JPH10160589A

JPH10160589A - サーミスタ型温度センサー

Info

Publication number: JPH10160589A
Application number: JP33505696A
Authority: JP
Inventors: Shigeo Saito; 茂夫斎藤
Original assignee: NGK Spark Plug Co Ltd
Current assignee: Niterra Co Ltd
Priority date: 1996-11-29
Filing date: 1996-11-29
Publication date: 1998-06-19

Abstract

(57)【要約】【課題】サーミスタ型温度センサーにあって、製造を
容易とする。【解決手段】有天形昇降ケース１０を昇降可能に支持
する基部管体２を、主管部３と接続管部４とを接続して
構成したものであり、このため、温度センサー１が適用
されるコンロは、その製品の相違により、その取付け部
所の高さ寸法にばらつきがあるが、この寸法に基部管体
２を適合させるためには、比較的加工が容易な接続管部
４のみを寸法調整すれば良く、これにより、各取付け部
所に対応した適宜な高さ寸法の温度センサー１を、容易
かつ、低廉に供給することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ガスコンロ，電熱
器具等の加熱停止制御に最適なサーミスタ型温度センサ
ーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図６で示すように、ガスコンロａ等のガ
スバーナーｂの中心に取付けられて、その加熱停止制御
に用いられるサーミスタ型温度センサーＳ（１）は、種
々提案されている。このサーミスタ型温度センサーＳ
（１）は、該ガスバーナーｂに固定される基部管体の上
部に、サーミスタ素子を内蔵する有天形昇降ケースを発
条により上方付勢して支持してなるものであり、ガスコ
ンロａに鍋ややかん等の被加熱容器ｄややかんを掛ける
と、昇降ケースの上面がその底面に弾接して接触が確保
され、その底面が過熱すると、サーミスタ素子による温
度検知によって、ガスコンロの火を止めたり、電熱器具
の電源を遮断する等の加熱停止機能を働かせ、空炊きの
発生、加熱による煮こぼれ、または煮こぼれにより消火
されて発生するガス漏れ等の事故を防止しようとしてい
る。

【０００３】このような、構成のサーミスタ型温度セン
サーとしては、実公平５−４１３８５号、特開昭５７−
１４７２７号及び特開昭５７−１４７２７８号等、種々
提案されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述のサーミスタ型温
度センサーは、ガスコンロ等の加熱停止用センサーとし
て、広く普及してきており、このため、設計寸法の異な
る多種多様なガスコンロに適用されるようになってき
た。ところが、従来構成にあって、基部管体は、単一構
造であるため、その設計寸法ごとに基部管体を製造しな
ければならず、対応が面倒で、寸法の異なる種々の基部
管体を用意しなければならず、在庫管理も面倒であっ
た。本発明は、かかる従来構成の問題点を除去し、基部
管体の製造を容易とすることを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、固定部に取付
けられる基部管体の上部に、有天形昇降ケースを昇降可
能に支持して、基部管体との間に付装した発条により上
方付勢し、さらに有天昇降ケースの内天面に、サーミス
タ素子を備える温度感知部を設けてなると共に、前記基
部管体を主管部と接続管部とを接続して構成し、該主管
部の上部に、前記発条の下端を支持するばね座部を形成
し、さらに前記接続管部の下端に固定部所と係合する係
止部を形成したことを特徴とするものである。

【０００６】このサーミスタ型温度センサーは、ガスコ
ンロのガスバーナーの中心や電熱器具の所要位置に有天
形昇降ケースを上方へ少し突出させて配設する。そして
このように配設した状態で、コンロに鍋等の被加熱容器
を掛けると、発条に抗して昇降ケースが下降し、その付
勢力により、コンロ下面に該昇降ケースの上面が圧接す
ることとなる。そして、被加熱容器が過熱したような場
合には、該容器の熱が封止材を介してサーミスタ素子に
伝導し、該サーミスタ素子が高温化して、大きな抵抗値
変化を生ずる。そこで、この抵抗値が所定閾値以下とな
ると、加熱停止機能が働くようにし、コンロの加熱作動
を停止する。すなわちガスコンロの場合には、ガスの放
出を自動的に遮断し、電気コンロの場合には、スイッチ
を自動的にオフとする。これにより、ガス漏れや、空炊
き、煮こぼれを防止することができる。

