JP3897658B2 - 素材の罫書き方法及びシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、素材の罫書き方法及びシステムに関し、特に、タービン車室のような大型鋳造品などの素材に対する加工位置確認のための罫書き作業を自動的に行えるようにした、素材の罫書き方法及びシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
タービン車室やディーゼルエンジン等の大型鋳造品は、その高さが2〜3m、長さが5〜8mに達するものがあるが、これらの鋳造品は一般的に最終仕上げを前提に最終製品形状より大きく鋳造されており、最終仕上がり寸法への精密な二次加工を行うに際し、素材形状の取り代の確認、あるいは素材に対する加工位置確認のため、製品上に削り代を罫書くことが行われている。
【0003】
そしてこの罫書き作業は、鋳造された鋳物の外径寸法を人が測定して最終仕上がり寸法と比較し、どの部分を削るか検討して罫書くという方法を取っていたため、鋳物形状における最終仕上がり形状の設定に熟練を要して難しく、作業時間が大幅にかかると共に、鋳造メーカにフィードバックするための肉厚分布などの形状寸法が計測できていなかった。
【0004】
こういった大規模な材料を用いて精密な二次加工をする必要のある、例えば造船、橋梁築造などの分野では、加工作業の能率、精度の向上ばかりでなく、材料の歩留まりを改善するためにも罫書き工程の重要性が大きく、そのため、現尺罫書き法、投影罫書き法と呼ばれる手罫書きや、一部では電子写真による罫書きが行われている。
【0005】
このうち現尺罫書き法は、建造物の実寸の正面図、側面図、平面図を広大な床の上に広げてそれを元に定規型に写し取り、罫書き作業所へ運んで材料上に罫書くもので、投影罫書き法は、原寸図面の展開をせずに1/5〜1/10の縮尺の図面を材料面上に投影機を用いて投影し、実寸に拡大された画像の輝線をたどって罫書くものである。また電子写真罫書き法は、導電性の材料表面に感光剤ショッププライマを塗装して乾燥後にコロナ放電によって塗膜を帯電させ、この上に画像を投影して潜像を形成した後トナーを含む現像剤を散布してからエアーナイフ等で潜像のない部分からトナーを除去し、トナー像を作って最後に溶剤または熱を加えてこのトナー像を材料上に定着するものである。
【0006】
一方こういった大型部品ではなく、比較的小型の鋳造品、鍛造品、板金などにおいては、例えば特開平7−9364号公報に示されているように、測定具と罫書き具を前後左右、及び垂直方向に移動できるようにし、鋳造品、鍛造品などのワークの取り付け状態を測定してワークの基準軸を演算して求め、機械系座標軸とワーク基準軸のズレ分を換算しながらワークの形状を測定し、罫書き具によって自動的に罫書きが行えるようにした装置がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら現尺罫書き法は、定規として角材やスチールテープなどを用いるため作業速度が遅く、また精度も不十分である。また投影罫書き法は、作業性と精度に大きな進歩をもたらしたが、人力に頼る手罫書き法である点で現尺罫書き法と同様作業速度が遅いことは否めない。さらに電子写真罫書き法は、作業速度と精度は向上したが、高価な感光剤ショッププライマを用いるため罫書き作業が高価になり、また電子写真法を用いるため手順が複雑で、作業性が悪かった。
【0008】
しかもこれらの現尺罫書き法、投影罫書き法、電子写真罫書き法は、造船、橋梁築造などの比較的平面的な構造物の罫書きには有効であるが、タービン車室やディーゼルエンジン等の大型で複雑な形状の鋳造品の場合、罫書き線そのものが形状の複雑さに対応して複雑となり、あまり有効な方法ではない。
【0009】
