JPH10160031A - ソレノイド駆動装置とこれを用いた弁装置および自動給水装置 - Google Patents

ソレノイド駆動装置とこれを用いた弁装置および自動給水装置

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JPH10160031A
JPH10160031A JP33468196A JP33468196A JPH10160031A JP H10160031 A JPH10160031 A JP H10160031A JP 33468196 A JP33468196 A JP 33468196A JP 33468196 A JP33468196 A JP 33468196A JP H10160031 A JPH10160031 A JP H10160031A
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energization
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義行 金子
Akina Yamanaka
章己 山中
Kenichi Iwahashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な回路構成でプランジャの移動完了の検
出精度を向上させ無駄な通電を回避する。 【解決手段】 ラッチングソレノイド23のコイル39
に開弁通電を開始すると、その開弁タイミングの時刻T
1から、コイル39に流れる電流値は増加し、時刻T2
でプランジャが移動を始めると、このプランジャの移動
に伴ってコイル39には誘導作用により逆起電力が発生
して、電流は一旦減少し、その後再度増加する。この電
流変化は、コイル39に接続された検出抵抗42に発生
する電圧変化として捉えられ(図3(a))、このよう
にプランジャの移動に伴う電流変動は、プランジャの移
動が短時間で済むことから高周波数領域の電圧変動とな
って抽出され(図3(c))、この抽出結果に基づい
て、プランジャの移動完了を示すパルス状の出力とされ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラッチングソレノ
イドとその駆動タイミングを定める駆動タイミング検知
部とを有し、この検知部で定められた駆動タイミングで
駆動電源からの通電を開始してラッチングソレノイドを
駆動するソレノイド駆動装置とこれを用いた弁装置およ
び自動給水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年になって、小便器や手洗器或いは洗
面器等の給水器では、それぞれの検知対象箇所(小便器
にあっては便器前方箇所、手洗器や洗面器にあっては水
栓金具の前方箇所)に人体、手等の検知対象物が入ると
自動給水が行われるようにされている。このような自動
給水機能を実現するには、LED等の発光素子とフォト
ダイオード等の受光素子とで人体等の検知を行うための
検知回路を構成し、人体検知を行うと、管路の開閉弁を
構成するソレノイドのコイルに通電を開始するようにさ
れている。
【0003】ところで、ラッチングソレノイドは、コイ
ルへの通電によりプランジャを移動し、一旦移動させた
プランジャをその移動後の位置に永久磁石により保持で
きることから、ソレノイドへの通電がプランジャの移動
時のみの短時間で済むという利点がある。また、この利
点により、使用する電源の小容量化を図ることができる
ばかりか、電源回路の小型化、低価格化をも図ることが
できる。このため、ラッチングソレノイドは、上記の給
水器における開閉弁に多用されている。そして、このラ
ッチングソレノイドを駆動制御するに当たっては、通電
時間が短時間で済むという特徴を生かすべく、種々の制
御手法が実用化されている。
【0004】第1の制御手法は、ラッチングソレノイド
のコイルへの通電時間と所定の設定時間とを比較して通
電時間が設定時間に達すると、コイルによるプランジャ
移動は完了したとして通電を停止する。第2の制御手法
は、コイルへの通電電気量(通電電荷量)と所定の設定
電気量とを比較して通電電気量が設定電気量に達する
と、やはりコイルによるプランジャ移動は完了したとし
て通電を停止する。第3の制御手法は、特公平3−58
610等に提案されているように、コイルに通電された
電流値を逐次検出して通電電流の極大値と極小値とを求
め、この極大値と極小値との比較結果が所定のものとな
るとコイルによるプランジャ移動完了したとして通電を
停止する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した制御手法を採
る給水器では、人体等の検知とそれに伴う自動給水の実
施並びに停止といった機能の点では特段の問題はないも
のの、次のような短所も指摘されるに到った。
【0006】上記したように通電時間が短時間で済むこ
とから、ラッチングソレノイドの駆動電源として電池や
低電圧の交流電源が用いられている。これら駆動電源で
は、常時安定した電圧を維持することが困難な場合があ
り、電圧の低減によりコイルに通電される電流も低減す
る。特に、電池の場合には、使用時間が長くなるにつれ
て必然的に起きる。その一方、給水器に水を供給する1
次側の水圧も一定ではなく変動することがある。従っ
て、電圧低下や水圧変動等により、通電が開始されてか
らプランジャの移動が実際に完了するまでの時間や通電
電気量も変化する。よって、第1,第2の制御手法で
は、その設定時間や設定電気量に十分な余裕を持たせる
必要がある。第1の制御手法を例に採り説明すると、駆
動電源から設計電圧を得られる場合、例えば新品の電池
を使用する場合にプランジャの移動が実際に完了するま
での時間を、コイルへの通電時間の比較に用いる設定時
間とすることはできず、この時間の約1.5〜3倍程度
の時間を設定時間としなければならない。このため、電
池の使用状態によっては、ブラジャーの移動は完了して
いるにも拘わらず通電を行わなければならず、無駄な通
電が行われていた。第2の制御手法でも同様である。な
お、第1,第2の制御手法でこのように余裕を設ける必
要があるのは、プランジャの移動が完了したことを実際
に検出するのではなく、通電時間或いは通電電気量でプ
ランジャの移動完了を予想することに起因する。
【0007】一方、ラッチングソレノイドのコイルに通
電がなされると、通電当初では時間の経過と共に通電電
流が増加し、やがてプランジャは移動を始める。そし
て、プランジャが移動すると、このプランジャの移動に
伴ってコイルには逆起電力が発生するので、通電電流は
一旦減少する。次いで、プランジャの移動が完了すると
逆起電力は消失するので、再度通電電流は増加する。つ
まり、コイルへの通電がなされている間に、電流は極大
値から極小値に推移し、第3の制御手法ではこの電流推
移を通してプランジャの移動完了を検出することができ
る。よって、この第3の制御手法では、プランジャの移
動が実際に完了した時点で通電を停止して無駄な通電を
回避することはできる点で優れているが、極大値と極小
値の検出を必要とする都合上、次のような問題がある。
【0008】この第3の制御手法では、通常、電流変化
を電圧変化に変換して極大値と極小値の検出が行われ
る。極大値検出用には、ピークホールド回路、その値が
極大値であるかを判定する閾値となる基準電圧、判定を
行うコンパレータなどが必要となる。極小値検出用に
は、上記の極大値検出用に対応するボトムホールド回
路、基準電圧、コンパレータが必要となる。更に、ソレ
ノイドのコイル通電を行うための駆動電源の電圧は変化
するので、具体的には駆動電源として電池を用いればそ
の使用期間に応じて電圧は変化(低下)するので、検出
する極大値や極小値はその大きさが駆動電源の電圧に応
じて変化する。このため、極大値から極小値への電流推
移を高い精度で検出してプランジャの移動完了の検出精
度を向上させ無駄な通電を回避するには、駆動電源の電
圧変動に応じて極大値検出用の基準電圧と極小値検出用
の基準電圧を生成する必要があり、回路構成が複雑であ
った。
【0009】本発明は、上記問題点を解決するためにな
され、簡単な回路構成でプランジャの移動完了の検出精
度を向上させ無駄な通電を回避することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】か
かる課題を解決するため、第1の発明のソレノイド駆動
装置は、通電を受けるとプランジャを移動し該プランジ
ャの移動後の位置を保持するラッチングソレノイドと、
該ラッチングソレノイドの駆動タイミングを定める駆動
タイミング検知部とを有し、該定められた駆動タイミン
グで駆動電源から前記ラッチングソレノイドへの通電を
開始して前記ラッチングソレノイドを駆動する装置であ
って、前記ラッチングソレノイドへの通電が開始されて
からの通電電流波形を監視し、該通電電流波形に表れた
電流変動を検出する変動検出手段と、前記検出した電流
変動に所定の高周波数領域の変動成分が含まれていると
きには、前記ラッチングソレノイドへの通電を停止する
停止手段とを有することを特徴とする。
【0011】また、第2の発明の弁装置は、通電を受け
るとプランジャを移動し該プランジャの移動後の位置を
保持するラッチングソレノイドと、該ラッチングソレノ
イドの駆動タイミングを定める駆動タイミング検知部と
を有し、該定められた駆動タイミングで駆動電源から前
記ラッチングソレノイドへの通電を開始して前記ラッチ
ングソレノイドを駆動し、前記ラッチングソレノイドに
て流体管路の開閉を行う弁装置であって、前記ラッチン
グソレノイドへの通電が開始されてからの通電電流波形
を監視し、該通電電流波形に表れた電流変動を検出する
変動検出手段と、前記検出した電流変動に所定の高周波
数領域の変動成分が含まれているときには、前記ラッチ
ングソレノイドへの通電を停止する停止手段とを有する
ことを特徴とする。
【0012】更に、第3の発明の自動給水装置は、給水
器への給水を検知対象物の検知に伴って実行する自動給
水装置であって、通電を受けるとプランジャを移動し該
プランジャの移動後の位置を保持するラッチングソレノ
イドを有し、該ラッチングソレノイドにて流体管路の開
閉を行う開閉弁と、前記給水器の使用を検知し、前記開
閉弁の開閉タイミングを定める検知部と、該定められた
開閉タイミングで駆動電源から前記ラッチングソレノイ
ドへの通電を開始し、前記ラッチングソレノイドを駆動
制御する制御手段とを備え、該制御手段は、前記ラッチ
ングソレノイドへの通電が開始されてからの通電電流波
形を監視し、該通電電流波形に表れた電流変動を検出す
る変動検出手段と、前記検出した電流変動に所定の高周
波数領域の変動成分が含まれているときには、前記ラッ
チングソレノイドへの通電を停止する停止手段とを有す
ることを特徴とする。
【0013】上記構成を有する第1の発明のソレノイド
駆動装置、第2の発明の弁装置および第3の発明の自動
給水装置では、検知部で定められたタイミングで駆動電
源からラッチングソレノイドへの通電を開始する。この
開始された通電に伴う電流は、既述したように時間の経
過と共に増加し、プランジャの移動に伴って発生する逆
起電力により一旦減少する。次いで、プランジャの移動
が完了すると逆起電力は消失するので、再度通電電流は
増加する。このような電流変動は電流波形に反映して現
れる。そして、プランジャの移動に伴う上記の電流変動
は、プランジャの移動がほぼ1msec以内で終了する
ことから、高周波数領域の電流変動となる。また、プラ
ンジャ移動前或いはプランジャ移動後の電流変動は、単
純な増加変動であるため、低周波数領域の電流変動とな
る。従って、この高周波数領域の電流変動が検出した電
流変動に含まれていればプランジャの移動が完了したと
いえる。このため、第1の発明のソレノイド駆動装置、
第2の発明の弁装置および第3の発明の自動給水装置に
よれば、電流変動の検出を通してプランジャの移動完了
を捉え、プランジャの移動が実際に完了した時点で通電
を停止して無駄な通電を回避できる。しかも、駆動電源
の電圧が変動してもプランジャが移動を開始してから移
動完了するまでの時間はほぼ一定であることから、プラ
ンジャの移動に伴う高周波数領域の電流変動は、駆動電
