JPH10159662A - クランクケース圧縮式2サイクルエンジンとその排気ガス浄化方法 - Google Patents
クランクケース圧縮式2サイクルエンジンとその排気ガス浄化方法Info
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- JPH10159662A JPH10159662A JP8330413A JP33041396A JPH10159662A JP H10159662 A JPH10159662 A JP H10159662A JP 8330413 A JP8330413 A JP 8330413A JP 33041396 A JP33041396 A JP 33041396A JP H10159662 A JPH10159662 A JP H10159662A
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- exhaust gas
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
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- Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 排気中の未燃料成分を再利用する事ができ、
燃費の改善が可能になるとともに、排ガス中の炭化水素
濃度の低減が可能になるクランクケース圧縮式2サイク
ルエンジンの提供。 【解決手段】 クランクケース2内の圧力変化を利用し
て負圧になるように設定した排気ガスチャンバ23と、
前記排気ガスチャンバ23とクランクケース2内とを連
通し、クランクケース2内方向へのガス流れのみを許容
する手段25を有する連通路24と、前記排気行程の後
期にその通路を連通状態となす手段31/32を有する
排気導入通路26とを具備し、排気行程の間に前記排気
ポート11から排出される排気のうち、排気行程の後期
に排出される排気のみを抽出し、それを圧縮行程時にク
ランクケース2内に導入し、クランクケース2内に導入
された混合気とともに掃気行程時に前記燃焼室4内に供
給して、排気中の未燃焼成分を再循環させ、排気ガスを
浄化することを特徴とする。
燃費の改善が可能になるとともに、排ガス中の炭化水素
濃度の低減が可能になるクランクケース圧縮式2サイク
ルエンジンの提供。 【解決手段】 クランクケース2内の圧力変化を利用し
て負圧になるように設定した排気ガスチャンバ23と、
前記排気ガスチャンバ23とクランクケース2内とを連
通し、クランクケース2内方向へのガス流れのみを許容
する手段25を有する連通路24と、前記排気行程の後
期にその通路を連通状態となす手段31/32を有する
排気導入通路26とを具備し、排気行程の間に前記排気
ポート11から排出される排気のうち、排気行程の後期
に排出される排気のみを抽出し、それを圧縮行程時にク
ランクケース2内に導入し、クランクケース2内に導入
された混合気とともに掃気行程時に前記燃焼室4内に供
給して、排気中の未燃焼成分を再循環させ、排気ガスを
浄化することを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクランクケース圧縮
式2サイクルエンジンとその排気ガス浄化方法に関す
る。
式2サイクルエンジンとその排気ガス浄化方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図3に従来のクランクケース圧縮式2サ
イクルガソリンエンジンの概略構造を示す。図におい
て、1はシリンダ、2はクランクケース、3はピスト
ン、5はコンロッド、6はクランク軸である。シリンダ
1とピストン3で囲まれた空間は燃焼室4で、燃焼室4
の上部には点火プラグ18、シリンダ1の側部には、ピ
ストン3の摺動によって開閉する排気ポート11、掃気
ポート12、吸気ポート13を備え、排気ポート11は
燃焼室4とマフラ(図示せず)を経て外気と、掃気ポー
ト12は燃焼室4とクランクケース2を、吸気ポート1
3はクランクケース2と気化器(図示せず)を経て、外
気を連通する構成である。
イクルガソリンエンジンの概略構造を示す。図におい
て、1はシリンダ、2はクランクケース、3はピスト
ン、5はコンロッド、6はクランク軸である。シリンダ
1とピストン3で囲まれた空間は燃焼室4で、燃焼室4
