作成する場合
には、モデルのサイズに応じて代表点を減らしてもよ
い。また、CADデータのデータ数は膨大であり、すべ
てのデータについて転写作業を行う必要はない。その
他、短時間で転写作業を終わらせるために、代表点の数
を減らしたい場合もある。このような場合には、下記の
ジャンプ処理を行う。
【0074】制御用コンピュータ51には、下記のモー
ド1からモード4のジャンプ処理機能が備えられてい
る。そして、制御用コンピュータ51は、作業者の指示
に従ったモード設定を行う。制御用コンピュータ51
は、FIFO処理部のデータをDSPボード57へ出力
する時に、モード設定に従って必要なデータのみを出力
する。
【0075】(1)モード1:シンボルジャンプ 各代表点の位置座標データには、予め、#、+、*、P
IN、TANなどの記号が付加されている。記号の付加
は、計測側の作業者によって行われ、あるいはワークス
テーションを操作する作業者によって行われる。#、
+、*は代表点の重要度を示し、PIN、TANはモデ
ルの特徴点(角部やエッジなど)を示している。作業者
は、モード1を設定し、さらに、図12に示すパターン
A〜Dの一つを選択する。例えばパターンCが選択され
ると、制御用コンピュータ51は、#、PIN、TAN
が付加されたデータのみをFIFO処理部から出力す
る。
【0076】(2)モード2:インクリメンタルジャン
プ このモードが設定されると、制御用コンピュータ51
は、FIFO処理部の位置座標データを、行数Nずつ自
動的にとばしながら出力する。すなわち、DSPボード
57には、行数Nおきのデータが入力される。上記の行
数Nは作業者によって入力される。
【0077】(3)モード3:アブソリュートジャンプ 代表点の位置座標データには、シーケンス番号Nが付加
されている。すなわち、FIFO処理部の各行のデータ
は、(N、x、y、z)となっている。作業者が制御用
コンピュータ51にシーケンス番号Nを入力指定する
と、制御用コンピュータ51は該当するデータDSPボ
ードに出力する。なお、シーケンス番号Nの入力指定の
ためにデータの一覧がディスプレイ54に表示され、作
業者は、カーソルキーでシーケンス番号を選択する。あ
るいは、作業者はキーボードにシーケンス番号Nを入力
する。
【0078】(4)モード4:ジャンプ処理無し このモードの設定時には、制御用コンピュータ51は、
FIFO処理部の全部のデータを順次出力する。通常
は、このモードが設定されている。
【0079】従来、代表点の位置座標データの間引きは
作業者により行われていた。作業者は、データの一覧表
を見て、必要なデータのみを抜き出していた。これに対
し、モード1やモード2を設定することにより、制御用
コンピュータ51は必要なデータのみを自動的に選択す
る。従って、データの間引きに要していた時間が大幅に
短縮される。間引き作業は、モデル作成における間接的
な準備作業である。この準備作業時間の短縮により、造
形モデルの作成をより短時間で行うことが可能となる。
【0080】また、モード3の設定により、先頭や最後
の代表点のデータや、任意の代表点のデータへのアクセ
スが非常に容易に行われる。これにより、例えば、一部
の穴開け作業をやり直す必要が生じた場合の作業が容易
になる。作業者は、やり直し箇所のデータのシーケンス
番号Nを入力する。制御用コンピュータ51が該当する
代表点のデータを出力すると、この代表点に対応する位
置決め点へボーリングヘッドが移動する。
【0081】「直角軌跡を生成するDSP制御ループの
構成」DSP制御ボード57の移動軌跡制御部71は、
円弧軌跡を生成する機能の他に、直角軌跡を生成する機
能を有している。直角軌跡を生成する場合にも、図9の
マップを使用する干渉回避移動軌跡制御ロジックが実行
される。
【0082】図13には、図7と同様のケースにおいて
生成される直角軌跡が示されている。このケースで干渉
が回避される移動軌跡は、前述のように、上方向に移動
してから右方向へ移動する軌跡である。そこで図13で
は、このパターンに従った移動軌跡が生成されている。
【0083】直角軌跡を使った制御では、まず、コラム
軸駆動ユニット26またはアーム軸駆動ユニット37の
一方が単独で駆動される。そして、駆動終了後に、他方
のユニットが駆動される。図13の場合には、コラム軸
駆動ユニット26が先に駆動される。
【0084】図14は、直角軌跡に対応するDSP制御
ループの構成を示している。移動軌跡制御部71は、生
成した移動軌跡に基づき、目標軸移動速度を求めて出力