源の電圧変動に拘わらず起きる。このため、電流変動の
検出のための回路に駆動電源の電圧変動に応じて電気的
な性質、例えば電圧を変化させることができる回路構成
を必要とせず、その構成の簡略化を図ることができる。
【0014】また、第4の発明のソレノイド駆動装置
は、通電を受けるとプランジャを移動し該プランジャの
移動後の位置を保持するラッチングソレノイドと、該ラ
ッチングソレノイドの駆動タイミングを定める駆動タイ
ミング検知部とを有し、該定められた駆動タイミングで
駆動電源から前記ラッチングソレノイドへの通電を開始
して前記ラッチングソレノイドを駆動する装置であっ
て、前記ラッチングソレノイドへの通電が開始されてか
らの通電電流波形を監視し、該通電電流波形に表れた電
流変動を検出する変動検出手段と、前記検出した電流変
動に所定帯域の周波数領域の変動成分が含まれていると
きには、前記ラッチングソレノイドへの通電を停止する
停止手段とを有することを特徴とする。
【0015】第5の発明の弁装置は、通電を受けるとプ
ランジャを移動し該プランジャの移動後の位置を保持す
るラッチングソレノイドと、該ラッチングソレノイドの
駆動タイミングを定める駆動タイミング検知部とを有
し、該定められた駆動タイミングで駆動電源から前記ラ
ッチングソレノイドへの通電を開始して前記ラッチング
ソレノイドを駆動し、前記ラッチングソレノイドにて流
体管路の開閉を行う弁装置であって、前記ラッチングソ
レノイドへの通電が開始されてからの通電電流波形を監
視し、該通電電流波形に表れた電流変動を検出する変動
検出手段と、前記検出した電流変動に所定帯域の周波数
領域の変動成分が含まれているときには、前記ラッチン
グソレノイドへの通電を停止する停止手段とを有するこ
とを特徴とする。
【0016】更に、第6の発明の自動給水装置は、給水
器への給水を検知対象物の検知に伴って実行する自動給
水装置であって、通電を受けるとプランジャを移動し該
プランジャの移動後の位置を保持するラッチングソレノ
イドを有し、該ラッチングソレノイドにて流体管路の開
閉を行う開閉弁と、前記給水器の使用を検知し、前記開
閉弁の開閉タイミングを定める検知部と、該定められた
開閉タイミングで駆動電源から前記ラッチングソレノイ
ドへの通電を開始し、前記ラッチングソレノイドを駆動
制御する制御手段とを備え、該制御手段は、前記ラッチ
ングソレノイドへの通電が開始されてからの通電電流波
形を監視し、該通電電流波形に表れた電流変動を検出す
る変動検出手段と、前記検出した電流変動に所定帯域の
周波数領域の変動成分が含まれているときには、前記ラ
ッチングソレノイドへの通電を停止する停止手段とを有
することを特徴とする。
【0017】上記構成を有する第4の発明のソレノイド
駆動装置、第5の発明の弁装置および第6の発明の自動
給水装置では、検知部で定められたタイミングで駆動電
源からラッチングソレノイドへの通電を開始する。この
開始された通電に伴う電流は、既述したように時間の経
過と共に増加し、プランジャの移動に伴って発生する逆
起電力により一旦減少する。次いで、プランジャの移動
が完了すると逆起電力は消失するので、再度通電電流は
増加する。このような電流変動は電流波形に反映して現
れる。そして、プランジャの移動に伴う上記の電流変動
は、プランジャの移動がほぼ1msec以内で終了する
ことから、高周波数領域の電流変動となる。また、プラ
ンジャ移動前或いはプランジャ移動後の電流変動は、単
純な増加変動であるため、低周波数領域の電流変動とな
る。更に、通電電流に何らかの原因でノイズが重畳する
と、そのノイズは通常数μsec或いはそれ以下のオー
ダーで重畳するので、ノイズがもたらす電流変動は、プ
ランジャの移動に伴う電流変動の高周波数領域よりも更
に高い高周波数領域の電流変動となる。従って、プラン
ジャの移動に伴う高周波数領域を含んだ所定帯域の周波
数領域の電流変動が検出した電流変動に含まれていれば
プランジャの移動が完了したといえる。
【0018】このため、第4の発明のソレノイド駆動装
置、第5の発明の弁装置および第6の発明の自動給水装
置によれば、電流変動の検出を通してプランジャの移動
完了を捉え、プランジャの移動が実際に完了した時点で
通電を停止して無駄な通電を回避できる。しかも、駆動
電源の電圧が変動してもプランジャが移動を開始してか
ら移動完了するまでの時間はほぼ一定であることから、
プランジャの移動に伴う高周波数領域の電流変動は、駆
動電源の電圧変動に拘わらず起きる。このため、電流変
動の検出のための回路に駆動電源の電圧変動に応じて電
気的な性質、例えば電圧を変化させることができる回路
構成を必要とせず、その構成の簡略化を図ることができ
る。また、通電電流に何らかの原因でノイズが重畳して
も、このノイズに起因する電流変動をプランジャの移動
に伴う電流変動とすることがないので、ラッチングソレ
ノイドを駆動制御する際の制御の信頼性を高めることが
できる。
【0019】また、第7の発明のソレノイド駆動装置
は、通電を受けるとプランジャを移動し該プランジャの
移動後の位置を保持するラッチングソレノイドと、該ラ
ッチングソレノイドの駆動タイミングを定める駆動タイ
ミング検知部とを有し、該定められた駆動タイミングで
駆動電源から前記ラッチングソレノイドへの通電を開始
して前記ラッチングソレノイドを駆動する装置であっ
て、前記ラッチングソレノイドへの通電が開始されてか
らの通電電流波形を表す第1の信号波形を検出する波形
検出手段と、前記第1の信号波形の入力を受け前記第1
の信号波形に遅延処理を施し、遅延波形を生成する波形
生成手段と、前記検出した第1の信号波形と前記遅延波
形とに基づいて、前記通電電流波形に現れた前記プラン
ジャの移動完了を示す信号成分を抽出する抽出手段と、
前記信号成分が抽出されたときには、前記ラッチングソ
レノイドへの通電を停止する停止手段とを有することを
特徴とする。
【0020】第8の発明の弁装置は、通電を受けるとプ
ランジャを移動し該プランジャの移動後の位置を保持す
るラッチングソレノイドと、該ラッチングソレノイドの
駆動タイミングを定める駆動タイミング検知部とを有
し、該定められた駆動タイミングで駆動電源から前記ラ
ッチングソレノイドへの通電を開始して前記ラッチング
ソレノイドを駆動し、前記ラッチングソレノイドにて流
体管路の開閉を行う弁装置であって、前記ラッチングソ
レノイドへの通電が開始されてからの通電電流波形を表
す第1の信号波形を検出する波形検出手段と、前記第1
の信号波形の入力を受け前記第1の信号波形に遅延処理
を施し、遅延波形を生成する波形生成手段と、前記検出
した第1の信号波形と前記遅延波形とに基づいて、前記
通電電流波形に現れた前記プランジャの移動完了を示す
信号成分を抽出する抽出手段と、前記信号成分が抽出さ
れたときには、前記ラッチングソレノイドへの通電を停
止する停止手段とを有することを特徴とする。
【0021】更に、第9の発明の自動給水装置は、給水
器への給水を検知対象物の検知に伴って実行する自動給
水装置であって、通電を受けるとプランジャを移動し該
プランジャの移動後の位置を保持するラッチングソレノ
イドを有し、該ラッチングソレノイドにて流体管路の開
閉を行う開閉弁と、前記給水器の使用を検知し、前記開
閉弁の開閉タイミングを定める検知部と、該定められた
開閉タイミングで駆動電源から前記ラッチングソレノイ
ドへの通電を開始し、前記ラッチングソレノイドを駆動
制御する制御手段とを備え、該制御手段は、前記ラッチ
ングソレノイドへの通電が開始されてからの通電電流波
形を表す第1の信号波形を検出する波形検出手段と、前
記第1の信号波形の入力を受け前記第1の信号波形に遅
延処理を施し、遅延波形を生成する波形生成手段と、前
記検出した第1の信号波形と前記遅延波形とに基づい
て、前記通電電流波形に現れた前記プランジャの移動完
了を示す信号成分を抽出する抽出手段と、前記信号成分
が抽出されたときには、前記ラッチングソレノイドへの
通電を停止する停止手段とを有することを特徴とする。
【0022】上記構成を有する第7の発明のソレノイド
駆動装置、第8の発明の弁装置および第9の発明の自動
給水装置では、検知部で定められたタイミングで駆動電
源からラッチングソレノイドへの通電を開始し、この開
始された通電の電流波形を表す第1の信号波形を検出す
る。この通電電流波形は、既述したように時間の経過と
共に増加して、プランジャの移動に伴って発生する逆起
電力により一旦減少し、次いでプランジャの移動が完了
すると逆起電力は消失して再度通電電流は増加する波形
となり、このような電流変動は第1の信号波形にも反映
されている。その一方、この第1の信号波形を遅延処理
すると、その遅延波形には、プランジャの移動に伴う上
記の高周波数領域の電流変動は平滑化されて表れず、プ
ランジャ移動前或いはプランジャ移動後の単純な増加変
動が表れる。このため、プランジャの移動に伴う電流変
動が反映された第1の信号波形とそのような電流変動が
反映されない遅延波形とからは、通電電流波形に現れた
プランジャの移動に伴う信号成分が抽出でき、この信号
成分はプランジャの移動完了を示す。従って、この信号
成分が抽出されれば、プランジャの移動が完了したとい
える。
【0023】このため、第7の発明のソレノイド駆動装
置、第8の発明の弁装置および第9の発明の自動給水装
置によれば、プランジャの移動完了を示す信号成分の抽
出を通してプランジャの移動完了を捉え、プランジャの
移動が実際に完了した時点で通電を停止して無駄な通電
を回避できる。しかも、駆動電源の電圧が変動してもプ
ランジャが移動を開始してから移動完了するまでの時間
はほぼ一定であることから、プランジャの移動に伴う高
周波数領域の電流変動は、駆動電源の電圧変動に拘わら
ず起き、遅延信号に現れることはない。このため、駆動
電源の電圧変動に応じて電気的な性質、例えば電圧を変
化させることができる回路構成を必要とせず、回路構成
の簡略化を図ることができる。
【0024】上記の構成を有する第7の発明のソレノイ
ド駆動装置、第8の発明の弁装置或いは第9の発明の自
動給水装置において、以下の態様を採ることもできる。
第1の態様は、前記波形検出手段は、前記通電電流波形
を電圧波形に変換し該電圧波形を前記第1の信号波形と
する手段を有し、前記波形生成手段は、コンデンサと抵
抗とを含んで構成され前記電圧波形が入力されるCRフ
ィルタ回路からなる遅延回路を有する。
【0025】第2の態様は、前記波形検出手段は、前記
通電電流波形を電圧波形に変換し該電圧波形を前記第1
の信号波形とする手段を有し、前記波形生成手段は、コ
イルと抵抗とを含んで構成され前記電圧波形が入力され
るLRフィルタ回路からなる遅延回路を有する。
【0026】これら第1,第2の態様によれば、周知で
その回路構成が単純なCRフィルタ回路或いはLRフィ
ルタ回路を用いればよいので、より一層の回路構成を簡
略化することができる。
【0027】また、上記の第1の態様において、前記波
形生成手段は、前記通電が開始されてから前記プランジ
ャの移動完了を示す信号成分が抽出されると予想される
時刻より早い所定の時刻に達するまでの間に亘って、前
記CRフィルタ回路の時定数を小さな値に変更する時定
数可変手段を有する。
【0028】この第3の態様によれば、遅延波形にはプ
ランジャの移動完了の直前からしか第1の信号波形が遅
延した信号波形が現れず、それ以前は第1の信号波形と
ほぼ同一の波形が現れる。このため、第1の信号波形と
遅延信号とから抽出した信号成分は、より明確にプラン
ジャの移動完了を示すことになる。よって、この第3の
態様によれば、プランジャの移動完了を示す信号成分の
抽出を通してプランジャの移動完了をより確実に捉え、
プランジャの移動が実際に完了した時点で通電を停止し
て無駄な通電をより確実に回避できる。
【0029】更に、上記の第3の態様において、前記時
定数可変手段は、前記CRフィルタ回路に含まれる前記
抵抗を短絡して前記第1の信号波形の入力を図る短絡手
段を有する。
【0030】この第4の態様によれば、抵抗の短絡とい
う簡単な回路構成でて無駄な通電をより確実に回避でき
る。
【0031】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を手洗