の上部には点火プラグ18、シリンダ1の側部には、ピ
ストン3の摺動によって開閉する排気ポート11、掃気
ポート12、吸気ポート13を備え、排気ポート11は
燃焼室4とマフラ(図示せず)を経て外気と、掃気ポー
ト12は燃焼室4とクランクケース2を、吸気ポート1
3はクランクケース2と気化器(図示せず)を経て、外
気を連通する構成である。
【0003】かかる2サイクルエンジンにおいて、膨張
行程の後期、ピストン3が下降し、排気ポート11が開
口すると、燃焼室4内の高温、高圧の燃焼ガスが排気ポ
ート11に流出すると同時に、ピストン3の下降により
クランクケース2内の混合気は圧縮される。更にピスト
ン3が下降すると、掃気ポート12が開口し、クランク
ケース2内の圧縮された混合気が燃焼室4内に流入す
る。この流れが掃気と呼ばれるもので、燃焼室4内の既
燃ガスを排気ポート11に追い出すと同時に新気を燃焼
室4内に充填し、次のサイクルの燃焼に備える。
行程の後期、ピストン3が下降し、排気ポート11が開
口すると、燃焼室4内の高温、高圧の燃焼ガスが排気ポ
ート11に流出すると同時に、ピストン3の下降により
クランクケース2内の混合気は圧縮される。更にピスト
ン3が下降すると、掃気ポート12が開口し、クランク
ケース2内の圧縮された混合気が燃焼室4内に流入す
る。この流れが掃気と呼ばれるもので、燃焼室4内の既
燃ガスを排気ポート11に追い出すと同時に新気を燃焼
室4内に充填し、次のサイクルの燃焼に備える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従ってかかる従来の2
サイクルエンジンにおける燃焼室4内への新気の充填
は、前述のごとく掃気によりなされる。この掃気の期間
は、ピストン3の下死点前後期間であり、この期間には
掃気ポート12と排気ポート11も開口しているため、
新気の一部が排気に吹き抜けることが避けられない。2
サイクルガソリンエンジンにおいては、新気は燃料を含
んだ混合気として供給されるため、この新気の吹き抜け
は燃料の吹き抜けとなり、排気ガス中の炭化水素とな
る。一般に2サイクルエンジンにおいては、排気中の炭
化水素成分の濃度が高いが、これはこの掃気方式に起因
している。
サイクルエンジンにおける燃焼室4内への新気の充填
は、前述のごとく掃気によりなされる。この掃気の期間
は、ピストン3の下死点前後期間であり、この期間には
掃気ポート12と排気ポート11も開口しているため、
新気の一部が排気に吹き抜けることが避けられない。2
サイクルガソリンエンジンにおいては、新気は燃料を含
んだ混合気として供給されるため、この新気の吹き抜け
は燃料の吹き抜けとなり、排気ガス中の炭化水素とな
る。一般に2サイクルエンジンにおいては、排気中の炭
化水素成分の濃度が高いが、これはこの掃気方式に起因
している。
【0005】本発明はかかる従来技術の欠点に鑑み、排
気中の新気成分(未燃焼成分)を再利用する事ができ、
燃費の改善が可能になるとともに、排ガス中の炭化水素
(未燃燃料)濃度の低減が可能になるクランクケース圧
縮式2サイクルエンジンとその排気ガス浄化方法を提供
する事を目的とする。
気中の新気成分(未燃焼成分)を再利用する事ができ、
燃費の改善が可能になるとともに、排ガス中の炭化水素
(未燃燃料)濃度の低減が可能になるクランクケース圧
縮式2サイクルエンジンとその排気ガス浄化方法を提供
する事を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、請求項1記載の発明はシリンダ1と該シリンダ1
内を摺動するピストン3により燃焼室4を形成するとと
もに、前記シリンダ1の下方側部に前記ピストン3の摺
動により開閉される排気ポート11と掃気ポート12を
設けてなるクランクケース圧縮式2サイクルエンジンに
おいて、クランクケース2内の圧力変化を利用して負圧
になるように設定した排気ガスチャンバ23と、前記排
気ガスチャンバ23とクランクケース2内とを連通し、
クランクケース2内方向へのガス流れのみを許容する手
段25を有する連通路24と、前記排気行程の後期にそ
の通路を連通状態となす手段31/32を有する排気導
入通路26と、を具備してなることを特徴とするクラン
クケース圧縮式2サイクルエンジンを提案する。
めに、請求項1記載の発明はシリンダ1と該シリンダ1
内を摺動するピストン3により燃焼室4を形成するとと
もに、前記シリンダ1の下方側部に前記ピストン3の摺