また、特開平7−9364号公報に示された装置は比較的小型の鋳造品や鍛造品が対象であるのに対し、タービン車室やディーゼルエンジン等の大型鋳造品は前記したようにその高さが2〜3m、長さが5〜8mに達するものがあると共に複雑な形状をしていてそのまま使うことは難しく、またこの特開平7−9364号公報に示された装置における罫書き位置の決定は、余肉の有無を計算してワーク系の基準軸を修正する必要があるかどうかを判断してキーボードやジョイスティックで構成される罫書き位置設定手段で設定するようにしており、このようにした場合、測定した鋳造品の実際形状の中に最終仕上がり形状がうまくフィッティングしているかどうかがわからない。そのため、場合によっては位置ズレが生じて必要な部分が削られてしまうということが起こる可能性があり、また、各部分の肉厚のデータが得られないので、鋳造メーカに肉厚分布をフィードバックするといったことができない。
【0010】
そのため本発明においては、タービン車室などの大型鋳造品における最適な罫書き位置を自動的に算出して自動的に罫書きを行え、しかも罫書きに際して罫書き装置が空走しないようにすると共に、肉厚分布算出ができるようにして鋳造メーカにフィードバックが可能な素材の罫書き方法及びシステムとそのプログラムを提供することが課題である。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明においては、方法発明である請求項1、その方法発明を実施するシステムの発明である請求項3に記載したように、
z軸、y軸及びx軸の3座標軸方向に移動可能に構成するとともに、前記1の座標軸周りおよび該1の座標軸に直交する軸周りの二軸周りに回動して、前記3軸方向および2軸周りに駆動するヘッドを具えた駆動装置をワークが取り付けられて基準平面となる定盤上に設置し、前記ヘッドを介して前記3軸方向および2軸周りに駆動させながら、ワークである素材形状を測定する三次元形状測定器と、素材上に最終製品形状の罫書きを行う罫書き装置とを前記ヘッドに取り付け、前記三次元形状測定器により素材の形状を測定し、該測定された測定データ基づいて罫書き装置により罫書きを行う素材の罫書き方法において、
CPUが素材形状測定プログラムに基づいて予め最終製品形状のデータと素材に設ける加工代のデータを第1の記憶装置に記憶させ、次に前記三次元形状測定器で前記素材の形状を測定して素材の三次元形状データを第2の記憶装置に記憶させ、その後前記第1の記憶装置に記憶されている前記最終製品形状のデータを読み出し、該最終製品形状のデータに加工代を加えて製品の三次元形状データを修正し、加工代を加えた三次元形状データを第3の記憶装置に記憶させ、その後前記CPUが罫書きプログラムに基づいて前記第3の記憶装置より読み出された加工代を加えた製品の三次元形状データと前記第2の記憶装置より読み出された素材の三次元形状データとを比較して重なりが最大となる位置を求めた後、該重なりが最大となる位置において鋳造品の形状上の罫書き位置を定め、罫書きデータを作成し、前記罫書きデータに基づいて前記駆動装置を駆動させながら罫書き装置に罫書きを行わせることを特徴とする。
及び請求項3は、
z軸、y軸及びx軸の3座標軸方向に移動可能に構成するとともに、前記1の座標軸周りおよび該1の座標軸に直交する軸周りの二軸周りに回動して、前記3軸方向および2軸周りに駆動するヘッドを具えた駆動装置をワークが取り付けられて基準平面となる定盤上 に設置し、前記ヘッドを介して前記3軸方向および2軸周りに駆動させながら、ワークである素材形状を測定する三次元形状測定器と、素材上に最終製品形状の罫書きを行う罫書き装置とを前記ヘッドに取り付け、前記三次元形状測定器により素材の形状を測定し、該測定された測定データ基づいて罫書き装置により罫書きを行う素材の罫書きシステムにおいて、
予め最終製品形状のデータと素材に設ける加工代のデータを記憶する第1の記憶手段と、
前記三次元形状測定器で前記素材の形状を測定して素材の三次元形状データを記憶する第2の記憶手段と、第1の記憶手段に記憶した前記最終製品形状のデータに加工代を加えて製品の三次元形状データを修正する第1の演算手段と、該加工代を加えた製品の三次元形状データと前記素材の三次元形状データとを比較して重なりが最大となる位置を求める第2の演算手段と、該重なりが最大となる位置において鋳造品の形状上の罫書き位置を定め、罫書きデータを作成するデ−タ作成手段と、前記罫書きデータに基づいて前記駆動装置を駆動させながら罫書き装置に罫書きを行わせる罫書き駆動手段からなることを特徴とする。