器の実施例に基づき説明する。図1は自動給水式の手洗
器の要部概略断面図である。図示するように、この手洗
器は、手洗いボール10と一体となった天板12に装着
された水栓金具14と、天板12の下方に位置するバル
ブユニット16と、建物壁面に固定された電池ボックス
18とを有する。そして、この手洗器では、手洗いボー
ル10に手が差し入れられたことが検知されると、バル
ブユニット16のダイヤフラムバルブ20が開弁され、
その下流の1次側給水口22と水栓に到る配管24を経
て水栓金具14先端の吐水金具26から吐水するように
構成されている。また、手洗いボール10から手が外に
出ると、ダイヤフラムバルブ20が閉弁され、それまで
行われていた吐水が停止するように構成されている。
【0032】水栓金具14には、手洗いボール10のボ
ール面に臨んだ検知窓28が開けられており、その奥側
には、人体検知並びにバルブ開閉等の制御を行うコント
ロールユニット30が組み込まれている。このコントロ
ールユニット30は、ボックス底面をなす回路基板31
を介して水栓金具14に固定されている。そして、コン
トロールユニット30は、後述のマイクロコンピュータ
等の種々の電子デバイスを回路基板31に実装しケース
にて取り囲んで備える。
【0033】バルブユニット16は、ダイヤフラムバル
ブ20を通常時には閉弁状態にして備え、ダイヤフラム
の駆動電源としてのラッチングソレノイド23を有す
る。このラッチングソレノイド23は、ダイヤフラムと
連結されたプランジャをコイルへの通電により進退移動
させ、プランジャを閉弁側から開弁側に移動させた場合
には、その移動位置(開弁側位置)に永久磁石により保
持する。また、この開弁側位置から閉弁側へのプランジ
ャの移動は、プランジャを永久磁石から引き離しその磁
力による吸着が起きない位置までこのプランジャを移動
させ、その移動位置(閉弁側位置)に保持する。そし
て、ダイヤフラムバルブ20は、こうしたラッチングソ
レノイド23によるプランジャの移動・保持により管路
を開閉する。
【0034】電池ボックス18は、アルカリ単三型の乾
電池を所定個数収納し、その収納した乾電池をコントロ
ールユニット30の駆動電源とすると共に、このコント
ロールユニット30を介してラッチングソレノイド23
の駆動電源としている。この電池ボックス18と水栓金
具14のコントロールユニット30との間には、電源ラ
インが配線されており、コントロールユニット30とラ
ッチングソレノイド23との間にはソレノイド駆動ライ
ンが配線されている。
【0035】次に、上記した手洗器のコントロールユニ
ット30における電気的な構成について、図2に示すブ
ロック回路図を用いて説明する。図示するように、コン
トロールユニット30は、マイクロコンピュータ32を
中心に構成されている。マイクロコンピュータ32は、
電池ボックス18に収納された電池33の電圧を駆動電
圧として常時受け、その動作クロックは、発振子34で
定められている。
【0036】コントロールユニット30は、このほか、
手洗いボール10における手の有無を検知するための検
知回路38を有し、検知回路38は、手洗いボール10
の検知対象箇所に赤外領域の光(以下、赤外光という)
を照射するLED35と、検知対象箇所に入り込んだ手
等で反射した光を受光するフォトダイオード36とを有
する。この検知回路38は、マイクロコンピュータ32
によりオン・オフ制御されるスイッチング回路37を介
して電池33からの電圧の印加を受け、マイクロコンピ
ュータ32との間で信号の授受を行うよう構成されてい
る。このLED35は、図1に示すように、検知対象箇
所に向くよう回路基板31の裏面に装着されている。ま
た、フォトダイオード36もLED35と同様に検知対
象箇所に向くよう回路基板31の裏面に装着されてい
る。この場合、検知回路38は、スイッチング回路37
がオン状態にある間に、LED35から検知対象箇所に
赤外光を照射する。そして、手等の検知対象物で反射し
た反射光のフォトダイオード36における受光量が所定
の受光量を越えると、給水タイミングであるとしてマイ
クロコンピュータ32に開弁信号を出力し、受光量が所
定の値まで減少すると止水タイミングであるとして閉弁
信号を出力する。この際には、フォトダイオード36か
ら得られた電気信号は検知回路38の有する積分回路に
よって積分され、その積分値(積分結果)が、コンパレ
ータやA/D変換器等での処理を経てマイクロコンピュ
ータ32により検知対象物の有無、延いては給水タイミ
ングの判定に用いられる。
【0037】ラッチングソレノイド23は、プランジャ
を移動するための電磁力を発生させるコイル39と、こ
のコイル39への通電並びにその際の電流の向きを定め
るトランジスタブリッジ40を有する。トランジスタブ
リッジ40の各トランジスタは、図示するようにマイク
ロコンピュータ32の出力ポートに接続されており、マ
イクロコンピュータ32により後述するようにダイヤフ
ラムバルブ20を開弁或いは閉弁するタイミングである
とされると、次のようにそれぞれオン・オフされる。例
えば、バルブの開弁タイミングであるとされると、出力
ポートP02,P04はオフのままで、出力ポートP0
1,P03が同時にオンされる。これにより、コイル3
9には、これら出力ポートに対応するトランジスタを経
て、図2における矢印Aで示す向きに電池33から電流
が流れ、ダイヤフラムバルブ20は開弁駆動する。そし
て、この開弁のための通電を終了する際には、それまで
オンされていた出力ポートP01,P03が同時にオフ
され、コイル39への開弁通電は終了する。その一方、
バルブの閉弁タイミングであると、出力ポートP01,
P03はオフのままで、出力ポートP02,P04が同
時にオンされる。これにより、コイル39には、これら
出力ポートに対応するトランジスタを経て、図2におけ
る矢印Bで示す向きに電池33から電流が流れ、ダイヤ
フラムバルブ20は閉弁駆動する。そして、この閉弁の
ための通電を終了する際には、それまでオンされていた
出力ポートP02,P04が同時にオフされ、コイル3
9への閉弁通電は終了する。
【0038】コントロールユニット30は、上記した人
体検知のための検知回路38に加え、通電監視回路41
を有する。この通電監視回路41は、ラッチングソレノ
イド23のコイル39に通電された電流を監視して通電
終了タイミングを規定するためのものであり、コイル3
9と接続された検出抵抗42の側から非反転増幅回路4
3と高周波成分検出回路44と出力調整回路55とを有
する。非反転増幅回路43は、演算増幅器45と、その
マイナス側端子に接続された抵抗46と、マイナス側端
子と出力との短絡ラインに組み込まれた抵抗47とを有
し、コイル39に通電された際に検出抵抗42に発生す
る電圧を、その位相を反転することなく増幅して出力す
る。
【0039】高周波成分検出回路44は、入力信号の所
定周波数以上の信号成分を抽出するためのものであり、
演算増幅器48のマイナス側端子にコンデンサ49と抵
抗50とを直列に接続して備え、そのプラス側端子には
基準電圧V1を発生する基準電源51を備え、マイナス
側端子と演算増幅器48の出力との短絡ラインには抵抗
52を有する。また、出力調整回路55は、高周波成分
検出回路44からの出力をパルス化してマイクロコンピ
ュータ32への入力信号とするものであり、演算増幅器
48の出力をプラス側端子に入力するコンパレータ53
と、そのプラス側端子に接続され基準電圧V2を発生す
る基準電源54とを有する。そして、この高周波成分検
出回路44は、上記の非反転増幅回路43で増幅出力さ
れた入力信号から、コンデンサ49の容量と抵抗50の
抵抗値で定まる周波数以上の信号成分を抽出して、当該
信号成分を基準電圧V1に対して反転増幅し、出力調整
回路55に出力する。この出力を受けた出力調整回路5
5は、この反転増幅信号と基準電圧V2とを比較してパ
ルス化しマイクロコンピュータ32の入力ポートPI1
に出力する。この場合、基準電圧V2は、基準電圧V1
より僅かに高く設定されている。
【0040】ここで、通電監視回路41による信号処理
の様子を説明する。上記したようにトランジスタブリッ
ジ40をスイッチングしてコイル39に開弁のための通
電を開始すると、図3に示すように、その開弁タイミン
グの時刻T1からは、コイル39の時定数に応じて徐々
にコイル39に電流が流れ、その電流値は増加する。こ
の電流増加を受けてプランジャに作用する電磁力が増大
し、ある時刻T2ではプランジャが移動を始める。そし
て、このプランジャの移動に伴ってコイル39には誘導
作用により逆起電力が発生し、この逆起電力によりコイ
ル39を流れる電流は一旦減少する。また、プランジャ
の移動が完了すると逆起電力は消失するので(時刻T
3)、コイル39を流れる電流はその後再度増加する。
通電を開始してからのこの電流変化は、コイル39に接
続された検出抵抗42に発生する電圧変化として捉えら
れ、図3(a)で示される。このように変化する電圧
は、入力信号として分岐点42a(図2参照)から通電
監視回路41の非反転増幅回路43に入力され、この非
反転増幅回路43にて増幅された出力とされる(図3
(b))。この増幅出力は、高周波成分検出回路44の
コンデンサ49と抵抗50により高周波成分の抽出並び
演算増幅器48による反転増幅を受け、この演算増幅器
48からの反転出力とされる(図3(c))。
【0041】そして、出力調整回路55のコンパレータ
53には、この反転出力がプラス側端子から入力され、
基準電源54の基準電圧V2がマイナス側端子から入力
されるので(図3(d))、この両入力信号のコンパレ
ータ53での比較の結果、即ち通電監視回路41からの
最終出力は、図3(e)に示すようにパルス状の出力と
なり、マイクロコンピュータ32の入力ポートPI1に
入力される。このパルス状の出力は、プランジャの移動
が完了したことで起きる電流変化に起因して上記したよ
うに生成されるので、プランジャの移動完了を示す信号
となる。なお、この図3に示した信号の様子は、時刻T
1から継続的に通電した場合のものであり、ダイヤフラ
ムバルブ20の開弁時にあっては、プランジャの移動が
完了する時刻T3から所定時間経過した時刻T4で通電
は終了する。この場合の通電終了タイミング(時刻T
4)は、後述する自動給水制御にて定められる。
【0042】次に、上記した構成を備える手洗器のコン
トロールユニット30にて行われる自動給水制御(ルー
チン)について、図4以降のフローチャートに基づき説
明する。図4に示す自動給水ルーチンは、所定時間ごと
に繰り返し実行されるものであり、まず、人体検知用の
センサを駆動して人体検知に備える(ステップS10
0)。即ち、出力ポートP06をオンにしてLED35
を点灯し、検知対象箇所への赤外光照射と、フォトダイ
オード36の受光状態のスキャンとを、検知回路38に
て行う。そして、検知回路38からの検知信号の入力を
待つ。
【0043】その後は、検知回路38からの検知信号の
入力に基づいて人体を検知したか否かを判定し(ステッ
プS110)、肯定判定した場合には、止水中か否かを
判定する(ステップS120)。即ち、今回の本ルーチ
ンで人体を検知した場合、前回以前の本ルーチンで人体
検知がなされて既に吐水中であるか、今回の本ルーチン
での人体検知が最初のものであるためにまだ止水状態に
あるかを判別するのである。この場合、止水中か否かの
判定は次のようにして下すことができる。ラッチングソ
レノイド23のコイル39への通電に関与する出力ポー
トP01〜P04のオン・オフの履歴をマイクロコンピ
ュータ32のRAMに記憶するよう構成し、その記憶し
た履歴により、現在のダイヤフラムバルブ20の弁状態
が判る。例えば、直前の記憶結果が(出力ポートP0
1,P03=オン/出力ポートP02,P04=オフ)
であれば、コイル39には図2に示した矢印Aの向きで
前回は電流が流れ、ダイヤフラムバルブ20は開弁側に
駆動したことが判る。また、出力ポートのオン・オフ履
歴ではなく、流量センサ等を別途設けてその出力から止
水中か否かを判定することもできる。
【0044】ステップS120で否定判定した場合は、
前回以前の本ルーチンにより既に吐水が開始され現時点
では吐水中であるといえるので、何の処理を行うことな