動により開閉される排気ポート11と掃気ポート12を
設けてなるクランクケース圧縮式2サイクルエンジンに
おいて、クランクケース2内の圧力変化を利用して負圧
になるように設定した排気ガスチャンバ23と、前記排
気ガスチャンバ23とクランクケース2内とを連通し、
クランクケース2内方向へのガス流れのみを許容する手
段25を有する連通路24と、前記排気行程の後期にそ
の通路を連通状態となす手段31/32を有する排気導
入通路26と、を具備してなることを特徴とするクラン
クケース圧縮式2サイクルエンジンを提案する。
【0007】請求項2記載の発明は、前記排気ガスチャ
ンバ23を前記クランクケース2に隣接して設け、両者
を隔てる壁部39に前記連通路24を形成してなること
を特徴とする。請求項3記載の発明によれば、前記連通
路24中のクランクケース2内方向へのガス流れのみを
許容する手段25をリード弁25として構成したことを
特徴とする。請求項4記載の発明は、前記排気導入通路
26中の同通路を連通状態となす手段31/32を、ク
ランク軸6に設けられたカム31と、該カム31により
作動され、前記通路26を開閉するロッド弁32とから
構成してなることを特徴とする。請求項5記載の発明
は、前記クランクケース圧縮式2サイクルエンジンの排
気ガス浄化方法として適用されるもので、排気行程の間
に前記排気ポート11から排出される排気のうち、排気
行程の後期に排出される排気のみを抽出し、それを圧縮
行程時にクランクケース2内に導入し、クランクケース
2内に導入された混合気とともに掃気行程時に前記燃焼
室4内に供給して、排気中の未燃焼成分を再循環させ、
排気ガスを浄化することを特徴とする。
ンバ23を前記クランクケース2に隣接して設け、両者
を隔てる壁部39に前記連通路24を形成してなること
を特徴とする。請求項3記載の発明によれば、前記連通
路24中のクランクケース2内方向へのガス流れのみを
許容する手段25をリード弁25として構成したことを
特徴とする。請求項4記載の発明は、前記排気導入通路
26中の同通路を連通状態となす手段31/32を、ク
ランク軸6に設けられたカム31と、該カム31により
作動され、前記通路26を開閉するロッド弁32とから
構成してなることを特徴とする。請求項5記載の発明
は、前記クランクケース圧縮式2サイクルエンジンの排
気ガス浄化方法として適用されるもので、排気行程の間
に前記排気ポート11から排出される排気のうち、排気
行程の後期に排出される排気のみを抽出し、それを圧縮
行程時にクランクケース2内に導入し、クランクケース
2内に導入された混合気とともに掃気行程時に前記燃焼
室4内に供給して、排気中の未燃焼成分を再循環させ、
排気ガスを浄化することを特徴とする。
【0008】本発明の作用を排気期間中の排気ポート1
1部における瞬時ガス流量を示す図4(B)の排気ポー
ト/流量時系列グラフ及び図4(A)の掃気ポート/流
量時系列グラフ図に基づいて説明する。図4(B)にお
いて、排気ポート11の開口直後は、シリンダ1内の燃
焼ガスが自力で吹き出す、いわゆるブローダウンの流れ
で、その後図4(A)に示すように掃気ポート12が開
き、クランクケース2内で圧縮された新気(混合気)が
燃焼室4内に流入し、その流れにより燃焼室4内の既燃
ガスが排気ポート11に押し出されるように排気され
る。従って、時系列に見た排気の成分濃度は図4(B)
に示すように大幅に変化しており、排気行程の後半部分
には新気(混合気)の割合が大きくなっている。本発明
では、この新気の多く含まれたガスを、即ち掃気時に排
気へ吹き抜けた燃料成分の含まれた新気をクランクケー
ス2内に吸引し、再利用させるものである。即ち図1に
示すように例えばクランクケース2の近傍に容積部(排
気ガスチャンバ23)を設け、クランクケース2内の圧
力変化を利用して、この排気ガスチャンバ23を常時負
圧になるように設定する。そして前記排気ガスチャンバ
23には、クランクケース2内とリード弁25を介して
連通している連通路24と、排気ポート11とつながっ
た排気導入通路26が設けられており、この排気導入通
路26内にはクランク軸6と一体回転するカム31によ
り一定クランク角度で開閉するロッド弁32が設けられ
ている。
1部における瞬時ガス流量を示す図4(B)の排気ポー
ト/流量時系列グラフ及び図4(A)の掃気ポート/流
量時系列グラフ図に基づいて説明する。図4(B)にお
いて、排気ポート11の開口直後は、シリンダ1内の燃