【0012】
このように素材の罫書き方法及びシステムを構成することにより、どのような大型の素材であっても正確な罫書き位置を自動的に求めることができる。また、素材の形状を測定して最終製品形状に加工代を加えたデータと比較しているから、素材における各位置の肉厚分布を知ることができ、例えばその肉厚分布を鋳造メーカにフィードバックしてさらに良好な鋳造品を得るなどのことが可能となり、素材の自動罫書きが可能となることと相俟って、より良好な製品を得ることができる。
【0013】
そしてその罫書きに際しては、請求項2、4に記載したように、
前記罫書きは同一面における連続した罫書き線を連続して罫書き、罫書き線が不連続な場合は罫書き線の終点に最も近い始点を持つ罫書き線を選択して連続して罫書くと共に、複数面にわたって罫書く場合、最初に罫書く面における罫書きの始点位置を前記複数の面が互いに接する頂点に最も近い位置とし、罫書きに際する空走を最小とすることを特徴とする。
及び請求項4は、
前記罫書き駆動手段は同一面における連続した罫書き線を連続して罫書き、罫書き線が不連続な場合は罫書き線の終点に最も近い始点を持つ罫書き線を選択して連続して罫書くと共に、複数面にわたって罫書く場合、最初に罫書く面における罫書きの始点位置を前記複数の面が互いに接する頂点に最も近い位置とし、罫書きに際する空走を最小とすることを特徴とする
【0014】
このように罫書きにあたって罫書き装置の空走を最小にすることにより、罫書きが最小の時間で行われ、効率的な罫書きが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りはこの発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0016】
図1は本発明になる素材の罫書きシステムにおける罫書き方法の一実施例の概略フロー図、図2は本発明になる素材の罫書きシステムの一実施形態の概略ブロック図、図3は実際に罫書きを行う場合の罫書き順序を罫書き時間が最小となるようにする方法の概略フロー図である。
【0017】
図2において20は形状測定と罫書きを一台で行う形状測定/罫書き装置で、図2(A)は正面図、図2(B)は側面図を表す。そして1は上面が基準平面となる定盤、2はこの定盤1上に図2(A)においては図上紙面に垂直な方向に、図2(B)においては左右方向(以下y軸方向という)に延びたガイドレール、3は摺動台で、ガイドレ−ル2によりy軸方向に摺動自在に支持案内され、かつy軸モ−タ4の正逆転によりボール・スクリュウ等を介してy軸方向に往復移動となっている。5は摺動台3上に垂直に立設された支柱で、この支柱5に昇降台6が上下方向(以下z軸方向という)に摺動自在に支持案内されている。昇降台6はz軸モ−タ7を有し、このz軸モ−タ7の正逆転によりボール・スクリュウ等を介してz軸方向に往復移動自在である。
【0018】
8は左右方向(以下x軸方向という)の支持ア−ムで、昇降台6にx軸方向に摺動自在に支持されており、x軸モ−タ9の正逆転によりx軸方向に往復移動自在である。そして支持ア−ム8の先端部には、x軸方向の第1軸10の周りに回転可能な回転ブラケット11が設けられると共に、この回転ブラケット11に軸10と直交する方向の第2軸12の周りに回転可能にヘッド13が設けられている。そして、ヘッド13に取り付け台15を介して測定具16と罫書き具17とが取り付けられ、罫書き具17は素材18に罫書き線を入れるためのもので、罫書き針等により構成されている。なお、測定具16及び罫書き具17は、一方の使用時に他方が素材18と接触しないように出退又は退避可能に取り付けられている。19は素材18を載置する台である。
【0019】