く本ルーチンを一旦終了する。その一方、ステップS1
20で肯定判定した場合は、人体検知がなされたが吐水
されていないことになる。よって、この人体検知に伴っ
て速やかに吐水すべく、ダイヤフラムバルブ20を開弁
させるための開弁通電処理を開始する(ステップS13
0)。即ち、このステップS130の詳細処理を表した
図5のフローチャートに示すように、まず、出力ポート
P01,P03をオンとすると共に出力ポートP02,
P04をオフとしてトランジスタブリッジ40を開弁の
ためのスイッチ状態とする(ステップS131)。これ
により、コイル39に電池33から図2における矢印A
の向きに電流を流して、ダイヤフラムバルブ20を開弁
側に駆動する。こうしてバルブが駆動すると、バルブユ
ニット16において1次側給水口22と配管24とが連
通し、水栓金具14から吐水が開始される。
【0045】上記したスイッチングに続いては、通電監
視回路41からの信号の入力状態をスキャンしパルス状
の出力信号におけるHiレベル信号の入力有無を判定し
(ステップS133)、当該Hiレベル信号の入力があ
るまで待機する。そして、Hiレベル信号の入力があれ
ば、パルス状の出力信号におけるLowレベル信号の入
力有無を判定し(ステップS135)、当該Lowレベ
ル信号の入力があるまで待機する。このLowレベル信
号の入力があれば、コイル39への開弁通電によりプラ
ンジャの開弁側への移動は完了したとして、トランジス
タブリッジ40を開弁終了スイッチングする(ステップ
S137)。即ち、それまでオンとされていた出力ポー
トP01,P03を共にオフとして出力ポートP01〜
P04の総てをオフとする。これにより、コイル39へ
の開弁通電は終了するが、ラッチングソレノイド23の
性質によりそのプランジャは開弁側に移動したままで保
持される。このため、このようにダイヤフラムバルブ2
0が一旦開弁されると、ラッチングソレノイド23の保
持機能によりダイヤフラムバルブ20は開弁状態のまま
となる。よって、人体検知に伴って開始された吐水は、
以下の止水処理がなされるまで継続される。なお、ステ
ップS134が実行されると一旦本ルーチンの処理を終
了し、所定時間経過後にステップS100からの処理が
繰り返される。なお、上記のステップS135でLow
レベル信号の入力が有るとされた時刻が、図3に示した
通電終了タイミング(時刻T4)となる。
【0046】その一方、図4に示したステップS110
で人体を検知していないと否定判定した場合には、吐水
中か否かを判定する(ステップS140)。即ち、今回
の本ルーチンで人体を検知していない場合、前回以前の
本ルーチンでも人体未検知で既に止水中であるか、今回
の本ルーチンで始めて人体未検知となったためにまだ吐
水状態にあるかを判別するのである。この場合、吐水中
か否かの判定は、上記したように出力ポートP01〜P
04のオン・オフの履歴に基づき下される。
【0047】ステップS140で否定判定した場合は、
前回以前の本ルーチンにより既に止水されているといえ
るので、何の処理を行うことなく本ルーチンを一旦終了
する。しかし、ステップS140で肯定判定した場合
は、人体は未検知であるが吐水されていることになる。
よって、この人体未検知に伴って速やかに止水すべく、
ダイヤフラムバルブ20を閉弁させるための閉弁通電処
理を開始する(ステップS150)。即ち、このステッ
プS150の詳細処理を表した図6のフローチャートに
示すように、まず、出力ポートP02,P04をオンと
すると共に出力ポートP01,P03をオフとしてトラ
ンジスタブリッジ40を閉弁のためのスイッチ状態とす
る(ステップS151)。これにより、コイル39に電
池33から図2における矢印Bの向きに電流を流し、ダ
イヤフラムバルブ20を閉弁側に駆動する。こうしてバ
ルブが駆動すると、バルブユニット16において1次側
給水口22と配管24とはその連通が断たれ、水栓金具
14からそれまで行われていた吐水が停止する。
【0048】上記したスイッチングに続いては、この閉
弁通電を開始してからの経過時間が5msecに達した
か否かを判定し(ステップS153)、肯定判定するま
で待機する。つまり、閉弁通電を開始してから5mse
cに亘っては上記した閉弁駆動スイッチング状態を維持
する。そして、このステップS153で肯定判定する
と、コイル39への閉弁通電によりプランジャの閉弁側
への移動は完了したとして、トランジスタブリッジ40
を閉弁終了スイッチングする(ステップS155)。即
ち、それまでオンとされていた出力ポートP02,P0
4を共にオフとして出力ポートP01〜P04の総てを
オフとし、コイル39への閉弁通電を終了する。このよ
うな閉弁通電を通してダイヤフラムバルブ20が一旦閉
弁されると、ラッチングソレノイド23の保持機能によ
りダイヤフラムバルブ20は閉弁状態のままとなる。よ
って、新たに人体検知されるまで止水されたままとな
る。
【0049】以上説明したように本実施例の手洗器で
は、検知回路38による人体検知に伴ってダイヤフラム
バルブ20を駆動して吐水並びに吐水を行うに当たり、
電池33からラッチングソレノイド23のコイル39に
通電される電流波形に電流値が一旦減少しその後増加す
るという電流変動を通電監視回路41で調べ、その周波
数領域がプランジャの移動に伴う高周波数領域であれ
ば、その高周波数領域の電流変動を高周波成分検出回路
44により検出する(図2,図3参照)。そして、この
プランジャの移動に伴う高周波数領域の電流変動の検出
を通して(ステップS133,134)、プランジャの
移動が実際に完了した時点で通電を停止して無駄な通電
を回避できる。しかも、電池33の電圧が変動してもプ
ランジャが移動を開始してから移動完了するまでの時間
はほぼ一定であることから、プランジャの移動に伴う高
周波数領域の電流変動は、この電池33の電圧変動に拘
わらず起きる。このため、電流変動の検出のための回
路、具体的には高周波成分検出回路44,出力調整回路
55には定電圧の基準電源しか必要とせず、電源電圧の
変動に応じて異なる基準電圧を生成することができる回
路構成は不要である。よって、本実施例によれば、回路
構成の簡略化を図ることができる。
【0050】次に、上記した実施例(第1実施例)の変
形例について説明する。第1の変形例は、通電監視回路
41の構成が異なり、図7に示すように、いわゆるVC
VS型のアクティブハイパスフィルタとして構成される
第2の高周波成分検出回路56を、高周波成分検出回路
44に替わって備える。なお、出力調整回路55につい
てはその構成は同一であるものの、基準電圧V3を発生
させる基準電源62が用いられ、この基準電源62はコ
ンパレータ53のプラス側端子に接続されている。
【0051】第2の高周波成分検出回路56は、演算増
幅器57のプラス側端子にコンデンサ58とコンデンサ
59とを直列に接続して備え、このコンデンサ59の下
流に、基準電圧V1を発生する基準電源51を抵抗60
を介在させて分岐接続して備える。また、コンデンサ5
8の下流と演算増幅器57の出力との短絡ラインには抵
抗61を有し、演算増幅器57のマイナス側端子は出力
と短絡されている。この場合、抵抗60並びに抵抗61
の抵抗値は、第2の高周波成分検出回路56の抽出周波
数とコンデンサ容量に応じて定められている。そして、
この第2の高周波成分検出回路56は、VCVS型のア
クティブハイパスフィルタであるが故に、非反転増幅回
路43からの入力信号のうち、低周波成分をほとんど遮
蔽し、コンデンサ58,59の容量と抵抗60,61の
抵抗値で定まる周波数以上の高周波数領域の信号成分を
抽出して当該高周波信号成分を増幅し、出力調整回路5
5に出力する。この出力を受けた出力調整回路55は、
第2の高周波成分検出回路56からの増幅信号(フィル
タ出力)と基準電圧V3とを比較してパルス化しマイク
ロコンピュータ32の入力ポートPI1に出力する。
【0052】ここで、この第1の変形例における通電監
視回路41による信号処理の様子を説明する。コイル3
9への開弁通電が開始されると、この開弁通電の際の電
流変化は、既述したように検出抵抗42に発生する電圧
変化として捉えられ(図8(a))、非反転増幅回路4
3にて増幅された出力とされる(図8(b))。この増
幅出力は、第2の高周波成分検出回路56のコンデンサ
等による高周波成分抽出と演算増幅器57による増幅を
受け、フィルタ出力とされる(図8(c))。そして、
出力調整回路55のコンパレータ53には、このフィル
タ出力がマイナス側端子から入力され、基準電源62の
基準電圧V3がプラス側端子から入力されるので(図8
(d))、この両入力信号のコンパレータ53での比較
の結果、即ち最終出力は、プランジャの移動完了を表す
パルス状の出力となり(図8(e))、マイクロコンピ
ュータ32の入力ポートPI1に入力される。この場
合、基準電圧V3は、第2の高周波成分検出回路56に
おける基準電圧V1より僅かに低く設定されている。
【0053】この第1の変形例では、第1実施例と同一
の自動給水ルーチンを実行してダイヤフラムバルブ20
を開閉制御し、通電監視回路41からのパルス状の出力
信号によって、第1実施例と同様に開弁通電を終了する
ことができる。そして、この第1の変形例であっても、
コイル39への開弁通電の終了タイミングを定めるため
の出力信号を生成するに当たり、その回路構成が周知で
簡単なVCVS型のアクティブハイパスフィルタを用い
た。このため、新たに回路設計を行う必要がないので、
回路構成の簡略化に加え、設計コストや組み付けコスト
の低減を図ることができる。
【0054】また、この第1の変形例では、第2の高周
波成分検出回路56をVCVS型のアクティブハイパス
フィルタとして構成して、信号の低周波成分をほとんど
遮蔽して所定周波数以上の高周波数領域の信号成分の抽
出効率を高めた。よって、通電監視回路41からはその
立上がりと立ち下がりが明確なパルス状の信号を得るこ
とができるので、コイル39への開弁通電の終了タイミ
ングをより的確に規定して開弁通電を終了させ、開弁通
電の際の通電ロスを抑制することができる。
【0055】次に、第1実施例の第2の変形例について
説明する。この第2の変形例にあっても、通電監視回路
41の構成が異なる。即ち、図9に示すように、第2の
変形例では、通電監視回路41は、非反転増幅回路43
と第3の高周波成分検出回路63を備える。この第3の
高周波成分検出回路63は、マイナス側端子に非反転増
幅回路43の増幅出力を直接入力するコンパレータ64
を有し、このマイナス側端子のラインから分岐してプラ
ス側端子に入力するラインに抵抗65を有し、当該ライ
ンにはコンデンサ66を分岐接続して備える。つまり、
第3の高周波成分検出回路63は、抵抗65とコンデン
サ66とでローパスフィルタ回路67を構成して備え
る。そして、この第3の高周波成分検出回路63は、マ
イナス側端子に入力される非反転増幅回路43からの入
力信号と、この入力信号のうちの抵抗65とコンデンサ
66で定まる低周波成分の入力信号であってプラス側端
子に入力される入力信号とを、コンパレータ64での比
較処理に処す。これにより、第3の高周波成分検出回路
63は、非反転増幅回路43の入力信号からその低周波
成分の入力信号を除外した高周波数領域の信号成分を、
マイクロコンピュータ32の入力ポートPI1に増幅出
力する。
【0056】ここで、この第2の変形例における通電監
視回路41による信号処理の様子を説明する。コイル3
9への開弁通電が開始されると、この開弁通電の際の電
流変化は、既述したように検出抵抗42に発生する電圧
変化として捉えられ(図10(a))、非反転増幅回路
43にて増幅された出力とされる(図10(b))。こ
の増幅出力は、そのままの出力波形の信号とローパスフ
ィルタ回路67で抽出された低周波成分の出力波形の信
号とにされ、前者は第3の高周波成分検出回路63にお
けるコンパレータ64のマイナス側端子に入力され、後
者はプラス側端子に入力される(図10(c))。この
ため、この両入力信号のコンパレータ64での比較結
果、即ち最終出力は、プランジャの移動完了を表すパル
ス状の出力となり(図10(d))、マイクロコンピュ
ータ32の入力ポートPI1に入力される。
【0057】この第2の変形例にあっても、第1実施例