焼ガスが自力で吹き出す、いわゆるブローダウンの流れ
で、その後図4(A)に示すように掃気ポート12が開
き、クランクケース2内で圧縮された新気(混合気)が
燃焼室4内に流入し、その流れにより燃焼室4内の既燃
ガスが排気ポート11に押し出されるように排気され
る。従って、時系列に見た排気の成分濃度は図4(B)
に示すように大幅に変化しており、排気行程の後半部分
には新気(混合気)の割合が大きくなっている。本発明
では、この新気の多く含まれたガスを、即ち掃気時に排
気へ吹き抜けた燃料成分の含まれた新気をクランクケー
ス2内に吸引し、再利用させるものである。即ち図1に
示すように例えばクランクケース2の近傍に容積部(排
気ガスチャンバ23)を設け、クランクケース2内の圧
力変化を利用して、この排気ガスチャンバ23を常時負
圧になるように設定する。そして前記排気ガスチャンバ
23には、クランクケース2内とリード弁25を介して
連通している連通路24と、排気ポート11とつながっ
た排気導入通路26が設けられており、この排気導入通
路26内にはクランク軸6と一体回転するカム31によ
り一定クランク角度で開閉するロッド弁32が設けられ
ている。
【0009】リード弁25は、排気ガスチャンバ23か
らクランクケース2への流れだけを許容するもので、ク
ランクケース2内の圧力変化により、排気ガスチャンバ
23の圧力は常に負圧の状態になっている。一方、排気
ポート11部との排気導入通路26に介装したロッド弁
32は、排気行程の後半に開弁するように駆動されるた
め、この期間の排気ガスが排気ガスチャンバ23に吸引
される。排気ガスチャンバ23に吸引された排気ガスは
ピストン3の上昇により、クランクケース2内が負圧に
なったときにリード弁25を通ってクランクケース2に
流入する。クランクケース2にはピストン3が上死点近
傍になったときに外気と気化器を経て連通する吸入管3
8があり、クランクケース2が負圧になったときには、
前述の排気ガスチャンバ23からと同時にこの吸入管3
8から新気を混合気として吸入する。
らクランクケース2への流れだけを許容するもので、ク
ランクケース2内の圧力変化により、排気ガスチャンバ
23の圧力は常に負圧の状態になっている。一方、排気
ポート11部との排気導入通路26に介装したロッド弁
32は、排気行程の後半に開弁するように駆動されるた
め、この期間の排気ガスが排気ガスチャンバ23に吸引
される。排気ガスチャンバ23に吸引された排気ガスは
ピストン3の上昇により、クランクケース2内が負圧に
なったときにリード弁25を通ってクランクケース2に
流入する。クランクケース2にはピストン3が上死点近
傍になったときに外気と気化器を経て連通する吸入管3
8があり、クランクケース2が負圧になったときには、
前述の排気ガスチャンバ23からと同時にこの吸入管3
8から新気を混合気として吸入する。
【0010】一方、排気ポート11とこの排気ガスチャ
ンバ23とは排気導入通路26で連絡されており、この
通路26内にロッド弁32を設け、このロッド弁32を
排気行程の特定の期間(排気行程の後半)で開閉するよ
うに、クランク軸6に設けたカム31により駆動するよ
うに構成されている。従って排気行程の後半に排出され
た排気は、掃気時の新気(混合気)を多く含んでおり、
これをロッド弁32の開放により排気ガスチャンバ23
を介してクランクケース2に吸引し、再度燃焼室4に導
くことで、排気中の燃料(炭化水素)成分の大気への放
出を低減することができる。
ンバ23とは排気導入通路26で連絡されており、この
通路26内にロッド弁32を設け、このロッド弁32を
排気行程の特定の期間(排気行程の後半)で開閉するよ
うに、クランク軸6に設けたカム31により駆動するよ
うに構成されている。従って排気行程の後半に排出され
た排気は、掃気時の新気(混合気)を多く含んでおり、
これをロッド弁32の開放により排気ガスチャンバ23
を介してクランクケース2に吸引し、再度燃焼室4に導
くことで、排気中の燃料(炭化水素)成分の大気への放
出を低減することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施例を例示的に詳しく説明する。但し、この実施
例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その
相対的配置等は特に特定的な記載がないかぎりは、この