なお以上の説明では、三次元形状を測定する装置と罫書き装置を一緒とした装置で構成するよう説明したが、素材18をまたいでy軸方向に移動する門型の装置を設け、素材18側に三次元形状測定器と罫書き装置を設けるようにしても良い。また、これら三次元形状測定器と罫書き装置も、素材18に測定具16や罫書き具17を接触させ、そのときの三次元座標を記憶して測定したり罫書きを行う装置や、レーザ光を照射して反射光を受けるレーザユニットを設け、レーザユニットを被測定物に接近させて反射光が所定の大きさになったときの座標を記憶することで測定を行う装置や、マーキングヘッドにマーキング用レーザヘッドを設け、熱転写材を用いてレーザ光による熱でマーキングできるようにした装置を用いたりすることもできる。またレーザ光そのもので罫書く装置や、インクジェットにより罫書く装置などを用いることも可能である。
【0020】
21はこのように構成した形状測定と罫書きを行う装置をx軸、y軸、z軸方向に駆動し、測定具16が素材18に接触した時の座標を取得したり、演算処理装置(以下CPUと略称する)22からの罫書き指令で素材18上に罫書き線が罫書けるよう駆動する形状測定/罫書き装置駆動回路、23は素材18の形状測定プログラムの記憶装置、24は罫書きプログラムの記憶装置、25は素材の最終製品形状データと素材の加工代の記憶装置で、この最終製品形状データは、設計時のCADデータなどを用いる。26はこの製品形状データに余肉などの加工代を加えて作成したデータの記憶装置、27は素材18の形状測定データの記憶装置である。
【0021】
このように構成した本発明においては、まずタービン車室などの大型鋳造品からなる素材18を台19に載置し、図1におけるステップS1で素材形状測定プログラム23をCPU22に読み出す。そしてこの素材形状測定プログラム23により形状測定/罫書き装置駆動回路21に指示し、摺動台3をガイドレール2やy軸モータ4、ボールスクリューなどを介してy軸方向に、昇降台6をz軸モータ7やボールスクリューなどによって支柱上でz軸方向に、支持アーム8を昇降台6に内蔵されたx軸モータ9やボールスクリューなどによりx軸方向に摺動し、さらに測定具16が取り付けられたヘッド13を第1軸10、第2軸12により回転させ、測定具16が素材18の表面に垂直に当たるようにしながら形状を測定する。そしてその測定結果は、形状測定/罫書き装置駆動回路21を介してCPU22に送られる。
【0022】
そして次にステップS2でCPU22は、この測定結果を基に鋳造品などの素材18の形状を素材形状データとしてCADデータに変換し、素材形状データ記憶装置27に記憶する。これは、あとで説明する素材18の形状と設計上の最終製品形状をフィッティングさせるためのものである。そしてステップS3でCPU22は、今度は製品形状/加工代データ記憶装置25から製品形状データを読み出してCADデータに変換し、ステップS4で加工代(余肉)を加えてこの最終製品形状のCADデータを修正し、製品形状データに加工代を加えたデータの記憶装置26に記憶する。そしてステップS5でCPU22は、罫書きプログラム記憶装置24から罫書きプログラムを読み出し、この製品形状に加工代(余肉)を加えたデータの記憶装置26の内容と、測定結果を基に作成した素材形状データを記憶した記憶装置27の内容とを比較し、重なりが最大になる位置関係を求める。そしてこの結果を基に、ステップS6で鋳造品の形状上の罫書き位置を定め、ステップS7で罫書きデータを作成する。
【0023】
そして次のステップS8において、この罫書きデータを用いて実際の罫書きを行う。この罫書きは、前記したようにCPU22から形状測定/罫書き装置駆動回路21に指示し、摺動台3をガイドレール2やy軸モータ4、ボールスクリューなどを介してy軸方向に、昇降台6をz軸モータ7やボールスクリューなどによって支柱上でz軸方向に、支持アーム8を昇降台6に内蔵されたx軸モータ9やボールスクリューなどによりx軸方向に摺動し、罫書き具17が取り付けられた取り付け台15を第1軸10、第2軸12により回転させ、罫書き具17が素材18の表面に垂直に当たるようにしながら罫書いてゆく。なおこの罫書きは、前記したようにレーザ光やインクジェットなどを用いても良いことはもちろんである。
【0024】