する。そして、この目標軸移動速度がモータ角速度に変
換されて加算器73に入力される。また、目標軸移動速
度は、積分器77にて積分され、目標位置に変換され
る。そして目標位置が加減算器74に入力される。その
他の構成は、前述の図11と同様であり、説明を省略す
る。
【0085】「本実施形態の造形モデル反転システムを
用いることによる効果」 (1)全体的な効果 本システムは、作業者Bにより操作リモコン42のスタ
ートボタン43が押されると、次の位置決め点への移動
軌跡を算出し、この移動軌跡に従ってボーリングヘッド
を移動させる。例えば、ボタン操作から、ボーリングヘ
ッドを上下方向に100mm、水平方向に100mm移
動させるまでにかかる時間は、約2秒である。従って、
代表点の設定数が1300である場合において、ボーリ
ングヘッドを移動させるための時間の合計は約43分で
ある。従来手法では、前述のように、ボーリングヘッド
の1回の移動に約20秒かかり、合計時間は7時間以上
であった。従って、本システムによれば、反転モデルの
作成に要する時間を大幅に短縮することができる。
【0086】また、従来手法では、転写側の作業者B
が、コラム軸やアーム軸のスケールを目で見ながらボー
リングヘッドを位置決めしていた。そのため、位置決め
精度に約±0.5mmの誤差があった。本システムで
は、図11のDSP制御によってボーリングヘッドが位
置決めされる。そして、リニアスケールの測定単位は
0.005mmである。これにより、ボーリングヘッド
の位置決め精度が±0.26mm以下になる。従って、
反転モデルをより正確に形成することが可能となる。
【0087】また、転写側の作業者Bは、転写作業とし
て、操作リモコン42およびボーリングヘッドユニット
25の操作を行えばよい。作業者Bは、ボーリングヘッ
ドの位置決めのためにスケールを使った目盛合わせをし
なくてよい。また、アーム軸を手作業で動かす必要がな
い。従って、半面モデル2の上部や下部の代表点につい
ての転写作業の際にも、無理な姿勢でアーム軸を動かす
作業から開放される。このように、本システムによれ
ば、作業者に対する肉体的負担が低減する。
【0088】(2)代表点のデータのFIFO処理を行
うことによる効果 図15は、FIFO処理部の機能を示している。計測側
からは、代表点の位置座標が入力され、入力順に格納さ
れる。一方、転写側では、ボーリングヘッドを用いた穴
開け作業が終わるたびに、作業者Bがスタートボタンを
押す。このボタン操作をトリガーとして、FIFO処理
部は、次に処理すべき代表点のデータをDSPボードに
出力する。例えば、N−1点目の代表点の転写作業が終
わり作業者Bがスタートボタン43を押すと、FIFO
処理部は、N点目の代表点の位置座標を出力する。この
ように、FIFO処理部を設けたことにより、計測側の
作業と転写側の作業が非同期で行われる。
【0089】従来手法では、計測側の作業が行われ、作
業者が声を出して代表点の座標を伝え、それから転写側
の作業が行われていた。従って、計測側および転写側の
作業者は、相手側の作業が終わるまで、作業を中断し待
っている必要があった。これに対し、本システムでは、
計測側と転写側の作業が、それぞれ独立して非同期に行
われる。従って、転写作業が効率よく行われ、転写作業
に要する時間が短縮される。
【0090】なお、転写側ではワーク5への穴開け作業
が必要なので、計測側の作業よりも時間がかかる。従っ
て、計測側の作業が先行して行われ、転写側の作業が遅
れて行われる。
【0091】(3)モデル形状自動推定機能および干渉
回避軌跡生成機能を設けたことによる効果;2点間の移
動軌跡としては、複数の経路が考えられる。これらの経
路から、ワークと干渉しない経路を選ぶ必要がある。そ
のため、従来のNC装置には、移動途中の中継ポイント
の指定や、概略経路の指定が必要である。これらの指定
は、ティーチングといわれ、作業者により準備作業とし
て行われる。
【0092】本システムは、図9のマップを利用し、転
写作業位置と、移動前後の位置決め点の位置関係と、ボ
ーリングヘッドの姿勢とに基づいて、ワーク5が存在し
ない領域(干渉回避領域)を推定する。そして、干渉回
避領域を通るようにボーリングヘッドの移動軌跡が生成
される。従って、ワークと干渉しない移動軌跡が自動的
に生成される。従来のようなティーチング作業が不要な
ので、転写作業に要する時間を短縮することができる。
【0093】(4)ボーリングヘッドの自動位置決め機
能による効果;図11や図14に示されるように、DS
P制御では、モータへの速度フィードフォワード制御