発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明
例にすぎない。
適な実施例を例示的に詳しく説明する。但し、この実施
例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その
相対的配置等は特に特定的な記載がないかぎりは、この
発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明
例にすぎない。
【0012】図1は本発明に係るクランクケース圧縮式
2サイクルエンジンの実施形態を示し、図2の(B)は
前記実施形態に係わるロッド弁の開弁時期の設定グラフ
図、および(A)はクランクケース内の排気チャンバ内
の圧力変化図を示す。図1において、1はシリンダ、2
はクランクケース、3はピストン、5はコンロッド、6
はクランク軸である。シリンダ1とピストン3で囲まれ
た空間は燃焼室4で、燃焼室4の上部には点火プラグ1
8、シリンダ1の側部には、ピストン3の摺動によって
開閉する排気ポート11、掃気ポート12、吸気ポート
13を備え、排気ポート11は燃焼室4とマフラ(図示
せず)を経て外気と、掃気ポート12は燃焼室4とクラ
ンクケース2を、吸気ポート13はクランクケース2及
び吸気管38を介して気化器(図示せず)を経て外気を
連通するものである。かかる構成は前記したように公知
である。そして本実施例ではクランクケース2の外壁部
39に隣接して、排気ガスチャンバ23が設置され、ク
ランクケース2と排気ガスチャンバ23は壁部39に設
けた孔24で連通すると共に、その孔24のクランクケ
ース2側開口端にクランクケース2側への流れだけを許
容するリード弁25を設けている。又、排気チャンバ2
3は排気ポート11と排気導入通路26により連通させ
るとともに、その導入通路26途中にロッド弁32が介
装されており、該ロッド弁32の先端にクランク軸6に
設けたカム31に当接すると共に、該ロッド弁32は、
ばね33によりカム31に押し付けられるように付勢さ
れている。この結果クランク軸6の回転によりロッド弁
32を介して排気導入通路26が一定のクランク角度で
排気行程の特定の期間(排気行程の後半)開弁するよう
に構成されている。
2サイクルエンジンの実施形態を示し、図2の(B)は
前記実施形態に係わるロッド弁の開弁時期の設定グラフ
図、および(A)はクランクケース内の排気チャンバ内
の圧力変化図を示す。図1において、1はシリンダ、2
はクランクケース、3はピストン、5はコンロッド、6
はクランク軸である。シリンダ1とピストン3で囲まれ
た空間は燃焼室4で、燃焼室4の上部には点火プラグ1
8、シリンダ1の側部には、ピストン3の摺動によって
開閉する排気ポート11、掃気ポート12、吸気ポート
13を備え、排気ポート11は燃焼室4とマフラ(図示
せず)を経て外気と、掃気ポート12は燃焼室4とクラ
ンクケース2を、吸気ポート13はクランクケース2及
び吸気管38を介して気化器(図示せず)を経て外気を
連通するものである。かかる構成は前記したように公知
である。そして本実施例ではクランクケース2の外壁部
39に隣接して、排気ガスチャンバ23が設置され、ク
ランクケース2と排気ガスチャンバ23は壁部39に設
けた孔24で連通すると共に、その孔24のクランクケ
ース2側開口端にクランクケース2側への流れだけを許
容するリード弁25を設けている。又、排気チャンバ2
3は排気ポート11と排気導入通路26により連通させ
るとともに、その導入通路26途中にロッド弁32が介
装されており、該ロッド弁32の先端にクランク軸6に
設けたカム31に当接すると共に、該ロッド弁32は、
ばね33によりカム31に押し付けられるように付勢さ
れている。この結果クランク軸6の回転によりロッド弁
32を介して排気導入通路26が一定のクランク角度で
排気行程の特定の期間(排気行程の後半)開弁するよう
に構成されている。
【0013】次に本実施例における作用を以下に示す。
排気ガスチャンバ23は、クランクケース2の圧力変化
とリード弁25の作用により常に負の圧力になってい
る。即ち、クランクケース2はピストン3の移動により
圧縮と膨張を繰返すが、リード弁25は圧縮の時は閉
じ、膨張の時は開き、チャンバ23からの流れを許容す
るため、図2の(A)に示すようにチャンバ23はクラ
ンクケース2の膨張時の圧力即ち負圧に保たれる。ま
た、ロッド弁32は、クランク軸6に設けられたカム3