そしてこの罫書きに際して本発明においては、罫書き用ヘッドが空走して時間がかかったりしないよう、図3に示したフロー図のようにして罫書き時間を最小となる制御をしている。すなわち今図3のステップS20において、前記図1のステップS7のように罫書きデータが生成されると、次のステップS21においてその罫書きデータを同一平面、例えばxy平面、xz平面、yz平面のそれぞれで平面毎にまとめて罫書くため、それぞれの平面にある罫書き線をグループ化する。そして例えば罫書きが複数面にわたる場合、ステップS22においてそれぞれの面への移動が最小距離で行われるようにする。例えば今、xy平面とxz平面とyz平面の三面において罫書きを行うとすると、最初に描く罫書き線の始点または終点が、この三面の交点近傍にあれば最初の面から次の面に移るとき、最小の移動距離で移ることができる。そのため今、最初にxy平面を罫書くとした場合は、このxy平面とxz平面及びyz平面の三面の交点近傍に始点または終点のある罫書き線を見つけそれを登録してLとする。
【0025】
そして次に、ステップS23において今登録した罫書き線Lにつながっており、かつ、まだ未登録の罫書き線を探す。そしてステップS24でその条件に合う罫書き線が見つかった場合は、ステップS25において見つかった罫書き線を登録してLと置き換え、またステップS23に戻る。そして同様にしてステップS23で罫書き線Lとつながった未登録の罫書き線を探し、ステップS24でそれが見つかった場合はステップS25でこの見つかった罫書き線を登録してLと置き換え、これを繰り返す。
【0026】
そしてステップS24で、罫書き線Lとつながった未登録の罫書き線が見つからなかったら、今度はステップS26に行き、罫書き線Lの終点に一番近く、かつ、未登録の罫書き線を探す。そしてステップS27において全ての罫書き線が登録済みかどうか確認し、未登録の罫書き線がある場合はステップS25に戻って以上のことを繰り返し、全て登録済みの場合はステップS28で他の面についても同様な処理を行う。そしてステップS29で各平面の関係を考慮し、グループ毎の罫書き順序を決めるが、この順序は、最初に注目した例えば今の場合はxy平面と同じ方向(表裏を区別して)の平面があればそれを優先し、次に直角方向の平面を選ぶという具合にして面から面に写るときの罫書き装置の移動量を少なくして順序を決める。そして連続した罫書き線は全て連続して罫書き、罫書き線が不連続な場合は罫書き線の終点に最も近い始点を持つ罫書き線を選択して連続して罫書くようにする。
【0027】
このように素材の罫書きシステムを構成することにより、素材18の形状計測から罫書きまでが自動化でき、また、素材の形状と最終製品形状に加工代を加えた形状を比較しているから、素材の各面における肉厚などを容易に算出することができ、こういった情報を鋳造メーカにフィードバックすることで、さらに精度の高い鋳造品を得ることができる。
【0028】
【発明の効果】
以上記載の如く請求項1、3に記載した本発明によれば、どのような大型の素材であっても正確な罫書き位置を自動的に求めることができる。また、素材の形状を測定して最終製品形状に加工代を加えたデータと比較しているから、素材における各位置の肉厚分布を知ることができ、例えばその肉厚分布を鋳造メーカにフィードバックしてさらに良好な鋳造品を得るなどのことが可能となり、素材の自動罫書きが可能となることと相俟って、より良好な製品を得ることができる。
【0029】
そして請求項2、4に記載した本発明によれば、罫書きにあたって罫書き装置の空走を最小にすることにより、罫書きが最小の時間で行われ、効率的な罫書きが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明になる素材の罫書きシステムにおける罫書き方法の一実施例の概略フロー図である。
【図2】 本発明になる素材の罫書きシステムの一実施形態の概略ブロック図である。
【図3】 実際に罫書きを行う場合の罫書き順序を罫書き時間が最小となるようにする方法の概略フロー図である。
【符号の説明】
1 定盤
2 ガイドレール
3 摺動台
4 y軸モ−タ
5 支柱
6 昇降台
7 z軸モ−タ
8 支持ア−ム
9 x軸モ−タ
10 第1軸
11 回転ブラケット
12 第2軸
13 ヘッド
15 取り付け台
16 測定具
17 罫書き具
18 素材
19 台
20 形状測定/罫書き装置

Claims (4)