【０００７】ところで、上述した構成にあっては、基部
管体を主管部と接続管部とを接続して構成している。こ
のため、該温度センサーが適用されるコンロは、その製
品の相違により、その取付け部所の高さ寸法にばらつき
があるが、この寸法に基部管体を適合させるためには、
接続管部のみを調整すれば良い。すなわち、上端にばね
座部が形成されたり、または有天形昇降ケースとの回り
止め機構等を付与される主管部を共通として、カシメ等
の簡単な加工が施される、比較的単純構成の接続管部の
みを各取付け寸法に対応して、適宜に形成する。これに
より、各取付け部所に対応して、適宜な高さ寸法の温度
センサーを容易に供給することが可能となる。

【０００８】

【発明の実施の形態】図１は、本発明の一実施例のサー
ミスタ型温度センサー１を示す。このサーミスタ型温度
センサー１は、ガスコンロａ（図６参照）等に取付けら
れる基部管体２と、その上部に昇降可能に支持された有
天形昇降ケース１０とで外筺を構成してなるものであ
り、昇降ケース１０内にはサーミスタ素子２２を内蔵し
た温度感知部２０を備えている。

【０００９】また、前記昇降ケース１０は、基部管体２
の上端に形成されたケース状ばね座部６に外嵌されて、
該ばね座部６に対して昇降可能に保持されている。ここ
で、図２で示すように、昇降ケース１０は、その上端の
接合鍔部１１と、下端の縮径下部１２を横断面円形とし
ているが、主筒部１３を６角形状としている。また、基
部管体２のばね座部６も、昇降ケース１０の主筒部１３
に緩く内嵌される同形の６角形状としている。このた
め、昇降ケース１０は、基部管体２に対して回転不能と
なっている。このように、昇降ケース１０の回転を阻止
することにより、後述するサーミスタ素子２２から引出
された芯線２３，２３がねじれて、破断を生じたり、結
線不良となる等の問題が阻止されることとなる。この回
転を阻止する構成として、ばね座部６，主筒部１３を八
角形状としたり、楕円形状としても良い。要は、非円形
とすれば良い。その他、縮径下部１２の内径は基部管体
２の細径部の外径とほぼ等しくしている。

【００１０】前記昇降ケース１０の接合鍔部１１には平
皿状のキャップ１５が接合され、これにより昇降ケース
１０の天部を形成している。そして、このキャップ１５
の内天面には、温度感知部２０が接合されている。この
温度感知部２０は、前記キャップ１５を接合鍔部１１に
接合する前に、キャップ１５の内天面にスポット溶接等
により固着して、一体化される。さらに、前記キャップ
１５の内天面と、ばね座部６の座面間には発条１７が付
装され、昇降ケース１０を上方付勢している。この付勢
により、前記昇降ケース１０の主筒部１３と縮径下部１
２間の段部が、前記基部管体２のばね座部６により生ず
る段面に下方から圧接して、該昇降ケース１０の基部管
体２に対する定常位置（最上昇位置）を規定している。

【００１１】前記温度感知部２０は、図３で示すよう
に、下方が開口する有天筒状をしたセンサー筒２１の内
部に二本の芯線２３，２３（0.35φ）が、引出されたサ
ーミスタ素子２２が内蔵され、さらに該センサー筒２１
とサーミスタ素子２２間の間隙に、封止材２５が充填さ
れてなる。この封止材２５としては、耐熱アルミナセメ
ント又はポリイミッド樹脂に窒化アルミニウム粉末やア
ルミナ粉末を混合したもの等、耐熱性が良く、しかも熱
伝導性に優れた材料が用いられる。また前記センサー筒
２１の下部周面には、六角カシメ等の塑性加工により内
側にくぼませた係止頚部２４が形成されている。この係
止頚部２４は、封止材２５の劣化によりセンサ筒内面か
ら回転分離して筒内面との間に隙間を生じたり、封止材
が筒から落下するのを防止する。

【００１２】次に本発明の要部につき説明する。前記基
部管体２は、上部の主管部３と、下部の接続管部４と
を、前記主管部３の下端を接続管部４の上端に外嵌し
て、カシメ５を施すことにより一体化して形成される。
ここで、前記主管部３は、図４で示す構成となり、例え
ばSUS304で形成され、その上部に、上述の６角断面のケ
ース状ばね座部６が形成される。また、接続管部４は、
図５で示す構成となり、同様に例えばSUS304で形成さ
れ、その下部には、ガスコンロａの取付け部ｃと係合す
る係止突縁７（係止部）が周設される。尚、主管部３と
接続管部４との連結に先立ち、主管部３の下端からサー
ミスタ素子２２の芯線２３，２３の末端を外方に引出
し、これとコネクタ２８側のリード線２９，２９とを結
線部３０を介して接続した後、該結線部３０とリード線
２９，２９の一部を接続管部４に内挿し、該接続管部４
の上端を主管部３に内嵌して連結する、このようにする
と、サーミスタ素子２２の芯線２３，２３とコネクタ２
８のリード線２９，２９との結線作業を外部で行なえる
ため、結線作業が容易であり、かつ結線部は、接続管部
４内に被覆保護されるため、被加熱容器からの煮こぼれ
による絶縁不良をも防止できる利点がある。