と同一の自動給水ルーチンを実行してダイヤフラムバル
ブ20を開閉制御し、通電監視回路41からのパルス状
の出力信号によって、第1実施例と同様に開弁通電を終
了することができる。そして、この第2の変形例であっ
ても、コイル39への開弁通電の終了タイミングを定め
るための出力信号を生成するに当たり、回路構成デバイ
スとして抵抗とコンデンサと演算増幅器を必要とするに
過ぎない第3の高周波成分検出回路63を用いた。この
ため、回路構成の簡略化に加え、設計コストや組み付け
コストの低減を図ることができる。
【0058】また、この第2の変形例では、上記のパル
ス状の出力信号を生成するための第3の高周波成分検出
回路63を構成するに当たり、基準電源51,54,6
2や出力調整回路55を必要としない。このため、この
第2の変形例によれば、より簡単な構成で、コイル39
への開弁通電の終了タイミングを的確に規定して開弁通
電を終了させ、開弁通電の際の通電ロスを抑制すること
ができる。しかも、基準電源を要せず電池33を基準電
圧生成に用いる必要がないので、電池33の使用期間を
より長くすることができる。
【0059】次に、第2実施例について説明する。この
第2実施例は、上記した第1実施例と通電監視回路41
の構成が異なり、図11に示すように、高周波成分検出
回路44に替わり、所定周波数帯域の周波数の信号成分
を選択的に透過させる選択周波数検出回路70を備え
る。また、出力調整回路55と同様の回路構成の出力調
整回路71を備えるものの、基準電源54の基準電圧V
2はコンパレータ53のプラス側端子に接続されてい
る。
【0060】選択周波数検出回路70は、前段の演算増
幅器72と後段の演算増幅器73並びに前段の演算増幅
器72への還流ラインにおける演算増幅器74のプラス
側端子に基準電源51の発生する基準電圧V1を入力
し、これら演算増幅器と各増幅器に付随した図示するコ
ンデンサC並びに抵抗R1〜R4とでいわゆる周知のバ
イクワッド型のバンドパスフィルタとして構成されてい
る。そして、この選択周波数検出回路70は、バイクワ
ッド型のバンドパスフィルタであるが故に、非反転増幅
回路43からの入力信号のうち、コンデンサC並びに抵
抗R1〜R4の容量、抵抗値で定まる中心周波数から所
定帯域の周波数領域の信号成分を基準電圧V1に対して
抽出して当該信号成分を増幅し、出力調整回路71に出
力する。この出力を受けた出力調整回路71は、選択周
波数検出回路70からの増幅信号(フィルタ出力)と基
準電圧V2とで定まる信号成分を比較してマイクロコン
ピュータ32の入力ポートPI1に出力する。この場
合、選択周波数検出回路70は、信号抽出する際の所定
帯域の周波数領域がプランジャの移動完了に伴い生じた
電流変化における周波数を包含するように、設計されて
いる。
【0061】ここで、この第2実施例における通電監視
回路41による信号処理の様子を説明する。コイル39
への開弁通電が開始されると、この開弁通電の際の電流
変化は、既述したように検出抵抗42に発生する電圧変
化として捉えられ(図12(a))、非反転増幅回路4
3にて増幅された出力とされる(図12(b))。この
増幅出力は、選択周波数検出回路70による所定帯域の
周波数領域の信号成分抽出(バンドパス)並びに増幅を
受け、フィルタ出力とされる(図12(c))。この
際、通電開始時刻T1から既述したように徐々に増加す
る電流変化は、時間当たりの変化量が小さいために低周
波の信号となるので、所定帯域の周波数領域のバンドパ
スにより遮蔽される。そして、出力調整回路71のコン
パレータ53には、このフィルタ出力がマイナス側端子
から入力され、基準電源54の基準電圧V2がプラス側
端子から入力されるので(図12(d))、この両入力
信号のコンパレータ53での比較結果、即ち最終出力
は、プランジャの移動完了を表すパルス状の出力となり
(図12(e))、マイクロコンピュータ32の入力ポ
ートPI1に入力される。この場合、基準電圧V2は、
選択周波数検出回路70における基準電圧V1より僅か
に低く設定されている。なお、通電開始時刻T1では、
電圧ゼロ(電流ゼロ)から増加するので、この時刻T1
直後には、この際の変化がフィルタ出力に現れる(図1
2(c))。しかし、基準電圧V1よりやや高い基準電
圧V2とコンパレータ53での比較では検出されず(図
12(d))、最終出力とされることはない。
【0062】今、通電開始後に何らかの原因でノイズが
重畳したとすると、検出抵抗42に発生する電圧変化と
非反転増幅回路43からの増幅出力には、図中二点鎖線
で示すようにこのノイズが現れる。よって、信号波形に
おける極小値を単純に検出する場合には、このノイズに
よる極小値がプランジャの移動完了に伴う極小値である
と誤検出される虞がある。しかし、このようなノイズは
誘導や輻射によって入るものが一般的で、その性質上極
めて短時間の変化しか重畳されないため、ノイズに起因
する信号はプランジャ移動に伴う信号の周波数より高い
周波数の信号となる。このため、このノイズに起因する
高周波信号成分は、選択周波数検出回路70における所
定帯域の周波数領域のバンドパスにより遮蔽され、フィ
ルタ出力、延いては最終出力に現れることはなく誤検知
も起きない。
【0063】この第2実施例では、第1実施例と同一の
自動給水ルーチンを実行してダイヤフラムバルブ20を
開閉制御し、通電監視回路41からのパルス状の出力信
号によって、第1実施例と同様に開弁通電を終了するこ
とができる。そして、この第1の変形例であっても、コ
イル39への開弁通電の終了タイミングを定めるための
出力信号を生成するに当たり、電池33からラッチング
ソレノイド23のコイル39に通電される電流波形に電
流値が一旦減少しその後増加するという電流変動を選択
周波数検出回路70を有する通電監視回路41で調べ
る。そして、その周波数領域がプランジャの移動に伴う
所定帯域の高周波数領域であれば、その高周波数領域の
電流変動を選択周波数検出回路70により検出し(図1
1,図12参照)、プランジャ移動前或いはプランジャ
移動後の単純な増加変動の電流変動と、ノイズに起因し
た電流変動とは、上記の所定帯域の高周波数領域以外の
電流変動であるために排除する。このため、このプラン
ジャの移動に伴う所定帯域の高周波数領域の電流変動の
検出を通して(ステップS133,134)、プランジ
ャの移動が実際に完了した時点で通電を停止して無駄な
通電を回避できる。しかも、電池33の電圧が変動して
もプランジャが移動を開始してから移動完了するまでの
時間はほぼ一定であることから、プランジャの移動に伴
う所定帯域の高周波数領域の電流変動は、この電池33
の電圧変動に拘わらず起きる。よって、電流変動の検出
のための回路、具体的には選択周波数検出回路70,出
力調整回路71には定電圧の基準電源しか必要とせず、
電源電圧の変動に応じて異なる基準電圧を生成すること
ができる回路構成は不要である。このため、この第2実
施例によっても、回路構成の簡略化を図ることができ
る。
【0064】また、この第2実施例では、選択周波数検
出回路70を所定帯域の高周波数領域の信号成分を抽出
するバンドパスフィルタとしたので、ノイズに起因して
高い周波数で現れる信号変化をプランジャの移動完了に
伴うものであると誤検出することがない。よって、ラッ
チングソレノイド23の通電制御を通したダイヤフラム
バルブ20の駆動制御の信頼性を高めることができる。
更に、選択周波数検出回路70は周知のバイクワッド型
のバンドパスフィルタとして構成したので、特別な回路
設計等を必要とせず、設計コストや製造コストを低減す
ることができる。
【0065】次に、上記した第2実施例の第1の変形例
について説明する。この第1の変形例にあっても、通電
監視回路41の構成が異なる。即ち、図13に示すよう
に、第1の変形例では、通電監視回路41は、選択周波
数検出回路70に替わって所定帯域の周波数領域の信号
抽出並びに増幅を行う反転増幅回路75と出力調整回路
76とを備える。反転増幅回路75は、マイナス側端子
に非反転増幅回路43の増幅出力をコンデンサ77,抵
抗78を介して入力する演算増幅器79を有し、このマ
イナス側端子のラインから演算増幅器79をバイパスす
るラインには、抵抗80とコンデンサ81を並列に備
え、プラス側端子には基準電圧V1を発生する51を接
続して備える。つまり、反転増幅回路75は、非反転増
幅回路43からの入力信号のうち、直流成分とある程度
の低周波数領域の低周波成分については上記のコンデン
サ77により除去すると共に、高周波成分についてはコ
ンデンサ81により除去する。そして、これら周波数成
分を除去後の所定帯域の周波数領域の信号成分を基準電
圧V1に対して反転増幅して出力調整回路76に出力す
る。この際、上記コンデンサ、抵抗は、高周波、低周波
成分の除去後の所定帯域の周波数領域がプランジャの移
動完了に伴い生じた電流変化における周波数を包含する
ように、その容量並びに抵抗値が設計されている。
【0066】出力調整回路76は、プラス側端子に反転
増幅回路75の増幅出力を直接入力するコンパレータ8
2を有し、このプラス側端子のラインから分岐してマイ
ナス側端子に入力するラインに抵抗83を有し、当該ラ
インにはコンデンサ84を分岐接続して備える。つま
り、この出力調整回路76は、抵抗83とコンデンサ8
4とでローパスフィルタ回路85を構成して備える。そ
して、この出力調整回路76は、プラス側端子に入力さ
れる反転増幅回路75からの入力信号と、この入力信号
のうちの抵抗83とコンデンサ84で定まる低周波成分
の入力信号であってマイナス側端子に入力される入力信
号とを、コンパレータ82での比較処理に処す。これに
より、出力調整回路76は、反転増幅回路75の入力信
号からその低周波成分の入力信号を除外した信号成分を
パルス化して、マイクロコンピュータ32の入力ポート
PI1に出力する。この場合、反転増幅回路75の入力
信号はこの反転増幅回路75により高周波成分が既に除
外されていることから、出力調整回路76からの出力信
号は、所定帯域の周波数領域の信号成分となる。
【0067】ここで、この第1の変形例における通電監
視回路41による信号処理の様子を説明する。コイル3
9への開弁通電が開始されると、この開弁通電の際の電
流変化は、既述したように検出抵抗42に発生する電圧
変化として捉えられ(図14(a))、非反転増幅回路
43にて増幅された出力とされる(図14(b))。こ
の増幅出力は、反転増幅回路75での直流成分とある程
度の低周波数領域の低周波成分並びに高周波成分の除去
および反転増幅を受けて、反転増幅出力とされる(図1
4(c))。この際、通電開始時刻T1から既述したよ
うに徐々に増加する電流変化は、時間当たりの変化量が
小さいために低周波の信号となるので、個の反転増幅回
路75での信号処理によりある程度遮蔽される。そし
て、この反転増幅出力は、そのままの出力波形の信号と
ローパスフィルタ回路85で抽出された低周波成分の出
力波形の信号とにされ、前者は出力調整回路76におけ
るコンパレータ82のプラス側端子に入力され、後者は
マイナス側端子に入力される(図14(c))。このた
め、反転増幅回路75で遮蔽できなかった低周波数領域
の信号成分はコンパレータ82での比較処理では検出さ
れず、この両入力信号のコンパレータ82での比較結
果、即ち最終出力は、プランジャの移動完了を表すパル
ス状の出力となり(図14(d))、マイクロコンピュ
ータ32の入力ポートPI1に入力される。
【0068】今、通電開始後に何らかの原因でノイズが
重畳したとすると、検出抵抗42に発生する電圧変化と
非反転増幅回路43からの増幅出力には、図中二点鎖線
で示すようにこのノイズが現れる。しかし、既述したよ
うに、このようなノイズに起因する信号は、プランジャ
移動に伴う信号の周波数より高い周波数の信号であるこ
とから反転増幅回路75での信号処理で除去され、反転
増幅出力、延いては最終出力に現れることはなく誤検知
も起きない。
【0069】この第1の変形例にあっても、第1実施例
と同一の自動給水ルーチンを実行してダイヤフラムバル
ブ20を開閉制御し、通電監視回路41からのパルス状
の出力信号によって、第1実施例と同様に開弁通電を終
了することができる。そして、この第1の変形例であっ