  1. z軸、y軸及びx軸の3座標軸方向に移動可能に構成するとともに、前記1の座標軸周りおよび該1の座標軸に直交する軸周りの二軸周りに回動して、前記3軸方向および2軸周りに駆動するヘッドを具えた駆動装置をワークが取り付けられて基準平面となる定盤上に設置し、前記ヘッドを介して前記3軸方向および2軸周りに駆動させながら、ワークである素材形状を測定する三次元形状測定器と、素材上に最終製品形状の罫書きを行う罫書き装置とを前記ヘッドに取り付け、前記三次元形状測定器により素材の形状を測定し、該測定された測定データ基づいて罫書き装置により罫書きを行う素材の罫書き方法において、
    CPUが素材形状測定プログラムに基づいて予め最終製品形状のデータと素材に設ける加工代のデータを第1の記憶装置に記憶させ、
    次に前記三次元形状測定器で前記素材の形状を測定して素材の三次元形状データを第2の記憶装置に記憶させ、
    その後前記第1の記憶装置に記憶されている前記最終製品形状のデータを読み出し、該最終製品形状のデータに加工代を加えて製品の三次元形状データを修正し、加工代を加えた三次元形状データを第3の記憶装置に記憶させ、
    その後前記CPUが罫書きプログラムに基づいて前記第3の記憶装置より読み出された加工代を加えた製品の三次元形状データと前記第2の記憶装置より読み出された素材の三次元形状データとを比較して重なりが最大となる位置を求めた後、
    該重なりが最大となる位置において鋳造品の形状上の罫書き位置を定め、罫書きデータを作成し、前記罫書きデータに基づいて前記駆動装置を駆動させながら罫書き装置に罫書きを行わせることを特徴とする素材の罫書き方法。
  2. 前記罫書きは同一面における連続した罫書き線を連続して罫書き、罫書き線が不連続な場合は罫書き線の終点に最も近い始点を持つ罫書き線を選択して連続して罫書くと共に、複数面にわたって罫書く場合、最初に罫書く面における罫書きの始点位置を前記複数の面が互いに接する頂点に最も近い位置とし、罫書きに際する空走を最小とすることを特徴とする請求項1に記載した素材の罫書き方法。
  3. z軸、y軸及びx軸の3座標軸方向に移動可能に構成するとともに、前記1の座標軸周りおよび該1の座標軸に直交する軸周りの二軸周りに回動して、前記3軸方向および2軸周りに駆動するヘッドを具えた駆動装置をワークが取り付けられて基準平面となる定盤上に設置し、前記ヘッドを介して前記3軸方向および2軸周りに駆動させながら、ワークである素材形状を測定する三次元形状測定器と、素材上に最終製品形状の罫書きを行う罫書き装置とを前記ヘッドに取り付け、前記三次元形状測定器により素材の形状を測定し、該測定された測定データ基づいて罫書き装置により罫書きを行う素材の罫書きシステムにおいて、
    予め最終製品形状のデータと素材に設ける加工代のデータを記憶する第1の記憶手段と、
    前記三次元形状測定器で前記素材の形状を測定して素材の三次元形状データを記憶する第2の記憶手段と、
    第1の記憶手段に記憶した前記最終製品形状のデータに加工代を加えて製品の三次元形状データを修正する第1の演算手段と、
    加工代を加えた製品の三次元形状データと前記素材の三次元形状データとを比較して重なりが最大となる位置を求める第2の演算手段と、
    該重なりが最大となる位置において鋳造品の形状上の罫書き位置を定め、罫書きデータを作成するデ−タ作成手段と、前記罫書きデータに基づいて前記駆動装置を駆動させながら罫書き装置に罫書きを行わせる罫書き駆動手段からなることを特徴とする素材の罫書きシステム。
  4. 前記罫書き駆動手段は同一面における連続した罫書き線を連続して罫書き、罫書き線が不連続な場合は罫書き線の終点に最も近い始点を持つ罫書き線を選択して連続して罫書くと共に、複数面にわたって罫書く場合、最初に罫書く面における罫書きの始点位置を前記複数の面が互いに接する頂点に最も近い位置とし、罫書きに際する空走を最小とすることを特徴とする請求項3に記載した素材の罫書きシステム。
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