と、リーディングヘッドからの位置情報に基づくフィー
ドバック制御とが行われる。従って、ボーリングヘッド
の位置決めが自動的に行われ、作業者が位置合わせを行
うことが不要となるので、作業者の負担が軽減される。
【0094】また、従来は作業者ごとに目盛合わせのく
せが異なるために、位置決めにばらつきがあった。本シ
ステムでは、自動的に位置決めが行われるので、作業者
のくせに起因する位置決めのばらつきがない。従って、
位置決めの精度は、専ら、機械系や制御系の精度によっ
て決定される。本システムの位置決め精度は、上述の如
く±0.26mm以下であり、従来手法よりも大幅に向
上している。
【0095】(5)ボーリングヘッドの自動位置保持機
能による効果;従来手法では、アーム軸やコラム軸が動
かないように固定する作業が、手作業にて行われる。例
えば、作業者が、ロックピン(金属製ボルト)をアーム
軸に締め込む。これにより、アーム軸とコラムヘッドの
間に摩擦力が作用し、アーム軸が保持される。コラム軸
も同様に、ロックピンを用いて保持される。
【0096】本システムでは、ボーリングヘッドの位置
決め後、制御盤のドライバへの指令電圧が0Vとされ、
かつ、保持ブレーキがモータにブレーキをかける。これ
により、ボーリングヘッドが動かないように保持する。
このように、本システムでは、ボーリングヘッドの位置
保持を自動化したことにより、転写作業時間が短縮され
る。
【0097】なお、本システムでは、上記のように、保
持ブレーキがかけられるとともに、ドライバへの指令電
圧が0Vにされる。これにより、リーディングヘッドか
らの位置フィードバックループとの制御的干渉が防止さ
れる。
【0098】(6)コラム軸駆動ユニット、アーム軸駆
動ユニットの機械的構成の特徴;図4に示すように、予
圧用スプリングピン36を設けたことにより、ラック3
0とピニオン29のバックラッシュが低減している。ま
た、コラム軸22を挟み、ピニオン29と基準ローラ2
7が対向配置されている。従って、ボーリングヘッドの
位置決めが高精度に行われる。
【0099】以上、本発明の実施形態の造形モデル反転
システムについて説明した。なお、本発明は、上記のよ
うな自動車のクレイモデル以外の造形モデルの作成にも
適用可能であることはもちろんである。
【0100】また、本システムでは、コラム軸駆動ユニ
ット26およびアーム軸駆動ユニット37を設け、それ
ぞれにコラムヘッド23およびアーム軸24の移動させ
ている。これに対し、さらに、ベース21を定盤上で移
動させるための構成を設けてもよい。
【0101】また、本システムでは、ボーリングヘッド
によってワーク5にドリル穴が開けられ、ドリル穴がワ
ーク5を加工する際の目印とされる。これに対し、ワー
ク5に目印をつける構成(マーキング手段)を変更して
もよい。そして、ワーク5の材質などの条件に応じて適
当なマーキング手段を採用することが好ましい。例え
ば、ワーク5の材質が柔らかい場合には、マーキング手
段は単なる針でもよい。
【0102】また、本システムでは、転写作業を完全に
は自動化していない。すなわち、作業者によるスタート
ボタン43の操作をトリガーとしてボーリングヘッドが
移動する。また、ボーリングヘッドを回転させての穴開
け作業は、作業者により手作業にて行われる。このよう
に構成した理由は、作業途中での手修正を容易にするた
めである。例えば、ワーク5のある部分において、ボー
リングヘッドがワーク5に届かない場合がある。この場
合には作業者がワーク5に粘土を盛り、再度、穴開け作
業を行う。
【0103】本システムに対し、転写作業をさらに自動
化するように構成してもよい。例えば、作業者がボタン
操作を行わなくとも、ボーリングヘッドを対応点から対
応点へ移動させ、ドリリングを自動的に行わせ、さらに
ボーリングヘッドを移動させるように構成してもよい。
この場合にも、ボーリングヘッド以外のマーキング手段
が使われてもよいことはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の反転モデル作成手法を示す説明図であ
る。
【図2】 本発明の実施形態の造形モデル反転システム
の構成を示す説明図である。
【図3】 ボーリングヘッドユニットの構成を示すブロ
ック図である。
【図4】 コラム軸駆動ユニットおよびアーム軸駆動ユ
ニットの断面図である。
【図5】 転写側の作業者が操作する操作リモコンの正
面図である。
【図6】 図2のシステムを制御する制御部の構成を示
すブロック図である。
【図7】 干渉回避移動軌跡制御ロジックの原理を示す