1により、排気行程の後半に図2の(A)に示すように
開口し、排気導入通路26を介して排気ポート11と排
気ガスチャンバ23が連通するように作動する。そして
排気ガスチャンバ23は前述のように常時負圧になって
いるため、ロッド弁32の開口により排気ポート11か
ら排気導入通路26を通って排気ガスチャンバ23にガ
スが流入する。このタイミングは排気行程後半であるの
で、この時排気ポート11には図4に示すように新気成
分が多く、これがチャンバ23内に吸引され、更に孔2
4、リード弁25を介してクランクケース2に流入し、
再度燃焼室4に掃気として供給されることになり、本発
明が円滑に達成される。
排気ガスチャンバ23は、クランクケース2の圧力変化
とリード弁25の作用により常に負の圧力になってい
る。即ち、クランクケース2はピストン3の移動により
圧縮と膨張を繰返すが、リード弁25は圧縮の時は閉
じ、膨張の時は開き、チャンバ23からの流れを許容す
るため、図2の(A)に示すようにチャンバ23はクラ
ンクケース2の膨張時の圧力即ち負圧に保たれる。ま
た、ロッド弁32は、クランク軸6に設けられたカム3
1により、排気行程の後半に図2の(A)に示すように
開口し、排気導入通路26を介して排気ポート11と排
気ガスチャンバ23が連通するように作動する。そして
排気ガスチャンバ23は前述のように常時負圧になって
いるため、ロッド弁32の開口により排気ポート11か
ら排気導入通路26を通って排気ガスチャンバ23にガ
スが流入する。このタイミングは排気行程後半であるの
で、この時排気ポート11には図4に示すように新気成
分が多く、これがチャンバ23内に吸引され、更に孔2
4、リード弁25を介してクランクケース2に流入し、
再度燃焼室4に掃気として供給されることになり、本発
明が円滑に達成される。
【0014】
【発明の効果】以上記載の如く本発明によれば、排気中
の新気成分(未燃焼成分)を再利用する事ができ、燃費
の改善が可能になるとともに、排ガス中の炭化水素(未
燃燃料)濃度の低減が可能になる。
の新気成分(未燃焼成分)を再利用する事ができ、燃費
の改善が可能になるとともに、排ガス中の炭化水素(未
燃燃料)濃度の低減が可能になる。
【図1】本発明に係るクランクケース圧縮式2サイクル
エンジンの実施形態を示す構造図である。
エンジンの実施形態を示す構造図である。
【図2】(A)はクランクケース内の排気チャンバ内の
圧力変化図、(B)は前記実施形態に係わるロッド弁の
開弁時期の設定グラフ図である。
圧力変化図、(B)は前記実施形態に係わるロッド弁の
開弁時期の設定グラフ図である。
【図3】従来のクランクケース圧縮式2サイクルエンジ
ンを示す構造図である。
ンを示す構造図である。
【図4】(A)は掃気ポート/流量時系列グラフ図、
(B)は排気ポート/流量時系列グラフ図である。
(B)は排気ポート/流量時系列グラフ図である。
1 シリンダ 2 クランクケース 3 ピストン 4 燃焼室 5 コンロッド 6 クランク軸 11 排気ポート 12 掃気ポート 13 吸気ポート 23 排気ガスチャンバ 24 孔 25 リード弁 26 排気導入通路 32 ロッド弁 31 カム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02B 33/28 F02B 33/28
Claims (5)
- 【請求項1】 シリンダと該シリンダ内を摺動するピス
トンにより燃焼室を形成するとともに、前記シリンダの
下方側部に前記ピストンの摺動により開閉される排気ポ
ートと掃気ポートを設けてなるクランクケース圧縮式2
サイクルエンジンにおいて、 クランクケース内の圧力変化を利用して負圧になるよう
に設定した排気ガスチャンバと、 前記排気ガスチャンバとクランクケース内とを連通し、
クランクケース内方向へのガス流れのみを許容する手段
を有する連通路と、 前記排気行程の後期に、その通路を連通状態となす手段
を有する排気導入通路と、 を具備してなることを特徴とする、クランクケース圧縮
式2サイクルエンジン。 - 【請求項2】 前記排気ガスチャンバを前記クランクケ
ースに隣接して設け、両者を隔てる壁部に前記連通路を
形成してなることを特徴とする請求項1記載のクランク
ケース圧縮式2サイクルエンジン。 - 【請求項3】 前記連通路中のクランクケース内方向へ
のガス流れのみを許容する手段をリード弁で構成したこ
とを特徴とする請求項1又は2記載のクランクケース圧