ても、コイル39への開弁通電の終了タイミングを定め
るための出力信号を生成するに当たり、電池33からラ
ッチングソレノイド23のコイル39に通電される電流
波形に電流値が一旦減少しその後増加するという電流変
動が所定帯域の高周波数領域の電流変動であるかを反転
増幅回路75,出力調整回路76で検出し(図13,図
14参照)、プランジャの移動が実際に完了した時点で
通電を停止して無駄な通電を回避できる。しかも、電流
変動の検出のための回路、具体的には反転増幅回路75
には定電圧の基準電源しか必要とせず、電源電圧の変動
に応じて異なる基準電圧を生成することができる回路構
成は不要である。このため、この第1の変形例によって
も、回路構成の簡略化を図ることができる。
【0070】また、この第1の変形例では、反転増幅回
路75で高周波の信号成分を除去するので、ノイズに起
因して高い周波数で現れる信号変化をプランジャの移動
完了に伴うものであると誤検出することがない。よっ
て、ラッチングソレノイド23の通電制御を通したダイ
ヤフラムバルブ20の駆動制御の信頼性を高めることが
できる。
【0071】次に、第3実施例について説明する。第3
実施例も、図15に示すように、その電気的な構成にお
いてマイクロコンピュータ32を中心に構成され、人体
検知を行う検知回路38を有する点などで上記した第
1,第2実施例と同様である。そして、この第3実施例
では、コントロールユニット30は、第1実施例におけ
る通電監視回路41とは異なる構成でラッチングソレノ
イド23のコイル39に通電された電流を監視して通電
終了タイミングを規定する第2の通電監視回路90と、
ラッチングソレノイド23のコイル39に通電した電気
量を求めるためのクーロン管理回路100とを有する。
この第2の通電監視回路90とクーロン管理回路100
は、コイル39から検出抵抗42に到る配線ラインとマ
イクロコンピュータ32との間に組み込まれている。
【0072】この第3実施例における第2の通電監視回
路90は、第1実施例の通電監視回路41が信号の高周
波成分を抽出し、この高周波成分に基づいてプランジャ
の移動完了を表すパルス状の信号を得るのに対し、信号
の遅延処理を行い、その遅延信号に基づいてプランジャ
の移動完了を表すパルス状の信号を得る点で、その手法
並びに構成が相違する。そして、第3実施例における第
2の通電監視回路90は、図16に示すように、コイル
39と接続された検出抵抗42の側から非反転増幅回路
91と出力調整回路92とを有する。この非反転増幅回
路91は、第1実施例における非反転増幅回路43と回
路構成上異なることはなく、演算増幅器93のマイナス
側端子に抵抗94を接続して備え、その短絡ラインには
抵抗95を組み込んで備える。そして、この非反転増幅
回路91は、コイル39に通電された際に検出抵抗42
に発生する電圧を、その位相を反転することなく増幅し
て出力調整回路92に出力する。
【0073】出力調整回路92は、プラス側端子に非反
転増幅回路91の増幅出力を直接入力するコンパレータ
96を有し、このプラス側端子のラインから分岐してマ
イナス側端子に入力するラインに抵抗97を有し、当該
ラインにはコンデンサ98を分岐接続して備える。つま
り、出力調整回路92は、抵抗97とコンデンサ98と
でローパスフィルタ回路(CRフィルタ回路)を構成し
て備える。そして、CRフィルタ回路は入力した信号を
抵抗97とコンデンサ98とで定まる遅延程度で遅延し
て出力することから、出力調整回路92は、プラス側端
子に入力される非反転増幅回路43からの入力信号とこ
の入力信号を遅延した遅延信号とを、コンパレータ96
での比較処理に処す。これにより、出力調整回路92か
らは、プランジャの移動完了を表すパルス状の信号が以
下のようにして出力される。
【0074】上記したように、出力調整回路92のコン
パレータ96には、検出抵抗42に発生する電圧をその
位相通りに増幅した原波形信号が図17中に実線で示す
ようにプラス側端子に入力される。一方、マイナス側端
子には、図中点線で示すような遅延信号がCRフィルタ
回路で生成されて入力される。このため、コンパレータ
96ではこれら信号がその入力端子の極性を考慮して比
較されるので、図示するようにパルス状の信号が生成さ
れ、その際にはプランジャの移動完了に伴う信号変化
(電流変化、検出抵抗に発生する電圧変化)が反映して
いるので、やはり、このパルス状の信号は、プランジャ
の移動完了を表している。そして、このパルス状の信号
は、マイクロコンピュータ32の入力ポートPI1に入
力される。
【0075】なお、CRフィルタ回路は、コンデンサ容
量と抵抗値とを適宜選択することでローパスフィルタ回
路或いは遅延回路として作用するので、この第3実施例
の出力調整回路92は、第1実施例の第2の変形例にお
ける第3の高周波成分検出回路63(図9参照)と、そ
の用いる電子デバイス並びに回路構成が同じである。
【0076】クーロン管理回路100は、演算増幅器1
01,102とトランジスタ103と抵抗104とコン
デンサ105を有する。そして、このクーロン管理回路
100は、コイル39に通電された際に検出抵抗42に
発生する電圧を、その前段の演算増幅器101とトラン
ジスタ103と抵抗104とで電流に変換し、その変換
電流を後段の演算増幅器102とコンデンサ105で積
分する。こうして、クーロン管理回路100は、コイル
39に流れる電流を積分量に換算し、その出力をマイク
ロコンピュータ32のA/D変換用入力ポートPI3に
出力する。この出力を受けたマイクロコンピュータ32
は、コイル39に通電された通電電気量(電荷量)を算
出し、これをクーロン管理値としてその後の処理に用い
る。
【0077】この第3実施例にあっても、第1実施例と
同一の自動給水ルーチン(図4)を実行してダイヤフラ
ムバルブ20を開閉制御し、第2の通電監視回路90か
らのパルス状の出力信号によって、第1実施例と同様に
開弁通電を終了することができる。以下、第3実施例で
行われる開弁通電処理(図4のステップS130)の詳
細について説明する。この第3実施例では、ステップS
130に移行すると、図18のフローチャートに示すよ
うに、まず、第1実施例と同様に開弁駆動スイッチング
を行って(ステップS131)、出力ポートP01,P
03をオンとすると共に出力ポートP02,P04をオ
フとする。これにより、コイル39に電池33から図1
5における矢印Aの向きに電流を流してダイヤフラムバ
ルブ20を開弁側に駆動し、水栓金具14からの吐水を
開始する。
【0078】上記したスイッチングに続いては、第2の
通電監視回路90からのパルス状のボトム検出信号に基
づいて、コイル39に通電された電流の波形における変
曲点(ボトム)検出がなされたか否かを判定する(ステ
ップS232)。ここで否定判定すれば、クーロン管理
回路100からの入力信号に基づいて、コイル39に通
電された通電電気量、即ちクーロン管理値が所定の電気
量α1以上であるか否かの判定(ステップS233)
と、マイクロコンピュータ32の有するタイマで計時し
た通電開始からの経過時間(時間管理値)が所定の経過
時間β1以上であるか否かの判定(ステップS234)
とを順次実行する。そして、このステップS233,2
34で共に否定判定すると、いずれかのステップで肯定
判断するまで上記したステップS232に移行しボトム
検出を繰り返す。つまり、ボトム検出がなされない間に
亘って、ステップS233,234でクーロン管理値並
びに時間管理値の比較判定が行われる。この場合、所定
の電気量α1と所定の経過時間β1とは、以下のように
して定められ、マイクロコンピュータ32のROMに記
憶されている。
【0079】図17に示すように、正常にボトム検出が
なされたときの時刻t0までの間にコイル39に通電さ
れた通電電気量を求める。そして、この求めた通電電気
量の約2倍の電気量を所定の電気量α1とする。また、
時刻t0間での経過時間t0の約2倍の経過時間を所定
の経過時間β1とする。
【0080】そして、ステップS233,234のいず
れかで肯定判定した場合には、ステップS131でトラ
ンジスタブリッジ40を上記のように開弁駆動スイッチ
ングしてコイル39への通電を開始してからボトム検出
はないものの、コイル39に通電した通電電気量と通電
経過時間は十分であるとして、トランジスタブリッジ4
0を開弁終了スイッチングする(ステップS135)。
即ち、それまでオンとされていた出力ポートP01,P
03を共にオフとして出力ポートP01〜P04の総て
をオフとする。また、ステップS232でボトム検出が
あったと判定した場合には、速やかにこのステップS1
35に移行して開弁終了スイッチングがなされる。そし
て、このステップS135により、コイル39への通電
は終了するが、既述したように、ダイヤフラムバルブ2
0は開弁状態のままとなって、人体検知に伴って開始さ
れた吐水が止水処理がなされるまで継続される。
【0081】以上説明した第3実施例であっても、コイ
ル39への開弁通電の終了タイミングを定めるための出
力信号を生成するに当たり、電池33からラッチングソ
レノイド23のコイル39に通電される電流波形に電流
値が一旦減少しその後増加するという電流変動が現れた
電圧波形と、この電圧波形の遅延処理を通してこのよう
な電圧変動が平滑化された遅延信号とから、電圧波形、
延いては通電電流波形に現れたプランジャの移動に伴う
パルス状のボトム検出信号を生成し(図16,図17参
照)、プランジャの移動が実際に完了した時点で通電を
停止して無駄な通電を回避できる。しかも、電流変動の
検出のための回路、具体的には第2の通電監視回路90
を構成する出力調整回路92や非反転増幅回路91に
は、基準電源ばかりか電源電圧の変動に応じて異なる基
準電圧を生成することができる回路構成は不要である。
このため、この第3実施例によれば、より簡単な構成
で、コイル39への開弁通電の終了タイミングを的確に
規定して開弁通電を終了させ、開弁通電の際の通電ロス
を回避することができる。また、出力調整回路92を回
路構成デバイスとして抵抗とコンデンサとコンパレータ
を必要とするに過ぎず回路構成も簡単なCRフィルタを
有するに過ぎないので、回路構成の簡略化に加え、設計
コストや組み付けコストの低減を図ることができる。更
には、基準電源を要せず電池33を基準電圧生成に用い
る必要がないので、電池33の使用期間をより長くする
ことができる。
【0082】また、この第3実施例では、ステップS2
32でボトム検出がされない場合であっても、クーロン
管理値と時間管理値のいずれかが所定の電気量α1,経
過時間β1となればコイル39への通電を停止する(ス
テップS233,234)。この場合、所定の電気量α
1,経過時間β1は、正規に電流波形に現れた変曲点
(図17参照)をボトムとして検出した際にコイル39
に通電される通電電気量と経過時間の約2倍である。従
って、通電電流へのノイズ等の重畳や電源電圧の変動或
いは水圧変動等の影響を受けてボトム検出ができない場
合であっても、コイル39に通電した通電電気量と通電
経過時間が十分となればコイル39への通電を停止する
ことができる。このため、第3実施例の手洗器によれ
ば、コイル39への通電によりプランジャの移動が完了
しているにも拘わらず不用意に通電を継続することがな
く、無駄な通電を抑制できる。
【0083】次に、上記の第3実施例の第1の変形例に
ついて説明する。この第1の変形例は、上記した第3実
施例と第2の通電監視回路90の構成が異なり、図19
に示すように、出力調整回路92に替わる第2の出力調
整回路110を有する。第2の出力調整回路110は、
コンパレータ96を有する点と、そのマイナス側端子の
ラインに抵抗97とコンデンサ98とからなるCRフィ
ルタ回路を構成して備える点で出力調整回路92と同一
であり、抵抗97を短絡するスイッチ111をNチャン
ネルMOS型FETで構成して備える点で相違する。こ
のスイッチ111は、マイクロコンピュータ32の出力
ポートP07からの制御信号によりオン・オフし、抵抗
97を短絡した際には、CRフィルタ回路の時定数を極
めて小さくする。そして、この第2の出力調整回路11
0を有する第1の変形例にあっても、プランジャの移動
完了を表すパルス状の信号を以下のようにして出力す