説明図である。
【図8】 DSP制御におけるモデル形状推定のために
用いられ、転写位置に基づく場合分けを示す説明図であ
る。
【図9】 DSP制御におけるモデル形状推定のための
マップを示す説明図である。
【図10】 位置決め点間の移動軌跡を分割して求めら
れる一制御単位ごとの目標位置を示す説明図である。
【図11】 DSPボード、制御盤およびコラム軸駆動
ユニットを含むDSP制御ループの構成を示すブロック
図である。
【図12】 ジャンプ処理機能のシンボルジャンプモー
ドにおけるジャンプのパターンを示す説明図である。
【図13】 移動軌跡制御部にて生成される直角軌跡を
示す説明図である。
【図14】 直角軌跡に対応するDSP制御ループの構
成を示すブロック図である。
【図15】 制御用コンピュータのFIFO処理部の機
能を示す説明図である。
【符号の説明】
1 基準面、2 半面モデル、5 ワーク、10 直交
三次元計測器、15プローブ、22 コラム軸、23
コラムヘッド、24 アーム軸、25 ボーリングヘッ
ドユニット、26 コラム軸駆動ユニット、37 アー
ム軸駆動ユニット、38 コラム軸リニアスケール、3
9 コラム軸リーデイングヘッド、40 アーム軸リニ
アスケール、41 アーム軸リーディングヘッド、42
操作リモコン、50 制御部、51 制御用コンピュ
ータ、52 制御盤。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準面に対して対称な造形モデルの形成
    に際し、基準面の片側の半面モデルを基に、この半面モ
    デルを反転した反転モデルをモデル用ワークから形成す
    るために用いられる造形モデル反転システムにおいて、 半面モデル上の複数の代表点の位置を測定する測定装置
    と、 基準面に対し代表点と対称な対応点を求める対応点算出
    手段と、 モデル用ワークにおける対応点の位置に加工用目印をつ
    けるマーキング装置と、 対応点から他の対応点へマーキング装置を移動させる際
    の移動軌跡を算出する軌跡算出手段と、 算出された移動軌跡に従ってマーキング装置を移動させ
    る移動手段と、 を有し、加工用目印が反転モデル上の点を示す情報とし
    て用いられることを特徴とする造形モデル反転システ
    ム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のシステムにおいて、 前記測定装置は、反転モデルに接触するプローブと、プ
    ローブの接触部の位置を検出する検出装置とを有し、 前記マーキング装置は、モデル用ワークにドリル穴を開
    けるボーリングヘッドを有し、ドリル穴の底が前記加工
    用目印とされることを特徴とする造形モデル反転システ
    ム。
  3. 【請求項3】 請求項1、2のいずれかに記載のシステ
    ムにおいて、 前記軌跡算出手段は、マーキング装置の移動前後の対応
    点の位置関係と、対応点とモデル用ワークの位置関係
    と、マーキング装置の姿勢とに基づいて、マーキング装
    置とモデル用ワークが干渉しない移動軌跡を求めること
    を特徴とする造形モデル反転システム。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のシステ
    ムにおいて、 測定装置によって測定された代表点の位置を記憶媒体に
    記憶させる手段を備えたことを特徴とする造形モデル反
    転システム。
  5. 【請求項5】 基準面に対して対称な造形モデルの形成
    に際し、基準面の片側の半面モデルを基に、この半面モ
    デルを反転した反転モデルを形成するために、モデル用
    ワークに反転モデルの表面を示す加工用目印をつける造
    形モデル反転方法において、 半面モデル上の複数の代表点の位置を測定する工程と、 基準面に対し代表点と対称な対応点を求める工程と、 マーキング装置を駆動して、モデル用ワークにおける対
    応点の位置に加工用目印をつける工程と、 対応点から他の対応点へマーキング装置を移動させる際
    の移動軌跡を算出する工程と、 算出された移動軌跡に従ってマーキング装置を移動させ
    る工程と、 を含むことを特徴とする造形モデル反転方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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