【００１３】このように、基部管体２を、主管部３，接
続管部４で構成するようにした。このため、温度センサ
ー１が適用されるコンロは、その製品の相違により、そ
の取付け部所の高さ寸法にばらつきがあるが、この寸法
に基部管体を適合させるためには、接続管部のみを寸法
調整すれば良いこととなる。すなわち、前記主管部３
は、上端に、横断面を６角状として回り止めを施した、
比較的形状が複雑なばね座部６が形成される。そこで、
これを各製品とも共通として製作する。一方、ほぼ直管
状で、その下端に比較的簡単に形成できる係止突縁７を
備えた接続管部４は、前記主管部３に比して、製造が容
易であり、管材の切り出し加工により、随意に最適の寸
法のものを形成することが可能となる。そこで、取付け
部所に対応して、接続管部４のみの寸法を選定するよう
にする。而して、種々のコンロに対応した高さの温度セ
ンサー１を容易かつ、低廉に供することができる。

【００１４】このようにして、構成されたサーミスタ型
温度センサー１は、接続管部４の下端に形成した係止突
縁７をガスコンロａの取付け部ｃと係合して、ガスコン
ロａのガスバーナーｂの中心に固定し、コネクタ２８を
所要の制御回路装置と接続する。この取付けに際して、
昇降ケース１０の上面（キャップ１５の上面）は、図１
又は図６で示すように、ガスコンロに載置される被加熱
容器ｄの下面よりも少し上方位置とし、被加熱容器ｄが
載置されると、発条１７に抗して、昇降ケース１０が下
降し、確実に被加熱容器ｄの下面に昇降ケース１０の上
面が弾接するようにする。

【００１５】この取付け状態で、被加熱容器ｄが熱する
と、その熱がキャップ１５，温度感知部２０及び封止材
２５を介してサーミスタ素子２２に伝達され、その温度
に応答する抵抗変化を生ずることとなり、あらかじめ設
定された閾値以下になると、ガスコンロの火を止めた
り、電熱器具の電源を遮断する。これにより空炊きの発
生、過熱による煮こぼれ、または煮こぼれにより消火さ
れて発生するガス漏れ等の事故が未然に防止されること
となる。

【発明の効果】本発明は、上述したように、有天形昇降
ケースを昇降可能に支持する基部管体を、主管部と接続
管部とを接続して構成したものであり、このため、該温
度センサーが適用されるコンロは、その製品の相違によ
り、その取付け部所の高さ寸法にばらつきがあるが、こ
の寸法に基部管体を適合させるためには、比較的加工が
容易な接続管部のみを寸法調整すれば良く、これによ
り、各取付け部所に対応した適宜な高さ寸法の温度セン
サーを、容易かつ、低廉に供給することが可能となる等
の優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】サーミスタ型温度センサー１の縦断側面図であ
る。

【図２】サーミスタ型温度センサー１と昇降ケース１０
の外嵌関係を示す図１のＡ−Ａ線位置で切断した断面図
である、

【図３】温度感知部２０の縦断側面図である。

【図４】主管部３を示し、イは平面図、ロは縦断側面図
である。

【図５】接続管部４を示し、イは平面図、ロは縦断側面
図である。

【図６】ガスコンロへのサーミスタ型温度センサー１の
組み付け状態を示す概念図である。

【符号の説明】

１サーミスタ型温度センサー２基部管体３主管部４接続管部６ばね座部７係止突縁１０昇降ケース１５キャップ２０温度感知部２２サーミスタ素子

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】固定部に取付けられる基部管体の上部に、
有天形昇降ケースを昇降可能に支持して、基部管体との
間に付装した発条により上方付勢し、さらに有天昇降ケ
ースの内天面に、サーミスタ素子を備える温度感知部を
設けてなると共に、前記基部管体を主管部と接続管部と
を接続して構成し、該主管部の上部に、前記発条の下端
を支持するばね座部を形成し、さらに前記接続管部の下
端に固定部所と係合する係止部を形成したことを特徴と
するサーミスタ型温度センサー。