縮式2サイクルエンジン。 - 【請求項4】 前記排気行程の後期にその通路を連通状
態となす手段を、クランク軸に設けられたカムと、該カ
ムにより作動され該通路を開閉するロッド弁とから構成
してなることを特徴とする請求項1乃至3記載のクラン
クケース圧縮式2サイクルエンジン。 - 【請求項5】 シリンダと該シリンダ内を摺動するピス
トンにより燃焼室を形成するとともに、前記シリンダの
下方側部に前記ピストンの摺動により開閉される排気ポ
ートと掃気ポートを設けてなるクランクケース圧縮式2
サイクルエンジンにおいて、 排気行程の間に前記排気ポートから排出される排気のう
ち、排気行程の後期に排出される排気のみを抽出し、そ
れを圧縮行程時にクランクケース内に導入し、クランク
ケース内に導入された混合気とともに掃気行程時に前記
燃焼室内に供給して、排気中の未燃焼成分を再循環さ
せ、排気ガスを浄化することを特徴とするクランクケー
ス圧縮式2サイクルエンジンの排気ガス浄化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8330413A JPH10159662A (ja) | 1996-11-26 | 1996-11-26 | クランクケース圧縮式2サイクルエンジンとその排気ガス浄化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8330413A JPH10159662A (ja) | 1996-11-26 | 1996-11-26 | クランクケース圧縮式2サイクルエンジンとその排気ガス浄化方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10159662A true JPH10159662A (ja) | 1998-06-16 |
Family
ID=18232330
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8330413A Withdrawn JPH10159662A (ja) | 1996-11-26 | 1996-11-26 | クランクケース圧縮式2サイクルエンジンとその排気ガス浄化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10159662A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008008266A (ja) * | 2006-06-30 | 2008-01-17 | Yanmar Co Ltd | 排気ガス再循環(egr)装置 |
KR20130051837A (ko) * | 2011-11-10 | 2013-05-21 | 현대자동차주식회사 | 자동차의 브레이크 부압 제어장치 |
US8935997B2 (en) | 2013-03-15 | 2015-01-20 | Electro-Motive Diesel, Inc. | Engine and ventilation system for an engine |
-
1996
- 1996-11-26 JP JP8330413A patent/JPH10159662A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008008266A (ja) * | 2006-06-30 | 2008-01-17 | Yanmar Co Ltd | 排気ガス再循環(egr)装置 |
JP4619998B2 (ja) * | 2006-06-30 | 2011-01-26 | ヤンマー株式会社 | 排気ガス再循環装置 |
KR20130051837A (ko) * | 2011-11-10 | 2013-05-21 | 현대자동차주식회사 | 자동차의 브레이크 부압 제어장치 |
US8935997B2 (en) | 2013-03-15 | 2015-01-20 | Electro-Motive Diesel, Inc. | Engine and ventilation system for an engine |
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Legal Events
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