る。
【0084】上記したように、第2の出力調整回路11
0のコンパレータ96には、検出抵抗42に発生する電
圧をその位相通りに増幅した原波形信号が図20中に実
線で示すようにプラス側端子に入力される。一方、スイ
ッチ111は、コイル39への通電が開始されてから時
刻T2まではオンとされその後オフとされるので、マイ
ナス側端子には、図中点線で示すような遅延信号が時刻
T2以降においてCRフィルタ回路で生成されて入力さ
れる。このため、コンパレータ96ではこれら信号がそ
の入力端子の極性を考慮して比較されるので、図示する
ようにパルス状の信号が生成され、その際にはプランジ
ャの移動完了に伴う信号変化(電流変化、検出抵抗に発
生する電圧変化)が反映しているので、やはり、このパ
ルス状の信号は、プランジャの移動完了を表している。
そして、このパルス状の信号は、マイクロコンピュータ
32の入力ポートPI1に入力される。この場合、スイ
ッチ111をオフする時刻T2は、正常にボトム検出が
なされたときの時刻t0より短く、この時刻T1までの
経過時間の約8割程度の時間(PRESET時間)が経
過した時刻として定められ、マイクロコンピュータ32
のROMに記憶されている。
【0085】第3実施例の第1の変形例にあっても、第
1実施例と同一の自動給水ルーチン(図4)を実行して
ダイヤフラムバルブ20を開閉制御し、第2の通電監視
回路90からのパルス状の出力信号によって、第1実施
例と同様に開弁通電を終了することができる。以下、こ
の第1の変形例で行われる開弁通電処理(図4のステッ
プS130)の詳細について説明する。この第1の変形
例では、ステップS130に移行すると、図21のフロ
ーチャートに示すように、まず、コンパレータ96への
遅延信号出力を遮断する(ステップS301)。具体的
には、出力ポートP07をオンとしてスイッチ111を
オンし、コンパレータ96のマイナス側端子に入力され
る信号もプラス側端子と同様の原波形信号とする。その
後に、開弁駆動スイッチングを行って(ステップS13
1)、出力ポートP01,P03をオンとすると共に出
力ポートP02,P04をオフとする。これにより、コ
イル39に電池33から図15における矢印Aの向きに
電流を流してダイヤフラムバルブ20を開弁側に駆動す
る。
【0086】上記したスイッチングに続いては、ステッ
プS301でスイッチ111をオンとした時間、即ちコ
イル39への通電を開始してから上記のPRESET時
間が経過したか否かを判定し(ステップS302)、肯
定判定するまで待機する。そして、このステップS30
2で肯定判定すれば、コンパレータ96への遅延信号の
出力を開始する(ステップS303)。具体的には、そ
れまでオンされていた出力ポートP07をオフとしてス
イッチ111をオフし、コンパレータ96のマイナス側
端子にはCR遅延回路で遅延された信号を入力する。こ
れにより、コンパレータ96では原波形の信号と遅延し
た波形の信号とからパルス状のボトム検出信号が生成さ
れる(図20参照)。続いて、上記の第3実施例と同様
に、ボトム検出有無の判定(ステップS232)、クー
ロン管理値の適否判定(ステップS233)、時間管理
値の適否判定(ステップS234)を順次実行し、いず
れかの処理で肯定判定した場合には、トランジスタブリ
ッジ40を開弁終了スイッチングして(ステップS13
5)、コイル39への通電を終了する。これにより、ダ
イヤフラムバルブ20は開弁状態のままとなって、人体
検知に伴って開始された吐水が止水処理がなされるまで
継続される。
【0087】以上説明した第3実施例の第1の変形例で
あっても、コイル39への開弁通電の終了タイミングを
定めるための出力信号を生成するに当たり、第3実施例
と同様に、電圧波形、延いては通電電流波形に現れたプ
ランジャの移動に伴うパルス状のボトム検出信号を生成
し(図19,図20参照)、プランジャの移動が実際に
完了した時点で通電を停止して無駄な通電を回避でき
る。しかも、電流変動の検出のための回路、具体的には
第2の通電監視回路90を構成する第2の出力調整回路
110等には、基準電源ばかりか電源電圧の変動に応じ
て異なる基準電圧を生成することができる回路構成は不
要である。このため、この第1の変形例によっても、よ
り簡単な構成で、コイル39への開弁通電の終了タイミ
ングを的確に規定して開弁通電を終了させ、開弁通電の
際の通電ロスを回避することができる。また、第2の出
力調整回路110を回路構成デバイスとして抵抗とコン
デンサと演算増幅器とNチャンネルMOS型FETで構
成したスイッチ111を必要とするに過ぎず回路構成も
簡単なCRフィルタを有するに過ぎないので、やはり、
回路構成の簡略化に加え、設計コストや組み付けコスト
の低減を図ることができる。更には、基準電源を要せず
電池33を基準電圧生成に用いる必要がないので、電池
33の使用期間をより長くすることができる。
【0088】また、この第1の変形例にあっても、ボト
ム検出がされない場合にはクーロン管理値と時間管理値
のいずれかが所定の電気量α1,経過時間β1となれば
コイル39への通電を停止するので(ステップS23
3,234)、コイル39に通電した通電電気量と通電
経過時間が十分となればコイル39への通電を停止する
ことができる。このため、この第1の変形例の手洗器に
よっても、コイル39への通電によりプランジャの移動
が完了しているにも拘わらず不用意に通電を継続するこ
とがなく、無駄な通電を抑制できる。
【0089】次に、第3実施例の第2の変形例について
説明する。この第2の変形例は、上記した第3実施例と
第2の通電監視回路90の構成が異なり、図22に示す
ように、出力調整回路92に替わる第3の出力調整回路
120を有する。第3の出力調整回路120は、コンパ
レータ96を有する点で出力調整回路92と同一であ
り、コンパレータ96のマイナス側端子のラインにコイ
ル121と抵抗122とからなるLRフィルタ回路を構
成して備える点で相違する。そして、この第3の出力調
整回路120を有する第2の変形例では、上記した第3
実施例と同様に、プランジャの移動完了を表すパルス状
の信号を出力する。
【0090】第3実施例の第2の変形例にあっては、第
1実施例と同一の自動給水ルーチン(図4)を実行して
ダイヤフラムバルブ20を開閉制御し、第2の通電監視
回路90からのパルス状の出力信号によって、第1実施
例と同様に開弁通電を終了することができる。また、こ
の際の開弁通電処理(図4のステップS130)の詳細
も第3実施例と同一である。よって、この第2の変形例
にあっても、上記した第3実施例と同様の効果を奏する
ことができる。
【0091】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明は上記の実施例や実施形態になんら限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種
々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【0092】例えば、上記した各実施例では、手洗器に
おける自動給水に適用した場合を説明したが、ガスやそ
の他の流体を人体等の検知に伴って自動的に吐出・停止
する弁装置等に適用できることは勿論である。また、第
3実施例に示した以外の出力調整回路を有するよう構成
することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の自動給水式の手洗器の要部概略断面
図。
【図2】この手洗器のコントロールユニット30におけ
る電気的な構成を示すブロック回路図。
【図3】コントロールユニット30の通電監視回路41
でなされる信号処理の様子を説明するための説明図。
【図4】コントロールユニット30にて行われる自動給
水制御を示すフローチャート。
【図5】この自動給水制御における開弁通電処理の詳細
を示すフローチャート。
【図6】同じく閉弁通電処理の詳細を示すフローチャー
ト。
【図7】第1実施例の第1の変形例が有する通電監視回
路41の構成を示す回路図。
【図8】この第1の変形例における通電監視回路41で
なされる信号処理の様子を説明するための説明図。
【図9】第1実施例の第2の変形例が有する通電監視回
路41の構成を示す回路図。
【図10】この第2の変形例における通電監視回路41
でなされる信号処理の様子を説明するための説明図。
【図11】第2実施例のコントロールユニット30にお
ける電気的な構成を示すブロック回路図。
【図12】この第2実施例における通電監視回路41で
なされる信号処理の様子を説明するための説明図。
【図13】第2実施例の第1の変形例が有する通電監視
回路41の構成を示す回路図。
【図14】この第1の変形例における通電監視回路41
でなされる信号処理の様子を説明するための説明図。
【図15】第3実施例のコントロールユニット30にお
ける電気的な構成を示すブロック回路図。
【図16】第2の通電監視回路90とクーロン管理回路
100の回路構成を例示する回路図。
【図17】この第2の通電監視回路90でなされる信号
処理の様子を説明するための説明図。
【図18】第3実施例で行われる自動給水制御における
開弁通電処理の詳細を示すフローチャート。
【図19】第3実施例における第1の変形例が有する第
2の通電監視回路90の回路構成を例示する回路図。
【図20】この第1の変形例における第2の通電監視回
路90でなされる信号処理の様子を説明するための説明
図。
【図21】この第1の変形例で行われる自動給水制御に
おける開弁通電処理の詳細を示すフローチャート。
【図22】第3実施例における第2の変形例が有する第
2の通電監視回路90の回路構成を例示する回路図。
【符号の説明】
10…手洗いボール 14…水栓金具 16…バルブユニット 18…電池ボックス 20…ダイヤフラムバルブ 23…ラッチングソレノイド 26…吐水金具 28…検知窓 30…コントロールユニット 32…マイクロコンピュータ 33…電池 35…LED 36…フォトダイオード 37…スイッチング回路 38…検知回路 39…コイル 40…トランジスタブリッジ 41…通電監視回路 42…検出抵抗 43…非反転増幅回路 44…高周波成分検出回路 55…出力調整回路 56…第2の高周波成分検出回路 63…第3の高周波成分検出回路 67…ローパスフィルタ回路 70…選択周波数検出回路 71…出力調整回路 75…反転増幅回路 76…出力調整回路 85…ローパスフィルタ回路 90…第2の通電監視回路 91…非反転増幅回路 92…出力調整回路 100…クーロン管理回路 110…第2の出力調整回路 111…スイッチ 120…第3の出力調整回路 V1…基準電圧 V2…基準電圧 V3…基準電圧

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通電を受けるとプランジャを移動し該プ
    ランジャの移動後の位置を保持するラッチングソレノイ
    ドと、該ラッチングソレノイドの駆動タイミングを定め
    る駆動タイミング検知部とを有し、該定められた駆動タ
    イミングで駆動電源から前記ラッチングソレノイドへの
    通電を開始して前記ラッチングソレノイドを駆動する装
    置であって、 前記ラッチングソレノイドへの通電が開始されてからの
    通電電流波形を監視し、該通電電流波形に表れた電流変
    動を検出する変動検出手段と、 前記検出した電流変動に所定の高周波数領域の変動成分
    が含まれているときには、前記ラッチングソレノイドへ
    の通電を停止する停止手段とを有することを特徴とする
    ソレノイド駆動装置。
  2. 【請求項2】 通電を受けるとプランジャを移動し該プ
    ランジャの移動後の位置を保持するラッチングソレノイ
    ドと、該ラッチングソレノイドの駆動タイミングを定め
    る駆動タイミング検知部とを有し、該定められた駆動タ
    イミングで駆動電源から前記ラッチングソレノイドへの
    通電を開始して前記ラッチングソレノイドを駆動し、前
    記ラッチングソレノイドにて流体管路の開閉を行う弁装
    置であって、 前記ラッチングソレノイドへの通電が開始されてからの
    通電電流波形を監視し、該通電電流波形に表れた電流変
    動を検出する変動検出手段と、 前記検出した電流変動に所定の高周波数領域の変動成分
    が含まれているときには、前記ラッチングソレノイドへ
    の通電を停止する停止手段とを有することを特徴とする
    弁装置。
  3. 【請求項3】 給水器への給水を検知対象物の検知に伴
    って実行する自動給水装置であって、 通電を受けるとプランジャを移動し該プランジャの移動
    後の位置を保持するラッチングソレノイドを有し、該ラ
    ッチングソレノイドにて流体管路の開閉を行う開閉弁
    と、 前記給水器の使用を検知し、前記開閉弁の開閉タイミン
    グを定める検知部と、 該定められた開閉タイミングで駆動電源から前記ラッチ
    ングソレノイドへの通電を開始し、前記ラッチングソレ
    ノイドを駆動制御する制御手段とを備え、 該制御手段は、 前記ラッチングソレノイドへの通電が開始されてからの
    通電電流波形を監視し、該通電電流波形に表れた電流変
    動を検出する変動検出手段と、 前記検出した電流変動に所定の高周波数領域の変動成分
    が含まれているときには、前記ラッチングソレノイドへ
    の通電を停止する停止手段とを有することを特徴とする
    自動給水装置。
  4. 【請求項4】 通電を受けるとプランジャを移動し該プ
    ランジャの移動後の位置を保持するラッチングソレノイ
    ドと、該ラッチングソレノイドの駆動タイミングを定め
    る駆動タイミング検知部とを有し、該定められた駆動タ
    イミングで駆動電源から前記ラッチングソレノイドへの
    通電を開始して前記ラッチングソレノイドを駆動する装
    置であって、 前記ラッチングソレノイドへの通電が開始されてからの
    通電電流波形を監視し、該通電電流波形に表れた電流変
    動を検出する変動検出手段と、 前記検出した電流変動に所定帯域の周波数領域の変動成
    分が含まれているときには、前記ラッチングソレノイド
    への通電を停止する停止手段とを有することを特徴とす
    るソレノイド駆動装置。
  5. 【請求項5】 通電を受けるとプランジャを移動し該プ
    ランジャの移動後の位置を保持するラッチングソレノイ
    ドと、該ラッチングソレノイドの駆動タイミングを定め
    る駆動タイミング検知部とを有し、該定められた駆動タ
    イミングで駆動電源から前記ラッチングソレノイドへの
    通電を開始して前記ラッチングソレノイドを駆動し、前
    記ラッチングソレノイドにて流体管路の開閉を行う弁装
    置であって、 前記ラッチングソレノイドへの通電が開始されてからの
    通電電流波形を監視し、該通電電流波形に表れた電流変
    動を検出する変動検出手段と、 前記検出した電流変動に所定帯域の周波数領域の変動成
    分が含まれているときには、前記ラッチングソレノイド
    への通電を停止する停止手段とを有することを特徴とす
    る弁装置。
  6. 【請求項6】 給水器への給水を検知対象物の検知に伴
    って実行する自動給水装置であって、 通電を受けるとプランジャを移動し該プランジャの移動
    後の位置を保持するラッチングソレノイドを有し、該ラ
    ッチングソレノイドにて流体管路の開閉を行う開閉弁
    と、 前記給水器の使用を検知し、前記開閉弁の開閉タイミン
    グを定める検知部と、 該定められた開閉タイミングで駆動電源から前記ラッチ
    ングソレノイドへの通電を開始し、前記ラッチングソレ
    ノイドを駆動制御する制御手段とを備え、 該制御手段は、 前記ラッチングソレノイドへの通電が開始されてからの
    通電電流波形を監視し、該通電電流波形に表れた電流変
    動を検出する変動検出手段と、 前記検出した電流変動に所定帯域の周波数領域の変動成
    分が含まれているときには、前記ラッチングソレノイド
    への通電を停止する停止手段とを有することを特徴とす
    る自動給水装置。
  7. 【請求項7】 通電を受けるとプランジャを移動し該プ
    ランジャの移動後の位置を保持するラッチングソレノイ
    ドと、該ラッチングソレノイドの駆動タイミングを定め
    る駆動タイミング検知部とを有し、該定められた駆動タ
    イミングで駆動電源から前記ラッチングソレノイドへの
    通電を開始して前記ラッチングソレノイドを駆動する装
    置であって、 前記ラッチングソレノイドへの通電が開始されてからの
    通電電流波形を表す第1の信号波形を検出する波形検出
    手段と、 前記第1の信号波形の入力を受け前記第1の信号波形に
    遅延処理を施し、遅延波形を生成する波形生成手段と、 前記検出した第1の信号波形と前記遅延波形とに基づい
    て、前記通電電流波形に現れた前記プランジャの移動完
    了を示す信号成分を抽出する抽出手段と、 前記信号成分が抽出されたときには、前記ラッチングソ
    レノイドへの通電を停止する停止手段とを有することを
    特徴とするソレノイド駆動装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のソレノイド駆動装置であ
    って、 前記波形検出手段は、前記通電電流波形を電圧波形に変
    換し該電圧波形を前記第1の信号波形とする手段を有
    し、 前記波形生成手段は、コンデンサと抵抗とを含んで構成
    され前記電圧波形が入力されるCRフィルタ回路からな
    る遅延回路を有する、ソレノイド駆動装置。
  9. 【請求項9】 請求項7記載のソレノイド駆動装置であ
    って、 前記波形検出手段は、前記通電電流波形を電圧波形に変
    換し該電圧波形を前記第1の信号波形とする手段を有
    し、 前記波形生成手段は、コイルと抵抗とを含んで構成され
    前記電圧波形が入力されるLRフィルタ回路からなる遅
    延回路を有する、ソレノイド駆動装置。
  10. 【請求項10】 請求項8記載のソレノイド駆動装置で
    あって、 前記波形生成手段は、前記通電が開始されてから前記プ
    ランジャの移動完了を示す信号成分が抽出されると予想
    される時刻より早い所定の時刻に達するまでの間に亘っ
    て、前記CRフィルタ回路の時定数を小さな値に変更す
    る時定数可変手段を有する、ソレノイド駆動装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のソレノイド駆動装置
    であって、 前記時定数可変手段は、前記CRフィルタ回路に含まれ
    る前記抵抗を短絡して前記第1の信号波形の入力を図る
    短絡手段を有する、ソレノイド駆動装置。
  12. 【請求項12】 通電を受けるとプランジャを移動し該
    プランジャの移動後の位置を保持するラッチングソレノ
    イドと、該ラッチングソレノイドの駆動タイミングを定
    める駆動タイミング検知部とを有し、該定められた駆動
    タイミングで駆動電源から前記ラッチングソレノイドへ
    の通電を開始して前記ラッチングソレノイドを駆動し、
    前記ラッチングソレノイドにて流体管路の開閉を行う弁
    装置であって、 前記ラッチングソレノイドへの通電が開始されてからの
    通電電流波形を表す第1の信号波形を検出する波形検出
    手段と、 前記第1の信号波形の入力を受け前記第1の信号波形に
    遅延処理を施し、遅延波形を生成する波形生成手段と、 前記検出した第1の信号波形と前記遅延波形とに基づい
    て、前記通電電流波形に現れた前記プランジャの移動完
    了を示す信号成分を抽出する抽出手段と、 前記信号成分が抽出されたときには、前記ラッチングソ
    レノイドへの通電を停止する停止手段とを有することを
    特徴とする弁装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の弁装置であって、 前記波形検出手段は、前記通電電流波形を電圧波形に変
    換し該電圧波形を前記第1の信号波形とする手段を有
    し、 前記波形生成手段は、コンデンサと抵抗とを含んで構成
    され前記電圧波形が入力されるCRフィルタ回路からな
    る遅延回路を有する、弁装置。
  14. 【請求項14】 請求項12記載の弁装置であって、 前記波形検出手段は、前記通電電流波形を電圧波形に変
    換し該電圧波形を前記第1の信号波形とする手段を有
    し、 前記波形生成手段は、コイルと抵抗とを含んで構成され
    前記電圧波形が入力されるLRフィルタ回路からなる遅
    延回路を有する、弁装置。
  15. 【請求項15】 請求項12記載の弁装置であって、 前記波形生成手段は、前記通電が開始されてから前記プ
    ランジャの移動完了を示す信号成分が抽出されると予想
    される時刻より早い所定の時刻に達するまでの間に亘っ
    て、前記CRフィルタ回路の時定数を小さな値に変更す
    る時定数可変手段を有する、弁装置。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の弁装置であって、 前記時定数可変手段は、前記CRフィルタ回路に含まれ
    る前記抵抗を短絡して前記第1の信号波形の入力を図る
    短絡手段を有する、弁装置。
  17. 【請求項17】 給水器への給水を検知対象物の検知に
    伴って実行する自動給水装置であって、 通電を受けるとプランジャを移動し該プランジャの移動
    後の位置を保持するラッチングソレノイドを有し、該ラ
    ッチングソレノイドにて流体管路の開閉を行う開閉弁
    と、 前記給水器の使用を検知し、前記開閉弁の開閉タイミン
    グを定める検知部と、 該定められた開閉タイミングで駆動電源から前記ラッチ
    ングソレノイドへの通電を開始し、前記ラッチングソレ
    ノイドを駆動制御する制御手段とを備え、 該制御手段は、 前記ラッチングソレノイドへの通電が開始されてからの
    通電電流波形を表す第1の信号波形を検出する波形検出
    手段と、 前記第1の信号波形の入力を受け前記第1の信号波形に
    遅延処理を施し、遅延波形を生成する波形生成手段と、 前記検出した第1の信号波形と前記遅延波形とに基づい
    て、前記通電電流波形に現れた前記プランジャの移動完
    了を示す信号成分を抽出する抽出手段と、 前記信号成分が抽出されたときには、前記ラッチングソ
    レノイドへの通電を停止する停止手段とを有することを
    特徴とする自動給水装置。
  18. 【請求項18】 請求項17記載の自動給水装置であっ
    て、 前記波形検出手段は、前記通電電流波形を電圧波形に変
    換し該電圧波形を前記第1の信号波形とする手段を有
    し、 前記波形生成手段は、コンデンサと抵抗とを含んで構成
    され前記電圧波形が入力されるCRフィルタ回路からな
    る遅延回路を有する、自動給水装置。
  19. 【請求項19】 請求項17記載の自動給水装置であっ
    て、 前記波形検出手段は、前記通電電流波形を電圧波形に変
    換し該電圧波形を前記第1の信号波形とする手段を有
    し、 前記波形生成手段は、コイルと抵抗とを含んで構成され
    前記電圧波形が入力されるLRフィルタ回路からなる遅
    延回路を有する、自動給水装置。
  20. 【請求項20】 請求項17記載の自動給水装置であっ
    て、 前記波形生成手段は、前記通電が開始されてから前記プ
    ランジャの移動完了を示す信号成分が抽出されると予想
    される時刻より早い所定の時刻に達するまでの間に亘っ
    て、前記CRフィルタ回路の時定数を小さな値に変更す
    る時定数可変手段を有する、自動給水装置。
  21. 【請求項21】 請求項20記載の自動給水装置であっ
    て、 前記時定数可変手段は、前記CRフィルタ回路に含まれ
    る前記抵抗を短絡して前記第1の信号波形の入力を図る
    短絡手段を有する、自動給水装置。
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